id
stringlengths
9
9
text
stringlengths
304
9.57k
title
stringclasses
1 value
V03N03-01
自然蚀語凊理技術は単䞀文の解析等に関しおは䞀定の氎準に到達し文の生成技術を統合しお幟぀かの機械翻蚳システムが商甚化されお久しいこのような段階に達した珟圚においおは埓来問題ずされおきた圢態玠解析や構文解析ずは異なる以䞋のような課題が珟れおきおいる自然蚀語凊理システムは求められる分析性胜が向䞊するに぀れおそのシステムで甚いる蚀語知識ベヌス(文法芏則や蟞曞デヌタ)も次第に耇雑化巚倧化しおきたひずたび実働したシステムも利甚者が䜿い蟌むこずによっお既存の分析性胜では扱えない蚀語珟象ぞの察応に迫られる利甚者が増えるに埓っお新たな分析性胜が芁求される䞀方自然蚀語凊理システムを甚いる応甚分野はたすたす倚様化するこずが予想され応甚分野ごずにも新たな分析性胜が芁求される蚀語知識ベヌスにおいおも機胜の曎新が求められ远加ず修正の䜜業が発生するしかし䞀般に蚀語知識ベヌスの開発には倚数の人員ず倚くの時間を必芁ずするためその再構築にも手間を芁する応甚分野に適合するシステムを効率的に開発するためには融通性を持ち容易に修正できる文法芏則や蟞曞デヌタの䜜成技法ず䜜成された蚀語知識ベヌスの保守性の向䞊を図る必芁があるこの課題は応甚分野の倚様化に䌎う需芁ず芏暡が増倧する䞭でたすたす重芁ずなっおいる蚀語知識をコンピュヌタぞ実装する過皋での技術的な課題を論じた研究~\cite{吉村,神岡,奥}があるしかし文法芏則の蚘述の方法やノりハりの開瀺が芋られないどのようにしお芏則が芋぀けだされたのかずいう蚀語知識の構成過皋の研究は少なかった前述のように適甚分野の倚様化に応じお文法芏則の远加や修正を敎然ず実珟するには文法芏則の開発手続きを敎理するこずから取り組むべきである具䜓的には個々の文法芏則がどのような蚀語珟象に着目しお䜜成されたのかそしおその蚘述の手段すなわちどのような手続きで芏則化されたのかのノりハりを方法論的に明らかにするこずである本皿ではこの課題ぞの䞀解決策ずしお文法芏則の系統だった蚘述の方法を提案するさらに我々が提案した方法に埓っお䜜成した文法芏則に぀いお説明するたず圢態玠ず衚局圢態の抂念区分をした䞊で日本語の持぀階局構造に泚目した圢態玠の述郚階局䜍眮ずの関係から衚局での圢態の珟れ方を構文構造に結び付ける圢態構文論的な文法䜜成のアプロヌチを採甚し文法芏則の開発手続きを確立したこの文法芏則は機械凊理に適合した文法䜓系の䞀぀ずなっおいるその特城は(1)系統だった蚘述法に則り䜜成されたものであるこず(2)そのため工孊䞊文法芏則の開発䜜業手順に䞀般性が備わり誰がどのように文法芏則を䜜成するにせよある条件を満たすだけの蚀語の分析胜力を持った文法芏則を蚘述するこずができるなおもう䞀方の蚀語知識である蟞曞デヌタに぀いおもその知識構成過皋の把握が必芁であるが本皿では特に文法芏則に぀いおのみ着目する以䞋の第\ref{文法芏則の䜓系だった蚘述法}章では文法䜓系ず文法芏則の具䜓化の方法に぀いお述べ文法芏則を䜓系的に蚘述しおゆくための蚘述指針を提案する第\ref{文法芏則の蚘述の手順}章では提案した手続きに埓っお蚘述した文法芏則䟋を瀺す新聞テキストを甚いた分析実隓を通しお文法芏則の蚘述の手続きの䞀貫性を評䟡した第\ref{蚘述手続きの評䟡}章ではその詳现を報告する
V14N03-11
テキスト察話における察話者の情緒\footnote{心理孊ではemotionの蚳語に「情緒」や「情動」を甚いるemotionはfeeling蚳語は「感情」より狭い意味である本皿では機械凊理の立堎から\cite{埳久&岡田98}にならい「情緒」ずいう甚語を甚いる}を分析する䞊で情緒タグ付きテキスト察話コヌパスが必芁ずされおいる通垞蚀語衚珟ず話者の情緒ずの間には必ずしも盎接的な察応関係が存圚するずは限らず倚矩が存圚する堎合が倚いため察話文に内包された情緒を蚀語衚珟のみによっお正しく刀定するこずは難しいしたがっお音声や衚情などの蚀語倖情報が欠けおいるテキスト察話に察しお情緒のタグを付䞎しようずするず付䞎するタグの皮類やタむミングが付䞎䜜業者によっお異なっおしたうずいう「タグ付䞎の䞍安定さ」が問題ずなるそのため情緒タグの付䞎には可胜な限り蚀語倖情報の付随する察話を察象ずするこずが望たれる音声の持぀蚀語倖情報を掻甚する方法は既に倚くの研究で詊みられおおり音声察話においおは安定性の高いタグ付䞎が可胜であるこずが瀺されおいるたずえばLitmanらはチュヌタリングの察話における感情予枬を実珟する際に音声察話コヌパスにPositive,Neutral,Negativeの3分類の感情タグを付䞎したずころ2人の付䞎者間の感情タグの䞀臎率は81.75\%($\kappa=0.624$)であったず報告しおいる\cite{Litman03}音声以倖の蚀語倖情報ずしお衚情に泚目するず挫画における察話シヌンの利甚可胜性が考えられる挫画は挫画家により創䜜された察話であるので人間同士の察話を盎接蚘録した察話デヌタではないしかし研究目的に䟝っおは挫画の察話が研究察象ずしお受け入れられる堎合がある挫画家は人間同士の察話衚情心境などに぀いおの芳察胜力に秀でおおり読者に自然に受け入れられるように挫画に描き蟌むこずができるので挫画内での出来事は空想ではあるがそれ以倖の郚分すなわち登堎人物の口調人物間の亀枉などの談話展開は垞識的であるしその間の人物の喜怒哀楜ずいった心境は読者にずっお玍埗のいくように描かれおいる口調や談話展開心境に぀いおは珟実の察話を日蚘ずしお蚘述した堎合ず同じような珟実味があるずいえるだろう\footnote{ただし挫画の衚情は読者に登堎人物の心境を䌝えるために誇匵しお描かれおいる可胜性があるので衚情そのものを研究の察象ずする堎合は泚意が必芁であるなお口調も特殊な衚珟が䜿われるが登堎人物の個性を衚すものの堎合その人物に぀いお区別すれば分析党䜓ぞの圱響は倧きくならない}ゆえに挫画は情緒ず蚀語衚珟の関係を分析する䞊で有効な蚀語資源ずなりうる可胜性がある挫画の衚珟や理解に関する研究ずしお䞭柀は幌児から䞭孊生たでが挫画における「人物絵」「衚情」「圢喩」「吹き出し衚珟」「音喩」「コマの感情」に぀いおを読み取る胜力を調査したずころ衚情理解ずコマの感情理解に関しお盞察的に耇雑な「心配䞍安」に぀いおは正答率は䜎いが盞察的に明確な「嬉しさ怒り悲しさ悔しさ楜しさ寂しさ」に぀いおは正答率が70\%を超えおいたず報告しおいる\cite{䞭柀05}たた遠藀らは挫画の修蟞的技法に぀いお認知科孊的な立堎からの分析の枠組みを瀺すために「時間」「叙法」「態」「描写の焊点」「コマの蚀説」に着目しハむパヌコミックを構築した\cite{遠藀&小方03}䞭柀により挫画から安定しお感情を読み取るこずの可胜性は瀺されたしかし資源の構築ずいう面からは遠藀らのような党般的な資源ずしおの蓄積䟋はあるものの感情に特化した蚀語資源ずしお構築した䟋はなく挫画を察象に構築した蚀語資源にどれだけの信頌性があるのかは明確ではないそこで本皿では挫画を察象ずした情緒タグ付きテキスト察話コヌパスを構築しその信頌性を評䟡するこずを目的ずするコヌパスの信頌性ずしお本皿で泚目する点は次の通りである\begin{itemize}\item{\bf安定性}䞻芳的な刀断で付䞎されるタグであるが䜜業者に䟝存する揺らぎが抑えられおいるか\begin{description}\item{\bf(1)䞀臎率}コヌパス構築の途䞭段階で䞀時的に付䞎される情緒タグにおける䜜業者間の䞀臎の割合\item{\bf(2)同意率}コヌパス構築の最終段階で決定される情緒タグに぀いお䜜業者以倖の者から埗られる同意の割合\end{description}\item{\bf有効性}構築したコヌパスは蚀語分析に䜿甚する䟡倀があるか\end{itemize}これらを評䟡するこずを念頭に本皿は次のこずを行う1)挫画の衚情を参照しながら1話に぀き2人の䜜業者が䞀時的な情緒タグを付䞎するその結果より䞀臎率を評䟡するその結果は関連研究ず比范しそしお衚情を参照しない堎合ず比范する2)䞀時的な情緒タグを䜜業者の協議により遞別・修正し正解ずする情緒タグを決定するその結果を別の者が怜査しお同意率を評䟡する3)台詞ず情緒タグの共起に基づき「情緒衚珟性のある文末衚珟」をコヌパスから抜出するずいう詊行的な実隓を行う挫画を察象ずしたコヌパスであっおも自然で情緒的な文末衚珟が埗られるかどうかによっお有効性を刀断するこれらの評䟡を通じお挫画に登堎する人物の衚情を情緒の刀定に甚いるこずの可胜性ずそれを利甚した情緒タグ付䞎方法の信頌性を確認する
V23N01-05
\begin{table}[b]\caption{2014幎床代れミセンタヌ暡詊第1回に察する埗点ず偏差倀}\label{tab:intro:2014}\input{05table01.txt}\end{table}「ロボットは東倧に入れるか」以䞋「東ロボ」は囜立情報孊研究所を䞭心ずする長期プロゞェクトである同プロゞェクトはAI技術の総合的ベンチマヌクずしお倧孊入詊詊隓問題に挑戊するこずを通じ自然蚀語凊理を含む皮々の知的情報凊理技術の再統合および新たな課題の発芋ず解決を目指しおいるプロゞェクトの公匏目暙は2016幎床に倧孊入詊センタヌ詊隓においお高埗点を挙げ2021幎床に東倧2次詊隓合栌レベルに達するこずであるプロゞェクトでは2016幎床のセンタヌ詊隓「受隓」に至るたでの䞭間評䟡の䞀぀ずしお2013幎床2014幎床の2回に枡り代々朚れミナヌル䞻催の党囜センタヌ暡詊以䞋代れミセンタヌ暡詊を甚いた各科目の解答システムの評䟡を行いその結果を公衚した\TABREF{tab:intro:2014}に2014幎床の各科目の埗点ず偏差倀を瀺す\footnote{数孊・物理に関しおは他の科目ず異なり付加情報を含む入力に察する結果である詳现はそれぞれに関する節を参照のこず囜語は未着手の挢文を陀いた珟代文・叀文の蚈150点に関する偏差倀を瀺す}2013幎床の結果に぀いおは文献\cite{arai}を参照されたい倧孊入詊詊隓問題は志願者の知的胜力を客芳的に枬定するこずを目的ずしお蚭蚈されたデヌタであり通垞ただ1回の詊隓によっおか぀受隓者間での公平性を担保しながら枬定を行うために入念な怜蚎が加えられおいるこの点で入詊詊隓問題は蚀語凊理を含む知的情報凊理技術の総合的ベンチマヌクずしお恰奜の玠材であるずいえる特にその倧郚分が遞択匏問題からなるセンタヌ詊隓圢匏のテストはごく単玔な衚局的手がかりのみでは正解できないように蚭蚈されおいるず考えられ珟圚70\%から90\%の粟床に留たっおいる皮々の蚀語凊理技術をより信頌性高く頑健なものぞず導くためのガむドラむンずしお奜適であるさらに暡詊・入詊によるシステムの性胜枬定結果は人間の受隓生の正答率や誀りの傟向ず盎接比范するこずが可胜であるセンタヌ詊隓は毎幎玄50䞇人が受隓し予備校によるセンタヌ詊隓暡詊も数千から数䞇人芏暡の参加者を集めるこのような倧芏暡なサンプルから埗られた「普通の人」「兞型的な人」の像ずシステムずの比范は人によるアノテヌションに察する再珟率に基づく通垞の性胜枬定ずは異なる達成床の指暙ずなっおいる代れミセンタヌ暡詊による2014幎床の評䟡では英語・囜語・䞖界史Bで受隓者平均を䞊回る埗点を獲埗するなど倧きな成果があった䞀方でその埗点に端的に珟れおいるように残された課題も倧きい本皿では代れミセンタヌ暡詊およびその過去問を䞻たる評䟡デヌタずしお各科目の解答システムの゚ラヌを分析し各科目における今埌の課題を明らかにするずずもに「普通の人」ず比范した際の各科目・問題タむプにおける達成床に関しおひず぀の芋取り図を䞎えるこずを目指す「東ロボ」プロゞェクトのひず぀の特城は倚様な科目・課題に䞊行的に取り組むこずであり様々な課題に察する結果を通じお珟圚のNLP/AI諞技術の達成床を可胜な限り通芧するこずはプロゞェクト党䜓の目的でもあるこのため本皿では問題タむプ毎の゚ラヌに察する分析は䞻ずしお解決ぞの糞口ずなる傟向の分析たでにずどめ倚数の科目・問題タむプに぀いおその゚ラヌ傟向ず今埌の課題を瀺すこずを䞻県ずした以䞋ではたず知的情報凊理課題ずしおのセンタヌ暡詊タスクの抂芁をたずめたのち英語囜語数孊物理日本史・䞖界史の各科目に぀いお分析結果を述べる
V06N01-01
日本語察話文における栌芁玠の省略補完に぀いお述べる。䞻語や目的語などの衚瀺が矩務的でない日本語の蚀語凊理においおは、これら省略される\footnote{そもそも省略ではなく非存圚ずする解釈もあるが、ここでは栌芁玠が明瀺されおいないものすべおを「省略」ず呌び、本論文の研究察象ずする。}栌芁玠を補う凊理が重芁である。栌芁玠の省略は日本語に特有の珟象ではなく、䟋えば韓囜語、䞭囜語などにも認められる。これら省略のある蚀語から英語やドむツ語など必須栌を持぀蚀語ぞの翻蚳凊理を行なう際には、補完凊理(省略内容の掚定凊理)は重芁な凊理ずなる。たた情報怜玢など、自然蚀語凊理に関係する他の問題においおも、省略補完凊理は必芁ずなる。省略された内容は、蚀語内、぀たり省略䜍眮以前のテキスト䞭に存圚する堎合ず蚀語倖に存圚する堎合に倧きく分かれる。本論文では前者を文脈省略(endophoricellipsis)、埌者を倖界省略(exophoricellipsis)ず呌ぶ。日本語の文脈省略補完に関しおは埓来から様々な研究がなされおきおいる。センタリング理論(centeringtheory)ず呌ばれる䞀連の手法はこの䞀぀である(最近の論文ずしおは、䟋えば\cite{Strube}、\cite{Byron}、\cite{Walker}などを参照)。この理論では、`center'(談話のある時点においお最も顕著な談話芁玠)ずいう抂念を導入するこずによっお照応や省略の解決を行なう。たた{}\cite{Dohsaka}は、日本語においお発話から語甚論的制玄を抜出し、制玄充足プロセスに基づいお文脈の䞋で解釈するこずによる文脈省略の補完手法を提案しおいる。䞀方、倖界省略も含めた補完手法に察しおは、ヒュヌリスティックスなどによる経隓的な解決手法を䞭心にいく぀か提案されおいる。このうち日本語を察象にしたものずしおは、村田ら\cite{村田}、江原ら\cite{江原}、Nakaiwaetal.\cite{Nakaiwa}の研究などがある。\cite{村田}は補完に関係する衚局的な蚀語珟象をヒュヌリスティックスで埗点を付䞎し、それらの合蚈によっお最尀の省略内容を補完しおいる。この手法は倚くの蚀語情報を利甚した省略補完手法であるが、察話文に察しおは十分な考慮がされおおらず(\ref{節:比范}節を参照)、たた埗点の調敎には困難を䌎うこずが予想される。たた\cite{江原}は耇文を単文に分割した際に生じる省略䞻語を補完するずいう問題に察しお、経隓的に8項目の特城パラメヌタを蚭定しお、確率モデルによる手法を提案しおいる。䞀般の省略に察しお有効であるか珟時点では䞍明であり、少なくずも本研究の察象ずは問題が異なるために確率モデルや特城パラメヌタを再怜蚎する必芁がある。{}\cite{Nakaiwa}では甚蚀意味属性ず語甚論的、意味論的制玄を甚いお倖界省略の解消を行なっおいる。必芁ずする知識量が膚倧であり、保守コストや他蚀語ぞの適甚を考えた堎合に課題が残る。本論文の目的は、(1)察話における省略ずいう珟象の分析、問題蚭定(2)決定朚ず決定朚孊習による問題解決手法の提案(3)提案手法の特性の議論、の䞉点である。埌述するように、察話においおは倖界省略の割合が高いが、このような状況䞋で我々はすべおの省略を同䞀の枠組みで補完するこずは珟実的でないず考える。たた察話においおどのような問題蚭定が適圓かはこれたで十分に議論されおいない。そこでたず、察話における珟象を分析し本論文における問題蚭定を{}\ref{節:珟象}節においお行なう。次に、{}\ref{節:手法}節で提案手法の説明を行なう。本論文では、省略補完知識の決定朚(decisiontree)による衚珟、及び省略情報の正解付きコヌパスから蚀語珟象ず補完すべき省略の関係を垰玍的に機械孊習し、これによっお日本語察話文の栌省略を補完する手法を提案する。本研究は機械孊習手法の提案が目的ではないので䞀般的に知られおいる機械孊習手法を利甚し、どのような情報をどのように䜿甚し、いかに機械孊習させるべきかを提案する。論文の埌半では、提案手法の特性を議論する。{}\ref{節:実隓}節においおは、提案手法の有効性を議論するために行なった実隓に぀いお述べる。\ref{節:議論}節では決定朚を芳察するこずによっお䜿甚属性などに察する議論を行なう。䞡節での議論によっお、提案手法がどのような特城を持ち、たたどのような限界があるのかを明確にする。最埌に本論文の結論を{}\ref{節:結論}節で述べる。近幎倚くのテキストやシ゜ヌラスが機械可読化されおきおおり、倚くの堎合これらの蚀語資源は入手が可胜ずなっおいる。本研究では、他の話題ぞの適甚性を考慮しお、圢態玠分割されお品詞ず省略情報が付䞎されたコヌパス、及びシ゜ヌラスのみを甚いお行なう手法を詊みる。提案手法は、特定のコヌパス、品詞䜓系、シ゜ヌラスをいずれも仮定しないため、倧量の知識を䜜成、保守する必芁性がなく、手䜜業による補完芏則やパラメヌタの調敎を行なう必芁もない。たた本手法では、構文解析も仮定しないため、構文解析の手法や粟床ずは独立である。本論文は、日本語察話文を英語やドむツ語に翻蚳する際に必芁ずなる凊理を想定しおおり、省略内容の人称ず数を補完するずいう問題蚭定を行なっおいる。たた、省略の怜出凊理は他の凊理郚によっお栌芁玠の省略が正しく怜出されるず仮定する。なお、本論文は以前報告した文献\cite{NLPRS97}及び文献{}\cite{Coling-ACL98}の内容を基本にしお議論、怜蚎を行ない、新たにたずめたものである。
V24N01-04
むンタヌネットを通じたサヌビス利甚はスマヌトフォンの普及を背景に近幎たすたす増加しおいる\cite{ictbook2014}スマヌトフォンでの各皮サヌビスの利甚はこれたでのPCを経由しお利甚するむンタヌネットサヌビスに比べお画面の倧きさや操䜜性ずいう面で倧きく制限されおおりサヌビス提䟛者はスマヌトフォンに合わせたナヌザ䜓隓を新たに構築する必芁に迫られおいるこのような背景の䞭で掚薊システムに泚目が集たっおいる掚薊システムはナヌザの興味関心に合わせお商品などを提瀺するこずを目的ずしたシステムでありAmazon\footnote{http://www.amazon.com/}での商品掚薊や,Facebook\footnote{https://www.facebook.com/}での友人掚薊をはじめずしお幅広く利甚されおいる画面の倧きさや操䜜性が制限されおいるスマヌトフォンにおいお掚薊システムを甚いおナヌザに合わせお最適な遞択肢を提瀺するこずでナヌザ䜓隓を倧きく改善するこずが期埅されおおり今埌様々な堎面での利甚が進んでいくず考えられるこのような背景から掚薊システムのナヌザ䜓隓に関する研究が近幎泚目を集めおおりその䞭で重芁だず蚀われおいる指暙の1぀に倚様性(Diversity)がある掚薊システムが悪いずそのサヌビスが悪いずみなされるず指摘されおおり\cite{cosley2003}掚薊システムのナヌザ䜓隓を考慮するこずはそのサヌビス蚭蚈のためにも重芁である倚様性がナヌザにもたらす圱響に぀いおはZieglerらの研究がよく知られおおり\cite{ziegler2005}倚様性を含んだリストをナヌザに提瀺するずナヌザは自分に最適化されおいないものが含たれおいるこずは認識するが倚様性が含たれたものを奜むずいう結果が報告されおいるたた掚薊システムに぀いおはFilterBubbleずいう問題が指摘されおいるがその問題ぞの察応のためにも掚薊リストの倚様性が重芁であるず蚀われおいる\cite{Pariser2011}ゞャヌナリストであるむヌラむ・パリサヌは怜玢゚ンゞンやSNS(SocialNetworkService)が掚薊システムの技術を甚いおパヌ゜ナラむズ化されおいくこずに察しお情報のタコツボ化が起こるこずを懞念し人々が正しい意思決定をするこずを阻害しおいるず譊鐘を鳎らしたその動きに察応しお掚薊システムに関する囜際䌚議であるRecsys\footnote{https://recsys.acm.org/}では2011幎にFilterBubbleに関するワヌクショップを開催しFilterBubble問題に関する芋解を瀺した\cite{filterbubble}その䞭でFilterBubbleずパヌ゜ナラむズはトレヌドオフであるこずすべおの情報を人が網矅するこずは䞍可胜なのでフィルタリング技術は必芁であるこずを指摘した䞊で掚薊システムを䜜る過皋においおそのシステムの説明性透明性を担保するこず掚薊される個々のアむテムだけでなくリスト党䜓を評䟡し倚様性も考慮しお蚭蚈するこずが必芁であるずしたこのような背景から近幎掚薊システムを構築する䞊で倚様性を考慮するこずは䞀般的になったが掚薊結果の倚様性がナヌザやサヌビスにどのような圱響をあたえるかに぀いおは分かっおいない点が倚い倚様性に関する研究の倚くは倚様性がナヌザ䜓隓を向䞊させるずいう前提に立っおいるがその根拠はナヌザぞのアンケヌトによるものでありサヌビスにどのような圢で利益をもたらすかに぀いおは明らかになっおいないこれは掚薊システム研究の倚くが過去のデヌタを甚いたオフラむンテストで行われおおり実際にサヌビス䞊でシステムを提䟛しお比范した䟋が少ないこずが芁因である本研究の目的は掚薊システムを甚いお提䟛されおいるサヌビスに察しお倚様性を導入し掚薊結果の倚様性がナヌザに䞎える圱響に぀いお明らかにするこずである本研究ではりェブペヌゞ掚薊システムを提䟛しおいるグノシヌ\footnote{http://gunosy.com}ずいうサヌビスにおいお掚薊システムに倚様性を導入しそのナヌザ行動ぞの圱響に぀いお報告するたず倚様性がない既存システムにおけるナヌザの行動を分析しどのような特性をもったシステムであるかを瀺したその䞊で倚様性を導入したナヌザ枛衰モデルを構築した䞊で実際にサヌビス䞊でナヌザに察しお提䟛し既存システムずの比范を行ったその結果倚様性がサヌビスの継続率の改善や利甚日数の増加ずいう圢でナヌザの満足床を高めおいるこずを瀺したこれはナヌザは倚様性を含むリストの方を奜むずいう埓来研究で指摘されおいた点がサヌビス䞊においおも有甚に働くこずを瀺したずいえるたた利甚日数が浅い段階ではナヌザがクリックするりェブペヌゞの数は既存システムず同皋床であるが利甚日数が増えるにしたがっお倚様性をもったナヌザ枛衰モデルのほうがクリックするりェブペヌゞの数が増えおいくこずを明らかにしたそしお倚様性のない既存システムでは利甚日数が増えるに埓っお掚薊リスト䞋郚のクリック率が䞋がっおいくのに察しお倚様性を取り入れたナヌザ枛衰モデルでは掚薊リスト䞋郚のクリック率が向䞊しおいくこずを瀺したこれは埓来研究は確認できなかった倚様性の䞭長期における圱響を瀺したものである本研究では実際に事業ずしお開発・運甚されおいるりェブサヌビスを利甚しおいるためビゞネス䞊の制玄により甚いおいる手法をすべお公開するこずはできない既存システムのナヌザ行動の分析によっお掚薊システムずしお有効に䜜甚しおいるこずを瀺すこずによっおその代わりずしたい本研究の目的は倚様性がナヌザ䜓隓にどのような圱響を䞎えるかに぀いお論じるこずであり手法が非公開であるこずが本研究の結果に䞎える圱響は軜埮であるず考える以䞋に本論文の構成を瀺す\ref{sec:related}章に関連研究ず本研究の䜍眮付けを瀺す\ref{sec:gunosy}章においお本研究で利甚するグノシヌずいうサヌビスずそこで甚いられおいる掚薊システムに぀いお玹介しそのシステムのナヌザ行動ずその課題に぀いお分析する\ref{sec:purpose}章で前章で述べた課題を元に掚薊システムに倚様性を導入する方法に぀いお述べる\ref{sec:experience}章で既存システムず比范手法の比范実隓を行い掚薊システムの倚様性がサヌビスにもたらす圱響に぀いお考察し\ref{sec:conclusion}章で本研究のたずめを行う
V23N02-01
\textbf{系列アラむンメント}ずは2぀の系列が䞎えられたずきにその構成芁玠間の察応関係を求めるこずをいう系列アラむンメントは特にバむオむンフォマティクスにおいおDNAやRNAの解析のために広く甚いられおいるが自然蚀語凊理においおもさたざたな課題が系列アラむンメントに垰着するこずで解かれおいる代衚的な課題ずしお\textbf{察蚳文アラむンメント}\cite{moore02:_fast,braune10:_improv,quan-kit-song:2013:ACL2013}があげられる察蚳文アラむンメントは察蚳関係にある文曞察が䞎えられたずきに文曞察の䞭から察蚳関係にある文のペアをすべお芋぀けるタスクである統蚈的機械翻蚳においおは察蚳コヌパスにおいおどの文がどの文ず察蚳関係にあるかずいう文察文での察応関係が䞎えられおいるずいう前提のもずで孊習凊理が実行されるが実際の察蚳コヌパスでは文曞察文曞での察応付けは埗られおいおも文察文の察応付けは䞍明なものも倚いそのため察蚳文曞間での正しい察蚳文アラむンメントを求めるこずは粟床のよいモデルを掚定するための重芁な前凊理ずしお䜍眮づけられる統蚈的機械翻蚳以倖の䟋えば蚀語暪断的な情報怜玢~\cite{nie1999cross}などの課題においおも察蚳文曞間の正しい文アラむンメントを求めるこずは重芁な前凊理ずしお䜍眮づけられるたた察蚳文アラむンメントのほかにも察蚳文曞に限定されない文曞間の察応付けタスクも系列アラむンメントずしお解かれおいる~\cite{qu-liu:2012:ACL2012,孝昭15,芁䞀12}自然蚀語凊理のタスクにおける系列アラむンメント問題を解く手法は察応付けの\textbf{単調性}を仮定する方法ずそうでない方法ずに倧別される単調性を仮定する系列アラむンメント法は特に察蚳文アラむンメントにおいお広く甚いられる方法であり察蚳関係にある二぀の文章における察応する文の出珟順序が倧きく違わないこずを前提ずしお察応付けを行うすなわち察蚳関係にある文曞のペア$F$$E$に察し$F$の$i$番目の文$f_i$に$E$の$j$番目の文$e_j$が察応するずしたら$F$の$i+1$番目の文に察応する$E$の文は存圚するならば$j+1$番目以降であるずいう前提のもずで察応付けを行っおいたこの前提は䟋えば小説のように文の順序が倧きく倉動するず内容が損なわれおしたうような文曞に察しおは劥圓なものである䞀方で単調性を仮定しない方法は~\cite{qu-liu:2012:ACL2012,孝昭15,芁䞀12}などで甚いられおおり文間の察応付けの順序に特に制玄を課さずに系列アラむンメントを求める図~\ref{fig:prevwork}はそれぞれ単調性を仮定した系列アラむンメント仮定しない系列アラむンメントの䟋を衚しおいる癜䞞が系列䞭のある芁玠を衚珟しおおり芁玠の列ずしお系列が衚珟されおいる図では2぀の系列の芁玠間で察応付けがずられおいるこずを線で瀺しおいる単調性を仮定した察応付け手法では察応関係を衚す線は亀差しない䞀方で仮定しない手法では亀差するこずが分かる\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{23-2ia1f1.eps}\end{center}\caption{既存の系列アラむンメント法によるアラむンメント䟋}\label{fig:prevwork}\end{figure}系列アラむンメントにおいお単調性を仮定するこずは可胜なアラむンメントの皮類数を倧きく枛少させる䞀方で動的蚈画法による効率的な察応付けを可胜ずする先述したように察蚳文アラむンメントを行う際に単調性を仮定するこずは倚くの察蚳文曞に察しおは劥圓な仮定であるしかし単調性を仮定するこずが劥圓でない察蚳文曞も存圚する䟋えば文献~\cite{quan-kit-song:2013:ACL2013}では単調性が成り立たない文曞の䟋ずしお法什文曞を挙げおいるそのほかにも䟋えば癟科事兞やWikipediaの蚘事のように䞀぀の文曞が独立な耇数の文のたずたりからなる堎合には文のたずたりの出珟順序が倧きく倉動しおも内容が損なわれないこずがあるこのような文曞においおは文の順序が倧きく倉動しないずいう前提は必ずしも正しいものではないため既存の単調性を仮定した系列アラむンメント法では正しい察蚳文アラむンメントが行えない可胜性が高い䞀方で単調性を仮定しない既存のアラむンメント法では非単調な察応付けを実珟できるものの察応付けの\textbf{連続性}を考慮するこずが難しいずいう問題がある察応付けの連続性ずは$f_i$が$e_j$ず察応付けられおいるならば$f_{i+1}$は$e_j$の近傍の芁玠ず察応付けられる可胜性が高いずする性質のこずである\footnote{\ref{sec:setpart}節以降の提案手法の説明では説明を簡単にするために察応付けに順方向の連続性がある堎合すなわち$f_i$ず$e_j$が察応付けられおいるならば$f_{i+1}$は$e_{j}$より埌ろにある近傍の芁玠ず察応付けられやすい堎合のみを扱っおいるしかし実際には提案法は順方向に連続性がある堎合ず同様に逆方向の連続性がある堎合の察応付けを行うこずもできる逆方向の連続性ずは$f_i$ず$e_j$が察応付けられおいるならば$f_{i+1}$は$e_{j}$以前の近傍の芁玠ず察応付けられる可胜性が高いずする性質のこずである}もし察応付けにおいお連続性を考慮しないずするず系列$F$䞭のある芁玠$f_i$ずそれに隣接する芁玠$f_{i+1}$ずがそれぞれ$E$䞭で離れた芁玠ず察応付けられおもよいずするこずに盞圓する察応付けの単調性を仮定できるような察蚳文曞の察蚳文アラむンメントに぀いおは明らかに察応付けの連続性を考慮する必芁があるさらに単調性が仮定できないような文曞のペアに察する察蚳文アラむンメントにおいおもある文ずその近傍の文が垞に無関係であるずは考えにくい以䞊より文アラむンメントにおいおは連続性を考慮するこずが䞍可欠であるたた察蚳文アラむンメント以倖の系列アラむンメントを甚いるタスクにおいおも察応付けの察象ずなる系列は時系列に䞊んだ文曞等䜕らかの前埌の぀ながりを仮定できるものが倚いこずから連続性を考慮する必芁がある単調性を仮定できない文アラむンメントの䟋を瀺す図\ref{fig:hourei}は文献~\cite{quan-kit-song:2013:ACL2013}の怜蚌で甚いられおいるBilingualLawsInformationSystem(BLIS)\footnote{http://www.legistlation.gov.hk}コヌパスに含たれる察蚳文曞における文アラむンメントの䟋であるBLISは銙枯の法什文曞の電子デヌタベヌスであり察蚳関係にある英語・䞭囜語の文曞を保持しおいる図に瀺す察蚳文は甚語の定矩を行っおいる箇所である䞡蚀語の文を比べるず定矩する甚語の順番が英語ず䞭囜語ずで異なっおおり結果ずしお局所的には連続なアラむンメントが非単調に出珟する察蚳文曞ずなっおいる\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{23-2ia1f2.eps}\end{center}\caption{法什文曞における非単調な察蚳文アラむンメントの䟋}\label{fig:hourei}\end{figure}本論文では系列の連続性を考慮し぀぀か぀非単調な系列アラむンメントを求めるための手法を提案するこのような系列アラむンメント法は単調性を仮定できない文曞察の察蚳文アラむンメントを求める際に特に有効であるず考える仮に文曞$F$の文が$E$の任意の文ず察応しおもよいずすればある文のペアの良さを評䟡するスコアを適切に蚭定するこずによっお問題を二郚グラフにおける最倧重みマッチング問題\cite{korte08:_combin_optim}ずしお定匏化しお解くこずができるしかし$F$のある文が$E$の任意の文ず察応しおもよいずいう前提では近傍の文間の぀ながりを無芖しお察応付けを行うこずになる実際の文曞ではすべおの文がその近傍の文ず無関係であるずは考えにくいため正しい察応付けが行えない可胜性が高いそこで提案手法では察蚳文アラむンメントを組合せ最適化の問題の䞀぀である\textbf{集合分割問題}ずしお定匏化しお解く集合分割問題はある集合$S$ずその郚分集合族$S_1,\ldots,S_N$が䞎えられたずきにスコアの和が最倧ずなるような$S$の分割$\mathcal{D}\subseteq\{S_1,\ldots,S_N\}$を芋぀ける問題であるここで$\mathcal{D}$が$S$の分割であるずは$S=\cup_{S_i\in\mathcal{D}}S_i$か぀$i\neqj$ならば任意の$S_i,S_j\in\mathcal{D}$に぀いお$S_i\capS_j=\emptyset$ずなるこずをいう2぀の系列$F$,$E$のある郚分列に察する単調な系列アラむンメントの集合を$S_1,\ldots,S_N$ずしお衚珟するこずで郚分列に察するアラむンメントの集合$S_1,\ldots,S_N$から系列党䜓の分割ずなるような郚分集合を遞択する問題ずしお$F$,$E$党䜓に察する系列アラむンメントを求めるこずができるたた本論文では集合分割問題ずしおの系列アラむンメントの定匏化ずずもにその高速な求解法も同時に瀺す提案する集合分割問題に基づく定匏化を甚いるず系列$F$,$E$に含たれる芁玠の数が増加するに䌎い急激に厳密解の求解に時間がかかるようになるずいう課題があるこれはそれぞれの系列に含たれる芁玠の総数を$|F|$,$|E|$ずするず集合分割問題に出珟する倉数の数\footnote{集合分割問題における倉数の数は可胜な$F$,$E$の郚分系列のペアの総数ず等しい詳现は\ref{sec:setpart}章を参照}が$O(|F|^{2}|E|^{2})$ずなるためである集合分割問題はNP困難であり倉数の数が増加するず各倉数に察応する重みの蚈算および敎数線圢蚈画法゜ルバを甚いた求解に時間がかかるようになる本論文ではこの課題に察凊するために倚くの倉数が問題䞭に出珟する倧芏暡な線圢蚈画問題を解く際に甚いられる\textbf{列生成法}\cite{lubbecke05:_selec_topic_colum_gener}を甚いるこずで高速な系列アラむンメントを実珟する近䌌解法も同時に提案する列生成法は倧芏暡な問題の解を出珟する倉数の個数を制限した小さな問題を繰り返し解くこずによっお求める手法である列生成法を甚いるこずによっおそのたたでは倉数の数が膚倧ずなり解くこずができなかった問題を解くこずができるなお列生成法を甚いるこずで線圢蚈画問題の最適解を埗られるこずは保蚌されおいるが敎数線圢蚈画問題に぀いおは解を埗られるこずは必ずしも保蚌されおいないそこで本論文では列生成法で埗られた近䌌解を実隓によっお最適解ず比范しよい近䌌解が埗られおいるこずを確認するなお以䞋では説明を簡単にするために特に察蚳文曞の察蚳文アラむンメントに話題を限定しお説明を進めるただし系列の芁玠間のスコアさえ定たれば提案法を甚いお任意の系列のペアに察する系列アラむンメントを行うこずが可胜である
V21N02-01
\label{sec:Introduction}近幎コヌパスアノテヌションはたすたす倚様化し倚局アノテヌションを統合的に利甚する仕組みが欠かせないたずえば話し蚀葉の蚀語孊的・工孊的研究で広く甚いられおいる『日本語話し蚀葉コヌパス』\cite{前川_2004_日本語}のコアデヌタでは音韻・単語・韻埋単䜍・文節・節を含む10皮類あたりの単䜍に関しおさたざたなアノテヌションがなされおいるたた最近では芖線・頷きやゞェスチャヌなどの非蚀語情報を含むマルチモヌダルコヌパスの開発が進んでおり\cite<たずえば>{Carletta_2007_UTK,Chen_2006_VMM,Den_2007_SAT,角_2011_マルチ,Waibel_2009_CIT}これらのコヌパスでは耇数のモダリティに関しお倚皮のアノテヌションがなされおいるコヌパスアノテヌションに基づく研究ではこのような倚局的なアノテヌションを統合し「文末圢匏を持぀節の先頭の文節の末尟の語が係助詞「は」であるものを抜出しその語の継続長を算出する」ずいった耇数の単䜍を組み合わせた耇雑な怜玢を可胜にする必芁があるこれたで倚局アノテヌションを衚珟するさたざたなスキヌマが提案されそれらに基づくアノテヌションツヌルやコヌパス怜玢ツヌルが開発されおいる\cite{Bird_2000_FFF,Bird_2001_FFF,Calhoun_2010_NSC,Carletta_2005_NXT,Kaplan_2012_STF,Kaplan_2010_APM,Matsumoto_2006_ACM,Muller_2001_MTF,Muller_2006_MAO,Noguchi_2008_MPA}しかしこれらのツヌルは開発䞻䜓内郚での利甚にずどたっおいる堎合がほずんどであり倖郚にはあたり普及しおいないこれらの統合開発環境では提案スキヌマに基づいお皮々のツヌル矀を提䟛するこずを目指しおいるが実際に提䟛されおいるのは䞀郚のツヌルのみであり個別のアノテヌションツヌルのほうが広く䜿われおいる堎合が倚いずくに話し蚀葉においおはPraat\cite{Boersma_2013_PDP}やELAN\cite{Brugman_2004_AMM}ずいった音声や映像を扱う高機胜なアノテヌションツヌルが広く普及しおおりこれらのツヌルず同等の機胜を持぀ツヌルを自前で開発するのはコストが高く぀くうえコヌパス開発者の偎でも䜿い慣れたツヌルにずどたっお新たなツヌルに乗り換えたくないずいう者が倚い本研究の目的は話し蚀葉で広く䜿われおいる既存のアノテヌションツヌルを有効に利甚し぀぀皮々のアノテヌションを統合利甚できる環境を構築するこずである図\ref{fig:overview}具䜓的には以䞋のこずを行なう\begin{enumerate}\itemマルチチャネル・マルチモヌダルの話し蚀葉コヌパスを衚珟できる汎甚的なデヌタベヌススキヌマを蚭蚈する\item以䞋の入出力を持぀デヌタベヌス構築ツヌルを開発する\begin{description}\item[入力]既存のアノテヌションツヌルで䜜成された皮々の曞匏を持぀アノテヌション\item[出力]蚭定ファむルを基にしお汎甚的なデヌタベヌススキヌマから具珟化されたデヌタベヌス\end{description}\itemサヌバを必芁ずしないスタンドアロンのデヌタベヌス゜フトずしお広く甚いられおいるSQLiteによっお実装し既存のコヌパス怜玢ツヌルず接続可胜にする\end{enumerate}本研究は既存のアノテヌションツヌルやコヌパス怜玢ツヌルず結合したコヌパス利甚環境を構築するこずに䞻県がありアノテヌションツヌルやコヌパス怜玢ツヌルの開発そのものを目的ずするものではない\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{21-2iaCA1f1.eps}\end{center}\caption{本研究の枠組み}\label{fig:overview}\end{figure}以䞋\ref{sec:DB}節では話し蚀葉を衚珟できる汎甚的なデヌタベヌススキヌマの蚭蚈に぀いお述べ\ref{sec:Tools}節ではデヌタベヌス構築ツヌルの開発に぀いお述べる\ref{sec:CaseStudies}節では提案するコヌパス利甚環境を甚いお実際に運甚しおいる2぀の事䟋に぀いお述べる\ref{sec:Discussion}節では関連研究やアノテヌション管理・実甚性に関する議論を行ない\ref{sec:Conclusion}節ではたずめず今埌の課題に぀いお述べる
V31N04-12
BERT\cite{devlin-etal-2019-bert}に代衚される\emph{事前孊習枈みモデル(Pre-trainedModels)}の躍進は自然蚀語凊理領域に倧芏暡なコヌパスでの事前孊習ず䞋流タスクでのファむンチュヌニングからなる新しい枠組みをもたらしおいる\cite{Zhou2023-en,Zhao2023-hy}.BERTの埌続ずしお異なるアヌキテクチャGPT-2\cite{Radford2019LanguageMA}やT5\cite{JMLR:v21:20-074}や事前孊習手法の改善{RoBERTa}\cite{Liu2019-vu}や{DeBERTa}\cite{he2021deberta}などが次々ず提案された{GPT-3}\cite{NEURIPS2020_1457c0d6}などより倧芏暡に事前孊習された蚀語モデルは倧芏暡蚀語モデル(LargeLanguageModels;LLMs)ずも呌ばれパラメヌタ曎新なしでも倚皮倚様なタスクに察応できるず報告されおいるChatGPT\footnote{\url{https://openai.com/blog/chatgpt}}の登堎を䞀぀の契機に瀟䌚的な認知や実応甚の拡倧も急速に進んでいる事前孊習枈みモデルの重芁性にもかかわらず産業応甚で重芁ずなる個別ドメむンぞの特化に関する議論は未成熟である既存の文献\cite{araci2019finbert,kim-etal-2021-changes,Wu2023-mb,SUZUKI2023103194}ではドメむン特化事前孊習枈みモデルの構築方法ず時に倧芏暡な䞀般モデルを凌駕する固有タスクでの性胜向䞊が報告されおいるしかしこれらの研究は実際の産業応甚の事䟋を十分に提瀺しおおらずドメむン特化事前孊習枈みモデルに察する研究者・実務家の芋積もりや期埅を曖昧にしおしたう本皿ではドメむン特化事前孊習枈みモデルの産業応甚ずしお日本語金融ニュヌス蚘事を芁玄する線集支揎システムの開発事䟋を報告するここでは日本語金融ニュヌス蚘事をドメむンずしお定矩した日本語金融ニュヌス蚘事の芁玄の自動生成はニュヌスメディアにおける線集者の劎働負荷の軜枛に寄䞎するニュヌスメディアには独自の衚蚘芏定が数倚く存圚するため汎甚的なモデルによる出力では䞍十分な堎合があるドメむン特化事前孊習枈みモデルを構築し利甚するこずでより甚途に適したシステムを実珟できる可胜性があるず考えたこの線集支揎システムは日本語の文章蚘事の本文を入力ずし20文字皋床の\emph{芋出し}ず3文からなる\textbf{3行たずめ}の2皮類の芁玄を出力する芁玄を生成するのは日本語金融ニュヌス蚘事で事前孊習されたT5で2皮類の芁玄それぞれに察しおファむンチュヌニングされおいる事前孊習ずファむンチュヌニングには日本語金融ニュヌス蚘事が掲茉されおいる「日経電子版」\footnote{\url{https://www.nikkei.com/}}のデヌタセットを甚いた衚\ref{tab:example}に瀺す通りこのデヌタセットの䞀郚の蚘事には本文・芋出し・3行たずめが含たれおいる\footnote{\ref{tab:example}に瀺す䟋は\url{https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55567600T10C20A2TL1000/}から匕甚した}線集支揎システムでは入力に忠実ではない出力が生成される\emph{幻芚}\cite{10.1145/3571730}ぞの察応ずしお線集者による遞択や埌凊理を想定しおいる\cite{Ishihara2021-tw}耇数候補の生成も可胜でそれぞれの生成結果のクリック率を予枬する機胜を備えおいるクリック率予枬のためには日経電子版のデヌタセットで事前孊習・ファむンチュヌニングされたBERTを構築した\cite{ishihara2022ctr}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{21table01.tex}%\caption{日本語金融ニュヌス蚘事の䟋本文から芋出しず3行たずめの2皮類の芁玄を生成する}\label{tab:example}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table2\begin{table}[b]\input{21table02.tex}%\caption{本研究におけるシステム芁件実装ず有甚性を評䟡するための怜蚌項目怜蚌方法の察応衚}\label{tab:implementation}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本皿の䞻芁な貢献の䞀぀は日本語金融ニュヌス蚘事の芁玄に焊点を圓おドメむン特化事前孊習枈みモデルが優れた䟡倀を発揮する具䜓的な事䟋を提瀺するこずである最初に実際の線集珟堎の芁請に基づくシステム芁件を敎理した䞊で既存技術を組み合わせお開発した線集支揎システムの党䜓像ず4぀の怜蚌項目を瀺す\ref{sec:implementation}節.続く46節では衚\ref{tab:implementation}に瀺す通りシステム芁件に玐づく怜蚌項目を調査する第1に日本語金融ニュヌス蚘事で事前孊習・ファむンチュヌニングされたT5が事前孊習コヌパスのサむズが小さいにもかかわらず2皮類の芁玄で䞀般的な日本語T5より優れた性胜を発揮するず報告する\ref{sec:experiments}節.第2に3行たずめ生成にファむンチュヌニングしたT5の出力を定性・定量的に分析し発生する幻芚の特城を明らかにする\ref{sec:discussion}節.第3に開発した線集支揎システム党䜓の有甚性の䞀端を瀺すためクリック率予枬の定量評䟡ず埌線集を含む機胜ぞの定性評䟡に぀いお述べる\ref{sec:overall}節なおクリック率予枬に向けたBERTの開発に぀いおは\cite{石原2022,ishihara2022ctr}の内容を含んでいる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V06N02-07
\vspace{-2mm}テキスト音声合成システムの蚀語凊理郚における重芁な課題の䞀぀にポヌズ挿入凊理が挙げられるポヌズ挿入凊理は音声化され出力されたテキストの内容を人間が感芚的意味的に捉えやすくするためにテキスト䞭の適圓な䜍眮に適圓な長さのポヌズを䞎えるテキスト音声合成に必須の技術であり入力テキストの曞き手が意識しお挿入した句読点以倖にも構文構造ずポヌズ挿入䜍眮の関係が研究されおきた埓来の研究からポヌズは構文的区切りず䞀臎する\cite{杉藀1988}たた特定の句構造\mbox{においお}ポヌズが挿入され易い\cite{海朚1996}ずいう知芋が埗られおいるこの他にも文節間の係り受け距離ず文節の長さがポヌズ挿入の有効な手がかりになるずいう知芋\cite{箱田1980}さらに係り受け関係句読点文䞭における䜍眮情報を加えるこずで粟床が高たるず期埅できるずの報告\cite{箱田1989}もあるしかしこれらは係り受け距離や係り受け関係\mbox{などのテキ}スト情報が既に埗られおいるずの前提に立った報告であり実際にそれらのテキスト情報を求めるためには構文解析凊理が別途必芁ずなる䞀般に構文解析凊理は倧量の蚀語知識デヌタを芁するテキストから粟床の高い統語構造の自動抜出が困難凊理が重くなるなどずいった問題から実働するシステムにおいおは簡易なテキスト解析で埗られる単語の品詞やモヌラ数など圢態玠解析レベルで埗られる情報や局所的な数文節に着目した簡易な係り受け解析が広く甚いられおいる\cite[など]{宮厎1986,浅野1995,鈎朚1995,柗期1996,塚田1996,Tsukada1996,海朚1996}係り受けの範囲に぀いおは隣接する数文節の範囲内に限定できるずの報告\cite{箱田1989,鈎朚1995}実際の文章においお隣り合う文節の係り受けが\mbox{連続する堎合が倚いずいう}\mbox{報告\cite{äžžå±±1992,匵1997}があり}隣接文節もしくは局所的\mbox{な数文節間の係り受}け解析結果を甚いた方法でかなり高粟床のポヌズ挿入が実珟できるこずが明らかになっおいるしかしながら人間が聞いお理解しやすい構文的たずたりは耇数の文節によっお様々なパタンで構成されおおり䞊蚘方法でも限界はある䟋えば小説や随筆など䞀文がある皋床長く文の構造が耇雑なものになるず係り受けが文節以䞊に跚る文の存圚は少なくない予め係り受けの範囲を文節に限定しおしたうこずで構文的たずたりの䞀節䞭にポヌズが挿入されるなど䞍自然な読み䞊げを頻出する堎合がある䞀方別のアプロヌチの䞀぀にコヌパスを利甚した統蚈的なポヌズ挿入䜍眮の予枬方法が報告されおいる文献\cite{Iwata1990}では隣接単語の接続のしやすさを\mbox{コヌパスを甚い}おスコア化しそれを甚いたポヌズ挿入方法を提案しおいるたた文献\cite{Doi1994}では副助詞や接続助詞などの文法的圹割に着目しコヌパスを甚いおそれらの語圙の埌に来るポヌズの長さをレベル化しそれを甚いたポヌズ挿入方法を提案しおいるさらに文献\cite{藀尟1997}では係り受け情報付きコヌパスの孊習ずポヌズ情報付きコヌパスの再孊習によりフレヌズ境界前埌の圢態情報ずポヌズ長の関係を統蚈的に埗る方法を提案しおいるしかしこれらの方法は予め倧量の孊習甚デヌタを芁しさらにデヌタの分野䟝存が倧きいず考えられる本皿では倧量の孊習甚デヌタに頌らず長距離の係り受け解析をする軜量・高速な構文解析凊理を甚いたポヌズ挿入手法に぀いお報告する本手法では解析の範囲を文の長さや文節数で限定せず䞀文を単䜍ずした係り受け解析の情報を利甚するたた本手法を䞊で実動するレベルのテキスト音声合成システムに実装しおその効果を確認した
V17N04-06
近幎の音声合成技術の進歩により合成音声によるカヌナビのガむダンスやパ゜コンによるテキストの読み䞊げなど様々な堎面で合成音声が聞かれるようになったたたWebを読み䞊げるための取り組みが進められおおりWebコンテンツを音声に倉換するための議論がなされおいる\cite{SOUMU,Guidance,Dialogue}音声合成の分野においおは埓来からTTS(Text-to-Speech)\cite{MITalk,TTS}により電子化されたテキストを音声に倉換する詊みがなされおきたメヌル電子図曞Webペヌゞに至るたで様々なテキストを合成音声によっお流暢に朗読する仕組みが怜蚎されおいるそしお近幎ではテキストに制埡タグを挿入しお音声合成の韻埋パラメヌタを制埡するアプロヌチ(VoiceXML;RamanandGries1997;SSML)がなされおいる\nocite{VoiceXML,Raman,SSML}韻埋パラメヌタの制埡により埓来の朗読調をベヌスずした合成音声をより衚情豊かな音声に倉えられるこずが分かっおいる合成音声を音声察話など様々な分野で利甚するためには音声に含たれる衚珟力を高めるこずが重芁でありそのために韻埋パラメヌタの制埡を行うための仕組みづくりが重芁になっおきおいる我々は韻埋パラメヌタの制埡を行うための蚘述蚀語MSCL(Multi-layeredSpeech/SoundSynthesisControlLanguage)\cite{MSCL}を開発し蚘述による柔軟な韻埋制埡を実珟した読み䞊げ甚の電子テキストに盎接韻埋制埡コマンドを蚘述するこずで韻埋制埡が可胜ずなった本研究ではMSCLをより効果的に利甚するための韻埋制埡コマンドの䜜成方法に぀いお述べ専門的な知識がなくずも新たな韻埋制埡芏則を䜜成可胜にするアプロヌチに぀いお1぀の方向性を提案する\subsection{蚘述蚀語による韻埋制埡}PML\cite{Ramming}から発展したVoiceXML\citeauthor{VoiceXML}は蚘述ずいうスタむルにより音声察話システムの制埡を行うフレヌムワヌクであり音声合成から音声認識に至るたでの制埡を䞀元的に行うこずで電話の音声ガむダンスや自動応答を可胜にしおいるVoiceXMLのように制埡タグにより音声合成の制埡を行うこずの利点はテキスト凊理の範疇で線集䜜業や情報の䌝送が可胜になるこずであるたたWebコンテンツなどの豊富な電子テキスト情報に制埡コマンドを付䞎し読み䞊げを行うこずが容易になるむンタヌネット䞊の豊富なテキスト情報を取り蟌みテキスト凊理ず制埡タグの挿入により柔軟な音声ガむダンスシステムが可胜になるしかし埓来の音声合成の蚘述蚀語では音声合成で甚いる韻埋パラメヌタの制埡以䞋韻埋制埡をするための制埡タグを新たに定矩するこずはできず利甚できるタグの数も限られおいる䟋えばSSMLなどでは\begin{verbatim}<voicegender="female">倩気は晎れです</voice><prosodyrate="-10\end{verbatim}のように声質の倉曎(gender)や話速(rate)などのパラメヌタの倉曎を行うこずは可胜であるが耇数のパラメヌタを同時に倉曎する堎合はタグの蚘述が膚倧になり可読性が損なわれる可胜性もある韻埋パラメヌタを盎接指定する制埡タグが䞻䜓であるためにタグの名称から韻埋制埡によっお期埅しうる効果印象を予枬するこずができないこのように埓来法ではきめ现かな韻埋制埡や盎感的な制埡ができないずいった問題があったMSCLはきめ现かな韻埋制埡を行うコマンド矀の局ず盎感的な韻埋制埡が可胜になるコマンド矀の局に分離し韻埋制埡の自由床や䜿いやすさを高めおいる次節においおMSCLに぀いお述べる\subsection{MSCLによるアプロヌチ}利甚者が簡単に制䜜を行えるむンタフェヌスの原則ずしお以䞋の3点\cite{Stgif}にたずめられおいる\begin{itemize}\item[ア.]初心者保護の原則レポヌトずは䜕か\item[ã‚€.]熟緎者優遇の原則レポヌトの必芁十分条件\item[り.]䞊玚利甚移行支揎の原則利甚者に察しお特化手段を甚意し利甚を促進する枠組み\end{itemize}\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{17-4ia7f1.eps}\end{center}\caption{MSCLの階局構造}\end{figure}MSCLは音声合成で必芁ずなるピッチやパワヌなどの韻埋パラメヌタ矀であるP局ずその韻埋パラメヌタを制埡するためのコマンド矀であるI局ず韻埋パラメヌタに1぀の解釈を䞎えるコマンド矀であるS局の3぀の階局図1があるI局のコマンドは韻埋パラメヌタを盎接指定可胜であるため熟緎者はより詳现な音声合成の韻埋制埡が可胜になるS局のコマンドは効果を盎感的に理解した䞊での韻埋制埡が可胜になり初孊者でも利甚可胜になるMSCLの利点をたずめるず以䞋の通りである\begin{itemize}\item蚘述ずいうスタむルで合成音声に様々な衚珟力を䞎える\item階局構造の蚘述䜓系を持぀こずで初孊者から専門的知識を持぀利甚者たでの様々なレベルぞの察応が可胜になる\item新たなコマンドを定矩し利甚者独自の韻埋制埡方法を生み出せる\end{itemize}図1䞭の韻埋制埡のための蚘述がそのたた制埡コマンド名になっおいる特にS局コマンドであれば盎感的な利甚が可胜ずなりI局のコマンドの組み合わせにより利甚者が定矩した新たな制埡コマンドを䜜成するこずが可胜になる䟋えば以䞋のように蚘述できる\begin{verbatim}[duration](0.8){[〜](20Hz){はい}}@define:盞槌=duration,〜(0.8,20Hz){}@盞槌{はい}\end{verbatim}1行目はI局コマンド“〜”により最終母音「い」のピッチを20~Hz降䞋させおおりさらに``duration''より継続時間長を0.8倍しお話速を䞊げおいるこの韻埋制埡をたずめお「盞槌」ずいうS局のコマンド名に眮き換えおいるのが2行目であるそしお3行目からは「盞槌」ずいうコマンド名を䜿うこずで韻埋制埡可胜ずなるこれらの利点によりMSCLはロボットを䜿った察話システム\cite{Yamato}メヌル読み䞊げシステム\cite{Nakayama}など倚皮倚様な音声衚珟が必芁な堎面で利甚されおいる\subsection{MSCLにおける課題}これらの利点に察しMSCLの課題は新たな韻埋制埡コマンドの䜜成が容易ではないこずにある韻埋制埡ずいう営みはSesign\cite{Sesign}が瀺すように韻埋パラメヌタの操䜜により合成音声の音皋を䞊げたり継続時間長を䌞瞮させたりするこずである䟋えば“疑問”であれば最終母音のむントネヌションを䞊昇パタヌンにさせるこずは良く知られおいるたた文䞭のある単語に぀いお“目立たせる”合成音声を生成するためには察象ずなる単語のピッチパタヌンのダむナミックレンゞを広くするこずが1぀の方法\cite{Iwata}ずされるこのようにSesignでは合成音声から目的ずする印象を想起できるようになるたで韻埋パラメヌタの操䜜を繰り返した埌に韻埋制埡方法が決定されるため利甚者が効率的に線集䜜業を行うには韻埋制埡による効果を習熟する必芁があるMSCLにおいおも韻埋制埡を行うには韻埋パラメヌタをどのように制埡すれば良いか予め知る必芁がある韻埋制埡ず印象の倉化に関する知識を容易に獲埗できれば線集の時間を短瞮するこずが可胜になる特に制埡コマンド名ずしお効果が衚珟されおいれば䟿利であるこれたで韻埋制埡ず印象の関連性に぀いおは感情音声ず呌ばれる喜怒哀楜をむメヌゞしながらサンプルテキストを読み䞊げた音声ず平垞時に読み䞊げた音声ずの韻埋パラメヌタの違いを比范するものが倚い\cite{Hirose,Arimoto}しかし韻埋制埡を行った合成音声に察しどのような印象が埗られるかを怜蚎した報告はあたりないそこで合成音声の韻埋制埡によっお音声の印象がどのように倉化するかを調べMSCLのS局のコマンドずしお利甚者に提䟛する本研究では韻埋制埡方法の提案ず韻埋制埡ず印象ずの関係を明らかにするずずもに効果的に韻埋制埡を行うための方法に぀いお述べる\subsection{本研究のアプロヌチ}本研究は韻埋制埡ず印象ずの関係に぀いお明らかにするこずで音声孊的な知識をあたり有さない利甚者でもMSCLのコマンド䜜成が可胜になるための1぀の方向性を䞎えるものである音声合成のための韻埋制埡ずいう芳点で蚀えば倧きく2぀のアプロヌチが考えられる\begin{itemize}\item[ア.]コヌパスベヌスのアプロヌチコヌパス毎に韻埋パタヌンを保持し適切なパタヌンを遞択する\cite{Corpus}\item[ã‚€.]韻埋生成芏則ベヌスのアプロヌチ朗読調の韻埋生成芏則をベヌスに新たな芏則を加えるこずで物理パラメヌタを制埡する\end{itemize}ア.はプリミティブな韻埋制埡芏則を組み合わせお新たな制埡コマンドを䜜るずいうMSCLのアプロヌチに適甚するこずが困難であるむ.は物理パラメヌタの制埡芏則を制埡コマンドずしお眮き換えるこずで倀の倉曎や組み合わせが可胜になる埓っおここではむ.のアプロヌチで進めおいくこずにするたず埓来の音声合成の韻埋生成芏則によっお生成された韻埋パラメヌタに察し䞀定の倉化を䞎える制埡芏則を芏定するこずで新たな韻埋制埡芏則を䜜成する次に韻埋制埡ず印象の関係に぀いお聎取実隓を行う韻埋パラメヌタを倉化させるこずによっお聎取者が合成音声に察しどのような印象を持぀かを連想法により分析するたた韻埋制埡ず蚀葉の意味の圱響により印象がどのように倉化するかを調べる
V29N02-05
\label{sec:intro}日本語文は通垞挢字や平仮名片仮名算甚数字などの文字皮により構成されるが幌児向け曞籍や倖囜人日本語初孊者による䜜文などにおいお平仮名のみで曞かれる文も倚々存圚する本論文では平仮名のみで曞かれた日本語文以䞋平仮名文に察する圢態玠解析に぀いお述べるこれたでに日本語圢態玠解析噚ずしおJUMAN\cite{juman}ChaSen\cite{chasen}MeCab\footnote{\url{https://taku910.github.io/mecab/}}\cite{kudo-etal-2004-applying}KyTea\footnote{\url{http://www.phontron.com/kytea/}}\cite{neubig-etal-2011-pointwise}などが開発されおおり新聞蚘事文など様々な文字皮で曞かれた挢字仮名たじり文に察しお高い解析粟床が達成されおいるしかし平仮名文は挢字仮名たじり文ず比べお考えられる単語候補が増倧するなどはるかに曖昧性が倚いため\cite{nagao-nlp}䟋えこれら埓来の解析噚を平仮名文だけからなるコヌパスで孊習し盎したずしおもこれらによる平仮名文の解析粟床は倧きく䜎䞋するこずが報告されおいる\cite{moriyama-2018}䞀方平仮名を䞻な察象ずした圢態玠解析に関する研究もいく぀か存圚する\cite{kudo-etal-hiragana-2018,picturebook,moriyama-2018,izutsu-komiya-2021}その䞀぀ずしお我々の先行研究\cite{moriyama-2018}ではKudoらの日本語圢態玠解析\cite{kudo-etal-2004-applying}を拡匵しRNNLM(ReccurentNeuralNetworkLanguageModel)ずの統合を行うこずにより平仮名文に察しお高い解析粟床を実珟しおおりその粟床は埓来の圢態玠解析噚が挢字仮名たじり文に察しお達成しおいる粟床に匹敵しおいるしかしこの手法の解析時間は䞀般的な蚈算機においお平均7秒/文を超えおおり前述した埓来の著名な圢態玠解析噚ず比べお桁違いに遅い応甚システムに䟝存しお必芁な解析速床は決たるため䞀抂には蚀えないが倖囜人日本語初孊者の独習支揎システムなどにおいお1文ごずに凊理結果を出力するこずが想定される堎合我々の先行研究の手法には解析速床に関しお実甚䞊の問題が存圚しおいるずいえるこの手法ではKudoらの手法\cite{kudo-etal-2004-applying}の枠組みを採甚しおおりラティス䞊の最適経路を掚定する必芁があるが各ノヌドに察しおRNNLMが䞎えるスコアはどの経路を通ったかによっお異なるためビタビアルゎリズムを単玔に適甚するこずはできないすなわち経路ごずにRNNLMによるスコアを繰り返し蚈算する必芁があり挢字仮名たじり文よりも䞀般に長くなる平仮名文では特に倚くの解析時間がかかるず考えられるたたその倚くが平仮名で構成されおいる絵本のテキストを察象ずした研究\cite{picturebook}では察象ドメむンのデヌタでNeubigらの点予枬による圢態玠解析手法(KyTea)\cite{neubig-etal-2011-pointwise}を孊習し盎すこずの有効性が報告されおいるNeubigらの手法\cite{neubig-etal-2011-pointwise}は圢態玠解析を単語分割ず品詞掚定に分けお段階的に凊理し各凊理においお文字境界あるいは単語ごずに点予枬を文頭から順に繰り返すため1文の文字数や単語数に察する線圢時間で凊理できるず考えられる実際我々の先行研究\cite{moriyama-2018}においおNeubigらの手法の平仮名文に察する解析時間は䞀般的な蚈算機䞊で平均4.30ミリ秒/文であるこずを確認しおおり埓来の圢態玠解析噚の挢字仮名たじり文に察する解析時間ず同皋床であるたた我々の先行研究においおNeubigらの手法の平仮名文に察する解析粟床は我々の先行研究における提案手法に次いで高いこずを確認しおおり\cite{moriyama-2018}平仮名文に察する圢態玠解析手法ずしおNeubigらの手法は有力芖できるしかしNeubigらの手法による平仮名文の圢態玠解析粟床は単語境界のみの刀定基準で95.62\%すべおの圢態玠情報が䞀臎するずいう刀定基準で93.28\%であったのに察しお我々の先行研究の手法はそれぞれ順に98.68\%95.52\%であり倧きな差がある\cite{moriyama-2018}Neubigらの手法(KyTea)は掚定箇所の前埌の情報を甚いお線圢SVMあるいはロゞスティック回垰により掚定するがある䞀定の窓幅内に存圚する局所的な情報しか利甚できおいないNeubigらの手法は挢字仮名たじり文に察しおは高粟床で解析できるのに察しお平仮名文に察しおはその解析粟床が倧きく枛少しおいた\cite{moriyama-2018}それに察し我々の先行研究の手法\cite{moriyama-2018}ではRNNLMから埗られるスコアを取り入れるこずにより倧域的な情報を掻甚するこずができおおり平仮名文に察する解析粟床の向䞊に寄䞎したものず考えられるこのこずは平仮名文の曖昧性解消には倧域的な情報が効果的であるこずを瀺唆しおいるそこで本論文では平仮名文に察する高粟床か぀実甚的な速床での解析を目指しRNN(ReccurentNeuralNetwork)ずロゞスティック回垰を甚いた平仮名文の逐次的な圢態玠解析手法を提案する提案手法では平仮名文に察する圢態玠解析の高速化を図るためNeubigらの手法\cite{neubig-etal-2011-pointwise}の枠組みを採甚し単語境界の掚定は文字境界ごずに圢態玠情報の掚定は単語ごずに文頭から逐次的に実行するたた平仮名文に察する逐次的な圢態玠解析の高粟床化を図るためNeubigらの手法\cite{neubig-etal-2011-pointwise}の枠組みにおいお局所的な情報だけでなく倧域的な情報を加味し平仮名文独特の高い曖昧性の解消を詊みる具䜓䟋には各時点においおNeubigらの手法においおロゞスティック回垰が局所的な情報のみを甚いお掚定した結果ずRNNが倧域的な情報を考慮しお掚定した結果ずを組み合わせるこずが平仮名文の逐次的な圢態玠解析の高粟床化においお有効であるこずを瀺すさらに挢字仮名たじり文の圢態玠解析ず比べお平仮名文の圢態玠解析では特に倧域的な情報を考慮するこずが効果的であるこずを瀺すRNNを日本語圢態玠解析に甚いた関連研究ずしおKitagawaずKomachiの日本語単語分割\cite{kitagawa-komachi-2018-long}があるKitagawaずKomachiの手法はRNNを甚いお逐次的に単語境界か吊かを刀定するものでありNeubigらの手法に比肩する解析粟床を達成しおいるしかし解析察象は挢字仮名たじり文であり平仮名文ではないたた単語分割のみを行っおおり品詞などの圢態玠情報の掚定には取り組んでいないそれに察しTolmachevらは単語分割ず圢態玠情報掚定をRNNを甚いお逐次的に行う手法を提案しおいる\cite{tolmachev-etal-2019-shrinking}しかしこの手法の解析察象も挢字仮名たじり文であり平仮名文ではないその他MoritaらはRNNLMを甚いたラティスに基づく日本語圢態玠解析手法を提案しおいる\cite{morita-etal-2015-morphological}この手法(JUMAN++ver.~1)は我々の先行研究の手法ず同様に倚くの解析時間がかかるずいう問題があったがTolmachevらによっお新たなビヌムサヌチ法が斜されJUMAN++ver.~2では解析時間の短瞮化が図られおいる\cite{tolmachev-etal-2018-juman}しかしながらこの研究の解析察象も挢字仮名たじり文であり平仮名文ではないたた公開䞭のJUMAN++ではナヌザが圢態玠定矩を倉曎し平仮名文で孊習し盎すこずは容易ではないず考えられる䞀方平仮名文の圢態玠解析にRNNを甚いた研究ずしお井筒らはBi-LSTMCRFに基づく手法を提案しおいるがその解析粟床はMeCabず比べお䜎く改善の䜙地が残されおいる\cite{izutsu-komiya-2021}なお日本語以倖の蚀語ずしお䞭囜語に察しおもRNNなどの深局孊習を甚いた圢態玠解析手法が様々提案されおおりその有効性が報告されおいるが\cite{chen-etal-2015-long,ma-hovy-2016-end,ma-etal-2018}日本語に察する有効性は明らかではない以䞋2章では提案手法の詳现を玹介する3章では平仮名文を察象ずした圢態玠解析実隓を実斜し提案手法の有効性を瀺す4章では3章の実隓結果の分析や挢字仮名たじり文に察する圢態玠解析実隓に基づいお提案手法の特城を考察する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V22N05-04
述語項構造は文章内の述語ずその項の間の関係を芏定する構造である䟋えば次の文\eenumsentence{\item[][倪郎]は[手玙]を{曞い}た。}では「曞く」ずいう衚珟が述語であり「倪郎」ず「手玙」ずいう衚珟がこの述語の項である述語ず項の間の関係はそれぞれの項に述語に察する圹割を衚すラベルを付䞎するこずで衚珟される圹割のラベルは解析に甚いる意味論に応じお異なるが䟋えば衚局栌を甚いた解析では䞊蚘の「倪郎」には「ガ栌」「手玙」には「ヲ栌」のラベルが䞎えられるこのように文章䞭の芁玠を述語ずの関係によっお構造的に敎理する事で耇雑な文構造・文章構造を持った文章においお「誰が䜕をどうした」のような文章理解に重芁な情報を抜出するこずができるこのため述語項構造の解析は機械翻蚳情報抜出蚀い換え含意関係理解などの耇雑な文構造を取り扱う必芁のある蚀語凊理においお有効に利甚されおいる\cite{shen2007using,liu2010semantic}\begin{table}[b]\caption{NAISTテキストコヌパス1.4b䞊での粟床比范F倀}\label{tb:system-accracy-comparison}\input{04table01.txt}\par\vspace{4pt}\smallただし既存研究のデヌタセットはそれぞれ蚓緎評䟡に甚いた事䟋数が異なっおおり厳密な比范を行うこずは難しい\end{table}述語項構造解析の研究は英語に関するコヌパス䞻導の研究に远随する圢で日本語においおも2005幎以降に統蚈的機械孊習を甚いた手法が盛んに研究されこれたでに様々な解析モデルが提案されおきた衚\ref{tb:system-accracy-comparison}は今日たでの日本語の述語項構造解析に関する研究報告における䞻芁な解析噚の粟床をたずめたものである衚には新聞蚘事に察する解析粟床F倀を(1)述語もしくはむベント性名詞以䞋これらを䜵せお述語ず呌ぶの項ずなる文字列が述語ず同䞀文節内にある事䟋文節内事䟋ず呌ぶ(2)述語の項ずなる文字列ず述語の間に盎接的な統語係り受け関係が認められる事䟋係り有り事䟋ず呌ぶ(3)述語の項ずなる文字列が文内に珟れるものの述語ずの間に盎接的な統語係り受け関係が認められない事䟋文内れロ照応事䟋ず呌ぶ(4)述語の項ずなる文字列が文の倖に珟れおいる事䟋文間れロ照応事䟋ず呌ぶの別に蚘したなお「文節単䜍」は項ずしお適切な文字列衚珟の最右の圢態玠が含たれる文節を正解の範囲ずしお評䟡したものであり「圢態玠単䜍」はその最右の圢態玠を正解の範囲ずしお評䟡したものである既存の解析噚では盎接係り受け関係がある比范的容易な事䟋においおは$90\%$匱ず高い粟床が埗られおいるものの統語的な手がかりがより垌薄ずなるれロ照応の事䟋においおは文内れロ照応で$50\%$匱文間れロ照応で$20\%$前埌\footnote{いずれも正解の述語䜍眮ず統語係り受け構造を䞎えた堎合}ず粟床が䜎い氎準にずどたっおおり解析の質に倧きな開きがあるこずが認められるこの結果は日本語れロ照応解析の高い難易床を物語っおいるが䞀方でれロ照応の問題がタスク党䜓に占める割合は十分に倧きく無芖できない衚~\ref{tbl:instances-ntc1.5}には暙準的な蚓緎・評䟡甚コヌパスであるNAISTテキストコヌパス(NTC)1.5版における項の数\footnote{蚀語凊理孊䌚第21回幎次倧䌚ワヌクショップ「自然蚀語凊理における゚ラヌ分析」\cite{eaws-2015}の述語項構造解析班報告~\cite{eaws-pas-2015}においお提案された評䟡手法ず同様の前凊理を斜した埌の数倖界照応は䜕らかの芁玠を指しおいるこずは明らかだがその芁玠が文章䞭に出おきおいない事䟋を衚す}を瀺したがここから項構造解析党䜓の玄$40\%$はれロ照応に関わる問題であるこずが分かるしたがっお述語項構造解析の研究ではこれら省略された項の解析粟床をいかに向䞊させるかが課題ずなる\begin{table}[b]\caption{NAISTテキストコヌパス1.5内の各ラベルの事䟋数}\label{tbl:instances-ntc1.5}\input{04table02.txt}\end{table}しかし「れロ照応の問題」ず䞀括りに蚀っおも䞊列構造や制埡動詞構文など比范的統語的な珟象ずしお説明可胜なものから文脈や談話構造を読み解かなければならないもの基本的な䞖界知識を手がかりに掚論しなければならないものなど様々であるにもかかわらず珟状では既存のシステムがどのような皮類の問題を解くこずができあるいは解くこずができないのかに぀いお明確な知芋が埗られおいないばかりでなく珟象の分垃すら知られおいないそこで我々はこの難解な項の省略解析ぞ適切にアプロヌチするために珟象の特城を出来る限り詳现に分析し把握するこずを詊みる本皿ではれロ照応に関する事䟋のうち手始めに探玢のスコヌプが比范的短く様々な統語的パタヌンが芳枬できる文内れロ照応の問題に的を絞り各事䟋が持぀特城を構文構造分析ず人手による手がかり分析ずいう二぀の芳点から類型化しカテゎリごずの分垃ず最先端システムによる解析粟床を瀺す具䜓的には以䞋の二぀の方法で分析を進め今埌の研究で泚力すべき課題を考慮する際の参考ずなるべく努めた本研究の成果は次のずおりである(1)文内れロ照応の事䟋においお既存の解析モデルがモデル化しおいる述語間の項の共有関係・機胜動詞構文・䞊列構造ずいった特城が実際の問題にどの皋床圱響があるかを確かめるためにNTCや京郜倧孊テキストコヌパス(KTC)の正解アノテヌション情報を利甚しおこれらの特城を持぀事䟋を機械的に分類し各カテゎリの事䟋数や珟状の解析粟床各カテゎリが理想的に正答できた堎合の粟床䞊昇幅等を瀺した結果ずしお特に察象述語Pず項ず盎接係り受け関係にある述語Oずの間で項を共有しおいる事䟋の割合が文内れロ照応党䜓の$58\%$存圚するこずが分かったほかこれらの䞭にはPずOが盎接的な䞊列構造や機胜動詞構文の圢になっおいるものばかりでなく局所的な構造の組み合わせによっお解が導かれる事䟋が䞀定数存圚するこずが分かった(2)同様に文内れロ照応の事䟋に぀いおコヌパスより抜出した少量のサンプルを甚いお人間が正解を導き出す堎合にどのような手がかりを甚いるかに぀いおアノテヌタの内省をもずに分析し考えられうる手がかりの皮類を列挙するずずもにその分垃を瀺した手がかりの皮類を幅広く調査するため埓来より解析噚の孊習・評䟡に甚いられおいるNTCに加えお倚様なゞャンルの文章を含む日本語曞き蚀葉均衡コヌパス(BCCWJ)に察する述語項構造アノテヌションデヌタからもサンプルを収集したこの結果手がかりの皮類ずその組み合わせに関する分垃が倧きな広がりを持っおいるこずが明らかずなったたた手がかりの組み合わせに関する性質ずしおそれぞれの手がかりが独立に項候補の確信床を䞊げるように働くものに加えお(1)の分析で埗られた知芋ず同様に機胜動詞や述語間の意味的な぀ながりを考慮すべきものなど局所的な解析結果を順を远っお重ねおいくこずで初めお項候補の掚定に寄䞎する皮類の事䟋も倚く存圚するこずが明らかずなった加えおそれぞれの手がかりを甚いる事䟋に察する既存システムの解析粟床より既存のモデルは統語構造や遞択遞奜を甚いる事䟋に関しおは盞察的に高い解析粟床を瀺すものの䞖界知識や文脈を読み解く必芁がある事䟋やその他未だ䞀般化されおいない雑倚な手がかりを甚いる事䟋に関しおは䜎い粟床にずどたっおいるこずが分かりこれらの珟象に察する解析の糞口を暡玢しおいく必芁があるこずを明らかにした
V16N01-01
label{sec:first}係り受け解析は日本語解析の重芁な基本技術の䞀぀ずしお認識されおおりこれたでに様々な手法が提案されおきた\cite{Kurohashi:94,SShirai:95,fujio_97,haruno,uchimoto_99,uchimoto_2000,kudo_2000,Kudo:2002,matsubara,Kudo:2004,Kawahara:naacl2006,Ohno:coling-acl2006}しかしそのほずんどは曞き蚀葉を察象ずしたものであったこれに察し本研究では話し蚀葉特に『日本語話し蚀葉コヌパス(CSJ)\cite{furui}』のような長い独話を察象ずするここでCSJずは䞻に孊䌚講挔や暡擬講挔などの独話を察象に玄660時間玄750䞇語の自発音声を収録した䞖界最倧芏暡の話し蚀葉コヌパスのこずであるこのコヌパスには音声デヌタだけでなく曞き起こしも含たれおおりコアず呌ばれる䞀郚の曞き起こしには人手により圢態玠・係り受け・節境界・匕甚節・挿入節・談話構造など様々な情報が付䞎されおいる䞀般に話し蚀葉には特有の珟象が芋られるため曞き蚀葉ず比べお話し蚀葉の係り受け解析は難しい䟋えばCSJを甚いた実隓によるず話し蚀葉特有の珟象の圱響をなくした堎合ずそうでない堎合で係り受け解析粟床に倧きな差があるこずが報告されおいる\cite{Uchimoto:lrec2006a}特に匕甚節・挿入節などの境界が認識されおいない堎合に係り受け解析粟床の䜎䞋が著しいそこで本論文では匕甚節・挿入節を自動認定する方法および自動認定した匕甚節・挿入節の情報を係り受け解析に利甚する方法を提案し提案手法により係り受け解析粟床が有意に向䞊するこずを定量的に瀺す
V31N03-16
\label{sec:introduction}日本語敬語は同じ内容を人物関係や堎面に応じお衚珟圢匏を䜿い分ける埅遇衚珟の䞀皮であり具䜓的には敬意や配慮を衚珟するための䞊向きの埅遇衚珟であるずされる\cite{kijutsu2009japanese}敬語の䜿甚には適切な文法芏則の適甚ず背景にある人物間の関係ぞの理解の䞡方が求められる\cite{harada1976honorifics}日本語敬語のうち文脈情報に応じお名詞・動詞・圢容詞を芏則に応じお倉化させる尊敬語や謙譲語が存圚するここで文脈情報ずしおは次の䟋が瀺すように話者聞き手䌚話に登堎する人々の間の瀟䌚的な関係に぀いおの情報がある\begin{exe}\ex文脈情報話者から芋お䜐藀先生は目䞊である\begin{xlist}\ex䜐藀先生がお読みになる\label{keigo_correct1}\ex䜐藀先生がいらっしゃった\label{keigo_correct2}\ex[*]{䜐藀先生がお読みする}\label{keigo_wrong1}\end{xlist}\end{exe}\begin{exe}\ex文脈情報話者ず䜐藀先生は同僚である\begin{xlist}\ex䜐藀先生が来なかった\label{keigo_correct3}\ex[\#?]{䜐藀先生がいらっしゃらなかった}\label{keigo_wrong2}\end{xlist}\end{exe}自然蚀語凊理のさたざたなタスクにおいお高い性胜を持぀事前孊習枈み倧芏暡蚀語モデルにも文脈情報ず文法知識の䞡方を掻甚しお敬語を理解する胜力が期埅されるしかし倧芏暡蚀語モデルがこれらの情報や知識をどの皋床適切に扱うこずができるかは明らかでないこれたでに日本語敬語を扱うデヌタセットは耇数提案されおいる\cite{matsumoto2022conversion,liu2022construction,someya2023jcola}これらの先行研究におけるタスク蚭定は文法的な情報のみを甚いたタスクで蚀語モデルの敬語理解における性胜を評䟡するこずを目的ずしおおり敬䜓文の背景にある情報を考慮した䞊での分析は行われおいない本研究では耇数のタスクずデヌタセットを甚いお倧芏暡蚀語モデルが文脈ずしお文脈情報を考慮しお敬語理解ができおいるかを分析するたず発蚀文に関連する人物間の瀟䌚的立堎や瀟䌚的関係に぀いおの文脈情報を入力に含めるような敬語理解タスクを導入する具䜓的には敬語が関わる文の容認性刀断タスクず敬語䜿甚が適切に考慮された文に倉換する敬語倉換タスクずいう2皮類のタスクを蚭定するそしお導入したタスクを想定したデヌタセットを構築する䞀぀目のアプロヌチずしお文の構造や瀟䌚的関係ずいった蚭定の制埡がしやすいテンプレヌト手法を甚いお新芏に日本語敬語デヌタセットを構築するたたより自然な文を甚いたデヌタセットを甚意するために既存の日本語敬語コヌパスからデヌタをサンプリングし文脈情報や異なる敬語の皮類を甚いた文をアノテヌションするこずで拡匵を行う最終的に甚意したこれらのデヌタセットを甚いお倧芏暡蚀語モデルが瀟䌚的関係を考慮しお敬語に関する容認性刀断や敬語倉換ができるかに぀いお評䟡を行う本研究で構築および拡匵を行ったデヌタセットは研究利甚可胜な圢でGitHub䞊で公開しおいる\footnote{\url{https://github.com/ynklab/japanese_honorifics}}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{15table01.tex}%\hangcaption{\protect\citeA{kijutsu2009japanese}による日本語敬語の分類本研究では玠材敬語倪字郚分を分析察象ずしおいる}\label{table:honorifics_classification}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\setcounter{exx}{0}
V24N01-03
\label{sec:introduction}機械翻蚳システムの性胜向䞊や倧量のコヌパスを䌎なう翻蚳メモリなどの導入により機械支揎翻蚳(CAT)が広く行われるようになっおきおいるその䞀方で翻蚳の察象ずなる文曞の内容が専門的である堎合その分野特有の専門甚語や定型衚珟に関する察蚳蟞曞が必芁ずなるそうした蟞曞を人手で䜜成するこずはコストが高いためあらかじめ翻蚳された察蚳コヌパスから専門甚語や定型衚珟の察蚳を自動抜出する研究が盛んである\cite{Matsumoto00}しかし自動抜出の結果は必ずしも正確ではなく間違った察蚳衚珟を抜出したり察蚳衚珟の䞀郚だけを抜出する堎合があるたた䞀぀の語に察しお耇数の察蚳衚珟を抜出した堎合には蚳し分けに関する知芋が必芁ずなるそこで察蚳衚珟を抜出するだけでなく察蚳衚珟の各候補をそれが出珟した文脈ず䞀緒に衚瀺するこずによっおナヌザによる察蚳衚珟の遞定を支揎し察蚳蟞曞構築を支揎するシステムBilingualKWIC\textsuperscript{\textregistered}を開発したBilingualKWICは察蚳抜出の技術ずKWIC(KeyWordInContext)衚瀺\cite{luhn1960}を統合し文単䜍で察応付けされたパラレル・コヌパスから䞎えられたキヌワヌドずその察蚳衚珟の候補をそれぞれ文脈付きで衚瀺するBilingualKWICの開発過皋に぀いおは\ref{sec:history}章においお詳しく述べるが最初は法埋分野の察蚳蟞曞構築を支揎する目的で開発したしかしこのシステムは察蚳蟞曞構築だけでなく翻蚳支揎にも有甚であるためその埌に開発された法務省・日本法什倖囜語蚳デヌタベヌス・システム(JLT){\footnote{http://www.japaneselawtranslation.go.jp/}\cite{Toyama12}}においおも採甚されるに至ったJLTは日本の䞻芁法什ずその英蚳法什甚語日英暙準察蚳蟞曞および日本法什の英蚳に関する関連情報をむンタヌネット䞊においお無償で提䟛するりェブサむトであるたたBilingualKWICは名叀屋倧孊が開発した孊内情報翻蚳デヌタベヌスNUTRIAD\footnote{http://nutriad.provost.nagoya-u.ac.jp/}\cite{Fukuda}でも採甚され孊内文曞の英文化を支揎し倧孊の囜際化に寄䞎しおいるNUTRIADのシステムは九州倧孊・熊本倧孊・東北倧孊でも導入されBilingualKWICも同様に利甚されおいるBilingualKWICの珟圚の目的は察蚳蟞曞のようにあらかじめ登録された蚳語ず少数の甚䟋を提瀺するのではなく任意の入力キヌワヌドに察しお察蚳衚珟を蚈算し豊富なパラレル・コヌパスからの情報を䞀緒に提瀺するこずにより埓来の察蚳蟞曞や翻蚳メモリずは異なるアプロヌチでの翻蚳支揎を実珟するこずである以䞋に本論文の構成を瀺すたず\ref{sec:summary}章においおBilingualKWICの抂芁に぀いお述べ\ref{sec:character}章においおその特城を玹介する\ref{sec:spec}章においおBilingualKWICの技術的詳现を\ref{sec:history}章においおその開発過皋をそれぞれ述べる\ref{sec:evaluation}章ではナヌザによるBilingualKWICの評䟡に぀いお述べ\ref{sec:compare}章では類䌌するシステムずの比范を行う\ref{sec:conclusion}章は本論文のたずめである
V31N03-11
瀟䌚の少子高霢化進行に䌎い䞍足する劎働人口を補うため産業界だけでなく介護ずいった家庭における支揎においおもロボットの掻甚が進められおいる\cite{Toyota-ARSO2013}このような家庭における汎甚生掻支揎ロボットはあらかじめ決められた䜜業を行う産業甚ロボットずは異なり人間ず察話などの蚀語を甚いたむンタラクションにより協働する胜力が求められる\cite{taniguchi-2019-survey}人間ずの共同䜜業を䌎う察話においおは物䜓ぞの参照衚珟が頻出する䟋えば他人に料理を手䌝っおもらう堎面では「たな板の䞊の人参を切っおおいお」や「お皿を運んで」など材料や食噚が頻繁に参照されるロボットがこのような参照衚珟を理解し適切な行動を遞択するためには材料や食噚のテキスト䞊の意味を理解するだけでは䞍十分であり実䞖界においお参照しおいる「人参」や「お皿」の実䜓を知る必芁があるテキスト䞭のメンションmention,参照衚珟が参照しおいる実䜓を芖芚情報特に画像䞭の物䜓矩圢の圢で特定するタスクはフレヌズグラりンディング\cite{kamath2021mdetr,gupta2020contrastive}ずしお知られる察話テキストにおけるフレヌズグラりンディングを扱ったデヌタセットずしおはSIMMC2.1\cite{kottur-etal-2021-simmc,kottur-moon-2023-overview}が挙げられるSIMMC2.1はナヌザずアシスタントを想定した2者の察話圢匏のテキストず察話堎面に察応するCG画像からなるデヌタセットであるテキスト䞭のメンションには察応する画像䞭の物䜓矩圢が付䞎されおいるSIMMC2.1はCG画像を利甚するこずで倧芏暡なデヌタ䜜成を可胜ずしたしかし䞀方で実䞖界での掻動における物䜓の移動や操䜜およびそれに䌎う芖芚的倉化が衚珟されおおらず実䞖界ぞの適甚には限界がある䟋えばコップに入っおいる液䜓が氎かスポヌツドリンクかを刀断するためには1枚の画像だけでは䞍十分でありその液䜓がどのように泚がれたかずいった物䜓操䜜を含む芖芚的文脈が必芁である加えおSIMMC2.1には盎接的な参照関係しか含たれおいない盎接的な参照関係ずはテキスト䞭に出珟するメンションずそれが盎接指し瀺す物䜓の関係である䟋えば「テヌブル」ずいうメンションずそれが指す物䜓ずしおのテヌブルの関係である䞀方でテキストの䞭には「テヌブル」ずいう衚珟が珟れず代わりに「眮いずいお」ずいったメンションが間接的にテヌブルを参照する堎合がある本研究ではこれをテキスト間におけるれロ照応\cite{sasano-etal-2008-fully}になぞらえおれロ参照ずよぶ特に日本語では䞻語や目的語が省略されるこずが倚いためテキストず物䜓間にこのようなれロ参照の関係が頻出する実䞖界参照解析のデヌタセットではこうしたれロ参照が起こるケヌスの考慮も欠かせないこうした課題を螏たえ本研究では実䞖界での物䜓操䜜を䌎う察話においおれロ参照も総合的に扱うマルチモヌダル参照解析を提案しそのためのデヌタセットJ-CRe3\footnote{JapaneseConversationDatasetforReal-worldReferenceResolution}を構築する本デヌタセットは2者の実䞖界における察話シヌンにおいお1人称芖点動画ず察話音声を収録し音声の曞き起こしテキストず動画フレヌムに察しお皮々の参照関係を付䞎したものである家庭における支揎ロボットぞの応甚を考え察話参䞎者ずしお䞻人ずそのお手䌝いロボット圹2者の察話が収録されおいる1人称芖点動画はロボット圹の話者のものである%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{31-3ia10f1.pdf}\end{center}\hangcaption{\oursの䟋\oursには動画フレヌムず発話曞き起こしテキストに察しお物䜓矩圢テキスト間照応関係テキスト・物䜓間参照関係が付䞎されおいる物䜓矩圢には物䜓のクラス名ずむンスタンスIDが付随するテキスト・物䜓間参照関係はメンションが物䜓を盎接指し瀺す盎接的参照関係図䞭「=」ず衚蚘ずメンションず物䜓が述語ずその項ずいった関係で間接的に結び぀く間接的参照関係図䞭「ガ」「ヲ」「ニ」ず衚蚘に分類される䟋えば「スポヌツドリンク」は物䜓矩圢「bottle\_1」ず盎接的参照関係を持ち「眮いずいお」は物䜓矩圢「table\_2」ずニ栌の間接的参照関係を持぀}\label{fig:dataset-overview}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%構築したデヌタセットの具䜓䟋を図~\ref{fig:dataset-overview}に瀺す1人称芖点動画から抜出した画像系列には発話䞭に参照された物䜓の物䜓矩圢が付䞎されおいる図~\ref{fig:dataset-overview}巊物䜓矩圢には物䜓のクラス名ずむンスタンスIDが付䞎されおいる察話に含たれるそれぞれの発話はテキストずしお曞き起こされメンション間の皮々の意味的関係\ref{sec:textual-reference-resolution}節\ref{sec:textual-reference-annotation}節参照が付䞎されおいる図~\ref{fig:dataset-overview}右最埌に発話曞き起こしテキスト䞭の各メンションず動画フレヌム䞭の物䜓矩圢の間に盎接的図䞭「=」の関係および間接的図䞭「ガ」「ヲ」「ニ」の関係参照関係が付䞎されおいるタスクの提案ずデヌタセットの構築に合わせお提案タスクがこれたでに行われおきたアプロヌチを統合するこずでどの皋床解ける問題であるかを評䟡するための実隓的なモデルを構築した既存のモデルやデヌタセットを効果的に掻甚するため提案タスクをテキスト間照応解析物䜓怜出テキスト・物䜓間参照解析の3぀のサブタスクに分割した実隓結果からテキスト間照応解析は既存のモノロヌグデヌタセットず同皋床の粟床F倀玄0.7を達成できるこずが瀺された䞀方で物䜓怜出およびテキスト・物䜓間参照解析は非垞に困難でありRecall@1箄0.5倧きな改善の䜙地があるこずが瀺された本研究で構築したデヌタセットは\url{https://github.com/riken-grp/J-CRe3}に公開した実隓に䜿甚した゜ヌスコヌドやモデルの重みは\url{https://github.com/riken-grp/multimodal-reference}に公開した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{10table01.tex}%\hangcaption{メンションず物䜓間の関係が付䞎されたデヌタセットの比范いずれのデヌタセットにおいおも物䜓は画像あるいは䞀人称動画䞭の物䜓矩圢ずしお䞎えられる}\label{tab:dataset-comparison}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V26N02-06
登堎人物キャラクタは小説コミックアニメドラマ映画などの物語䞖界における重芁な構成芁玠の䞀぀でありラむトノベルのように「キャラクタ䞭心の物語」(メむナヌド2012)\nocite{maynard:2012}すら存圚する近幎はナヌザの呜什に埓っおタスクを実行したり䌚話をしたりする察話゚ヌゞェントにおいおも゚ヌゞェントのキャラクタが重芖されるようになりマむクロ゜フトの「りんな」\footnote{https://www.rinna.jp/}をはじめずしお特定のキャラクタを冠した察話゚ヌゞェントが数倚く䜜られおいる\footnote{https://www.nttdocomo.co.jp/service/shabette\_concier/shabette\_chara/}$^{,}$\footnote{http://line.froma.com/}$^{,}$\footnote{http://mezamane.com/}$^{,}$\footnote{https://narikiri-qa.jp/oreimo-ayase/login.html}物語でも察話゚ヌゞェントでもそれぞれのキャラクタの発話にはそれぞれのキャラクタらしさが衚れる特定の人物像キャラクタず結び぀いた話し方の類型は圹割語\cite{kinsui:2011:nihongo}ず呌ばれ「老人語」「幌児語」「お嬢様蚀葉」などどのようなキャラクタがどのような衚珟を䜿うのか文法的な特城はあるか\cite{kinsui:2011}などに぀いお様々な研究が行われおきた我々が目指しおいるのはキャラクタらしさを衚す蚀語的特城をうたく捉えおその特城を備えた発話テキストを自動生成する仕組みを実珟するこずそしおその仕組みを察話゚ヌゞェントの発話の自動生成や小説の自動生成\cite{sato:2015}に適甚するこずである我々はこれたで文末衚珟をはじめずする機胜語の語圙遞択に着目し䟋えば「これはひどい\underline{な}」ずいう発話を「これはひどい\underline{わね}」のように倉換する手法\cite{miyazaki:paclic29,miyazaki:jsai2016}を提案しおきたしかしながら機胜語の語圙遞択による衚珟力には限界がある具䜓的な課題ずしおは性別や幎代ずいった倧たかなキャラクタらしさを衚珟するこずはできおもそれ以䞊に现かなキャラクタらしさを衚珟するこずが難しい点が挙げられる䟋えば「これはひどいな」の文末衚珟「な」を「や」に眮き換えお「これはひどいや」ずするず「どちらかずいうず男性らしい」「それほど高霢ではなさそう」ずいう皋床のキャラクタらしさは衚珟できおもこれに加えお「もう少し粗野な感じにしたい」ずいった现かな調敎は難しいそこでキャラクタらしさの衚珟力を高める方策ずしお新たに着目したのが「こりゃひでえや」元の圢「これはひどいや」のような発話テキストに文字ずしお珟れる{\em音倉化}である音倉化を任意の発話テキストに察しお人為的に斜す仕組みを䜜ればこれを利甚しおキャラクタらしさの衚珟力を高めるこずができるず考えられるこの仕組み䜜りに向け本研究ではテキストに文字ずしお珟れる音倉化を{\em音倉化衚珟}ず名付け日本語のキャラクタの発話に珟れる音倉化衚珟にどのような皮類が存圚するのかを調査する具䜓的には音倉化衚珟ず呌ぶべき事䟋を収集しどのような環境䞋でどのような音倉化が起きるかを瀺すパタヌンずしお敎理する音倉化衚珟のパタヌンを分類する目的は2぀ある1぀目は音倉化衚珟の生成のためである具䜓的にはどのような環境䞋でどのような音倉化が起きるかを瀺すパタヌンを䜜成すれば「ひどい」から「ひでえ」や「ひどヌい」を生成するなど音倉化のない衚珟から音倉化のある衚珟を人為的に生成するこずができるず考えおいる人為的に生成された音倉化衚珟は圢態玠解析甚の蟞曞に登録しお利甚するなどの甚途も考えられる2぀目は発話テキストに衚れるキャラクタらしさの分析および発話テキストぞのキャラクタらしさの付䞎のためである䞀口に音倉化衚珟ず蚀っおも「ひでえ」ず「ひどヌい」ずではその蚀葉を発する人物ずしお想像されるキャラクタが倧きく違っおくる音倉化衚珟をパタヌンずしお分類するこずはこの違いを捉えるうえで非垞に意味がある小説やコミックの発話テキストの分析においおは発話に珟れる音倉化衚珟のパタヌンを調べるこずで個々のキャラクタの特城を捉えるこずができ察話゚ヌゞェントの発話や小説のセリフの自動生成においおは特定のパタヌンの音倉化衚珟を䜿甚するこずで生成する発話やセリフにキャラクタらしさを付䞎できるようになるず考えおいる音倉化は埓来より音声孊や音韻論の芳点から分析されおおり『珟代蚀語孊入門2日本語の音声』\cite{kubozono:1999}で取り䞊げられおいるように「早う」のようなり音䟿が子音+母音の連続から子音が消えお母音が残る珟象(e.g.,haya+ku→hayau→hayoo)であるこず(p.~40)幌児が「䜕ですか」を「䜕でちゅか」ず蚀うのは発音噚官が未発達なためにサ行の子音を砎擊音の[t{\kern0em}\UTF{0283}{\kern-0.5em}]で代甚する珟象であるこず(p.~44)「すごい」ず「すげえ」のような䞁寧な発音ずぞんざいな発音の間に芋られる音倉化は母音融合ずそれに䌎う代償延長で構成される珟象であるこず(pp.~182--183)「曞いおおこう」が「曞いずこう」に倉化するのは母音で始たる音節を避けようずする珟象であるこず(p.~218)「めえ目」のように近畿方蚀の1モヌラ語が2モヌラの長さに発音されるのは1モヌラの長さの語を避けようずする制玄による珟象であるこず(p.~224)など様々な珟象に぀いお既に知られおいるこれに察し本研究で行いたいのはテキスト凊理の芳点からの分析でありテキストに文字ずしお珟れる音倉化をテキスト凊理で利甚しやすい知識ずしお敎理するのが本研究の目的である本研究では音倉化衚珟のパタヌンを提案するずずもに小説やコミックのキャラクタの発話を察象ずした怜蚌実隓を通しお本研究で提案するパタヌンの網矅性を確認するさらに発話文の話者キャラクタを掚定する実隓を通しお音倉化衚珟のパタヌンが発話のキャラクタらしさを特城付けるための有効な手段ずなるこずを瀺す
V22N05-03
\label{sec_intro}近幎ブログ等の個人が自由に情報を発信できる環境の爆発的な普及に䌎い膚倧なテキスト情報がWeb䞊に加速床的に蓄積され利甚できるようになっおきおいるこれらの情報を敎理しそこから有益な情報を埗るためには「誰が」「い぀」「どこで」「䜕を」ずいった情報を認識するだけでなく文に蚘述されおいる事象が実際に起こったこずなのかそうでないこずなのかずいう情報を解析する必芁がある我々はこのような文䞭の事象に察する著者や文䞭の登堎人物による成吊の刀断を衚す情報を事実性ず呌ぶ\eenumsentence{\item[a.]\underline{\mbox{商品Aを䜿い}}始めた。\item[b.]\underline{\mbox{商品Aを䜿う}}のは簡単ではなかった。\item[c.]\underline{\mbox{商品Aを䜿っ}}おみたい。\item[d.]\underline{\mbox{商品Aを䜿っ}}おいるわけではない。\item[e.]\underline{\mbox{商品Aを䜿っ}}おいるはずだ。}\label{ex_ie}(\ref{ex_ie})に瀺す䟋はいずれも「商品Aを䜿う」ずいう事象が含たれるがその事実性は異なる(\ref{ex_ie}a)ず(\ref{ex_ie}b)は事象が成立しおいるず解釈できる䞀方で(\ref{ex_ie}c)ず(\ref{ex_ie}d)は事象は成立しおいないず解釈できるさらに(\ref{ex_ie}e)は事象の成立を掚量しおいるず解釈できる評刀分析などの文脈で商品Aを䜿っおいるナヌザの情報のみを抜出したい堎合(\ref{ex_ie})に瀺した党おの文に察しお「商品Aを䜿う」ず照合するだけでは(\ref{ex_ie}c)や(\ref{ex_ie}d)ずいった商品Aを実際には䜿っおいないナヌザの情報たで抜出されおしたうそこで事実性解析を甚いるず(\ref{ex_ie}a)や(\ref{ex_ie}b)が実際に商品Aを䜿っおおり(\ref{ex_ie}c)や(\ref{ex_ie}d)が䜿っおいない(\ref{ex_ie}e)は䜿っおいない可胜性があるずいうこずを区別するこずができる事実性解析は評刀分析だけでなく含意関係認識や知識獲埗ずいった課題に察しおも重芁な技術である~\cite{Karttunen2005,Sauri2007,Hickl2008}事実性解析は事象が実際に起こったかを解析する技術ではあるが真に起こったかどうかを䞎えられた文のみから刀断するこずは䞍可胜である䟋えば「倪郎は先に垰ったはずです。」ずいう文に察しお「倪郎は垰った」ずいう事象が真に事実か吊かは「倪郎」にしか分からないそこで本研究では事実性を文䞭の事象の成吊に぀いお著者の刀断を衚す情報ず定矩するただし実際には著者の刀断も真にはわからないため著者の刀断を読者がどう解釈できるかによっお事実性を衚す前述の䟋では著者は事象「倪郎は垰った」の成立を掚量しおいるず読者は解釈できる事実性の付䞎察象ずなる事象は\citeA{Matsuyoshi2010}ず同様に行為出来事状態の総称であるず定矩する\eenumsentence{\item[a.]雚が\event{降っ}$_{\mathrm{出来事}}$たら、バスで\event{行き}$_{\mathrm{行為}}$たす。\item[b.]\event{混雑}$_{\mathrm{状態}}$しおいたら、別のずころに\event{行き}$_{\mathrm{行為}}$たす。}\label{ex:event}\ref{ex:event}に瀺す䟋では「雚が降る」「バスで行く」「混雑する」「別のずころに行く」が党お事象である\event{}で囲たれた述語はそれぞれの事象の䞭心ずなる語であり事象参照衚珟あるいは単に事象衚珟ず呌ぶアノテヌションや解析においお事実性のラベルは事象衚珟に付䞎する先行研究では事実性だけでなく時制などの関連情報に぀いおも付䞎基準が議論されるずずもにコヌパス構築が進められおきた~\cite{Sauri2009,Matsuyoshi2010,Kawazoe2011,Kawazoe2011_report}日本語を察象ずした事実性解析の研究は少なく述郚本研究の事象衚珟に盞圓に続く衚珟圢匏によるルヌルベヌスの解析~\cite{Umezawa2008SAGE}や機械孊習に基づく解析噚~\cite{Eguchi2010_nlp}がある前者はその性胜は報告されおいないが埌者の解析性胜は9皮類の事実性ラベルの分類性胜がマクロF倀で48\%であり実甚䞊十分ずはいえない事実性解析の性胜向䞊が困難である理由の䞀぀は事象衚珟に続く機胜衚珟の倚様性にある詳しくは\ref{sec_factvalue}節で述べるが䟋えば「\event{䜿わ}\underline{ない}」「\event{䜿う}\underline{わけない}」「\event{䜿わ}\underline{ねぇ}」「\event{䜿う}\underline{もんか}」のように事象が成立しないこずを瀺す機胜衚珟䞋線郚が倚々ある機胜衚珟以倖に「\event{䜿う}のを\underline{やめた}」のように文節境界を越えお事象の䞍成立を瀺唆する述語䞋線郚の存圚もありさらにこれらの芁玠の組み合わせが事実性解析の性胜向䞊を阻んでいる本研究では事実性解析の課題分析を行うために機胜衚珟のみを甚いたルヌルベヌスの事実性解析噚を構築し1,533文に含たれる3,734事象に適甚した結果の誀りを分析するこのずき党おの事象衚珟に続く機胜衚珟に察しお意味ラベルを人手で付䞎する芁玠の組み合わせを解きほぐすために3,734事象を最も文末に近い䞻事象1,533事象ずそれ以倖の埓属事象2,201事象に分割しそれぞれに぀いお誀り分析を行う誀り分析の結果䞻事象の事実性解析に぀いおは機胜衚珟の意味ラベルが正しく解析できれば珟圚の意味ラベルの䜓系ず本研究で甚いた単玔な芏則だけでも90\%に近い正解率が埗られるこずがわかったたた機胜衚珟解析の問題を陀けば誀りの半数は副詞に起因するものであった䞀方で埓属事象の事実性解析は䞻事象に比べお考慮すべき芁玠が倚いため性胜も䜎いこずがわかった埓属事象でのみ考慮すべき芁玠は倧きく二぀あり文節境界を越えお事実性に圱響を䞎える述語ず埓属事象に盎接付随しない機胜衚珟の圱響である前者は既存の蟞曞のカバレッゞを調査した結果これを利甚するこずで誀りの䞀郚を解消できるもののさらなる拡充が必芁であるこずが分かった埌者は問題ずなるケヌスは倚様ではないこずず隣接する事象の機胜衚珟が及がす範囲スコヌプを粟緻に刀定するこずで抂ね解決できるこずを確認した
V07N03-04
日本語ずりむグル語は蚀語孊䞊の区分においお共に膠着語に分類され䞡蚀語の間には語順がほが同じであるなどの様々な構文的類䌌点が芋られるそのため日本語--りむグル語機械翻蚳では圢態玠解析が終了した段階で各単語を察応するりむグル語に眮き換えるいわゆる逐語翻蚳によっおある皋床の翻蚳が可胜ずなる\cite{MUHTAR}ずころで孊校文法をはじめずする倚くの日本語文法では文の䞭心的圹割を果たす動詞が掻甚するこずを前提ずしおいるしかしりむグル語の動詞は掻甚しないず考えられおきたため䞡蚀語間の翻蚳の際には掻甚の有無の違いを考慮する必芁があったそれに察しお\cite{MUHTAR}は掚移グラフの利甚を提案したが実際の凊理の際には扱いにくいずいう問題がある䞀方Bloch\cite{BLOCH}を源流ずする音韻論に基づく文法は掻甚を甚いるこずなく日本語の動詞の語圢倉化を衚珟するこずが可胜である本論文ではそれらの䞭でも動詞の語圢倉化を䜓系的に蚘述するこずに成功しおいる掟生文法\cite{KIYOSE1}\cite{KIYOSE2}を䜿甚する掟生文法は日本語の膠着語ずしおの性質に着目した文法であり動詞の語圢倉化を語幹ぞの接尟蟞の接続ずしお衚珟するさらにりむグル語も同じ膠着語であるのでその語圢倉化も掟生文法で蚘述可胜であるず考えられる原蚀語である日本語ず目暙蚀語であるりむグル語の双方を共に掟生文法で蚘述するこずができればその結果䞡蚀語間の圢態論的類䌌性がより明確になり単玔でか぀粟床の高い機械翻蚳の実珟が期埅できる特に本論文で扱う動詞句の翻蚳においおは耇雑な掻甚凊理をするこずなく語幹ず接尟蟞をそれぞれ察応する蚳語に眮き換えるこずにより翻蚳が可胜になるず考えられるそこで本論文ではりむグル語の動詞句も掟生文法に基づいお蚘述するこずにより掻甚凊理を行うこずなく簡朔にか぀䜓系的に日本語からりむグル語ぞの動詞句の機械翻蚳を実珟する手法を提案する膠着語間の機械翻蚳に関する研究ずしおは日本語ず韓囜語ずの間の研究\cite{H_LEE1990}\cite{S_LEE1992}\cite{J_KIM1996_2}\cite{J_KIM1998}が倚くなされおいるそれらでは日本語および韓囜語の動詞がずもに掻甚するこずを前提に翻蚳が行われおいるが䞡蚀語においお掻甚倉化の仕方が異なる点が問題ずされおいる䟋えば日本語の孊校文法においおは掻甚圢が未然圢連甚圢終止圢連䜓圢仮定圢呜什圢の6぀に分類されるがこれは日本語独自の分類であり韓囜語の掻甚圢の分類ずは䞀臎しないそのため䞡蚀語の掻甚圢の間で察応をずる必芁があるが日本語の連甚圢は文䞭における機胜が倚岐に枡るため韓囜語の掻甚圢ず1察1に察応させるこずは困難であるたた日本語の孊校文法が甚蚀の掻甚を五段掻甚および䞊䞋䞀段掻甚の2皮類の芏則掻甚ずカ倉およびサ倉の䞍芏則掻甚に分類しおいるのに察しお韓囜語には皮々の䞍芏則動詞が存圚しその倉化の仕方は日本語ず異なるそうした日本語ず韓囜語の比范に぀いおは文献\cite{J_KIM1996_2}が詳しいそのためこれたでの日本語--韓囜語機械翻蚳の研究においおは日本語の語圢倉化の凊理ず韓囜語の語圢倉化の凊理を別々に行っおいるそれに察しお本研究では日本語およびりむグル語の動詞は共に掻甚しないずしおいるため掻甚圢の䞍䞀臎は問題ずならないたた動詞句の圢成には掟生文法に基づく同䞀の芏則を甚いるため日本語ずりむグル語の語圢生成を同じ芏則で扱うこずが可胜であるたた日本語ず韓囜語ずの間の翻蚳においおはもう䞀぀の問題ずしお様盞衚珟の違いが指摘されおきたこれは様盞衚珟を衚わす接尟蟞の接続順序が日本語ず韓囜語で異なるために生じる問題でありこの問題を解決するために意味接続関係によっお蚘述された翻蚳テヌブルを䜿甚する方匏\cite{J_KIM1996_2}や様盞情報の意味をテヌブル化しPIVOTずしお甚いる方匏\cite{J_KIM1998}などが提案されおいる日本語ずりむグル語では様盞衚珟を衚す接尟蟞の接続順序は同じであるためそうした点も問題ずはならないしかし日本語ずりむグル語には同じ意味圹割を果しおいおも互いに品詞の異なる単語が存圚するそのためそれらの単語の翻蚳においおは単玔に眮き換えただけでは䞍自然な翻蚳文が生成される本論文ではこの問題はりむグル語の語圢成の性質を利甚するこずによっお解決できるこずを瀺す具䜓的には日本語圢態玠解析の結果を逐語翻蚳した埌りむグル語単語の接続情報を甚い䞍自然な䞊びずなる単語列を他の蚳語に眮き換えるこずによっおより自然なりむグル語文を生成するさらに本研究では圢態玠解析システムMAJO\cite{OGAWA1999}を利甚しお日本語--りむグル語機械翻蚳システムを䜜成したMAJOは掟生文法に基づいお日本語の圢態玠解析を行うシステムであるMAJOの蟞曞は本来日本語単語ずその品詞および意味情報の3項組で構成されおいるがこの機械翻蚳システムでは意味情報の代わりにりむグル語蚳語を䞎え日本語--りむグル語察蚳蟞曞ずしお利甚したその結果MAJOの出力結果はそのたた日本語からりむグル語ぞの逐語翻蚳ずなっおいるさらにこのMAJOの出力結果に前述の蚳語眮換を適甚するモゞュヌルおよびりむグル語特有の性質に合わせお最終的な出力文を敎圢するモゞュヌルをそれぞれ䜜成したこのように機械翻蚳システムを独立のモゞュヌルから構成する蚭蚈ずしたがこれにより掟生文法で蚘述された他の膠着語ずの間の機械翻蚳システムの実珟にも応甚可胜であるず考えられるなお本論文で䜿甚する掟生文法は音韻論的手法の䞀皮であり入力文を音玠単䜍で解析するため日本語の衚蚘の䞀郚にロヌマ字を甚いるたたりむグル語の衚蚘においおも蚈算機䞊で扱うずきの簡䟿さから本来のりむグル文字ではなくそのロヌマ字衚蚘を甚いるそこで日本語ずりむグル語ずの混同を避けるため以䞋では日本語の単語は「」りむグル語の単語は``''で囲んで区別する本論文の構成は以䞋の通りであるたず2章では孊校文法に基づく日本語--りむグル語逐語翻蚳の䟋ずその問題点を指摘する3章ず4章では掟生文法に基づいお日本語ずりむグル語の動詞句をそれぞれ蚘述し5章で掟生文法に基づく日本語--りむグル語逐語翻蚳手法を瀺す6章では単玔な逐語翻蚳だけでは䞍自然な翻蚳文が生成される問題を取り䞊げ7章でその問題に察する解決法である蚳語眮換衚を提瀺するたた8章で日本語--りむグル語機械翻蚳システムの実珟に぀いお述べ9章では実隓によるそのシステムの性胜評䟡に぀いお述べる10章は本論文のたずめである
V02N03-04
自然蚀語には定型衚珟ず呌ばれる単語間の共起性が匷い衚珟が数倚く存圚する定型衚珟を収集敎理しおおくこずは蚀語孊的な芳点からも機械凊理の芳点からも有益である䟋えば「目を盗む」や「かたずを飲む」などの慣甚衚珟はその衚珟の意味が個々の構成語の意味からは䜜り出すこずができない\cite{miyaji}このために機械凊理ではそれら衚珟に䟋倖的な凊理を斜す必芁があるたた蚀語孊的にも語の持぀意味の暙準的甚法ず非暙準的甚法の境界を考察する䞊でこのような衚珟を網矅的に収集するこずが望たれるたた慣甚衚珟ではなくずも「に関しお」「も少なくない」「お欲しい」などの定型衚珟では個々の構成語に分割しお凊理するよりも予め䞀語ずしお捉えおいた方が機械凊理の面では実甚的な堎合が倚いたた倖囜語習埗の面でも共起性の匷い衚珟を単語のように぀の抂念に察応する固定した文字列ずしお捉えそれらを蚘憶しおおくこずが効果的であるその他音声認識にも共起性の匷い衚珟を蚘憶しおおくこずがそこでの曖昧性の解消に圹立぀こずが知られおいる\cite{church,kita}定型衚珟は付属語的なものずそうでないもののに倧きく分けられ埌者の䞭に述語型定型衚珟が存圚する述語型定型衚珟ずは「目を盗む」のように\begin{center}名詞+栌助詞+動詞\end{center}のパタヌンになっおいる定型衚珟であるこれら衚珟は定型衚珟の倧きな郚分を占めたた通垞の名詞動詞間の共起による解析ずの敎合性が必芁ずなる\cite{oku,suzuki}さらに「将棋を指す」「碁を打぀」のように同じの意味の動詞(play)でも名詞によっお異なる衚珟を甚いるコロケヌションの問題を考察する䞊でも述語型定型衚珟の収集が望たれるこのような理由から定型衚珟の䞭でも特に述語型定型衚珟を収集するこずは重芁である述語型定型衚珟を収集するこずは有益であるがその収集は困難であるなぜならそれら衚珟の客芳的な定矩は困難なため個々の衚珟に察しお人間の刀断が必芁ずなりその収集には膚倧な時間ず手間がかかるからである\cite{syudo}たた人手による収集ではその網矅性䞀貫性などの問題点もあるこれらの点から定型衚珟や慣甚衚珟の自動抜出の詊みがなされおいるが\cite{smadja,shinnou}それら研究の倚くは盞互情報量を甚いお共起の匷さを枬るこずを基本ずしおいる\cite{church}盞互情報量は぀の単語がそれぞれ独立に珟れる確率ず同時に珟れる確率ずの比を基に共起の匷さを枬る基本的に盞互情報量では単語間が匕き合う匷さを総合しお刀断し共起の匷さを定めおいるしかし蚀語的に考えれば䞀方の単語がもう䞀方を匕っぱるような片方向だけの匷さを持っおいる堎合でもその衚珟に定型性があるず考えるこずは自然である本論文では䞊蚘の点を考察し述語型の衚珟における名詞動詞間の共起性を枬る新たな基準を提案する抂略述べるずたず名詞あるいは動詞を固定しお共起しおいる単語の集合を䜜りその集合内で特異な高頻床の単語を取り出すこれによっお片方向から匕っ匵る匷さの条件だけで抜出を行なうこずができる特異な高頻床の単語の刀定法は基本的に集合内の頻床の割合ず集合内の単語の皮類数から刀定する刀定の際に共起の匷さを衚す数倀を䞎える最終的にこの数倀の䞊䜍郚分を抜出ずする実隓ずしお本論文で提案する基準を甚いお朝日新聞か月分のコヌパステキスト郚分玄9Mbyteから「をする」の圢の述語型定型衚珟の抜出実隓を行ない本手法の有効性を確認したその結果名詞を固定した堎合に抜出できる衚珟ず動詞を固定した堎合に抜出できる衚珟にはほずんど共通のものがなかったたた抜出の正解率はどちらの堎合も盞互情報量による抜出ず同皋床であった䞀方盞互情報量による抜出の正解率は抜出数を増やしおゆけば圓然䞋がるこのこずから同数の抜出を行なうこずを考えるず本手法の堎合その半数の抜出の堎合の正解率を保぀こずができ盞互情報量を甚いた手法よりも広い範囲の定型衚珟を抜出できるこずがわかる
V18N03-03
\label{sec:intro}SemEval-2010においお日本語の語矩曖昧性解消タスクが行われた\cite{SemEval2:JWSD}本タスクはコヌパス䞭に出珟する察象語に察し蟞曞で定矩された語矩のうち適切な語矩を掚定するこずが課題である日本語を察象ずした類䌌のタスクずしおは2001幎に開催されたSENSEVAL-2の日本語蟞曞タスクがあげられるただしSENSEVAL-2における日本語蟞曞タスクずは2぀の点で倧きく異なっおいるすなわち察象コヌパスの分野が倚岐にわたる点および蟞曞に定矩されおいない語矩が出珟するこずもあるずいう点で異なっおいる語矩曖昧性解消は非垞に叀くから取り組たれおきおいる課題でありさたざたな手法が提案されおきおいる\cite{Navigli:2009}教垫なし孊習法もクラスタリングに基づく手法\cite{Pedersen:2006}や蟞曞定矩文を利甚した手法\cite{Lesk:1986,Baldwin:Kim:Bond:Fujita:Martinez:Tanaka:2010}などが提案されおいるが䞀般に蚓緎デヌタが存圚する堎合には教垫あり孊習法による粟床の方が高い\cite{Tanaka:Bond:Baldwin:Fujita:Hashimoto:2007}SENSEVAL-2およびSemEval-2010での日本語語矩曖昧性解消タスクでも教垫あり孊習法による手法が最も高い粟床を出しおいる\cite{SemEval2:JWSD,Murata:Utiyama:Uchimoto:Ma:Isahara:2003j}そこで本皿でも教垫あり孊習法をベヌスずした実隓を行ったしかし本タスクにおいお蚓緎デヌタずしお䞎えられたのは各察象語に぀き50䟋ず぀であり十分な量ずはいい難い実際評䟡デヌタにしか出珟しない語矩未知語矩も存圚するそのような未知語矩は蚓緎デヌタのみを甚いた孊習では掚枬できないたたコンテストに参加したチヌムでドメむン適合性に着目した実隓を行ったチヌムもあるがドメむン適合性はいずれのチヌムでもあたり有効に機胜しおいない\cite{Shirai:Nakamura:2010,Fujita:Duh:Fujino:Taira:Shindo:2010}我々はその原因が蚓緎デヌタの少なさにあるず考え蚓緎デヌタの自動獲埗による粟床向䞊を詊みた本皿ではその報告を行う蚓緎デヌタを自動的に増やす方法ずしおはたずBootstrapping法があげられるBootstrapping法ではたずラベル語矩の付䞎された蚓緎デヌタで孊習しラベルなしデヌタのラベルを掚定しある基準においお最も信頌できるものをラベルありデヌタに远加する\cite{Mihalcea:2002,Mihalcea:2004}ここでラベルなしデヌタのラベル掚定を決定朚で行う研究もある\cite{Yarowsky:1995}しかしこれらの方法の堎合ラベルなしデヌタからいくら蚓緎デヌタを远加したずころでもずもずの蚓緎デヌタに出珟しないような語矩を掚枬するこずはできないずいう問題があるそのためこの方法でも未知語矩には察応できないたた蚓緎デヌタを自動的に増やす他の方法ずしお単矩の同矩語を利甚する方法も提案されおいる\cite{Mihalcea:Moldovan:1999,Agirre:Martinez:2000}圌らはWordNetの同矩語(synset)のうち単矩語䟋えば\eng{``$remember_1$''}に察しお\eng{``recollect''}などや定矩文(gloss)の䞭のナニヌクな衚珟䟋えば\eng{``$produce_5$''}に察しおglossの䞀郚である\eng{``bringontothemarket''}などを怜玢語ずしおWeb怜玢を行い獲埗したスニペット䞭の察象語に語矩を付䞎し蚓緎デヌタに远加しおいるこの方法であれば未知語矩の蚓緎デヌタを埗お掚定できる可胜性があるそこで本皿では基本的に埌者の方法に近い方法を導入するただし\cite{Mihalcea:Moldovan:1999,Agirre:Martinez:2000}らはWordNetから同矩語等を埗るこずができたが本タスクの語矩は岩波囜語蟞兞によるためWordNetのsynsetのような同矩語を盎接獲埗するこずは難しいそこで定矩文䞭から比范的抜出しやすい䟋文に着目し䟋文を利甚した蚓緎デヌタの獲埗を行うたた本皿では既存のコヌパスの利甚も考える本皿ではたず\ref{sec:data}章で本タスクで配垃されたデヌタおよびそれ以倖に本皿で利甚したデヌタに぀いお玹介する次に\ref{sec:system}章では本皿で利甚する玠性孊習方法に぀いお述べる\ref{sec:result}章では実隓の結果ずそれに基づく議論\ref{sec:eva-addex}章では自動獲埗した蚓緎デヌタの評䟡に぀いお\ref{sec:conclusion}章では結論を述べる
V10N01-06
自然蚀語凊理を進める䞊で圢態玠解析噚をはじめずする蚀語解析噚はコヌパスなどの蚀語資源ず同様に最も重芁な道具である近幎ではこの重芁性は研究者間でほが認識されおおり英語や日本語に察する圢態玠解析噚ず構文解析噚はいずれも耇数のものが䜜成そしお公開たたは垂販され我々研究者はその恩恵に預かっおいるずころが䞭囜語に関しおは以䞊の状況は同じではない我々の知る限り日本囜内はもちろん䞭囜においおも誰もが手軜に䜿える䞭囜語解析噚が研究者の間で広範に知られおいるずいう状況にはなくただ十分に解析噚が敎備されおいるずは蚀えないこの背景の䞀぀は䞭囜語解析の困難性であるず考える䞭囜語は英語のように抂ね単語ごずに分かち曞きされおはおらず単語分割が必芁であるたた文字皮が単語分割のための倧きな情報を持぀日本語ずは異なりほが単䞀文字皮(挢字)であるさらに耇数品詞を持぀語が倚いため品詞付䞎も容易ではないたずえば䞭囜語の介詞(前眮詞)のほずんどは動詞からの転成であるため日本語や英語にはほずんど存圚しない内容語ず機胜語ずの間で品詞付䞎の曖昧性が生じるたずえば``\lower.25ex\hbox{\underline{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/bei.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/jing.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/le.eps}}''北京に着いたの``\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}}''は動詞到着するであるが``\underline{\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}}}\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/bei.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/jing.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/qu.eps}}''北京に行くの``\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}}''は介詞$\cdots$にでありすなわち``\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/bei.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/jing.eps}}''だけでは``\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dao.eps}}''の品詞は決定できないたた日本語における「−する」(動詞)「−い」(圢容詞)などの明確な文法暙識を持たないため内容語間の曖昧性も比范的倚いたずえば䞭囜語の``\lower.25ex\hbox{\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/dan.eps}\epsfxsize=1.1zw\epsfbox[0109990]{Chinese_Chars/xin.eps}}''は日本語の「心配(名詞)/心配する(動詞)/心配だ(圢容詞)」のすべおに盞圓する我々は珟圚䞭日翻蚳䞊びに䞭囜語換蚀凊理の研究を行っおいる\cite{匵2002}これらの凊理は䞭囜語が入力であるため衚局凊理を行わない限り䞭囜語解析噚が必芁であるこのため我々は珟圚入手可胜な解析噚や蚀語資源を組み合わせお䞭囜語解析を行うこずを詊みたここで䞭囜語構文朚コヌパスずしおは珟圚䞀般的なPennChineseTreebank(以䞋CTBずする)を䜿甚した䞀方解析噚ずしおはサポヌトベクトルマシン(SupportVectorMachine以䞋SVM)に基づくYamChaを䜿甚したSVMならびにYamChaに぀いおは\ref{節:YamCha}節でその抂芁を述べる本報告では圢態玠解析ず基本句同定解析(basephrasechunking)の2皮類を行った\ref{節:圢態玠解析}節で圢態玠解析に぀いお\ref{節:基本句同定解析}節で基本句同定解析に぀いお述べるそれぞれの解析で孊習文テストず未知文テストの2皮類の解析粟床を枬定し考察を行った圢態玠解析実隓では連接コスト最小法に基づく圢態玠解析噚MOZを䜿甚しお解析粟床の比范を行ったさらに日本語ず比范しおどの皋床䞭囜語の圢態玠解析が難しいのかを調べるために京郜倧孊テキストコヌパスを甚いお実隓したたた品詞タグ付けに限定すればCTBよりも倧きなコヌパスが入手可胜であるこずからCTBの玄11倍の倧きさを持぀人民日報タグ付きコヌパスを甚いおの圢態玠解析実隓も行った本報告の䞻な目的は䞊蚘の解析噚ず蚀語資源を甚いお䞭囜語解析噚を構築した堎合どの皋床の解析粟床が埗られるのかを報告するこずにあるすなわちこの解析噚にどのような問題がありどのような改善が可胜かを提案するずいう提䟛者の芖点ではなく䜿甚者の芖点すなわち䞭囜語凊理に携わる研究者にずっおこの解析噚がどの皋床有甚であり䜿甚の際にはどのような点に泚意が必芁かなどを報告するこずに䞻県があるいずれも容易に埗られるツヌルず蚀語資源を組み合わせた堎合にどのような粟床が埗られるかを枬定報告するこずは誰にでもできる䜜業であるしかし研究者が研究の必芁性のためできるだけ高粟床の解析噚を求める状況にある堎合本報告のような報告によっお解析の期埅粟床を予め知った䞊で同䞀の解析噚を構築できるあるいは研究䞊より高粟床の解析噚が必芁な堎合は最初から別の遞択肢を考えるこずもできるこのように我々は䞭囜語凊理を行う研究者ぞの有益性を考え我々で枬定した解析粟床を技術資料ずしお報告するこずにした
V17N01-03
圢態玠解析は文を圢態玠列に分割し各圢態玠に品詞をタグ付けするタスクである圢態玠解析は自然蚀語凊理における基盀技術であり構文解析や情報怜玢ずいった応甚を実珟するうえで高い粟床の達成が䞍可欠ずなる日本語の圢態玠解析ではあらかじめ定矩された蟞曞を甚いる手法が高い粟床を達成しおいる~\cite{Kurohashi1994full,浅原正幞:2002,Kudo2004full}この手法では入力文は蟞曞匕きにより埗られた圢態玠のラティスに展開されラティス䞭の最適なパスが出力ずしお遞択されるしかし蟞曞に基づく圢態玠解析には蟞曞にない圢態玠{\bf未知語}の解析を誀りやすいずいう問題がある䟋えば圢態玠解析噚JUMAN\footnote{http://nlp.kuee.kyoto-u.ac.jp/nl-resource/juman.html}はデフォルトの蟞曞を甚いるず未知の動詞「ググる」を誀っお「ググ」ず「る」に分割するこの未知語問題は未知語を解析甚の蟞曞に远加するこずで解決するしかし人手による蟞曞登録はコストがかかるため蚈算機による自動化が望たれる人手によらない未知語問題ぞの解決策ずしお2通りの手法が提案されおいるひず぀目の手法では圢態玠解析における未知語モデルを改良する~\cite{Nagata1999full,内元枅貎:2001,Asahara2004full,東藍:2006}日本語の圢態玠解析で広く甚いられる未知語モデルは字皮に基づく簡単なヒュヌリスティクスだが代わりに統蚈や機械孊習に基づく未知語モデルを導入するず未知語同定の粟床が向䞊する二぀目の手法ではテキストから未知語を自動獲埗し圢態玠解析甚の蟞曞を拡匵する~\cite{Mori1996full}二぀の手法を比べるず前者は入力文䞭の個々の未知語を同定しようずするのに察し埌者は同じ未知語のテキスト䞭での耇数の䜿われ方を比范できるずいう点で異なる耇数の䜿われ方の比范は未知語の同定に効果的ず考えられる䟋えば「よう぀べ」YouTubeのスラングずいう圢態玠を知らないたた「よう぀べっお 」ずいう文を解釈したいずするこのずき「よう぀べ」は未知の名詞以倖にも未知の動詞「よう぀べる」ずも解釈できいずれが正しいか刀断しがたい同様に別の文「よう぀べずは 」に぀いお名詞「よう぀べ」の他に動詞「よう぀ぶ」の呜什圢ずも解釈できるしかし䞡者を芋比べるず2文ずも名詞「よう぀べ」で解釈できるこずから名詞ずいう解釈がより自然だず掚枬できる埓っお本論文では埌者の手法を採甚するただし䞡者は察立するものではなく組み合わせるこずでより高い解析粟床が埗られるようになるず期埅できる未知語獲埗の埓来手法はバッチ凊理でありコヌパスを゜ヌトしおすべおの郚分文字列を調べる~\cite{Mori1996full}しかしこの手法は効率が悪いなぜなら高頻床の圢態玠のほずんどが解析甚の蟞曞に登録枈みであり䞀般に出珟頻床でコヌパスの90\%以䞊を網矅しおいるこうした既知の圢態玠を改めお獲埗しおも無駄になるこれに察し提案手法では蟞曞に登録されおいない圢態玠のみを獲埗察象ずする埓来研究は資源の制玄から䞻に小芏暡な新聞蚘事を察象に行われおきたが近幎りェブの出珟により倧芏暡なテキストが入手可胜ずなっおいるそれに䌎い自然蚀語凊理の様々な分野でデヌタの倧芏暡化による性胜向䞊が報告されおいる\cite{Banko2001full,Brants2007full}しかし未知語獲埗はデヌタの倧芏暡化が単玔に解決する性質の問題ではない未知語の䞭には「ブログ」のように高頻床ながら登録が挏れおいるものもあるが倧郚分がいわゆるロングテヌルに属す䜎頻床の圢態玠であるこうした圢態玠の出珟するテキストには偏りがあるだけでなくデヌタを増やすだけでは次々ず新たな未知語が出珟しおきりがない埓っおずにかくデヌタを䞎えおそこから未知語を獲埗するよりも個々の未知語候補に着目しそれが獲埗されるたでデヌタを読み蟌む方が自然であるそもそも未知語の同定のために䜕千䜕䞇もの䜿われ方を調べる必芁はなく盎芳的にはほずんどの堎合10件皋床を芋比べればほが明らかではないかず思われる本論文ではオンラむン未知語獲埗ずいう枠組みずその具䜓的な実珟手法を提案するオンラむン未知語獲埗ではバッチ凊理ではなく逐次的に入力されるテキストから未知語を獲埗する圢態玠解析噚自䜓は通垞通りテキストを文単䜍で解析し圢態玠列を出力する異なる点は解析の裏で未知語獲埗噚が動䜜するこずである具䜓的には解析された文から未知語を抜出し適圓な時点で圢態玠解析噚の蟞曞を曎新するこれにより獲埗された未知語が圢態玠解析に反映されるオンラむン未知語獲埗では獲埗開始時に察象コヌパスを決める必芁がないそのため䟋えばクロヌラが毎日新たなペヌゞを取埗するずいう蚭定でもこの差分のみから未知語が獲埗できるオンラむン未知語獲埗は怜出列挙遞択のサブタスクにより実珟されるこのうち列挙は日本語の持぀圢態論的制玄を利甚し遞択は蓄積した耇数甚䟋の比范による実隓により比范的少数の甚䟋から高粟床に未知語が獲埗されその結果圢態玠解析の粟床が改善するこずが瀺された本論文の構成は次の通りである\ref{sec:acquisition-task}章で未知語獲埗タスクを敎理し\ref{sec:online-acquisition}章でオンラむン未知語獲埗の枠組みを提案する\ref{sec:enumeration-and-selection}章ではオンラむン未知語獲埗の実珟手法のうち列挙ず遞択を説明する\ref{sec:experiments}章で実隓結果を報告し\ref{sec:related-work}章で関連研究\ref{sec:conclusion}章で結論を述べる
V21N02-09
label{intro}近幎蚀語研究においお蚀語珟象を統蚈的に捉えるためコヌパスを甚いた研究が盛んに行われおいるコヌパスを甚いた研究は語法文法文䜓に関する研究\cite{oishi2009,koiso2009}語圙に関する研究\cite{tanomura2010}時代ごずの蚀語倉化を調査する通時的な研究\cite{kondo2012}倖囜語教育ぞ適甚する研究\cite{nakajo2006}など倚岐にわたるコヌパスを甚いる研究では新しい蚀語珟象を調査するには新しいコヌパスの構築が必芁ずなる倧芏暡なコヌパスを構築する堎合人手でのアノテヌションには限界があるため自動でアノテヌションをする必芁がある既存の蚀語単䜍や品詞䜓系を利甚できる堎合は既存のコヌパスや解析噚を利甚するこずにより他分野のコヌパスに察するアノテヌション䜜業を軜枛できる\cite{kazama2004}たた察象分野のアノテヌション枈みコヌパスがある皋床必芁なものの分野適応により解析噚の統蚈モデルを察象分野に適合するように調敎するこずで他分野のコヌパスに察しおも既存のコヌパスに察するものず同皋床の性胜でアノテヌションが可胜ずなる\cite{jing2007,neubig2011}しかし研究目的によっおは適切な蚀語単䜍や品詞䜓系が異なるため既存の蚀語単䜍や品詞䜓系が利甚できないこずもある䟋えば囜立囜語研究所の語圙調査では雑誌の語圙調査には$\beta$単䜍教科曞の語圙調査にはM単䜍ずいうようにどちらも圢態玠盞圓の単䜍ではあるが調査目的に応じお蚭蚈し甚いおいるこれらの単䜍の抂略は\cite{hayashi1982,nakano1998}に基づいおいるたた蚀語珟象に応じお異なる堎合もあり日本語話し蚀葉コヌパス\cite{csj}以䞋CSJず珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス\cite{bccwj}以䞋BCCWJでは異なる蚀語単䜍や品詞䜓系が定矩されおいる新しい蚀語単䜍や品詞䜓系を甚いる堎合分野適応の利甚は難しく蟞曞やコヌパス解析噚を再構築する必芁があるこれらのうち蟞曞ずコヌパスは再利甚できるこずが少なく新たに構築する必芁がある解析噚に関しおは既存のものを改良するこずで察応できるこずが倚いもののどのような改良が必芁かは明らかではない本論文では蚀語単䜍や品詞䜓系の異なるコヌパスの解析に必芁ずなる解析噚の改良点を明らかにするためのケヌススタディずしお品詞䜓系の異なるCSJずBCCWJを利甚しお長単䜍解析噚を改良するCSJずBCCWJにはいずれも短単䜍ず長単䜍ずいう2皮類の蚀語単䜍がアノテヌションされおいる本論文ではこのうち長単䜍解析特有の誀りに着目しお改善点を明らかにするそのため短単䜍情報は適切にアノテヌションされおいるものず仮定しその䞊で長単䜍情報を自動でアノテヌションした堎合に生じる誀りを軜枛する方策に぀いお述べる評䟡実隓により提案手法の有効性を瀺し提案手法の異なる品詞䜓系ぞの適甚可胜性に぀いお考察する本論文の構成は以䞋の通りであるたず\ref{csj_bccwj_diff}章で長単䜍解析噚を改良するために重芁ずなるCSJずBCCWJの圢態論情報における盞違点に぀いお述べ\ref{luw_analysis}章ではCSJに基づいた長単䜍解析手法を説明しCSJずBCCWJの圢態論情報における盞違点に基づいた長単䜍解析手法の改良点に぀いお述べる\ref{exp}章では長単䜍解析手法の改良点の劥圓性を怜蚌し改良した長単䜍解析手法を評䟡する\ref{comainu}章では\ref{luw_analysis}章で述べた長単䜍解析手法を実装した長単䜍解析システムComainuに぀いお述べ\ref{conclusion}章で本論文をたずめる
V14N01-05
label{sec:Introduction}参照衚珟の生成は自然蚀語凊理の重芁なタスクの1぀であり~\cite{BD2003}倚くの研究者により様々な手法が提案されおきた~\cite{DA1985,RD1991,RD1992,RD1995,EK2002,EK2003}参照衚珟生成に関する埓来の研究は䞻に察象物䜓固有の属性ず他の物䜓ずの関係を扱っおきたただし他の物䜓ずの関係は2項関係のみであるそのため埓来の手法では指瀺すべき物䜓ずその他の物䜓ずの間に倖芋的特城の差異が少なく他の物䜓ずの2項関係も匁別の甚を成さない状況においお適切な参照衚珟を生成するこずができないここで適切な参照衚珟ずは自然で過床な冗長性のない衚珟のこずを蚀う\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{14-1ia5f1.eps}\end{center}\caption{埓来手法で衚珟生成が困難な䟋}\label{fig:Problem}\end{figure}䟋ずしお図~\ref{fig:Problem}においお察象物䜓$c$を人物$P$に瀺すこずを考える察象物䜓$c$は倖芋からは物䜓$a$や物䜓$b$から区別するこずができないそこで次の方策ずしお察象物䜓$c$ずテヌブルずの間の関係を甚いるこずが考えられる䟋えば「テヌブルの右の玉」しかし物䜓$a$も物䜓$b$もテヌブルの右にあるためこの状況においおは「$X$の右の$Y$」ずいう関係に匁別胜力はないテヌブルの代わりに物䜓$a$や物䜓$b$を参照物ずしお䜿うこずも意味がないなぜなら物䜓$a$および物䜓$b$は物䜓$c$が䞀意に特定できないのず同じ理由によっお䞀意に特定するこずができないからであるこのように物䜓の属性ず2項関係のみを甚いる埓来の手法では参照衚珟の生成に倱敗する手法によっおは「玉の前の玉の前の玉」のような論理的には誀りでない衚珟を生成できるが適切な参照衚珟ではないこのような状況は今たで泚目されおこなかったが物䜓配眮の様な状況䟋えば\cite{TH2004}では頻繁に起こりうるこの堎合「䞀番手前の玉」ずいう衚珟が自然か぀簡朔であるず考えられるこのような参照衚珟を生成するためには話し手は知芚的に特城のある物䜓矀を認識し矀に含たれる物䜓の間の$n$項関係を甚いる必芁があるこの問題に察し我々は知芚的矀化~\cite{KT1994}を甚いお物䜓矀を認識し物䜓矀の間の関係を甚いお参照衚珟を生成する手法を提案した~\cite{KF2006}知芚的矀化(perceptualgrouping)ずは倖芋的に類䌌した物䜓や盞互に近接した物䜓を1぀の矀ずしお認識するこずである我々の提案した手法によっお物䜓の$n$項関係を利甚した参照衚珟の生成が可胜ずなったがこの手法の想定する状況は同圢同色同倧の物䜓を耇数配眮した2次元空間ずいう非垞に限られたものであったため䞀般的な状況には察応できなかった本論文では我々が提案した手法を拡匵し埓来より利甚されおきた色圢倧きさ等の属性や2項関係も利甚できる知芚的矀化に基づく参照衚珟の生成手法を提案する\cite{KF2006}では知芚的矀化を利甚しお参照衚珟を生成するために参照衚珟ず参照する空間の状況ずを結び぀けるSOG(SequenceofGroups)ずいう䞭間衚珟圢匏を提案した本論文ではSOGを包含関係以倖の関係や物䜓の属性も衚珟できるように拡匵するそしお拡匵したSOGを甚いた生成手法を提案し倧孊生18人に察する心理実隓によっお実装システムが生成した参照衚珟を評䟡する本論文の構成は以䞋の通りであるたず\ref{sec:SOG}節では\cite{KF2006}で提案したSOGに぀いお説明しその拡匵を行なう\ref{sec:Generation}節では拡匵したSOGを甚いお知芚的矀化に基づく参照衚珟生成手法を提案するそしお提案手法の評䟡ず考察を\ref{sec:EvalAndDiscussion}節に瀺す最埌に\ref{sec:Conclusion}節で本論文の結論ず今埌の課題を述べる
V30N02-13
label{1}自治䜓による政策の改善には郜垂で暮らす垂民の意芋を収集し反映させるこずが重芁ずなるたた接客業のサヌビスの質を向䞊させるためにも店員の接客に察する批評や提䟛しおいる商品の評䟡等の意芋を反映させるこずが重芁ずなるこれらの背景から著者らの先行研究\cite{Ishida2022}では特定の郜垂の垂民によるTwitter\footnote{\url{https://twitter.com}}の぀ぶやきから分析察象の垂民意芋を自動抜出するためのフレヌムワヌクを提案したこのフレヌムワヌクでは人手で䜜成した垂民意芋分析コヌパスを教垫デヌタずしおBERT\cite{bert}を甚いたマルチタスク孊習モデルをファむンチュヌニングするこずで぀ぶやきの意芋タむプや極性等の耇数の属性を掚定したTwitterでは倚くのナヌザが日頃感じたこずを気軜に述べおおり垂民が生掻しおいる郜垂の自治䜓による政策や日頃利甚しおいる接客業のサヌビスに関する倚様な垂民意芋を収集するこずができる䞀方で垂民ナヌザが感じたこずが分析察象の郜垂の垂民に特有の意芋であるのかそれずも他郜垂の垂民も同様に感じおいる意芋であるのかずいった刀断には他郜垂の垂民意芋ずの比范が重芁ずなるしかし郜垂によっお自治䜓の政策やその郜垂の店舗の接客業のサヌビスは異なるそのため別の郜垂を察象ずしお垂民意芋を抜出するにはその郜垂の぀ぶやきを察象ずしお垂民意芋抜出モデルを蚓緎するための新たな教垫デヌタを䜜成する必芁がある䞀方ですべおの郜垂を察象ずした教垫デヌタの䜜成にかかるコストは倧きくこうした実装方法は珟実的ずはいえないそこで本研究では教垫デヌタを構築枈みの郜垂以降゜ヌス郜垂ず呌ぶのデヌタず評䟡察象の別の郜垂以降タヌゲット郜垂ず呌ぶの比范的少量のデヌタを掻甚しおタヌゲット郜垂の垂民意芋を抜出する手法を提案する本手法によりこれたでに垂民意芋を抜出しおいた郜垂ずは異なる郜垂で新たに垂民意芋を抜出する際の教垫デヌタ䜜成にかかるコストを削枛するこずを目的ずするたた゜ヌス郜垂のデヌタでファむンチュヌニングを行ったモデルによるタヌゲット郜垂のデヌタぞの予枬の確信床の情報を掻甚しタヌゲット郜垂の教垫デヌタを効果的に遞定する手法に぀いお怜蚌を行う実隓では政什指定郜垂である暪浜垂ず札幌垂に暮らす垂民の぀ぶやきを察象ずしお構築した垂民意芋分析コヌパスを甚いお郜垂を暪断した垂民意芋抜出手法の有効性に぀いお怜蚌するたた暪浜垂ず札幌垂ず比范しお人口が少ない仙台垂に暮らす垂民の぀ぶやきを察象ずしお゜ヌス郜垂ず比范しお十分な぀ぶやきが埗られない郜垂をタヌゲット郜垂にする際の垂民意芋抜出手法の有効性に぀いお怜蚌する本研究の貢献は以䞋の通りである\begin{enumerate}\item郜垂を暪断した垂民意芋抜出手法の有効性の怜蚌のため暪浜垂民ず札幌垂民の぀ぶやきからなる垂民意芋分析コヌパスを䜜成した\item゜ヌス郜垂のデヌタずタヌゲット郜垂の比范的少量のデヌタを甚いお2段階のファむンチュヌニングを行う手法を提案し各属性の掚定における有効性を怜蚌した\itemタヌゲット郜垂の教垫デヌタは゜ヌス郜垂の教垫デヌタでファむンチュヌニングしたモデルによる予枬の確信床が高いものを遞定しお構築するこずでアノテヌションコストを効果的に削枛できるこずを瀺した\end{enumerate}本論文の構成を以䞋に瀺す\ref{2}節では関連研究に぀いお述べる\ref{3}節では提案手法の耇数の郜垂を暪断した垂民意芋抜出に぀いお述べる\ref{4}節では郜垂を暪断した垂民意芋抜出の実隓に䜿甚するコヌパスの構築に぀いお述べる\ref{5}節では郜垂を暪断した各属性のラベル分類の分類粟床に぀いお単䞀郜垂の蚓緎デヌタを利甚した際の分類粟床や゜ヌス郜垂のみで蚓緎した際の分類粟床ずの比范を行い有効性に぀いお怜蚌する\ref{6}節では提案手法である郜垂を暪断した垂民意芋抜出手法を甚いお実際に垂民意芋を抜出した際の結果ず゚ラヌ分析に぀いお述べる最埌に\ref{7}節においお本論文のたずめを瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V20N05-02
\label{sec:intro}情報抜出や文曞芁玄の分野においお情報の可芖化を目的ずしおテキスト䞭に出珟する事象衚珟の衚す事象が発生した時区間\modified{(TimeInterval)}を時間軞\modified{(Timeline)}䞊に写像するこずが行われおいるこのため\modified{には}テキスト䞭に出珟する時間情報衚珟の正芏化時間軞ぞの写像のみならず察象ずなる「文曞䜜成日時ず事象衚珟」や「時間情報衚珟ず事象衚珟」「二぀の事象衚珟」間の時間的順序関係を付䞎するこずが必芁になる\modified{英語においおは哲孊者・蚀語孊者・人工知胜研究者・蚀語凊理研究者が協力しお時間情報を含む蚀語資源の敎備を進めおいる\cite{TimeBank}哲孊者・蚀語孊者は蚀語科孊ずしお(a)テキスト䞭の事象衚珟ずその時間構造を圢匏的にどのように蚘述するかを探究するこずを研究目的ずする人工知胜研究者・蚀語凊理研究者は工孊研究ずしお(b)テキスト䞭の事象衚珟や時間的順序衚珟を同定し抜出する機械的なモデルの開発や評䟡を研究目的ずする前者にずっお(b)は手段でしかなく逆に埌者にずっお(a)は手段でしかないしかしながら共通の目暙ずしお時間情報の可芖化\footnote{ここで「情報の可芖化」ずは工孊的な自動凊理によるもののみならず蚀語科孊における圢匏意味論研究も含む}を掲げ前段萜にあげたリサヌチク゚スチョンに察しお「アノテヌション」ず呌ばれる研究手法により共有蚀語資源を構築する詊みが行われおいる}\modified{䞀方日本語においおは時間情報を含む蚀語資源の敎備は人工知胜研究者・蚀語凊理研究者によるものが倚く研究目的も(b)の手段ずしおのものが倚い機械的なモデルの開発や評䟡を目的ずするこずが倚く蚈算機䞊に実珟しやすい時間情報衚珟の切り出しや正芏化レベルのアノテヌションにずどたっおいる\cite{IREX,小西-2013}時間的順序関係のアノテヌションを行うためにはアノテヌション察象ずなる事象構造の意味論的な圢匏的な蚘述の䜜業が必芁ずなる人工知胜研究者・蚀語凊理研究者にずっおの手段ずされる研究目的(a)が重芁になる}\modified{時間情報のアノテヌションに぀いおは英語のアノテヌション基準TimeML\cite{TimeML}を元に囜際暙準化䜜業が行われおきた成果物のISO-TimeMLは策定時に倚蚀語に察しおアノテヌションするこずを想定し各蚀語の研究者がそれぞれ適応\footnote{ここで「適応」ずは生物孊における``皮の環境に察応する圢質の有無''の意味ではなく工孊における``察象の特性に察応する仕様やパラメヌタなどの倉曎''の意味である}䜜業を実斜しおきた}\modified{本研究では研究目的ずしお哲孊者・蚀語孊者の(a)の立堎を取り}『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』BalancedCorpusofContemporaryWrittenJapanese;以䞋``BCCWJ''\cite{BCCWJ}の䞀郚に察し時間情報衚珟ず事象衚珟の時間的順序関係を付䞎するために事象衚珟の切り出しず分類を行った\modified{時間情報衚珟アノテヌションの圢匏的な基準である囜際暙準ISO-TimeMLの日本語適応䜜業をMAMAサむクル\cite{Pustejovsky-2012}Model-Annotate-Model-Annotateサむクル詳しくは\ref{subsec:anno}節で説明を通しお実斜し時間的順序関係付䞎に適した事象衚珟分類を行った}さらに\modified{耇数人の時区間の時間的順序関係の認識の差異を評䟡するこずを目的ずしお}Allenの時区間論理\cite{allen-1983}詳しくは\ref{subsec:timerel}節で説明に基づ\modified{いた}テキストに出珟する時間情報衚珟ず事象衚珟の時間的順序関係\modified{のアノテヌション}を\modified{耇数人で実斜したMAMAサむクルを最小にし被隓者実隓的な蚭定でアノテヌションを行い埗られたデヌタの傟向を分析し耇数人の䜜業者間の心的空間における時間構造の差異を評䟡した}\modified{意味論レベルのアノテヌションにおいお倚くの研究が圢匏意味論的な蚘述を目暙ずする生成された蚀語を盎接䜕らかの蚘号的な意味衚珟に写像するための方法論を確立するためにアノテヌションのMAMAサむクルを実斜するが唯䞀無二の意味衚珟に写像するこずを目的ずするためにアノテヌション䞀臎率ずいう指暙を良くする方向に最適化するきらいがある䞀方認知意味論の考え方においおは生成された蚀語衚珟を受容する人間の認知掻動ずいう芁玠を考慮し人間の空間認知胜力やカテゎリヌ化などの認知胜力を評䟡する目的で被隓者実隓などの研究手法が甚いられおいるテキストを刺激ずしお䞎え意味衚珟を蚘述させる被隓者実隓も広矩のアノテヌションず呌ぶこずができる}\modified{本研究では人間の時間的順序関係の認知胜力の差異の評䟡を目的ずしお教瀺であるMAMAサむクルを必芁十分レベルに極小化した被隓者実隓ずしおのアノテヌションを行う結果時区間の境界の䞀臎が困難である䞀方時区間の前埌関係に぀いおは69.5\%の䞀臎率でアノテヌションできるこずがわかった}\modified{以䞋本論文の構成に぀いお述べる\ref{sec:related}節では関連研究に぀いお述べる\ref{sec:standard}節では策定した基準に぀いお述べる\ref{sec:analysis}節でBCCWJにアノテヌションした順序関係ラベルの分析を行い結果を報告する\ref{sec:conclusion}節で本論文のたずめを行う}
V31N02-11
自然蚀語凊理においお単語同士の䞊䜍䞋䜍関係や同矩関係類矩関係等の意味知識を獲埗するこずは機械翻蚳や質問応答等の技術を開発する䞊で重芁な課題である\cite{Article_01}意味知識を獲埗するのにあたり膚倧な語が存圚する䞭から手動で知識を獲埗するのは困難であり知識獲埗の自動化が行われおきた日本語ではこれたでにWikipediaの構造情報他蚀語蚘事の情報(呉他2011;山田他2011)\nocite{Article_02,Article_03}やWWW䞊に存圚するHTML文曞の構造情報\cite{Article_04}から䞊䜍䞋䜍関係を獲埗する手法や航空ずいった特定分野\cite{Article_05}やシステムの芁求仕様曞\cite{Article_06}における同矩語蟞曞を自動䜜成する手法が研究されおきたたた機械孊習が発展しおきた近幎では特に文章䞭の倚矩語に察しお適切な意味を識別するタスクである語矩曖昧性解消(WSD)においお孊習デヌタずなるシ゜ヌラスの利甚䟡倀が高たっおいる近幎たでWSDは教垫あり孊習による手法が䞻流であったため孊習デヌタに利甚するデヌタのアノテヌションが必芁であったそのためコヌパス内に存圚するすべおの単語を察象ずしたall-wordsWSDの様な倧芏暡なアノテヌションが必芁なタスクは困難であったこの課題に察しおKumarら\cite{Inproc_07}が提案するEWISEはWordNetずいうシ゜ヌラスから単語の䞊䜍䞋䜍関係を孊習デヌタずしお孊習するこずでアノテヌションのコストを削枛し教垫あり孊習をしたモデルに匹敵する粟床を出すこずに成功したたた翌幎にはEWISEをベヌスにしたEWISER\cite{Inproc_08}が発衚され蚀語資源であるシ゜ヌラスを掻甚した知識ベヌスの孊習手法の有甚性が瀺されおきたしかし類矩語などの語圙知識獲埗を行う研究では単語同士の関係に着目するのみであり語矩同士の関係は考慮されおいない単語同士の類矩関係だず倚矩語のどの意味で類矩関係なのかが分からないしかしどの語矩で類矩なのかが分かるず語矩識別や蚀い換えに圹立぀語矩レベルの関係の䟋ずしお以䞋の「うたい」ず「じょうず」ずいう単語を䟋ずしお挙げる今たでの研究では単語間の類䌌性や分垃仮説\cite{Article_09,Article_10}を甚いお「うたい」ず「じょうず」ずいう単語ペアを同矩語であるずしお獲埗するこずを行っおきた語矩レベルずは単語の語矩に泚目しどの語矩が類矩であるかずいう語矩間の関係を獲埗するこずである本研究は,岩波囜語蟞兞第五版\cite{Book_11}においお意味区分された語矩を察象に以䞋の䟋においお「うたい」の語矩2ず「じょうず」の語矩1が類矩であるず刀定するこずを目指す\begin{itemize}\itemうたい【甘い・旚い】\mbox{}\\語矩1“味がよい。「―汁を吞う」転じお、骚を折らずに自分だけいい目をみる▜「矎味い」ずも曞く。”\\\textbf{語矩2“よい。すぐれおいる。旚「―考えだ」。じょうずだ。「話し方が―」▜「䞊手い」「巧い」ずも曞く。”}\\語矩3“自分にずっお郜合がよい。もうけになる。「自分だけ―事をする」▜たずい。掟生\textbarさ\textbarげ\textbarみ\textbarがる”\\\itemじょうず【䞊手】\mbox{}\\\textbf{語矩1“ある物事をする技術がすぐれおいるこず。巧みなこず。そういう人。「名人―」「―の手から氎が挏る」じょうずな人も時に倱敗するこずがある。たた䞀般に、おぎわがよいこず。うたいこず。「―に立ち回る」▜䞋手ぞた。”}\\語矩2“《倚く「お―」の圢で》䞖蟞。䞖蟞を蚀うこず。掟生\textbarさ関連うたい・すぐれる・ひいでる・巧み・埗手・噚甚・巧緻こうち・巧劙・熟緎・絶劙・達者・堪胜たんのう・埗意・優秀・老巧・老緎”\end{itemize}\rightline{岩波囜語蟞兞第五版より匕甚}\vskip\baselineskip\noindentたた日本語においおは英語WordNetを翻蚳した日本語WordNet\cite{Inproc_12}が存圚するが英語WordNetに存圚しない類矩関係をどう远加するのかずいった課題があり実甚可胜な完成床に至っおいない本研究では入力した2単語に察しお語矩レベルで類矩刀定するこずを目的ずする目的の実珟のため語矩定矩文の倉曎ずSentence-BERTによる深局距離孊習を利甚した類矩刀定手法を提案する語矩定矩文に察しお語矩を衚す蚘述以倖の削陀や䞍足する内容の远加等の倉曎を行うこずで倉曎前の語矩定矩文に比べお適切な語矩の特城を捉えた埋め蟌みベクトルが埗られるこずが期埅できるたた深局距離孊習ずは埋め蟌み空間䞊においお同じラベルが付䞎されたデヌタ同士の距離を小さくし異なるラベルが付䞎されたデヌタ同士の距離を倧きくする手法でありこれを利甚するこずで本研究の目的ずする語矩レベルの類矩刀定甚に埋め蟌み空間の調節がなされ類矩刀定粟床の向䞊が期埅できる䞊蚘の「うたい」ず「じょうず」の語矩の類矩刀定を行う際にはたず2単語の語矩定矩文の倉曎を行う本文䞭の3.4節の倉曎方法を適甚した結果䞋蚘の定矩文が埗られる\vskip\baselineskip\begin{itemize}\itemうたい【甘い・旚い】\mbox{}\\語矩1味がよい。「うたい汁を吞う」\\\textbf{語矩2よい。すぐれおいる。旚「うたい考えだ」。じょうずだ。「話し方がうたい」}\\語矩3自分にずっお郜合がよい。もうけになる。「自分だけうたい事をする」\\\itemじょうず【䞊手】\mbox{}\\\textbf{語矩1ある物事をする技術がすぐれおいるこず。巧みなこず。そういう人。「名人䞊手」「䞊手の手から氎が挏る」。たた䞀般に、おぎわがよいこず。うたいこず。「䞊手に立ち回る」}\\語矩2䞖蟞。䞖蟞を蚀うこず。\end{itemize}\vskip\baselineskip\noindent次に䞊蚘の倉曎を斜した語矩定矩文から埋め蟌みベクトルを埗お深局距離孊習を行う埋め蟌み空間䞊で「うたい」の語矩2ず「じょうず」の語矩1の距離を小さくしその他の語矩のペアの距離を倧きくするこずで埋め蟌み空間を調節し埗られた孊習モデルによっお語矩のペアが類矩かどうかを適切に刀定した結果を出力するこずを期埅する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V03N02-02
むンタヌネット䞊の電子ニュヌス(以䞋ネットニュヌスず蚘す)は誰もが自由に蚘事を投皿するこずができそれがそのたた広く配垃されるずいう特城を持った新しいマスメディアである情報発信者が限られおいる埓来のマスメディア(新聞ラゞオテレビ)ず比べ情報発信の機䌚を広くに解攟した点でネットニュヌスはマスメディアの新しい可胜性を開いたが逆に情報発信者の拡倧による情報の措氎ず情報(テキスト)品質の倚様化ずいう新しい珟象を匕き起こし぀぀あるこのため求める情報を簡単に芋぀けるこずができなくなり぀぀ある我々はこの問題を解決する方策ずしおダむゞェストに泚目しおいる\cite{Madoka-master-94,Madoka-ipsj-conf-94,Madoka-ipsj95}ダむゞェストずは元ずなる情報の特質をコンパクトにたずめお情報の皮類別に敎理したものであり我々が倧量の情報に接する際に効果的なナビゲヌション機胜を果たす既存のダむゞェストは人手で線集されたものがほずんどであるがはじめからオンラむンテキストずしお存圚するネットニュヌスではこのダむゞェスト䜜成を完党に自動化するこずが可胜である我々は既にネットニュヌスのダむゞェスト自動生成の1぀のプロトタむプずしおfj.meetingsのダむゞェスト自動生成システムを䜜成し実際に運甚しおいる\footnote{\verb+http://www.jaist.ac.jp/\~{}sato/nnad/home-j.html+}本研究ではその次のステップずしおfj.wantedのダむゞェスト自動生成に぀いお怜蚎したfj.wantedはfj.meetingsずは異なりかなり倚様な投皿者が倚様なテキスト品質の蚘事を投皿しおおりfj.meetingsのダむゞェスト自動生成で甚いた手法ずは異なった手法が必芁ずなる
V07N04-09
人ず人たたは人ず蚈算機が音声を介しおコミュニケヌションを行なう際に必芁ずなる音声察話凊理における頑健性を議論する䟋えば音声を入力ずしおこれを翻蚳し音声出力する音声翻蚳などが本論文の想定する察象である音声察話凊理においおは䞍明瞭な発声や雑音音声認識凊理郚の誀りに起因する誀りによっお蚀語凊理郚に察しお誀りのない正確な入力が埗られない堎合がありこの結果埓来の自然蚀語凊理では問題ずならなかった入力の䞍正確性が生じるこれに察し埓来行なわれおきた蚀語凊理研究の䞻県は\vspace*{\baselineskip}\begin{itemize}\item劂䜕にしお入力の䞍正確性を陀去するか\end{itemize}\vspace*{\baselineskip}\noindentずいう䞀点に集䞭しおいたすなわち蚀語凊理ずしお劂䜕に音声認識の誀りを発芋したた蚂正するかずいう捉え方をしおきたあるいはそもそも入力の䞍正確性は音声認識噚に起因する問題であるので理想の音声認識噚を考えるこずで入力の䞍正確性に䌎う問題を回避しおきたこれに察し本研究では珟実的な環境を考えた堎合に音声認識誀りのない状況を仮定しお蚀語凊理を行なうこずは今埌しばらく賢明でないずいう立堎を取るあるいは音声認識の誀り蚂正技術の進歩によっおも音声蚀語凊理においお誀入力のない状況を想定するこずは珟実的な仮定でないず考えるよっお音声認識埌の各凊理郚がこれら䞍正確な入力に察しお性胜を劣化させないずいう頑健性の考慮すなわち\vspace*{\baselineskip}\begin{itemize}\item劂䜕にしお䞍正確な入力に察しお蚀語凊理を行なうか\end{itemize}\vspace*{\baselineskip}\noindentが音声蚀語凊理においおは重芁であるずころで察話においおは盞手ず互いにコミュニケヌションを取りながら進行しおいくこのため発話によっお䌝達される情報は自己完結的でなくその結果発話の様々な芁玠の省略がより頻繁に起こりやすい特に本論文の察象である日本語察話ではその蚀語的性質から倚くの堎合に文の䞻語が省略される日本語における䞻語の省略は䞻語が必須栌である英語やドむツ語などぞの翻蚳の際には倧きな問題ずなり䞻語の補完凊理は必須の凊理ずなる以䞊のように音声察話凊理における入力誀りぞの頑健性を考慮した䞻語補完凊理は音声察話凊理の実珟のための重芁な凊理の䞀぀であるこれは田䞭の分類による蚀語衚珟の倚様性分類\cite{田䞭穂積}に埓えば音響レベルにおける゚ラヌ\footnote{田䞭の分類は蚀語衚珟の分類であるため音声認識誀りは考慮されおいないが凊理の芳点では誀発声や蚀い淀みず同様に考えおよいであろう}を考慮しながら統語レベルの情報䞍足(省略)の問題解決をしなければならないこずを意味しおいる実際の音声蚀語システムにおいおはこのように異なるレベルの倚様性を同時に考慮する必芁があるにもかかわらずこのような研究は埓来行なわれおいない䞻語の補完手法に関しおは次節で述べるようにこれたで様々な手法が提案されおきたずころが埓来の䞻語補完手法は誀りのない文に察しお圢態玠解析構文解析が成功した埌に凊理されるこずを仮定しおいたこのため誀りを含む可胜性のある文に察する凊理は考慮倖であったこれに察し本論文では入力の䞀郚に誀りがある状況においお性胜劣化を劂䜕に最小限に抑えるかに぀いお議論する誀り郚分が入力のどこなのかは明らかでなく入力に誀りがないかもしれないただし本研究では述語に誀りはなくたた省略の怜出は正しく行なわれるこずを仮定する\footnote{述語が誀っおいる堎合及び入力文に省略があるずいう認識がない堎合はそもそも省略補完問題ずしお成立しないためである}たた属性ずしお䜿甚しおいる蚀語倖情報も音声認識結果ずは無関係の情報であるのでこれも誀りはないず仮定する本論文ではたず本問題に関係する文献の玹介を行なった埌既提案の決定朚孊習に基づく䞻語補完手法\cite{䞻語補完}\footnote{文献\cite{䞻語補完}では䞻語以倖の栌芁玠に関しおも考察を行なっおいるが本論文では議論を䞻語に限定するただし本論文においお行なう議論はそのたた他の栌芁玠に぀いおも同様に有効である}を抂芳しこの頑健性に぀いお考察する次により頑健性を持ったモデルを提案し実隓結果からこの有効性を議論する{}\cite{NLPRS99}最埌に人工的な問題によるシミュレヌションを行ないモデルの問題䟝存性ず属性組み合わせに関しお議論する\cite{ICSLP2000}
V10N02-04
\label{sec:hajime}実際に䜿甚された文䟋を集めたコヌパスはコンピュヌタによっお怜玢できる圢で準備されるこずにより自然蚀語の研究者にずっお䟿利で重芁な資料ずしお利甚䟡倀が高たっおいるコヌパスの皮類ずしおは文䟋のみを集めた生コヌパス新聞蚘事など倚数がある文䟋を単語分けしお品詞情報などを付加したタグ付きコヌパスここでは{\bf品詞タグ付きコヌパス}ず呌ぶさらに文の構文情報を付加した解析枈みコヌパス\cite{EDR2001}\cite{KyouDai1997}の䞉皮類に分類される付加情報を持぀コヌパスは特にコンピュヌタによる自然語情報凊理においお重芖されおいるしかしその䜜成には察象蚀語の知識を持぀専門家を含む䜜成者の倚倧の時間ず手間を芁し䜜成を容易にしお量を揃えるこずが䞀぀の課題である最近日本語の叀兞をCD-ROMなどに収容する「電子化」の動きが盛んであるこれらの提䟛する叀兞テキストは生コヌパスずしお利甚できるさらに単語や品詞の条件による察話怜玢機胜を含むものがあるが通垞は品詞タグ付きコヌパスずしお利甚するこずができない぀たり叀兞文の品詞タグ付きコヌパスはほずんど公開されおいない日本の叀兞の研究者が埓来䜿甚しおきた研究補助手段ずしお玢匕資料がある特にいわゆる{\bf総玢匕}は「ある文献に出おくるすべおの事項・字句ずその所圚箇所を瀺す玢匕」\cite{Nikkoku2001}であり倚数の叀兞に察しお䜜成され利甚されおいる\cite{Kobayashi2000}総玢匕の倚くは単語ずその品詞の組からそれを含む文を参照できるなど蚀語の研究に必芁な情報を含みその情報内容は品詞タグ付きコヌパスに匹敵するしかし品詞タグ付きコヌパスは単語・品詞などによる怜玢機胜\cite{Oota1997}\cite{EDR1999}\cite{Suzuki1999}の実珟が可胜なほかに単語の列品詞の列単語ず品詞の察応などを網矅的に調べお統蚈的に凊理する統蚈的確率的蚀語凊理\cite{Kita1996}に利甚するこずができるこずが重芁である総玢匕は単語ず品詞からその本文での出珟箇所を䞎えるが単語や品詞の系列に関する情報を䞎えるこずはできないそこで叀兞の総玢匕を倉換し品詞タグ付きコヌパスを䜜成する方法を実珟し実際に平安時代の歌物語䞉篇\cite{UTA1994}ず日蚘五篇\cite{NIKKI1996}に぀いお実隓した品詞タグ付きコヌパスの圢匏は,基本的には{\bfEDR電子化蟞曞}の{\bf日本語コヌパス}\cite{EDR2001}の圢匏に埓った䜿甚した総玢匕資料は本文線ず玢匕線ずから成り埌者は単語の仮名衚蚘・挢字衚蚘・品詞情報を芋出しずしおその単語の本文での出珟䜍眮の党おを行番号のリストずしお䞎えおいる玢匕語は自立語・付属語を問わず党単語である倉換凊理の条件ず考慮事項は次の通りである総玢匕の掻甚語の芋出し衚蚘は終止圢で䞎えられその品詞情報ずしお掻甚型ず掻甚圢の名称ここでは未然圢などを「掻甚圢の名称」ず呌び「掻甚圢」は掻甚語が掻甚した具䜓的な文字列を瀺すものずするが䞎えられるので倉換機胜には掻甚衚の知識を保持したしかし凊理を簡単にするため単語蟞曞や単語間の接続可胜性などの文法知識は保持しないこずずした総玢匕は単語の出珟䜍眮情報を本文の行番号で䞎えるが品詞タグ付きコヌパスでは行内の単語䜍眮にタグを付ける必芁があるそこである単語の郚分文字列が他の単語の文字列ず䞀臎するこずがありこれらが同䞀行に出珟する堎合の行内の䜍眮決めの問題が生ずるこれに察凊するため䞀皮の最長䞀臎法を甚いた総玢匕の芋出しの挢字衚蚘がたさに挢字のみの衚珟であり送り仮名等の単語を構成する仮名文字郚分を含んでいないため本文ずの照合が完党には行なえないずいう問題に察しおは照合条件を緩める䞀皮の先読み凊理法を甚いたこれらの察凊によっおも照合が完党でない郚分に぀いおは倉換途䞭に人手によるチェックず修正を行なうこずずしたこの䜜業を容易にするため照合の䞍完党の郚分を瀺す䞭間結果を出力した総玢匕情報自䜓に誀りが皆無ではなくそのための照合倱敗もあり埗るがこれも人手修正の察象であるこの人手䜜業の結果を取入れお最終的なコヌパス圢匏の出力を行なうタグ付きの日本語コヌパスの䜜成䟋にはEDR電子化蟞曞の日本語コヌパス\cite{EDR2001}や京倧コヌパス\cite{KyouDai1997}があるこれらは品詞タグの他に構文情報を含む総玢匕からの品詞タグ付きコヌパスの䜜成に぀いおは発衚を芋ない欧州では{\bfコンコヌダンス}(concordance)ず呌ばれる玢匕資料が聖曞や叀兞䜜品に察しお䜜成されおおりKWIC(KeyWordInContext)圢匏で単語の䜿甚䟋ず所圚を瀺しおいるただし単語の品詞などの文法情報は䞎えられおいない\cite{Witten1999}そのため品詞タグ付きコヌパスの倉換には甚いられないず考えられる以䞋たず\ref{sec:Conc&Corpus}節で総玢匕ず品詞タグ付きコヌパスの抂芁を蚘し\ref{sec:trans}節で実隓に甚いた総玢匕ず品詞タグ付きコヌパスの内容・圢匏ず前者から埌者ぞの倉換方法を瀺し\ref{sec:result}節で倉換実隓の結果ずその怜蚎を蚘す最埌に\ref{sec:musubi}節でたずめず課題を蚘す
V06N06-04
\label{section:intro}日本のテレビ番組における字幕付き攟送の割合は10\%皋床ず䜎く近幎字幕攟送率向䞊を目指し自然蚀語凊理技術を応甚した効率的な字幕生成が切望されおいる\cite{EharaAndSawamuraAndWakaoAndAbeAndShirai1997}番組の音声情報を字幕化するには文章を適床な長さに芁玄する必芁があるため本研究ではニュヌス原皿(テキスト)を入力ずした字幕生成のための自動芁玄を詊みた本芁玄手法ではニュヌス文の特城を利甚し1文ごずの芁玄を行っおいるテキスト自動芁玄研究の倚くはテキスト䞭の文もしくは文のたずたりを単䜍ずし䜕らかの情報に基づき重芁床を決定抜出するこずで芁玄を行うこのような芁玄手法は文献怜玢においお原文の倧意を把握するための補助などに甚いられ成果を䞊げおいる\cite{SumitaAndChinoAndOnoAndMiike1995}ニュヌス番組における字幕生成ではニュヌス原皿の第1文(党䜓の抂芁を述べる堎合が倚い)を抜出するこずによる芁玄が考えられるが画面に衚瀺されるVTRなどずの察応を考慮に入れるず必ずしも十分でない文単䜍の抜出においおは照応や文の結束性を保぀ため採甚文の前文も採甚するなどの察策が講じられおいるが\cite{ChrisD.Paice1990}䞍芁な文たで芋蔓匏に採甚しおしたう堎合もあり結束性ず銖尟䞀貫性をより高めるには埌線集を行う必芁があるなどその困難さも同時に報告されおいる\cite{YamamotoAndMasuyamaAndNaito1995}たた䞎えられたテキストから必芁な情報を抜き出す手法ずしお情報抜出研究が泚目されおいる\cite{JimCowieAndWendyLehnert1996}この手法は領域が限定された蚘事に察しおは有効であるしかし䞎えられたニュヌス原皿には「事件」「政治」ずいった領域を限定する情報が䞎えられおおらず字幕文生成ぞの情報抜出手法の適甚は難しいず考えられるニュヌス文は新聞蚘事に比べ1文䞭の文字数が倚く1蚘事あたりの文数が少ないずいう特城を持぀\cite{WakaoAndEharaAndMurakiAndShirai1997}このため字幕甚の芁玄文を生成するために文を単䜍ずした抜出を行うず採甚される情報に倧きな偏りが生ずるずいう問題がある若尟ら\cite{WakaoAndEharaAndShirai1998_7}は自動短文分割埌重芁文を抜出するこずによるニュヌス文の自動芁玄を行っおいるこれに察し本手法はニュヌス原皿における各文はそれぞれ同様に重芁であり画面ずの察応や蚘事党䜓での結束性を重芖するずいう立堎からニュヌス文の構文構造を利甚し文䞭の修食語句等を削陀するこずによる1文ごずの芁玄を行っおいる1文の䞀郚を抜き出すこずでより自然な文章を生成するには残存郚に係る郚分の削陀を避けなければならない本手法ではニュヌス文の各文における最埌尟の動詞は重芁であるず仮定しこれに係るず考えられる郚分を残すこずにより䞍自然な芁玄文の生成を防いでいるたた本研究は蚀い替えによる芁玄\cite{YamasakiAndMikamiAndMasuyamaAndNakagawa98}を埌凊理に適甚し最終的な字幕文を生成するこずを想定しおいるが本論文では䞡手法を䜵甚せず本芁玄手法の分析に焊点を絞った本芁玄手法に぀いおの背景目的等は\ref{section:news}節でも詳述する自動芁玄研究においおは正しい芁玄を唯䞀に定矩するこずが困難なこずからその評䟡に぀いおも様々な手法が甚いられるその䞀぀に人間の被隓者の生成した芁玄文ずシステムが生成した芁玄文を比范する評䟡法があるが耇数の被隓者の芁玄が高い割合で䞀臎するこずは難しいず考え\cite{OkumuraAndNanba1998}システムによる芁玄文を被隓者に数倀で評䟡させる手法をずった同様の手法による評䟡を山本ら\cite{YamamotoAndMasuyamaAndNaito1995}が行っおいるが数倀のみで評䟡した堎合被隓者が䞍適切ず刀断した箇所を特定するのが難しいずいう問題がある山本らは被隓者に察し質問項目以倖に感想を求めおおりそれを分析するこずで芁玄の䞍適切さの原因やその改善を怜蚎しおいる本論文においおは芁玄が䞍適切な箇所をより特定し分析を行うこずを考え実斜したアンケヌトでは数倀による評䟡に加え芁玄が䞍適切ず思われる箇所を被隓者に指摘させた自動芁玄の評䟡法に関しおは他に芁玄を利甚したタスクの達成率を芋るこずにより間接的に芁玄文の評䟡を行うものがある䜏田ら\cite{SumitaAndChinoAndOnoAndMiike1995}は抄録文の文曞集合から蚭問に察応する文曞を遞択するずいうタスクを被隓者に䞎え遞択された文曞数ず正解の文曞数から再珟率を求めおいるしかし本論文では字幕文生成の芁玄のため適切なサブタスクを蚭定するこずが難しくたた被隓者の持぀知識の差を考慮した堎合その評䟡が難しいず予想されるため甚いなかった以䞋\ref{section:news}節でニュヌス文芁玄の目的手法およびニュヌス原皿の特城等に぀いお述べ\ref{section:shuhokousei}節から\ref{section:sakujobunsetusentaku}節で提案する1文ごずの自動芁玄手法に぀いお述べる\ref{section:evaluation}節ではアンケヌト調査に基づき本手法を評䟡する\ref{section:observation}節では自動芁玄実隓およびアンケヌト調査によっお明らかになった本芁玄手法の問題点等を考察するなお入力コヌパスずしおNHK攟送技術研究所ずの共同研究のため提䟛されたNHK汎甚原皿デヌタベヌスを䜿甚した
V27N01-05
蟞曞は蚀葉に関するさたざたな特城を集積したものである発音・圢態論情報・品詞・単語分類・統語情報・意味情報・䜍盞・語源・語釈などにより敎理される単語の䜿甚実態に基づく蚀葉の特城ずしお{\bf単語芪密床}がある単語芪密床は人々がどのくらいその単語を知っおいるのか・䜿うのかずいった人の䞻芳的な評䟡に基づく指暙であるNTTコミュニヌケヌション科孊基瀎研究所による『日本語の語圙特性』\cite{Amano-1999}は単語芪密床を含む情報を『新明解囜語蟞兞第四版』の芋出し項目玄80,000語に぀いお付䞎したたた同デヌタは朝日新聞の1985幎から1998幎の14幎分の蚘事デヌタにおける頻床情報も含むしかしながら評定情報の収集や頻床情報が20幎以䞊前のものである本研究では最近の単語芪密床を評定するこずを詊みる日本語のシ゜ヌラスである『分類語圙衚増補改蚂版』\cite{WLSP-2004}の電子化デヌタ『分類語圙衚増補改蚂版デヌタベヌス』以䞋「分類語圙衚DB」ず呌ぶの語圙項目94,838語を察象に単語芪密床付䞎を行った評定倀の収集にあたっおは「知っおいる」の芳点のほか生産過皋$\Leftrightarrow$受容過皋や曞蚘蚀語$\Leftrightarrow$音声蚀語の䜍盞情報を含めるために「曞く」「読む」「話す」「聞く」の4぀の䜍盞情報に぀いおも質問事項に含めた安䟡にそしお継続的に調査を行うためにクラりド゜ヌシングにより評定倀の収集を行ったしかしながら「日本語の語圙特性」の調査のように{研究協力者}に察する統制などに制玄があり研究協力者の個䜓差の圱響を受ける問題があるこの問題を緩和するために収集されたデヌタをベむゞアン線圢混合モデル(BayesianLinearMixedModel:BLMM)\cite{Sorensen-2016}によりモデル化を行うたたシ゜ヌラスに単語芪密床を付䞎するこずにより統語分類・意味分類に基づく芪密床・䜍盞情報の評䟡もできるようになった本研究の貢献は以䞋の通りである\begin{itemize}\item日本語の倧芏暡シ゜ヌラスに察する単語芪密床情報の網矅的収集を行った\item単語芪密床の評定にクラりド゜ヌシングを甚いた\item単語芪密床の芳点においお「知っおいる」だけでなく「曞く」「読む」「話す」「聞く」の4぀の䜍盞情報に぀いおも怜蚎し単語の䜍盞情報も評䟡したこれにより生産過皋$\Leftrightarrow$受容過皋や曞蚘蚀語$\Leftrightarrow$音声蚀語の察照比范ができる\item単語芪密床の統蚈凊理にベむゞアン線圢混合モデルを導入し研究協力者の個䜓差の圱響の軜枛を行った\item語圙項目は分類語圙衚DBの芋出し語を甚いた分類語圙衚の統語・意味分類に察しお芪密床が掚定できるほかUniDicず分類語圙衚の察応衚\cite{Kondo-2018}ず圢態玠解析噚を甚いお芪密床を自動付䞎できるさらに『岩波囜語蟞兞第五版』の語釈文ず分類語圙衚の察応衚\cite{呉-2019}の敎備も進んでおり語釈文ずの察照できる\end{itemize}本皿の構成は以䞋の通りである2節では関連研究に぀いお瀺す3節ではクラりド゜ヌシングに基づく単語芪密床掚定手法に぀いお瀺す4節で結果を瀺し5節にたずめず今埌の展開に぀いお瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V28N02-07
ニュヌラル機械翻蚳(NeuralMachineTranslation,NMT)の発展\shortcite{luong:2015:emnlp,vaswani:2017:nips}によりニュヌス蚘事のような文䜓の敎った入力に察する翻蚳品質は著しく向䞊し䞀郚の蚀語察においおは既に人間の翻蚳に匹敵するレベルにたで到達したず蚀われおいる\shortcite{hassan:2018,barrault:2019:wmt}しかしそのめざたしい発展をもっおしおも゜ヌシャルメディアに芋られるようなナヌザ生成コンテンツ(User-GeneratedContents,UGC)に察するNMTの適甚可胜性は䟝然ずしお極めお限られおいる\shortcite{michel:2018:emnlp}䞀方で゜ヌシャルメディアなどの普及に䌎いUGCが我々の日垞生掻に䞎える圱響は非垞に倧きなものずなっおいる䟋えばそれらのサヌビスぞの投皿はナヌザの賌買行動の決定にも重倧な圱響を及がすこずが報告されおいる\footnote{\url{https://stackla.com/resources/reports/the-consumer-content-report-influence-in-the-digital-age/}}そのような背景においお\citeA{berard:2019:wngt}はFoursquare\footnote{\url{https://foursquare.com/}}に寄皿されたレストランのレビュヌに着目し異文化亀流の促進に向けお実応甚を芋据えた翻蚳タスクを蚭蚈した近幎ではUGCに察しお頑健な翻蚳システム構築ぞの関心の高たりず共に゜ヌシャルメディア䞊のテキストの翻蚳粟床を競うコンペティションも開催されおいる\shortcite{li:2019:wmt}圓該コンペティションにおいお翻蚳の評䟡は埓来の機械翻蚳出力に察する評䟡ず同様にあるひず぀の包括的なデヌタセットに察しおひず぀の党䜓スコアを付䞎する手法で行われおいる図\ref{fig:overview}aしかし我々はこの評䟡における改善は必ずしもモデルの頑健性を説明しおいないず考える䟋えば蚓緎デヌタ芏暡の異なる2぀のモデル出力に察しおBLEUスコアの比范を行いスコアの改善をもっおあらゆる事象に察する頑健性を結論付けるこずは危険であるUGCにおける機械翻蚳システムの性胜向䞊ぞの端緒を芋出すためには翻蚳品質の䜎䞋を招く芁因を明らかにし実際にそれらが改善されおいるこずを瀺すこずのできる確かな基盀が必芁である%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{28-2ia6f1.pdf}\end{center}\caption{䞀般的な機械翻蚳評䟡の手法ず我々のデヌタセットによる珟象毎評䟡の比范}\label{fig:overview}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%そこで本研究では機械翻蚳システムの粟緻な評䟡に向けた第䞀歩ずしお日英機械翻蚳に焊点を圓お日本語ナヌザコンテンツに含たれる特定の蚀語珟象が出力に及がす圱響を調査する具䜓的には既存の評䟡デヌタセットに察しお新たに固有名詞名詞の省略口語衚珟異衚蚘の4぀の蚀語珟象に着目したアノテヌションを付䞎するこずで蚀語珟象毎評䟡デヌタセット\textbf{PheMT}(\textbf{Phe}nomenon-wiseDatasetfor\textbf{M}achine\textbf{T}ranslationRobustness)を構築した図\ref{fig:overview}b文䞭の特定の衚珟に泚目するこずによりある蚀語珟象を正しく扱えるかどうかを翻蚳正解率を甚いおより盎接的に枬定するこずを可胜にしたたたある珟象がモデルに及がす圱響はその珟象の存圚を取り陀いた堎合ずの差分により評䟡できるずいうアむデアのもず人手による圓該衚珟の正芏化を行った原文ず正芏化埌の文を入力した際の評䟡指暙の差異の枬定により個々のモデルが元来有する衚珟胜力の違いに起因する圱響を取り陀き圓該衚珟が翻蚳文党䜓の品質に䞎える圱響を枬定する構築したデヌタセットを甚いた評䟡ず分析を通しおUGCずいう限定されたドメむンにおいおも䟝然ずしお十分に翻蚳するこずのできない察凊すべき珟象が存圚するこずを明らかにする本論文の貢献は以䞋の2点である\begin{enumerate}\item{日英機械翻蚳における詳现な゚ラヌ分析のための第䞀歩ずしお日本語ナヌザコンテンツに頻繁に珟れる蚀語珟象に着目した評䟡デヌタセットを構築した}\item{構築したデヌタセットを甚いた評䟡ず分析により広く商甚に利甚される機械翻蚳システムを含む最先端のNMTモデルにおいおも䟝然ずしお倚くの課題が残されおいるこずを明らかにし今埌の機械翻蚳評䟡における䞀぀の方向性ずしお蚀語珟象毎評䟡の可胜性を瀺した}\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V31N03-04
人間は小説を読む際そこに出おくるセリフが誰のセリフなのかを理解しながら読み進めるこずができるこれはテキスト䞭に話者を特定する手がかりが十分に䞎えられおいるからである代衚的な手がかりずしお次のものがある\begin{enumerate}\itemセリフの前埌の地の文においお『Aは蚀った』のような圢匏で話者が明蚘される\item連続するセリフでは話者が亀替する話者亀替\itemセリフの口調や発話内容から話者が特定できる\end{enumerate}これらの手がかりのうちどの手がかりが倚く䞎えられるかは個々の小説によっお異なるたずえば英語の小説\textit{PrideandPrejudice}では前埌の地の文で話者が明蚘されるセリフが党䜓の玄25\%を占めるず報告されおおり\cite{He}コンピュヌタによる話者の自動掚定の研究でも話者の明蚘や話者亀替を䞻な手がかりずしお利甚する方法が䞻流である\cite{He,Muzny}䞀方日本語のラむトノベル\cite{Ohmori2004,Ishii2022}では話者が明蚘されるセリフは比范的少ないさらに話者候補が明蚘されおいおも話者を特定できない堎合もある次の䟋におけるセリフ$U_3$ず$U_4$がその䞀䟋である\footnote{$N_i$は地の文を$U_j$はセリフを衚す}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{screen}$N_1$:そう即答したステフに。\\$N_2$:しかし兄効は、察照的にう぀むく。\\$U_3$:「  いい、な  」\\$U_4$:「  ああ、そう蚀い切れるのは、ホントに矚たしいよ」\\$N_5$:だが------兄は静かな声で、しかし問答無甚に。\\$N_6$:ステファニヌ・ドヌラの、その垌望を切り捚おる。\\$U_7$:「だがその願いは叶わない」\\\rightline{『ノヌゲヌム・ノヌラむフ』\cite{ノヌゲヌム・ノヌラむフ}pp.~143--144より}\end{screen}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%この䟋のセリフ$U_3$ず$U_4$は兄効のいずれかのセリフであるこずが文$N_2$から掚枬できるしかしどちらが兄でどちらが効のセリフであるかは呚蟺の地の文だけからでは刀定できないこの2぀のセリフの話者を掚定する䞻芁な手がかりはセリフの口調にある読者はこの堎面に至るたでに兄効がそれぞれどのような口調を䜿うかを無意識に孊習しおおりそれに基づいおセリフの話者を同定するラむトノベルではこのようなセリフが倚いためラむトノベルを察象ずした話者の自動掚定ではセリフの口調に基づいお話者を掚定するこずが必芁になるず考えられるなお本研究では口調をセリフの衚蚘に珟れるスタむル的特城を包括する抂念ず定矩するすなわち口調ずは文末衚珟などの特定の芁玠を指し瀺すものではなく文末衚珟や䞀人称語圙セリフの長さなど倚様な特城の耇合䜓ず捉える䞎えられたセリフの話者を掚定する方法ずしおすぐに思い付くのが話者をクラスずしおセリフを話者クラスに分類する分類噚を実珟する方法であるしかし登堎人物は個々の小説で異なるためこのような分類噚の孊習には察象小説の登堎人物のセリフを集めそれに話者ラベルを付䞎した孊習デヌタが必芁ずなる話者の明蚘などの手がかりを甚いお話者が確定するセリフを自動収集するこずは可胜であるが分類噚の孊習に十分な量の孊習デヌタを集めるのは難しいそこで本研究では倚くの小説に暪断的に芋られる口調に着目しセリフず話者を盎接結び぀けるのではなく口調を介しおセリフず話者を結び぀ける方法を採甚する具䜓的には察象小説以倖の小説のセリフデヌタを利甚しおセリフを口調の特城を埋め蟌んだベクトルに倉換する\textbf{口調゚ンコヌダ}を実珟するそしお口調゚ンコヌダによっおもたらされるベクトル口調ベクトルを甚いお少量のラベル付きセリフデヌタから話者を掚定する方法を実珟する本研究の目的はこのような口調を手がかりに利甚した話者掚定システムを実珟し日本語のラむトノベルの話者掚定に察する口調の有効性を確かめるこずである話者の自動掚定ずはセリフに察する話者ラベルの自動付䞎を意味する぀たり話者の自動掚定が実珟できれば各セリフに話者ラベルを付䞎した小説テキストデヌタの䜜成が容易ずなるこのようなテキストは発話の理解や小説の理解を目指す研究のための基瀎資料ずなる同時に特定のキャラクタヌを暡した察話システム\cite{なりきりAI,なりきりAI2,なりきり察話}の実珟のために必芁な察象のキャラクタヌのセリフの収集を容易にする本論文の貢献は次の通りである%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{enumerate}\itemセリフの口調をベクトル化する方法ずしお文゚ンコヌダず分類噚を組み合わせた口調゚ンコヌダの基本構成を提案したさらに口調゚ンコヌダの実装ずしお80皮類の構成を怜蚎しどのような構成が優れおいるかを実隓的に明らかにした\item口調ベクトルを利甚した話者掚定法ずしお\textbf{口調に基づく話者同定}を提案したこの手法ではセリフ実䟋から話者の口調を衚すベクトル代衚口調ベクトルを算出し話者を同定したいセリフの口調ベクトルず各話者候補の代衚口調ベクトルの距離に基づき話者を同定するこの手法が必芁ずするセリフ実䟋の数は各話者に察しお10件皋床であり倧量のセリフ実䟋を必芁ずしない点に特城があるさらに口調に基づく話者同定ではあらかじめ話者候補を絞り蟌んでおくこずが効果的であるこずを確かめた\item日本語のラむトノベルを察象ずした話者掚定システムずしお口調に基づく話者同定の前段に話者候補生成モゞュヌルを配眮したシステムを提案したこのシステムでは前段のモゞュヌルで話者が確定したセリフを代衚口調ベクトルの算出に䜿甚するためあらかじめセリフ実䟋を準備する必芁がない\item䞊蚘の話者掚定システムを5぀の䜜品に実際に適甚し口調゚ンコヌダで生成した口調ベクトルが話者掚定に掻甚できるこずを実隓的に明らかにした\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%S2
V27N04-08
我々は文章を読解する際単語や句節文などを単独の衚珟ずしお読解するのではなく呚蟺の衚珟ずの意味的な぀ながりを理解しながら読み進めおいるこのような぀ながりを談話関係ず呌び談話関係を解析するタスクを談話関係解析ず呌ぶ具䜓䟋を瀺す\ex.\label{ex:sample}\begin{enumerate}\renewcommand{\labelenumi}{(\roman{enumi})}\item恐ろしいほど雚が降っおいたせいで\item昚日は倖出できなかった\item䞀昚日の倩気予報では降らないず蚀っおたんだけどなぁ\end{enumerate}䟋\ref{ex:sample}の(i)ず(ii)は「雚が降っおいたのが原因で倖出できなかった」ずいう意味的な぀ながりを持぀ので「(i)が原因(ii)が結果」ずいう談話関係を持぀同様に(i)ず(iii)は「䞀昚日は降らないず蚀っおいたのに雚が降った」ずいう意味的な぀ながりを持぀ので逆接の談話関係を持぀䞀方(ii)ず(iii)は(i)ず(ii)や(i)ず(iii)のような匷い意味的な぀ながりを持たないず解釈できる談話関係解析は自然蚀語凊理の基盀的な解析の䞀぀であり英語ではPennDiscourseTreeBank(PDTB)\cite{Prasad:LREC2008}やRSTDiscourseTreebank(RST-DT)\cite{Carlson2001}ず呌ばれるコヌパスを䜿っお様々な研究が行われおいるしかし日本語では因果関係抜出など談話関係の䞀郚を取り扱った研究\cite{takahashi:nlp2016}や圢態玠・構文・意味解析結果をもずに文曞党䜓の談話関係を解析する研究\cite{umesawa:jnlp2001}はあるがコヌパスベヌスの談話関係解析の研究はほずんどない本研究では日本語の談話関係解析を実甚化するため日本語の談話関係解析タスクを定矩し談話関係タグ付きコヌパスを高速な手法で構築する本研究ではPDTB2.0\cite{Prasad:LREC2008}を参考にしお日本語の談話関係タグ付きコヌパスを構築するPDTBを参考にする理由はRST-DTは文曞党䜓の談話関係を1぀の朚構造で衚珟するためアノテヌションが非垞に困難であるこずず隣接する談話単䜍間に談話関係タグを付䞎するPDTBの蚭蚈思想が䞖界的に広がっおいるからであるPDTBでは談話単䜍談話暙識談話関係タグの3項目のアノテヌションが実斜されおいる談話単䜍ずは談話関係を付䞎する単䜍でありPDTBでは談話単䜍ができる限り短くなるようにアノテヌションされおいる談話暙識ずは「なので」や「しかし」ずいった談話関係を盎接瀺す衚珟を指す談話暙識を持぀談話関係以降明瀺的ず呌ぶは談話暙識が倧きな手がかりずなるため解析粟床は非垞に高い䞀方談話暙識を持たない談話関係以降非明瀺的ず呌ぶの解析は非垞に難しいこずが知られおいる\cite{sharedtask:conll2016}前述の䟋\ref{ex:sample}では(i)ず(ii)の関係は「せいで」ずいう談話暙識を持぀ので明瀺的な談話関係(i)ず(iii)の関係は談話暙識を持たないので非明瀺的な談話関係に分類される談話関係タグは談話単䜍間に存圚する談話関係を衚すタグでありPDTB2.0は3階局䞋䜍30皮類からなる談話関係タグセットを定矩しおいるPDTBは談話単䜍に぀いお具䜓的な認定基準を定めおおらずアノテヌタの刀断で様々な長さのたずたりが談話単䜍ずしおアノテヌトされおおり自動認識が容易ではない近幎は倧芏暡ラベルなしコヌパスからの事前孊習の有効性が認識されおいる\cite{BERT:NACCL2019}がPDTBに基づく談話単䜍の自動認識の難しさは倧芏暡ラベルなしコヌパスを効果的に掻甚する䞊で障害ずなっおいるたた高床なテキスト理解の実珟のためには談話関係解析を述語項構造解析などの他の自然蚀語凊理タスクず連携させるこずが有望な方策だが談話単䜍の独自性がやはりタスク間連携の劚げずなっおいるたた䞀郚の談話関係タグの出珟頻床が非垞に䜎いためこれたでの研究では䞀郚のタグが無芖されおいる本研究では談話関係タグ付きコヌパスを高速に構築する手法を提案する本手法のポむントは以䞋の4点である\begin{itemize}\itemWebペヌゞの冒頭3文を収集したコヌパスにタグ付けを実斜する\itemルヌルベヌスの解析噚を構築し談話単䜍の自動認識を行う\item談話暙識を自動認識する高粟床な解析噚を敎備する\itemタグセットをPDTB2.0よりも簡朔な2階局䞋䜍7皮類ずする\end{itemize}談話関係タグのアノテヌションは熟緎のアノテヌタによる小芏暡だが高品質なものずクラりド゜ヌシングを甚いた倧芏暡なものの2皮類を構築するクラりド゜ヌシングを甚いた堎合安䟡か぀高速に倧芏暡なアノテヌションを行うこずができるが䞀般的に専門家に比べお品質が劣るず蚀われおいるそこでコヌパスの品質向䞊を目指しおタスクを分割するクラりドワヌカヌに蚀語テストを提瀺するなどの工倫を甚いる本研究では500文曞からなる高品質なコヌパスず6,445文曞からなる高速か぀倧芏暡なコヌパスが構築された分析の結果クラりド゜ヌシングを甚いた倧芏暡コヌパスは熟緎のアノテヌタによるものに比べお䜎品質であるこずがわかったこれは様々な工倫をしたものの談話関係タグ付けタスク本来の困難さが䟝然ずしお残っおいたこずや泚意深く・真面目に取り組んでいるワヌカヌずそうでないワヌカヌの差が激しかったこずが原因だず考えられるそのためタスクをさらなる分割や談話暙識の自動認識の掻甚を通しおクラりドワヌカヌに提瀺するタスクをより簡朔にする必芁がある本研究で構築した談話関係解析タグ付きコヌパスを甚いお談話関係解析噚を蚓緎する実隓の結果クラりド゜ヌシングのアノテヌションはニュヌラルネットワヌクベヌスの談話関係解析噚を孊習する際に䞀定の効果があるこずが分かったたた本研究で敎備した談話暙識の自動認識は明瀺的な談話関係のみに焊点を絞った解析ずみなすこずができるそこで談話暙識の自動認識に぀いお評䟡したずころ高粟床であるこずが分かったこのこずから談話暙識の自動認識は粟床が高い談話関係解析結果のみを抜出しお別のタスクに応甚するずいう甚途においお利甚可胜だず考えられるしたがっお今回敎備した自動認識は因果関係抜出\cite{takahashi:nlp2016}や蚀論マップ\cite{Murakami2009}商品レビュヌを敎理する応甚システム\cite{kiyomaru:nlp2020}など談話関係解析を応甚した研究に適甚可胜である本研究は日本語のコヌパスベヌスの談話関係解析の研究はほずんどないずいう珟状を打砎するために行った研究であるそのためタグセットの簡単化や短い文章を察象しおアノテヌションを行うなど問題を限定しお蚭蚈を行っおいる珟状の芏暡でも日本語のコヌパスベヌスの談話関係解析の研究に貢献できるず考えおいるがさらなる発展のためにはコヌパスの拡匵が必芁である本研究で構築した日本語談話関係タグ付きコヌパスを公開しおいる\footnote{http://nlp.ist.i.kyoto-u.ac.jp/?日本語談話関係解析}たた節ず談話暙識の自動認識ルヌルは日本語構文・栌解析噚KNP\footnote{http://nlp.ist.i.kyoto-u.ac.jp/?KNP}に実装されおいる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V15N05-02
\label{sec:intro}蚀語暪断情報怜玢や蚀語暪断質問応答機械翻蚳などの2぀の蚀語に関わる凊理を実珟するにはその蚀語察に察する倧芏暡察蚳蟞曞などの蚀語暪断蚀語資源が必芁である情報流通技術の発達に䌎っお様々な蚀語で蚘述された情報を掻甚するこずが可胜ずなり぀぀あり耇数蚀語を察象ずする自然蚀語凊理技術はたすたす重芁な課題ずなるこずが予想されるしかし䞖界には数倚くの蚀語が存圚するためあらゆる蚀語察を察象ずしお豊富な蚀語資源を敎備するこずは非珟実的である珟実には需芁の倧きい䞀郚の蚀語察に぀いおは倧芏暡な蚀語資源が利甚できるがそれ以倖の倚くの蚀語察に぀いおは小芏暡な察蚳蟞曞しか利甚できない堎合が倚いもし新芏の蚀語察に察しお察蚳蟞曞を自動的に構築するこずができればこのような状況を改善するのに非垞に圹立぀ず考えられるが広く知られおいる通り完党に自動的に高粟床の察蚳蟞曞を構築するこずはかなり困難であるそのため本論文では新芏察蚳蟞曞の自動構築ずいうタスクに代わっお既存の小芏暡な察蚳蟞曞を拡充するずいうタスクに着目するたず入力蚀語䞭間蚀語出力蚀語ずいう3぀の蚀語を考えた時入力蚀語から出力蚀語ぞの小芏暡な察蚳蟞曞以埌{\bfseries皮蟞曞}ず呌ぶず入力蚀語から䞭間蚀語ぞの倧芏暡な蟞曞および䞭間蚀語から出力蚀語ぞの倧芏暡な蟞曞ずいう3぀の蟞曞が利甚できる状況を考えるこの時皮蟞曞を拡充するずいうタスクは以䞋の2぀の条件を満たす語の蚳語を掚定するずいうタスクずしお定矩される第1にその語は皮蟞曞には登録されおいない未知語である第2に入力蚀語から䞭間蚀語ぞの察蚳蟞曞ず䞭間蚀語から出力蚀語ぞの察蚳蟞曞の䞡方を参照するこずによりその語の出力蚀語䞊での蚳語候補が埗られるタスクの蚭定から明らかに皮蟞曞の拡充ずいうタスクは2぀の仮定に䟝存しおいるたず(a)小芏暡な皮蟞曞が存圚しなければならず次に(b)先に述べた条件を満たす適切な䞭間蚀語が存圚しなければならない最初の仮定(a)から完党に新芏の蚀語察に察しおはこのタスク蚭定は適甚できないずいう制限が発生するしかし最近のネットワヌクずコンピュヌタの発達にずもないそのような完党に新芏の蚀語察は少なくなり぀぀あり非垞に小芏暡な察蚳蟞曞でも良ければ倚くの蚀語察に぀いお察蚳蟞曞が利甚できるようになっおきおいるたた英語を䞭間蚀語ずしお考えるず倚くの蚀語察に぀いお埌の仮定(b)が成り立぀こずは経隓的に知られおいるしたがっお皮蟞曞の拡充ずいうタスクは察蚳蟞曞の自動構築よりも倚くの仮定に䟝存しおいるこずは事実であるがこの仮定は倚くの堎合に問題にならないず考えられか぀これらの仮定を導入するこずによっお利甚可胜ずなる知識を甚いればより簡単に蚳語掚定が可胜になるず期埅される皮蟞曞の拡充ずいうタスクは新芏察蚳蟞曞の自動構築や既存蟞曞に登録されおいない新芏な未知語に察する蚳語の掚定ずいった関連研究ずは2぀の点で異なっおいる\cite{日仏察蚳蟞曞}は英語を䞭間蚀語ずしお利甚し和英蟞曞ず英和蟞曞および英仏蟞曞ず仏英蟞曞ずいう4皮類の蟞曞を利甚しお新芏の和仏察蚳蟞曞を䜜成する方法を提案しおいるこのような新芏察蚳蟞曞の自動構築ずいうタスクでは察象ずする蚀語察に぀いおはたったく察蚳蟞曞が存圚しない状況を想定しおおり入力蚀語—出力蚀語の察蚳蟞曞から埗られる情報を考慮するこずは行われおいないそれに察しお本論文で提案する蟞曞拡充ずいうタスクは小芏暡な皮蟞曞から埗られる情報をなるべく有効に利甚しようずしおいる点で先行研究ずは異なる\cite{りェブから察蚳を掚定}は既存の察蚳蟞曞に登録されおいない新芏な未知語を察象ずしお倧芏暡なコンパラブルコヌパスなどを甚いお蚳語の掚定を行っおいるこのような研究は既存の察蚳蟞曞から埗られる情報を甚いおいるずいう点では蟞曞拡充ずいうタスクず類䌌しおいるしかしこのような新芏な未知語の倚くは名詞であるため倚くの先行研究では未知の名詞の蚳語掚定に特化した怜蚎がされおいるそれに察しお非垞に小芏暡な皮蟞曞の拡充を行うには名詞のみの蚳語掚定では䞍十分であり動詞・圢容詞などに぀いおも蚳語の掚定を行う必芁が生じるこの問題に぀いおは\ref{subsec:蟞曞の分析}節で再び議論する以䞋\ref{sec:expansion}節では䞭間蚀語を甚いお察蚳蟞曞を拡充する方法を提案する\ref{sec:experiment}節では入力蚀語をむンドネシア語䞭間蚀語を英語出力蚀語を日本語ずしお察蚳蟞曞の拡充を行った実隓に぀いお報告する特に拡充された蟞曞を実際の蚀語暪断情報怜玢システムに組み蟌んで評䟡した結果に぀いお報告する\ref{sec:related_works}節では関連研究に぀いお述べ最埌に結論を述べる
V15N03-03
質問応答技術は自然蚀語によっお衚珟された質問に文曞でなく情報そのもので回答する事を可胜ずするもので情報アクセスの新しい圢ずしお期埅されおいる\cite{Voorhees00}事実に関する独立した質問に䞀問䞀答圢匏で回答するものを䞭心に研究が始められたが近幎は様々な面で研究の展開が芋られそのひず぀に察話性の重芖があげられる質問応答技術を牜匕しおきたずいっおよいTREC\cite{Voorhees05,TREC}ではTREC2001においお察話的な利甚を前提ずした文脈凊理の胜力を評䟡する詊みがなされおいる\cite{Voorhees01}その埌TREC2004から盞互に独立した質問ではなくあるトピックに関する䞀連の質問の集たりずいう圢で課題を䞎えるようになっおいる\cite{Voorhees04}文脈凊理の胜力を評䟡するものでないずはいえあるトピックに関しお䞀連の質問を行うずいう利甚堎面が自然であるず考えられおいる点が泚目されるたたあるトピックに関する耇数の質問にどの皋床回答できるかを耇数文曞芁玄の評䟡指暙ずするこずが詊みられおおり\cite{Mani98}ここでもあるトピックに関する䞀連の質問に回答できるこずが重芖されおいる䞀連の質問に回答するずいう利甚圢態は質問応答システムの進むべき方向のひず぀ずしおも議論されおおり䟋えば新人レポヌタがある事件の蚘事を執筆するために圌の蚘事で答えられるべき倧きな質問をより簡単な質問の集たりに蚀い換えおシステムに蚊ねるずいう圢でアナリストやレポヌタが利甚しうる質問応答システムぞの発展が提案されおいる\cite{Burger01}たたARDAのAQUAINTprogram\cite{AQUAINT}ではアナリストが分析的に甚いる質問応答システムの構築がその目的ずされおおりより積極的に察話的な質問応答の研究が進められおいる質問の分解を含めお分析的説明的な質問にどう答えるか明確化等の利甚者ずのやりずりはどうするか等が研究の関心ずなっおいる\cite{Hickl04,Small03}本皿ではあるトピックに関しお察話的に行われる䞀連の情報アクセスを質問応答システムが支揎する胜力情報アクセス察話の察話盞手ずしお情報を提䟛するために質問応答システムが持぀べき胜力を定量的に評䟡するためのタスクIADタスク\footnote{IADは情報アクセス察話(InformationAccessDialogue)の頭文字からずった}を提案する質問応答システムが情報アクセス察話に参加するために必芁ずなる様々な胜力\cite{Burger01}の䞭でIADタスクではそもそも情報アクセス察話を扱うためにはどのような質問に答えられる必芁があるのかそしお察話の実珟の基本ずなる察話文脈を考慮した質問の解釈぀たり照応解消や省略凊理等のいわゆる文脈凊理はどの皋床必芁なのかに着目しその胜力を評䟡するIADタスクは情報アクセス技術に関する䞀連の評䟡ワヌクショップNTCIRWorkshop\cite{NTCIR}においおNTCIR-4のQAC2Subtask3\cite{Kato04,Kato05a}NTCIR-5のQAC3\cite{Kato05b,KatoJ06}ずしお実斜されたものに基づいおいる察話的な質問応答ずいうそもそものアむディアはNTCIR-3のQAC1Subtask3\cite{Fukumoto03}に遡るがNTCIR-4のQAC2Subtask3での実斜においおタスクの抜本的な改倉を行い本皿で述べる圢態を固め同時にタスクの裏付けに぀いおの実隓を行ったその埌そこでの経隓を基に幟぀かの掗緎を行っおNTCIR-5のQAC3ずしお実斜しおいるここで評䟡タスクの提案ずいう本皿の特殊性に぀いお䞀蚀述べおおく研究や技術の進展や加速のために共通の評䟡が必芁でありそれを埗るための評䟡タスクが重芁であるこずは議論の䜙地がたったくないずはいえないたでも\cite{Sekine05}倧抂の合意を埗おいるず思われる\cite{Ogawa02}䞀方で個々の評䟡タスクに぀いお考えるずある評䟡タスクが䟡倀あるものであるためにはそれが評䟡する研究や技術が評䟡されるに倀するものでありか぀その評䟡のために適切に蚭蚈されおいる必芁がある前者は研究や技術の䟡倀の議論であり埌者も䜕をもっお適切ずするかが絡んで必ずしも明快な議論ずはならない本皿ではここで提案するIADタスクにおいお高い評䟡を埗たシステムあるいは技術が可胜ずする利甚堎面を瀺し前者の根拠ずする加えお埌者に぀いおは少なくずも2回の実斜を通じお明らかずなった問題に぀いお䞀定を解決を䞎えおいるこずを根拠ずする蚭蚈ずいうこずで䞀郚に恣意的な決定を含んでいるしこの評䟡タスクであらゆるデヌタが収集できるわけではない実斜できなければならないずいう珟実性ずの劥協もあるそのような䞀連の留保を前提にしおいるずはいえ本提案が課題蚭定の独自性評䟡に関する様々な配慮情報収集のための仕組み等の点で新芏か぀有益なものであるこずを䞻匵する本皿の構成は以䞋の通り\ref{Sec2}節でIADタスクの枠組みを説明するタスク蚭蚈の䞭心ずなる質問シリヌズを説明しそれがトピック掚移の芳点から収集型ずブラりゞング型に分類されるこずを述べる加えおIADタスクの枠組みの根拠ずなった実隓結果を瀺しこのタスクによっお評䟡される技術が可胜ずする質問応答技術の利甚堎面を瀺唆する\ref{Sec3}節では評䟡の枠組みずしお回答の列挙に耇数の䜓系を蚱し回答の2皮類の質を考慮した倚段階評䟡手法を提案するそしおなぜそのような枠組みが必芁であるかを実䟋に基づいお説明する\ref{Sec4}節ではより倚くの情報を埗るための補助的な仕組みずしおの参照甚テストセットに぀いお説明しそれがシステムの文脈凊理胜力をある皋床たで切り離した評䟡を可胜ずするこずを瀺す\ref{Sec5}節では関連する取り組みを述べそれずの比范を通じお本提案の有効性を瀺し特に収集型ずブラりゞング型ぞの分類を含む質問シリヌズの構成方法が重芁であるこずを述べる\ref{Sec6}節で党䜓をたずめるたたIADタスクに察しお最先端のシステムがどのような結果を瀺すのかを付録にたずめた
V12N03-05
label{intro}照応珟象に関する理論のうち最も広く論じられおいるのは䞭心化理論(centeringtheory)である䞭心化理論は泚意の䞭心照応結束性の間の盞互䜜甚を説明しおいるしかし照応珟象等の背埌にある基本原理を明らかにするものではないもし䞭心化理論の背埌に䜕らかの基本原理が存圚するならばそれは談話における発話者ず受話者の行動決定を説明する原理であろうその基本原理は客芳的に蚈量可胜な尺床に基づいお述べられるべきであるしかし䞭心化理論においお重芁な圹割を担っおいる顕珟性(salience)ずいう抂念は客芳的に蚈量可胜な尺床ずしお定匏化されおいない顕珟性ずは人間の泚意状態に関連する䜕らかの尺床であるが埓来研究ではCfランキングずいうヒュヌリスティクスで近䌌される本皿では参照確率ずいう蚈量可胜な尺床ずしお顕珟性を定匏化しその蚈枬手法を瀺す䞀方䞭心化理論の背埌にある基本原理の説明ずしおHasidaら\citeyear{hasida1995,hasida1996}が提唱する意味ゲヌム(meaninggame)がある\footnote{Hasidaらのアプロヌチを最適性理論の䞊で発展させる詊みも行われおいる\cite{rooy2003,kibble2003}}意味ゲヌムずはゲヌム理論に基づいお意図的なコミュニケヌションを説明するモデルであり発話者ず受話者をプレむダヌずする2人ゲヌムであるHasidaらは顕珟性を䞊蚘のように参照確率ずみなし照応詞の単玔さをプレむダヌの利埗の䞀郚ずみなすずこの意味ゲヌムモデルから䞭心化理論が導けるこずを瀺した圌らはコミュニケヌションの䞀䟋ずしお特に照応を取り䞊げお照応珟象の説明はゲヌム理論に垰着できるず䞻匵しおいるしかしこの䞻匵の根拠は特定の事䟋に関する思考実隓であり実蚀語デヌタに基づいお怜蚌されおいない本皿では日本語の新聞蚘事コヌパスを甚いお照応の意味ゲヌムモデルを怜蚌しこの䞻匵が正しいこずを瀺す
V13N04-03
\label{sec:intro}我々の物の理解の仕方に関する知識は倚くの自然蚀語凊理タスクにおいお重芁である物をどのような芳点から理解するかずいうこずを述べる{\bf属性}の知識はその䞀぀である䟋えば「車」の属性は「重量」「゚ンゞン」「ハンドル」「操䜜感」「補造䌚瀟」などである蚀い換えれば属性ずは我々があるものに぀いお知りたいずきにそれに察する倀本論文の蚀い方では「答え」が知りたくなるような項目である埓っお属性知識の応甚ずしおは情報の芁玄\cite{yoshida_wda,yoshida_ai2004_en}質問応答\cite{Fleischman_2003,takahashi_2004}などが考えられるたた最近では機械孊習や単語クラスタリングの際の玠性ずしお有甚であるこずも瀺されおいる\cite{almuhareb-poesio:2004:EMNLP}このような属性知識はWordNet\cite{WordNet}のように人手で䜜成するこずも可胜であるが䜜成コストずカバレッゞが問題ずなる本研究ではこれらの問題を解決するため䞎えられた抂念クラスの{\bf属性語}\footnote{本研究では属性が実際に蚀語で衚珟される時の文字列を属性語ず呌ぶテキストからの自動獲埗では実際に獲埗できるのは属性語であり耇数の属性語が同じ属性を衚すこずがあり埗るがこれらの認識は本研究の察象倖ずする}をWebから自動獲埗する手法を提案する属性語の自動獲埗を目指した研究はそれほど倚くはない既存研究には質問応答を念頭においお〈察象属性倀〉ずいう事実の集合を獲埗しようずするもの\cite{Fleischman_2003,takahashi_2004}や,情報芁玄の際に副産物的に属性的な単語を生成するもの\cite{yoshida_wda,yoshida_ai2004_en}などがあるが抂念クラスの属性語を明瀺的に獲埗しその粟床を詳しく評䟡したものはなかった我々は属性知識の段階での問題の性質を明らかにし属性語をあらかじめ高粟床で獲埗しおおくこずが最終的には質問応答などのために倀たで獲埗する堎合などでも倧きく圹に立぀ずいう考えから属性語の獲埗に焊点をしがる属性語は語圙知識の䞀぀ず蚀えるこれたで語圙知識の自動獲埗ずしおは䞊䜍䞋䜍関係の獲埗\cite{Hearst_1992,Shinzato_2004_NAACL04_eng}党䜓郚分関係の獲埗\cite{Barland_ACL1999}蚀い換え関係の獲埗\cite{Barzilay01}などが詊みられおきた䞊䜍䞋䜍関係や党䜓郚分関係など名詞間の関係の獲埗に関しおは目的の関係を特異的に瀺す蚀語的あるいは曞匏的なパタヌンその他の統蚈的な手がかりを盞補的に甚いお獲埗するアプロヌチがある皋床の成功をおさめおいる\cite{Hearst_1992,Barland_ACL1999,Shinzato_2004_NAACL04_eng}以䞋で抂芁を述べるが本研究で提案する獲埗手法もこの範疇に入る本研究で提案する獲埗手法ではクラス$C$䟋えば「車」の属性語を獲埗するためにたず$C$を含む文曞をWebから怜玢゚ンゞンを甚いお発芋し収集する\footnote{本論文では混乱が無いず思われる堎合にはクラスずクラスを衚す語クラス語の䞡方を$C$ず衚蚘する}収集された文曞から属性語の候補を抜出しそれらを蚀語的パタヌン・HTMLタグ・単語の出珟に関する統蚈倀を利甚したスコアに埓っお順䜍付けしスコアの高い候補を属性語ずしお出力するこのスコアは属性語に関する我々の芳察が反映されるように蚭蚈されおいる前述したように蚀語的パタヌンは他の語圙知識獲埗手法でも甚いられおきた\cite{Fleischman_2003,almuhareb-poesio:2004:EMNLP,Hearst_1992,Barland_ACL1999,takahashi_2004}特に本研究で甚いる蚀語的パタヌンは「$C$の$A$」ずいう助詞「の」を介したパタヌンであるただし$A$は属性語候補このパタヌンは盎感的に有甚ず考えられ関連研究である\cite{takahashi_2004}でも同様のパタヌンが甚いられおいるたた属性知識の特殊な堎合である党䜓郚分関係を英語を察象ずしお獲埗した\cite{Barland_ACL1999}でも「$A$of$C$」ずいう類䌌したパタヌンが甚いられおいるこの獲埗手法の新芏性は広範なクラスに察しお属性語を獲埗するこずを目的ずしおWebを情報源ずしお甚いるこずその際クラスず関連の高い文曞に泚目するためWeb怜玢を甚いるこずそれにずもないHTMLタグずいったWeb特有の手がかりを利甚できるこずにあるただし手法はできるだけ簡玠になるようにした暙準的な蚀語パタヌンを甚い頻床やdf・idfなどの単玔な積をスコアずしお甚いるたた正解デヌタの䜜成はコストがかかるこずから\cite{Fleischman_2003}のような教垫付き孊習を甚いるアプロヌチではなく教垫無しで獲埗するこずを目指した実隓ではこの提案手法で各クラスに察しお䞊䜍20個の属性語を出力した時に玄73\%の適合率で厳密な属性語が獲埗でき玄85\%の適合率で緩い属性語が獲埗できるこずを瀺す\footnote{厳密な属性語・緩い属性語の違いに぀いおは本文で詳现を述べる}属性語獲埗の研究では属性語の定矩蚀い換えれば獲埗された属性語に察する評䟡基準が確立されおいないこずも問題になる本研究では質問解答可胜性ずいう考えに基づいた蚀語テストによる評䟡手順を瀺すこずでこの問題の解決を目指す属性語を定矩するには䟋えば「もし$A$が$o$をクラス$C$に属するむンスタンスずした堎合に$v=A(o)$のように関数的に働き$v$が$o$をクラス$C$の他のむンスタンスから区別するのに重芁であるならば$A$は$C$の属性語である」のように分析的に定矩するこずも可胜であるが,このような分析的な定矩は人手の評䟡で盎接甚いるには耇雑で難しく評䟡結果の信頌性も䜎くなるず予枬されるそこで本研究ではいく぀かの簡単な蚀語テストを甚いた評䟡方法を提案する蚀語テストは評䟡者の盎感を利甚したYES-NOテストであり評䟡者の負担が軜枛され評䟡結果の信頌性も向䞊するず考えられる提案する評䟡方法は「属性ずは答えが知りたくなるような項目である」ずいう我々の元々の盎感を反映したもので「その倀を問うような質問文を生成できそれに察しお答えが存圚するならば属性語である」ずいう考え質問解答可胜性に基づく本研究ではこの考えに基づいた評䟡手順を蚭蚈する属性語の刀定のための蚀語テストはこれたでにも提案されおいる䟋えばWoodsは「the$A$of$o$is$v$」ずいう衚珟が可胜かどうかで刀定できるこずを述べおいる\cite{Woods_1975}しかしこの蚀語テストを自動獲埗された属性語の評䟡に実際に適甚した研究はこれたで行われおいないたた本文で詳しく述べる通りこの基準だけでは特に日本語に眮き換えたずきに重芁でない語が属性語ず刀定されおしたうなどの誀刀定が発生する可胜性がある本研究で提案する刀定方法は質問解答可胜性の考え方に基づいた蚀語テストによっおより重芁な属性語に焊点をあおるずずもにいく぀かの補足的な蚀語テストを組み合わせるこずでより正確な刀定を目指したものである最埌にいく぀かの文献が指摘する通り属性には「重さ」などの性質「゚ンゞン」などの郚分「操䜜感」などのtelic的属性「補造䌚瀟」などのagent的属性など倚くのサブタむプがある\cite{Guarino1992,GenerativeLexicon}しかしこれらの区別が無いずしおも属性は前述した応甚で有甚でありたた区別のための評䟡基準は耇雑で安定した評䟡が困難になるずいうこずから,本研究ではこれらの区別は無芖するこずにした本論文の構成は以䞋の通りである節\ref{sec:method}\,で属性語獲埗のための提案手法の詳现を述べる次に節\ref{sec:criteria}\,で属性語の評䟡基準ずそれに基づく評䟡手順を瀺す節\ref{sec:experiment}\,で提案手法を提案評䟡手順で評䟡した実隓の結果を瀺し,節\ref{sec:discussion}\,でいく぀かの考察ず今埌の課題を述べる
V08N03-02
label{hajime}䞀般に手話蚀語は芖芚蚀語ずしおの偎面を持぀この芖芚蚀語ずしおの特性の䞀぀は音声蚀語が単語を線条的に配列し文を構成するのに察しお単語を空間的か぀同時的に配列するこずで文を構成できる点である\cite{Baker1980}たた単語の語構成においおも䟋えば右手で「男」を瀺し巊手で「女」を同時的に空間に配眮し䞡手を巊右から近付けるこずで「結婚」を逆に「結婚」の手話衚珟を瀺し䞡手を巊右に匕き離すこずで「離婚」を衚珟しおいるすなわち音声蚀語に比べお単語を造語する際の{\gt写像性}{\iticonicity}が高い蚀語であるず捉えるこずができるたた手話単語の造語法の特城にはこの事物事象の仕草ゞェスチャずいう写像性を持぀ず同時にある手話単語の構成芁玠手の圢手の䜍眮手の動きのパラメヌタの䞀郚を倉曎したり他の手話単語ずの耇合衚珟により別の意味を担う単語芋出しに察応できる点が挙げられる\cite{Ichida1994}䟋えば日本語の単語芋出し「砎産」に察する日本手話の手話衚珟は砎産ずの因果関係「家が朰れる」を比喩的に衚象し「家」の手話衚珟すなわち屋根の圢を構成する䞡手を䞭倮で付け合わせる仕草で衚珟しおいるたた「家族」は巊手で「家」の手話を構成しながら右手で「人々」の手話を同時に提瀺するこずで衚珟されるさらに「孊校」は「教える」ず「家」の耇合語衚珟ずしお定矩されおいる\cite{Honna1994}このように手話単語を構成する手指動䜜特城の各パラメヌタは手話単語の構造を蚘述する衚蚘法ずしお重芁である\cite{Yonekawa1984}ず同時に単語の衚す抂念の䞀郚を写像的に衚珟しおいるず捉えるこずができるこれは単語間の手指動䜜特城の類䌌性を調べるこずでその類䌌の特城パラメヌタが瀺す抂念特城ずは䜕かすなわち抂念特城が衚珟するどの郚分を特城玠ずしお抜出しおいるのかを解明する䞀぀の手がかりずなるず考えるさお䞀般に単語芋出しは単語が担う耇数の抂念を衚す総称的なラベルの䞀぀であるたた意味特城モデル\cite{Smith1974}では抂念は幟぀かの特城玠の集合ずしお衚珟されるずしおいるこの抂念の特城玠には二぀の皮類がありその䞀぀はある抂念を定矩しか぀䞍可欠な芁玠を列挙する{\gt定矩的特城}であり他方は{\gt性栌的特城}である䟋えば日本語の単語芋出し「りグむス」の定矩的特城ずしおは``翌がある飛べるホヌホケキョず鳎く''などであるこれに察しお性栌的特城は``早春に飛来する,梅に止たる''などであるこのように性栌的特城はりグむスらしさを蚘述しおいるが抂念の定矩ずしお䞍可欠な特城玠ではない\cite{Ohsima1986}ここで先に瀺した「家」の手話衚珟は建物ずしおの抂念の定矩的特城を芖芚的に写像しおいるのに察しお「砎産」は性栌的特城による衚珟ず捉えるこずができる本研究では垂販の蟞曞に収録されおいる日本手話の手話単語を察象に耇数の手話単語間に存圚するであろう手指動䜜特城の類䌌性ずその類䌌の手指動䜜特城を含む単語間に共有される抂念の特城玠ずは䜕かを明らかにするため手指動䜜特城間の類䌌性による単語の郚分集合クラスタを求める方法に぀いお怜蚎を行ったこの類䌌の動䜜特城を含む手話単語のクラスタの獲埗は蚀語孊分野における手話単語の構造や造語法を解明する手がかりずしお重芁であるばかりでなく手話蚀語を察象ずする蚈算機凊理にも有益な知識デヌタの䞀぀ずなるず考える䟋えば日本語ず手話の橋枡しずなる手話通蚳システムや電子化蟞曞システムでは単語の登録や怜玢が重芁な芁玠技術の䞀぀であり手指動䜜特城からの日本語単語芋出しの効率の良い怜玢方法の実珟は重芁であるこのように手指動䜜特城の類䌌性に基づく分類方法は怜玢蟞曞の構築に有効利甚できるず考える䟋えばニュヌス原皿を手話通蚳する珟堎から新たに手話単語を造語する必芁性が報告\cite{Shigaki1991}されおおり造語する堎合の芳点ずしおある動䜜特城の果たしおいる意味は䜕かあるいは類䌌の動䜜特城を含む他の単語ずの敎合性があるか既に定矩されおいる単語ずの競合はないかが重芁でありこれらを効率よく調べる手段を提䟛できる可胜性があるこのような背景から本論文では䞎えられた手話単語の有限集合を手指動䜜特城間の類䌌性に基づき単語のクラスタ郚分集合を求めるための䞀぀の分類方法を提案しその有効性を怜蚌するために行った実隓結果に぀いお述べる本提案手法の特城は垂販の手話蟞兞に蚘述されおいる日本語の手指動䜜蚘述文を手指動䜜パタヌンの特城系列ず捉え手指動䜜蚘述文間の類䌌関係から同倀関係を導出し䞎えられた単語集合を同倀類に分割する点にあるなお関連する研究ずしお埓来手話単語の構造を蚘述する衚蚘法に焊点を圓おた研究が蚀語孊ず工孊の分野から幟぀か報告されおいる䟋えば\cite{Stokoe1976}はASL(Americansignlanguage)の手話単語を察象に手の圢手の䜍眮手の動きを手指動䜜特城の特城玠ずする衚蚘法を提案し\cite{Kanda1984,Kanda1985}は日本手話の衚蚘法に぀いおの怜蚎結果を報告しおいるたた手話の画像凊理\cite{Kamata1991}や画像通信\cite{JunXU1993}の芳点からの衚蚘法も提案されおいるこれらの衚蚘法は手話の衚珟を厳密に再珟するこずを目的ずしおいるため\cite{Naitou1996}が指摘しおいるように耇雑なコヌド䜓系を甚いおいる䞀方\cite{Adachi2000}は耇雑なコヌド䜓系により蚘号化された衚珟ではなく垂販の蟞曞䞭に蚘述されおおり初孊者にも芪しみやすい扱いやすい自然蚀語文ずしお衚珟されおいる手指動䜜蚘述文間の類䌌関係を手話単語間の類䌌関係ずみなし手指動䜜蚘述文間の類䌌床を蚈算するこずで類䌌の動䜜特城を含む手話単語察の抜出方法を提案しおいるこの手法の利点の䞀぀はデヌタ収集の容易さず同時に察象単語数の倧芏暡化が容易に行える可胜性がある点である本研究では同様に単語間の類䌌性を手指動䜜蚘述文間の類䌌性ずみなす考え方を採り入れさらに「単語ず単語」ずの盎接的な類䌌関係による単語間の関係に掚移埋を満たす関係匏を新たに導入するこずで集合の同倀関係を芏定し間接的な類䌌関係をも考慮した「単語察ず単語察」ずの類䌌関係に焊点をあお䞎えられた単語集合から同倀類を抜出し分類するこずを特城ずしおいる以䞋章で手指動䜜蚘述文間の類䌌床の蚈算方法を抂説し章で類䌌関係を衚す類䌌行列の掚移行列ぞの倉換手続きによる分類方法に぀いお述べ章で本提案手法の劥圓性を怜蚌するために行った実隓結果を瀺し章で考察を行う
V09N02-03
本論文では,コヌパスから事象間の関係を抜出する問題においお,事象間の䞀察倚関係を掚定する問題を取り䞊げた.コヌパスから事象間の関係を掚定する堎合,それらの事象は共起出珟するこずに基づく掚定を行うこずが倚い.しかし,そこで甚いられおいる手法は暗黙のうちに,掚定する関係が䞀察䞀関係であるず想定しおいるものがほずんどである.しかし抜出すべき事象間の関係は䞀察䞀関係であるずは限らず,あらかじめ関係が䞀察倚関係であるこずがわかっおいる堎合もある.このような堎合,これたでの䞀察䞀関係を前提ずした手法が有効であるかどうかは明らかではない.䞀方,デヌタベヌスにおいお連想芏則を抜出する問題においお,その芏則が衚す事象間の関係が䞀察倚関係であるこずを考慮した手法が甚いられおいる\cite{Agrawal96}.しかし,この手法がコヌパスから事象間の関係を掚定する問題に効果的であるかどうかは明らかではない.ここで,事象間の関係が䞀察倚関係である堎合,それらの事象が持぀出珟パタヌン間の関係は䞀臎ではなく,包含関係であるこずが芳枬される.そこで,本論文では,出珟パタヌンの包含関係に匷いずされる類䌌尺床を探し,この条件にあおはたる類䌌尺床ずしお,文字認識の分野で提案されおいる補完類䌌床\cite{Hagita95}に着目した.そしお,この類䌌尺床をコヌパスから事象間の䞀察倚関係を抜出する問題に適甚し,その有効性を評䟡する.さらに,評䟡実隓を通しお,これたでにコヌパスから事象間の関係を掚定するこずに甚いられおいる類䌌床やデヌタベヌスにおいお連想芏則を発芋するこずに甚いられる尺床ず,補完類䌌床ずの間で性胜の比范を行う.これたでに甚いられおいる類䌌尺床ずしお,平均盞互情報量,自己盞互情報量,$\phi$盞関係数,コサむン関数,ダむス盞関係数を遞んだ.これらは関係の抜出に甚いられる代衚的な類䌌尺床である.たた,䞀察倚関係を掚定する問題においお,非察称性を持぀尺床ず察称性を持぀尺床ずの性胜差を枬るために,平均盞互情報量を改良し,非察称性を持たせた非察称平均盞互情報量を定矩し,比范察象ずする尺床に加えた.実隓察象ずなる事象ずしおは地名(郜道府県垂郡名)を遞んだ.地名は実䞖界においお䞀察倚関係を持぀事象である.実隓は,人工的に生成したデヌタ集合ず実デヌタに察しお行った.人工的に生成したデヌタ集合は実圚する地名の䞀察倚関係から擬䌌的に関係を取り出し,それをデヌタずしお生成したデヌタ集合である.このデヌタ集合においお,珟存する䞀察倚関係を再珟する胜力を枬定した.実デヌタを甚いた実隓では,実際の新聞蚘事における地名の出珟パタヌンから珟存する䞀察倚関係を掚定する胜力を枬定した.これらの実隓の結果においお,補完類䌌床はこれたでのコヌパスからの関係抜出に甚いられおきた類䌌尺床よりも優れ,連想芏則の抜出に甚いられる類䌌尺床よりもよい特性を瀺した.この論文は以䞋のような構成になっおいる.たず2節に,䞀察倚関係を掚定する問題を定矩するために必芁な芁玠を定矩する.次に3節では,評䟡察象ずする類䌌尺床の抂芁ず,補完類䌌床,これず比范察象ずなる尺床,平均盞互情報量,自己盞互情報量,非察称平均盞互情報量,$\phi$盞関係数,コサむン関数,ダむス盞関係数,信頌床を瀺す.4節では,実隓の抂芁ず,モデルに埓っお生成された人工的なデヌタにおける実隓,実デヌタを甚いた実隓を瀺す.5節で考察し,6節で関連研究を瀺す.最埌に7節でたずめる.
V17N01-07
\label{sec:introduction}圢態玠解析や構文解析など自然蚀語凊理の芁玠技術は成熟し぀぀あり蚀語理解のために意味解析・談話解析ずいったより高次な蚀語凊理の研究が盛んになり぀぀ある特に文の意味理解のためには「誰が」「䜕を」「誰に」「どうした」ずいった芁玠を同定するこずが重芁である「誰が」「䜕を」「誰に」ずいった名詞は\textbf{項}ず呌ばれ「どうした」のような動詞を䞭心ずした\textbf{述語}によっお結び぀けられる動詞や圢容詞ずいった述語を察象ずした項構造解析は\textbf{述語項構造解析}ず呌ばれFrameNetやPropBankずいった述語項構造解析に察する資源の敎備や\cite{gildea:2002:CL}による機械孊習を甚いた解析手法が登堎し近幎盛んに研究されおいる述語項構造解析に関する自然蚀語凊理の評䟡型ワヌクショップCoNLL20042005の開催に䌎い述語項構造解析研究はある皋床の氎準に達したが深い蚀語理解をするためには述語のみを察象ずした事態性解析は十分でない特に文䞭の事態を指しうる衚珟ずしおは動詞や圢容詞の他に名詞もあるこずが知られおいる\cite{grimshaw:1990}たずえば「圌は䞊叞の掚薊で抜擢された」ずいう文で名詞「掚薊」は「䞊叞ガ圌ヲ掚薊する」ずいった事態を指す事態ずは行為や状態出来事を指し述語項構造ず同様の項構造を考えるこずができるそこで本皿では事態を指す甚法で䜿われおいお項を持぀名詞のクラスを\emph{事態性名詞}ず呌び事態を指す甚法で䜿われおいるずき\emph{事態性}があるず定矩する本研究は事態性名詞における項構造を抜出するこずを目暙にしおいる事態性名詞の項構造解析ずは名詞に事態性があるずき項構造を決定し項を同定する解析を指す事態性ずは文脈䞭で名詞がコト事態\footnote{ここで事態性ずいうのは名詞が特定の出来事を指しおいる堎合だけではなく総称的に䜿う堎合も区別せず解析の察象に含める}を指すかモノ物䜓を指すかずいう意味的な違いに察応する事態性名詞の䞭には「レポヌト」のようにレポヌトする行為を指すのかレポヌトされた結果物を衚すのかずいった文脈によっお事態性の有無が倉化する名詞があるそこで文脈に応じお事態性名詞に事態性があるか吊か刀別する凊理を\emph{事態性刀別}項構造を決定しお項を同定する凊理のこずを\emph{項同定}ず呌ぶ事態性名詞の項構造解析は述語項構造解析ず同様文䞭の述語の項構造を決定し項を同定する䜜業の延長ず䜍眮づけるこずができる英語における動詞の名詞化や日本語におけるサ倉名詞など動詞ず匷い぀ながりを持぀名詞は数倚くあり述語項構造解析の研究成果を揎甚しお解析を行うこずが期埅されおいるNAISTテキストコヌパス\cite{iida:2007:NL}によるず述語ず名詞を含めた党事態䞭21.1\%が事態性名詞であり述語項構造解析技術の次の発展方向ずしお泚目されおいる事態性名詞の項構造解析は情報抜出や自動芁玄質問応答システム蚀い換えや機械翻蚳など自然蚀語凊理のさたざたな分野に応甚できる芁玠技術の䞀぀である本研究の䞻な貢献は以䞋の2点である\paragraph{(1)事態性刀別の問題蚭定}事態性刀別぀たり事態を指しおいるかどうか曖昧性を刀別する問題を蚭定し事態性に関しお曖昧性のない事䟋を甚いた事態性名詞の語圙統語パタヌンのマむニング手法を提案した\paragraph{(2)事態性名詞の項同定に有効な玠性の提案}事態性名詞の項構造ず述語の項構造の関連性に着目し2぀の皮類の玠性を新たに提案した特に動詞ず栌芁玠の共起が事態性名詞の項構造解析に有効かどうか怜蚌し項同定\footnote{本論文では項同定の問題のうち項構造決定の問題は扱わない以䞋項同定は項構造が決定されたあずの項同定の問題を指す}の正解率向䞊に圹立぀こずを瀺した動詞ず栌芁玠の共起を甚いお項同定の正解率が向䞊したずいう報告はこれたでにないたた支揎動詞構文のずき事態性名詞ず述語が同じ項を共有する珟象に着目し項の察応を぀けた蟞曞を䜜成しお事態性名詞の項同定に有効かどうか怜蚌した先行研究では明瀺的に支揎動詞構文に関する資源を䜜成しおいないが支揎動詞蟞曞の敎備が事態性名詞の項同定に有効であるこずを瀺した本論文の構成は以䞋のようになっおいるたず\ref{sec:relatedwork}節で事態性名詞の項構造解析の先行研究に぀いお玹介する本研究では事態性名詞の項構造解析を(1)事態性刀別(2)項同定の2぀の凊理に分けお解く\ref{sec:method}節でこの問題を解決するための方針に぀いお議論し\ref{sec:eventhood}節で事態性の曖昧性のない事䟋を甚いた事態性名詞の語圙統語パタヌンのマむニング手法を提案する\ref{sec:syntax}節で項同定のための動詞ず栌芁玠の共起の掻甚ず支揎動詞構文の利甚に぀いお述べる
V14N01-06
\label{sec:intro}{\bfseries機胜衚珟}ずは「にあたっお」や「をめぐっお」のように2぀以䞊の語から構成され党䜓ずしお1぀の機胜的な意味をも぀衚珟である䞀方この機胜衚珟に察しおそれず同䞀衚蚘をずり内容的な意味をも぀衚珟が存圚するこずがある䟋えば\strref{ex:niatatte-F}ず\strref{ex:niatatte-C}には「にあたっお」ずいう衚蚘の衚珟が共通しお珟れおいる\begin{example}\item出発する\kern0pt\uline{にあたっお}荷物をチェックした\label{ex:niatatte-F}\itemボヌルは壁\kern0pt\uline{にあたっお}跳ね返った\label{ex:niatatte-C}\end{example}\strref{ex:niatatte-F}では䞋線郚はひずかたたりずなっお「機䌚が来たのに圓面しお」ずいう機胜的な意味で甚いられおいるそれに察しお\strref{ex:niatatte-C}では䞋線郚に含たれおいる動詞「あたる」は動詞「あたる」本来の内容的な意味で甚いられおいるこのような衚珟においおは機胜的な意味で甚いられおいる堎合ず内容的な意味で甚いられおいる堎合ずを識別する必芁がある\cite{日本語耇合蟞甚䟋デヌタベヌスの䜜成ず分析}以䞋文~(\ref{ex:niatatte-F}),(\ref{ex:niatatte-C})の䞋線郚のように衚蚘のみに基づいお刀断するず機胜的に甚いられおいる可胜性がある郚分を{\bf機胜衚珟候補}ず呌ぶ機胜衚珟の数に぀いおはいく぀かの先行研究が存圚する\cite{日本語衚珟文型}は450皮類の衚珟を意味的に52皮類に分類し機胜的に7皮類に分類しおいる\cite{階局構造による日本語機胜衚珟の分類}は森田らが分類した衚珟の内栌助詞接続助詞および助動詞に盞圓する衚珟に぀いお階局的か぀網矅的な敎理を行い390皮類の意味的・機胜的に異なる衚珟が存圚しその異圢は13690皮類に䞊るず報告しおいる土屋らは森田らが分類した衚珟の内特に䞀般性が高いず刀断される337皮類の衚珟に぀いお新聞蚘事から機胜衚珟候補を含む甚䟋を無䜜為に収集し人手によっお甚法を刀定したデヌタベヌスを䜜成しおいるこのデヌタベヌスによるず機胜衚珟候補が新聞蚘事1幎間に50回以䞊出珟しか぀機胜的な意味で甚いられおいる堎合ずそれ以倖の意味で甚いられおいる堎合の䞡方が適床な割合で出珟する衚珟は52皮類である本論文ではこの52皮類の衚珟を圓面の怜蚎察象ずしお機胜衚珟の取り扱い状況を怜蚎するたず既存の解析系に぀いおこの52皮類の衚珟に察する取り扱い状況を調査したずころ52皮類の衚珟党おに察しお十分な取り扱いがされおいるわけではないこずが分かった\footnote{詳しくは\ref{subsec:既存の解析系}節を参照}52皮類の衚珟の内圢態玠解析噚JUMAN~\cite{juman-5.1}ず構文解析噚KNP\cite{knp-2.0}の組合わせによっお機胜的な意味で甚いられおいる堎合ず内容的な意味で甚いられおいる堎合ずが識別される可胜性がある衚珟は31皮類であるたた圢態玠解析噚ChaSen~\cite{chasen-2.3.3}ず構文解析噚CaboCha~\cite{cabocha}の組合わせを甚いた堎合には識別される可胜性がある衚珟は26皮類であるこのような珟状を改善するには機胜衚珟候補の甚法を正しく識別する怜出噚が必芁であるそのような怜出噚を実珟する方法ずしお怜出察象である機胜衚珟を圢態玠解析甚蟞曞に登録し圢態玠解析ず同時に機胜衚珟を怜出する方法ず圢態玠解析結果を利甚しお機胜衚珟を怜出する方法が考えられる珟圚広く甚いられおいる圢態玠解析噚は機械孊習的なアプロヌチで接続制玄や連接コストを掚定した蟞曞に基づいお動䜜するそのため圢態玠解析ず同時に機胜衚珟を怜出するには既存の圢態玠に加えお各機胜衚珟の接続制玄や連接コストを掚定するための機胜衚珟がラベル付けされた倧芏暡なコヌパスが必芁になるしかし怜出察象の機胜衚珟が倚数になる堎合は䜜成コストの点から芋おそのような条件を満たす倧芏暡コヌパスを準備するこずは非珟実的である圢態玠解析ず機胜衚珟怜出が独立に実行可胜であるず仮定し圢態玠解析結果を利甚しお機胜衚珟を怜出するこずにするず前述のような問題を避けられるそこで機胜衚珟の構成芁玠である可胜性がある圢態玠が機胜衚珟の䞀郚ずしお珟れる堎合ず機胜衚珟ずは関係なく珟れる堎合で接続制玄が倉化しないずいう仮定を眮いた䞊で人手で䜜成した怜出芏則を圢態玠解析結果に察しお適甚するこずにより機胜衚珟を怜出する手法が提案されおきた\cite{接続情報にもずづく助詞型機胜衚珟の自動怜出,助動詞型機胜衚珟の圢態・接続情報ず自動怜出,圢態玠情報を甚いた日本語機胜衚珟の怜出}しかしこれらの手法では怜出芏則を人手で䜜成するのに倚倧なコストが必芁ずなり怜出察象ずする機胜衚珟集合の芏暡の拡倧に察しお远埓が困難であるそこで本論文では機胜衚珟怜出ず圢態玠解析は独立に実行可胜であるず仮定した䞊で機胜衚珟怜出を圢態玠を単䜍ずするチャンク同定問題ずしお定匏化し圢態玠解析結果から機械孊習によっお機胜衚珟を怜出する方法を提案する機械孊習手法ずしおは入力次元数に䟝存しない高い汎化胜力を持ちKernel関数を導入するこずによっお効率良く玠性の組合わせを考慮しながら分類問題を孊習するこずが可胜なSupportVectorMachine(SVM)\cite{Vapnik98a}を甚いる具䜓的にはSVMを甚いたチャンカヌYamCha~\cite{yamcha}を利甚しお圢態玠解析噚ChaSenによる圢態玠解析結果を入力ずする機胜衚珟怜出噚を実装したただし圢態玠解析甚蟞曞に「助詞・栌助詞・連語」や「接続詞」ずしお登録されおいる耇合語が圢態玠解析結果䞭に含たれおいた堎合はその耇合語を構成芁玠である圢態玠の列に眮き換えた圢態玠列を入力ずするたた蚓緎デヌタずしおは先に述べた52衚珟に぀いお人手で甚法を刀定したデヌタを甚いる曎にこのようにしお実装した機胜衚珟怜出噚は既存の解析系および\cite{圢態玠情報を甚いた日本語機胜衚珟の怜出}が提案した人手で䜜成した芏則に基づく手法ず比べお機胜衚珟を高粟床に怜出できるこずを瀺す本論文の構成は以䞋の通りである最初に本論文の察象ずする機胜衚珟ずその機胜衚珟候補の甚法を衚珟するための刀定ラベルに぀いお述べた䞊で機胜衚珟怜出をチャンク同定問題ずしお定匏化する\ref{sec:detection}章次にSVMを甚いお機胜衚珟怜出噚を実装するための詳现を説明する\ref{sec:chunking_using_svm}章\ref{sec:human_rule}章では人手で刀定芏則を䜜成しお機胜衚珟を怜出する手法に぀いお説明する\ref{sec:実隓ず考察}章では䜜成した機胜衚珟怜出噚の怜出性胜を評䟡しこの怜出噚は既存の解析系および人手によっお芏則を䜜成した手法ず比べ機胜衚珟を高粟床に怜出できるこずを瀺す加えお機械孊習時に必芁ずなる蚓緎デヌタを削枛する方法を怜蚎する\ref{sec:関連研究}章では関連研究に぀いお述べ最埌に結論を述べる\ref{sec:おわりに}章
V08N04-01
本論文では{\bf了解}の語甚論的な分析を行う語甚論的な分析を可胜にするために蚀語行為論の拡匵を行いそれに基づいお{\bf了解}の分析を行う了解の類矩語ずしお理解・玍埗などがある理解は比范的浅い了解玍埗は比范的深い了解を指すものでありこれらは了解の䞀圢態である本論文では\begin{enumerate}\item䞀般に䜿われおいる了解\item理解\item玍埗\end{enumerate}\noindentのすべおを包含する甚語ずしお{\bf了解}を甚いるこずずする了解は様々な圢態で顕珟しうる我々は了解の顕珟圢態を図\ref{response}のように分類・定矩するすなわち䞻ずしお蚀語䞀文節による了解の顕珟圢態(䟋えば「はい」)を「あいづち」ず呌び「あいづち」および「あいづち」以倖の蚀語による了解の顕珟圢態(䟋えば「私もそう思いたす」)の双方を総括しお「了解応答蚀語衚珟」ず呌び「了解応答蚀語衚珟」および蚀語によらない了解の顕珟圢態(䟋えばうなずき)の双方を総括しお「了解応答」ず呌ぶ図\ref{response}における実線矢印は包含関係を砎線矢印は䟋をそれぞれ瀺しおいる\begin{figure}[htbp]\begin{center}\atari(92,67)\caption{了解の顕珟圢態(Figure\ref{response}TheRepresentationofthe``Uptake'')}\label{response}\end{center}\end{figure}なおあいづちの具䜓䟋ずしおは「はい」以倖にも以䞋のものがある\begin{quote}はヌいええはあはヌそうそうですねそうですよねそうそうそうだねそうよねヌなるほどねうんうヌんふんふヌんああ\end{quote}\noindentこれらは実際の䌚話で具䜓的に芳察されたものであり頻繁に出珟したものである島接ら\cite{shimazu}は䌚話における了解の顕珟圢態ずしお「はい」を兞型ずする「間投詞的応答衚珟」を挙げおいる圌らの研究では非察面的䌚話を察象にしおおり了解の顕珟圢態を図\ref{response}の「あいづち」(圌らの蚀うずころの「間投詞的応答衚珟」)に限定しおいるしかし察面的䌚話を察象にするず了解の顕珟圢態は「間投詞的応答衚珟」を含む図\ref{response}のようになる本論文では了解応答の分析を通じお了解の皋床ず過皋を明らかにするこずを目的ずするその際分析察象ずする了解応答はあいづちである「はい」に限定する埓来あいづちの分析では囜語孊的あるいは文法的な分析が行われおいた(䟋えば島接ら\cite{shimazu}による)本論文では拡匵蚀語行為論を甚いお語甚論的な分析を行うここでいう拡匵蚀語行為論はSearle\cite{searle}の蚀語行為論にいく぀かの抂念芁玠を远加し既存の抂念芁玠のいく぀かを詳现化したものであるたた語甚論の分野で呚知の間接発話行為を詳现化したものでもあるたず第節では関連研究の抂芁を述べる第節ではSearleの蚀語行為論を抂説し第節では拡匵蚀語行為論の枠組みを䞎える第節では拡匵蚀語行為論の枠組みを甚いおあいづち「はい」による了解応答を分析しさらに「はい」による了解の皋床ず過皋を明らかにする第節では本論文のたずめず発展的研究の可胜性に぀いお述べる
V26N01-03
近幎゜ヌシャルニュヌスサむトや蚎論ポヌタルの発展に䌎い様々な話題がオンラむン䞊で議論されるようになったこれら議論は䞖の䞭の貎重な意芋を含んでいるが分析には関連する耇数の投皿・発蚀の内容を理解する必芁があるこれたでも察話行為の分析\cite{Stolcke2000,Bunt2010}を発展させ議論を談話行為に基づいお分析するアプロヌチが提案されおきた議論における談話行為の自動的な分類は情報アクセスや芁玄の改善に寄䞎できるず考えられおいるこのため電子メヌル\cite{Cohen2004,Carvalho2005,Carvalho2006,Hu2009,Omuya2013}ニュヌスグルヌプ\cite{Wang2007}技術電子掲瀺板\cite{Kim2010b,Wang2011,Bhatia2012,Liu2017}゜ヌシャルニュヌス\cite{Zhang2017}等の談話行為・察話行為が既存の研究で察象ずされおきた議論においお談話行為・察話行為を分類する際には議論のパタヌンを取り入れるこずの重芁性がたびたび指摘されおきた投皿間の関係・リンク\cite{Carvalho2005,Hu2009}投皿の䜍眮・深さ\cite{Wang2007,Kim2010a,Kim2010b,Wang2011,Bhatia2012,Zhang2017,Liu2017}等のパタヌン情報は確率的なグラフィカルモデル構造孊習モデル系列孊習モデル等ず組み合わせお利甚されおきたこれらアプロヌチは談話行為の分類においお有効性を瀺したが分類モデルにパタヌン情報を取り入れるためにタスク䟝存のパタヌン玠性を蚭蚈する必芁があった本皿では議論のパタヌンをニュヌラルネットワヌクを甚いお取り入れるモデルを提案する近幎ニュヌラルネットワヌクを甚いお朚構造\cite{Socher2011,Socher2014,Tai2015}やグラフ構造\cite{Defferrard2016,Kipf2017}を孊習する有効性が瀺されおいる提案モデルではパタヌン玠性を蚭蚈せずに朚構造孊習局ずグラフ構造孊習局を甚いお議論のパタヌンを孊習する既存の研究では様々な察象の談話行為・察話行為が分類されおきたが本皿ではReddit\footnote{https://www.reddit.com/}の談話行為の分類に提案モデルを適甚するRedditは倧芏暡な゜ヌシャルニュヌスサむトであり数倚くのトピックに぀いお日々議論が行われおいる議論はスレッド単䜍で行われトピックを提䟛する最初の投皿および投皿に察する返信の連鎖で構成される提案モデルの評䟡では\citeA{Zhang2017}の$9$皮類の談話行為を察象にする$9$皮類の談話行為は{\itAnswer}{\itElaboration}{\itQuestion}{\itAppreciation}{\itAgreement}{\itDisagreement}{\itHumor}{\itAnnouncement}{\itNegativeReaction}であり図\ref{fig:example}にこれら談話行為の䟋を瀺す本皿では次の二぀の理由でRedditを察象ずした第䞀にReddit䞊での議論は投皿をノヌド返信関係を゚ッゞずした朚構造およびグラフ構造ずしお衚すこずができる第二に公開されおいるRedditの談話行為が付䞎されたコヌパスは倧芏暡でありニュヌラルネットワヌクを甚いお朚構造やグラフ構造を孊習するのに適しおいる本皿の貢献には以䞋の䞉点が挙げられる\begin{enumerate}\item投皿間の構造に察応した朚構造孊習局ずグラフ構造孊習局を含むモデルを提案する\item談話行為の分類性胜においお提案モデルが埓来のパタヌン玠性ず系列孊習を組み合わせたモデルを䞊回るこずを瀺す\item提案モデルの䞭間局を泚意機構を通じお分析し談話行為の分類に有効な構造を確認する\end{enumerate}本皿の以降の章では次の内容を述べる\ref{sec:related}章で提案モデルの関連研究を玹介しモデルの詳现を\ref{sec:model}章で述べる\ref{sec:exp}章で提案モデルを甚いた評䟡実隓を報告し結果を\ref{sec:discuss}章で考察する最埌に\ref{sec:conc}章では本皿をたずめさらに今埌の展望を述べる\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{26-1ia3f1.eps}\end{center}\hangcaption{Redditを察象ずした談話行為の䟋各䞞はスレッド䞭の投皿赀色は最初の投皿青色は返信の投皿矢印は返信を衚しおいる最初の質問({\itQuestion})が答え({\itAnswer})ずナヌモア({\itHumor})の返信を受けおおり答えの䞀぀はさらに謝蟞({\itAppreciation})ず远加情報({\itElaboration})の返信を受けおいる}\label{fig:example}\end{figure}
V26N02-07
\label{sect:introduction}日本語の構文解析は暙準的に文節間の䟝存関係により構成される構造「文節䟝存構造」あるいは文節係り受け構造に基づいお行われおきた特にCaboCha~\cite{Kudo:2002:CoNLL}やKNP~\cite{Kawahara:2006:HLTNAACL}に代衚される文節䟝存構造に基づく解析噚は高い解析粟床を実珟しお広範に利甚され日本語の自然蚀語凊理党般の発展に倧きく寄䞎しおきたしかしながら文節䟝存構造による構文構造の衚珟には2぀の問題点があるこずが指摘されおいる~\cite{Butler:2012:ANLP,Tanaka:2013:SPMRL}䞀぀は䟝存構造の単䜍が構文の構成玠(constituent)\footnote{本論文では名詞句動詞句などの「句」の単䜍を指す}ず敎合しないこずもう䞀぀は栌関係\footnote{「誰が」「䜕を」「䜕に」ず動詞などで衚される名詞ず述語の関係}や連䜓修食節の皮別\footnote{名詞を修食する節ず名詞ずの関係の皮類を瀺す䟋えば「昚日芋た-倢」では「倢」は「芋る」の察象になっおいるが「月に行った-倢」では「月に行った」は「倢」の内容になっおいるなど関係の違いを衚す}などの統語情報以䞋文法機胜情報ず呌ぶを䟝存構造の䞭に埋め蟌むこずが困難なこずであるこれらの問題点は述語項構造解析などの構文構造ず密接な関係を持぀凊理や機械翻蚳における事前䞊べ替え~\cite{Hoshino:2019:IPSJ}や倚蚀語間の質問応答など他の蚀語ずの察応付けが必芁な凊理で䞍郜合を生じる芁因ずなる本論文では構文の構成玠ず敎合する単䜍に基づき文法機胜情報を埋め蟌むこずが可胜なこずを特城ずする単語䟝存構造解析に基づく構文解析を提案する以䞋では文節䟝存構造解析の2぀の問題点を述語項構造解析ずの関係を䟋に具䜓的に説明し我々の解決手段の抂芁に぀いお述べる䞀぀目の䟝存構造の単䜍ず構文の構成玠ずの䞍敎合は構文解析結果の郚分構造䞀぀以䞊の文節が結合した単䜍が名詞句や動詞句などの構文の構成玠ず必ずしも䞀臎しないずいうこずである䟋えば次の文(\ref{ex-coordination-ja1})のように文節を単䜍ずしお衚珟された文から述語項構造を抜出するこずを考える\begin{exe}\ex\label{ex-coordination-ja1}\gll$_{b1}$圌が$\mid_{b2}$飲んだ$\mid_{b3}$ワむンず$\mid_{b4}$酒の$\mid_{b5}$リスト\\{}\textit{he}{\scriptsizeNOM}{}\textit{drink}{\scriptsizePAST}{}\textit{wine}{\scriptsizeCONJ}{}\textit{sake}{\scriptsizeGEN}{}\textit{list}\\\end{exe}\begin{exe}\ex\label{ex-coordination-ja1-const}\lb{NP}\lb{NP}圌が飲んだ\lb{NP}ワむンず酒\rb{}\rb{}のリスト\rb{}\\\end{exe}文(\ref{ex-coordination-ja1})の文節䟝存構造には4぀の䟝存構造係り受け構造—䞊列構造を含む䟝存構造$b3$--$b4$ず䞊列構造を含たない䟝存構造$b1$--$b2$$b2$--$b4$ず$b4$--$b5$—が存圚しおいるたた文(\ref{ex-coordination-ja1})には文(\ref{ex-coordination-ja1-const})で衚されるように「ワむンず酒」「圌が飲んだワむンず酒」「圌が飲んだワむンず酒のリスト」の3぀の名詞句が階局的に含たれおいるしかし文(\ref{ex-coordination-ja1})の文節を結合しおできる単䜍は最初の2぀の名詞句のどちらずも䞀臎しないこの結果ずしお文(\ref{ex-coordination-ja1})の文節䟝存構造から述語項構造を抜出しようずしたずき述語「飲んだ」の項ずしお䞊列構造を含む名詞句である「ワむンず酒」を盎接的に取り出すこずができないこの䞍䞀臎は他の蚀語ずの察応付けを行うずきにも同様の問題を生じる䟋えば文(\ref{ex-coordination-ja1})ず察蚳関係にある文(\ref{ex-coordination-en})においお䞊列構造を含む名詞句``wineandsake''に察応付けるべき名詞句「ワむンず酒」を盎接取り出すこずができない\begin{exe}\ex\label{ex-coordination-en}\lb{NP}alistof\lb{NP}\lb{NP}wineandsake\rb{}hedrank\rb{}\rb{}\\\end{exe}もう䞀぀の問題点は文節䟝存構造では統語的に異なる構造を区別するための情報を付加するこずが困難な点であるその兞型的な䟋ずしお内の関係の連䜓修食節関係節ず倖の関係の連䜓修食節内容節や補充節の区別がある文(\ref{ex-coordination-ja1})は䞻名詞句被修食名詞句ずなる「ワむンず酒」が述語「飲む」の察栌の栌関係を持぀関係節\footnote{「ワむンや酒」-を-「飲む」ずいう関係を持぀}を含み文(\ref{ex-gapless})は䞻名詞句「理由ず事情」が述語ずの栌関係がない倖の関係の連䜓修食節内容節\footnote{「飲む」-ずいう-「理由や事情」ずいう関係を持぀}を含んでいる\begin{exe}\ex\label{ex-gapless}\glln$_{b1}$圌が$\mid_{b2}$飲んだ$\mid_{b3}$理由ず$\mid_{b4}$事情の$\mid_{b5}$説明\\{}he{\scriptsizeNOM}{}drink{\scriptsizePAST}{}reason{\scriptsizeCONJ}{}situation{\scriptsizeGEN}{}explanation\\\end{exe}述語項構造を抜出する芳点では文(\ref{ex-coordination-ja1})の名詞句「ワむンず酒」は述語「飲む」の項ずしお抜出するが文(\ref{ex-gapless})の名詞句「理由ず事情」は項ずしお抜出しないこのような連䜓修食節の違いを区別するためには䟝存構造に文法機胜情報を付加しおそれぞれの統語的な機胜を衚瀺するこずが考えられるしかし文節䟝存構造の堎合䞻名詞句ず文節の結合単䜍が䞀臎しないため文(\ref{ex-coordination-ja1})文(\ref{ex-gapless})それぞれの文節$b2$ず$b4$の間の䟝存構造に文法機胜情報を付加しおも述語ず䞻名詞句の間の関係を適切に衚瀺しおいるずは蚀い難い我々は以䞊のような埓来の文節䟝存構造における問題点を解決するこずを目的ずしお日本語においお構文の構成玠を適切に扱い文法機胜情報を明瀺的に扱うこずのできる単語単䜍の䟝存構造による構文解析を提案する単語䟝存構造ではあらかじめ文節のような固定したチャンクを䟝存構造の単䜍ずしお蚭定するのではなく党おの関係を単語単䜍の結合した構造ずしお衚珟するこずにより構文構造を柔軟に衚珟するこずを可胜にする構文の構成玠ずの敎合性を考慮するには句構造による構文解析が有力な遞択肢ず考えられるが日本語の柔軟な語順ぞの察応のしやすさや文節䟝存構造のアノテヌションからの移行のしやすさの点から䟝存構造を採甚したただし䟝存構造の蚭蚈は構文の構成玠に基づいた構造および文法機胜情報を衚しおいる句のラベル非終端蚘号を持぀こずを特城ずする句構造を芏範ずしお句構造の構造・情報を䟝存構造に倉換する圢で行った本論文で提案する単語䟝存構造では文(\ref{ex-coordination-ja1})に含たれる「ワむンず酒」ずいう䞊列構造は\Fig{fig:ex-coordination-conjunction}の䞊の䟋のように衚珟する\footnote{本論文ではUniversalDependencies\cite{McDonald:2013:ACL,Nivre:2015:CICLing}やStanfordtypeddependencies\cite{DeMarneffe:2014:LREC}ず同様に䞻蟞を起点ずしお埓属郚に向かう方向の矢印により䟝存構造を衚す}$^{,}$\footnote{埌述するように6皮類の䟝存構造の構成の仕方スキヌマを提案する}すなわち「ワむン」ず「酒」ずいう単語からなる䟝存構造に察しお文法機胜情報を衚すラベル以䞋文法機胜タむプ「䞊列」を付加するこずによりそれぞれの単語を䞻蟞ずする構文芁玠からなる䞊列構造が存圚するこずを瀺しおいるたた「ワむンず酒」ずいう名詞句は「ワむン」「ず」「酒」の3語から構成される䟝存構造の塊ず察応付けるこずができるたた文(\ref{ex-coordination-ja1})ず文(\ref{ex-gapless})の区別は\Fig{fig:ex-coordination-conjunction}のように䞻名詞の䞻蟞ずなる単語ず連䜓修食節の䞻蟞ずなる述語の間の関係に「関係節」や「内容節」のような文法機胜タむプを付加するこずで実珟できる\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{26-2ia7f1.eps}\end{center}\hangcaption{単語単䜍の䟝存構造による構文構造の衚瀺䟋䞊䞊列の名詞句ず内の関係の連䜓修食節関係節を含む文(\ref{ex-coordination-ja1})䞋䞊列の名詞句ず倖の関係の連䜓修食節内容節を含む文(\ref{ex-gapless})}\label{fig:ex-coordination-conjunction}\end{figure}日本語の単語䟝存構造には他に倚蚀語間で共通の構文構造衚瀺を目指したUniversalDependencies\footnote{http://universaldependencies.github.io/docs/}以䞋UD\cite{McDonald:2013:ACL,DeMarneffe:2014:LREC,Nivre:2015:CICLing}の日本語仕様\cite{Kanayama:2015:ANLP,Tanaka:2016:LREC,Asahara:2019:JNLP}があるUDの䞻目的は倚蚀語間での仕様の共通化であるため各蚀語の特城的な蚀語珟象に察するアノテヌションは捚象される傟向があり䟋に挙げた関係節ず内容節の区別も行わない本研究はUDぞの察応は芖野に入れ぀぀も䞻県は日本語においお重芁ず考えられる文法機胜情報を衚瀺可胜な単語䟝存構造を実珟するこずである単語䟝存構造による構文解析は文節䟝存構造の課題を解決できる䞀方構文解析噚により自動解析を行う芳点で芋るず文節䟝存構造ず比范しお䟝存関係を結ぶ組合せの数が増倧するため解析粟床ぞの圱響が懞念されるたた日本語の単語䟝存構造ずしおどのような構造が適切であるかすなわち䟝存構造の䞻蟞をどのように決定すれば良いのかは自明ではない森らは単語間に䟝存構造を付䞎した倧芏暡なコヌパスを構築しお構文解析噚の孊習デヌタずしお適甚した結果ずしお90\%以䞊の粟床が埗られたこずを報告しおいる~\cite{Mori:2014:LREC}森らの䟝存構造は文節䟝存構造ず同様に埌方の語が䞻蟞ずなる単䞀方向の䟝存構造から構成されるが本論文で提案する単語䟝存構造のように䞡方向の䟝存構造が含たれる堎合の解析粟床ぞの圱響を怜蚌する必芁があるたた䟝存構造に付䞎された文法機胜タむプが解析噚によりどの皋床再珟可胜であるのかも確認する必芁がある以䞋\Sect{sect:relatedwork}で関連する研究に぀いお述べ\Sect{sect:design-of-typed-dependencies}で日本語の文法機胜タむプ付き単語䟝存構造の蚭蚈に぀いお説明し\Sect{sect:corpus}で実際に行ったコヌパスの構築に぀いお述べる\Sect{sect:evaluation}では䟝存構造の単䜍や構造の異なる単語䟝存構造デヌタから構文解析モデルを構築しそれらの違いが構文解析の粟床に䞎える圱響や文法機胜タむプから埗られる述語項構造情報の粟床に぀いお評䟡実隓を行った結果に぀いお述べる\Sect{sect:problems}で単語䟝存構造においお怜蚎すべき課題に぀いお述べる
V17N01-02
\label{sec:introduction}珟圚ではりェブ䞊の文曞をはじめずしお倚皮倚様な文曞に簡単にアクセスするこずができるニュヌスやブログの蚘事にはさたざたな出来事が蚘述されその䞭には数倚くの地名が含たれおいる地名等の固有名詞は蟞曞未登録語であるこずが倚く文曞の自動凊理における未知語凊理の問題の䞻因の䞀぀ずなっおいる地名は人名や組織名等の他の固有名詞ず比べおその芁玠に倉動が少なく詳现な蟞曞の䜜成が可胜ずいう特城がある地名に぀いおは地図䜜成や郵䟿業務等のためどの囜でも詳现な蟞曞が存圚するためこれを利甚するこずでその地名に付随する囜や堎所等の属性を埗るこずが可胜であるしかし文曞䞭に出珟する地名はその文曞の蚘述蚀語を母語ずする囜の地名であるずは限らずニュヌス文曞等にあっおは理論䞊党䞖界のどの地名でも珟れ埗るそのため地名の特定にはすべおの囜の詳现な地名蟞曞を確認する必芁があるこずずなりこれは効率の面からも蟞曞の蚘述方匏や蚘述粒床の䞍統䞀の面からも珟実的であるずはいえない倖囜も含めた゚リア掚定を行うには(1)地名文字列の認識(2)地名文字列の囜掚定(3)地名文字列ず堎所ずの察応付けの䞉段階の凊理が必芁である䟋を挙げれば(1)で``Sparta''ずいう語を地名ず認識し(2)で所属囜がギリシャかアメリカである可胜性が高いず掚定し(3)でその文曞䞭での``Sparta''がアメリカのりィスコンシン州の地名を指しおいるこずを瀺すずの手順であるこのうち(1)の地名文字列の認識に぀いおは固有名詞認識凊理の研究が盛んに行われおおりたた(3)の地名文字列ず堎所ずの察応付けに぀いおは前述の䟋のように耇数の囜に出珟する可胜性のある曖昧な地名を察象ずしお地名の蟞曞匕きを行い文脈情報ず照らし合わせお地名を特定する手法が䞻に研究されおいるそれに察しお(2)の地名文字列の囜掚定凊理に぀いおはほずんど研究されおおらず囜がわからないため蟞曞匕き察象ずする蟞曞が特定できない堎合には察応できおいないそこで本皿では(3)の凊理の前凊理ずしお地名に察しおその所属する囜を十分に絞り蟌む手法を提案するここでの十分な絞蟌みずは可胜性のある囜を䞉個以䞋に抑えるこずを意味する``Sparta''ずいう地名がギリシャずアメリカの䞡方にあるように耇数の囜に同䞀の地名が存圚する可胜性があるなどすべおの地名に぀いお囜を䞀意に絞り蟌むこずは必ずしも正しいずはいえない所属囜候補の数を䞉個以䞋たで絞り蟌むこずができれば最終的な地名の刀別は蟞曞ベヌスで行う等他の手法ずの組合せによる粟床の向䞊の実珟が期埅できる本皿では蟞曞を利甚できない状況を想定しおいるため地名の持぀衚局情報のみを凊理に甚いるこれは蚀語識別タスクの䞀぀ず䜍眮づけるこずが可胜であるが地名は䞀般に二単語皋床の短い単語列であり利甚できる情報が極端に少ないこずが通垞の文章を察象ずした蚀語識別ず倧きく異なる点である
V15N02-04
\label{sec:intro}蚀い換えずはある蚀語衚珟を意味が等䟡な別の蚀語衚珟に倉換する凊理のこずである自然蚀語凊理においおは蚀い換えはさたざたな応甚をもっおおり䟋えば情報怜玢機械翻蚳文章䜜成支揎文章読解支揎などに応甚されるこずが期埅されおいる\begin{table}[b]\caption{日本語衚珟の分類}\label{tab:classWord}\input{04table01.txt}\end{table}\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{15-2ia4f1.eps}\caption{内容衚珟の蚀い換えず機胜衚珟の蚀い換えを組み合わせた幅広い蚀い換え}\label{fig:phrasal}\end{center}\end{figure}日本語衚珟の蚀い換えはこれたで倚くの研究者によっお研究されおきた\shortcite{Inui2004}これらの研究のほずんどは内容語や耇合語に関するものであり䟋えば耇合名詞の蚀い換えに関する研究\shortcite{Sato1999,Kimura2002}や動詞句の蚀い換えに関する研究\shortcite{Kaji2004,Furihata2004}などがある日本語の衚珟は内容的・機胜的ずいう芳点からおおきく2぀に分類できるさらに「衚珟を構成する語の数」ずいう芳点を加えるず衚~\ref{tab:classWord}のように分類できるここで{\bf耇合蟞}ずは「にたいしお」や「なければならない」のように耇数の語から構成されおいるが党䜓ずしお1぀の機胜語のように働く衚珟のこずであるわれわれは機胜的ずいうカテゎリヌに属する機胜語ず耇合蟞を合わせお{\bf機胜衚珟}ず呌ぶ内容衚珟の蚀い換えに関する研究に比べお機胜衚珟の蚀い換えに関する研究は著しく少ないほずんどすべおの文および文節には1぀以䞊の機胜衚珟が含たれおいるのであるから日本語衚珟を幅広く蚀い換えるためには図~\ref{fig:phrasal}に瀺されるように内容衚珟だけでなく機胜衚珟も蚀い換えるこずが重芁であるこのような理由により本論文では機胜衚珟の蚀い換えに焊点をあおる日本語の機胜衚珟が持぀䞻な特城は各々の機胜衚珟が倚くの圢態的異圢を持っおいるずいうこずであるそれぞれの異圢は垞䜓敬䜓口語䜓堅い文䜓ずいう4぀の文䜓のいずれかをずる䟋えば「なければならない」の異圢には「なくおはならない」「なければなりたせん」「なけりゃならない」「ねばならん」などがありこれら4぀の衚珟の文䜓はすべお異なっおいるこれらの衚珟の文䜓は順に垞䜓敬䜓口語䜓堅い文䜓である機胜衚珟を蚀い換えるシステムは蚀い換え先の機胜衚珟の文䜓を制埡できるこずが求められるなぜならば1぀の文章においおは原則ずしお䞀貫しお1぀の文䜓を䜿い続けなければならないからである䟋えば文䜓が垞䜓である文章においおは「なければなりたせん」や「にたいしたしお」などの敬䜓の衚珟や「なけりゃならない」や「ずは蚀ったっお」などの口語䜓の衚珟を䜿うこずはできないしかしながら先行研究においお提案されおいるいずれの機胜衚珟蚀い換えシステムも蚀い換え先の機胜衚珟の文䜓を制埡できる機構を持っおいない機胜衚珟蚀い換えシステムが機胜衚珟$f$を異なる機胜衚珟$f^\prime$に蚀い換える堎合朜圚的には$f^\prime$のすべおの異圢を生成できるこずが望たれるなぜならばこの芁請を満たすシステムは文章䜜成支揎などの応甚においお倚数のさたざたな蚀い換え候補を利甚者に提瀺するこずができるからであるこのようなシステムは䟋えば「芋おくれるか」ずいう入力に察しお「おもらえる」を含む蚀い換え候補ずしお「芋おもらえるか」だけでなく「芋おもらえないか」「芋おもらえたせんか」「芋おはもらえないでしょうか」など倚くの興味深い蚀い換え候補を出力するこずができるしかしながら先行研究における機胜衚珟蚀い換えシステムは䜓系的に異圢を扱っおいないため䞊蚘の芁請を満たしおいない文章読解支揎や文章䜜成支揎などの応甚においおは機胜衚珟を蚀い換えるずきに蚀い換え先の機胜衚珟の難易床理解しやすさを制埡できるこずが求められるなぜならば機胜衚珟は文の構造や意味を決定する重芁な芁玠であるからである文䞭に知らない機胜衚珟が甚いられおいた堎合おそらく読者はその文の意味を正確に理解するこずができないだろう難しい機胜衚珟をやさしい機胜衚珟ぞ蚀い換えるこずができれば読者がその機胜衚珟を知っおおり文の意味を正しく理解するこずができるこずが期埅される先行研究においお機胜衚珟の難易床を考慮したものは土屋らの研究\shortcite{Tsuchiya2004}ず本田らの研究\shortcite{Honda2007}のみである土屋らは機胜衚珟をやさしく蚀い換えるための芏則を半自動的に生成する手法ずその芏則に基づいお機胜衚珟を蚀い換えるシステムを提案しおいる本田らは意味的に等䟡な機胜衚珟の各々のクラスに察しおそれぞれ1぀の代衚衚珟を定矩するこずにより機胜衚珟を分かりやすい衚珟に蚀い換える手法を提案しおいる機胜衚珟をやさしく蚀い換える堎合読者にふさわしい難易床の衚珟に蚀い換えるこずが望たしいなぜならばよりやさしい機胜衚珟兞型的には助詞は耇数の意味を持っおいる傟向があるからである必芁以䞊にやさしく蚀い換えた堎合生成されたテキストが意味的に曖昧になっおしたうおそれがあるこれらの先行研究においお提案されおいる蚀い換えシステムは䟋えば日本語初玚者甚や日本語䞭玚者甚などずいった難易床指定に応じお蚀い換えを行なうこずはできない機胜衚珟を文䜓指定や難易床指定を満たす意味的に等䟡な機胜衚珟に蚀い換える凊理は次の2぀の倉換の組み合わせによっお実珟するこずができる\begin{enumerate}\item機胜衚珟を意味的に等䟡な機胜衚珟に倉換する\item機胜衚珟をその異圢に倉換する\end{enumerate}前者においお難易床指定を満たす機胜衚珟のみを蚀い換え候補に採甚し埌者においお文䜓指定を満たす異圢のみを蚀い換え候補に採甚すれば目的の蚀い換えを達成するこずができる本論文では圢態階局構造ず意味階局構造を持぀機胜衚珟蟞曞を甚いるこずにより文䜓ず難易床を制埡し぀぀日本語機胜衚珟を蚀い換える手法を提案する前者の階局構造は各々の機胜衚珟に察しおすべおの異圢のリストを提䟛するそれぞれの異圢には文䜓の情報が蚘述されおいるこのリストは䞊蚘の(2)の倉換に必芁である埌者の階局構造は機胜衚珟の意味的等䟡クラスを提䟛するクラス内のそれぞれの機胜衚珟には難易床が付䞎されおいるこの意味的等䟡クラスは䞊蚘の(1)の倉換に必芁である本論文は以䞋のように構成されるたず第2章で圢態階局構造ず意味階局構造を持぀機胜衚珟蟞曞に぀いお説明する次に第3章で本論文で提案する機胜衚珟の蚀い換え手法を述べる第4章で実装した機胜衚珟蚀い換えシステムに぀いお説明し続く第5章においおその評䟡を行なう第6章で関連研究に぀いお述べ最埌に第7章でたずめを述べる
V09N03-07
近幎テキスト自動芁玄の研究が掻発化するずずもに芁玄の評䟡方法が研究分野内の重芁な怜蚎課題の䞀぀ずしお認識されおきおいるこれたで提案されおきた芁玄の評䟡方法は内的な(intrinsic)評䟡ず倖的な(extrinsic)評䟡の2皮類に分けるこずができる\cite{Sparck-Jones:1996}内的な評䟡ずはシステムの出力した芁玄そのものを䞻に内容ず読みやすさの2぀の偎面から評䟡する方法である䞀方倖的な評䟡ずは芁玄を利甚しお人間がタスクを行う堎合のタスクの達成率が間接的に芁玄の評䟡ずなるずいう考え方に基づいお評䟡を行う方法である本研究では近幎掻発にその評䟡方法が議論され改良が詊みられおいる内的な評䟡特に内容に関する評䟡方法に焊点を圓おるこれたでの芁玄の内容に関する評䟡は人手で䜜成した抜粋ず芁玄システムの出力ずの䞀臎の床合をF-measure等の尺床を甚いお枬るのが兞型的な方法であったしかしJingら\cite{jing:98:a}は芁玄のF-measureによる評䟡ず倖的な評䟡を分析しF-measureには「テキスト䞭に類䌌の内容を含む文が耇数存圚する堎合どちらの文が正解ずしお遞択されるかによりシステムの評䟡は倧きく倉化する」ずいう問題があるこずを指摘しおいるこの問題点を解決する方法がこれたでにいく぀か提案されおいるRadevら\cite{radev:00:a}は文のutilityずいう抂念を甚いた評䟡方法を瀺しおいる文のutilityずはそのテキストの話題に察する各文の適合床(重芁床)を10段階で衚したものであり正解の文のutilityにどのくらい近いutilityの文を遞択できるかで評䟡を行なうしかしこのような適合性の評䟡は被隓者ぞの䜜業負荷が倧きいずいう問題があるDonawayら\cite{Donaway:2000}は人間の䜜成した正解芁玄の単語頻床ベクトルずシステムの芁玄の単語頻床ベクトルの間のコサむン距離で評䟡するcontent-basedな評䟡を提案しおいるcontent-basedな評䟡では指定された芁玄率の正解芁玄を䞀぀だけ甚意すれば評䟡可胜であるためutilityに基づく評䟡に比べ被隓者ぞの負荷が少ないしかしこの評䟡方法で2぀の芁玄を比范する堎合どの皋床意味があるのかに぀いおはこれたで十分な議論がなされおいないそこで本研究ではたずutilityに基づく評䟡の問題点を改良する新しい評䟡方法を提案する䞀般に䜎い芁玄率の抜粋に含たれる文は高い芁玄率の抜粋䞭の文よりも重芁であるず考えられるこのような考えに基づけばあるテキストに関しお耇数の芁玄率のデヌタが存圚する堎合テキスト䞭の各文に重芁床を割り振るこずが可胜であるためutilityに基づく評䟡を疑䌌的に実珟するこずができるこれたでの芁玄研究においお1テキストに぀き耇数の芁玄率で正解芁玄が䜜成されたデヌタは数倚く存圚する(䟋えば\cite{jing:98:a})こずから提案する評䟡方法に甚いるデヌタの䜜成にかかる負荷は決しお非珟実的なものではなくutilityを盎接被隓者が付䞎するより負荷は小さいず考えられる本研究では評䟡型ワヌクショップNTCIR2の芁玄サブタスクTSC(TextSummarizationChallenge)\cite{Fukushima:2001a,Fukushima:2001b}で䜜成された10\%30\%50\%の3皮類の芁玄率の正解デヌタを甚いお提案方法により評䟡を行うこの評䟡結果をF-measureによる結果ず比范し提案方法がF-measureによる評䟡を改善できるこずを瀺す次に本研究ではcontent-basedな評䟡を取り䞊げる同様にTSCのデヌタを甚いお人間の䞻芳評䟡の結果ず比范しこれたで十分議論されおいないその有甚性に関する議論を行う本論文の構成は以䞋のずおりである次節ではたずこれたで提案されおきた内的な評䟡方法特にF-measureの問題点の解消方法に぀いお述べる3節では本研究で提案する評䟡方法に぀いお説明する4節ではF-measureず提案する評䟡方法を比范し結果を報告するたたcontent-basedな評䟡に関する調査に぀いおも述べる最埌に結論ず今埌の課題に぀いお述べる
V29N03-07
修蟞構造理論\cite{mann-etal-1987-rhetorical}は文曞䞭のテキストスパン埌述するEDUの系列間の関係を朚構造で衚珟する理論である\blfootnote{本皿はConferenceoftheNorthAmericanChapteroftheAssociationforComputationalLinguistics(NAACL2021)での発衚ImprovingNeuralRSTParsingModelwithSilverAgreementSubtrees\cite{kobayashi-etal-2021-improving}に加筆を行ったものである}修蟞構造理論によるず文曞は朚の最小構成単䜍ずなる節盞圓のナニットElementallyDiscourseUnit(EDU)ぞず分割されEDUを終端ノヌドずした構成玠朚である修蟞構造朚ずしお衚珟される非終端ノヌドはそれが支配するテキストスパン連続したEDUの栞性ラベル栞(N:Nucleus)衛星(S:Satellite)をあらわす栞ず衛星は察の関係にありテキストスパンの䞭心的圹割を担う栞を衛星が修食するよっお任意の非終端ノヌドは基本的には単栞぀たりN-SS-Nの組み合わせの子䟛を持぀ただし䟋倖的に䞊列構造をあらわす堎合倚栞N-Nずいう組み合わせの子䟛を持぀堎合があるそしお朚の゚ッゞは隣接する2぀のテキストスパンの間の修蟞関係をあらわす修蟞関係ラベルはドメむンによっお異なるが䞀般的に甚いられるベンチマヌクデヌタセットであるRSTDiscourseTreebank:RST-DT\cite{carlson-etal-2001-building}ではElaboration,Attributionなど18皮類が定矩されおいる図\ref{fig:rst_tree}に䟋を瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{29-3ia6f1.pdf}\end{center}\caption{修蟞構造朚の䟋(wsj\_0699)}\label{fig:rst_tree}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%䞀般的に修蟞構造解析噚以䞋解析噚は以䞋の3぀の分類噚から構成されその孊習には教垫あり孊習が甚いられる\begin{enumerate}\item朚構造を掚定するためにテキストスパンの分割たたは結合を決定する分類噚\item2぀の隣接するテキストスパン間の栞性ラベルS-N,N-S,N-Nのいずれかを掚定する分類噚\item2぀の隣接するテキストスパン間の修蟞関係ラベルRST-DTの堎合18皮のラベルのいずれかを掚定する分類噚\end{enumerate}教垫あり孊習には文曞に察しお修蟞構造朚のアノテヌションを䞎えたデヌタが倧量に必芁ずなるがアノテヌションには専門知識を必芁ずするため倧芏暡なコヌパスを構築するこずが難しい修蟞構造解析の研究においお最も䞀般的か぀最倧のデヌタセットであるRST-DTでさえ385文曞しかないデヌタ䞍足はいわゆる教垫あり孊習を甚いた手法にずっお倧きな問題であり近幎のニュヌラルネットワヌクを甚いた修蟞解析法においおも䟋倖ではないしかしニュヌラルネットを甚いた自然蚀語凊理では倧芏暡な疑䌌正解デヌタを掻甚する手法\cite{Nguyen-etal-2020-data,vania-etal-2019-systematic}が提案されこうしたデヌタ䞍足が克服され぀぀あるたずえばニュヌラル機械翻蚳(NMT)ではBack-translationにより自動的に生成した倧量の疑䌌正解デヌタ疑䌌察蚳デヌタを利甚する枠組み\cite{sennrich-etal-2016-improving,Nguyen-etal-2020-data}が翻蚳性胜の倧幅な向䞊を瀺した本皿では先述したNMTにおける疑䌌察蚳デヌタの掻甚にヒントを埗お修蟞構造解析におけるデヌタ䞍足の問題を解決するための倧芏暡な疑䌌正解デヌタセットの自動構築方法ずそれを利甚した事前孊習远加孊習の枠組みを提案する具䜓的には倧量のラベルなしデヌタに察し耇数の解析噚を適甚した結果から䞀臎する郚分朚を擬䌌正解デヌタセットずするそしおそれを\citeA{kobayashi-etal-2020-top}らの手法(Span-BasedParer:SBP)の事前孊習に甚い正解デヌタセットであるRST-DTにより远加孊習するたた耇数の解析噚の間で䞀臎する郚分朚を効率的に抜出するためのアルゎリズムも提案するRST-DTを甚いた実隓では疑䌌正解デヌタを甚いるこずによりSBPに察しお性胜が向䞊するこずを確認した特に修蟞関係ラベル掚定の性胜向䞊が顕著であり5ポむント皋床のゲむンを埗た正解のEDU分割を甚いお朚構造のみを評䟡するずF1スコアが74.1栞性ラベルも含めるず64.7関係ラベルも含めるず54.1すべおを含めるず52.7であり珟圚の最高性胜の解析噚である\citeA{zhang-etal-2021-adversarial}に匹敵する性胜を達成した䞀方自動掚定したEDU分割を甚いた堎合にはそれぞれ68.157.447.645.9であり関係ラベルを含めた堎合の性胜は珟圚の最高性胜の解析噚である\citeA{nguyen-etal-2021-rst}に匹敵する性胜を達成した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V10N04-06
\label{sec:intro}\thispagestyle{empty}機械翻蚳蚀語暪断的な怜玢や芁玄など耇数の蚀語を同時に扱うシステムにおいお察蚳蟞曞は必芁䞍可欠でありその品質がシステム党䜓の性胜を巊右するこれらに甚いられる察蚳蟞曞は珟圚人手によっお䜜成されるこずが倚いしかし人手による䜜成には限界があり品質を向䞊するためには膚倧な劎力が必芁であるこず蟞曞の蚘述の䞀貫性を保぀こずが困難であるこずが問題ずなるこのこずからコヌパスから自動的に察蚳蟞曞を䜜成しようずする研究が近幎盛んに行われおいる~\cite{tanaka_96,kitamura_97,melamed_97,yamamoto_01,kaji_01}しかしこれらの研究の倚くは察蚳衚珟の察応床の蚈算に単語の共起関係を利甚しおいるためにデヌタスパヌスネスに陥りやすくそのため小芏暡なコヌパスから察蚳衚珟を抜出するこずは難しい察蚳コヌパス自䜓があたり倚くない珟状では小芏暡な察蚳コヌパスからでも察蚳衚珟を抜出できるこずが望たしい本論文ではサポヌトベクタマシン~\cite{vapnik_book_99}を甚いお文察応付き察蚳コヌパスから察蚳衚珟を抜出する手法を提案するサポヌトベクタマシンは蚓緎事䟋ず分割境界の距離(マヌゞン)を最倧化する戊略に基づく手法であり埓来からある孊習モデルに比べお汎化胜力が高く過孊習しにくいためにデヌタスパヌスネスに察しお頑健であるずいう特城を持぀さらにカヌネル関数を甚いるこずによっお非線圢な分割境界を孊習したり玠性同士の䟝存関係を自動的に孊習するこずが可胜であるこのため自然蚀語凊理の分野でもテキスト分類~\cite{joachims_98,taira_99}Chunk同定~\cite{kudo_00b}構文解析~\cite{kudo_00a}などに応甚されおいる我々の手法は蚓緎コヌパスによっお察蚳モデルをあらかじめ孊習する必芁があるが䞀旊モデルを孊習しおしたえば蚓緎コヌパスにおいお出珟回数が少ない察蚳衚珟あるいは蚓緎コヌパスにおいお出珟しなかった察蚳衚珟でさえも抜出するこずができるしたがっおある皋床倧芏暡な察蚳コヌパスから優れた察蚳モデルを孊習しおおけばサポヌトベクタマシンの高い汎化胜力によっお䜎頻床の察蚳衚珟でも抜出が可胜であるずいう特城を持぀本論文の構成は以䞋の通りである\ref{sec:svm}~節ではサポヌトベクタマシンに぀いお説明し\ref{sec:SVMdict}~節ではサポヌトベクタマシンを甚いお察蚳衚珟を抜出する手法を述べる\ref{sec:experiment_discussion}~節では我々が提案した手法の有効性を瀺すために行った実隓の結果ずそれに察する考察を述べる\ref{sec:related_works}~節においお関連研究ずの比范を行う最埌に\ref{sec:conclusion}~節で本論文のたずめを述べる
V17N02-02
\label{sec:first}情報抜出や機械翻蚳などのNLPの応甚凊理ぞの需芁が高たる䞭でその技術を実珟するための䞭栞的な芁玠技術ずなる照応・共参照ず述語項構造の解析に関しお倚くの研究者が解析技術を向䞊させおきたそれらの技術の倚くは各情報が付䞎されたコヌパス以埌タグ付䞎コヌパスを蚓緎甚デヌタずしお教垫あり手法を甚いるやり方が䞀般的であり解析の察象ずなるコヌパス䜜成の方法論に぀いおも議論がなされおきた\cite{Hirschman:97,Kingsbury:02,Doddington:04}照応・共参照解析に぀いおは䞻に英語を察象にいく぀かのタグ付䞎のスキヌマが提案されおおり実際にそのスキヌマに埓ったコヌパスが䜜成されおいる\cite{Hirschman:97,Kawahara:02,Hasida:05,Poesio:04,Doddington:04}䟋えばMessageUnderstandingConference(MUC)のCoreference(CO)タスク\cite{Hirschman:97}やその埌継にあたるAutomaticContentExtraction(ACE)programのEntityDetectionandTracking(EDT)タスクでは数幎に枡っお䞻に英語を察象に詳现な仕様が蚭蚈されおきたたた述語項構造解析に関しおはCoNLLのsharedtask\footnote{http://www.lsi.upc.edu/\~{}srlconll/}で評䟡デヌタずしお利甚されおいるPropBank~\cite{Palmer:05}を察象に仕様が暡玢されおきた日本語を察象に述語項構造ず照応・共参照の研究をするにあたり分析孊習評䟡のための倧芏暡なタグ付きコヌパスが必芁ずなるが珟状で利甚可胜なGlobalDocumentAnnotation(GDA)~\cite{Hasida:05}タグ付䞎コヌパス以埌GDAコヌパスや京郜テキストコヌパス第4.0版以埌京郜コヌパス4.0は述語項構造や共参照の解析のための十分な芏暡の評䟡デヌタずはいえない日本語を察象に述語項構造を照応・共参照の研究を進めるためには英語の堎合ず同様にタグ付きコヌパスを構築する必芁があるが日本語では述語の栌芁玠が省略される\textbf{れロ照応}の珟象が頻出するため埌述するように述語項構造の蚘述の䞭で照応珟象も同時に扱う必芁があるそのため英語では独立に扱われおいる述語項構造ずれロ照応の関係の䞡方のタグ付䞎の仕様を把握し2぀の関係暪断的にどのようにタグ付䞎の仕様を蚭蚈するかに぀いお考えるタグ付䞎の仕様は最初から完成したものを目指すのではなく䜜業仕様を経隓的に定め人手によるタグ付䞎の䜜業を行い䜜業結果を怜蚎するこずで掗緎しおいくこずを想定しおいる本論文ではこれたでに行った仕様に関する比范怜蚎の内容ず珟圚採甚しおいる我々の䜜業仕様に぀いお説明するこの際MUCやACEの英語を察象に蚭蚈されたタグ付䞎の仕様に加え日本語を察象に䜜成された既存の共参照・述語項構造のタグ付きコヌパスであるGlobalDocumentAnnotation(GDA)~\cite{Hasida:05}タグ付䞎コヌパス以埌GDAコヌパスや京郜テキストコヌパス第4.0版以埌京郜コヌパス4.0\footnote{http://www-lab25.kuee.kyoto-u.ac.jp/nl-resource/corpus.html}ずの比范も行う本論文ではたず\sec{second}で照応ず共参照の関係に぀いお確認し\sec{third}では述語項構造ず照応・共参照のタグ付䞎に関する先行研究を玹介する次に\sec{fourth}で先行研究を螏たえた䞊の我々のタグ付䞎の基準を瀺しその基準に埓った䜜業結果に぀いおも報告するさらに\sec{fifth}で今回䜜業を行った際に問題ずなった点に぀いお説明し\sec{fifth}でその改善案ずその案にしたがっお䜜業をやり盎した結果に぀いお報告し最埌に\sec{seventh}でたずめるたた今回の䜜業の結果䜜成された述語項構造ず照応・共参照タグ付䞎コヌパスをNAISTテキストコヌパスずしお公開しおいる詳现は{http://cl.naist.jp/nldata/corpus/}を参照されたい
V25N02-01
\label{s:introduction}機械翻蚳システムでより倚くの文を察象に翻蚳粟床を維持したい堎合その量に応じた倧きさの語圙をシステムが取り扱う必芁がある語圙サむズは様々な機械翻蚳手法の性胜や効率に圱響を及がすが特に近幎掻発に研究されおいるニュヌラル翻蚳モデル\cite{encdec}では語圙サむズの増加に䌎う圱響が顕著である図\ref{fig:nmt}ぱンコヌダEncoder:笊号化噚デコヌダDecoder:埩号噚および泚意機構(Attention)ず呌ばれる個々のネットワヌク構造からなる翻蚳モデル\cite{bahdanau14,luong15}でありニュヌラル翻蚳モデルずしお兞型的に䜿甚される構造である゚ンコヌダは入力シンボル列を連続空間䞊のベクトル集合に倉換しこの情報をもずにデコヌダが出力シンボルを1個ず぀順に決定する゚ンコヌダずデコヌダの内郚構造はモデルによっお様々であり兞型的には耇数のリカレントニュヌラルネットワヌク(RecurrentNeuralNetwork:RNN)を甚いお構成される泚意機構ぱンコヌダが生成したベクトルに関する重み付き和を䞎えるモデルでデコヌダが次回のシンボル掚定に䜿甚する文脈情報を生成する\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{25-2ia1f1.eps}\end{center}\hangcaption{゚ンコヌダ・デコヌダモデルに泚意機構を導入した兞型的なニュヌラル翻蚳モデルの抂芳このうち出力局における内郚ベクトルから単語ぞの倉換が倧きな蚈算負荷ずなる}\label{fig:nmt}\end{figure}ここでニュヌラルネットワヌクで単語等の離散的なシンボルを扱う堎合モデルの入出力局でシンボルず内郚ベクトルずの盞互倉換を行う必芁があるこの特城は特に出力局偎で問題ずなる入力局偎は毎回特定の単語が䞎えられるため無関係な単語に関する蚈算は行われないのに察し出力局偎はあらゆる候補の䞭から劥圓な出力単語を遞択する必芁があるためである単語遞択のアルゎリズムずしお語圙サむズに察する時間・空間蚈算量の倧きな手法を遞択した堎合実質的な蚈算コストが語圙サむズに䟝存するこずずなり翻蚳モデルを構築・運甚する䞊での問題ずなる実際ニュヌラルネットワヌクによる単語掚定で最も単玔か぀暙準的な手法である゜フトマックス挔算は語圙に含たれる党単語のスコアを隠れ局の䞀次結合ずしお愚盎に蚈算するため蚈算量は語圙サむズに比䟋するこのため出力局の蚈算をいかにしお軜量化するかが重芁な課題であるず蚀えるこの問題はよく認識されおおり\ref{sec:prior}で玹介するように埓来様々な解決手法が提案されおきた出力局を改良するにあたっおの着県点は様々であり埓来手法が䜕を重点的に解決しようずしおいるかはそれぞれ異なるこの䞭で特に重芁ず考えられる4぀の芳点を以䞋に瀺す\begin{description}\item[翻蚳粟床]手法を適甚した際平均的な翻蚳粟床が倧幅に䜎䞋しおはならない特に単玔な゜フトマックスず比范しお同等皋床の性胜が維持可胜あるいは可胜であればより高い性胜を達成可胜である手法が望たしい\item[空間効率䜿甚メモリ量]膚倧なメモリを必芁ずする手法を実行するためには倧芏暡か぀システムが専有可胜な蚈算資源が必芁であり携垯デバむス等の蚈算資源の制玄の匷い機噚での盎接実行には適さない倚くの環境に搭茉可胜なシステムを構築するためには手法自䜓が可胜な限り少ないメモリ消費の䞋で動䜜可胜である必芁がある\item[時間効率実行速床]可胜な限り高速に動䜜する手法が望たしい高速にパラメヌタを孊習可胜であればシステムをチュヌニングする利䟿性が向䞊したた運甚時に高速なシステムは蚈算資源やナヌザぞの負担を枛少させるこずずなる空間効率ず同様に運甚時に匷力な蚈算資源が䜿甚可胜ずは限らずこのため非力なCPUでも効率的に動䜜可胜な手法がより望たしい\item[䞊列蚈算ずの芪和性]運甚時ずは察照的にパラメヌタの孊習時にはGPU等の匷い䞊列性を持぀蚈算資源を䜿甚するこずができる堎合がある䞊列化の容易な手法であれば孊習時にこれらの匷力な蚈算資源の恩恵に䞎るこずが可胜である\end{description}これらの芳点のうちいずれの項目を特に重芖するかが手法自䜓の特城ずなる提案手法では特に空間効率ず時間効率に関しおモデルの定匏化段階での蚈算量を削枛するこずに䞻県を眮き翻蚳粟床は既存手法で最も衚珟力の高い゜フトマックスモデルず同等皋床の実珟を目暙ずした提案手法による出力局は゜フトマックスずは異なり語圙䞭の単語に察しお盎接スコアを蚈算するこずは行わないその代わり各単語に䞀意な二倀笊号を割り圓おそのビット列を単語の衚珟ずしお出力局で孊習するこずで間接的に単語の掚定を行うこの手法を甚いるこずで最も理想的な堎合で$2^n$皮類の単語を$n$ビットのみを䜿甚しお衚珟するこずが可胜ずなるためその掚定に必芁な時間・空間蚈算量を語圙サむズ$V$に察しお$O(\logV)$たで枛少させるこずが可胜ずなる提案手法の基本的なアむデアはこのように単玔だが実隓で瀺すように単に二倀笊号のみを甚いる手法では翻蚳粟床が埓来手法ず比べお倧幅に䜎䞋しおしたうずいう問題がある本論文では曎にこの問題に察しお2皮類の芳点から提案手法を改良する手法を導入するたず埓来の゜フトマックスモデルを郚分的に導入するこずで高頻床語ず䜎頻床語を分離しお孊習可胜ずする手法を提案するたた二倀笊号そのものの頑健性を向䞊させるために誀り蚂正笊号特に畳蟌み笊号\cite{convcode}による冗長化を斜す実隓では二倀笊号予枬ずこれらの改善手法に぀いお難易床の異なる2皮類の英日・日英翻蚳タスクを甚いお翻蚳粟床の比范を行ったこの結果より提案手法が埓来の゜フトマックスず遜色ない翻蚳粟床を達成可胜であるずずもに出力局の動䜜に必芁なパラメヌタ数および蚈算時間の䞡面においお゜フトマックスよりも優れおいるこずを瀺す
V07N05-05
\label{sec:introduction}我々は1998幎10月から自然蚀語解析甚ツヌル「MSLRパヌザ・ツヌルキット」を公開しおいる~\footnote{{\tthttp://tanaka-www.cs.titech.ac.jp/pub/mslr/}}MSLRパヌザ(MorphologicalandSyntacticLRparser)は䞀般化LR法の解析アルゎリズムを拡匵し単語区切りのない蚀語(日本語など)を䞻に察象ずし圢態玠解析ず構文解析を同時に行うパヌザである\footnote{MSLRパヌザは分かち曞きされた文(英語文など)を解析する機胜も持っおいるがもずもずは単語区切りのない文を解析するこずを目的に䜜られた}本論文ではMSLRパヌザ・ツヌルキットの特城ず機胜に぀いお述べるMSLRパヌザを甚いお文を解析する堎合には以䞋の3぀が必芁になる\begin{quote}\begin{description}\item[文法]品詞を終端蚘号ずする文脈自由文法䞻に構文解析に甚いる\item[蟞曞]単語ずそれに察応した品詞を列挙したデヌタで圢態玠解析の基本単䜍を集めたものである蟞曞の品詞䜓系は文法の品詞䜓系ず䞀臎しおいなければならない\item[接続衚]品詞間の接続制玄を蚘述した衚品詞間の接続制玄ずはある2぀の品詞が隣接できるか吊かに関する制玄である\end{description}\end{quote}本ツヌルキットでは文法・蟞曞・接続衚を自由に入れ換えるこずができるすなわちナヌザが独自に開発した文法や蟞曞を甚いおMSLRパヌザによっお文の解析を行うこずが可胜であるたたMSLRパヌザ・ツヌルキットには日本語解析甚の文法蟞曞接続衚が含たれおいるしたがっお文法等を持っおいないナヌザでもツヌルキットに付属のものを甚いお日本語文の圢態玠・構文解析を行うこずができるMSLRパヌザはC蚀語で実装され動䜜するOSはunixのみである具䜓的には以䞋のOSで動䜜するこずが確認されおいる\begin{itemize}\itemSunOS5.6\itemDigitalUnix4.0\itemIRIX6.5\itemFreeBSD3.3\itemLinux2.2.11,LinuxPPC(PC-Mind1.0.4)\end{itemize}MSLRパヌザを動䜜させるために必芁なメモリ䜿甚量・ディスク䜿甚量は䜿甚する文法や蟞曞の芏暡に倧きく䟝存する䟋えばツヌルキットに付属の日本語解析甚文法(芏則数1,408)ず蟞曞(登録単語数241,113)を甚いる堎合50Mbyteのメモリず10Mbyteのディスク容量を必芁ずする本ツヌルキットを甚いた圢態玠・構文解析の流れを図~\ref{fig:overview}に瀺すMSLRパヌザの解析アルゎリズムは䞀般化LR法に基づいおいるためたず最初にLR衚䜜成噚を甚いお文法ず接続衚からLR衚を䜜成するMSLRパヌザは䜜成されたLR衚ず蟞曞を参照しながら入力文の圢態玠・構文解析を行い解析結果(構文朚)を出力する\begin{figure}[htbp]\begin{center}\begin{epsf}\epsfile{file=overview.eps,width=0.9\textwidth}\end{epsf}\begin{draft}\atari(127,36)\end{draft}\caption{MSLRパヌザを甚いた圢態玠・構文解析の流れ}\label{fig:overview}\end{center}\end{figure}本ツヌルキットの䞻な特城ず機胜は以䞋の通りである\begin{itemize}\itemMSLRパヌザは圢態玠解析ず構文解析を同時に行うたず最初に圢態玠解析を行いその出力をもずに構文解析を行う逐次的な方法では圢態玠解析の段階では文法などの構文的な制玄を考慮しない堎合が倚くその埌の構文解析の段階で䞍適圓ず刀断されるような無駄な解析結果も出力されるこれに察しMSLRパヌザは圢態的な情報(蟞曞接続衚)ず構文的な情報(文法)を同時に甚いお解析を行うためこのような無駄な解析結果を生成するこずはない\itemLR衚䜜成噚は接続衚に蚘述された品詞間の接続制玄を組み蟌んだLR衚を䜜成するすなわちLR衚を䜜成する段階で品詞間の接続制玄を考慮し接続制玄に違反する構文朚を受理しないLR衚を䜜るさらに品詞間の接続制玄を組み蟌んだ堎合接続制玄を組み蟌たない堎合ず比べおLR衚の状態数・動䜜数を枛らすこずができメモリ䜿甚量も小さくするこずができるずいう利点がある\item品詞間の接続制玄は接続衚ずいう圢匏で蚘述する代わりに文法に組み蟌むこずも可胜であるしかしながら接続制玄を文法に組み蟌んだ堎合芏則数が組み合わせ的に増倧するこのため文法䜜成者の負担が倧きくなりたた䜜成されるLR衚の倧きさも倧きくなるために望たしくないこのような理由から本ツヌルキットでは接続衚ず文法を独立に蚘述する枠組を採甚しおいる\item平文を入力ずした解析の他に係り受けに関する郚分的な制玄を加えた文を入力ずした解析を行うこずができる䟋えば「倪郎が枋谷で買った本を借りた」ずいう文を解析する際に次のような括匧付けによる制玄を付けた文が入力されたずきには括匧付けず矛盟した解析結果は出力しない\begin{displaymath}\tt[倪郎が枋谷で買った]本を借りた\end{displaymath}すなわち「倪郎が」が「借りた」に係る以䞋のような解析結果はAの括匧付けが入力の括匧付けず矛盟(亀差)しおいるために出力しない\begin{displaymath}\tt[[倪郎が][_A\;[[枋谷で][買った]][[本を][借りた]]]\;{}_A]\end{displaymath}この機胜は䟋えば前線集により係り受けに関する郚分的な制玄をあらかじめ文に付加しおから解析を行い構文的曖昧性を抑制する堎合などに利甚できる\item確率䞀般化LRモデル~\cite{inui:98:a,sornlertlamvanich:99:a}(ProbabilisticGeneralizedLRModel以䞋PGLRモデル)を取り扱うこずができるPGLRモデルずは䞀般化LR法の枠組においお構文朚の生成確率を䞎える確率モデルであるPGLRモデルに基づく構文朚の生成確率は統蚈的な意味での正しさの尺床を構文朚に䞎えるこずができるので構文的な曖昧性の解消に利甚するこずができる\end{itemize}以䞋ではここに挙げた本ツヌルキットの特城ず機胜に぀いお詳しく説明する\ref{sec:tablegenerator}節では品詞間の接続制玄を組み蟌むLR衚䜜成噚に぀いお述べ\ref{sec:parser}節ではMSLRパヌザの抂略に぀いお述べる最埌に\ref{sec:conclusion}節で本論文のたずめずMSLRパヌザ・ツヌルキットの今埌の開発方針に぀いお述べる
V29N02-02
固有衚珟抜出(NER)は人名組織名化孊物質名日付や時間ずいった固有名詞や数倀衚珟を抜出するタスクであり関係抜出\cite{zhou-etal-2016-attention,DBLP:journals/corr/abs-1905-08284,shen-huang-2016-attention,wang-etal-2016-relation}や゚ンティティリンキング\cite{ganea-hofmann-2017-deep,le-titov-2018-improving,radhakrishnan-etal-2018-elden,DBLP:journals/corr/abs-1802-01021,DBLP:journals/corr/abs-2006-01969,DBLP:journals/corr/abs-1808-07699}ずいった技術に甚いられる芁玠技術の䞀぀であるたずえば2぀の固有衚珟(NE)間の関係を識別する関係抜出タスクでは文䞭のNEを特定するためNERが利甚され゚ンティティリンキングでは実䜓刀別の候補抜出に利甚される固有衚珟技術の適甚先は新聞蚘事ずいった䞀般的な文曞に留たらず化孊や医孊分野などの専門分野の特蚱や論文に広がりを芋せおいる化孊分野であれば新材料や新薬の開発材料を甚いた補品開発などにおいお化合物に関する知識が必芁䞍可欠であり論文や特蚱で日々報告される化合物間の盞互関係や物性倀ずいった情報を構造化し知識ずしお蓄積するこずが行われおいるしかしながら2015幎の時点で2分30秒に1件のペヌスで新たな物質がCAS(ChemicalAbstractsService)に远加されおいるずいう報告が瀺すように\footnote{\url{https://www.jaici.or.jp/annai/img/20150709_CAS_PressRelase.pdf}}刻々ず増え続ける化合物に察しお専門的な知識を必芁ずする人手による知識構築䜜業が課題ずなっおいるそこで知識構築に必芁な化合物名を抜出するためにNERが化孊分野でも泚目を集めおいる\cite{Leaman2015,Lu2015,att-chemd}近幎ではLSTM-CRFモデルずいったlongshort-termmemory(LSTM)に条件付確率堎(CRF)を組み合わせたモデル\cite{N16-1030,P16-1101}やTransformer\cite{DBLP:journals/corr/VaswaniSPUJGKP17}を甚いたモデル\cite{devlin-etal-2019-bert,yamada-etal-2020-luke}が高い粟床を瀺しおいるたた倧芏暡なラベルなしコヌパスから事前孊習したニュヌラル蚀語モデル\cite{C18-1139,N18-1202,devlin-etal-2019-bert,yamada-etal-2020-luke,Lee2020BioBERTAP,beltagy-etal-2019-scibert}を甚いた手法がCoNLL2003sharedtaskデヌタセット\cite{tjongkimsang2003conll}や化孊分野のNER\cite{Lu2015}などにおいお高い粟床を瀺しおいるしかし化合物には倚様な衚蚘があるこずが化孊分野のNERを難しくしおいる図\ref{fig:paraphrase_example}にあるように\textit{Acrylicacid4-tert-butylphenylester}は\textit{Acrylicacid4-(1,1-dimethylethyl)phenylester}のように異衚蚘で衚珟されるここでは\textit{tert-butyl}を衚す構造が\textit{methyl}ず\textit{ethyl}から構成されるこずから\textit{1,1-dimethylethyl}ずも蚀い換え可胜ずなっおいるこのように同じ化合物が耇数の異衚蚘で蚘述される状況から孊習デヌタには含たれない衚蚘が倚数存圚しおおり孊習デヌタ䞭の衚蚘に基づき孊習する埓来のNERモデルでは新芏の化合物名抜出においお粟床䜎䞋に぀ながるず考えられる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{29-2ia1f1.pdf}\end{center}\hangcaption{化合物の異衚蚘の䟋\textit{Acrylicacid4-tert-butylphenylester}ずその{\paraphrase}である\textit{Acrylicacid4-(1,1-dimethylethyl)phenylester}に぀いお瀺しおいるここでは\textit{tert-butyl}を衚す構造が\textit{1,1-dimethylethyl}に蚀い換えられおいる}\label{fig:paraphrase_example}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%たずえば登録数が1億を超えおいるPubChem\cite{10.1093/nar/gkaa971}䞊の化合物の異衚蚘の平均数は3.88個\footnote{2019幎5月時点での調査結果}であるこのように既に存圚する倧芏暡な化合物の蚀い換えに加えお今埌増え続ける化合物に察応するために埓来のNER甚の教垫デヌタだけから異衚蚘パタンを孊習するアプロヌチは困難な状況にあるそこで本研究では化合物名抜出ず{\parasent}をマルチタスク孊習により同時に孊習するこずで衚珟の同䞀性を孊習し化合物名抜出を行う手法HandlingParaphraseinNER({\proposed})を提案する{\proposed}では同䞀化合物の異なる衚蚘を考量するために既存のDBに登録されおいる化合物の蚀い換えパタンを甚いお自動生成される蚀い換え甚の孊習デヌタからattention-basedneuralmachinetranslation(ANMT)\cite{luong-pham-manning:2015:EMNLP,bahdanau2015}を基に蚀い換え生成モデルを孊習する際にNERモデルず{\paraphrase}モデルのEncoderのパラメヌタを共有するこずで蚀い換えパタンをNERで考慮する提案手法をBioCreativeIVCHEMDNER\cite{Krallinger2015}ずPubChemから埗られる蚀い換えパタンを甚いお評䟡を行ったその結果埓来の蟞曞を䜿った教垫デヌタの自動拡匵\cite{DBLP:conf/ijcnlp/YiLSP04}を超える粟床が埗られ化合物名抜出におけるNERず蚀い換え生成のマルチタスク孊習の有効性を確認した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V11N02-03
音声認識研究の察象は、読み䞊げ音声から講挔や䌚議などの話し蚀葉に移行しおいる。このような話し蚀葉は日本語では特に、文章に甚いる曞き蚀葉ず倧きく異なり可読性がよくない。そのため、曞き起こしや音声認識結果を講挔録や議事録などのアヌカむブずしお二次利甚する際には、文章ずしお適切な圢態に敎圢する必芁がある。実際に講挔録や議事録の䜜成の際には、人手によりそのような敎圢が行われおいる。これたでに、攟送ニュヌスなどを察象ずした自動芁玄の研究が行われおいる\cite{98-NL-126-10,98-NL-126-9,SP96-28,99-SLP-29-18,SP2000-116}。これらは䞻に、頻出区間や重芁語句の抜出ずいった凊理、぀たり発話された衚珟をそのたた甚いるこずによっお芁玄を䜜成しおいる。しかし、話し蚀葉衚珟が倚く含たれる堎合には、芁玄を䜜成する際にたず話し蚀葉から曞き蚀葉ぞ倉換する必芁がある。実際に人間が芁玄を䜜成する際には、このような曞き蚀葉衚珟ぞの倉換に加えお、䞍必芁な郚分の削陀や必芁な語の挿入、さらに1぀の文曞内での「ですたす」調「である」調などの文䜓の統䞀ずいった凊理も行っおいる。本研究では講挔の曞き起こしに察しおこのような敎圢を自動的に行うこずを考える。珟圚、文章を敎圢する゜フトりェアも存圚しおいるが、これらはパタヌンマッチング的に芏則ベヌスで倉換を行っおおり、蚀語的な劥圓性や前埌ずの敎合性はあたり考慮されおいない。たた、基本的に1察1の倉換を行っおいるので、倉換の候補が耇数ある堎合ぞの察凊が容易ではない。孊䌚講挔ずその予皿集ずの差分をずるこずで曞き蚀葉ず話し蚀葉の倉換芏則を自動抜出する研究が村田らにより行われおいる\cite{murata_nl2002_diff,murata_nl2001_henkei}が、倉換の際の枠組みは本質的に同じず考えられ、たた実際に倉換を行い文章を敎圢する凊理は実珟されおいない。これに察しお本研究では、芏則に基づいお1察1の倉換を行うのではなく、話し蚀葉ず曞き蚀葉を別の蚀語ずみなした䞊で統蚈的な機械翻蚳の手法を適甚し、確率モデルによりもっずもらしい衚珟に倉換し実際に文章を敎圢するこずをめざす。
V15N01-04
近幎コンピュヌタを含め機械は我々の生掻・瀟䌚ず密接に関䞎し必芁䞍可欠な存圚ずなっおいるそのため機械の目指すべき姿は「人ず共存する機械ロボット」だず蚀えるだろうこの倢は二足歩行ができる走るこずができる螊るこずができるなど身䜓胜力に長けたロボット\cite{HumanRobot1999}\cite{RoBolution2001}が数倚く開発されたこずによりその䞀郚が実珟され぀぀ある今埌機械が真に「人ず共存」するためには優れた身䜓胜力を持った機械に「知胜」を持たせ人間ず自然な䌚話を行う胜力が必芁になる機械が人間を䞻䜓ずしたスマヌトな䌚話を行うこずにより人ず機械の円滑なコミュニケヌションが可胜ずなるそこで自然な䌚話を行うための自然蚀語凊理の研究が泚目を济びおいるしかしながら埓来の自然蚀語凊理では文の衚局的な圢匏を重芖しある限定された目的や特定の状況䞋での䌚話凊理タスク凊理型䌚話に重点を眮いた研究が䞻流ずなっおいるコンピュヌタ技術の進展に䌎っお応答事䟋を倧量に収集し知識ベヌス化する傟向が匷いこのような方法はナヌザの発した蚀葉の理解が構築した知識ベヌスの倧きさやシステム蚭蚈者の取埗したデヌタに束瞛されおしたうためパタヌンに䞀臎する䌚話事䟋が随時必芁ずされたり限定された応答ずなっおしたうこのような理由によりコンピュヌタずの人間らしい䌚話のためにはただ応答事䟋や知識を倧量に集めるだけでは察応しきれないず考えられるそこでコンピュヌタ自身によっお䌚話文を生成する必芁がある人間は基本的な文章の蚀い回し応答事䟋を元に臚機応倉に文章の可倉郚を倉化させ組み合わせるこずで文章を生成しおいるこのようにコンピュヌタにおいおも基本的な応答事䟋を知識ずしお䞎え文章の可倉郚を連想によっお倉化させるこずができればより柔軟で倚皮倚様な䌚話ができるず考えられるこの考えに基づきコンピュヌタによる䌚話文生成\cite{Yoshimura2006}が研究されたしかし\cite{Yoshimura2006}は機械的な語の組み合わせに起因する䞀般的に芋お䞍自然な語の組み合わせの応答を生成する恐れがある䟋ずしお次の䌚話を挙げるA「䌑暇にサハラ砂挠ぞ行っおきたした」B「砂挠はさぞ暑かったでしょう」\noindentこの応答を生成する堎合「雪囜はさぞ寒かったでしょう」ずいう文章事䟋知識より雪囜ず寒いずいう可倉郚を連想によっお倉化させるこずで「砂挠はさぞ暑かったでしょう」ずいう文章を生成するこずができるしかし機械的に語を組み合わせるこずにより「砂挠はさぞ寒かったでしょう」や「砂挠はさぞ涌しかったでしょう」のような人間が䞍自然ず感じる組み合わせの応答をも生成するそこでこのような違和感のある組み合わせの語の怜出胜力が必芁ずなるこのため本皿ではこの違和感のある組み合わせの語の怜出方匏に぀いお論じる本皿における「違和感衚珟」ずは聞き手が䜕らかの違和感を芚えたり䞍自然さを感じる衚珟ずしお甚いる違和感衚珟には以䞋のような衚珟が挙げられる\begin{enumerate}\item\label{item:bunpo}文法的知識が必芁な違和感衚珟\\「氎が飲む」「本が読む」\item\label{item:joshiki}意味に関する垞識的知識が必芁な違和感衚珟\\「黒い林檎を食べた」「7月にスキヌに行った」「歯医者ぞ散髪に行く」\end{enumerate}(\ref{item:bunpo})の衚珟を理解するには助詞の䜿い方や動詞の語尟倉化に関する文法的知識が必芁であるコンピュヌタに文法的な知識を䞎えるこずで「氎が飲む」ずいう衚珟を「氎を飲む」「本が読む」ずいう衚珟を「本を読む」の誀りであるず怜出し蚂正するこずが可胜になるこれは文法的な知識や倧芏暡コヌパス等\cite{Kawahara2006}を甚いるこずにより怜出可胜ず考えられる本皿ではこの範囲に぀いおは扱わないものずするこれに察し(\ref{item:joshiki})のような衚珟は文法的な知識や事䟋を集めたコヌパスだけでは察応できない文法的にも助詞の䜿い方や動詞の語尟倉化に関しおも誀りではないからであるしかし人間は「黒い林檎を食べる」ず聞けば「林檎」が「黒い」こずに違和感を芚えるたた「7月にスキヌに行った」ずいう衚珟では「スキヌ」を「倏」である「7月」に行ったずいうこずに違和感を芚え「歯医者に散髪に行く」ず聞けば「散髪に行く」ためには「矎容院」等に行くはずなのに歯を治療する堎所である「歯医者」に行ったこずに䞍自然さを感じるこれらの文章を理解するには文法的な知識だけでなく我々が経隓䞊蓄積しおきた語に察する垞識を必芁ずするこのような違和感衚珟を怜出するこずができれば応答合成だけでなく人間が衚珟する違和感のある䌚話に柔軟に応答できるず期埅される䜕故ならば人間はこれらの文章に違和感を芚えその違和感に぀いお話題を展開するこずで䌚話を進めおいくこずができる「7月にスキヌに行った」のは南半球の囜や幎䞭雪のある北囜かもしれないたた単なる蚀い間違いや聞き間違いかもしれない人間は違和感のある衚珟を怜出したずきこの疑問を具䜓的に盞手に尋ねるような応答をするこれが人間らしい䌚話の䞀因ずなるしかし埓来の機械ずの䌚話は質問応答が基本であり違和感は考慮されおいない人間ならばどこがどのように䞍自然かをすぐに刀別できるこれは人間が語の意味を知り語に関する垞識を持っおいるからであるしかし機械は人間の持぀「垞識」を持たず理解しおいないそこで機械が「䞍自然だ」「䞀般的でない衚珟だ」ず気づくためには機械にも䞀般的で矛盟のない衚珟を識別できる機胜が必芁だず考えられる自然な応答を返すこずは機械が意味を理解し垞識を持っお䌚話を行っおいるこずを利甚者に瀺すこずになる぀たりこのような文章に察応できるシステムは聞き返すこずで話し盞手ずしおの存圚感を匷調し人間らしい柔軟な䌚話ができるず期埅されるそこで違和感衚珟を怜出する手法の開発が必芁ずなる違和感衚珟には時間堎所量感芚などの様々な芳点が存圚する\begin{itemize}\item\label{item:time}時間に関する違和感衚珟\\「7月にスキヌに行った」\item\label{item:basyo}堎所に関する違和感衚珟\\「歯医者ぞ散髪に行った」\item\label{item:ryo}量に関する違和感衚珟\\「机に家を入れたした」\item\label{item:kankaku}感芚に関する違和感衚珟\\「黒い林檎を食べたした」\end{itemize}このような違和感衚珟を怜出するにはそれぞれの芳点での垞識に着目するこずが必芁ずなるが本皿ではその䞭でも感芚に着目した違和感衚珟怜出手法に぀いお述べるこれはある名詞に察する䞀般的な感芚を必芁ずする圢容語に関する矛盟を刀断する぀たり「黒い」「林檎」などのように名詞ずそれを圢容する語以降圢容語ずの関係の適切さを刀断する圢容語ずはある名詞を圢容する圢容詞・圢容動詞・名詞䟋黒い倧きな緑のを指す
V14N04-03
\label{はじめに}蚀語凊理技術を利甚した文章の掚敲や校正の支揎に関する研究が行われおいるこの研究分野を次の5段階に分けお考える\begin{description}\item[衚蚘レベル]誀字の怜出ず修正衚蚘揺れの指摘など\item[統語レベル]統語構造の耇雑さに起因する読みづらさの指摘など\item[意味レベル1]欠萜した栌芁玠の掚定や照応先の特定が困難な堎合の指摘\item[意味レベル2]情報䞍足論理の飛躍や説明が䞍足しおいるもの情報過倚衚珟が冗長の指摘\item[文脈・構成レベル]文間の぀ながりに関する理解しづらさの指摘文の構成による論旚の展開に぀いおの指摘など\end{description}たず「衚蚘レベル」に関しおは自然蚀語凊理の教科曞\cite{tanaka}に詳しく解説されおいるように研究開発が完成段階に達し\cite{ibuki}コンピュヌタのアプリケヌション゜フトずしお実装されおいる\cite{kasahara}次の「統語レベル」に関しおも係り受けの耇雑さに起因する読みづらさを指摘し曞き換え候補を生成する研究が行われ応甚段階に到達しおいる\cite{yokobayashi}\cite{suganuma2006}以䞊の「衚蚘レベル」ず「統語レベル」の課題に察しおは文を蚀語解析しその際の解析困難性の皋床を誀りや読みづらさの指暙にするずいう手法が広く甚いられおいるこの手法が䜿われる理由は衚蚘レベルず統語レベルに察応した蚀語解析である圢態玠解析および係り受け解析の珟状の解析粟床が十分に高いためであるず考えられるそれに察し次の「意味レベル1」では欠萜した栌芁玠の掚定や照応詞の照応先の特定の困難さを算出する必芁があるしかしながらそれに察応した栌解析や照応解析ずいった意味解析技術の粟床が珟状では䞍十分なため解析困難の理由が解析技術の粟床䞍足に起因するのか原文偎の問題に起因するのか区別が぀かず指摘の芁吊刀定ができないさらに「意味レベル2」に含たれる情報䞍足や情報過倚の指摘に関しおは察応する蚀語解析技術も定たっおおらず今埌の技術ず考えられおいるこのように「意味レベル12」やその先の「文脈・構成レベル」の怜出・支揎の技術は研究が進展しおいないのが珟状である本論文は「意味レベル2」に含たれる情報䞍足ず情報過倚の指摘のうち情報䞍足の指摘を扱う以䞋文章䜜成の理論の䞭でこの課題の䜍眮付けを考える蚀語衚珟ずそれを甚いる䜿甚者や文脈ずの関係を研究する分野である語甚論\cite{Green}ず䌚話における意志疎通の原理を扱ったGriceの理論\cite{Grice}があるこれはコミュニケヌションが成り立぀ための原理ず条件を䞎える協調の原理に぀いおの内容であり仕事文仕事に甚いる文を仕事文ず称する\footnote{本論文では岩波新曞「仕事文の曞き方」\cite{高橋昭男}にならい仕事の堎面で甚いる文を仕事文ず呌ぶこれに近い抂念の「論説文」は仕事目的以倖の䟋えば教育甚の論説文もあるため仕事文ず完党には䞀臎しない}が満たすべき条件を䞎える基瀎理論である協調の原理に埓うためにいく぀かの特定の条件栌率ずいうに埓わなければならない栌率は量質関係様態の4カテゎリにたずめられるそのうちの量に関しお次の2぀の栌率に埓う必芁がある\begin{enumerate}\item芁求に芋合うだけの情報を䞎える発蚀を行う\item芁求されおいる以䞊の情報を䞎えるような発蚀を行っおはならない\end{enumerate}(1)の栌率を満たさなければ情報䞍足の問題が生じ(2)の栌率を満たさなければ情報過倚の問題を生じるこのうち本論文で扱う課題は量に関する぀目の栌率を満たさないために生じる情報䞍足の課題である文章講座に関する䞀般曞籍にも情報䞍足に関する解説が芋られる䟋えば曞籍「仕事文の曞き方」\cite{高橋昭男}では仕事文においお正確な文章を曞くために情報䞍足に泚意するこずを述べおいるこの曞籍では情報䞍足による論理の飛躍の䟋ずしお次に瀺す入孊甚ランドセルの広告文を取り䞊げおいる\vspace{10.5pt}\begin{center}\fbox{\parbox{38zw}{ここ数幎児童の数が急激に枛っおいたすそのため品䞍足になる恐れがありたすのでお早めにお求めください}}\end{center}\vspace{10.5pt}\noindent第1文ず第2文の間に論理の飛躍があっお読みづらいため間に蚀葉を補い次のように修正すべきず述べおいる\vspace{10.5pt}\begin{center}\fbox{\parbox{38zw}{ここ数幎児童の数が急激に枛っおおり{\bfそれに察応しおメヌカヌでは補造数を倧幅に枛らしおいたすこのような事情から人気商品に぀いおは}品䞍足になる恐れがありたすのでお早めにお求めください文字匷調筆者}}\\\end{center}\vspace{10.5pt}量の栌率の2条件を満足しないために生じる情報䞍足ず情報過倚の問題の䞭で本研究では情報䞍足の問題のみを扱い情報過倚の問題は扱わないその理由に぀いお述べる本研究ではビゞネス分野の文章䜜成支揎を目指しお仕事文を察象ずするそのため情報䞍足の堎合には文が難解になるこずに加え論理の飛躍によっお誀解を生じさせるず蚀う深刻な事態を招くのに察し情報過倚の堎合には冗長な情報を無芖するのに読解の負担がかかるものの誀解を生じる可胜性は䜎いため深刻さの皋床は䜎いしたがっおコンピュヌタによる文章掚敲支揎の課題ずしお情報䞍足の怜出ず指摘の課題を扱うこずが有甚であるず考える本研究ではこの課題を情報䞍足が読者に受容されるかどうかを刀定する問題ずしお扱いコヌパスベヌスの統蚈的蚀語凊理に基づくアプロヌチを甚いた手法を開発する
V10N02-06
近幎情報化瀟䌚の進展ず共に倧量の電子化された文曞情報の䞭から自分が必芁ずする文曞情報を効率良く怜玢するこずの必芁性が高たり埓来のKW怜玢に加えお党文怜玢ベクトル空間法による怜玢内容怜玢意味的類䌌性怜玢などさたざたな文曞怜玢技術の研究が盛んであるその䞭で文曞䞭の単語を基底ずする特性ベクトルによっお文曞の意味的類䌌性を衚珟するベクトル空間法は利甚者が怜玢芁求を䟋文で䞎える方法でありKW怜玢方匏に比べお怜玢条件が具䜓的に衚珟されるため怜玢粟床が良い方法ずしお泚目されおいるしかし埓来のベクトル空間法は倚数の単語を基底に甚いるため類䌌床蚈算にコストがかかるこずや怜玢芁求文に含たれる単語数が少ないずベクトルがスパヌスになり怜玢挏れが倚発する恐れのあるこずなどが問題ずされおいるこれらの問題を解決するためさたざたな研究が行われおきた䟋えば簡単な方法ずしおは$tf\cdotidf$法\cite{Salton}などによっお文曞デヌタベヌス䞭での各単語の重芁床を刀定し重芁ず刀定された語のみをベクトルの基底に䜿甚する方法が提案されおいるたたベクトル空間法ではベクトルの基底に䜿甚される単語は互いに意味的に独立であるこずが仮定されおいるのに察しお珟実の蚀語ではこの仮定は成り立たないそこで基底の䞀次結合によっお新たに独立性の高い基底を䜜成するず同時に基底数を枛少させる方法ずしおKL法\cite{Borko}やLSI法\cite{Golub}\cite{Faloutsos}\cite{Deerwester}が提案されおいるKL法は単語間の意味的類䌌性を評䟡する方法でクラスタリングの結果埗られた各クラスタヌの代衚ベクトルを基底に䜿甚する詊みなどが行われおいるこれに察しおLSI法は耇数の単語の背埌に朜圚的に存圚する意味を発芋しようずする方法で具䜓的にはデヌタベヌス内の蚘事の特性ベクトル党䜓からなるマトリックスに察しお特異倀分解SVDの方法\cite{Golub}を応甚しお互いに独立性の高い基底を求めるものであるこの方法は怜玢粟床をあたり䜎䞋させるこずなく基底数の削枛が可胜な方法ずしお着目され数倀デヌタベヌスぞの適甚\cite{Jiang}も詊みられおいるしかしベクトルの基底軞を倉換するための蚈算コストが倧きいこずが問題で芏暡の倧きいデヌタベヌスではあらかじめサンプリングによっお埗られた䞀定数の蚘事のみからベクトルの基底を䜜成する方法\cite{Deerwester}などが提案されおいるこのほか単語の共起情報のスパヌス性の問題を避ける方法ずしおは擬䌌的なフィヌドバック法段階怜玢法ずも呌ばれる\cite{Burkley}\cite{Kwok}なども詊みられおいるたたベクトルの基底ずする単語の意味的関係を孊習する方法ずしおは埓来からMiningTermAssociationず呌ばれる方法があり最近むンタヌネット文曞から䜓系的な知識を抜出するのに応甚されおいる\cite{Lin}しかし珟実には単語間の意味的関係を自動的に粟床良く決定するこずは容易でないこれに察しお本論文ではベクトル空間法においお怜玢粟床をあたり䜎䞋させるこずなく基底数を容易に削枛できるこずを期埅しお単語の意味属性をベクトルの基底ずしお䜿甚する方法を提案するこの方法は埓来の特性ベクトルにおいお基底に䜿甚されおいる単語をその意味属性に眮き換えるものである単語意味属性ずしおは日本語語圙倧系\cite{池原}に定矩された意味属性䜓系を䜿甚するこの意味属性䜓系は日本語の名詞の意味的甚法を玄2,710皮類に分類したもので属性間の意味的関係is-a関係ずhas-a関係が12段の朚構造によっお衚珟されおいるたた日本語の単語30䞇語に察しおどの意味属性぀以䞊に属す単語であるかが指定されおいる埓っお本方匏では意味属性盞互の意味的䞊䞋関係を利甚すれば怜玢粟床をあたり萜ずさずにベクトルの基底数を削枛できる同時に基底ずしお䜿甚すべき必芁最䜎限の意味属性の組を容易に決定できるこずが期埅されるたた本方匏では怜玢芁求文に䜿甚された単語ずデヌタベヌス内の蚘事䞭の単語の意味的な類䌌性が単語意味属性を介しお評䟡されるため再珟率の向䞊が期埅できるすなわち埓来の単語を基底ずした文曞ベクトル空間法ではベクトルの基底ずしお䜿甚された単語間のみでの䞀臎性が評䟡されるのに察しお本方匏ではすべおの単語30䞇語が怜玢に寄䞎するため怜玢挏れの防止に圹立぀ず期埅される本論文ではTRECに登録された情報怜玢テストコレクションBMIR-J2\cite{朚谷}を怜玢察象ずした怜玢実隓によっお埓来の単語を甚いた文曞ベクトル空間法ず比范し本方匏の有効性を評䟡する
V06N02-03
近幎連続音声認識においおN-gram蚀語モデルによる蚀語制玄を甚いた手法が幅広く甚いられおいるN-gramは倧芏暡なテキストデヌタを統蚈的に解析し盎前の{\itN-1}個の単語から次の単語ぞの遷移を確率的に䞎える非垞に単玔な蚀語モデルであるしかしその構築・実装の容易さ統蚈的音響モデルずの盞性の良さ認識率向䞊や蚈算時間の短瞮の効果が倧きい等の理由から連続音声認識にはでは盛んに甚いられおいる\cite{Bahl}\cite{Woodland}N-gramは圓初英語の連続音声認識に察しお適甚されその有効性が瀺された英語の文章は単語がスペヌスで区切られおおりテキストデヌタから単語を単䜍ずしたN-gramが容易に構築できるしかし日本語の文章は文字が連続しおおり単語の境界が明らかではなくテキストデヌタのみでは単語N-gramを構築するこずはできないこのため我々は日本語の連続音声認識の認識単䜍ずしお圢態玠を甚いおいるがその有効性に぀いお章で明らかにしおいる圢態玠を単䜍ずしたN-gramを構築する堎合テキストデヌタに圢態玠を付䞎するいわゆる圢態玠解析を行う必芁があるしかしN-gramを構築するのに必芁な倧量のテキストデヌタを党お人手で圢態玠解析を行うには倚倧な劎力ず時間が必芁でありたたかなりの経隓がある人が䜜業を行わなければ付䞎された圢態玠の揺れも倧きくなるず考えられる埓っお倧量のデヌタをより正確に圢態玠解析を行うためには自動的に圢態玠解析する手法が望たしい自動圢態玠解析は埓来人手で䜜成したルヌルにより解析を行う方法が䞻流であったがルヌルの䜜成の䜜業は盞圓の知識・経隓が必芁でありたた話し蚀葉等のより自然な文を党おカバヌできか぀矛盟のないルヌルを䜜成するのは困難であるず考えられるこれに察し本論文ではN-gram統蚈に基づく圢態玠解析手法を考えるN-gramを構築するためには事前に圢態玠䜓系の構築や定矩を行う必芁はあるが埓来の圢態玠解析で必芁であった圢態玠間の接続ルヌルの䜜成・重みの倉曎等の䜜業に代わりある皋床の量の圢態玠デヌタを収集するずいう比范的単玔な䜜業で構築できる利点があるたたより自然な発話文に察しおもデヌタさえ収集できれば容易に適甚可胜である章ではN-gramを甚いた圢態玠解析の原理を説明する統蚈的モデルにより圢態玠解析を行うためには通垞は統蚈モデルの孊習甚ずしお圢態玠解析枈みの蚀語コヌパスが敎備されおいるこずが前提ずなるこのため山本らは\cite{Yamamoto}蟞曞ず接続コストのみを甚いお文コヌパスから圢態玠ネットワヌクを生成し生成された圢態玠ネットワヌクから隠れマルコフモデルを孊習し圢態玠解析を行うこずにより圢態玠解析された蚀語コヌパスが存圚しない堎合でも圢態玠解析が可胜な手法を提案しおいるしかしこの方法では圢態玠解析にかかるコストは非垞に小さいずいう長所はあるが圢態玠解析の結果はモデル化胜力の䜎いずされる品詞Bigramず倧きくは倉わらず圢態玠解析の正解率の適合率が93.5\%皋床ず報告されおおり正しい圢態玠デヌタを孊習しない方法には粟床に限床があるず考えられる圢態玠解析の粟床は連続音声認識の粟床にも倧きく圱響するず考えられるため我々は高い粟床でか぀できるだけコストを抑えた圢態玠解析の手法を考えるこのため本論文では圢態玠解析のためのN-gram蚀語モデルずしおより少ない量の圢態玠解析された蚀語コヌパスから粟床の高い予枬粟床の蚀語モデルを埗るため品詞ず可倉長圢態玠列の耇合N-gram\cite{Masataki}を甚いるこずを提案する耇合N-gramは基本的には品詞を単䜍ずしたN-gramであるが蚀語モデルずしおの粟床を高めるため特定の圢態玠は品詞クラスから分離させ独立しお扱いさらに特定の圢態玠列を結合させお新たな単䜍ずしお扱うモデルであるこのため品詞ずいう単䜍では衚珟できない圢態玠独自の特城を衚珟できか぀長い範囲の圢態玠間の連接関係を効率良く衚珟するこずができるモデルである章では品詞ず可倉長圢態玠列の耇合N-gramに぀いお解説する通垞連続音声認識では蟞曞に登録されおいる語いを察象ずした認識が行われおいるしかし圢態玠解析では倧量のテキストデヌタをたずめお凊理するため蟞曞に登録されおいない未知語が含たれおいる堎合も倚く存圚するこのため圢態玠解析においおは未知語を含む文に察しおも正確に凊理が行えるこずが重芁であるず考える本論文では品詞から未知語が出珟確率する確率を考えるこずにより未知語の圢態玠解析も行えるよう章で定匏化を行った本論文で䜿甚した耇合N-gramは品詞を基本単䜍ずしたN-gramであるためこのような未知語凊理が容易である第章では圢態玠解析実隓により圢態玠N-gramや品詞N-gramに察する耇合N-gramの有効性を瀺し最埌の章で本論文の結論を述べる
V30N01-04
\label{sec:intro}高性胜な蚀語理解モデルを開発するためには蚀語理解の胜力を様々な芳点から評䟡し分析するためのベンチマヌクデヌタセット矀が必芁である英語においおはGLUE(GeneralLanguageUnderstandingEvaluation)\cite{wang-etal-2018-glue}が構築公開されおいるGLUEである皋床の高スコアを達成できる蚀語理解モデルが開発されるずより難易床の高いベンチマヌクずしおSuperGLUE\cite{NEURIPS2019_4496bf24}などが構築されベンチマヌク構築ず蚀語理解モデル開発の奜埪環が生たれおいるこのような英語における蚀語理解研究掻性化の朮流に乗じお䞭囜語版のCLUE\cite{xu-etal-2020-clue}フランス語版のFLUE\cite{le-etal-2020-flaubert-unsupervised}韓囜語版のKLUE\cite{park2021klue}など各蚀語におけるベンチマヌク構築が進んでいるしかし日本語にはGLUEのようなベンチマヌクが存圚せず日本語自然蚀語凊理にずっお倧きな問題ずなっおいる日本語は英語や他の蚀語ずは以䞋の点で異なるこずから英語デヌタセットにおける研究の知芋は必ずしも日本語に適甚できるずは限らない\begin{itemize}\itemひらがなカタカナ挢字アルファベットが䜿われる\item単語間に空癜区切りが無い\item語順が比范的自由である\end{itemize}以䞊の背景より日本語の蚀語理解ベンチマヌクの構築は急務ずなっおいるJSNLI\cite{jsnli:ipsj}やJSICK\cite{è°·äž­çž³2021}など個々の日本語デヌタセットは構築されおいるがそれらの䞻な構築手法は英語のデヌタセットからの機械翻蚳あるいは人手翻蚳であるいずれの翻蚳手法でも翻蚳文の䞍自然さや翻蚳元の蚀語倚くの堎合英語ず翻蚳埌の蚀語本研究では日本語ずの間での文化・瀟䌚差が倧きな問題ずなるこずが\citeA{clark-etal-2020-tydi}や\citeA{park2021klue}らに指摘されおいるたた特定ドメむンの日本語のデヌタセットずしおホテルレビュヌを察象ずしたJRTEコヌパス\cite{hayashibe-2020-japanese}や運転行動を察象ずした運転ドメむンQA\cite{takahashi-etal-2019-machine}が構築されおいるがいずれも䞀般的なドメむンの蚀語理解胜力を枬るのには向かない本研究では䞀般的な日本語蚀語理解胜力を枬るこずを目的ずしお翻蚳を介するこずなく日本語で䞀から蚀語理解ベンチマヌクJGLUEを構築するJGLUEは衚\ref{tbl:jglue_overview}に瀺すように文章分類文ペア分類QAの3皮類のタスクから構成しGLUEおよびSuperGLUEのタスクを幅広くカバヌするように蚭蚈したたた構築したJGLUEを甚いお皮々の事前孊習モデルを評䟡し珟状のモデルやデヌタセットの分析を行ったJGLUEは2022幎6月より\url{https://github.com/yahoojapan/JGLUE}にお公開しおいる本ベンチマヌクによっお日本語における蚀語理解研究が掻性化するこずを期埅する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[t]\input{03table01.tex}\caption{JGLUEの構成}\label{tbl:jglue_overview}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V30N02-15
\label{sec:intro}耇数の蚀語のテキストで孊習したマルチリンガル事前孊習モデルは\pagebreak蚀語暪断転移孊習のタスクなどで高い性胜を発揮しおおり\cite{conneau-etal-2020-unsupervised}これはモデルが異なる蚀語にわたっお共有できる知識を孊習しおいるこずを瀺しおいるタスクを解くために圹立぀蚀語の知識には単語などの語圙に関する知識もあれば文法に関する知識もあるここで蚀う文法ずは倖囜語孊習に芋られるような具䜓的な文法事項ずいうよりはニュヌラルネットワヌクがトヌクンの系列から情報を集玄しおタスクを解くために必芁な「意味」を導き出す内郚凊理のこずを指すこのニュヌラルネットワヌクの「文法」に異なる蚀語にわたっお共有できる郚分が存圚するこずが瀺唆されおいる\citeA{artetxe-etal-2020-cross}は英語のデヌタのみで重みを孊習したTransformer゚ンコヌダを異なる蚀語にも転甚できるこずを瀺した぀たり英語のデヌタから孊習した「文法」に蚀語非䟝存なものが存圚するずいうこずである蚀語間で共有できる文法事項のうちマルチリンガル事前孊習モデルが実際に捉えおいるものずしおUniversalDependencies\footnote{\url{https://universaldependencies.org/}}で定矩されおいる係り受け関係\cite{chi-etal-2020-finding}や䞻栌の抂念\cite{papadimitriou-etal-2021-deep}が存圚するこずが今たで瀺されおいるこれらは我々にずっおも盎感的な文法であるがニュヌラルネットワヌクはより抜象床が高い抂念や凊理を異なる蚀語にわたっお共有できるこずが瀺唆されおいるたずえば\citeA{papadimitriou-jurafsky-2020-learning}は楜譜やプログラミングコヌドずいった非自然蚀語デヌタでLSTM蚀語モデルを蚓緎しそのモデルが自然蚀語の蚀語モデリングのタスクに転甚できるこずを瀺した぀たり自然蚀語間に限らず倖芋の党く異なる系列デヌタ間にも共通の構造がありそれに関しお孊習した知識をモデルが転甚できるこずを瀺しおいるしかしながら具䜓的にどのような構造的知識が転甚されるのかに関しおは十分に明らかになっおいないこの点に぀いお理解を深めるこずはニュヌラルネットワヌクの蚀語凊理に関する掞察を䞎えか぀蚀語共通の知識を効率的に捉えるモデルの考案にも圹立぀本研究は転移可胜な知識を人工蚀語からの転移孊習\cref{fig:artificial_pretraining}により分析する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{30-2ia14f1.pdf}\end{center}\hangcaption{人工蚀語を甚いた事前孊習の抂芁人工蚀語は䜕かしらの構造的特城を持ちそのデヌタから孊習した知識が自然蚀語のタスクぞ転甚できるかどうかを調べる}\label{fig:artificial_pretraining}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本実隓手法はTestforInductiveBiasviaLanguageModelTransfer\cite{papadimitriou-jurafsky-2020-learning}の実隓手法から着想を埗おおり転移元デヌタで孊習したモゞュヌルを異なる皮類のデヌタぞず転甚した堎合のタスク性胜を評䟡するこずによっお転移元ず転移先デヌタで共有可胜な知識が存圚するかどうかを調べる本研究では系列デヌタの持぀抜象的な構造に関する知識の転移可胜性を調べるために転移元デヌタずしお抜象的な構造以倖の芁玠を捚象した人工蚀語を蚭蚈する人工蚀語が持぀構造の転移可胜性の評䟡ずしお事前孊習した\Transformer{}を自然蚀語の蚀語モデリングぞの転移した際の性胜を枬定した本研究で着目する自然蚀語の構造的な性質は単語の分垃単語の係り受け関係ランダム性であるこれらの構造に぀いお自然蚀語に近いものを持぀人工蚀語自然蚀語ずは異なるものを持぀人工蚀語を蚭蚈し比范実隓を行った埗られた知芋を以䞋にたずめる\begin{itemize}\itemコヌパス党䜓における単語分垃そのものは転移可胜な有甚な知識になり埗ず自然蚀語ぞ転移できる\Transformer{}のパラメヌタを孊習するためには事前孊習デヌタの系列内の統蚈的䟝存関係が必芁ずなるこの統蚈的䟝存関係から\Transformer{}は入力䞭の文脈情報を集玄するような孊習をし自然蚀語タスクに有甚なものずなる\item事前孊習デヌタずしお係り受け構造を持った人工蚀語を蚭蚈し係り受け関係が入れ子状になる制玄を持った蚀語ずそうでない蚀語を比范するず入れ子制玄を持っおいる方が高い自然蚀語ぞの転移性胜を瀺したこれはトヌクン予枬のタスクにおいお入れ子構造が自然蚀語の文法に芋られるような䞀貫した䜍眮に䟝存する芏則性を持っおいるからだず考えられる\item人工蚀語にランダム性がなく生成されたデヌタの系列の䞊びが決定的であったずしおも事前孊習された\Transformer{}は自然蚀語に転移可胜なものずなるたた転移元の人工蚀語ず転移先の自然蚀語の語圙サむズが近しいこずそのものの有効性は確認されなかったこれら実隓結果を螏たえるず転移孊習の性胜に圱響を䞎える䞻たる芁因は系列デヌタの統蚈的䟝存性であるず考えられる\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V32N01-03
\label{section:intro}メタファヌ隠喩ずは「のような」ずいった盎接的な䟋えの衚珟を䌎わない比喩衚珟であるメタファヌは日垞のテキストにおいお頻繁に出珟するこずから倚くの研究が行われおいる䟋えば認知蚀語孊の分野ではLakoffずJohnsonによる研究\cite{mwlb}が代衚的であるそこではメタファヌは単なる蚀葉の綟でなく人間の認知を倧きく反映する重芁な機胜であるず指摘されおいる具䜓䟋ずしお以䞋の2぀の䟋を挙げる\begin{exe}\exHe\textit{attacked}weakpointsinmyargument.\label{ex:attack}\exYoucan't\textit{win}thisargument.\label{ex:win}\end{exe}これらの䟋では『議論(argument)』の抂念を蚘述する際に\textit{attack}や\textit{win}などの『戊い』の抂念に属する甚語が䜿われおいるこのようなメタファヌが䜿われるのは『議論』には勝ち負けがあり䜕らかの戊術を甚いお攻めたり守ったりするなどの『戊い』ず共有する性質があるためず考えられメタファヌを䜿うこずによっお『議論』ずいう抂念を『戊い』ずいうより具䜓的な抂念を通じお理解するこずが可胜ずなるLakoffずJohnsonはメタファヌの本質ずは䞊の䟋のようにある抂念を別の抂念を通じお理解するこずでありそのメタファヌ的理解が人間の認知を圢䜜っおいるず䞻匵した圌らはこのような認知の構造を抂念メタファヌず呌びこの考え方は蚀語孊においお倧きな圱響を及がしたその結果メタファヌは認知蚀語孊においお重芁なテヌマずなり数倚くのメタファヌに関する仮説\cite{japmet,roleofmet}が生み出されおきたしかしそのような研究の倚くは仮説の怜蚌を比范的少数の甚䟋に察する内省に基づき行っおおり倧芏暡なコヌパスに基づいた怜蚌を行っおいる研究は少ないそこで本研究では倧芏暡蚀語モデルを甚いたメタファヌ刀別モデルず倧芏暡なコヌパスを甚い人手による分析では䞍可胜な芏暡でメタファヌに関する仮説の怜蚌に取り組む%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V14N01-04
キヌワヌド抜出は情報怜玢に䞍可欠な技術の䞀぀であり珟圚倚様なキヌワヌド抜出法が提案されおいるその手法では蟞曞を甚いお圢態玠解析を行う方法\cite{Nakagawa1997}が䞀般的であるが蟞曞を党く甚いない方法\cite{TakedaAndUmemura2001}もある蟞曞を甚いお圢態玠解析を行う方法は蟞曞に登録されおいない語未知語の凊理を考えなければならないこれは未知語の存圚がキヌワヌド抜出の性胜に悪い圱響を䞎えるからであるしたがっお日々増え続ける新しい未知語に察しお察凊法を講じる必芁がある䞀方蟞曞を䞀切甚いずにコヌパスにおける文字列の統蚈量を元にキヌワヌドを獲埗する手法がある文献\cite{TakedaAndUmemura2001}ではadaptation反埩床を甚いたキヌワヌド抜出法を提案しおいるこの手法では文曞数に䞊限があるずき耇合語が分割されお抜出され長いキヌワヌドずしお抜出できないずいう問題があるこの原因に぀いお我々は文曞䞭での文字列の反埩出珟が少ないこずにより反埩床をうたく掚定できおいないず分析した぀たり反埩床は文曞数をたくさん必芁ずする指暙であるそこで本論文では類䌌する文曞ぞの出珟を考えた情報怜玢における怜玢質問拡匵では新しい玢匕語を怜玢質問に付け加えるこずで怜玢質問の䞍足を補う我々はこの手法をコヌパスの文曞を拡匵するこずに応甚しお長い文字列の反埩出珟をうたく捕らえるこずができないかず考えたここで文曞拡匵したコヌパスを拡匵文曞集合ず呌ぶこずにする本論文では反埩床を甚いたキヌワヌド抜出システムを利甚するそしおこのシステムにおいお埓来法ず拡匵文曞集合を䜿甚する提案法ずの比范実隓を行う結果ずしお文曞拡匵によるキヌワヌド抜出法は長いキヌワヌドの反埩出珟をうたく捕らえるずいうこずを確かめるたたこれたでに取れなかった分野に特化したキヌワヌド及びフレヌズ的キヌワヌドが抜出できるずいう新たな性質を報告する結論ずしおキヌワヌド抜出における文曞拡匵の有甚性を報告する本論文でははじめに2節でキヌワヌドの定矩を行う次に3節で反埩床を甚いたキヌワヌド抜出法ず文曞拡匵によるキヌワヌド抜出法に぀いおその手法及び手順ず文曞拡匵の劥圓性に぀いお述べる4節では埓来法ず提案法においお反埩床の振る舞いを調査するそしお5節で実際にキヌワヌド抜出を行い埓来法ず比范及び考察する6節で先行研究ず比范する最埌に7節で本論文の調査をたずめ結論ずする
V13N04-02
確率的蚀語モデルは文字列を出力ずする蚀語凊理においお幅広く甚いられおいる音声認識システム\cite{Self-Organized.Language.Modeling.for.Speech.Recognition}の倚くが解遞択においお音響モデルずずもに確率的蚀語モデルを参照する文字誀り蚂正\cite{Context-Based.Spelling.Correction.for.Japanese.OCR}や仮名挢字倉換\cite{確率的モデルによる仮名挢字倉換}においおも確率的蚀語モデルを甚いる方法が提案されおいるさらに機械翻蚳\cite{A.Statistical.Approach.to.Machine.Translation}や文曞の敎圢\cite{講挔の曞き起こしに察する統蚈的手法を甚いた文䜓の敎圢}などにも応甚されおいる倚くの確率的蚀語モデルは単語や単語列の頻床に基づいおおりこれは正しく単語に分割された䟋文(単語分割枈みコヌパス)に察しお蚈数されるこの単語分割枈みコヌパスは䞀般的ず考えられる分野においおは既に利甚可胜ずなっおいるが新たに確率的蚀語モデルを甚いる分野(医療珟堎やコヌルセンタヌでの音声認識など)の蚀語資源ずしおは単語に分割されおいない䟋文(生コヌパス)やその分野の単語リストのみが利甚可胜であるこずが倚いこのような状況の䞋での䞀般的な察凊は単語リストを語圙に加えた自動単語分割システム\cite{A.Stochastic.Japanese.Morphological.Analyzer.Using.a.Forward-DP.Backward-A*.N-Best.Search.Algorithm}により生コヌパスの各文を単語に分割し可胜な限り倚くの文の分割結果を人手で修正し自動解析の結果ず合わせお単語分割枈みコヌパスずするこずである単語分割の修正量は倚ければ倚いほど統蚈結果の信頌性が増し確率的蚀語モデルの胜力は高くなるしかしながら単語分割の修正䜜業にはコストや時間がかかるのでコヌパスの䞀郚分を修正の察象ずし残りの郚分に関しおは自動分割の結果をそのたた甚いるずいうこずがしばしば行なわれる文単䜍で修正する堎合には文法の専門家でさえも正確な単語分割が容易でない機胜語列などの箇所が必然的に含たれるこずになるがこのようなの箇所での分割方針を䜜業者に培底するこずは非垞に困難であり䜜業効率の著しい䜎䞋を招く加えお文単䜍で順に修正しおいくこずが限られた䜜業量を割り圓おる最良の方法であるかずいうこずも疑問である\cite{Unsupervised.and.Active.Learning.in.Automatic.Speech.Recognition.For.Call.Classification}本論文ではコヌパスの修正を䞀文単䜍ではなく単語単䜍ずし修正箇所を単語リストなどで䞎えられる適応分野に特有の単語の呚蟺に集䞭するこずを提案するこれにより䞊述のような困難を回避するこずが可胜ずなりさらに適応分野に特有の単語の統蚈的な振る舞いを捕捉するずいう適応分野のコヌパスを利甚する本来の目的にコヌパス修正の䜜業を集䞭するこずが可胜ずなるこのようにしお埗られるコヌパスは䞀郚分の単語境界情報のみが正確である文を含むこのようなコヌパスから有限の語圙に察しお確率的蚀語モデルを掚定するために本論文では生コヌパスから無限の語圙に察しお確率的蚀語モデルを掚定する方法\cite{Word.N-gram.Probability.Estimation.From.A.Japanese.Raw.Corpus}を語圙が有限の堎合に応甚する方法に぀いお述べる実隓では生コヌパスの単語境界の人手による修正の皋床や方法を耇数甚意しその結果埗られるコヌパスから掚定される確率的蚀語モデルの予枬力やそれに基づく仮名挢字倉換の粟床を蚈算した実隓の結果単語リストの各単語に察しお2箇所の出珟のみを人手でマヌクする方法では単語数の割合にしお生コヌパス党䜓の5.22\%の修正により単語数の割合にしお生コヌパス党䜓の45.00\%の文を文単䜍で修正した堎合ず同皋床の仮名挢字倉換の粟床を達成するこずができたたた単語リストの各単語に察しお党おの出珟箇所を人手でチェックするこずでコヌパス党䜓に察しお自動分割の結果を人手で修正するのず同皋床の予枬力ず倉換粟床を達成できたこの結果から適応分野に特有の語圙の出珟箇所に修正のコストを集䞭するこずにより少ない䜜業量で効率良く確率的蚀語モデルを分野適応できるずいえる
V13N03-10
敬語は日本語の重芁な特城の䞀぀ずされおおり日本語の敬語は単に䟝頌芁求あるいは人を瀺す代名詞においお芋られるだけでなく蚀語䜓系及び蚀語行動のほが党般にわたっお発達しおいるこのような特城を持぀蚀語は日本語以倖では韓囜語チベット語及びゞャワ語等䞖界䞭に少数しか芋られない\cite{Hayashi1974}ずころが珟代の日本瀟䌚においお日本語の敬語に関する様々な誀甚が指摘されおきおいる\cite{Kikuchi1997,Ishino1986}日本瀟䌚における敬語の誀甚は蚀語によるコミュニケヌションを通じた瀟䌚的人間関係の構築を劚げる堎合がある特にビゞネスの堎面における敬語の誀甚は時ずしお円滑なビゞネスを進める䞊での障害にもなり埗るこのため䞀般的には敬語の誀甚はできるだけ避けるこずが望たしい敬語の誀甚を避けるには敬語の芏範に関する正しい知識の習埗が䞍可欠であるこのような知識習埗を効率的に行うため敬語孊習を支揎する蚈算機システムの実珟が期埅される以䞊の背景の䞋我々は日本語発話文に含たれる語圢䞊の誀甚及び運甚䞊の誀甚を指摘するシステムを開発した本システムは日本語発話文及び発話内容に関係する人物間の䞊䞋関係を衚すラベルを入力ずし入力された日本語発話文における誀甚の有無誀甚の箇所及び誀甚の皮類埌者二぀は誀甚有りの堎合のみを出力する最近ではこれに類䌌した機胜を搭茉した日本語入力支揎ツヌル等が開発されおきおはいるが既存のシステムは䞻に語圢䞊の誀甚の䞀郚のみを察象ずしおおり運甚䞊の誀甚に぀いおも極めお限られた衚珟しか扱うこずができなかった本システムのように発話文に含たれる敬語の誀甚を指摘するシステムの構築にあたっおは敬語の芏範を䜕凊に求めるか及び発話状況をどう取り扱うかが問題になる本研究では以䞋の考え方に基づきこれらの問題に察凊しおいる敬語の芏範敬語正確には敬語を含む蚀語䞀般は時代の経過ず共に倉化する䟋えば``お話になられる''二重敬語等は䌝統的な日本語孊においおは誀甚ずされおきたが近幎では必ずしも誀甚ずしおは認識しない人が少なからずいるこずが報告されおいる\cite{Bunkacho1999}このため珟代の日本においお幅広く瀟䌚のコンセンサスが埗られおいる敬語の䜓系的芏範はないず考えられるこの問題に察し本研究では日本語孊に関する様々な文献においお共通しお明瀺的あるいは暗瀺的に述べられおいるず解釈できる芏範にできるだけ厳密に準拠するずいう立堎を取るこのため珟代の日本瀟䌚においお敬語ずしお抂しお蚱容されおいる衚珟であっおも本システムではその衚珟を芏範的な敬語ずしお芋なさない可胜性があるしかしこのこずは少しでも誀甚の可胜性のある衚珟をできるだけ挏らさずピックアップできるずいう利点ずしお考えるこずもできる発話状況の取り扱い埓来の敬語研究で指摘されおいるように発話状況に応じた適切な敬語即ち運甚䞊正しい敬語を遞択する際に考慮すべき䞻な芁因には発話に関わる人物間の䞊䞋関係幎霢差や瀟䌚的地䜍の違いに基づき話者が刀断した䞊䞋関係以䞋では``䞻芳的䞊䞋関係''ず呌ぶ人物間の芪疎人物間のりチ゜ト及び各人物の䜓面に察しお発話意図が及がすリスク等がある䞭でも人物間の䞻芳的䞊䞋関係は敬語が誀甚である吊かを刀断する際の最も重芁な芁因であるこずが日本語の敬語に関する倚くの文献においお明蚘あるいは暗瀺的に述べられおいる\cite[等]{Kikuchi1996,Kikuchi1997,Kabaya1998,Kokugoken1990,Kokugoken1992,Minami1987}䞀方このような刀断の際に人物間の芪疎人物間のりチ゜トあるいは各人物の䜓面に察しお発話意図が及がすリスクが䞻芳的䞊䞋関係より重芁な芁因であるこずを指摘した文献は殆どないこのこずは敬語の運甚の芏範に関わる芁因ずしおは䞻芳的䞊䞋関係が最も重芁な芁因であるこずを瀺唆する埓っお本研究においおは敬語の運甚䞊の芏範を発話に関わる人物間の䞻芳的䞊䞋関係のみに基づいお定矩する尚実際の堎面では人物間の䞻芳的䞊䞋関係が殆ど同じ状況も想定されるため実甚的なシステムのためにはこのような状況も扱えるこずが望たしいが今回は誀甚指摘システム開発の最初のステップずしお明確な䞻芳的䞊䞋関係の䞋での芏範に焊点を圓おるこずずし䞊䞋関係が殆ど同じ状況の取り扱いは今埌の課題ずしおいる\bigskip以䞋では本研究における``敬語の誀甚''の定矩を述べた埌それに基づいた誀甚指摘システムに぀いお述べる曎に様々なテストデヌタを甚いたシステムの劥圓性の怜蚌及びシステムの今埌の改善点等に぀いお述べる
V29N04-04
\label{sec:introduction}科孊は再珟性の危機に瀕しおいる生化孊や生呜科孊などの薬品を甚いた化孊実隓を行う研究分野においおは75\%から80\%以䞊の研究者が他の研究者の実隓結果を再珟するこずができなかった経隓があるず報告しおいる\cite{baker2016nature}化孊実隓で再珟性を担保する䞊で鍵ずなるのがプロトコルであるプロトコルは人がある実隓を再珟するために必芁な操䜜を時系列順に蚘述した文曞である\figref{fig:overview}プロトコルには詊薬や装眮などの操䜜察象の物䜓名ず察応する操䜜方法が動詞で実隓を再珟するのに必芁十分な蚘述がされおいる\footnote{自明である物䜓名に関しおは省略されるこずもある䟋えば\figref{fig:overview}の手順2では手順1の成果物を指しおいるが明瀺的に蚘述しおはいない}加えお必芁であれば物䜓の量や操䜜する時間あるいは操䜜の様態が副詞で蚘述されおいるこずもある䟋えば\figref{fig:overview}の手順3の``Thoroughlyresuspendpelletwith250$\mu$LofCellResuspensionSolution''ではpelletCellResuspensionSolutionずいう物䜓名の蚘述がありresuspendずいう操䜜方法が動詞で蚘述されおいる加えおThoroughlyずいう副詞や250$\mu$Lずいう量に関する蚘述もあるこうしたプロトコルに埓っお実行するこずで理想的には実隓を再珟するこずができるはずだが操䜜に抜け挏れがあったり操䜜の詳现が蚘述されおいなかったりずいった問題があるず他の研究者が実隓を再珟するこずが困難になるこうした再珟性の危機に関する問題に察する有望な解決ずなりうるのが芖芚ず蚀語の融合研究である䟋えば撮圱した実隓映像ずプロトコルの組から映像の操䜜シヌンずプロトコルの各手順の察応関係を掚定できれば手順ごずに芖芚的に操䜜を確認できるあるいは䜜業映像を入力ずしおプロトコルを自動生成できれば研究者がプロトコルを曞く負担を軜枛するこずができるこのように化孊実隓を察象ずした芖芚ず蚀語の融合研究は実隓プロトコルの参照時ず䜜成時の䞡方の負担を軜枛し実隓再珟性の向䞊に資するであろうこうした有甚性はあるものの実隓映像を察象ずした芖芚ず蚀語の融合研究の数は倚くない\cite{naim2014aaai,naim2015naacl}その原因の1぀に実隓映像を撮圱し公開するこずが困難な点にある珟にNaimらの研究で利甚しおいるデヌタセットは公開されおいないそのため我々はこの目暙に向けた第䞀歩ずしお生化孊分野を察象ずしお実隓映像を収集し蚀語アノテヌションを付䞎したBioVL2デヌタセットを構築し研究コミュニティに公開する\figref{fig:overview}具䜓的には以䞋の2皮類のアノテヌションを䜜業映像に付䞎する\begin{enumerate}\item\textbf{芖芚ず蚀語の察応関係のアノテヌション}プロトコルを動詞ごずに分割した文のそれぞれに察しお本論文ではこれを特に\textbf{手順}ず呌ぶ映像の䞭で手順が実斜されおいる区間以䞋\textbf{むベント}ず呌ぶを付䞎するこのアノテヌションは埓来の芖芚ず蚀語の融合研究\cite{zhou2018aaai,krishna2017iccv}ず同様であり映像キャプショニング\cite{xu2016cvpr,nishimura2021acmmm}や映像ず芖芚の察応関係の掚定\cite{naim2014aaai,naim2015naacl}などの応甚研究に掻甚できる\item\textbf{プロトコル内に珟れる物䜓の矩圢アノテヌション}映像䞭の各フレヌムごずにプロトコル䞭の物䜓が写っおいおか぀実隓者の手ず接觊があった堎合に物䜓の矩圢情報を付䞎するこれにより映像䞭の空間的な分析䟋䜕が写っおいるかどういう状態かや実隓者の動䜜分析が可胜になるたた前述のアノテヌションず合わせおプロトコル䞭の物䜓名ず映像䞭の物䜓ずの察応関係の掚定\cite{zhou2018bmvc}などの応甚研究にも利甚できる\end{enumerate}これらのアノテヌションの付䞎を行うこずで映像からのプロトコル生成や手順を入力ずしたシヌン怜玢が可胜ずなるこうした怜玢が行えるず初孊者に察する教育効果や䜜業補助が期埅でき実隓の再珟性の向䞊に぀ながるたたデヌタがさらに集たるようになれば最終的にはプロトコルからのロボット操䜜などのより挑戊的か぀有甚性が高い課題にも取り組むこずが可胜になる本研究で提案するBioVL2デヌタセットはこうした生化孊実隓を察象ずした蚀語ず芖芚の融合研究ぞの第䞀歩であるBioVL2デヌタセットの収集においお意識した蚭蚈は䞀人称芖点のカメラを甚いるこずで研究者ぞの撮圱の負担を最小限にしたこずである実隓の床に倧掛かりな撮圱環境を構築しおいおは日々実隓を行う研究者らは撮圱に負担を感じ結果デヌタセットのサむズはスケヌルしない研究者らが自ら撮圱に取り組めるようにできるだけ研究者ぞの負担が少ない蚭蚈を考える必芁があるこの点で䞉人称カメラは撮圱の床に広範な実隓空間をカバヌするのに耇数台の蚭眮が必芁で故障のリスクが高くなる他同時撮圱などの手間が発生する䞀人称カメラは広範な実隓空間をカバヌし぀぀も生化孊分野の研究者が手軜に撮圱可胜であるこれが䞀人称カメラを甚いた理由であるこうしお撮圱を行った結果党32の実隓映像ずそのアノテヌションからなるデヌタセットを構築した埗られたBioVL2デヌタセットを甚いおその応甚ずしお本論文では実隓映像からプロトコルを生成する課題に取り組む実隓映像の数は他の映像キャプショニングのデヌタセット\cite{krishna2017iccv,zhou2018aaai,xu2016cvpr}ず比范するず少なくこうした課題で提案されおいるEnd-to-endな深局孊習モデルを本課題に盎接適甚するこずは困難であるそのため本研究ではUshikuら\cite{ushiku2017ijcnlp}によっお提案された手順曞生成モデルを掻甚するこのモデルは本研究ず同様少量の料理映像20映像に察しお適甚できるように倖郚リ゜ヌスを掻甚しながら孊習できるよう蚭蚈されおいるこのモデルにいく぀かの改良を斜しBioVL2デヌタセットの実隓映像からプロトコル生成を生成する課題に取り組む定量的定性的評䟡の結果モデルは匱いベヌスラむンず比范しお適切なプロトコルを生成できるこずを確認する本論文で述べるBioVL2デヌタセットは\cite{nishimura2021iccvw}にお発衚したBioVLデヌタセットの拡匵である具䜓的には(1)映像の数を16から倍の32ぞ増加させたこず(2)映像ぞの矩圢アノテヌションを远加で行ったこずの2点の拡匵を行ったさらに\cite{nishimura2021iccvw}では行わなかった実隓映像からプロトコルを生成する課題に取り組んだこずも本研究の远加の貢献であるBioVLデヌタセットず同様BioVL2デヌタセットは研究甚途に限り公開する予定である\footnote{\url{https://github.com/misogil0116/BioVL2}}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V10N05-02
\label{one}近幎音声認識技術や蚀語凊理技術蚈算機の凊理胜力の向䞊により情報怜玢をはじめずする各皮タスクを音声認識を介しお実珟する音声察話むンタフェヌスぞの期埅が急速に高たっおいる\cite{NielsenAndBaekgaard1992,Godden1994,Zue1994,ZeiglerAndMazor1995,Godden1996,FergusonAndAllen1998,Nakano1999}同時に音声察話むンタフェヌス実珟のための察話制埡方匏も数倚く提案されおいる\cite{Niimi1995a,Niimi1995b,Niimi1997,Niimi1998,KikuchiAndShirai2000,Chu-Carroll2000}音声による入力は操䜜に熟緎を必芁ずしないため利甚者にずっおは䜿い勝手が良く入力速床はキヌ入力に比べ3〜4倍手曞き文字入力に比べ8〜10倍速いず蚀われおいる\cite{Hurui1998}曎に他の噚官を同時に䜿っおの䞊行䜜業が可胜であるずいう利点を有するたたサヌビス提䟛者にずっおはオペレヌタコストの削枛に繋がる実甚サヌビスのフロント゚ンドずしお音声認識を適甚するためには䞍特定倚数の話者の入力に察しお迅速か぀正確に応答する必芁がある音声認識の性胜は発話様匏によっお倧きな圱響を受けるこずが指摘されおいる\cite{MurakamiAndSagayama1991}最も単玔なシステム䞻導䞀問䞀答圢匏の単語認識でも察象単語数が増えるほど誀認識は避けられず凊理時間を芁する曎に音声認識は利甚される環境や発話状況により誀認識を生じる堎合も倚く公衆電話網は垯域が狭いため認識粟床が萜ちる我々は顧客が入力する䜏所や姓名の確定をタスクずする音声察話むンタフェヌスの実珟に向け怜蚎を進めおいる音声認識技術においお゚ンゞンの出力結果が正しいか吊かを刀断するには発話者本人に正誀を確認するしか方法はない特に䞍特定倚数の話者が入力する䜏所や姓名などの倧語圙を認識察象ずする堎合正確な応答を返すこずは困難である音声察話むンタフェヌスの珟状は(1)~個々の質問においお利甚者が予期しない察象ぞの誀認識が倚い~(2)~正誀確認ず誀認識を修正するための再入力芁求が繰り返されるずいう2぀の芁因から利甚者満足床が獲埗できおいない埓っお音声察話むンタフェヌスの実甚化のためには䞊蚘2぀の芁因解決が必須ずなる本皿は䞊蚘芁因~(1)~の解決に焊点を圓お人間が発話を聞き取る際の傟向に着目し「思い蟌み応答」ずいう聞き取り結果の確認手法を提案するそしお思い蟌みによる認識結果の確認が入力察象が倧語圙であっおも利甚者にストレスを䞎えないこずを怜蚌するこの思い蟌み応答は音声入力の応答に特化したものではないが本皿では音声入力を䟋ずしお以䞋議論を進めるその他ぞの適甚に぀いおは\ref{six}\,章の今埌の課題で述べる以䞋\ref{two}\,章では倧語圙を察象ずした音声察話むンタフェヌスの珟状の課題に぀いお述べる\ref{three}\,章では人間の察話における思い蟌み戊略を怜蚌し\ref{four}\,章では垂販の認識゚ンゞンを甚いお思い蟌み察象の遞択方法に぀いお分析する\ref{five}\,章では思い蟌み戊略を取り入れた聞き取り確認手法を提案し実装及び評䟡を通しおその有効性を怜蚌する最埌に\ref{six}\,章におたずめ及び今埌の課題に぀いお述べる
V24N01-05
補品やサヌビスを提䟛する倚くの䌁業は顧客の問い合わせに察応するためにコヌルセンタヌを運営しおいるコヌルセンタヌではオペレヌタが電話やメヌルによる顧客問い合わせに察応する際や顧客自身が答えを探す際の支揎のためにFrequentlyAskedQuestion(FAQ)の敎備およびFAQ怜玢システムを導入しおいるこずが倚いFAQ怜玢の利甚者は自然文や単語の集合を怜玢ク゚リずしお怜玢を実斜するのが䞀般的であるしかしFAQは過去の問い合わせ履歎の䞭から同様の質問をたずめそれらを代衚するような抜象的な衚珟で䜜成されるこずが倚いため類矩語や同矩語衚蚘の揺れずいった問題により正しく怜玢できない堎合があるたずえば以䞋の䟋のように入力の問い合わせず察応するFAQで語圙が䞀臎しないこずがある\begin{itemize}\item問い合わせ○○カヌドの再床発行をしたい今から出匵だが、カヌドが芋圓たらないどうしたらよいか\item正解のFAQの質問郚分○○カヌドを玛倱・盗難・砎損した堎合の手続き方法\item䞍正解のFAQの質問郚分○○カヌドを新芏発行する方法\end{itemize}\noindentこの䟋では正解のFAQぞの語圙の䞀臎は「○○カヌド」のみである䞀方䞍正解のFAQには「○○カヌド」に加え「発行」も䞀臎するため䞍正解のFAQが䞊䜍にランクされおしたうこのような問題に察しおたずえばYahoo!知恵袋などのコミュニティ型質問応答サむトにおける類䌌質問怜玢では統蚈的機械翻蚳で甚いられるアラむメントモデルを適甚する方法が提案されおいる\cite{riezler:07,soricut:04,xue:08}たたWeb怜玢においおはナヌザのク゚リに察しお埗られた怜玢結果の䞊䜍の文曞集合を適合文曞ずみなしおク゚リを拡匵するpseudo-relevancefeedbackずいった手法も甚いられおいるしかしアラむメントモデルが孊習しおいるのは単語ず単語の察応確率でありFAQを特定するために有効な語を孊習しおいるずは蚀えないたたWebやコミュニティ型質問応答サむトなど耇数の適合文曞が埗られる可胜性がある堎合に甚いられるpseudo-relevancefeedbackは適合するFAQが耇数存圚するこずがWeb怜玢ほど期埅できないFAQ怜玢では十分な効果が埗られない可胜性がある本論文では問い合わせを察応するFAQに分類する文曞分類噚を利甚したFAQ怜玢システムを提案する本システムでは機械孊習を基に各FAQに関連のある単語を孊習するこずで問い合わせ䞭の単語が怜玢察象のFAQに䞀臎しおいなくおもFAQを粟床良く怜玢するこずを目指すしかしFAQだけを文曞分類噚のための孊習デヌタずしお甚いる堎合はFAQに出珟する単語だけの刀別しかできないずいう問題が残るそこで文曞分類噚を孊習するためにコヌルセンタヌにお蓄積されおいる顧客からの問い合わせずオペレヌタの察応内容である問い合わせ履歎から自動生成した孊習デヌタを甚いる問い合わせ履歎には問い合わせに察するオペレヌタの察応内容は蚘入されおいるものの明瀺的にどのFAQが察応するずいう情報は付䞎されおいない堎合があるそのため本論文ではJeonらの\cite{jeon:05}「䌌た意味の質問には䌌た回答がされる」ずいう仮定に基づきFAQの回答郚分ず問い合わせ履歎の察応内容の衚局的類䌌床を蚈算し閟倀以䞊ずなった察応内容ず察になっおいる問い合わせをそのFAQに察応するものずみなしお孊習デヌタずする方法を甚いるさらに本論文では文曞分類噚の刀別結果に加え問い合わせず怜玢察象のコサむン類䌌床ずいった倚くの手法で甚いられおいる特城を考慮するために教垫有り孊習に基づくランキングモデルの適甚を提案する玠性には問い合わせずFAQの単語ベクトル間のコサむン類䌌床などに加えお文曞分類噚が出力するスコアを甚いるある䌁業のコヌルセンタヌのFAQおよび問い合わせ履歎を甚いお提案手法を評䟡をした提案手法はpseudo-relevancefeedbackおよび統蚈的機械翻蚳のアラむメント手法を甚いお埗られる語圙知識によるク゚リ拡匵手法ず比范しお高いランキング性胜を瀺した
V08N02-03
人間はあいたいな情報を受け取り適宜に解釈しお適切に䌚話を進めるこずができるこれは人間が長幎にわたっお蓄積しおきた蚀語やその基本ずなる語抂念に関する「垞識」を持っおいるからであるすなわちある単語から抂念を想起しさらにその抂念に関係のある様々な抂念を連想できる胜力が重芁な圹割を果たしおいるず考えられる本研究の前提ずする「垞識的刀断」ずは「女性−婊人」「山−䞘」などは同矩・類矩の関係「山−川」「倕焌け−赀い」などは密な関係「山−机」「電車−空」などは疎な関係であるず刀断するなど語ず語の意味的関係に぀いおコンピュヌタにも人間の垞識的な感芚に近い刀断をさせるこずをねらうものであるこのような垞識的刀断を可胜ずするメカニズムは利甚者の意図を汲み取るこずのできる人間的な情報凊理システムの開発基盀ずしお圹立぀ず考えおいる我々が開発を進めおいる垞識的刀断システム党䜓は日垞的な事項すなわち倧きさ重さ速さ時間堎所等に関する基本的な知識\cite{Kikuyama,Obata}ず感芚や感情に関する知識\cite{Baba,Hanada,Tsutiya}で構成する刀断知識ベヌスサブシステムず本論文で察象ずする語抂念間の関連床を評䟡する抂念連鎖メカニズムで構成しおいる刀断知識ベヌスを構成する知識は少数玄千語の代衚的な語代衚語の間の垞識的な関係事物の倧小関係倕焌け−赀いなどを定矩したものである垞識的刀断システムに入力される倚くの語は代衚語ではなく知識ベヌスには陜に衚珟されおいない未知語ずなるため抂念連鎖メカニズムはこれらの未知語に぀いお意味的関係やその匷さの床合いを評䟡し最も関連の匷い代衚語を決定する本皿ではこの抂念連鎖メカニズムの基盀ずなる抂念ベヌスの構造すなわち語ずその意味を衚す属性関連の匷い語の集合の構成ずそれを甚いた抂念間の関連床の定量化方匏に぀いお提案しおいる埓来は䞀般に抂念間の類䌌性に重点が眮かれ類䌌床ずしお評䟡されおいるが本皿では類䌌性のみならず「山ず川」「電車ず駅」「川ず氎」など抂念間の幅広い関係の評䟡を察象ずするため関連床ずしお評䟡しおいる䟋えば類䌌性の評䟡においお「車ず銬」は乗り物ずいう芳点においお類䌌しおいるずいう考え方がずられおいるが本皿の関連床評䟡では䞡者の抂念は乗り物ずいう共通の属性をもっおいるに過ぎないず考え党䜓ずしおの関連床はかなり䜎いものずなる圓然芳点ずしお乗り物が蚭定された堎合の関連床は高くなる芳点ずなる抂念のも぀属性の範囲に限定した関連床を評䟡する\cite{Irie2}こずにより類䌌や盞察反意などにも察応可胜である抂念間の類䌌床に関するテヌマに぀いおは幟぀かの研究成果が報告されおいるが\cite{okada,oosuga,suzuki}倚くは連想に関する理論あるいは自然蚀語凊理における類䌌語の凊理などの研究であり本研究で察象ずするような垞識的刀断のための抂念ベヌスや抂念関連床ずは異なる抂念ベヌスの構造や必芁ずされる正確さは目的により異なったものずなる我々の察象ずする垞識的刀断システムの抂念ベヌスは自動孊習や利甚者の教瀺による継続的な改善成長が前提ずなる垞識的刀断の適切さは抂念ベヌスの内容ず関連床蚈算方匏に巊右されるため利甚を通じた抂念ベヌスの恒垞的な成長の容易性は極めお重芁な評䟡芁因ずなる\cite{kasahara4}では抂念構造の定矩ず抂念ベヌスの機械構築および抂念類䌌床の蚈算方匏に぀いお興味深い報告がなされおいるそこでは䞀぀の抂念を「意味特城を衚す属性」ず「抂念ず属性の関連の深さを衚す重み」で衚珟された$m$次元ベクトルずしお取り扱い぀の抂念間の類䌌床は正芏化されたベクトルの内積ずしお蚈算しおいるこのベクトル空間モデルでは玄䞇の抂念を玄3千の独立性の高い属性で衚珟するこずによりベクトル衚珟のための盎亀性の問題に察凊しおいるが必ずしも盎亀性が保蚌されおいるずは蚀えないたた属性の重みの問題ずしお出珟頻床に基づき重みが付䞎されおいるが属性の远加修正が発生した時新しい属性の重みをどのように決定するのか既に存圚する属性の重みはどのように倉曎するのかずいう問題が生じ抂念ベヌスの継続的な成長を前提ずするこずは難しい本皿ではこれらの問題を考慮した䞊で継続的な成長を容易ずするような新たな抂念ベヌスを構築し垞識的刀断ずしお適切な関連床を蚈算できるような関連床評䟡方匏を提案し実隓により評䟡する以䞋2章でたず抂念連鎖メカニズムの実珟に必芁ずなる抂念ベヌスの構造に぀いお述べ,より単玔な構造の抂念ベヌスを提案する3章では本皿の䞻題である抂念関連床の定量化の問題を定匏化し抂念の$n$次属性たでの論理関係を考慮する新方匏の提案を行う4章では2,3章で提案した抂念ベヌスず抂念関連床蚈算方匏の各組合わせに぀いお評䟡実隓を行い人間の垞識的刀断により近いかずいう芳点ず抂念ベヌスの継続的な成長の容易性の芳点においお埓来法ずの比范怜蚎を行う
V24N01-01
日本は2007幎に高霢化率が21.5\%ずなり「超高霢瀟䌚」になった\cite{no1}䞖界的に芋おも高霢者人口は今埌も増加するず予想されおおり認知症治療や独居高霢者の孀独死が倧きな問題ずなっおいるたた若い䞖代においおも孊校でのいじめや䌚瀟でのストレスなどにより粟神状態を厩すずいった問題が起きおいるこのような問題を防ぐ手段ずしおカりンセリングや傟聎が有効であるず蚀われおいる\cite{no2}しかし高霢者の介護職は人手䞍足でありたた家庭内においおも身近にか぀気軜に傟聎しおもらえる人がいるずは限らないこのような背景のもず本論文では音声察話ロボットのための傟聎察話システムを提案する我々は介護斜蚭や病院あるいは家庭に存圚する音声察話ロボットが傟聎機胜を有するこずにより䞊蚘の問題の解決に貢献できるず考えおいる傟聎ずは話を聎いおいるこずを䌝え盞手の気持ちになっお共感を瀺し぀぀より倚くのこずを話せるように支揎する行為であり聎き手は衚1に挙げる話し方をするこずが重芁であるずされる\cite{no3,no4,no5}たた傟聎行為の䞀぀ずしお回想法が普及しおいる回想法ずはアメリカの粟神科医Butlerによっお1963幎に提唱されたものであり\cite{no6}過去の思い出に受容的共感的に聞き入るこずで高霢者が自分自身の人生を再評䟡し心理的な安定や蚘憶力の改善をはかるための心理療法である\cite{no7}本論文はこの回想法による傟聎を行う音声察話システムの実珟を目指す\begin{table}[b]\caption{傟聎においお重芁ずされる話し方}\label{table:1}\input{01table01.txt}\end{table}音声察話システムずしお音声認識率の向䞊やスマヌトフォンの普及などを背景にAppleのSiri\cite{no8}やYahoo!の音声アシスト\cite{no9}NTTドコモのしゃべっおコンシェル\cite{no10}ずいった様々な音声アプリケヌションが登堎し䞀般のナヌザにも身近なものになっおきた単語単䜍の音声入力や䞀問䞀答型の音声察話によっお情報怜玢を行うタスク指向型察話システムに関しおはある䞀定の性胜に達したず考えられる\cite{no11}しかしながらこれらの音声察話システムは音声認識率を高く保぀ためにナヌザが話す内容や発声の仕方単語に区切るなどを制限しおいる䞀方で雑談察話のような達成すべきタスクを蚭定しない非タスク指向型察話システムも倚く提案されおおり(Tokuhisa,Inui,andMatsumoto2008;BanchsandLi2012;Higashinaka,\linebreakImamura,Meguro,Miyazaki,Kobayashi,Sugiyama,Hirano,Makino,andMatsuo2014;\linebreakHigashinaka,Funakoshi,Araki,Tsukahara,Kobayashi,andMizukami2015)\nocite{no12,no13,no14,no15}傟聎察話システムも提案されおいる傟聎察話システムの先行研究ずしおHanらの研究\cite{no16,no17}および倧竹らの研究がある\cite{no18,no19}これらの研究はいずれも察話システムによる傟聎の実珟を目的ずしおおり5W1H型の疑問文による問い返しe.g.,Usr:ずっおも矎味しかったよ⇒Sys:䜕が矎味しかったのや固有名詞に関する知識ベヌスに基づく問い返し(e.g.,Usr:ILikeMessi.⇒Sys:WhatisMessi'sPosition?)あるいは評䟡衚珟蟞曞を甚いた印象掚定法による共感応答e.g.,Usr:寒いしあたり炬燵から出たくないね⇒Sys:炬燵は暖かいよねなどの生成手法が提案されおいるHanら倧竹らの研究は傟聎察話システムの実珟を目的ずしおいる点においお我々ず同様であるしかしながらこれらの研究はテキスト入力を前提ずしおいるため音声入力による察話システムぞ適甚する際には音声認識誀りぞの察応ずいう課題が残る傟聎のような聞き圹察話システムの先行研究ずしおは目黒らの研究がある\cite{no20,no21,no22}この研究では人同士の聞き圹察話ず雑談を収集しそれぞれの察話における察話行為の頻床を比范・分析しさらに聞き圹察話の流れをナヌザ満足床に基づいお制埡する手法を提案しおいるただしこの研究の目的は人ず同様の察話制埡の実珟でありたたカりンセリングの偎面を持぀傟聎ではなく日垞䌚話においおナヌザが話しやすいシステムの実珟を目指しおいる点で我々ず異なるたた山本暪山小林らの研究\cite{no23,no24,no25,no26,no27}は察話盞手の画像や音声から䌚話ぞの関心床を掚定し関心床が䜎い堎合は話題提瀺に関心床が高い堎合は傟聎に切り替えるこずで雑談を継続させる発話間の共起性を甚いお音声の誀認識による䞍適切な応答を䜎枛する工倫も導入しおいるさらに病院のスタッフず患者間の察話から察話モデル隣接ペアを甚いた病院での実蚌実隓を行っおおりロボットずの察話の䞀定の有効性を瀺しおいるしかしながら傟聎時においお生成される応答は「単玔盞槌」「反埩盞槌」「質問」の3皮類でありナヌザ発話䞭のキヌワヌドを抜出しお生成されるためナヌザ発話䞭に感情衚珟がない堎合にe.g.,Usr:混雑しおいたよ傟聎においお重芁ずされる「共感応答」e.g.,Sys:それは残念でしたねは扱っおいない同様に戊堎の兵士らの心のケアを目的ずした傟聎察話システムSimCoachや意思決定のサポヌトをするSimSenseiずいう察話システムも構築されおいる\cite{no28,no29}SimCoachやSimSenseiはCGによるAgent察話システムで発話内容に合わせた豊かな衚情や頷きを衚珟するこずで人間ずのより自然な察話を実珟しおいる点も特城である我々は察話システムの機胜を回想法をベヌスずした傟聎に特化するこずにより音声認識や応答生成のアルゎリズムをシンプル化し察話が砎綻するこずなく継続し高霢者から若者たで満足感を感じさせるシステムの実珟を目指すYamaguchiらKawaharaらは傟聎察話システムがナヌザ発話に察しお傟聎に適した盞槌を生成する手法ずその有効性に぀いお報告しおいる\cite{no30,no34}具䜓的には人同士の傟聎時の察話で生じる盞槌を察象ずしお盞槌が持぀先行発話ずの関係を分析しそれに基づいお盞槌生成の圢態韻埋を決定する手法を怜蚎した結果ずしお先行発話の境界のタむプや構文の耇雑さに応じお盞槌を倉えるこずや先行発話の韻埋的特城ず同調するように韻埋的特城を制埡するこずの有効性を述べおいる盞槌の生成ではタむミング圢態韻埋が重芁であるが今回のシステムでは適切な内容の応答生成による察話の継続ず満足感の評䟡を目的ずしおいる本論文の貢献は音声認識誀りを考慮した䞊で傟聎時に重芁な応答の生成を可胜にする手法の提案および提案手法が実装されたシステムの有効性を応答正解率の芳点ず100人芏暡の被隓者実隓による察話継続時間ず䞻芳評䟡による満足床の芳点で評䟡した点である本論文の構成は次のようになっおいる第2章で本傟聎察話システムの抂芁を述べる第3,4,5章は本察話システムの機胜である音声認識および認識信頌床刀定郚問い返し応答生成郚共感応答生成郚に関する実装に関しお第6章で評䟡実隓ず結果に぀いお説明し第7章でたずめる
V24N04-04
\label{sec-introduction}さたざたな皮類のテキストや音声認識結果が機械翻蚳されるようになっおきおいるしかしすべおのドメむンのデヌタにおいお適切に翻蚳できる機械翻蚳噚の実珟はいただ困難であり翻蚳察象ドメむンを絞りこむ必芁がある察象ドメむンの翻蚳品質を向䞊させるには孊習デヌタ察蚳文を倧量に収集し翻蚳噚を蚓緎するのが確実であるしかし倚数のドメむンに぀いお察蚳文を倧量に収集するこずはコスト的に困難であるため他のドメむンの孊習デヌタを甚いお察象ドメむンの翻蚳品質を向䞊させるドメむン適応技術が研究されおいる\cite{foster-kuhn:2007:WMT,foster-goutte-kuhn:2010:EMNLP,axelrod-he-gao:2011:EMNLP,Bisazza:SMTAdaptation2011,sennrich:2012:EACL2012,sennrich-schwenk-aransa:2013:ACL2013}このドメむン適応は機械翻蚳を実甚に䟛するずきには非垞に重芁な技術である本皿では耇数ドメむンを前提ずした統蚈翻蚳の適応方匏を提案する本皿の提案方匏は耇数のモデルを察数線圢補間で組み合わせる方法であるシンプルな方法であるが機械孊習分野のドメむン適応方法である玠性空間拡匵法\cite{daumeiii:2007:ACLMain}の考え方を流甚するこずで耇数ドメむンの利点を掻かす具䜓的には以䞋の2方匏の提案を行う\begin{enumerate}\item耇数ドメむンの同時最適化を行う方法この堎合拡匵された玠性空間に察しおマルチドメむン察応に倉曎した最適化噚で同時最適化を行う\item耇数ドメむンを䞀぀䞀぀個別に最適化する方法この堎合玠性空間を制限し通垞の察数線圢モデルずしお扱う既存の翻蚳システムぞの改造が少なくおも実珟できる\end{enumerate}いずれの方法もさたざたなドメむンで未知語が少ないコヌパス結合モデルずドメむンを限定した際に翻蚳品質がよい単独ドメむンモデルを䜵甚するさらに耇数モデル組み合わせ時のハむパヌパラメヌタをチュヌニングする玠性空間拡匵法を機械翻蚳に適甚した䟋には\citeA{Clark:SMTAdaptation2012}があるこれは翻蚳文の尀床の算出に甚いられる玠性ベクトルの重みだけを適応させおいお玠性関数は適応させおいない本皿の新芏性はコヌパス結合モデルず単独ドメむンモデルを䜿っお玠性関数を適応させおいるこずおよび耇数モデル組み合わせ時のハむパヌパラメヌタを適切に蚭定するこずの2点であるモデルの遞択ず蚭定を適切に行うこずによっお最先端のドメむン適応ず同等以䞊の粟床が出せるこずを瀺すなお本皿では事前䞊べ替えを䜿ったフレヌズベヌス統蚈翻蚳方匏(PBSMT)\cite{koehn-och-marcu:2003:HLTNAACL,koehn-EtAl:2007:PosterDemo}を察象ずする以䞋第\ref{sec-related-work}節では統蚈翻蚳のドメむン適応に関する関連研究を述べる第\ref{sec-proposed-method}節では提案方匏を詳现に説明する第\ref{sec-experiments}節では実隓を通じお本方匏の特城を議論し第\ref{sec-conclusion}節でたずめる
V30N04-03
\label{sec:intro}近幎深局孊習に基づく蚀語モデルは巊右の文脈から単語の穎埋めをしたり\cite{devlin-etal-2019-bert}テキストからテキストを生成したり\cite{Raffel2020t5}次に続く単語を予枬したり\cite{BrownGPT3NEURIPS2020_1457c0d6}しお蚓緎するこずで倚くの自然蚀語凊理タスクにおいお高性胜を出せるような汎甚的な衚珟を埗るこずができるたたこのようなモデルを元にファむンチュヌニングを行うこずで数量掚論のような耇雑な凊理が必芁だず思われる問題においおもある皋床高い性胜を出せるこずが知られおいる\cite{geva-etal-2020-injecting}数量掚論の䟋を以䞋に瀺す\begin{quote}Q.ゞョンは5本ペンを持っおいお、そのうち3本をマリヌにあげた。ゞョンは今ペンを䜕本持っおいるA.2本\end{quote}このような問題に答えるためにはモデル内で「5」や「3」ずいった数や「あげる」ずいう行為の意味を理解し$5-3=2$ずいう凊理を行う必芁がある「数」は実瀟䌚の至る所に存圚しおいるため数を甚いお掚論するこずは䞖界理解や経枈的な知的掻動のためにも必芁䞍可欠でありこのようなモデルは実甚的にも有甚である\cite{thawani-etal-2021-representing,chen-etal-2019-numeracy}ではそもそも蚀語モデルはどの皋床数倀蚈算ができるのだろうか先ほどの䟋を以䞋のように単玔化するず玔粋な数倀蚈算胜力を問う問題ずなる\begin{quote}Q.$5-3=?$A.2\end{quote}耇数の先行研究では線圢代数や初等数孊のような数倀蚈算のタスクを通じお蚀語モデルが持぀朜圚的な胜力を枬っおおり\cite{saxton2018analysing,Francois:2021}珟圚のモデルによっお解ける問題や解けない問題の性質が分かり぀぀ある蚀語モデルの数孊的な胜力を調査するこずは数量掚論時に必芁な数倀蚈算胜力を調査できるずいう意味で実甚䞊圹立぀だけでなくニュヌラルネットワヌクの蚘号凊理胜力を理解するずいう科孊的な興味にも繋がる䞀方でモデルがこのような問題を解く際その内郚で䜕が行われおいるかに぀いおの研究はほずんど行われおいないしかしモデルの胜力をよりよく理解するためには入出力の結果だけでなくその内郚での凊理を分析するこずも非垞に重芁だず考えられる内郚凊理を明らかにするこずはモデルの解釈可胜性を向䞊させ実甚的にぱンゞニアやナヌザが数量掚論モデルをより信頌できるようにするこずができるたた科孊的芖点からはニュヌラルネットワヌクの蚘号凊理胜力を入出力を分析するだけでは刀断できない郚分たで詳现に理解するこずが可胜になる䟋えばモデルはヒュヌリスティックではなく本圓に数孊的胜力を獲埗できおいるのかすなわち汎化できおいるのかずいう議論\cite{Razeghi-etal-2022,patel-etal-2021-nlp}に察しお新しい角床から蚌拠を提瀺するこずができるモデル内郚での凊理を分析するため本研究では数匏ずその\textbf{途䞭結果}に着目する我々人間が$54-((258+314)-(143-96))$のような数匏を解く時たず$258+314=572,143-96=47$を蚈算しお次は$572-47=525$を蚈算しおずいうような\textbf{途䞭結果}を介した耇数ステップに及ぶ掚論を行っおいる途䞭結果は任意の長さの数匏を埐々に簡単化し最終的な答えを出すための非垞に重芁な芁玠であるではモデルはこのような途䞭結果を介した掚論を行っおいるのだろうかこれを怜蚌するためには(a)モデル内郚に途䞭結果が保存されおいるこず(b)保存されおいるだけでなく途䞭結果がモデルに䜿甚されおいるこずを瀺せば良いず考えられるこれを調べるため本研究では数匏が解けるモデルこれをニュヌラル数匏゜ルバヌず呌ぶ䞭の内郚衚珟ず数匏の途䞭結果の盞関関係そしお因果関係を分析する手法を提案する本手法の抂芁を図~\ref{fig:overview}に瀺すたず四則挔算を孊習したTransformer\cite{NIPS2017_3f5ee243}の内郚状態から䞻成分分析を甚いお途䞭結果ず盞関の高いすなわち途䞭結果を笊号化しおいるような方向を抜出したのちその郚分のアクティベヌションを連続的に操䜜しおモデルの予枬結果が意図したように倉化するかを芳察する\footnote{先行研究にならい本研究における``アクティベヌション''は隠れ局のベクトルの芁玠の倀だず定矩する}これによっお途䞭結果を笊号化しおいる郚分がモデルの掚論に䞎える因果的な圱響を調査するその結果途䞭結果を笊号化しおいるような方向の䞭には実際にモデルの掚論時にも途䞭結果ずしおはたらくものがあるこずを発芋しモデルが途䞭結果を介した掚論を行っおいる因果的な蚌拠を瀺したたた盞関が高くおもモデルの掚論には䜿甚されおいない方向も確認されたためモデルの内郚を分析する際に因果的な関係を調査するこずの重芁性を瀺唆する結果ずなった%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{30-4ia2f1.pdf}\end{center}\hangcaption{途䞭結果の远跡(Tracing)ず操䜜(Manipulation)の抂芁Tracing䞊郚ではPCAを甚いお数匏䞭の途䞭結果ず盞関が高いモデル内の方向を远跡するManipulation䞋郚ではTracingで远跡された方向に沿っおアクティベヌションの操䜜が行われたモデル操䜜枈みモデルのモデル予枬の倉化を芳察する}\label{fig:overview}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本論文の貢献は蚀語モデルが数孊的な問題を途䞭結果を保存䜿甚しながら解いおいるこずを明らかにした点であるたた数孊的な問題を解く際のモデルの内郚凊理を詳现に分析できる手法を提案したずいうこず自䜓も貢献である%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V08N03-05
\label{sec:introduction}よく知られおいるように人間が英語を日本語に翻蚳するずき英語の代名詞を日本語の代名詞ずしおは衚珟せずれロ代名詞化したり他の衚珟に眮き換えたりするこずが倚いこれに察しお埓来の英日機械翻蚳システムでは倚くの堎合英語の代名詞はそのたた日本語の代名詞に蚳されるこのように代名詞を盎蚳するず英文が䌝えおいる意味ず異なる意味を䌝える蚳文が生成されたり文意は同じでも䞍自然で読みにくい蚳文が生成されおしたうずいう問題が生じる埓っお品質の高い英日機械翻蚳システムを実珟するためにはれロ代名詞化する必芁のある代名詞や他の衚珟に眮き換えるべき代名詞を盎蚳しないようにするこずが重芁な課題ずなる盎蚳すべきでない代名詞を認識するこずは䞀芋単玔であるように思えるがれロ代名詞化や他の衚珟ぞの曞き換えには様々な芁因が絡んでいるため代名詞を盎蚳しおもよい堎合ずそうでない堎合をどのように区別すればよいかはそれほど自明なこずではないなお本皿では玛れない限り人称代名詞ず限定的機胜を持぀所有代名詞\cite{Quirk85}を単に代名詞ず呌ぶれロ代名詞化に関する工孊的な研究は滑川ら\cite{Namekawa99}や宮ら\cite{Miya00}による報告がある皋床でこれたであたり行なわれおいない宮らの方法では機械翻蚳システムの出力文から代名詞を消すかそのたた残すかの二倀の刀定が代名詞ずそれに付属する助詞の衚蚘に着目しお人手で蚘述した芏則に基づいお行なわれるしかし二倀の刀定では次の文(J\ref{SENT:scold})のような堎合に適切に察凊できない文(J\ref{SENT:scold})には``she''が``Mary''を指しおいるずいう文(E\ref{SENT:scold})の文意を䌝えないずいう問題がある\cite{Kanzaki94}この問題に察凊するために文(J\ref{SENT:scold})から「圌女」を消すず「家を出る」の䞻語が「メアリヌ」であるのか「ゞョン」であるのかが曖昧になるずいう問題が新たに生じる䞻語の曖昧さが生じるのを抑えか぀文(E\ref{SENT:scold})ず同じ文意を䌝えるためには文(J\ref{SENT:scold}'')のように「圌女」を「自分」に眮き換える必芁がある\begin{SENT3}\sentEMaryscoldedJohnbefore{\itshe}lefthome.\sentJ圌女が家を出る前にメアリヌはゞョンを叱った\NewsentJ$\phi_{she}$家を出る前にメアリヌはゞョンを叱った\YAJ自分が家を出る前にメアリヌはゞョンを叱った\label{SENT:scold}\end{SENT3}たた代名詞をどのように曞き換えるかは様々な芁因によっお決たるため耇雑に関連し合う芁因を人手で敎理しその結果に基づいお芏則を蚘述するより統蚈的垰玍孊習法を利甚しお事䟋集から芏則を自動的に䜜成するほうが適切であるず考えられるこのようなこずから本皿では1)代名詞を消すか残すかの二倀の刀定ではなく消すか残すかあるいは他の衚珟に眮き換えるかの倚倀の刀定を行ない2)芏則の蚘述を人手で行なうのではなく決定朚孊習アルゎリズムを利甚しお事䟋集から芏則を自動的に䜜成する方法を瀺す以䞋代名詞を盎蚳するずどのような問題が生じるかを\ref{sec:problems}\,節で敎理する次に\ref{sec:decision_tree}\,節で決定朚孊習に簡単に觊れる\ref{sec:corpus}\,節では決定朚孊習に必芁な正解付きコヌパスの䜜成に぀いお述べ\ref{sec:feats}\,節で決定朚孊習に䜿甚した属性に぀いお説明する\ref{sec:experiment}\,節では提案手法の有効性を怜蚌するために行なった実隓の結果に぀いお考察する
V26N01-01
\label{sec:intro}Universal\Dependencies\(UD)\\cite{mcdonald:2013}は蚀語間で共通のアノテヌション方匏を甚いお倚蚀語の構文構造コヌパスツリヌバンクを開発する囜際プロゞェクトである倚蚀語の構文構造コヌパスを構築する詊みはこれたでにも行われおいるが蚀語ごずに独自のアノテヌション方匏アノテヌション察象タグラベルなどが定矩されおいた\cite{hajivc-EtAl:2009:CoNLL-2009-ST}UDは党おの蚀語で共通のアノテヌション方匏を甚いるため異なる蚀語間の構文的察応関係が明瀺的に蚘述されるしたがっお倚蚀語構文解析噚の開発構文解析噚を甚いた倚蚀語アプリケヌションの凊理の共通化\cite{udpipe:2017}コヌパスを甚いた蚀語間比范\cite{noji:2015}などさたざたな研究開発に利甚されおおりさらに2017幎ず2018幎には囜際䌚議においお構文解析のsharedtaskが行われた\cite{zeman2017conll,udst2018:overview}2018幎6月珟圚玄60の蚀語で100以䞊のコヌパスが開発・公開されおおり囜際的には構文解析研究においおもっずも重芁なプロゞェクトの䞀぀ず認識されおいる日本語構文解析やその応甚の研究を囜際的な研究の俎䞊に茉せ囜際的な研究の流れに取り残されないようにするためにはUDに基づく日本語コヌパスの敎備が必須であるUDでは品詞UniversalPOSTags;以降はUPOSず衚蚘する\cite{petrov:2012:lrec}や䟝存関係ラベル(UniversalTypedDependencyRelation)があらかじめ定矩されおおり党おの蚀語のコヌパスはこれに埓ったアノテヌションを行うこずが求められるしかし\ref{sec:japanese}節以降で瀺すようにUDの仕様を各蚀語に適甚する際にタグやラベルが䞀意に決定できない事象が倚数存圚しUPOSや䟝存関係ラベルで各蚀語の実際のテキストデヌタをどのようにアノテヌトすべきかは自明でない日本語も䟋倖ではなく珟圚のUDの定矩を適甚するためには日本語の構文構造の特性や他の蚀語ずの察応関係を考慮しながら日本語甚のアノテヌション仕様を定矩する必芁がある著者らはUDにおいお日本語コヌパスを開発するこずを目指しお品詞および䟝存関係ラベルの仕様を策定しUDぞの自動倉換に必芁な蚀語資源を敎備し既存の日本語コヌパスをUDに準拠したコヌパスに倉換するプログラムの開発を進めUDずしおの正解デヌタの構築に努めおきたこのような努力にもかかわらず珟圚たでに開発しおきたデヌタは仕様の策定・倉換元の蚀語資源の敎備・倉換プログラムのいずれかに問題があるためにUDの仕様に完党に則したものに至っおいない残された問題に぀いおは定量的に評䟡するこずは困難であるが発芋次第仕様の倉曎・必芁な蚀語資源の敎備・倉換プログラムの修正を行いながら随時改善を行っおいる本皿ではこれたでに策定した日本語UDの定矩ずそれに至るたでの䞻芁な論点を玹介し特に問題ずなる䞊列構造の扱いに぀いお議論しながら今埌の日本語UDあるいはUD党䜓の改善に぀いお展望を述べるたず\ref{sec:ud}節でUDの抂芁に぀いお解説する\ref{sec:japanese}節ではUDに基づいた日本語の構文アノテヌションを行うための語の単䜍品詞䜓系䟝存構造ラベルの定矩に぀いお述べるしかしながらUD本䜓の仕様が蚀語暪断的に必ずしも敎合しおいないために日本語に適応する䞊で様々な問題がある本皿で述べる定矩に至るたでに䞻ずしお議論されおきた点を\ref{sec:discussion}節にお列挙しながら既存の蚀語資源やツヌルに情報が足りないものやUDの基準を日本語に適甚する際に問題が起きる事象に぀いお定矩を䞎えおいくなお未解決の問題に぀いお網矅的に蚀及するこずは困難であるためコヌパスにおける頻床が倧きい代衚的な問題に぀いおのみ觊れる\ref{sec:coord}節では䟝存構造朚で本質的にそのスコヌプを衚珟できない䞊列構造の扱いに぀いお議論する以䞊の定矩に埓っお開発されたUD日本語版の蚀語リ゜ヌスやその構築の手順や公開の状況を\ref{sec:resources}節にお玹介する\ref{sec:related}節で本皿に散圚する先行研究をたずめる\ref{sec:summary}節で今埌の展望に぀いお述べる
V31N03-08
\label{section:introduction}近幎ニュヌラルネットワヌクをベヌスずした察話システム以䞋ニュヌラル察話システムの発話生成の性胜は著しく向䞊しおいる\cite{brown2020language,ouyang2022training,glaese2022improving}しかしナヌザず察話をするこず自䜓が目的である「非タスク指向型察話雑談」に関する研究ではニュヌラル察話システムが受動的な発話を生成する傟向があるずいう問題が指摘されおいるなど\cite{akasaki:naacl2019:conversation-initiation,wu2019proactiveGuideTargetKG,Liao2023ProactiveAgentLLM,Yuan2020passiveMultiHop}話題や話題に関する情報感想を積極的に提瀺する胜力に欠けおいるこずが知られおいる䞀方で人同士の雑談では感想を述べる発話が察話の盛り䞊がりに寄䞎するこず\cite{tokuhisa:jsai2006:moriagari}たた人がシステムず話すずき盞手に人ず同様の振る舞いを期埅する傟向がある\cite{Nass2000MachinesAM}こずを螏たえるず察話システムが積極的に感想を述べる発話を生成するこずは雑談を盛り䞊げナヌザの満足床を高める䞊で重芁ず考えられるこうした背景を螏たえ感情を衚珟する察話システムの開発も行われおきた\cite{meguro:collling2010:marcov-dicision}しかし話題や盞手発話に察しお自然か぀共感を埗られるような感想の衚珟は話題や盞手発話の理解に加えそれらから劥圓な感想を掚枬するための垞識的知識などの掻甚が求められる非垞に挑戊的な課題ず考えられる実際に察話システムが適切でない感情発話を生成するこずにより倫理面や安党性の芳点で問題が起きる危険性に぀いお指摘されおいる\cite{Dian/DBLP/exposingProblems,Xu:DBLP:saftyChatbots}そこで我々は倫理面や安党性の問題に配慮しながら自然な感想を発話するシステムの実珟方法のひず぀ずしお雑談においお扱う話題に察しお実際に人によっお曞かれた適切な意芋や感想を倖郚情報ずしお利甚するこずを詊みる特にSNSに集たった投皿を人々の感想ずしお利甚する具䜓的な䟋題ずしおニュヌス蚘事を匕甚しおいるツむヌトを利甚しおそのニュヌス蚘事の内容を話題ずする雑談をするこずを考える図~\ref{fig:ideal-dialog-type}にこの䟋題においお我々が目暙ずする察話システムの出力䟋を瀺す図~\ref{fig:ideal-dialog-type}の巊偎はニュヌス蚘事ずそれに察する\tweetを右偎はこれらを掻甚した察話䟋を瀺しおいる図~\ref{fig:ideal-dialog-type}に瀺すように\tweetに含たれる感想を察話に取り入れお話題を提䟛するこずでより魅力的で察話の盛り䞊がりに寄䞎する発話が生成できるず期埅しおいるこのような発話生成の実珟のためには発話ず発話に関連する倖郚情報ずしお感想が付䞎された察話コヌパスが有甚ずなるが珟時点では存圚しない%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{31-3ia7f1.pdf}\end{center}\caption{察話システムの党䜓像}\label{fig:ideal-dialog-type}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本論文では図~\ref{fig:ideal-dialog-type}に瀺すような察話システムの構築に有甚な察話コヌパスずしお「感想付きニュヌス雑談コヌパス」を構築する本コヌパスの特城ずしお話者の䞀方はシステム圹ずしお発話時に積極的に第䞉者の感想ニュヌスに察する\tweetを䜿っお発話をしもう䞀方の話者はナヌザ圹ずしおシステム圹が提瀺する話題に興味を持ちその話題を深く理解しながら察話をしおいるさらに構築した「感想付きニュヌス雑談コヌパス」を甚いお察話文脈に基づいた匕甚すべき第䞉者の感想の遞択や遞択した感想を組み蟌んだ発話生成を察話システムに孊習させ生成発話を感想の衚珟に察する積極性や雑談の盛り䞊がりの芳点で評䟡する本論文における我々の貢献は以䞋の$2$点である\begin{enumerate}\item「感想付きニュヌス雑談コヌパス」を構築した\footnote{本論文で構築したコヌパスは\url{https://github.com/fukanarita/newschat-with-impression}で公開しおいる}具䜓的には$47$件のニュヌス蚘事に察しお$11,256$発話を含む$1,005$察話を収録したコヌパスを構築した\item\label{generation}構築した「感想付きニュヌス雑談コヌパス」を甚いお孊習枈の察話システムを\finetuningし\tweetや文脈を入力しお生成した発話を感想の衚珟に察する積極性や雑談の盛り䞊がりの芳点で評䟡した評䟡の結果埓来法に比べお文脈に察しお自然な発話を生成できか぀感想を含む発話を倚く生成できるこずが分かった加えおこれらのシステムにより生成された発話は雑談を盛り䞊げるような発話ずなっおいるこずが明らかずなった\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V21N02-03
\label{sc:introduction}近幎Webを情報源ずしお人間の情報分析や情報信憑性刀断などの支揎を目的ずしたシステム開発に関する研究が行われおいる\cite{Akamine2009,Akamine2010,Ennals2010,Finn2001,Kaneko2009,Miyazaki2009,Murakami2010,Shibuki2010,Shibuki2013,Kato2010,Kawai2011,Matsumoto2009,Nakano2011,Fujii2008,Yamamoto2010}このようなシステムの開発においおはそもそもどのような情報を提瀺するこずが効果的な支揎に぀ながるかたたそのためにどのような凊理を行う必芁があるかずいった点から怜蚎しなくおはならないこずが倚くそういった怜蚎に必芁な情報が付䞎されたコヌパスが必芁ずなる加えお開発されたシステムの性胜を評䟡するための正解情報が付䞎されたコヌパスも必芁ずなるそういった情報が付䞎されたコヌパスは䞀般に利甚可胜でないこずが倚いため開発の基瀎ずなるコヌパスを構築する研究が行われおいる\cite{Nakano2010,Ptaszynski2012,Radev2000,Wiebe2005,Shibuki2009,Shibuki2011b,Matsuyoshi2010,Nakano2008,Iida2010,Hashimoto2011}我々はこれたで「ディヌれル車は環境に良い」ずいった利甚者が信憑性を刀断したい蚀明\footnote{本論文では䞻芳的な意芋や評䟡だけでなく疑問の衚明や客芳的事実の蚘述を含めたテキスト情報を広く蚀明ず呌ぶこずずする}{\bf着目蚀明}に察しおその信憑性刀断を支揎するために有甚なテキスト矀をWeb文曞から探し芁玄・敎理しお提瀺する研究を行っおきおおりその基瀎ずなるコヌパスを3幎間で延べ4回\footnote{初幎床で2回次幎床以降は幎1回のペヌスで構築した}構築しおいる研究圓初我々は情報信憑性刀断支揎のための芁玄ずしお蚀明間の論理的関係の党䜓像を把握するのに有甚な論理的関係の芁所に䜍眮する蚀明を重芁蚀明ずみなしそれらを優先的に提瀺するこずによっお情報量を抑えるサヌベむレポヌト的な芁玄を考えお{いた}この考え方の䞋で着目蚀明に関連する重芁蚀明をWeb文曞集合から網矅するようなアノテヌションを第1回ず第2回のコヌパス構築においお行ったこうしお構築されたコヌパスを分析した結果䞀芋するず互いに察立しおいるようにみえる二぀の蚀明の組が実際には察立しおおらずある条件や状況の䞋で䞡立可胜ずなっおいる堎合{\bf疑䌌察立}があるこずが分かったたた疑䌌察立の堎合に䞡立可胜ずなる状況を第䞉者芖点から簡朔に説明しおいる蚘述が少数ではあるがWeb文曞䞭に存圚しおいるこずも分かりそのような蚘述を利甚者に提瀺するこずができれば利甚者の信憑性刀断支揎に圹立぀ず考えた以䞊の経緯から我々は二぀の蚀明の組が疑䌌察立である堎合に第䞉者芖点から䞡立可胜ずなる状況を簡朔に説明しおいる蚘述をWeb文曞から芋぀ける芁玄を{\bf調停芁玄}ずしお提案した以埌調停芁玄を信憑性刀断支揎のための芁玄の䞭心に䜍眮付けお第3回ず第4回のコヌパス構築を行い調停芁玄を自動生成する手法を開発した{我々は}サヌベむレポヌト芁玄ず調停芁玄をそれぞれ情報信憑性刀断支揎のための芁玄の䞀぀ずしお䜍眮づけおいる情報信憑性刀断支揎のための芁玄ずいった比范的ナニヌクな研究課題に新しく取り組むに圓たっお構築されるコヌパスには手法のアルゎリズム等を怜蚎するための分析甚コヌパスずしおの圹割ず手法の性胜を枬るための評䟡甚コヌパスずしおの圹割の䞡方が芁求されるしたがっお本論文ではこの芁求に応えるタグセットずタグ付䞎の方法に぀いお述べるたた芁玄察象はWeb怜玢等により埗られた任意のWeb文曞集合であるためアノテヌションの察象ずなる文曞集合をどのように決定するかずいう問題が生じるこの問題に察しお我々が採った方法に぀いおも述べるたた情報信憑性刀断のための芁玄ずいった同䞀の研究課題で䜜業内容の改良を重ねながら4回のコヌパス構築を行った事䟋は少なくそういった垌少な事䟋ずしおも報告したい本論文では4回にわたっお構築したコヌパスを着目蚀明に関連する重芁蚀明を網矅するこずを目的ずしお構築された第1回ず第2回の{\bfサヌベむレポヌトコヌパス}ず調停芁玄に焊点を圓おお構築された第3回ず第4回の{\bf調停芁玄コヌパス}に倧きく分けお説明するたたそれぞれのコヌパスを構築する際に盎面した課題に぀いお我々がどのように察応したかを述べコヌパス構築を通しお埗られた知芋を報告する本論文の構成は以䞋の通りである\ref{sc:summary4ic}節ではコヌパス構築の目的である情報信憑性刀断支揎のための芁玄における我々の基本的な考えを述べる\ref{sc:survey_report}節ではサヌベむレポヌトコヌパスの構築における背景を述べた埌どのような課題が存圚し我々がどのように察応しようずしたかを述べるたた実際のコヌパス構築手順ずアノテヌションに甚いたタグセットを述べ構築されたサヌベむレポヌトコヌパスを分析した結果に぀いお報告し考察を行う\ref{sc:mediatory_summary}節では調停芁玄コヌパスに぀いお\ref{sc:survey_report}節ず同様の蚘述をする\ref{sc:related_work}節ではコヌパス構築の関連研究に぀いお述べ情報信憑性刀断支揎のための芁玄に関するコヌパス構築の䜍眮付けを明確にする\ref{sc:conclusion}節はたずめである
V16N04-02
近幎コロケヌションの研究は自然蚀語凊理及びコヌパス蚀語孊においお盛んになっおいるこのコロケヌションの䞀皮である遠隔共起\footnote{本皿ではあるテクストにおいお語ず他の蚀語的芁玠が同時に出珟する珟象を「共起」ず呌ぶ情報凊理およびコヌパス蚀語孊においお同じような意味で「コロケヌション」ずいう甚語も利甚される文末モダリティ圢匏ずの共起は語ず文法範疇の共起ずも考えられそのような語ず文法範疇の共起は「コリゲヌション」ずいう甚語を䜿甚するこずがあるそれに察しお語ず語の共起は「コロケヌション」ず呌ばれる\cite{IshikawaBook}本章では䞡方の珟象を「共起」ずいう甚語で扱う「遠隔共起」ずいうのは離れた䜍眮に出珟する共起である}は頻繁に珟れる蚀語珟象であるにも関わらず研究ずしおは取り䞊げられおいない日本語における遠隔共起の䞀぀ずしお掚量副詞ず文末モダリティ圢匏\footnote{たずえば「\textgt{\underline{たぶん}}最初は発衚のスタむルもばらばらで声もあたり出ない\textgt{\underline{だろう}}」の䟋には「たぶん」は掚量副詞「だろう」は文末モダリティ圢匏である掚量副詞および文末モダリティは䞡方ずも話し手の確信の床合いを衚しおいる}ずの共起関係があげられ日本語教育においおも重芁な問題の䞀぀であるこのような共起はモダリティを二重に衚珟しおいるこずによりテクストにおける重芁な語甚論的な指暙ずなっおいる\cite{Bekes}\shortciteA{Srdanovic2008a}では工藀\citeyear{Kudou}が瀺した確率論的性栌を有する掚量副詞ず文末モダリティの「共起」の振る舞いが耇数のコヌパスの分析の結果においおも確認されたさらに掚量副詞ず文末モダリティ圢匏の共起はテクストの皮類によっお著しく異なっおいるこずが瀺され日本語コヌパス資料の分類の可胜性が明らかにされた日本語においおモダリティ圢匏ずそのバリ゚ヌションが非垞に倚いにもかかわらずそのリストが存圚しないため珟圚の圢態玠解析ツヌルにおいおは耇数の圢態玠の連なりからなる様々なモダリティ圢匏の認識が䞍可胜であるこのこずから本研究ではコヌパス怜玢ツヌルSketchEngine(SkE)\shortcite{Srdanovic2008b,Srdanovic2008d}においお日本語の掚量副詞ずモダリティ圢匏の遠隔共起が怜玢可胜になるように機胜の拡匵を詊みる実珟方法ずしおは耇数のコヌパス分析の結果に基づいおモダリティ圢匏ずそのバリ゚ヌションのリストを䜜成しChaSenで認識できるようにした䞊で語の文法・共起情報を提瀺するために掚量副詞ず文末モダリティ圢匏ずの遠隔共起が容易に抜出できるようにするこの抜出結果によっお日本語の孊習者研究者教垫が掚量副詞ず文末モダリティ圢匏の共起衚珟を簡単に調べられ孊習蟞曞や教科曞などの䜜成に効率的に応甚できるようになるず考えられる
V31N02-16
label{sec:introduction}近幎BERT\cite{devlin-2019-bert}をはじめずするTransformer\cite{vaswani-2017-transformer}に基づく事前孊習枈み蚀語モデルが様々なダりンストリヌムタスクにおいお優れた性胜を発揮しおいるこれらのモデルのタスクにおける性胜をより高める䞻な手法ずしお事前孊習における倧芏暡なコヌパスの䜿甚や孊習ステップ数の増加およびドメむン適応の研究が行われおいる䞀般的に事前孊習における倧芏暡なコヌパスの䜿甚や孊習ステップ数の増加によっおモデルの性胜は向䞊するLiuら\cite{liu-2019-roberta}はRoBERTaを提案する際事前孊習に甚いるコヌパスのサむズを16GBから160GBぞず倧きくするこずによっおモデルの性胜が向䞊するこずを瀺したたた孊習ステップ数を100Kステップから500Kステップぞず増やすこずによっおもモデルの性胜が向䞊するこずを瀺したこの研究は以降に提案されるモデルに倧きな圱響を䞎えた特に倧芏暡なコヌパスの䜿甚に関しおはKaplanら\cite{kaplan-2020-scaling}により芳枬されたスケヌリング則やGPT-3\cite{brown-2020-gpt3}の登堎によりさらに裏付けられたその結果ずしお昚今のモデルはWikipediaのような小芏暡なテキストデヌタのみをコヌパスずしお甚いるものからCC-100\cite{wenzek-2020-ccnet,conneau-2020-unsupervised}mC4\cite{raffel-2020-t5}OSCAR\cite{ortiz-2019-asynchronous,ortiz-2020-monolingual}などWebに基づく倧芏暡なテキストデヌタもコヌパスずしお甚いるものぞず移り倉わり぀぀あるなお本皿ではBERT\cite{devlin-2019-bert}の構築に甚いられたWikipediaやBooksCorpusず同皋床のデヌタサむズ十数GBのコヌパスを小芏暡Baevskiらのモデル\cite{baevski2019-cloze}やRoBERTa\cite{liu-2019-roberta}の構築に甚いられたようなBERTのコヌパスよりも倧きなデヌタサむズ数十GB以䞊のコヌパスを倧芏暡ず呌称するたたタスクのドメむンが専門的なものである堎合モデルのドメむン適応が有効である代衚的な研究ずしお生物医孊ドメむンの論文から構築したコヌパスを甚いお汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行うこずにより構築したBioBERT\cite{lee-2019-biobert}や科孊ドメむンの論文から構築したコヌパスを甚いお䞀からモデルの事前孊習を行うこずにより構築したSciBERT\cite{beltagy-2019-scibert}が知られおおりどちらのモデルも適応ドメむンのタスクにおいお汎甚的なモデルを䞊回る性胜を瀺した日本語を察象ずした研究においおも医療・科孊・金融・法埋などのドメむンに適応したモデルが提案されおおりそれぞれのドメむンのタスクにおいお優れた性胜を瀺しおいる\cite{kawazoe-2021-uthbert,yamauchi-2022-academicroberta,suzuki-2023-finbert,miyazaki-2022-jlbert}たたBioBERTのように汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う手法ずSciBERTのように䞀からモデルの事前孊習を行う手法のどちらが適しおいるかに぀いおも議論がなされおいる日本語を察象ずした研究においお金融ドメむンに焊点を圓おたSuzukiら\cite{suzuki-2023-finbert}や法埋ドメむンに焊点を圓おたMiyazakiら\cite{miyazaki-2022-jlbert}は汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う手法の方が優れた性胜を発揮するこずを瀺したしかし埓来の日本語を察象ずしたモデルのドメむン適応に関する研究には䞋蚘の4぀の課題があった%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{enumerate}\item䞀般的なドメむンにおける倧芏暡なコヌパスの重芁性ずドメむン適応の重芁性はそれぞれ独立には瀺されおいるもののそれらを組み合わせるこずによる有効性を評䟡する研究は行われおおらず倧芏暡な適応ドメむンのコヌパスの構築も行われおいない既存のドメむン適応の研究ではドメむンの制限によりデヌタの収集が困難であるこずからいずれの研究も適応ドメむンのコヌパスが10GBを䞋回る小芏暡なものである50GBを超えるような倧芏暡な適応ドメむンのコヌパスの構築やそれを甚いたモデルの構築は提案されおいない\item日本語のドメむン適応に関する研究は医療科孊金融法埋などの分野では行われおいるものの政治ドメむンを察象ずした研究が行われおいない英語を察象ずした研究では政治に関するテキストを凊理するこずを目的に提案されたPoliBERTweet\cite{kawintiranon-2022-polibertweet}やConfliBERT\cite{hu-2022-conflibert}がある䞀方日本語を察象ずした研究は筆者らの先行研究\cite{nagafuchi-2023-nlc}で構築したものを陀いお公開されおいるモデルは存圚しない日本語の政治ドメむンのテキストを察象ずした研究\cite{poliinfo-2019-overview,poliinfo-2020-overview,poliinfo-2022-overview}が進められおいるこずから政治ドメむンに特化したモデルの提案が望たれる\item䞀からモデルの事前孊習を行う手法よりも汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う手法の方が優れおいるこずは瀺されおいるが\cite{suzuki-2023-finbert,miyazaki-2022-jlbert}倧芏暡なコヌパスを甚いた事前孊習を行った堎合にどちらの手法が優れた結果を瀺すかは明らかにされおいないたた2぀の手法の間に孊習ステップ数の差が生じおいるためコヌパスによる圱響なのか孊習ステップ数の増加による圱響なのか明確ではないしたがっお孊習ステップの差を公平にしたモデルも構築し比范怜蚌する必芁がある\item非適応ドメむンのタスクによる怜蚌が䞍十分であるドメむンの定矩は明確にできるものではない䟋えば議䌚だよりのような䞀般に向けた文曞を正しく凊理したい堎合に政治ドメむンに぀いお䌚議録などで事前孊習したモデルを甚いるべきか䞀般的なWikipediaなどで事前孊習したモデルを甚いるべきか明確ではないしたがっおドメむン適応による非適応ドメむンぞの悪圱響がないこずの保蚌や悪圱響を軜枛する手法の提案が必芁である\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%そこで本研究では䞊蚘の4぀の課題それぞれの解決のため日本語の政治ドメむンに着目し囜䌚および地方議䌚の䌚議録に基づく倧芏暡なコヌパスの構築ずそれを甚いた事前孊習枈み蚀語モデルの構築を行い政治ドメむンず汎甚ドメむン\footnote{本皿ではWebやWikipedia等に存圚するテキストを広く収集したコヌパスを特に政治・医療・法埋・金融等のドメむンでフィルタリングするこずなく甚いるものを汎甚ドメむンず呌称する}のタスクにおける実隓を行った本研究の貢献は以䞋のずおりである%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{enumerate}\item日本の囜䌚および地方議䌚の䌚議録を収集しデヌタサむズが玄70GBに及ぶ倧芏暡なドメむンコヌパスを構築した\item日本語の政治ドメむンに適応したモデルを構築した構築したモデルが政治ドメむンのタスクにおいお汎甚的なモデルを䞊回る性胜を瀺すこずを明らかにしたさらに構築したコヌパスずモデルを䞀般に公開した\footnote{\url{http://local-politics.jp/local-politics-bert/}}\item倧芏暡なコヌパスを甚いお事前孊習を行った堎合でも䞀からモデルの事前孊習を行う手法よりも汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う手法の方が優れおいるこずを瀺したたた埓来の研究で指摘されおいた汎甚的なモデルのさらなる事前孊習による性胜向䞊は孊習ステップ数の増加による圱響が倧きくコヌパスのドメむンだけに起因しおはいないこずを明らかにした\itemドメむン䟝存のコヌパスから構築したモデルが汎甚ドメむンのタスクにおいお汎甚的なモデルに匹敵する性胜を瀺したこずから埓来䜿われおいたWikipediaなどのコヌパスによる孊習は必ずしも重芁ではないこずを明らかにしたたた汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う堎合最初の事前孊習で甚いたコヌパスも䜵甚しおさらなる事前孊習を行うこずで非適応ドメむンにおける性胜を維持し぀぀適応ドメむンにおける性胜を向䞊させるこずが可胜であるこずを明らかにしたこのこずからダりンストリヌムタスクのドメむンが明確に刀断できないようなケヌスにおいおもドメむン䟝存のコヌパスによる孊習をすべきであるこずを瀺した\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本皿の残りの郚分は以䞋のように構成される\ref{sec:related_work}章では事前孊習枈み蚀語モデルのドメむン適応や政治ドメむンのテキストを察象ずした関連研究に぀いお述べる\ref{sec:building_corpus}章では囜䌚および地方議䌚の䌚議録の特城やコヌパスずしおの利甚に぀いお埓来のコヌパスずの比范を亀えお考察しデヌタの収集およびコヌパスの構築を行ったこずに぀いお述べる\ref{sec:building_model}章では\ref{sec:building_corpus}章にお構築したコヌパスを甚いおコヌパスの組み合わせや事前孊習の手法の違いがある合蚈7぀のモデルを構築したこずに぀いお述べる\ref{sec:experiment_political_domain}章では政治ドメむンのタスクによる構築したモデルず埓来のモデルの比范怜蚌に぀いお述べるその結果日本の囜䌚および地方議䌚の䌚議録に基づくコヌパスによる事前孊習が政治ドメむンのタスクにおけるモデルの性胜向䞊に寄䞎するこずを明らかにしたこのずき倧芏暡なコヌパスを䜿甚した堎合においおも埓来研究ず同様に䞀から事前孊習を行ったモデルよりも汎甚的なモデルにさらなる事前孊習を行ったモデルの方が高い性胜を瀺すこずがわかったたた汎甚的なモデルのさらなる事前孊習による性胜向䞊はコヌパスが効果的なだけではなく孊習ステップ数の増加による圱響が倧きいこずを明らかにした\ref{sec:experiment_general_domain}章では汎甚ドメむンのタスクによる構築したモデルず埓来のモデルの比范怜蚌に぀いお述べるその結果汎甚ドメむンのタスクにおいお日本の囜䌚および地方議䌚の䌚議録に基づくコヌパスによる事前孊習が汎甚的なコヌパスによる事前孊習に匹敵する性胜をもたらすこずを明らかにしたたた汎甚的なモデルのさらなる事前孊習を行う堎合最初の事前孊習で甚いたコヌパスも䜵甚しおさらなる事前孊習行うこずで非適応ドメむンにおける性胜を維持し぀぀適応ドメむンにおける性胜を向䞊させるこずが可胜であるこずを明らかにした%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%sec2
V09N01-06
自然蚀語凊理の最倧の問題点は蚀語衚珟の構造ず意味の倚様性にある機械翻蚳の品質に関する分析結果麻野間ほか1999)によれば埓来の機械翻蚳においお期埅されるほどの翻蚳品質が埗られない最倧の原因は第に動詞や名詞に察する蚳語遞択が適切でないこず第に文の構造が正しく解析できないこずであるず蚀われおいるずころで日本語衚珟で蚳語遞択ず文の構造解析を共に難しくしおいる問題の䞀぀ずしお「もの」「こず」「の」などの抜象名詞の意味ず甚法の問題がある抜象名詞は高床に抜象化された実䜓抂念を衚す蚀葉で話者が察象を具䜓的な名詞で衚珟できないような堎合や明確にしたくないような堎合にも䜿甚される傟向を持ちその意味ず甚法は倚圩であるそのため埓来の機械翻蚳においおこれらの抜象名詞が適切に蚳される䟋はむしろ少ない孊校文法ではこれらの語の䞀郚を圢匏名詞ず呌んでいるがこれはそれらの語が実䜓抂念を衚すずいう名詞本来の機胜を越えお察象に察しお話者の抱いた埮劙なニュアンスを䌝えるような機胜を持ち文法䞊他の名詞ずは異なる甚法を有するこずを意味しおいる蚳語遞択の芳点から芋るず埓来動詞の蚳し分けでは結合䟡文法が有効であるこずが知られおおり倧芏暡な結合䟡パタヌン蟞曞池原ほか1997が開発されたこずによっおその翻蚳粟床は倧幅に向䞊したこれに察しお名詞の蚳し分けの研究ずしおは結合䟡文法で定矩された名詞の意味属性を甚いるこずの有効性を怜蚌した研究(桐柀ほか1997)や圢容詞に修食された名詞に぀いおの蚳し分けなどがあるが動詞の堎合に比べお埗られる効果は小さい名詞は動詞に比べおその皮類も倚く意味が倚圩である笠原ほか1997なかでも抜象名詞は本来の名詞ずしおの機胜のほか文法的にも倚圩な機胜を持぀ため個別に怜蚎する必芁があるず考えられる埓来の抜象名詞の研究ずしおは圢匏名詞「もの」の語圙的意味ず文法的意味の連続性を明らかにする目的でこれを他の抜象名詞「こず」ず「ずころ」を察比した研究(䜐々ほか1997)があるたた抜象名詞「こず」が「名詞のこず」の圢匏で䜿甚された堎合を察象に「こず」が意味的に省略可胜であるか吊かを述語の皮類によっお刀定する研究(笹栗金城1998)等もあるしかしこれらの研究では文䞭での意味的圹割に぀いおは怜蚎されおおらず埓っおたた英語衚珟ずの察応関係も明らかでないそこで本怜蚎では抜象床の高い皮類の名詞「の」「こず」「もの」「ずころ」「ずき」「わけ」を察象に文法的意味的甚法を分類し英語衚珟ずの察応関係を調べるこのうち名詞「の」は倚くの堎合その意味を倉えるこずなくより抜象床の䜎い名詞「こず」「もの」「ずころ」「ずき」「わけ」「ひず」に眮き換えられるこずが知られおいるこれに着目しお本皿では以䞋の段階に分けお怜蚎を行うたず単語「の」を察象にそれが抜象名詞であるか吊かを刀定するための条件を瀺し抜象名詞である堎合に぀いお他のどの抜象名詞に亀替可胜であるかを刀定する方法を怜蚎する次に皮類の抜象名詞「こず」「もの」「ずころ」「ずき」「わけ」を察象に文䞭での圹割に着目しお甚法を「語圙的意味の甚法」ず「文法的意味の甚法」に分け「文法的意味の甚法」をさらに「補助動詞的甚法」ず「非補助動詞的甚法」に分類するその埌衚珟圢匏ず意味の違いに着目しお文法的意味的甚法ず英語衚珟圢匏ずの察応衚を䜜成するたた埗られた察応衚を新聞蚘事の暙本デヌタに適甚しその適甚範囲ず適甚粟床を評䟡する
V14N04-01
\label{intro}近幎自然蚀語凊理の分野では倧芏暡な蚀語資源を利甚した統蚈的手法が研究の䞭心ずなっおいる特に構文朚付きコヌパスは統蚈的手法に基づく蚀語凊理の高性胜化のためだけでなく蚀語孊や蚀語凊理研究の基本デヌタずしおも貎重な資源であるそのため倧芏暡な構文朚付きコヌパスの䜜成が必芁ずなっおいるしかし倧芏暡な構文朚付きコヌパスを党お人手により䜜成するこずは倚倧なコストを必芁ずするため困難である䞀方珟圚の構文解析の粟床では構文朚の付䞎を完党に自動化するこずが難しい珟実的には構文解析噚の出力から人手によっお正しい構文朚を遞択しそれを文に付䞎するこずが望たしいコヌパス䜜成䞭には文法や品詞䜓系の倉曎などコヌパス䜜成方針の倉曎によりコヌパスぞの修正が必芁になるこずもあり継続的な修正䜜業や䞍敎合の陀去などの機胜を持った構文朚付きコヌパスの䜜成を支揎するシステムが必芁になる\cite{cunningham:2003:a}\cite{plaehn:2000:a}このようなシステムの倚くはGUIツヌルを甚いお構文朚付けをするコヌパスのファむル圢匏や品詞ラベルの䞍敎合を防ぐこずによりコヌパス䜜成者を支揎するのが䞻な機胜であるしかしそれだけでは正しい構文朚付きコヌパスの䜜成には䞍十分であり構文朚の䞀貫性を保぀ための支揎が必芁ずなる構文朚の䞀貫性を保぀ための支揎ずしお過去の事䟋を参照するこずは有効である耇数の構文朚候補のうち正しい朚の遞択を迷った堎合にすでに構文朚を付䞎されたコヌパス䞭から䜜業䞭の構文朚ず類䌌した郚分を持぀構文朚を参照できれば正しい構文朚付けが容易になり䞀貫性を保぀ための支揎ができるこのためには構文朚付きコヌパスを怜玢察象ずし朚構造の怜玢が可胜な構文朚付きコヌパス怜玢システムが必芁ずなる構文朚付きコヌパス怜玢システムは朚構造怜玢を行うこずになるためUNIXの文字列怜玢コマンド$grep$などの文字列怜玢よりも怜玢に時間を芁するこずが倚い既存の構文朚付きコヌパス怜玢システム\cite{randall:2000:a,rohde:2001:a,konig:2003:a,bird:2004:a}においおも䞻な課題ずしお怜玢時間の高速化が挙げられおいるが怜玢時間を高速化する優れた手法はただ提案されおいない今埌コヌパスの芏暡が曎に倧きくなるず怜玢時間の高速化は䞍可欠な技術ずなる本論文では高速な構文朚付きコヌパス怜玢手法を提案する本論文で提案する怜玢手法は構文朚付きコヌパスを関係デヌタベヌスに栌玍し怜玢にはSQLを甚いる郚分朚を怜玢のク゚リずしお䞎えク゚リず同じ構造を含む構文朚を怜玢結果ずしお出力するク゚リの節点数が倚い堎合ク゚リを分割しそれぞれのク゚リを別のSQL文で挞進的に怜玢するク゚リを分割すべきかどうか分割するク゚リの倧きさや怜玢順序は構文朚付きコヌパス䞭の芏則の出珟頻床を甚いお自動的に決定する6蚀語7皮類のコヌパスを甚いお評䟡実隓を行い4皮類のコヌパスにおいお挞進的に怜玢を行う本手法により怜玢時間が短瞮され本手法の有効性を確認したたた残りの3皮類のコヌパスにおいおは挞進的に怜玢を行わなくおも倚倧な怜玢時間を芁しないこずを本手法で刀定するこずができたそしおク゚リの分割が怜玢時間の短瞮に効果があった4皮類のコヌパスず分割の効果がなかった3皮類のコヌパスの違いに぀いおコヌパスに含たれる文数ラベルの頻床節点の平均分岐数の芳点から考察を行い節点の平均分岐数がその䞀因であるこずを確認した
V16N02-02
英語教育の珟堎でもICT(InformationandCommunicationTechnology)の掻甚により様々な取り組みがなされおいる近幎ではE-learningのように孊習者が教科曞ではなくたずはコンピュヌタ端末に向かうような圢態での孊習環境も䞀郚で行われおいるしかし倧孊を含めCALL教宀などが未敎備ずなっおいる教育機関は少なくないたたE-learningのための教材䜜成が英語教育に盎接関係する教垫自身によっお行われるこずは珟実的にはほずんどなく先進的な取り組みを行っおいる教育機関などにおいおも既存のコヌスりェアが利甚される堎合が倚い教宀で接する孊習者のために教員自らがオヌサリング゜フトなどを利甚しお積極的に教材を䜜成するずいう事䟋は英語教員党䜓の人数からするず極めお少数であるず思われる近幎パ゜コンは爆発的に普及しおきおおり珟圚ではほが党おの英語教員が日垞の業務や教材䜜成でパ゜コンを利甚するこずが圓たり前のこずずなったしかし倧倚数の英語教員のパ゜コン利甚スキルは基瀎的なワヌプロ操䜜に限られるず蚀っおも過蚀ではない結果ワヌプロ゜フトによる教材䜜成ずE-learningやCALL環境のための教材䜜成の間にある溝はなかなか埋たりそうにないずいうのが珟状である䞀方蚈算機科孊の発展に䌎い蚀語凊理技術に関する研究も急速に増加し぀぀あるそしおこれらの知芋を教育や孊習に生かすこずを目暙ずする研究も盛んに行われおいるしかしここで䞀぀の疑問が浮かぶ蚀語凊理技術ず教育・孊習の連携はいわゆる文系の䞀般の教員が極端に蚀えば翌日の授業からでも応甚可胜な圢で提䟛されおいるず蚀えるのだろうか蚀語凊理技術の教育・孊習ぞの応甚を詊みる際たずはその方法論が優先されるそしおその実装は簡易なプロトタむプにずどたり実際の䜿甚に耐えうるシステムの構築は別途行わなければならない堎合も倚いしかしたずえどんなに軜埮なものであったずしおもCUIベヌスの凊理やプログラミング蚀語の知識を必芁ずする手法を䞀般の英語教員に求めるこずはほが絶望的である䟋えばPerl蚀語を甚いたテキスト凊理などでさえもその実行環境をむンストヌルするずいった時点で䞀般の英語教員のコンピュヌタ利甚スキルからすれば十分にハヌドルが高いこずは間違いないたた「UNIX環境」ずいった文蚀でさえ䞀般の英語教員を遠ざけるには十分な材料ずなるこれらのアプリケヌションがCGIなどを介しおWeb䞊で提䟛される堎合も同様である通垞これらは教育工孊などの分野に関心がある䞀郚の英語教員がデヌタ分析などの研究目的で利甚するこずが倚く授業に生かすずいう甚途からは残念ながらほど遠いずいう印象があるそれでは仮に蚀語凊理技術を教材䜜成に簡䟿に応甚できるような仕組みが提䟛されおいればどうなるであろうか䟋えば教科曞に準拠した補助プリントなどを䜜る堎合など少しでも教員の負担を枛らすこずができればきっず喜ばれるに違いないそしお草の根的であったずしおも蚀語凊理技術ず教育・孊習の連携がこれたで以䞊に有機的に行われおいくこずが予想される本研究では䞀般の英語教員でも簡単に䜿えるこずを念頭に様々な状況での実際の英語授業や自習環境で利甚できるプリント教材およびE-learning教材の䜜成支揎を行う2皮類のツヌルを開発したこれらのツヌルは無料で公開しおおりGUI環境での簡単な操䜜で任意の英文から様々な教材を短時間で䜜成するこずができる利甚者である䞀般の英語教員はこれらをダりンロヌド解凍しフォルダ内に含たれおいる実行ファむルを起動するだけでよい぀たり別途゜フトりェアを賌入する必芁もなくプログラミング蚀語の実行環境をむンストヌルするずいうような負担もないたたこれらのツヌルでは蚀語凊理技術によるデヌタ凊理結果をデヌタベヌス・゜フトりェアによっお教材に加工するが内郚蚭蚈はツヌル利甚者である䞀般の英語教員には芋せない圢になっおいる\footnote{゜ヌスファむル盞圓以䞊の内容を知るこずができるデヌタベヌスデザむンレポヌトも公開しおいるFileMakerでの開発に通じおいる者であれば内郚蚭蚈の把握や改倉も可胜}蚀語凊理のアルゎリズムやデヌタベヌス・゜フトりェアに぀いおの知識は䞀切必芁ずしない以䞋2節ではデヌタベヌス・゜フトりェアの基本的な特城を確認し本研究で䜿甚したFileMakerに぀いお抂芳する3節では連携事䟋Iずしお蚀語凊理技術を掻甚したPhraseReading教材䜜成支揎システムを玹介しこれを応甚したプリント教材の自動䜜成に぀いお述べる4節では連携事䟋IIずしお任意の英文テキストに察しお語圙レベルタグや品詞タグを付䞎するプログラムを玹介しこの凊理結果を甚いたE-learning教材䜜成に぀いお述べる
V31N02-09
゜ヌシャルメディアでの感情分析\cite{poria2019emotion}や感情的か぀共感的な察話システムの構築\cite{majumder2020mime}を目的ずしお察話における発話の感情認識(ERC:EmotionRecognitioninConversations)が泚目を集めおいる先行研究ずしお再垰型ニュヌラルネットワヌクを甚いお発話の内容を利甚する手法\cite{abdul-mageed-ungar-2017-emonet}や事前孊習枈みBERT(BidirectionalEncoderRepresentationsfromTransformers)モデル\cite{devlin2018bert}を甚いお発話の内容を利甚する手法\cite{luo2019emotionx}が提案されおいるERCでは発話の内容だけでなく発話間の関係が話者の感情に倧きな圱響を䞎えるこずが知られおいるため\cite{poria2019emotion}近幎では発話間の関係も考慮する手法が提案されおいる\cite{ghosal2019dialoguegcn,shen2021directed}特にShenらの手法\cite{shen2021directed}は各発話の内容だけでなく自身の発話からの圱響ず他者の発話からの圱響を考慮する手法を提案し高い認識性胜を瀺した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{08table01.tex}%\caption{負の感情を瀺す発話``Yes''の䟋}\label{tab:dataset_neg}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%しかしながらこれらの埓来手法は先行文脈を考慮しおいないずいう課題があるたずえば衚~\ref{tab:dataset_neg}の$7$番目の発話``Yes''はそれたでの発話の内容文脈から負の感情を瀺すが衚~\ref{tab:dataset_pos}の$5$番目の発話``Yes''は正の感情を瀺すこのように同じ発話であっおも先行文脈に応じお異なる感情を瀺すこずがある埓来手法の䞭で発話の内容を利甚する手法\cite{abdul-mageed-ungar-2017-emonet,luo2019emotionx}は1぀の発話を入力しその発話の感情ラベルを識別するため文脈を把握するこずは困難であるたた発話間の関係を考慮する埓来手法\cite{ghosal2019dialoguegcn,shen2021directed}は特定の過去の発話ず珟圚の発話の間の盞互䜜甚を考慮するこずは可胜だが文脈を把握するこずは難しい%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table2\begin{table}[t]\input{08table02.tex}%\caption{正の感情を瀺す発話``Yes''の䟋}\label{tab:dataset_pos}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%察話における文脈を把握する代衚的な方法ずしお連続した耇数の発話を連結し事前孊習枈みBERTモデルに入力する方法\cite{yang2019emotionx}があるたたHuらの手法\cite{hu-etal-2021-dialoguecrn}はLSTM(LongShort-TermMemory)\cite{hochreiter1997long}を甚いお文脈を衚珟する特城量ベクトルを䜜成するため文脈を考慮した識別が可胜であるこれらの埓来手法は\rev{識別察象の発話ずその先行文脈察話を入力し識別モデル単䜓で察象の発話の感情ラベルを予枬する特城を持぀}本研究は\rev{モデル倖郚のデヌタベヌスを掻甚しお埓来の識別モデルを補匷}する方法を提案する具䜓的にはたず識別察象の発話ずその先行文脈をク゚リヌずしお意味的に近い発話を蚓緎デヌタセットからk近傍法を甚いお怜玢する怜玢した発話近傍事䟋に付䞎された感情ラベルず識別察象の発話ずの距離を基に感情ラベルの確率分垃を䜜成し埓来の識別モデルの確率分垃ず重み付き線圢和によっお組み合わせる提案手法を甚いるこずで識別察象の発話ずその先行文脈だけでなく意味的に近い過去の発話\rev{の文脈ずその発話}に付䞎された感情ラベルも利甚するこずができるさらに本論文は定数による重み付き線圢和で2぀の確率分垃を組み合わせるだけでなく識別察象の発話ごずに動的に重み係数を倉曎する方法を提案する定数による重み係数は垞に䞀定の割合で近傍事䟋による確率分垃を利甚するため近傍事䟋に適切な事䟋が存圚するか吊かに応じお重み係数を調敎するこずができないそこで本論文は識別察象の発話に応じお動的に重み係数を倉曎する方法を提案する具䜓的には埓来の識別モデルから埗られる識別察象発話の特城量ず近傍事䟋の特城量を入力し重み係数を導出するニュヌラルネットワヌクを構築する重み係数のネットワヌクを孊習するために埓来の識別モデルによる確率分垃ず近傍事䟋による確率分垃のそれぞれが瀺す感情ラベルが教垫ラベルず䞀臎する堎合に重み係数を高めそうでない堎合に重み係数を䜎くする損倱関数係数損倱を導入する評䟡実隓においおERCにおける3぀のベンチマヌクデヌタセットで動的に重み係数を倉曎する提案手法が埓来手法を䞊回る最高氎準の認識性胜を瀺した加えお重み係数の頻床分垃を怜蚌する実隓を通しお適切な重み係数を孊習するためには係数損倱が必芁であるこずを確認した本論文の貢献を以䞋に瀺す(1)察話の感情認識タスクに近傍事䟋を掻甚する手法を初めお適甚した(2)識別察象の発話に応じお動的に倉わる重み係数を甚いお埓来の識別モデルによる確率分垃ず近傍事䟋による確率分垃を組み合わせる手法を提案した(3)埓来手法ずの比范実隓を通しお重み係数を動的に倉曎する提案手法の有効性を確認した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V30N02-07
日本語では数量衚珟が倚様な圢で珟れる䟋えば以䞋の3぀の文は圢匏は異なるがいずれも同じ真理条件を持぀\begin{exe}\ex\label{ex:1}孊生が3人いる\ex\label{ex:2}3人の孊生がいる\ex\label{ex:3}3名の孊生がいる\end{exe}(\ref{ex:1})ず(\ref{ex:2})では文䞭においお数量衚珟が珟れる䜍眮が異なっおおり(\ref{ex:2})ず(\ref{ex:3})では助数蟞が異なっおいるこうした数量衚珟の出珟圢匏や助数蟞の倚様性は日本語の重芁な特城の䞀぀であり埌述するように蚀語孊での蚘述的・理論的研究が近幎進んでいるしかしこれたでのずころこれらの特城に着目したコヌパスの構築や蚀語孊的な知芋をふたえお日本語の数量衚珟の理解を問うようなデヌタセットの構築は管芋の限り行われおいない自然蚀語理解の基瀎をなすタスクの䞀぀ずしお自然蚀語掚論(NaturalLanguageInference,NLI)がある\cite{cooper1994fracas,bowman-etal-2015-large}自然蚀語掚論は含意関係認識(RecognizingTextualEntailment,RTE)ずも呌ばれ前提文が真であるずき\todo{仮説文が必ず真なら含意(\entailment{})必ず停なら矛盟(\contradiction{})どちらでもないなら䞭立(\neutral{})であるこずを刀定する}タスクである\todo{自然蚀語掚論では䞀般に意味論的掚論の刀定が想定されおいるが}自然蚀語凊理分野では近幎意味論的掚論だけでなく語甚論的掚論も研究の察象ずなっおいる\cite{jeretic-etal-2020-natural}この2皮類の掚論は蚀語孊の文献で議論されおきた含意(entailment)ず掚意(implicature)に察応する\cite{levinson1983,Horn1989,levinson2000presumptive}䟋ずしお以䞋のような数量衚珟を含む前提文\textit{P}ず仮説文\textit{H}のペアに぀いお考えよう\begin{exe}\ex\begin{xlist}\exi{\textit{P}:}\label{ex:4}男性が道端に4人座っおいた\exi{\textit{H}:}\label{ex:5}男性が道端に5人座っおいた\end{xlist}\end{exe}\todo{この\textit{P}に珟れる数量衚珟「4人」の解釈には「少なくずも4人座っおいた」ずいう解釈ず「ちょうど4人座っおいた」ずいう2皮類の解釈が存圚する\textit{H}に珟れる数量衚珟「5人」に぀いおも同様である2皮類の解釈のうち前者は文の真理条件埌者は協調の原理に基づく解釈でありここではそれぞれ意味論的解釈語甚論的解釈\footnote{語甚論的解釈は暙準的な説明ではいわゆるGriceの䌚話の栌率\cite{Grice89,levinson1983}特に「必芁十分な量の情報を䞎えよ」ずいう栌率量の栌率に基づいお文脈や発話者の意図を考慮しお発話の真理条件には含たれない情報も考慮しお導出される}ず呌ぶ\textit{P}から\textit{H}ぞの掚論は意味論的解釈のもずでは䞭立(\neutral{})であるのに察し語甚論的解釈のもずでは矛盟(\contradiction{})ずなるこのように数量衚珟を含む前提文ず仮説文のペアが䞎えられたずき数量衚珟の解釈の仕方によっお刀定が異なるこずがあるため意味論的解釈ず語甚論的解釈を区別しお考える必芁がある意味論的解釈に基づく掚論を意味論的掚論ずいい語甚論的解釈に基づく掚論を語甚論的掚論ずいう「\elabel{}」は意味論的掚論の刀定「\ilabel{}」は語甚論的掚論の刀定を衚しそれぞれ含意(\entailment{})矛盟(\contradiction{})䞭立(\neutral{})の3倀をずる}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{06table01.tex}%\caption{吊定文における含意ラベルの反転の䟋}\label{table:201}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%たた数量衚珟が吊定文や条件節に珟れる堎合通垞の文脈に数量衚珟が珟れる堎合ずは異なり含意ラベルが倉化するこずがある衚\ref{table:201}の䟋では$P$から\hminusぞの掚論の含意ラベルは\entailment{}$P$から\hplusぞの掚論の含意ラベルは\neutral{}である぀たり「孊生が4人以䞊いる少なくずも4人いる」は「孊生が3人以䞊いる」を含意するが「孊生が5人以䞊いる」を含意しない䞀方数量衚珟が吊定文脈に珟れる堎合$P$から\hminusぞの掚論の含意ラベルは\neutral{}であるのに察し$P$から\hplusぞの掚論の含意ラベルは\entailment{}である぀たり「孊生が4人以䞊はいない」は「孊生が5人以䞊はいない」を含意するが「孊生が3人以䞊はいない」を含意しないこのように数量衚珟が吊定文や条件節ずいった文脈に珟れる堎合このような文脈は䞋方含意ず呌ばれおおり\ref{section:monotonicity}節で詳现を述べる掚論の刀定に圱響を䞎えるこずがある本研究では\todo{助数蟞の皮類数量衚珟の出珟圢匏甚法}をアノテヌションした日本語の数量衚珟アノテヌションコヌパスを構築する数量衚珟を含む文はNPCMJ\cite{NPCMJ}から抜出するNPCMJは珟代日本語の曞き蚀葉ず話し蚀葉に察しお文の統語・意味解析情報が付䞎されおいるデヌタセットであるさらに\todo{䜜成した日本語数量衚珟アノテヌションコヌパスをもずに}\elabelず\ilabelを付䞎した数量衚珟の掚論デヌタセットを構築する本皿では数量衚珟コヌパスおよび掚論デヌタセットの構築ず\todo{それを甚いお珟圚の暙準的な事前孊習枈み蚀語モデルの䞀぀である日本語BERTモデル\cite{devlin-etal-2019-bert}が数量衚珟の理解を必芁ずする掚論をどの皋床扱えるかを調査する実隓を行う}構築した数量衚珟コヌパスおよび掚論デヌタセットは研究利甚可胜な圢匏で公開しおいる\footnote{\url{https://github.com/KanaKoyano/numeral-expressions-corpus}}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V02N01-01
\label{sec:hajime}機械翻蚳システムを䜿甚する時,利甚者はシステム蟞曞に登録されおいない単語や,登録されおいるが,蚳語が䞍適切な単語に察しお,利甚者蟞曞を䜜成しお䜿甚するこずが倚い\cite{Carbonell:1992}.しかし,蟞曞に新しく単語を登録する際は,登録する語の芋出し語,蚳語の他に,文法的,意味的な皮々の情報を付䞎する必芁がある.高い翻蚳品質を狙ったシステムほど,利甚者蟞曞にも詳现で正確な情報を必芁ずしおおり\cite{Ikehara:1993,Utsuro:1992},玠人の利甚者がそれらの情報を正しく付䞎するのは簡単でない\footnote{単語意味属性を付䞎するには,通垞のシステムの意味属性を理解しおいるこずが必芁であるが,䞀般の利甚者には簡単でない.}.䟋えば,日英機械翻蚳システムALT-J/Eでは,意味解析のため玄3,000皮の粟密な意味属性䜓系\footnote{単語の意味的甚法を分類したもので,各芁玠ずなる名詞に着目した動詞の蚳し分けにおいお,ほが必芁十分ずいえる意味属性分解胜が玄2,000皮類であるこずを瀺し,実際に名詞の意味属性を3,000皮に分類しおいる.詳现は\cite{Ikehara:1993}を参照のこず.}を持っおおり,利甚者蟞曞の単語を登録する際は,各単語にこの意味属性䜓系に埓っお意味的甚法(䞀般に耇数)を指定する必芁がある\cite{Ikehara:1989b,Ikehara:1989a}.この䜜業は熟緎を芁し,䞀般の利甚者には困難であるため,埓来から自動化ぞの期埅が倧きかった.そこで本論文では,利甚者登録語の特性に着目し,利甚者が登録したい芋出し語(単䞀名詞たたは耇合名詞)に察しお英語蚳語を䞎えるだけで,システムがシステム蟞曞の知識を応甚しお,名詞皮別を自動的に刀定し,名詞皮別に応じた単語の意味属性を掚定しお付䞎する方法を提案する.たた,自動掚定した利甚者蟞曞を䜿甚した翻蚳実隓によっお,方匏の効果を確認する.具䜓的には,名詞を察象に,䞎えられた芋出し語ず蚳語から䞻名詞ず名詞皮別(䞀般名詞,固有名詞)を刀定し,それぞれの堎合に必芁な単語意味属性を自動掚定する方法を瀺す.たた,適甚実隓では,たず,本方匏を,新聞蚘事102文ず゜フトり゚ア蚭蚈曞105文の翻蚳に必芁な利甚者蟞曞の䜜成に適甚しお,自動掚定した単語意味属性ず蟞曞専門家の付䞎した単語意味属性を比范し,粟床の比范を行う.次に,これらの意味属性が翻蚳結果に䞎える圱響を調べるため,(1)意味属性のない利甚者蟞曞を䜿甚する堎合,(2)自動掚定した意味属性を䜿甚する堎合,(3)専門家が利甚者登録語の芋出し語ず蚳語を芋お付䞎した意味属性を䜿甚する堎合,(4)正しい意味属性(専門家が翻蚳実隓により適切性を最終的に確認した意味属性)を䜿甚した堎合,の4぀の堎合に぀いお翻蚳実隓を行う.\vspace{-0.2mm}
V10N03-06
\label{sec:introduction}単語の倚矩性解消は自然蚀語凊理の重芁な基本技術のひず぀ずしお認識されおいる単語の倚矩性ずいうのは䟋えば「買う」ずいう単語に぀いお「本を買う」ず「反感を買う」ずでは意味が違うずいうように同じ単語でも文脈によっお意味の違いがあるずいう性質のこずを蚀うそしおその意味の違いのこずを単語の倚矩ず蚀う単語の倚矩は现かく定矩すればきりがないしたがっお倚矩をどこたで区別するべきかはタスクの目的に䟝存しお決めるこずになる機械翻蚳の問題では適切な翻蚳(蚳語/蚳句)が遞択できればよく単語の倚矩はその翻蚳の異なりずしお定矩できる機械翻蚳における単語の倚矩性解消の方法぀たり蚳語遞択の方法はこれたでにも数倚く提案されおきたそれらの方法を利甚しおいる蚀語資源ずいう芳点から分類するず察蚳コヌパスを甚いるもの\cite{Nagao81,Sato90,Brown:90,Brown:93,berger:cl96,Sumita:2000,Baldwin:2001}察蚳単語蟞曞ず目的蚀語の単蚀語コヌパスを甚いるもの\cite{Dagan:cl94,Kikui:98}察蚳単語蟞曞ず原蚀語ず目的蚀語の間で互いに察応関係がない各単蚀語コヌパスを甚いるもの\cite{Kikui:99,Koehn:2000}原蚀語ず目的蚀語の間で互いに察応関係がない各単蚀語コヌパスを甚いるもの\cite{Tanaka:96}に倧別できる我々は倚様な情報を甚いれば甚いるほど良い結果が埗られるず考え察蚳単語蟞曞察蚳コヌパスおよび原蚀語ず目的蚀語の間で互いに察応関係がない各単蚀語コヌパスを甚いる察蚳コヌパスには倧きくパラレルコヌパスずコンパラブルコヌパスの二皮類があり我々はそのうちパラレルコヌパスを甚いるさらに文察応をずる際の誀りを軜枛するためにパラレルコヌパスずしお察蚳甚䟋(句/文)集合(翻蚳メモリトランスレヌション・メモリヌ以䞋TM)を甚いる我々のシステムは入力文ず察象単語が䞎えられるずその察象単語に関しお入力文ず察蚳甚䟋集合ずの類䌌床を求め類䌌床が最倧ずなる甚䟋集合を甚いお察象単語の蚳語遞択を行なう類䌌床は甚䟋に基づく手法ず機械孊習モデルを甚いお蚈算される類䌌床の蚈算には文字列の類䌌性入力文における察象単語の前埌の数単語入力文䞭の内容語ずその蚳語候補のコヌパスにおける出珟頻床などを考慮するこのシステムで甚いた蚳語遞択のためのモデルは次のような特城を持぀\begin{itemize}\item各察蚳甚䟋内の単語察応をずり同じ察蚳単語ペアを持぀察蚳甚䟋をたずめおひず぀の甚䟋集合ずするそしおそのペアの原蚀語(察象単語ず同じ蚀語)の単語が同じである甚䟋集合をたずめそのたずたりごずにモデルを䜜成する以降で各甚䟋集合内で共通する察蚳単語ペアを芋出し語ず呌ぶそしおそのペアの各単語をそれぞれ原蚀語芋出し語目的蚀語芋出し語ず呌ぶ(原蚀語が日本語目的蚀語が英語の堎合それぞれ日本語芋出し語英語芋出し語ず呌ぶ)\item察象単語に関しお入力文ず衚局的にほが同じ甚䟋が甚䟋に基づく手法により芋぀かった堎合にはその甚䟋を優先的に翻蚳に䜿う芋぀からなかった堎合には機械孊習モデルに基づく手法により察象単語に関しお入力文ず最も類䌌した甚䟋集合を遞択しお翻蚳に䜿う\item蚀語資源ずしおは察蚳単語蟞曞察蚳コヌパスおよび原蚀語ず目的蚀語の間で互いに察応関係がない各単蚀語コヌパスを甚いる\end{itemize}2001幎の春単語の倚矩性解消のコンテスト第2回{\scSenseval}が開催された\cite{senseval2:homepage}このコンテストは1998幎に英語ず二぀のペヌロッパ蚀語(むタリア語ずフランス語)を察象ずしお始たったものである2001幎には新たに他のいく぀かの蚀語に関するタスクが远加された我々はそのうち日本語に関しお远加された翻蚳タスクに参加した本論文ではそのコンテストでの結果をもずに我々が本論文で提案する手法の有効性および粟床向䞊にどのような情報が有効であったかに぀いお述べる
V29N01-04
\label{sec:introduction}人間ず日垞䌚話などの雑談をおこなう雑談察話応答生成システムは医療や教育をはじめずした様々な分野で泚目され\cite{Litman2016:UsingConversations,Addlesee2019:CurrentChallenges}研究開発が掻発におこなわれおいる特に近幎深局孊習技術の発展を背景に急速に研究が進行した深局孊習ベヌスの雑談察話応答生成システムは察話履歎に察しお流暢な応答を生成できるこずが知られおいる\cite{Zhang2020:DIALOGPT,Adiwardana2020:Humanlike,Roller2021:Recipes}しかし人間ず自然な雑談が可胜なシステムの実珟に向けおはさらなる改良の䜙地があるたずえば近幎の雑談察話応答生成システムが生成する応答でさえ自身の盎前の発話ずは矛盟する䞻匵をするなど人間同士の䌚話では生じないような誀りを含むこずがある\cite{Adiwardana2020:Humanlike,Roller2021:Recipes}システムの改良に取り組むうえでその性胜を費甚や時間をかけず䜎コストで評䟡する指暙の存圚は倧きいたずえば機械翻蚳の研究ではシステムが生成した翻蚳文ず参照蚳の間の$n$-gramの䞀臎を評䟡するBLEU\cite{Papineni2002:BLEU}ずいう指暙がシステム性胜の自動評䟡に甚いられる\cite{Sutskever2014:SequenceToSequence,Bahdanau2015:Jointly,Luong2015:Effective,Vaswani2017:Attention}機械翻蚳の研究においおBLEUは人間による評䟡に代わるほどの信頌性を持぀評䟡指暙ではない\cite{Stent2005:EvaluatingEvaluation,Callison2006:Reevaluating,Smith2016:Climbing}ものの人手評䟡ず䞀定の盞関を持぀評䟡が可胜であるこずが知られおいる\cite{Reiter2018:Structured}そこで機械翻蚳の研究ではBLEUを甚いお䞀定の粟床でコストをかけず評䟡しながらシステムの改良を繰り返すずいう効率的な開発プロセスが分野に定着するこずで技術が飛躍的に発展した䞀方雑談察話応答生成の研究では機械翻蚳研究でのBLEUに盞圓するような分野党䜓に共有されおいる評䟡指暙が存圚しおいるずは珟状蚀い難いたずえば雑談察話応答生成システムの自動評䟡においおもBLEUはしばしば甚いられる\cite{Sordoni2015:ContextSensitive,Wen2015:SemanticallyConditioned,Li2016:DiversityPromoting,Zhang2020:DIALOGPT}が人手評䟡ずの間には盞関がたったく認められないこずが報告されおいる\cite{Liu2016:HowNotEvaluate}この原因ずしお察話には䞀぀の察話履歎に察し劥圓な応答が耇数存圚するずいう性質が存圚するこずが挙げられるこの性質により甚意した有限個の参照応答ずの$n$-gramの䞀臎を評䟡するBLEUでは参照応答には類䌌しないが適切な応答が䜎く評䟡される可胜性があり信頌性の高い評䟡をおこなうこずは難しいたずえば「奜きな果物は」ずいう察話履歎に察しおは「リンゎが奜きです。」ずいう応答も「メロンかな」ずいう応答も劥圓だが参照応答が「リンゎが奜きなんです。」だった堎合共通した$n$-gramを含たない埌者の応答はスコア$0$ずしお扱われる雑談察話応答生成システムの自動評䟡方法の蚭蚈にあたっおはこの性質ぞの察凊が重芁ずなる本論文ではこの性質の圱響を受けにくい雑談察話応答生成システムの自動評䟡方法ずしお察話応答遞択ず呌ばれる遞択問題を甚いた評䟡に着目する察話応答遞択は䞎えられた察話履歎に続く適切な応答以䞋正䟋ず呌ぶを遞択肢以䞋応答候補ず呌ぶから遞択するタスクである雑談察話応答生成システムは応答を生成するためのシステムだが応答候補䞭の各発話の生成確率を蚈算し最も生成確率が高い候補をシステムの遞択ずみなすこずで遞択問題を解くこずができる察話応答遞択を甚いた評䟡は次の二぀の特長から分野党䜓が共有する雑談察話応答生成システムの自動評䟡指暙に適しおいるず考えられる䞀぀めは適切な応答が耇数存圚するずいう察話の性質の圱響を回避したシステム評䟡が可胜ずなる点である察話応答遞択ではシステムの遞択する応答が候補内のものに限られるため適切ではあるが正䟋ず類䌌しない応答が出力され䜎く評䟡されるずいった事態を回避できる二぀めはシステムの性胜を正解率ずいう統䞀的な指暙で枬るこずができる点であるBLEUなどのシステム応答自䜓を評䟡する指暙では単語分割凊理などの違いが評䟡結果に圱響を䞎える可胜性があるため先行研究での報告倀にもずづいたシステム間の比范が難しい堎合がある䞀方で察話応答遞択による評䟡ではシステムの性胜を正解率で枬るため先行研究の報告倀をもずにシステム性胜を比范するこずが容易である察話応答遞択では応答生成システムが実際に生成する応答の質自䜓を評䟡するこずはできないため人手評䟡に代わる評䟡の枠組みずはなりえないしかし少なくずも適切な応答を生成可胜なシステムであれば適切な応答を遞択するこずが可胜であるず仮定するずシステムが適切な応答を生成しうるかを確認するこずができるため察話応答遞択は日々のシステム改良の成果を確認するための継続的な評䟡ぞの利甚に適した枠組みずいえるただし埓来の察話応答遞択の枠組みは負䟋の獲埗方法においお改善の䜙地がある䞀般的に察話応答遞択の応答候補のうち䞍正解ずなる候補以䞋負䟋ず呌ぶには察話履歎や正䟋ずは無関係な察話デヌタから無䜜為に抜出しおきた発話を甚いる\cite{Lowe2015:Ubuntu,Gunasekara2019:DSTC7Noetic}このずき無䜜為抜出により収集された負䟋には(a)正䟋ずかけ離れすぎおいお容易に負䟋ず刀別できる発話や(b)応答ずしお誀りずはいえない発話が含たれる可胜性があるたず(a)に぀いおたずえば「奜きな果物は」ずいう察話履歎に察し「䜓調が悪いです。」ずいう発話が負䟋ずしお抜出されたずするこの発話は察話履歎䞭の「果物」ずいう単語ず明らかに無関係な「䜓調」ずいう単語を含むそのため単語を比范しおいくだけで察話履歎ずの関連性が䜎い候補であるこずがわかり負䟋であるず掚枬できおしたうこのような負䟋の混入によっおシステムが察話の内容を理解しおいなくずも正解できる遞択問題が構築されうる次に(b)に぀いお察話ではある発話が無数の察話履歎に察する応答ずしお成立するこずもあるため察話履歎や正䟋ず無関係な察話デヌタから負䟋ずしお無䜜為抜出した発話が必ずしも応答ずしお䞍適切であるずは限らないずりわけ「わかりたせん」などさたざたな察話履歎に察しお応答ずしお成立し察話デヌタセット䞭に頻出する発話が負䟋ずしお無䜜為抜出されるこずが考えられるこのような発話が負䟋ずなっおいる問題に぀いおは劥圓であるにも関わらず遞択するず䞍正解ず芋なされる候補が存圚するこずになりシステムの性胜が䞍圓に䜎く芋積もられるずいう事態に぀ながる可胜性がある負䟋を無䜜為抜出で取埗した堎合(a)や(b)のような発話により察話応答遞択によるシステム評䟡の有効性は䜎䞋するおそれがある本論文では雑談察話応答生成システムの自動評䟡の枠組みずしお分野党䜓で共有される指暙の実珟に向け前述した䞍適切な負䟋を応答候補から陀いた察話応答遞択による評䟡を考える具䜓的には各問題の正䟋に類䌌する発話のうち応答ずしお成立しないものだけを厳遞しお負䟋ずしお甚いるこずで(a)や(b)のような応答候補の混入を抑制した察話応答遞択テストセットの構築方法を提案する提案する構築方法に埓っお実際にテストセットを構築し雑談察話応答生成システムを察話応答遞択で評䟡したずころ既存の広く甚いられおいる自動評䟡指暙ず比べお人手評䟡ず匷く盞関するこずを実隓により確認した本論文の䞻芁な貢献は以䞋の䞉点である\begin{itemize}\item雑談察話応答生成システムの評䟡に適した察話応答遞択テストセットの構築方法を提案した\item提案する方法に埓い実際に察話応答遞択テストセットを構築し公開した\footnote{\url{https://github.com/cl-tohoku/eval-via-selection}}\item提案する方法で構築したテストセットを甚いた察話応答遞択による雑談察話応答生成システムの評䟡結果が既存の広く甚いられおいる自動評䟡指暙ず比べお人間による評䟡結果ず匷く盞関するこずを実隓により確認した\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V06N06-01
電子化されたテキストが䞖の䞭に満ち溢れ情報措氎ずいう蚀葉が䜿われるようになっおからかなりの歳月を経おいるしかし残念ながら我々の情報凊理胜力はたずえ凊理しなければならない情報が増えたずしおもそれほど向䞊はしないそのため自動芁玄技術などにより読み手が読むテキストの量を制埡できるこずが求められおいるたた近幎情報怜玢システムを利甚する機䌚も増えおいるがシステムの粟床の珟状を考慮するずナヌザはシステムの提瀺した候補が適切なものであるかどうかをテキストを芋お刀断せざるを埗ないこのような堎合芁玄をナヌザに提瀺しそれを芋お刀断を求めるようにするずナヌザの負荷を枛らす支揎が行なえる自然蚀語凊理の分野では近幎頑健な解析手法の開発が進みこれず䞊に述べたような自動芁玄技術の必芁性の増倧が重なり自動芁玄に関連した研究は90幎代の䞭頃になっお再び脚光を集め始めおいる垂販゜フトりェアも続々ず発売されおおりアメリカではDARPA支揎のTipsterプロゞェクトで芁玄が新しい研究課題ずされたり\cite{hand:97:a}たたACLAAAIなどで芁玄に関するワヌクショップシンポゞりムが盞次いで開催され盛況で掻発な議論が亀わされた日本でも98幎3月の蚀語凊理孊䌚幎次倧䌚に䜵蚭しお芁玄に関するワヌクショップが開催されそれを機䌚に本特集号の線集が䌁画された本皿ではこのような珟状を鑑みこれたでの(䞻に領域に䟝存しない)テキスト自動芁玄手法を抂芳するたたこれたでの手法の問題点を䞊げるずずもに最近自動芁玄に関する研究で泚目を集め぀぀あるいく぀かのトピックに぀いおもふれる本特集号の各論文がテキスト自動芁玄研究ずしおどのような䜍眮付けにあるかを知る䞊で本皿が参考になれば幞いである\footnote{各論文の個別の玹介は増山氏の線集埌蚘を参照しお頂きたい}芁玄研究は時に情報抜出(InformationExtraction)研究ず察で(あるいは察比しお)述べられるこずがあるどちらもテキスト䞭の重芁な情報を抜き出すずいう点では共通するが情報抜出はあらかじめ決められた「枠」を埋める圢で必芁な情報を抜き出すそのため領域に䟝存しおあらかじめ枠を甚意する必芁があったりたた領域に䟝存したテキストの特城を利甚した抜出手法を甚いたりするため領域を限定するこずが䞍可欠ずなる\footnote{情報抜出研究に関する解説ずしおは\cite{cowie:96:a,sekine:99:a}を参照されたいたたDARPAが支揎する情報抜出のプロゞェクトであるMUC(MessageUnderstandingConference)に関しおは若尟の解説\cite{wakao:96:a}を参照しお頂きたい}芁玄は原文の倧意を保持したたたテキストの長さ耇雑さを枛らす凊理ずも蚀えるがその過皋は倧きく次の3぀のステップに分けられるずされる:テキストの解釈(文の解析ずテキストの解析結果の生成)テキスト解析結果の芁玄の内郚衚珟ぞの倉圢(解析結果䞭の重芁郚分の抜出)芁玄の内郚衚珟の芁玄文ずしおの生成しかしこれたでの研究ではこれらのステップはテキスト䞭の重芁箇所(段萜文節など)の抜出およびその連結による生成ずしお実珟されるこずが倚かったそのため本皿では以埌重芁箇所の抜出を䞭心に解説する2節ではたず重芁箇所抜出に基づく芁玄手法に぀いお述べる2.1節で重芁箇所抜出に甚いられおきたさたざたな情報を取り䞊げそれぞれを甚いた芁玄手法に぀いお述べる2.2節ではそれらの情報を統合しお甚いるこずで重芁箇所を抜出する研究に぀いお抂芳する2.3節では重芁箇所抜出に基づく芁玄手法の問題点に぀いお述べるこのようなテキスト芁玄手法が䌝統的に研究されおきた䞀方で近幎芁玄を研究するに圓たっお考慮するべき芁因ずしお以䞋の3぀が提瀺されおいる\cite{sparck:98:a}\begin{enumerate}\item入力の性質--テキストの長さゞャンル分野単䞀/耇数テキストのどちらであるかなど\item芁玄の目的--どういう人が(ナヌザはどういう人か)どういう颚に(芁玄の利甚目的は䜕か)\footnote{芁玄は䞀般にその利甚目的に応じお次の2぀のタむプに分けられるこずが倚い\cite{hand:97:a}\begin{description}\item[indicative:]原文の適切性を刀断するなど原文を参照する前の段階で甚いる\item[informative:]原文の代わりずしお甚いる\end{description}}など\item出力の仕方\end{enumerate}たずえば入力テキストのゞャンルによっおは重芁箇所抜出による芁玄が難しいものも考えられるしたた芁玄ずいうもの自䜓が考えにくいものもあり埗るナヌザの持぀予備知識の皋床に応じお芁玄に含める情報量は倉えるべきであるず考えられるしたた利甚目的が異なればその目的に応じた適切な芁玄が必芁ず考えられるこれたでの䌝統的な芁玄研究はこのような芁因に関しお十分な考慮をしたものずは必ずしも蚀えないしかしこれらの芁因を考慮しお入力の性質芁玄の目的に応じた適切な芁玄手法を開発する動きが掻発になっおきおいるこのような自動芁玄に関する研究で最近泚目を集め぀぀あるいく぀かのトピックに぀いおも本皿ではふれる3,4,5節ではそれぞれ抜象化蚀い換えによる芁玄ナヌザに適応した芁玄耇数テキストを察象にした芁玄に蚀及する6,7節ではそれぞれ文䞭の重芁箇所抜出による芁玄芁玄の衚瀺方法に぀いお述べる8節では芁玄の評䟡方法に぀いお説明する
V08N03-07
日本語ずりむグル語は共に膠着語である膠着語には抂念などを衚し単独で文節を構成するこずが可胜な自立語ず単独で文節になるこずはなく自立語に接続しおその自立語の文䞭での圹割を瀺したり自立語に新たな意味を付加する付属語の区分がある膠着語では付属語がよく発達しおおり蚀語構造䞊重芁な圹割を果たすこれらの特城は日本語ずりむグル語だけでなく韓囜語トルコ語モンゎル語などのアルタむ語系に属する蚀語に共通するものず考えられおいる\cite{JPORG}このグルヌプに属する蚀語間の機械翻蚳に぀いおはグロヌバル化の流れの䞭で倚蚀語間機械翻蚳の重芁性が高いにもかかわらずこれたでほずんど行われおおらず日本語ず韓囜語ずの翻蚳に぀いお研究されおいるのが目立぀に過ぎないそのような状況の䞭でムフタル小川らは日本語--りむグル語機械翻蚳の研究を開始したムフタル小川らはこれらの蚀語に共通する特城を有効に利甚した日本語--りむグル語機械翻蚳の研究を進めおいる\cite{SHURON}\cite{OGAWA2000}その特城の䞀぀は語順の自由床である日本語は語順が比范的自由であるず蚀われ䟋えば(1)「私が本を買った」ず(2)「本を私が買った」はいずれも日本語ずしお正しい衚珟であるこれは日本語では文節の圹割が付属語によっお瀺されるためであるこの性質は同じ膠着語であるりむグル語にも芋られ(1)の盎蚳ずなる``m!enkitapnisetiwaldim''ずいう衚珟も``m!en''(私)ず``kitap''(本)を入れ替えお(2)の盎蚳ずする``kitapnim!ensetiwaldim''ずいう衚珟もいずれもりむグル語ずしお可胜であるそのため日本語文をりむグル語ぞ翻蚳する堎合日本語の語順そのたたに翻蚳が可胜であるそこでムフタルらは日本語文の圢態玠解析結果を逐語蚳するこずを基本ずした日本語--りむグル語機械翻蚳システムを開発しおいる特に\cite{OGAWA2000}では動詞句の翻蚳に焊点を圓お掟生文法\cite{KIYOSE1991}を利甚するこずで動詞付属語を含めた動詞句に察しお自然なりむグル語蚳を䞎えるこずを可胜ずしおいるずころで日本語からりむグル語ぞ語順そのたたでの翻蚳が可胜なのは名詞付属語特に栌助詞によっお文節の圹割が明瀺されおいるからであるこれも日本語ずりむグル語に共通する特城の䞀぀であるしかしこのこずは栌助詞を正しく翻蚳できなかった堎合は翻蚳文が意味䞍明なものになるこずを意味するそこで本論文では日本語--りむグル語機械翻蚳の䞭での栌助詞の取り扱いを怜蚎する栌助詞は日本語だけでなくりむグル語にも存圚し䟋えば\cite{TAKEUTI}では栌語尟ず呌ばれおいる日本語の栌助詞ずりむグル語の栌助詞には察応関係が芋られるがいわゆる倚矩性の問題が存圚し日本語の栌助詞に耇数のりむグル語栌助詞が察応する堎合がある本論文では単に栌助詞を翻蚳するだけでなくこうした栌助詞の倚矩性も考慮しお適切な栌助詞の翻蚳を行う手法を提案する日本語ず他の膠着語ずの間の機械翻蚳に関する研究では日韓機械翻蚳が盛んである\cite{KMT4,H_LEE1989,J_KIM1996_2,C_PARK1997}これらの研究の倚くは日本語ず韓囜語の語順の類䌌性や栌圢匏の類䌌性を利甚し逐語蚳を基本ずする翻蚳が進められおおり比范的品質の良い翻蚳を実珟しおいるがその䞀方で語圙の倚矩性の解消が重芁な課題であるこずが指摘されおいる\cite{KMT4}倚矩性に関する研究に぀いおは\cite{H_LEE1989,J_KIM1996_2,C_PARK1997}などがあり動詞の栌パタヌンず意味解析を利甚する手法\cite{H_LEE1989}入力文の前埌に出珟する単語ずの接続関係を利甚する手法\cite{J_KIM1996_2}連語パタヌンを甚いる手法\cite{C_PARK1997}などが提案されおいる本論文では品質の高い日本語--りむグル語機械翻蚳システムの構築を目指しお動詞の栌パタヌンを利甚した栌助詞の翻蚳手法を提案するたず蚈算機甚日本語基本動詞蟞曞IPAL\cite{IPAL}を甚いお䞡蚀語の栌助詞間の察応関係に぀いお詳现な調査を行うずずもに動詞の栌パタヌンを獲埗するさらにそれを利甚した栌助詞の倉換凊理を実珟し評䟡実隓を行った評䟡実隓に䜿甚する日本語--りむグル語機械翻蚳システムは\cite{OGAWA2000}で提案されたシステムに本論文で提案する栌助詞倉換凊理のモゞュヌルを加えたものであるこの方法ではあらかじめ獲埗した栌パタヌンず栌助詞の察蚳の情報を必芁に応じお日本語--りむグル語の察蚳蟞曞のりむグル語動詞に付加する実際の翻蚳の過皋はたず翻蚳察象である日本語入力文を圢態玠解析しそれぞれの圢態玠をりむグル語に逐語蚳するこの段階ですべおの単語にデフォルトのりむグル語蚳が䞎えられる次にりむグル語動詞に付加された栌パタヌンず入力文䞭に出珟した栌パタヌンずを比范しデフォルト蚳では䞍自然な蚳語ずなる栌助詞を適切な他の蚳語に眮き換える最埌に蚳出のりむグル語圢態玠を接続しおりむグル語文を生成する本論文ではりむグル語における同じ栌助詞の音䟿圢をすべお䞀぀に統合しお議論する䟋えば栌助詞``g!e''は音䟿倉化により``!ga''``k!e''``!ka''などの圢もずるが本論文䞭ではすべお``g!e''ず衚蚘するなお実際の翻蚳システムでは最埌のりむグル語文生成の段階で音䟿圢に埓っお倉化させるたたりむグル語には日本語には存圚しない人称接尟蟞がある䟋えば同じ「買う」でも「私が買う」``m!ensetiwali\underline{m!en}''ず「圌が買う」``usetiwali\underline{du}''では䞋線郚に瀺すようにそれぞれ別々の人称接尟蟞が接続するしかし本論文䞭ではいく぀かの䟋文を陀いお䞉人称に統䞀しお議論するりむグル語にはアラビア文字に䌌た32の文字があり文は右から巊ぞず曞かれるそれずは別にロヌマ字衚蚘を甚いる堎合もあり本論文では䟿宜䞊ロヌマ字衚蚘を甚いるこずにする䞍足する文字の代わりに!c,!e,!g,!h,!k,!o,!s,!u,!zを甚いるりむグル文字ずロヌマ字衚蚘の察応に関しおは付録Aを参照されたい本論文の構成は以䞋の通りであるたず2章では日本語--りむグル語機械翻蚳における栌助詞の重芁性ずその問題点に぀いお指摘する3章では蚈算機甚日本語基本動詞蟞曞IPAL\cite{IPAL}における栌助詞の䜿甚状況ず察応するりむグル語蚳語の分垃に関する調査結果を瀺す4章では本論文で提案する日本語--りむグル語機械翻蚳における栌助詞の倉換凊理に぀いお述べ5章で本手法に基づく実隓結果を瀺す6章は本論文のたずめである
V24N04-01
近幎察話の内容を特定のタスクに限定しない自由察話システムの研究が盛んに行われおいる\cite{Libin:04:a,Higashinaka:14:a}察話システムの重芁な芁玠技術の1぀にナヌザの発話の察話行為の自動掚定がある察話行為の掚定は自由察話システムにおいお重芁な圹割を果たす䟋えば察話行為が「質問」の発話に察しおは知識ベヌスから質問の回答を探しお答えたり映画の感想を述べおいるような「詳述」の発話に察しおは意芋を述べたり単にあいづちを返すなど察話システムは盞手の発話の察話行為に応じお適切な応答を返す必芁がある察話行為の掚定手法ずしお機械孊習を甚いた手法が既に提案されおいる\cite{milajevs:14:a,isomura:09:a,sekino:10:a,kim:10:a,Meguro:13:a}しかし機械孊習に甚いる特城\footnote{本皿では機械孊習による識別のために甚いる情報の皮類タむプのこずを「特城」その具䜓的な情報のこずを「特城量」ず呌ぶ䟋えば「単語3-gram」は特城「思い+たす+か」はその特城量である}を蚭定する際個々の察話行為の特質が十分に考慮されおいないずいう問題点がある既存研究の倚くは察話行為の自動掚定を倚倀分類問題ず捉え察話行為の分類に有効ず思われる特城のセットを1぀蚭定するしかし機械孊習の特城の䞭にはある特定の察話行為の分類にしか有効に働かないものもある䟋えばナヌザの発話の察話行為が質問に察する「応答」であるかを刀定するためには発話者が亀替したかずいう特城は重芁だが察話行為が「質問」であるかを刀定するためには盞手の発話の埌に質問するこずもあれば自身の発話に続けお質問するこずもあるので話者亀替は重芁な特城ずは考え難い本論文では䞊蚘の問題に察し察話行為毎に適切な特城のセットを蚭定するこずで個々の察話行為の掚定粟床を改善しそれによっお党䜓の察話行為掚定の正解率を向䞊させる手法を提案する
V08N03-03
統蚈情報に基づく自然蚀語凊理では蚓緎デヌタずしおのコヌパスの圱響は非垞に倧きい圢態玠情報や品詞情報等の情報を付加したコヌパスを利甚するこずで凊理の粟床の向䞊や凊理の簡略化等が期埅できるが情報を付加する段階での劎力が倧きくその粟床に結果が倧きく巊右されるずいう問題がある生コヌパスをそのたた利甚する堎合にはコヌパスの取埗が容易であるため目的に合ったドメむンのコヌパスを倧量に入手できるずいう利点があるしかし生コヌパスは未登録語や未知の蚀い回し非文ずされるような文の出珟等を倚く含むこずがほずんどでありこれらが凊理の粟床の䜎䞋を招くずいう問題があるコヌパスから埗た情報を利甚するようなシステムの堎合凊理の基本は意味のある蚀語単䜍であるからたずこれを正しく認識するこずが先の凊理の粟床の向䞊に必芁である日本語のように意味のある蚀語単䜍ごずの区切り目が明らかでない蚀語ではたずこれを認識するこずが凊理の第䞀段階であるず蚀っおも過蚀ではないそこで本皿では生コヌパス䞭の意味のある文字列を掚枬し認識するこずで結果的にコヌパス䞭の未登録語を掚定するシステムを提案する本システムは察象ずなるドメむンの蚓緎甚コヌパスから取埗した文字間共起情報を利甚しお入力コヌパス䞭の意味のある文字列を認識しこれを出力する蚓緎甚コヌパステストコヌパスずもに事前のタグ付けは必芁ずしない
V30N02-18
本論文では自然蚀語凊理システムの実瀟䌚応甚の具䜓䟋ずしお筆者が行った2020東京オリンピック参加者名簿の翻蚳支揎の経隓を報告する実瀟䌚応甚では「こずば」が瀟䌚的存圚であるこずを考慮したシステム蚭蚈・運甚が重芁ずなるオリンピック参加者名簿の翻蚳ずは囜際オリンピック委員䌚(InternationalOlympicCommittee,IOC)から提䟛される名簿に含たれるほがすべおの参加者の氏名アルファベット衚蚘にカタカナ衚蚘の蚳を付䞎するこずである\footnote{氏名を挢字で衚蚘する囜・地域の参加者を陀く具䜓的には日本䞭囜韓囜銙枯台湟}このタスクは技術的にはトランスリタレヌション(transliteration)の問題ずみなされるしかしながら客芳的な正解は存圚しないためシステムが出力すべきものはシステムの利甚者あるいは瀟䌚が玍埗するカタカナ蚳ずなるこの点に぀いおは次章以降で詳しく議論する本論文ではたず第2章でオリンピック参加者名簿翻蚳ずいうタスクを説明し人名翻蚳の本質に぀いお議論する第3章では翻蚳支揎に䜿甚したシステム\textbf{ç¶Ž2021}ず実際の翻蚳支揎䜜業の経過を瀺す続く第4章ず第5章では綎2021ずそれを支えるシステム\textbf{袷2019}の技術的詳现を瀺すこれらのシステムは準備段階で䜜成したシステム\cite{Yasue2016a,Yasue2016b,Sato2017}に改良を加えたものである第6章ではシステムの翻蚳結果が実際にどの皋床採甚されたかを瀺すずずもにこれらの䞀連の経隓を通しお埗られた知芋をたずめる最埌の第7章では関連研究に぀いお述べる本研究の新芏性はオリンピック参加者名簿の翻蚳ずいう珟実のタスクを実行するためのシステムを蚭蚈・実装しそのタスクをどの皋床うたく遂行したかを翻蚳結果の採甚率ずいう圢で瀺した点にあるなお本論文では姓ず名の組を衚す甚語ずしお「氏名」を姓たたは名を衚す甚語ずしお「名前」を甚い「氏名」ず「名前」を総称する甚語ずしお「人名」を甚いる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V12N03-04
label{sec:introduction}\smpt{結合䟡蟞曞の重芁性}甚蚀の䞋䜍範疇化構造や遞択制限などの詳现な情報は、自然蚀語凊理の様々な分野で利甚されおいる。本皿では、これらの詳现な情報を結合䟡情報ず呌び、結合䟡情報を持぀蟞曞を結合䟡蟞曞ず呌ぶ。たた、結合䟡蟞曞の゚ントリを結合䟡゚ントリ、あるいは単に゚ントリず呌ぶ。結合䟡蟞曞を甚いたシステムには、機械翻蚳システム(\altje\citep{Ikehara:1991}、PIVOT\citep{Nomura:2002j})や自動芁玄システム(CBsummarizer\citep{Nomura:2002j})、蚀い換えシステム(蔵\citep{Takahashi:01})、れロ代名詞照応システム(ZeroChecker\citep{Yamura-Takei:Fujiwara:Yoshie:Aizawa:2002})、質問応答システム(SAIQA-II\citep{Sasaki:2004})などがあり、倚岐に枡っおいる。たた、近幎では、結合䟡蟞曞等の詳现な蟞曞情報ずコヌパスなどを利甚した統蚈的手法を融合させる研究も行なわれおいる\citep{Uszkoreit:2002,Copestake:Flickinger:Pollard:Sag:1999}。䟋えば、\citet{Carroll:Minnen:Briscoe:1998}は、統蚈的統語解析噚に䞋䜍範疇化構造の情報を持぀蟞曞を利甚するこずで、解析粟床をあげられるこずを瀺しおいる。\smpt{蚀語珟象を調べるこずに利甚できる}このように、詳现な情報を持぀結合䟡蟞曞は非垞に有甚なため、様々な自然蚀語凊理システムで利甚されおいる。たた、亀替などの蚀語珟象の量的な調査にも利甚できる。ここで亀替関係ずは、異なる衚局的構造によっお、ほが同じ意味関係を衚すこずができるような関係である。䟋えば、「(店の)補品が\ul{完売する}」ず「(店が)補品を\ul{完売する}」は衚局的構造は異なるが、ほが同じ意味関係を持ち、亀替しおいる。このような亀替は、英語では、\citet{Levin:1993}によっお80皮類以䞊提瀺されおいる。日本語では、\citet{Bond:Baldwin:Fujita:2002j}によっお倧芏暡に調査が行なわれおいる。\citet{Bond:Baldwin:Fujita:2002j}によるず、最も倚い亀替タむプは「砂糖が\ul{溶ける}」\tot「私が砂糖を\ul{溶く}」などのように、自動詞の䞻語(\sbj)が他動詞の目的語(\obj)ずなる亀替(以降、\soaltず呌ぶ)であるず報告されおいる。\soaltは党亀替の34\%を占めおおり、最も䞀般的な亀替タむプであるずいえる。本皿では、この、最も䞀般的な亀替タむプである\soaltを察象ずし、既存の結合䟡蟞曞を甚いお亀替の遞択制限の察応関係等の調査を量的に行なう。たた、その調査結果に基づき、亀替情報を甚いお新たな結合䟡゚ントリを獲埗する方法を提案する。\smpt{結合䟡蟞曞の構築方法の先行研究}結合䟡蟞曞の構築方法は倚く提案されおおり、これらの構築方法は倧別しお3皮類に分類できる。第䞀に人手で䜜成する方法がある\citep{Shirai:1999zj}。人手で䜜成する方法の利点は、質の高い蚀語資源が獲埗できるずいう点である。しかし、その䜜成にはコストず時間がかかるずいう問題や、䜜成する゚ントリが網矅性に欠けるずいう問題がある。たた、内省による䜜成の堎合、䜜成者や䜜成時期の異なりによる刀断の揺れが起こり、蟞曞の䞀貫性を保぀こずが難しいずいう問題もある。第二に、コヌパスから情報を孊習する方法が提案されおいる\citep{Li:Abe:1998,Manning:1993,Utsuro:1997,Kawahara:Kurohashi:2001}。しかし、\citet{Korhonen:2002}は、コヌパスからの単蚀語の䞋䜍範疇化構造を自動的に獲埗する堎合、粟床は玄80\%が䞊限である事を瀺しおいる。たた、\citet{Utsuro:1997}や\citet{Korhonen:2002}は、䞋䜍範疇化構造を自動的に獲埗する堎合でも、人手による修正が必芁であるず述べおいる。このように、自動孊習では、必然的に゚ラヌが含たれ粟床が保蚌できないため、完党に自動構築された結合䟡蟞曞はほずんどない。第䞉に、蚀語資源を統合する方法が提案されおいる。䟋えば、既存の結合䟡蟞曞を半自動的に拡匵する方法\citep{Fujita:Bond:2002a,Bond:Fujita:2003,Hong:Kim:Park:Lee:2004}、コヌパスからの孊習デヌタを甚いお拡匵する方法\citep{Korhonen:2002}、倚蚀語蟞曞を甚いお単蚀語デヌタを豊かにする方法\citep{Probst:2003}が提案されおいる。このように、蚀語資源を統合する方法は倚様であるが、党般に人手で党お䜜成するよりコストが安く、コヌパスから自動的に獲埗するより信頌性が高いずいう利点がある。たた、こうした方法では、様々な研究者や組織により構築されおいる蚀語資源を有効利甚できるずいう利点もある。\smpt{提案手法}本皿で提案する結合䟡゚ントリの獲埗方法は、第䞉の蚀語資源を統合する方法に分類できる。本提案手法では、亀替を起こす動詞に察し、亀替の片偎に察応する結合䟡゚ントリが䞍足しおいる堎合、䞍足しおいる゚ントリを自動的に獲埗する手法を提案する。本提案手法では、芋出し語レベルでの亀替情報、すなわち、「溶ける」ず「溶く」は亀替する、ずいう情報ず、亀替の片偎に察応する既存の結合䟡゚ントリを皮ずしお甚いる。これらから、亀替のもう䞀方に察応する新たな結合䟡゚ントリを獲埗し、䞡゚ントリ間の察応関係を蟞曞に付䞎する。すなわち、本提案手法は、亀替を起こす動詞で䞍足しおいる結合䟡゚ントリを補うず共に、結合䟡゚ントリ間の亀替関係の情報を付䞎するこずで結合䟡蟞曞をより豊かにするこずができる。たた、既存の結合䟡蟞曞が2蚀語の結合䟡情報を持぀堎合、䞡方の蚀語の結合䟡情報も同時に獲埗できる。そのため、本提案手法は特に機械翻蚳においお利甚䟡倀が高い。以䞋、\ref{sec:resource}章では、本皿で利甚する蚀語資源を玹介する。\ref{sec:exam}章では、\soaltの調査を行なう。\ref{sec:create-method}章では、\ref{sec:exam}章の調査に基づき、亀替情報を甚いた結合䟡゚ントリの䜜成方法を提案する。\ref{sec:eva}章では本提案手法で䜜成した結合䟡゚ントリの評䟡に぀いお報告する。\ref{sec:discuss}章では、本提案手法の改良や展開に぀いお議論し、\ref{sec:conclusion}章はたずめである。
V15N02-01
label{sec:hajime}自然蚀語凊理においおはタグ付けや文曞分類をはじめずするさたざたな分類タスクにおいお分類噚が出力するクラスに確信床すなわちクラス所属確率を付䞎するこずは有甚である䟋えば自動分類システムがより倧きなシステムの䞀郚を構成し自動分類結果が別のシステムに自動入力されるような堎合にクラス所属確率は重芁な圹割を果たすこの䟋ずしおブログ蚘事に察しおさたざたな芳点から付けられたタグ耇数をナヌザに衚瀺するシステムにおいおタグを自動的に付䞎する際にクラス所属確率が閟倀より䜎いタグに぀いおは排陀するこずが有効な堎合がある~\cite{Ohkura06}.同様に手曞き文字認識システムによる分類結果が蚀語モデルのようなドメむン知識を組み蟌んだシステムの入力である堎合もクラス所属確率が甚いられおいる~\cite{Zadrozny02}.たた自動的にタグ付けされた事䟋のうち誀分類されたものを人手により蚂正したい堎合にすべおの事䟋をチェックするのは倧きなコストがかかるがクラス所属確率が䜎いものほど䞍正解である可胜性が高いず仮定しクラス所属確率が閟倀を䞋回る事䟋のみを蚂正するこずにすれば効率的な䜜業が行えるさらに自動分類結果が人間の意思決定を支揎する堎合においおはクラス所属確率は刀断の根拠を䞎える䟋えば高橋らは瀟䌚調査においお自由回答で収集される職業デヌタを該圓する職業コヌドに自動分類し~\cite{Takahashi05a,Takahashi05c},䞊䜍5䜍たでに予枬されたクラスを候補ずしお画面に提瀺するシステムNANACOシステムを開発した~\cite{Takahashi05b}.NANACOシステムは我が囜の䞻芁な瀟䌚調査であるJGSSJapaneseGeneralSocialSurveys;日本版総合的瀟䌚調査\kern-0.5zw\footnote{\texttt{http://jgss.daishodai.ac.jp/}.JGSSプロゞェクトはシカゎ倧孊NORC(theNationalOpinionResearchCenter)におけるGSSプロゞェクトの日本版であり囜際比范分析を可胜にするために日本の瀟䌚や態床行動に関する調査項目を有する}やSSM調査SocialStratificationandSocialMobilitySurvey;瀟䌚階局ず瀟䌚移動調査\kern-0.5zw\footnote{\texttt{http://www.sal.tohoku.ac.jp/coe/ssm/index.html}.1995幎から10幎ごずに実斜されおいる「仕事ず暮らしに関する」党囜調査である}などに利甚されおいるがシステムを利甚したコヌダから提瀺された各クラスに぀いおどの皋床確からしいかを瀺すクラス所属確率を付䞎しおほしいずいう芁望が出されおいる\footnote{NANACOシステムが適甚されるたびにコヌダによるシステム評䟡を行っおいる}最埌にクラス所属確率はEMアルゎリズムにおいおも有甚である䟋えば語の曖昧性解消においおあるドメむンで蚓緎された分類噚を別のドメむンのコヌパス甚に調敎するために甚いられたEMアルゎリズムにおいおクラス所属確率は粟床の向䞊に圹立぀こずが報告されおいる~\cite{Chan06}.事䟋$x$があるクラス$c$に所属するクラス所属確率$P$は2倀分類倚倀分類のいずれにおいおも$P(x\in{c}|x)$で衚される\footnote{クラス所属確率$P$の別の定矩ずしお$P(\overrightarrow{\rmX}_{i},X_{i}\in{C_{j}}|\overrightarrow{\rmV}_{j},T_{j},S,I)$で衚される堎合もあるただし$\overrightarrow{\rmX}_{i}$は事䟋$X_{i}$を蚘述する属性のベクトル$C_{j}$はクラス$j$,$\overrightarrow{\rmV}_{j}$は確率密床関数を具䜓化するパラメヌタ集合$T_{j}$は確率密床関数の数匏$S$は蚱容される確率密床関数$\overrightarrow{\rmV}_{j}$,$T$の空間$I$は明確には衚珟されない暗黙の情報を衚す~\cite{Cheeseman96}.}このようなクラス所属確率の意味からは1぀の事䟋が耇数のクラスに所属するマルチラベル分類の可胜性があっおもよく~\cite{erosheva05},たたある事䟋の党クラスに察するクラス所属確率の掚定倀の総和が$1$である必芁もない~\cite{Canters02}\footnote{さらにCarreiras(2005)らにおいおは$n$個の分類噚のバギングにより生成された分類噚においおクラス所属確率の掚定倀ずしおそれぞれのクラスごずに各分類噚におけるクラス所属確率の掚定倀の平均をそのたた甚いおいる~\cite{Carreiras05}.}.しかしもしシングルラベル分類で党クラスに察するクラス所属確率の掚定倀を求めるこずができればその総和が$1$になるように正芏化するこずが可胜であるこのようなクラス所属確率は「正芏化されたクラス所属確率」ずよばれ~\cite{Cheeseman96},事埌確率ず考えるこずができる察象ずする分類問題をシングルラベルずしお扱う堎合本来は正芏化されたクラス所属確率を甚いる必芁があるず考えられるしかし本皿においおは事䟋が泚目するクラスに所属するか吊かずいう問題に察する関心によりそれぞれのクラスを独立に扱うため䞀郚の実隓を陀き基本的には正芏化されたクラス所属確率を甚いない実際には今回の実隓では正芏化を行わないクラス所属確率の掚定倀の総和の平均はほが1に等しくたた限定された実隓の結果ではあるが\footnote{3.2.2節および4.2.2節においお報告を行う}本皿における提案手法に関しおは正芏化を行わない堎合は正芏化された堎合ずほが同様かやや劣る結果であるため本皿における結論は正芏化されたクラス所属確率を甚いた堎合にはさらなる説埗性をも぀ず考えられる\footnote{この理由は既存の方法に関しおは正芏化を行う堎合の方が正芏化を行わない堎合より結果が悪いためであるただし䞀般化するにはさらなる実隓が必芁である}クラス所属確率の掚定は分類噚が出力するスコア分類スコアに基づいお行われる非垞に単玔には䟋えばナむヌブベむズ分類噚や決定朚では分類スコアが$[0,1]$の倀をずるために分類スコアをそのたた甚いるこずができるたたサポヌトベクタヌマシン(SVM)のように分類スコアが$[0,1]$の倀をずらない堎合でも最倧倀や最小倀を利甚しお確率倀に倉換するこずは容易である\footnote{䟋えば分類スコアが$f$の堎合$(f-min)/(max-min)$~\cite{Mizil05}たたは$(f+max)/2*max$~\cite{Zadrozny02}により$[0,1]$の倀に倉換するこずが可胜であるここで$max$,$min$はそれぞれ分類スコアの最倧倀最小倀を衚す}.しかしこのようにしお埗られた掚定倀は実際の倀から乖離するこずが倚いこの理由は䟋えばナむヌブベむズ分類噚が出力する確率倀は0たたは1に近い極端な倀をずるこずが倚いためにこの倀をそのたたクラス所属確率ずするず䞍正確になるためである\footnote{Zadroznyらによればナむヌブベむズ分類噚が出力する確率はその倧小関係を甚いた事䟋のランキングをうたく行うこずはできる}~\cite{Zadrozny02}.たた決定朚においおは少なくずもナむヌブベむズ分類噚の堎合ず同様の確率倀の偏りおよびリヌフに関連する蚓緎事䟋数が少ない堎合に分散が倧きいずいう2぀の問題\footnote{床数が少ないこずによる信頌性の䜎さが原因である}があるが刈り蟌みによっおも確率倀の改善は期埅できないためクラス所属確率の掚定倀ずしおは䜿えない~\cite{Zadrozny01b}.SVMにおいおも分類スコアずしお甚いられる分離平面からの距離が事䟋がクラスに所属する皋床に正確には比䟋しない~\cite{Zadrozny02}ために単玔な倉換では正確な倀を掚定しにくいしたがっおクラス所属確率の正確な倀を掚定する方法に぀いおの研究が必芁である.\begin{table}[b]\begin{center}\caption{ビニングによる方法においお参照される正解率の䟋}\raisebox{1zw}[0pt][0pt]{ナむヌブベむズ分類噚を利甚しビンが3個の堎合}\par\label{bining1}\input{01table01.txt}\end{center}\end{table}これたでにいく぀かの方法が提案されおいるが代衚的なものにPlattの方法~\cite{Platt99}やZadroznyらにより提案された方法~\cite{Zadrozny01a,Zadrozny01b,Zadrozny02,Zadrozny05}があるPlattの方法ではSVMにおける分離平面からの距離を分類スコアずしこの倀をシグモむド関数を利甚しお$[0,1]$区間の倀に倉換しおクラス所属確率倀の掚定倀ずする図~\ref{Platt}における実線䟋えば蚓緎事䟋により図~\ref{Platt}の実線で衚されるような倉換匏が埗られおいる堎合にある事䟋の分類スコアが1.5であればこの事䟋のクラス所属確率は0.9であるず蚈算されるしかしPlattの方法では分類噚やデヌタセットによっおはうたく掚定できない堎合があるずしお~\cite{Bennett00,Zadrozny01b},Zadroznyらは決定朚やナむヌブベむズ分類噚に察しおいく぀かの方法を提案した~\cite{Zadrozny01a,Zadrozny01b}.このうちナむヌブベむズ分類噚に適甚した「ビニングによる方法」は泚目に倀するビニングによる方法は蚓緎事䟋を分類スコアの順に゜ヌトしお等サンプルごずに「ビン」にたずめ各ビンごずに正解率を蚈算しおおいたものをクラス所属確率ずしお利甚する衚~\ref{bining1}を参照のこず衚の䞊段の数倀斜䜓は各ビンにおける分類スコアの範囲䞋段の数倀は各ビンの正解率を衚すすなわち評䟡事䟋の分類スコアから該圓するビンを参照しそのビンの正解率を評䟡事䟋のクラス所属確率の掚定倀ずする䟋えば蚓緎事䟋により衚~\ref{bining1}が䜜成されおいる堎合に未知の事䟋の分類スコアが0.6であればこの事䟋のクラス所属確率は0.46であるず掚定されるZadroznyらはビニングによる方法には最適なビンの個数を決定するのが困難であるずいう問題があるずしお次にIsotonic回垰による方法を提案した~\cite{Zadrozny02}.Isotonic回垰による方法もビニングによる方法ず同様に蚓緎事䟋を分類スコアの順に゜ヌトするこずが前提条件であるがビンずしおたずめずに事䟋ごずに確率正解の堎合1,䞍正解の堎合0を付ける点が異なる確率倀は初期倀1たたは0で開始されるが分類スコアず単調関係を保぀ようになるたで修正が繰り返され最終的に定たった倀を正解率ずする衚~\ref{Isotonic1}を参照のこず衚の䞊段の数倀斜䜓は各事䟋の分類スコア䞋段の数倀は各事䟋の正解率を衚す評䟡事䟋のクラス所属確率は評䟡事䟋の分類スコアず等しい分類スコアをも぀事䟋の正解率を参照しこの倀を掚定倀ずする䟋えば蚓緎事䟋により衚~\ref{Isotonic1}が䜜成されおいる堎合に未知の事䟋の分類スコアが0.8であればこの事䟋のクラス所属確率は0.5であるず掚定される.\begin{table}[b]\begin{center}\caption{Isotonic回垰による方法においお参照される正解率の䟋SVMを利甚し事䟋数が10の堎合}\label{Isotonic1}\input{01table02.txt}\end{center}\end{table}これたでに提案された方法\footnote{これらの方法に぀いおの詳しい解説はこの埌2節で行う}はいずれも2倀分類を想定しおいるためにクラス所属確率の掚定には掚定したいクラスの分類スコアのみを甚いるしたがっお文曞分類でしばしば甚いられる倚倀分類に察しおも分類スコアを単独に甚いお掚定する2倀分類に分解する方法が怜蚎された~\cite{Zadrozny02,Zadrozny05}.すなわち倚倀分類をいったん2倀分類の組に分解しそれぞれの組で2倀分類ずしお掚定したクラス所属確率の倀を最埌に統合調敎する倚倀分類を2倀分類に分解するにはall-pairs(one-versus-one)およびone-against-all(one-versus-rest)の2぀の方法があるがZadroznyらは分解する方法そのものに粟床の違いがないこずを実隓により瀺した䞊で実隓においおはいずれの堎合もone-against-allを甚いた各組の2倀分類における掚定倀を統合する方法ずしおはone-against-allにより分解した各組クラスの数ず等しいにおいお掚定した倀の合蚈が1になるようにそれぞれの掚定倀を正芏化する方法がよい結果を瀺したこずを報告した\footnote{Zadroznyらが掚定倀を統合する方法ずしお提案した他の方法に぀いおは2.3節で述べる}~\cite{Zadrozny02}.たたZadroznyらによる最新の統合方法はさらに単玔でone-against-allにより分解した2倀分類の各組においお掚定したクラス所属確率をそのたたそのクラスに぀いおの掚定倀ずする\footnote{ただしこの掚定は$\text{分類クラスの数}-{1}$個に察しお行い残りの1クラスに぀いおはこれらの掚定倀を合蚈したものを1から匕いた倀を掚定倀ずする}~\cite{Zadrozny05}.倚倀分類に぀いおの掚定方法に぀いおはZadroznyらの研究以倖になく䟋えばCaruanaらによるクラス所属確率の掚定方法の比范~\cite{Mizil05}においおも2倀分類を察象ずしおおり倚倀分類に察しおはZadroznyらの文献~\cite{Zadrozny02}の玹介にずどたっおいるしかし倚倀分類は2倀分類の堎合ず異なり予枬されるクラスは分類スコアの絶察的な倧きさではなく盞察的な倧きさにより決定されるためにクラス所属確率は掚定したいクラスの分類スコアだけでなく他のクラスの分類スコアにも䟝存するず考えられるしたがっお倚倀分類においおは掚定したいクラス以倖のクラスの分類スコアも甚いるこずが有効であるず思われる本皿は倚倀分類における任意のクラスに぀いおのクラス所属確率を耇数の分類スコア特に掚定したいクラスず第1䜍のクラスの分類スコアを甚いおロゞスティック回垰により高粟床に掚定する方法を提案する本皿ではたた耇数の分類スコアを甚いおクラス所属確率を掚定する別の方法ずしお「正解率衚」衚~\ref{accuracy_table1}を参照のこず衚の最巊列ず最䞊段の数倀斜䜓はそれぞれ第1䜍ず第2䜍に予枬されたクラスに察する分類スコアの範囲それ以倖の数倀は、第1䜍のクラスに぀いおの正解率を衚すを利甚する方法も提案する正解率衚を利甚する方法ずは各分類スコアのなす空間を等区間䟋えば0.5に区切っお「セル」\footnote{正解率衚は倚次元を想定するためにビンではなくセルの語を甚いるこずにする}を䜜成し各セルに぀いお正解率を蚈算した衚を甚意しお参照する方法である䟋えば「正解率衚」を利甚する方法においお蚓緎事䟋により衚~\ref{accuracy_table1}が䜜成されおいる堎合未知の事䟋においお第1䜍に予枬されたクラスの分類スコアが0.8,第2䜍に予枬されたクラスの分類スコアが$-0.6$であればこの事䟋の第1䜍のクラスに察するクラス所属確率は0.67であるず掚定されるしかしもし第2䜍に予枬されたクラスの分類スコアが$-0.2$たたは0.3であれば第1䜍のクラスに぀いおのクラス所属確率の掚定倀はそれぞれ0.53たたは0.38のようにより小さな倀になるこのように提案手法は既存の方法ず異なり掚定したいクラス所属確率に関連するず思われる別のクラス䟋えば第2䜍のクラスの分類スコアを盎接利甚するこずでより正確な掚定を行うこずが可胜になる\begin{table}[b]\begin{center}\hangcaption{耇数の分類スコアを甚いた正解率衚の䟋SVMを利甚し第1䜍ず第2䜍のクラスの分類スコアを甚いた堎合}\label{accuracy_table1}\input{01table03.txt}\end{center}\end{table}以䞋次節で関連研究に぀いお述べた埌3節ではたず第1䜍に予枬されたクラスのクラス所属確率を耇数の分類スコアを甚いお掚定する方法を提案し実隓を行う4節では3節で埗られた結論を第2䜍以䞋の任意のクラスに察しお拡匵する方法を提案し実隓を行う最埌にたずめず今埌の課題に぀いお述べる
V30N02-04
文法誀り蚂正ずは䞎えられた文章䞭の文法誀りを文法的に正しい衚珟に蚂正するタスクである䞻に語孊孊習者が曞いた文章を察象ずし自然蚀語凊理の教育応甚における䞻芁タスクのひず぀ずなっおいるこれたでルヌルに基づく手法\cite{schneider-mccoy-1998-recognizing-syntactic}や蚀語モデルに基づく手法\cite{gamon-etal-2008-using}分類噚に基づく手法\cite{dahlmeier-ng-2011-grammatical}などが開発されおきた近幎では機械翻蚳に基づく手法\cite{brockett-etal-2006-correcting}が盛んに研究されおいる\cite{chollampatt-ng-2018-multilayer,junczys-dowmunt-etal-2018-approaching,zhao-etal-2019-improving,lichtarge-etal-2019-corpora,kiyono-etal-2020-massive,kaneko-etal-2020-encoder,rothe-etal-2021-simple,yuan-etal-2021-multi,stahlberg-etal-2022-uncertainty,sun-wang-2022-adjusting}分類噚に基づく手法などが察象ずする誀りを限定しおいたのに察し機械翻蚳に基づく手法は様々な誀りを蚂正できるためモデルの性胜は飛躍的に向䞊した文法誀り蚂正が発展する芁因のひず぀に䞀般利甚可胜な評䟡コヌパスの存圚がある䟋えば英語文法誀り蚂正では2012幎頃たで各研究が独自の評䟡コヌパスでモデルを評䟡しおいたため異なる研究間でモデルの性胜が比范しづらいずいう問題があったしかしCoNLL-2013及びCoNLL-2014sharedtask\cite{ng-etal-2013-conll,ng-etal-2014-conll}で評䟡コヌパスが䞀般公開されたこずにより各研究が同じ評䟡コヌパスでモデルを評䟡するようになったその結果英語文法誀り蚂正ではモデル間の性胜差を比范しやすくなり迅速に研究を進めるこずが可胜になった珟圚ではCoNLL-2014sharedtask評䟡コヌパスでモデルを評䟡するこずが䞀般的であるたた英語文法誀り蚂正では単䞀の評䟡コヌパスに過床に䟝存するこずの危険性が指摘されおおり\cite{mita-etal-2019-cross}様々な評䟡コヌパスを甚いた倚面的な評䟡が進んでいる\cite{grundkiewicz-etal-2019-neural,kiyono-etal-2020-massive,kaneko-etal-2020-encoder,yasunaga-etal-2021-lm,lai-etal-2022-type}具䜓的にはCoNLL-2014sharedtask評䟡コヌパスに加えFCE\cite{yannakoudakis-etal-2011-new}やJFLEG\cite{napoles-etal-2017-jfleg}W\&I+LOCNESS\cite{granger-1998-computerized,yannakoudakis-etal-2018-developing}GMEG\cite{napoles-etal-2019-enabling}ずいった評䟡コヌパスが利甚されおいる䞀方日本語文法誀り蚂正では利甚可胜な評䟡コヌパスが限られおおり\cite{oyama-etal-2016-nihongo,kiyama-etal-2022-nihongo}研究間でのモデルの比范・倚面的評䟡のためには評䟡コヌパスをいた以䞊に増やす必芁があるそこで本研究では日本語文法誀り蚂正のための評䟡コヌパスを構築し䞀般利甚可胜な圢で公開する我々は文法誀り蚂正においお代衚的な倚蚀語孊習者コヌパスLang-8コヌパス\cite{mizumoto-etal-2013-nihongo}の日本語孊習者文を本評䟡コヌパスの孊習者文に利甚するたた文法誀り蚂正分野の研究者や開発者が䜿いやすい評䟡コヌパスずするため本評䟡コヌパスの仕様を英語文法誀り蚂正で代衚的なコヌパスやツヌルに寄せる具䜓的には(1)察象ずする誀りの範囲を孊習者コヌパスNUCLE\cite{dahlmeier-etal-2013-building}に合わせ(2)誀甚タグを自動誀甚タグ付けツヌルERRANT\cite{felice-etal-2016-automatic,bryant-etal-2017-automatic}の誀甚タグを䞀郚改倉し蚭蚈する(1)に぀いお珟圚の文法誀り蚂正では綎り誀りや語圙遞択誀りずいった狭矩の文法誀り以倖も蚂正察象に含めるこずが䞀般的であるしたがっお本評䟡コヌパスでも綎り誀りや語圙遞択誀りも蚂正察象に含める(2)に぀いお英語文法誀り蚂正ではモデルの誀りタむプ別評䟡を$\mathrm{F_{0.5}}$で行うためERRANTが盛んに䜿甚されおいる本研究では日本語甚の自動誀甚タグ付けツヌル日本語版ERRANTを今埌開発しやすくするためERRANTの誀甚タグを䞀郚改倉し誀甚タグを蚭蚈する最埌に䜜成した評䟡コヌパス及び既存評䟡コヌパスで6皮類の代衚的な文法誀り蚂正モデルを評䟡し今埌の日本語文法誀り蚂正においおベヌスラむンずなるスコアを報告する本研究の䞻な貢献は以䞋の通りである\begin{itemize}\item日本語文法誀り蚂正のための誀甚タグ付き評䟡コヌパスを構築し公開した\footnote{TMUEvaluationCorpusforJapaneseLearners(TEC-JL)\url{https://github.com/koyama-aomi/TEC-JL}}たた誀甚タグを利甚し日本語文法誀り蚂正モデルの誀りタむプ別の性胜を調査した\item䜜成した評䟡コヌパス及び既存評䟡コヌパスで6皮類の代衚的な文法誀り蚂正モデルを評䟡し今埌の日本語文法誀り蚂正においおベヌスラむンずなるスコアを瀺した\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V28N01-04
本皿では『分類語圙衚』\cite{WLSP-2004}に察する反察語・察矩語情報付䞎に぀いお論じる分類語圙衚は単語の意味をその語矩に基づいお分類しおいる分類語圙衚の初版の曞籍は1964幎に出版され増補改蚂版の曞籍が2004幎に出版されたこの増補改蚂版をもずにしたCSV圢匏のデヌタベヌス分類語圙衚増補改蚂版デヌタベヌス以䞋『分類語圙衚DB』が公開されおいる同デヌタは区切り蚘号を含めお101,070゚ントリからなる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[b]\input{03table01.tex}\caption{分類語圙衚の構造}\label{tbl:ex-wlsp}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table2\begin{table}[b]\begin{center}\input{03table02.tex}\caption{分類語圙衚の項目「最倧」}\label{tbl:wlsp}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%衚\ref{tbl:ex-wlsp}に分類語圙衚の構造を瀺す分類語圙衚の単語・語矩は分類番号・段萜番号・小段萜番号・語番号が割り圓おられおいるこれらの番号が語の階局的なクラスタを構成しおいる分類番号は語の統語分類を衚す類ず意味分類を衚す郚門・䞭項目・分類項目により構成されおいる分類語圙衚のピリオドより前の数字が類をピリオドの埌1ケタの数字が郚門を2ケタが䞭項目を4ケタが分類項目を衚す衚\ref{tbl:wlsp}に「最倧」分類番号1.1920の䟋を瀺すここで最初の1は統語分類の類「䜓」を衚すピリオドより埌の.1920が意味分類を衚し最初の.1が郚門「関係」.19が䞭項目「量」.1920が分類項目「皋床・限床」を衚す分類語圙衚の意味の階局構造は反察語(opposites)・反矩語(antonyms)も含めた類矩語(synonyms)\footnote{本皿では類矩語(synonyms)$\supset$反察語・察矩語(opposites)$\supset$反矩語(antonyms)ずする反察語・察矩語の定矩に぀いおは\ref{subsec:related:ling}節で論じる以降反察語・察矩語を含めお「反察語」ず呌ぶ}に察しお同じラベルを割り圓おる䟋えば衚\ref{tbl:ex-wlsp}の小段萜番号1.1920-01-01には「最倧」$\Leftrightarrow$「最小」ず「最倚」$\Leftrightarrow$「最少」ずいった単語察が反察語だず考えられる反察語は基本的には二項察立の単語察に察しお認めるものであるが䞉項察立のものに察しお認めるものもある本研究では分類語圙衚の類矩語に察する反察語情報を倧芏暡に付䞎するたず反察語ず少しでも考えられる単語察を人手で分類語圙衚から抜出した次に展開した反察語察候補ずランダムに抜出した単語察を文字刺激ずしお反察語らしさの評定倀をクラりド゜ヌシングにより収集したさらにクラりド゜ヌシングにより\modified{正順呈瀺・逆順呈瀺のいずれかで}50\%以䞊の方が反察語であるず認識した語察に぀いお反察語の分類情報を付䞎したこれらのデヌタベヌスに぀いお反察語の分類ごずの評定倀情報・コヌパス頻床・単語ベクトルの傟向に぀いお調査した\ref{sec:related}節では蚀語孊における反察語の関連研究ず蚀語凊理における極性分析などに぀いお瀺す\ref{sec:method}節に反察語情報の付䞎方法を瀺し\ref{sec:analysis}節に分析結果を瀺す\ref{sec:summary}節にたずめず今埌の課題に぀いお瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V31N02-12
やさしい日本語ずは語圙や文法に制限を加えた倖囜人や高霢者など倚くの人にずっおわかりやすい日本語のこずである珟圚の日本では倚様な囜籍の圚留倖囜人玄300䞇人\footnote{\url{https://www.moj.go.jp/isa/content/001381744.pdf}}が生掻しおおりこのような日本語非母語話者に察する情報䌝達の手段ずしおやさしい日本語の掻甚およびやさしい日本語ぞのテキスト平易化の技術\cite{alva-manchego-etal-2020-data}が期埅されおいるテキスト平易化ずは文の意味を保持し぀぀難解な文を平易に蚀い換えるタスクのこずであるテキスト平易化は非母語話者\cite{wreo15332}や子ども\cite{belder-2010,kajiwara-2013}倱語症などの蚀語障害を持぀人々\cite{1998Practical,Dyslexia,autism}の文章読解を支揎し他の自然蚀語凊理タスク\cite{chandrasekar-etal-1996-motivations,Silveira2012EnhancingMS,stajner-popovic-2016-text}の性胜を改善する近幎の研究ではテキスト平易化を同䞀蚀語内の機械翻蚳の問題ずしお扱い\cite{alva-manchego-etal-2020-data}難解な文ず平易な文からなるパラレルコヌパスを甚いお系列倉換モデル\cite{vaswani-2017}を蚓緎する本研究では日本語を察象にテキスト平易化モデルを蚓緎および評䟡するためのパラレルコヌパスを構築するパラレルコヌパスに基づくデヌタ駆動のテキスト平易化は英語を䞭心にドむツ語\cite{klaper-etal-2013-building,sauberli-etal-2020-benchmarking}やむタリア語\cite{brunato-etal-2016-paccss}など倚くの蚀語で研究されおいる英語では非母語話者向けのSimpleWikipediaや専門家によっお子䟛向けに曞かれたニュヌス蚘事から文アラむメントによっお自動構築されたパラレルコヌパス\cite{coster-kauchak-2011-simple,xu-etal-2015-problems,jiang-etal-2020-neural}が公開されおいる日本語では孊生やクラりドワヌカにより平易化されたSNOW\footnote{\url{https://www.jnlp.org/GengoHouse/snow/t15}}\cite{maruyama-yamamoto-2018-simplified,katsuta-yamamoto-2018-crowdsourced}やテキスト平易化の専門家によっお平易化されたJADES\footnote{\url{https://github.com/naist-nlp/jades}}\cite{hayakawa-etal-2022-jades}があるSNOWは教科曞などの日本語文\footnote{\url{http://www.edrdg.org/wiki/index.php/Tanaka_Corpus}}を非専門家が文単䜍で平易化した倧芏暡なパラレルコヌパスであるSNOWの平易化は䜜者らによっお定矩された基瀎語圙2,000語\footnote{\url{https://www.jnlp.org/GengoHouse/list/語圙}}に基づくためこの語圙で網矅できない衚珟に぀いおは华っおわかりにくい蚀い回しが芋られるそのためSNOWに含たれる䜎品質な文察を陀倖するパラレルコヌパスフィルタリング\cite{hatagaki-etal-2022-parallel}が研究されおいるJADESはWMT20\cite{barrault-etal-2020-findings}日英ニュヌス翻蚳タスクの怜蚌・評䟡甚サブセットを専門家が文単䜍で平易化した小芏暡なパラレルコヌパスである衚~\ref{tab:corpus_kind}に瀺すように既存の日本語テキスト平易化パラレルコヌパスには高品質か぀倧芏暡なコヌパスは存圚しない本研究では高品質か぀倧芏暡な日本語のテキスト平易化パラレルコヌパスを構築するために日本語のWeb蚘事ずその専門家による平易化版の蚘事察から人手で文アラむメントをずる我々が構築したテキスト平易化パラレルコヌパスの1.6䞇文察に぀いお分析したずころ本コヌパスは既存の倧芏暡コヌパスであるSNOWよりも倚様な平易化操䜜を含み専門家が構築したJADESよりも解釈性ず正確性の高い平易化が行われおいるこずを確認できたたたMATCHAで蚓緎したテキスト平易化モデルはSNOWで蚓緎したモデルに比べお解釈性ず正確性の高い平易化ができるこずを確認した本研究で構築した日本語のテキスト平易化パラレルコヌパスMATCHAはGitHub\footnote{\url{https://github.com/EhimeNLP/matcha}}で公開した%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[t]\input{11table01.tex}%\caption{日本語テキスト平易化コヌパスの特城}\label{tab:corpus_kind}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V20N03-04
2011幎3月11日に発生した東日本倧震灜の被灜範囲の広倧さは蚘憶に新しいこの震灜では既存マスメディア攟送・新聞・雑誌等だけでなくTwitterなどの゜ヌシャルメディアによる情報発信が盛んに行われた\cite{Shimbun,Endo2}しかしながら倧手既存メディアは被灜報道を重芖しおいた実際被灜者にずっお有甚な報道ずしお灜害時でも也電池で駆動可胜なラゞオ䞊びに無料で避難所等ぞ配垃された地元地方玙が圹に立ったこずが\cite{Fukuda}の被灜者アンケヌトで調査報告されおいるこの様な震灜初期の状況の理由ずしお阿郚正暹IBC岩手攟送瀟長は震灜発生圓時の被灜地においおテレビは「テレビ報道は系列間競争の䞭でどうしおも党囜ぞ向かっお攟送せざるを埗ない䞭略被灜者に面ず向き合う攟送がなかなか出来ない被灜者のためだけの攟送に培し切れない」ずいうゞレンマがあったずする䞀方「しかしラゞオは違う地域情報に培するこずが出来る䞭略テレビではどこそこの誰が無事だずいう情報はニュヌスになりづらいしかしラゞオでは倧切な情報なのだい぀しかラゞオが安党情報安吊情報ぞず流れおいったのは自然なこずだったず思う」ず述懐しおいる\cite{IBC}震灜初期から゜ヌシャルメディアの䞀぀であるTwitterには救助芁請ハッシュタグ{\tt\#j\_j\_helpme}\cite{Twitter_tags}が付䞎された倧量の救助の声が寄せられおいた被灜地マスメディアの䞀぀であるラゞオ犏島は圓時生きおいた3~G回線を甚いおTwitterによる情報収集・発信を行っおいる\cite{rfc}ただしこれら救助芁請の倚くには「【拡散垌望】」ずいう文字列が含たれおいたためそれを芋た「善意の第䞉者」はTwitterのリツィヌト機胜党文匕甚機胜を甚いる傟向が高かった\cite{Ogiue,Tachiiri}結果ずしおリツィヌトによっお救助芁請の類䌌情報がTwitterぞ膚倧に流れたものの「実際に救助芁請情報が譊察など関係機関ぞ適切に通報されたかどうか」ずいう最も重芁な情報のトレヌスは著しく困難なものになったこの様な状況を解消するために我々は2011幎3月15日Twitter䞊の救助芁請情報をテキストフィルタリングで抜出し類䌌文を䞀぀にたずめお䞀芧衚瀺するWebサむトを開発し翌16日に公開した\cite{Aida0,extraction,Aida1}本論文では本サむトの技術のみならず救助芁請の情報支揎掻動プロゞェクト{\tt\#99japan}ず本サむトずの具䜓的な連携・掻甚事䟋に぀いお述べるここで{\tt\#99japan}ずは救助状況の進捗・完了報告を重芖するTwitterを甚いたプロゞェクトであるず共に発灜2時間埌2ちゃんねる臚時地震板ボランティアらによっお立ち䞊げられたスレッド「【私にも】䞉陞沖地震灜害の情報支揎【できる】」\cite{2ch}を由来するこのスレッドは「震灜初期におけるネット䞊のアりトリヌチ掻動蚘録」ずしお特筆に倀する
V09N05-03
ある文字列を$k$回以䞊含むドキュメント数には文字列の意味に関連する性質があるこの論文ではこのドキュメント数を重耇床$k$のドキュメント頻床ず呌び特に$k$を指定しない堎合には重耇条件付きドキュメント頻床ず呌ぶこずにする図\ref{dfn-sample}は332,918個の日本語アブストラクトの本文を察象に様々な文字列に察し$k$を倉化させお重耇床$k$のドキュメント頻床を蚈枬したものである文字列が意味のある単語の郚分である堎合には$k$の増加にしたがっおも文曞数の枛少は緩やかであるたずえば「メ」「メデ」「メディ」「メディア」などに぀いおは$k$が䞀぀増加するごずにドキュメントの数が半枛する傟向が芳察される䞀方単語の切れ目を含む文字列の堎合$k$が増えるにしたがっお文章数が1/4以䞋になるこずが芳枬できるこの性質を䜿っお文曞䞭のキヌワヌドを蟞曞を䜿わないで怜出するずいうこずが可胜であるずいう報告\cite{Keyword}がある重耇条件付きドキュメント頻床を単語の境界の怜出に䜿甚するには任意の文字列に぀いおその重耇床付ドキュメント頻床を求めるこずが必芁であるたずえば文献\cite{Keyword}の文曞分析では頻床を越える文字列に぀いお重耇条件付きドキュメント頻床を蚈算しおおり平均440バむト皋床の1ドキュメントに぀いお1400個皋床の文字列が調査の察象ずなっおいる単玔な方法で重耇床付ドキュメント頻床を求めるず文字列ごずにコヌパス長に比䟋する蚈算時間がかかるこずになり埌述するように䞀぀のドキュメントを凊理するのも倧倉であるさらにキヌワヌドをドキュメントの党䜓にわたっお調査するずこの凊理を332,918回繰り返すこずになり単玔な方法では蚈算時間がかかりすぎるずいう問題がある\begin{figure}[htbp]\begin{center}\begin{verbatim}k=1k=2k=3k=4k=5文字列52424223241111761563419メ463222001221707392メデ458021781211699388メディ443421311195692382メディア560881540メディアを8312000メディアを甚8312000メディアを甚い646000メディアを甚いた\end{verbatim}\caption{重耇条件付きドキュメント頻床の䟋}\label{dfn-sample}\end{center}\end{figure}ここで重耇床を考慮しないドキュメント頻床単玔ドキュメント頻床に぀いおはドキュメント頻床が同じ文字列をクラス分けができそのクラスごずに頻床を蚈枬するこずが可胜であるずいう報告\cite{DF1}がある䟋䞭の「メディアを甚」ず「メディアを甚い」の二぀の文字が同じドキュメント頻床を持っおいるがこのような文字列が䞀぀のクラスに属する文字列の䟋である報告\cite{DF1}によるずコヌパスの文字数を$N$ずした堎合にクラス数は最倧で$2N-1$であるよっお$O(N)$の倧きさの衚に任意の文字列の単玔ドキュメント頻床を保持するこずができるしかし重耇床を考慮した堎合に同じクラス分けが䜿えるかどうか明らかではないずいう問題が残るたたクラス分けをしお衚を䜜成するならば重耇条件付きのドキュメント頻床はクラスごず぀たりそのクラスを代衚する䞀぀の文字列に぀いおのみ求めればよいが単玔な方法では代衚の文字列の個数が$O(N)$それぞれの蚈算に$O(N)$かかるこずになり党䜓で$O(N^2)$の凊理ずなる$N$がおよそ$10^8$皋床のコヌパスでは実際に前凊理が終わらないずいう問題が残る文献\cite{DF1}は単玔ドキュメント頻床に぀いおこの問題の解決方法を瀺しおいるこの方法は文字出珟頻床から重耇を陀いお単玔ドキュメント頻床を求めおいるしかし重耇の構造が耇雑な重耇条件付きドキュメント頻床の蚈枬には重耇を陀くずいう考え方が䜿甚できないこの論文では重耇条件付きドキュメント頻床の蚈枬に぀いおもクラス分けが䜿甚できるこずを瀺しその前凊理ずしお重耇床の䞊限を䞎えた堎合に$O(N\logN)$でクラスごずの重耇条件付きドキュメント頻床の衚を䜜るこずができるこずを瀺すそのずきに重耇条件付き文字列頻床ずいう抂念を提案し重耇条件付き文字列頻床の関数ずしお重耇条件付きドキュメント頻床が求たるこずを瀺す最埌に実際に動䜜するシステムを䜜成し332,918個のドキュメントで69,312,280文字からなるコヌパスで蚈枬した蚈算時間を瀺すここで瀺すアルゎリズムは$k$を固定したずきある文字列が$k$回以䞊出珟するドキュメントの数を数え䞊げる問題に぀いおドキュメントの党文字数を$N$ずするず前凊理は蚈算時間$O(N\logN)$メモリ䜿甚量$O(N)$でありその埌に倀を求めるずきには蚈算時間$O(\logN)$メモリ䜿甚量$O(N)$である