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V14N01-03
コンピュヌタに自然蚀語の意味を理解させるためには文の述語ずその項の意味的な関係を衚珟する必芁がある竹内は述語ず項の深局関係を衚珟する手法ずしおの語圙抂念構造に着目これに基づく蟞曞を提案しおいる\cite{takeuchi04,takeuchi05}語圙抂念構造は述語ず項の深局関係を抜象化するため蚀い換えの分野で有効性が瀺されおいる\cite{furuhata04}河原らは甚蚀ずその盎前の栌芁玠の組を単䜍ずした甚䟋ベヌスの蟞曞栌フレヌム蟞曞を提案しそれに基づく栌解析モデルを提案しおいる\cite[など]{kawahara05_1,kawahara05}照応や省略の解析に栌フレヌム蟞曞の有効性が瀺されおいる\cite[など]{sasano04,kawahara04,kawahara03}栌フレヌム蟞曞は衚局栌を衚珟・区別し語圙抂念構造は衚局栌および深局関係を抜象化するものであり衚局栌で区別できない述語ず項の意味関係を個々の項に぀いお詳现に衚珟するこずはできないこれに察し述語ず項ずの詳现な意味関係を兞型的堎面に぀いおの構造化された知識である意味フレヌムに即しお衚珟した䜓系ずしお日本語フレヌムネットが提案されおいる\cite[など]{ohara05}日本語フレヌムネットは英語語圙情報資源FrameNet\footnote{http://framenet.icsi.berkeley.edu}ず同様にフレヌム意味論\cite{fillmore82}に基づく日本語語圙情報資源で意味フレヌム別にその意味芁玠である詳现な意味圹割を定矩しその意味フレヌムに関䞎する述語項構造の述語ずなる語圙項目をリストアップしおいる栌フレヌム蟞曞語圙抂念構造蟞曞および日本語フレヌムネットによる述語「払う」に察する蚘述を図\ref{fig:resource_comparison}に瀺す\begin{figure}[p]\setlength{\tabcolsep}{1.3mm}\begin{tabular}{llllllllllll}\hline\hline\vspace*{-2mm}&&&&&&&&&&&\\\multicolumn{12}{l}{\normalsize{\bf栌フレヌム蟞曞}$^{*1}$}\\&\multicolumn{11}{l}{払う:動1}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$ガ栌$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{私:393,人:246,者:215,俺:168,自分:158,僕:101,あなた:38,$\langle$数量$\rangle$人:37,...}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$ヲ栌$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{金:18570,料:7522,料金:4101,繎金:2872,$\langle$数量$\rangle$円:2726,è²»:1643,皎:1340,...}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$ニ栌$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{$\langle$補文$\rangle$:336,人:250,者:233,䌚瀟:211,業者:127,店:95,:72,屋:68,...}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$デ栌$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{レゞ:106,$\langle$時間$\rangle$:75,受付:74,入り口:63,繎金:63,$\langle$補文$\rangle$:56,コンビニ:55,...}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$ç„¡æ Œ$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{$\langle$数量$\rangle$円:2739,$\langle$数量$\rangle$ドル:371,$\langle$数量$\rangle$回:363,$\langle$数量$\rangle$元:102,$\langle$数量$\rangle$人:96,...}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$時間$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{$\langle$時間$\rangle$:677}\\&&\multicolumn{2}{r}{$\langle$ノ栌$\rangle$}&\multicolumn{8}{l}{$\langle$数量$\rangle$円:963,$\langle$時間$\rangle$:499,$\langle$数量$\rangle$:260,$\langle$数量$\rangle$ドル:164,$\langle$数量$\rangle$倍:153,...}\\&\multicolumn{11}{l}{払う:動2}\\&&\multicolumn{10}{l}{$\vdots$}\\\vspace*{-2mm}&&&&&&&&&&&\\\hline\vspace*{-2mm}&&&&&&&&&&&\\\multicolumn{12}{l}{\normalsize{\bf語圙抂念構造}$^{*2*3}$}\\&\multicolumn{3}{l}{払う}&\multicolumn{8}{l}{[[~]xCONTROL[BECOME[[~]yBEAT[FILLED]z]]]}\\\vspace*{-2mm}&&&&&&&&&&&\\\hline\vspace*{-2mm}&&&&&&&&&&&\\\multicolumn{12}{l}{\normalsize{\bf日本語フレヌムネット}$^{*4*5}$}\\&\multicolumn{11}{l}{払う.v}\\&&\multicolumn{2}{l}{Frame:}&\multicolumn{8}{l}{Commerce\_pay}\\&&\multicolumn{2}{l}{Definition:}&\multicolumn{8}{l}{IPAL:盞手に受け取る暩利のある金を枡す}\\&&\multicolumn{10}{l}{FrameElements:}\\\cline{4-11}&&&\multicolumn{2}{l}{FrameElement}&\multicolumn{6}{l}{Realizations}&\\\cline{4-11}&&&\multicolumn{2}{l}{\itBuyer}&DNI.--.--&INC.--.--&INI.--.--&NP.Ext.--&NP.Ext.ガ&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itCircumstances}&NP.Dep.デ&&&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itGoods}&NP.Obj.ヲ&&&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itMeans}&NP.Dep.デ&&&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itMoney}&NP.Obj.ヲ&DNI.--.--&NP.Obj.ハ&NP.Dep.--&NP.Obj.--&NP.Obj.モ&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itPlace}&NP.Dep.ニ&NP.Dep.デ&NP.Dep.ハ&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itRate}&AVP.Dep.--&&&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itReason}&AVP.Dep.--&Sfin.Dep.--&NP.Dep.カラ&&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itSeller}&DNI.--.--&NP.Dep.ヘ&INI.--.--&NP.Ext.ハ&&&\\&&&\multicolumn{2}{l}{\itTime}&NP.Dep.ニ&NP.Dep.モ&&&&&\\\cline{4-11}&&&&&&&&&&&\\\hline\hline\multicolumn{12}{r}{\begin{minipage}[t]{0.8\textwidth}\footnotesize\begin{itemize}\item[\hspace*{3mm}*1]\texttt{http://reed.kuee.kyoto-u.ac.jp/cf-search/}で怜玢した結果の䞀郚を匕甚した\item[\hspace*{3mm}*2]\texttt{http://cl.it.okayama-u.ac.jp/rsc/lcs/}から匕甚した\item[\hspace*{3mm}*3]この䟋では\texttt{xyz}は衚局ではそれぞれ「が」「を」「に」栌深局ではそれぞれAgentThemeGoalに察応しおいる\item[\hspace*{3mm}*4]ここに瀺した日本語フレヌムネットデヌタは2006幎8月珟圚のものである\item[\hspace*{3mm}*5]衚においお``FrameElement''フレヌム芁玠はいわゆる深局栌に圓たる\end{itemize}\end{minipage}}\\\end{tabular}\vspace{4pt}\caption{栌フレヌム蟞曞語圙抂念構造および日本語フレヌムネットにおける述語「払う」の蚘述}\label{fig:resource_comparison}\end{figure}FrameNetは機械翻蚳や語矩曖昧性解消の分野で有効ず考えられおおり将来の適甚に向けおFrameNet意味圹割を自動掚定するタスクのコンテストも開催されおいる\footnote{http://www.lsi.upc.edu/$\tilde{~}$srlconll/home.htmlならびにhttp://www.senseval.org/}\cite{litkowski04}FrameNetに基づく意味圹割自動掚定は述語の各項に察し詳现な意味圹割に盞圓するフレヌム意味論における「フレヌム芁玠(FrameElement)」を付䞎する詊みであるこの研究はGildeaらの提案に端を発する\cite{gildea02}Gildeaらは条件付き確率モデルを甚いた意味圹割掚定に加え確率モデルの孊習に必芁な蚓緎事䟋の自動生成手法も提案したGildeaらの提案は圢匏意味論の枠組みに沿っお述語ず項の意味的な関係を衚珟するPropBank\cite[など]{kingsbury02}を背景ずした意味圹割掚定手法においおも参照されその改良ずしお確率モデルの獲埗手法に最倧゚ントロピヌ(ME)法\cite{berger96}やサポヌトベクタマシン(SVM)\cite{vapnik99}を甚いた意味圹割掚定が耇数提案された\cite[など]{kwon04,pradhan04,bejan04}たた文䞭のどの郚分が項であるかを同定するため圢態玠の品詞や句の文法機胜を甚いお項を抜象化し頻出するものを項ずする手法も提案された\cite{baldewein04}日本語フレヌムネットではFrameNetの枠組や方法論をふたえ日英の比范察照を考慮した日本語語矩蚘述が実践されおいるが日本語フレヌムネットを甚いた日本語を察象ずした意味圹割の自動掚定に関する研究は行われおいないそこで本皿では日本語フレヌムネットに基づき述語項構造における項の意味圹割を掚定するモデルを提案する日本語フレヌムネットは珟圚䜜成䞭であり珟時点では語圙資源の芏暡が非垞に小さい\footnote{2006幎8月珟圚FrameNetの泚釈付き事䟋数玄150,000に察し日本語フレヌムネットの泚釈付き事䟋数は1,756}そのため日本語の意味圹割掚定にはある皋床芏暡の倧きい英語FrameNetを察象ずした既存の手法をそのたた適甚できず小芏暡の語圙資源でも十分な粟床で掚定可胜な手法を新たに考える必芁がある本皿では以䞊を螏たえ日本語フレヌムネットの泚釈付き事䟋に基づく機械孊習を甚いお意味圹割を掚定するモデルの獲埗手法を提案する意味圹割掚定モデルは文ず述語から述語項構造を同定意味圹割を付䞎すべき項を抜出しそれらに適切な意味圹割を付䞎するずいう3぀のタスクを担うモデルの獲埗には最倧゚ントロピヌ法ならびにサポヌトベクタマシンを甚い項候補の獲埗には構文情報を利甚する同時にモデルの孊習に必芁な蚓緎事䟋の自動生成も行う
V30N02-09
\label{sec:introduction}ニュヌラル゚ンコヌダ・デコヌダは機械翻蚳や自動芁玄などの様々な系列倉換タスクにおいお顕著な性胜を達成しおいる\cite{DBLP:journals/corr/BahdanauCB14,rush-etal-2015-neural,NIPS2017_3f5ee243}近幎の研究においおニュヌラルネットワヌクを甚いた手法の性胜は蚓緎デヌタ量に察数比䟋するこずが指摘されおおり\cite{NEURIPS2020_1457c0d6}系列倉換タスクにおいおも高い性胜を達成するためには倧芏暡な䞊列コヌパスが必芁である\cite{koehn-knowles-2017-six}本皿では生成型芁玄タスクにおけるニュヌラル゚ンコヌダ・デコヌダの性胜を向䞊させるために蚓緎デヌタを拡匵するこずに取り組む人手による䞊列コヌパスの構築はコストが高いため既存研究では疑䌌蚓緎デヌタを自動的に構築する方法が怜蚎されおいる疑䌌蚓緎デヌタを構築する方法ずしおは逆翻蚳\cite{sennrich-etal-2016-improving}が広く甚いられおいる翻蚳タスクにおける逆翻蚳では翻蚳先の蚀語の文から翻蚳元の蚀語の文を生成するモデルを孊習し埗られたモデルを翻蚳先の蚀語のコヌパスに適甚し翻蚳元の蚀語の疑䌌コヌパスを生成するたた機械翻蚳以倖にも文法誀り蚂正\cite{kiyono-etal-2019-empirical}や芁玄\cite{parida-motlicek-2019-abstract}タスクにおいおも逆翻蚳が利甚されおいるしかしながらこの逆翻蚳手法を芁玄タスクに適甚する堎合にモデルは芁玄から原文を生成する必芁があるため芁玄タスクにおける逆翻蚳は本質的に非合理的である付録\ref{sec:appendix-backtranslation}Heら\cite{He2020Revisiting}は自己孊習が機械翻蚳や芁玄タスクの性胜を向䞊させるこずを瀺した自己孊習では教垫モデルを孊習しそのモデルを入力偎のコヌパスに適応し出力偎の疑䌌コヌパスを生成する逆翻蚳が非合理的な凊理であったのに察し自己孊習による疑䌌芁玄の生成は合理的であるしかしながら自己孊習を適甚した堎合倚様な芁玄の生成が困難であるず指摘されおいる\cite{gu2018non}これらの問題に加え自己孊習や逆翻蚳においお高品質な疑䌌デヌタを埗るためには倧量の蚓緎デヌタで教垫モデルや逆翻蚳モデルを孊習しおおく必芁があるためデヌタ構築のコストが高いそこで本研究では生成型芁玄の疑䌌蚓緎デヌタを構築する新たなアプロヌチずしお抜出型芁玄ず蚀い換えの組み合わせによる手法(ExtractionandParaphrasing;\textbf{ExtraPhrase})を提案するExtraPhraseの抜出型芁玄では原文の統語構造を基にヒュヌリスティックな手法で重芁な郚分を芁玄ずしお残し原文を圧瞮するこのため逆翻蚳や自己孊習ず異なり疑䌌蚓緎デヌタ䜜成のためだけにニュヌラルモデルを構築する必芁がない圧瞮された芁玄に察し既存のモデルを掻甚した蚀い換え手法を適甚し倚様な疑䌌芁玄を埗る本研究では芋出し生成タスクず文曞芁玄タスクで実隓を行う実隓を通しおExtraPhraseによる疑䌌蚓緎デヌタは䞡タスクにおいお性胜を向䞊させるこずを確認した具䜓的には疑䌌デヌタを甚いるこずにより䞡タスクのROUGEF1スコアが0.50以䞊向䞊した提案手法は真の蚓緎デヌタが少ない䜎リ゜ヌスの蚭定においおも頑健であるこずが確認された\ref{sec:appendix-lowresource}節たた生成された疑䌌デヌタの性質を分析し\ref{sec:pseudo-diversity}節提案手法による疑䌌デヌタの生成が埓来手法より効率的であるこずを瀺した\ref{sec:pseudo-efficiency}節%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V10N05-05
むンタヌネットが急速に広たりその瀟䌚における重芁性が急速に高たり぀぀ある珟圚他蚀語のりェブ情報を閲芧したり倚蚀語で情報を発信するなど機械翻蚳の需芁は䞀局高たっおいるこれたで機械翻蚳の様々な手法が提案されおきたが倧量のコヌパスが利甚可胜ずなっおきたこずにずもない甚䟋ベヌス翻蚳\cite{Nagao1984}や統蚈ベヌス翻蚳\cite{Brown1990}が䞻な研究察象ずなっおきおいる本皿は前者の甚䟋ベヌス翻蚳に泚目する甚䟋ベヌス翻蚳ずは翻蚳すべき入力文に察しおそれず類䌌した翻蚳甚䟋をもずに翻蚳を行なう方匏である経隓豊かな人間が翻蚳を行う堎合でも甚䟋を利甚しお翻蚳を行っおおりこの方匏は他の手法よりも自然な翻蚳文の生成が可胜だず考えられるたた甚䟋の远加により容易にシステムを改善可胜である以䞊のような利点を持぀ものの甚䟋ベヌス方匏は翻蚳察象領域をマニュアルや旅行䌚話などに限定しお研究されおいる段階でありりェブドキュメント等を翻蚳できるような䞀般的な翻蚳システムは実珟されおいないその実珟が困難な理由の䞀぀に甚䟋の䞍足が挙げられる甚䟋ベヌス翻蚳は入力文ずできるだけ近い文脈をも぀甚䟋を䜿うため甚䟋は察蚳蟞曞のように独立した翻蚳ペアではなくたわりに文脈を持぀こずが必芁である぀たり甚䟋䞭のある句が盞手偎蚀語のある句ず察応するずいうような察応関係が必芁ずなる甚䟋ベヌス翻蚳を実珟するためには倧量の甚䟋が必芁だが人手でこのような甚䟋を䜜成するのは倧量のコストがかかるそこで察蚳文に察しお句アラむメントを行い甚䟋ずしお利甚できるように倉換する研究が90幎代初頭から行われおきた圓初は䟝存構造や句構造を甚いた研究が䞭心であったが\cite{Sadler1990,Matsumoto1993,Kaji1992}構文解析の粟床が䜎いために実蚌的な成果が䞊がらなかったその埌には構造を甚いず甚䟋を単なる語列ずしお扱った統蚈的手法が研究の䞭心ずなっおいる\cite{北村1997,Sato2002}統蚈的手法によっお察応関係を高粟床に埗るこずは可胜だがそのためには倧量の察蚳コヌパスが必芁ずなる近幎は構文解析の粟床が日英䞡蚀語で飛躍的に向䞊し再び構造的な察応付けが詊みられおいるMenezes等\cite{Menezes2001}はマニュアルずいうドメむンで䟝存構造䞊の句アラむメントを行なっおいる今村\cite{今村2002}は旅行䌚話ずいうドメむンで句構造的䞊の句アラむメントを行なっおいるこれらの先行研究は限定されたドメむンのパラレリズムが高いコヌパスを扱っおおり䞀般的なコヌパスが甚いられおいない本皿はコヌパスに䟝存しない察応付けを実珟するために䟝存構造䞊の䜍眮関係を䞀般的に扱い察応党䜓の敎合性を考慮するこずにより察応関係を掚定するこれは\cite{Watanabe2000}を基本句の抂念を導入しお発展させたものである本皿の構成は以䞋のずおりである2章で提案手法に぀いお述べる3章で実隓ず考察を述べ4章にたずめを付す
V16N01-02
本論文ではベむズ識別ず仮説怜定に基づいお英文曞の䜜成者の母語話者非母語話者の刀別母語話者性の刀別を高粟床で行う手法を提案するWWW䞊の英文曞を英語教育や英文曞䜜成支揎に利甚する研究が盛んに行われおいる\cite{倧鹿,䜐野,倧歊}WWW䞊にはオヌサラむズされた蚀語コヌパスずは比べものにならないくらいの倧量の英文曞が存圚するためこれを蚀語デヌタずしお掻甚するこずで必芁な蚀語デヌタの量の問題をかなり克服できるしかしWWW䞊の英文曞の質は様々であり英語を母語ずする者あるいはそれず同等の英語運甚胜力を有する者が曞いた英文曞本論文では母語話者文曞ず呌ぶず英語を母語ずしない者が曞いた誀りや䞍自然な衚珟を含む英文曞本論文では非母語話者文曞ず呌ぶずが混圚しおいるWWW䞊の英文曞を英語孊習教材ずしお䜿甚する堎合あるいは英語衚珟の甚䟋集ずしお䜿甚する堎合は䜿甚する英文曞を母語話者文曞に制限するのが望たしいたた非母語話者に特有の文法的特城や䜿甚語圙の傟向を調査したり非母語話者が犯しがちな䞍自然な衚珟を収集するには倧量の母語話者文曞および非母語話者文曞を必芁ずするしたがっお英語教育や英文曞䜜成支揎を目的ずしおWWW䞊の英文曞を䜿甚する堎合英文曞の母語話者性刀別を行う技術は非垞に重芁である本論文で提案する英文曞の母語話者性刀別手法では品詞$n$-gramモデルを蚀語モデルずし刀別察象の文曞の品詞列文曞䞭の単語をその品詞で眮き換えた列の母語話者蚀語モデルによる生起確率ず非母語話者蚀語モデルによる生起確率ずの比に基づいお刀別を行う$n=5,6,7$ずいった比范的倧きな$n$-gramモデルを蚀語モデルずするこずで母語話者非母語話者固有の特城をより良く扱うこずが可胜ずなり刀別粟床の向䞊が期埅できるしかしその反面䞡蚀語モデルのパラメタ$n$-gram確率を最尀掚定した堎合母語話者非母語話者文曞間で品詞$n$-gramモデルのパラメタ倀に倧きな違いがあるのか孊習デヌタの統蚈的な揺らぎに起因するものなのかが区別できない$n=3$ずいう条件郚が短い$n$-gramモデルを甚いお刀別を行う堎合でさえれロ頻床問題およびスパヌスネスの問題に察凊するために通垞なんらかのスムヌゞングを行うこれに察し提案手法では仮説怜定に基づいた方法で䞡蚀語モデルにおける文曞の生起確率の比を掚定する
V21N05-04
線圢蚈画問題においお党おもしくは䞀郚の倉数が敎数倀を取る制玄を持぀混合敎数蚈画問題は産業や孊術の幅広い分野における珟実問題を定匏化できる汎甚的な最適化問題の1぀である近幎敎数蚈画゜ルバヌ敎数蚈画問題を解く゜フトりェアの進歩は著しく珟圚では数千倉数から数䞇倉数におよぶ実務䞊の最適化問題が次々ず解決されおいるたた商甚・非商甚を含めお倚数の敎数蚈画゜ルバヌが公開されおおり敎数蚈画問題を解くアルゎリズムを知らなくおも定匏化さえできれば敎数蚈画゜ルバヌを利甚できるようになったため数理最適化以倖の分野においおも敎数蚈画゜ルバヌを利甚した研究が急速に普及しおいる最適化問題は䞎えられた制玄条件の䞋で目的関数$f(\bm{x})$の倀を最小にする解$\bm{x}$を1぀求める問題であり線圢蚈画問題は目的関数が線圢で制玄条件が線圢等匏や線圢䞍等匏で蚘述される最も基本的な最適化問題である通垞の線圢蚈画問題では党おの倉数は連続的な実数倀を取るが党おの倉数が離散的な敎数倀のみを取る線圢蚈画問題は敎数線圢蚈画問題ず呌ばれるたた䞀郚の倉数が敎数倀のみを取る堎合は混合敎数蚈画問題党おの倉数が$\{0,1\}$の2倀のみを取る堎合は0-1敎数蚈画問題ず呌ばれる最近では非線圢の問題も含めお敎数蚈画問題ず呌ばれる堎合が倚いが本論文では線圢の問題のみを敎数蚈画問題ず呌ぶたた混合敎数蚈画問題や0-1敎数蚈画問題も区別せずに敎数蚈画問題ず呌ぶ敎数倉数は離散的な倀を取る事象を衚すだけではなく制玄匏や状態を切り替えるスむッチずしお甚いるこずが可胜であり産業や孊術の幅広い分野における珟実問題を敎数蚈画問題に定匏化できる組合せ最適化問題は制玄条件を満たす解の集合が組合せ的な構造を持぀最適化問題であり解が集合順序割圓おグラフ論理倀敎数などで蚘述される堎合が倚い原理的に党おの組合せ最適化問題は敎数蚈画問題に定匏化できるこずが知られおおり最近では敎数蚈画゜ルバヌの性胜向䞊ずも盞たっお敎数蚈画゜ルバヌを甚いお組合せ最適化問題を解く事䟋が増えおいる珟実問題を線圢蚈画問題や敎数蚈画問題に定匏化する際には線圢匏のみを甚いお目的関数ず制玄条件を蚘述する必芁があるこう曞くず扱える珟実問題がかなり限定されるように思われる実際に線圢蚈画法の生みの芪であるDantzigもWisconsin倧孊で講挔をした際に「残念ながら宇宙は線圢ではない」ず批刀を受けおいる\cite{KonnoH2005}しかし正確さを倱うこずなく珟実問題を非線圢蚈画問題に定匏化できおも最適解を求められない堎合も倚く逆に非線圢に芋える問題でも倉数の远加や匏の倉圢により等䟡な線圢蚈画問題や敎数蚈画問題に倉換できる堎合も少なくないそのため珟実問題を線圢蚈画問題や敎数蚈画問題に定匏化しおその最適解を求めるこずは実甚的な問題解決の手法ずしお受け入れられおいる珟圚では敎数蚈画゜ルバヌは珟実問題を解決するための有甚な道具ずしお数理最適化以倖の分野でも急速に普及しおいる䞀方で数理最適化の専門家ではない利甚者にずっお線圢匏のみを甚いお珟実問題を蚘述するこずは容易な䜜業ではなく珟実問題を䞊手く定匏化できずに悩んだり匷力だが専門家だけが䜿う良く分からない手法だず敬遠しおいる利甚者も少なくないそこで本論文では数理最適化の専門家ではない利甚者が珟実問題の解決に取り組む際に必芁ずなる敎数蚈画゜ルバヌの基本的な利甚法ず定匏化の技法を解説するなお最近の敎数蚈画゜ルバヌはアルゎリズムを知らなくおも䞍自由なく利甚できる堎合が倚いため本論文では線圢蚈画法敎数蚈画法の解法および理論に関する詳しい説明は行わない線圢蚈画法に぀いおは\cite{ChvatalV1983,KonnoH1987}敎数蚈画法に぀いおは\cite{KonnoH1982,NemhauserGL1988,WolseyLA1998}が詳しいたた線圢蚈画法敎数蚈画法の発展の歎史に぀いおは\cite{AchterbergT2013,AshfordR2007,BixbyR2007,KonnoH2005,KonnoH2014,LodiA2010}が詳しい
V31N02-06
近幎蚀語モデルの蚀語間転移胜力に高い関心が寄せられおいる䟋えば英語の倧芏暡蚀語モデルは孊習デヌタに少量しか存圚しない英語以倖の蚀語に察しおも䞀定の翻蚳性胜を瀺しおおり\cite{Brown2020-zt,shi2023language}英語から他の蚀語ぞの効率的な蚀語間転移が瀺唆されおいるこのような蚀語間転移胜力に぀いお既存研究ではパヌプレキシティや䞋流タスクでの性胜などの抜象的・党䜓的な尺床によっお評䟡されおきた\cite{Papadimitriou2020-kp,Deshpande2022,Blevins2022-ta}その䞀方で蚀語孊的な芳点からの調査䟋えば蚀語の類型的な特城などに起因する文法胜力や転移胜力の差異に぀いおの調査はほずんど実斜されおこなかった本研究では蚀語モデルの蚀語間転移胜力に぀いお第䞀蚀語獲埗の第二蚀語の蚀語的汎化の効率ぞの圱響を蚀語暪断的に調査する具䜓的にはたず蚀語モデルを特定の蚀語で事前孊習し第䞀蚀語話者ず想定第二蚀語ずしお英語を䜿甚しお远加で孊習した埌に第二蚀語話者ず想定第二蚀語の蚀語的汎化の評䟡ずその分析を行うずいう手順を蚭蚈する\ref{sec:exp_procedure}\nobreak節第䞀蚀語ずしお英語ぞの転移の難易床が異なる4぀の蚀語フランス語ドむツ語ロシア語日本語を遞択する孊習デヌタの量は人間の第二蚀語獲埗シナリオに䞀臎するように制限するこずで人間の第二蚀語獲埗の傟向ずの比范が容易になり蚈算蚀語孊的な芳点から第二蚀語獲埗に関する掞察が埗られるこずが期埅される事前実隓では第二蚀語の孊習方法における垰玍バむアスを調査する\ref{sec:pre_exp}\nobreak節第二蚀語のテキストのみでの孊習や第䞀蚀語ず第二蚀語の察蚳での孊習など様々なデヌタの入力蚭定を比范する蚀語モデルの第二蚀語の孊習時に第䞀蚀語ず第二蚀語の察蚳を提瀺する蚭定では察蚳関係を厩した文察を提瀺する蚭定よりも第二蚀語の蚀語的汎化が遅くなるこずが瀺された本実隓では第䞀蚀語の孊習が第二蚀語の文法獲埗に䞎える圱響を探玢的に分析する\ref{sec:experiments}\nobreak節第䞀蚀語の知識は第二蚀語のより良い蚀語的汎化を促進する傟向が芋られたが\ref{sec:l1-promote}\nobreak節第䞀蚀語の特城によっお第二蚀語で異なる蚀語的汎化を匕き起こすこずが瀺された\ref{sec:diff-l1}\nobreak節䟋えば日本語たたはロシア語を第䞀蚀語ずしお孊習したバむリンガル蚀語モデルはフランス語ずドむツ語ず比范しお蚀語的汎化の性胜が著しく䜎かったこれは人間に぀いお定矩された蚀語孊習の難易床\cite{Chiswick2004-zz}ず䞀臎しおいるたた第䞀蚀語の事前孊習は察象ずする蚀語珟象によっおも異なる効果を䞎えるこずがわかった\ref{sec:diff-grammar}\nobreak節特に第䞀蚀語による事前孊習は意味的珟象や統語/意味的珟象よりも圢態的珟象や統語的な珟象で倧きな効果が芳察された最埌により詳现な調査ずしお第二蚀語獲埗の過皋を分析する\ref{sec:analysis}\nobreak節たず第䞀蚀語の違いにより第二蚀語の蚀語的汎化の過皋がどのように倉化するかを調査した蚀語モデルの蚀語的汎化はデヌタセット党䜓を50--100回皋床芋るたであたり進たず孊習の非効率性を瀺唆する結果ずなった次に第二蚀語の孊習䞭に第䞀蚀語の知識に䞎える圱響の過皋も調査した第二蚀語の孊習䞭に第䞀蚀語の蚀語的汎化が抑制される傟向にあるこずが芳察され蚀語転移の間に第䞀蚀語ず第二蚀語の蚀語孊的知識のバランスを取るこずは容易でないこずが瀺唆された%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{31-2ia5f1.pdf}\end{center}\hangcaption{実隓手順の抂芁はじめに第䞀蚀語を甚いお単蚀語の穎埋め蚀語モデリングを行う第䞀蚀語獲埗次に第䞀蚀語ず第二蚀語英語を䞡方甚いお既存研究に埓い\protect\cite{conneau_xlm}穎埋め蚀語モデリングを行う第二蚀語獲埗最埌に英語の文法性刀断ベンチマヌクであるBLiMPを甚いおモデルの第二蚀語の文法胜力を評䟡し第䞀蚀語が第二蚀語の獲埗にどのように圱響するか分析する}\label{fig:exp_procedure}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V30N03-04
\label{purpose}医療分野には電子カルテや退院サマリずいった症䟋テキストが蓄積されおいるこれらを新たな知識の発芋に繋げるために自然蚀語凊理技術を応甚する研究が詊みられおいるたずえば英語では症䟋テキストを察象ずした掚論やテキストマむニング\cite{bethard-etal-2017-semeval,romanov-shivade-2018-lessons,EHRs2018}が掻発に研究され぀぀ある日本語でも症䟋テキストを解析する研究が発展し぀぀あり病名抜出\cite{DBLP:conf/medinfo/AramakiYW17,荒牧英治2018}や蚺療情報抜出\cite{東山翔平2015}患者状態の衚珟抜出\cite{info:doi/10.2196/11021}臚床医孊衚珟の医孊的関係抜出\cite{矢田竣倪郎2022}など固有衚珟抜出や関係抜出タスクを䞭心に様々な解析技術が提案されおいる䞀方でこれたでの日本語の症䟋テキストの解析技術は固有衚珟抜出のような文字列の衚局的な情報のマッチングに基づく解析が䞭心であり吊定や量化ずいった構成玠の構造を考慮した高床な意味解析に぀いおは発展途䞊であるその理由の䞀぀ずしお日本語の症䟋テキストには症状や蚺断名などの耇数の医療甚語から構成される\textbf{耇合語}が倚く含たれおおり耇合語の構文解析や意味解析が難しいずいう問題がある耇合語を含む症䟋テキストの䟋を(\ref{ex:1})に瀺す\begin{exe}\setlength{\parskip}{0pt}%\ex\label{ex:1}非持続性心宀頻拍が認められたためアミオダロン䜵甚した\ex\begin{xlist}\ex\label{ex:2}心宀頻拍は持続性ではない\ex\label{ex:3}アミオダロンを䜵甚した\end{xlist}\end{exe}(\ref{ex:1})の「非持続性心宀頻拍」からは「持続性ではない心宀頻拍」が認められたこず「アミオダロン䜵甚」からは「アミオダロンを䜵甚」したこずがわかるこのように耇合語には耇合語を構成する芁玠間の様々な意味関係が非明瀺的に含たれおいるこれらの意味関係を同定するこずができれば耇合語が珟れる(\ref{ex:1})のような文から耇合語が珟れない(\ref{ex:2})や(\ref{ex:3})のような文ぞの含意関係が認識可胜ずなるこれたで日本語の高床な意味解析・掚論システムずしおccg2lambda\cite{ccg2lambda}が提案されおいるccg2lambdaはテキストに察しお組合せ範疇文法\cite{steedman2000a}に基づく構文解析ず高階論理に基づく意味解析を行いテキストの意味を高階論理匏によっお衚珟し論理匏間の含意関係を定理蚌明噚を甚いお自動刀定する含意関係認識システムであるccg2lambdaは吊定や量化\cite{ccg2lambda}時間関係\cite{sugimoto-yanaka-2022-compositional}ず構成玠の構造にもずづく意味を広範囲に扱うこずができ近幎では䞀般ドメむンのテキストに限らず%%%%金融テキスト\cite{hokazono2018}や䟛述文曞\cite{koyano2021}の意味解析ぞの応甚研究も進められおいる金融テキスト\cite{hokazono2018}や䟛述文曞(小谷野他2021)\nocite{koyano2021}の意味解析ぞの応甚研究も進められおいるccg2lambdaを甚いお症䟋テキストの意味解析ず掚論を実珟できれば症䟋テキストの耇合語に含たれる吊定や量化ずいった構成玠の構造にもずづく意味を正しく扱い症䟋テキスト間の含意関係を正しく蚈算するこずが可胜ずなるそこで本論文ではccg2lambdaを改良しお症䟋テキストの高床な意味解析ず掚論を扱える掚論システムMedc2lメドシヌツヌ゚ルを提案する具䜓的にはccg2lambdaに耇合語解析モゞュヌルを远加するこずで耇合語を含む症䟋テキストに察しお頑健に意味解析ず掚論ができるようにするMedc2lの耇合語解析モゞュヌルは\begin{enumerate}\item[(i)]症䟋テキストに含たれる耇合語の抜出\item[(ii)]耇合語を構成する圢態玠間の意味的な関係を衚す意味珟象タグの付䞎\item[(iii)]意味珟象タグに基づく耇合語の構文解析\item[(iv)]意味珟象タグに基づく耇合語の意味解析\end{enumerate}から構成される.(i)で抜出した耇合語に察しお意味珟象タグのアノテヌションを行い(ii)では系列倉換モデルを孊習するこずによっお構築した耇合語意味珟象タグ分類モデルを甚いる(iii)では予枬された意味珟象タグを元に耇合語の構造をCFG解析したのちCCG郚分朚に倉換し(iv)では(iii)のCCG郚分朚に基づいお高階論理の意味衚瀺を導出する本研究の貢献は以䞋の3点である\begin{itemize}\item症䟋テキストに含たれる耇合語に察しお耇合語を構成する圢態玠間の意味関係を耇合語意味珟象タグずしお定矩しアノテヌションデヌタを構築した\item耇合語意味珟象タグに埓っお耇合語の構文解析・意味解析を行う耇合語解析モゞュヌルを提案しccg2lambdaず組み合わせお症䟋テキストの高床な意味解析ず掚論を実珟する論理掚論システムMedc2lを構築した\item日本語の症䟋テキストのための評䟡甚掚論デヌタセットを構築し提案する論理掚論システムず深局孊習の含意関係認識モデルの比范実隓を行った\end{itemize}なお本研究で構築した症䟋テキストの掚論システム耇合語意味関係デヌタセット症䟋テキストの掚論デヌタセットはそれぞれ研究利甚可胜な圢で公開予定である%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V17N04-05
\resp{コミュニケヌションの手段ずしおメヌルやWebの掲瀺板を日垞的に利甚するシヌンは非垞に倚い}メヌル\resp{やWebの掲瀺板}によるコミュニケヌションの特城ずしお非蚀語情報が欠萜しおいるため䌚話時に盞手から感じる察人圧力が䜎くなり気軜に考えおいるこずを曞き出すこずができるメリットがあげられる\cite{sugitani20070320}しかし䞀方で\resp{メッセヌゞ}の受け取り手は\resp{テキスト}の内容のみから盞手の考えを読み取らなければならないためちょっずした蚀葉の誀解が感情的な問題ぞず発展しおいくこずがある\cite{小林正幞}たた曞き方によっおは曞き手の感情が䌝わりにくいこずがあったり\cite{katou20051020}曞き手はそれほど怒っおいないにもかかわらず非垞に怒っおいるようにずらえられたりず過剰に感情が䌝わっおしたうこずもある\cite{小林正幞}このように\resp{曞き手が思っおいる皋䌝えたいこずが盞手に䌝わらない傟向があるため{\cite{citeulike:528278}}メヌルやWebの掲瀺板では盞手に誀解を䞎えやすいずいうデメリットを持っおいるずいえる}そこで我々は䞊蚘の問題点を解決するため\respeqn{テキスト}から読み手が想起する曞き手の感情を掚定し掚定結果を曞き手に瀺すこずで\resp{テキスト}を曞き手に修正させ盞手に誀解を䞎えないようにするシステムの開発を目指した研究を行っおいるこのようなシステムを実珟するためには\resp{読み手が想起する曞き手の感情をテキスト䞭の発話文}から掚定する手法が必芁ずなる\respeqn{発話文}からの感情掚定手法ずしお目良らは耇数の事象の栌フレヌムタむプのうちどれに入力文が圓おはたるかを刀定し該圓した栌フレヌムタむプに察応する情緒蚈算匏を甚いお発話者の感情が快か䞍快かを刀定する手法を提案しおいる\cite{mera}この手法ではあらかじめ甚意した情緒蚈算匏のほかにナヌザの嗜奜情報を基にした単語に察する奜感床デヌタを甚いる単語に限らず文の冒頭に珟れる副詞や文末衚珟によっお話し手の意図や心的態床を衚すモダリティ\cite{modality2}も感情掚定に有甚であるこずが考えられる文末衚珟から情緒を掚定する可胜性に぀いおの怜蚎を埳久らが行っおおり\cite{埳久雅人:20080131}文末衚珟ず情緒の間に若干の盞関がみられたず報告しおいる単語や文末衚珟に感情の属性を振ったずしおも単語や文末衚珟の組み合わせによっお感情が倉化するず考えられるそのため単語や文末衚珟を甚いお感情掚定を行うためにはこれらの組み合わせに察応しお感情を出力するルヌルの䜜成が必芁になるず考えられるルヌルの䟋ずしお䟋えば``嬉しい''ずいう語に``喜び''の属性が割り振られおいたずするここで``嬉しいこずなんおひず぀もない''ずいう文の感情を掚定する堎合掚定結果ずしおは``喜び''ではなく``悲しみ''や``怒り''ずいった感情が出力されるべきである``喜び''の単語が含たれおいるからずいっお単玔に``喜び''を出力しおよいわけではないここで``悲しみ''や``怒り''を出力するためのルヌルを䜜成しおおくこずで感情掚定が可胜になるしかしこのようなルヌルの䜜成は単語に感情の属性を割り振る䜜業以䞊にコストがかかるず考えられるこの問題を解決する方法ずしお䞉品らは甚䟋に基づく感情掚定手法を提案しおいる\cite{aiac}この手法では発話者が衚珟しおいる感情ごずに\respeqn{発話文}を分類した感情コヌパスを甚い入力文ず最も類䌌床が高い発話文が含たれる感情コヌパスの感情を掚定結果ずしお埗る類䌌床蚈算には機械翻蚳システムの性胜のスコアを求めるBLEU\cite{bleu}を甚いおいるこの手法を実装するためには発話文を収集しお感情ごずに分類した感情コヌパスを構築すればよく先に述べた䟋のようなルヌルを䜜成する必芁がないしかしこの手法は感情掚定成功率が決しお高くないため類䌌床の蚈算匏を改良する必芁があるこの方法では入力文ずコヌパス䞭の各文の類䌌床を蚈算しその最倧倀の文が持぀感情を出力しおいるそのため次のような特異な文によっお感情掚定に倱敗するこずがある\begin{enumerate}\item感情が異なっおいおもたたたた衚珟や文型が類䌌しおいる文\label{enum:prob1}\itemコヌパスを構築する際に誀っお分類された文\label{enum:prob2}\end{enumerate}感情が異なるが類䌌しおいる文の䟋ずしお``嫌悪''の文``嫌いなんです''ず``喜び''の文``奜みなんです''があげられるずもに\resp{名詞の埌に``なんです''}が続く圢ずなっおおり文型が類䌌しおいるここで入力文ずしお``奜きなんです''が䞎えられたずき入力文の``なんです''は二぀の文に存圚しおおり圢態玠数も同じであるため``嫌悪''ず``喜び''の文ずのBLEUスコアは同じになっおしたうその結果``嫌悪''ず``喜び''が出力されおしたうこの掚定結果ずしおは``喜び''のみが出力されるこずが適切であるず考えられるたたコヌパスを構築する際には誀っお分類される\respeqn{発話文}を完党に取り陀くこずは非垞に困難であるず考えられるこのこずから誀っお分類された\respeqn{発話文}の圱響を最小限に抑える手段が必芁ずなる本皿では䞉品らの手法を改善し(\ref{enum:prob1})や(\ref{enum:prob2})の文による圱響を抑え感情掚定成功率を向䞊させる手法を提案する本皿ではたず\ref{sec:conventional}章で埓来手法である``BLEUを類䌌床蚈算に甚いた甚䟋に基づく感情掚定手法''に぀いお述べる次に\ref{sec:proposed_method}章で埓来手法で甚いられおいた類䌌床蚈算匏ずは異なる新たな類䌌床蚈算匏を提案するたたこの新たに提案する類䌌床蚈算匏でどのようにしお埓来手法の問題点を解決するかに぀いお述べるそしお\ref{sec:ev}章では埓来手法ず提案手法の感情掚定成功率の比范を行うたた䞉品らの方法ずは異なる感情掚定の埓来法ずしおSVMを甚いた感情掚定を行い結果を比范する最埌に\ref{sec:conclusion}章でたずめず今埌の課題を述べる
V24N02-01
\label{sec:introduction}自然蚀語凊理においお高床な意味凊理を実珟する䞊で同矩語の自動獲埗は重芁な課題である\cite{inui}䟋えば近幎の怜玢゚ンゞンのク゚リ拡匵においおは同矩語蟞曞が甚いられおいる\cite{utsumi}が新出単語に察し党お人手で同矩語蟞曞を敎備するこずは珟実的ではない同矩語の獲埗には様々な手法が提案されおいる䟋えば笠原ら\cite{kato}は囜語蟞兞を甚いお芋出し語に察しお語矩文により単語のベクトルを䜜成した埌シ゜ヌラスにより次元圧瞮を行う方法で同矩語の獲埗を行ったたた枡郚ら(枡郚,Bollegala,束尟,石塚2008)は\nocite{watanabe}怜玢゚ンゞンを甚いお同矩察を共に含むようなパタヌンを抜出し埗られたパタヌンから同矩語の候補を埗るずいう手法で同矩語の抜出を行い係り受け解析を行わずずも既存手法ず同様の性胜が埗られるこずを瀺した䞀方これらの研究ずは異なり「同じ文脈に珟れる単語は類䌌した意味を持぀」ずいう分垃仮説(distributionalhypothesis)\cite{harris}に基づいたアプロヌチも存圚する実際に文脈情報が同矩語獲埗に有甚であるずの報告\cite{hagiwara}もあり加えおその他の手法ず組み合わせお䜿甚するこずが可胜であるずいう利点もあるそこで本研究では文脈情報を甚いたアプロヌチを怜蚎する文脈情報の獲埗にも手法が倚数存圚するが近幎では分垃仮説に基づきニュヌラルネットワヌク的な手法を甚いお単語の``意味''を衚すベクトル単語ベクトルを求めるSkip-gramモデル\cite{mikolov1}が泚目されおいるSkip-gramモデルで埗られた単語ベクトルを利甚するずコサむン類䌌床により単語の意味の類䌌床が蚈算できるこずが知られおおりその性胜は既存手法より良いずいう報告\cite{roy}もあるしかしSkip-gramモデルでは呚蟺単語の品詞や語順を無芖したものを文脈情報ずしお甚いおおり有甚な情報を無芖しおいる可胜性がある実際に既存のSkip-gramモデルでは同矩語獲埗に倱敗する䟋ずしお「カタカナ語」ず「和語」からなる同矩語察の堎合コサむン類䌌床が䜎くなるこずなどが知られおおり\cite{joko}改善が望たれるそこで本研究ではSkip-gramを拡匵し呚蟺単語の品詞情報や語順情報を取り蟌み可胜なモデル文脈限定Skip-gramを提案する文脈限定Skip-gramでは既存のSkip-gramず違い呚蟺の単語のうちある条件を満たすもの特定の単語分類属性品詞等や特定の盞察䜍眮のみを文脈ずしお利甚し単語ベクトルを孊習するたずえば「カタカナ語」あるいは「カタカナ語」ではないものこれを「非カタカナ語」ず呌ぶのみに呚蟺単語を限定するこずによっお呚蟺の「カタカナ語」あるいは「非カタカナ語」ずの関係を匷く反映した単語ベクトルを孊習するこずができるそしおそのような様々な限定条件ごずに単語ベクトル及びコサむン類䌌床を蚈算しそれらを線圢サポヌトベクトルマシン(SVM)ず同矩察デヌタを甚いた教垫あり孊習による合成するこずで同矩語獲埗を行ったその結果日本語の蚀語特性を適切に抜出しお利甚できおいるこずがわかったたずえば同矩語の獲埗粟床が䞀番高かったモデルにおいおは「非カタカナ語」および「盎埌の単語」などの特定の限定条件から埗られたコサむン類䌌床ぞの重みが倧きいこずがわかったたたこれらの限定条件ぞの重みを倧きくするこずは既存のSkip-gramモデルでは獲埗が難しかった「カタカナ語」ず「和語」からなる同矩察の獲埗の粟床ぞ倧きな圱響をあたえるこずもわかった本論文の構成は以䞋のずおりである第\ref{sec:related-work}節では関連研究に぀いお述べる第\ref{sec:method}節では提案手法に぀いお述べる\ref{subsec:method:skipgram}節では既存のSkip-gramモデルに぀いお抂説し\ref{subsec:method:limited-skipgram}節では提案する文脈限定Skip-gramモデルに぀いお説明する第\ref{sec:data-and-preexperiment}節では䜿甚デヌタず予備実隓に぀いお述べる\ref{subsec:ex:data}節では実隓に䜿甚したコヌパス及び同矩語察非同矩語察の教垫デヌタ䜜成方法に぀いお\ref{preliminary-experiment}節ではSkip-gramにおける蚭定ずSVMの玠性䜜成方法に関する予備実隓に぀いお述べる第\ref{sec:experiment}節では提案手法による結果を瀺し有効性を議論する最埌に第\ref{sec:conclusion}節においお結論を述べる
V19N01-01
䞊䜍䞋䜍関係は自然蚀語凊理の様々なタスクにおいお最も重芁な意味的関係の䞀぀でありそれゆえ盛んに研究されおきた\cite{hearst92,hovy09,oh09,ponzetto07,隅田:吉氞:鳥柀:2009,suchanek07,nastase08,snow05}これらの過去の研究では䞊䜍䞋䜍関係を「AはBの䞀皮あるいはむンスタンスであるAずBの関係」ず定矩しおいる本論文の䞊䜍䞋䜍関係もこの定矩に埓うただし「抂念」の詳现な衚珟を可胜にするために単䞀の語だけでなく\xmp{黒柀明の映画䜜品}のような句や耇合語も考慮するこのように制限を緩めるこずで䞊䜍抂念をより詳现に衚珟するこずが可胜ずなる䞊蚘の定矩によれば次のペアはいずれも䞊䜍䞋䜍関係にあるず考えられる\footnote{本皿では䞊䜍䞋䜍関係を\isa{A}{B}のように衚す\xmp{A}が䞊䜍抂念で\xmp{B}が䞋䜍抂念である}\begin{enumerate}\item\isa{黒柀明の映画䜜品}{䞃人の䟍}\label{enum:Kurosawa}\item\isa{映画䜜品}{䞃人の䟍}\item\isa{䜜品}{䞃人の䟍}\label{enum:work}\end{enumerate}質問応答等のアプリケヌションを考えた堎合これらの䞊䜍䞋䜍関係の有甚性は異なるず考えられる䟋えば「``䞃人の䟍''ずは䜕ですか」ずいう質問に察しお䞊の3぀の䞊䜍䞋䜍関係の䞊䜍抂念のうち答えずしお適切なのは最も詳现な䞊䜍抂念である(\ref{enum:Kurosawa})の「黒柀明の映画䜜品」ず考えられる䞀方(\ref{enum:work})の䞊䜍抂念「䜜品」は「䜕の䜜品であるか」ずいう必芁な情報が欠萜しおいるため「黒柀明の映画䜜品」ずいう答えに比べお適切ではない本論文では以䞋の2぀の条件を満たす堎合に「䞋䜍抂念Cに察しおAはBより詳现な䞊䜍抂念」ず呌ぶ\begin{itemize}\itemAずBは同じ䞋䜍抂念Cを持぀\itemBはAの䞊䜍抂念である\end{itemize}䞊蚘の䟋では党おの䞊䜍抂念が「䞃人の䟍」ずいう同じ䞋䜍抂念を持ちか぀䞊䜍抂念間にはそれぞれ䞊䜍䞋䜍関係が成り立぀「黒柀明の映画䜜品」の䞊䜍抂念は「映画䜜品」たたは「䜜品」さらに「映画䜜品」の䞊䜍抂念は「䜜品」ず考えられる埓っお䞋䜍抂念「䞃人の䟍」に察しお「黒柀明の映画䜜品」は「映画䜜品」や「䜜品」より詳现な䞊䜍抂念であり「映画䜜品」は「䜜品」より詳现な䞊䜍抂念ず蚀うこずができるたたある䞊䜍抂念をより詳现な䞊䜍抂念に眮き換える凊理を「䞊䜍抂念の詳现化」ず呌ぶ本研究では自動獲埗した䞊䜍䞋䜍関係の䞊䜍抂念ず䞋䜍抂念の間により具䜓的な䞊䜍抂念を䞭間ノヌドずしお远加するこずで元の䞊䜍䞋䜍関係を詳现化する䞭間ノヌドずしお远加されるより具䜓的な䞊䜍抂念は元の䞊䜍䞋䜍関係が蚘述されおいるWikipedia蚘事のタむトルず元の䞊䜍抂念を「AのB」の圢匏で連結するこずで自動獲埗する䟋ずしお\isa{䜜品}{䞃人の䟍}を挙げるこの䞊䜍䞋䜍関係はタむトルが「黒柀明」のWikipedia蚘事の䞭に珟れる具䜓的には圓該蚘事の\xmp{䜜品}ずいうセクションに\xmp{䞃人の䟍}が蚘茉されおいる本手法ではこの情報から\xmp{䞃人の䟍}は黒柀明の\xmp{䜜品}であるず掚枬し\isa{黒柀明の䜜品}{䞃人の䟍}を新たに獲埗するさらに\xmp{黒柀明}の䞊䜍抂念が\xmp{映画監督}であるこずが獲埗枈みの䞊䜍䞋䜍関係から刀明すれば\isa{映画監督の䜜品}{䞃人の䟍}も獲埗できる最終的に元の\isa{䜜品}{䞃人の䟍}から\isaFour{䜜品}{映画監督の䜜品}{黒柀明の䜜品}{䞃人の䟍}を埗るこずができる本皿ではさらに本手法により獲埗した䞊䜍䞋䜍関係䟋えば\isa{黒柀明の䜜品}{䞃人の䟍}が\attval{察象}{属性}{属性倀}関係䟋えば\attval{黒柀明}{䜜品}{䞃人の䟍}ずしお解釈できるこずに぀いお議論するこの解釈ではWikipedia蚘事のタむトルが察象に䞊䜍抂念が属性に䞋䜍抂念が属性倀に察応づけられる実隓で生成した䞊䜍䞋䜍関係2,719,441ペアは94.0\%の適合率で\attval{察象}{属性}{属性倀}関係ずしお解釈可胜であるこずを確認した以䞋\ref{sec:hh-problems}節では既存の手法で獲埗された䞊䜍抂念の問題点を䟋ずずもに述べる\ref{sec:Base-hh}節ではWikipediaからの䞊䜍䞋䜍関係獲埗手法\cite{隅田:吉氞:鳥柀:2009}に぀いお説明する\ref{sec:proposed-method}節では我々が開発したWikipediaを甚いた詳现な䞊䜍䞋䜍関係の獲埗手法に぀いお説明する\ref{sec:evaluation}節では提案手法の評䟡ず゚ラヌ分析の結果に぀いお述べる\ref{sec:discussion}節では提案手法により獲埗した詳现な䞊䜍抂念をより簡朔に蚀い換える詊みず詳现な䞊䜍䞋䜍関係の\attval{察象}{属性}{属性倀}関係ずしおの解釈に぀いお議論する\ref{sec:related-word}節で関連研究に぀いお述べる最埌に\ref{sec:conclusion}節で結論を述べる
V06N02-01
音声認識技術はその発達にずもなっおその適甚分野を広げ日本語においおも新聞など䞀般の文章を認識察象ずした研究が行なわれるようになった\cite{MATSUOKA,NISIMURA4}この芁因ずしお音玠環境䟝存型HMMによる音響モデルの高粟床化に加え倚量の蚀語コヌパスが入手可胜になった結果文の出珟確率を単語{\itN}個組の生起確率から掚定する{\itN}-gramモデルが実珟できるようになったこずが挙げられる日本語をはじ\breakめずしお単語の抂念が明確ではない蚀語における音声認識を実珟する堎合どのような単䜍を認識単䜍ずしお採甚するかが倧きな問題の1぀ずなるこの問題はナヌザヌの発声単䜍に制玄を課す離散発声の認識システムの堎合に限らない連続音声の認識においおもナヌザヌが適\break時ポヌズを眮くこずを蚱容しなければならないためやはり発声単䜍を考慮しお認識単䜍を決\breakめる必芁がある埓来日本語を察象ずした自然蚀語凊理では圢態玠単䜍に分割するこずが䞀般\break的でありたたその解析ツヌルが比范的\mbox{よく敎備されおいたこずから{\itN}-gramモデル䜜成におい}おも「圢態玠」を単䜍ずしお採甚したものがほずんどである\cite{MATSUOKA,ITOHK}しかしながら音声認識ずいう立堎からあらためおその凊理単䜍に芁請される条件を考えなおしおみるず以䞋のこずが考えられる\begin{itemize}\item認識単䜍は発声単䜍ず同じかより现かい単䜍でなければならない圢態玠はその本来の定矩から蚀えば必ずこの条件を満たしおいるが実際の圢態玠解析システムにおいおは耇合名詞も぀の単䜍ずしお登録するこずが普通であるし解析䞊の郜合から連続した付属語列のような長い単䜍も採甚しおいる堎合があるためこの芁請が満たされおいるずは限らない\item長い認識単䜍を採甚する方が音響䞊の識別胜力ずいう芳点からは望たしい぀たり連続しお発声される可胜性が高い郚分に぀いおはそれ自身を認識単䜍ずしおもっおおく方がよい\item蚀語モデルを構築するためには倚量のテキストを認識単䜍に分割する必芁があり凊理の倚くが自動化できなければ実甚的ではない\end{itemize}これらは蚀い換えれば人間が発声のさいに分割する(可胜性がある)単䜍のMinimumCoverSetを求めるこずに垰着する人が感芚的にある単䜍だず刀断する\mbox{日本語トヌクンに぀いお考}察した研究は過去にも存圚する原田\cite{HARADA}は人が文節ずいう単䜍に぀いお䞀貫した抂念を持っおいるかに぀いお調査し区切られた箇所の平均䞀臎率が76\%であり付属語に぀いおは倚くの揺れがあったず報告しおいるたた暪田藀厎\cite{YOKOTA}は人が短時間に認識できる文字数ずその時間ずの関係から人の認知単䜍を求めその単䜍を解析にも甚いるこずを提案しおいるしかしながらこれらの研究はいずれも目的が異なり音声認識を考慮したものではないそこでわれわれは人が朜圚意識ずしおも぀単語単䜍を圢態玠レベルのパラメヌタでモデル化するずずもにそのモデルに基づいお文を分割{\itN}-gramモデルを䜜成する手法を提案し認識率の芳点からみお有効であるこずを瀺した\cite{NISIMURA3}本論文では䞻ずしお蚀語凊理䞊の芳点からこの単語単䜍{\itN}-gramモデルを考察し必芁な語圙数コヌパスの量ずパヌプレキシティの関係を明らかにするずくに新聞よりも「話し蚀葉」に近いず考えられるパ゜コン通信の電子䌚議宀から収集した文章を察象に加え新聞ずの違いに぀いお実隓結果を述べる
V09N02-05
差分怜出を行なうdiffコマンドは蚀語凊理の研究においお圹に立぀堎面が数倚く存圚する本皿ではたず簡単にdiffの説明を行ないその埌diffを䜿った蚀語凊理研究の具䜓的事䟋ずしお差分怜出曞き換え芏則の獲埗デヌタのマヌゞ最適照合の䟋を瀺す\footnote{本皿は筆者のさたざたな蚀語凊理研究におけるdiffずいうツヌルの䜿甚経隓を述べたものであり今埌の自然蚀語凊理蚀語孊の研究に有益な知芋を䞎えるこずを目的にしおいる}あらかじめ本皿の䟡倀を敎理しおおくず以䞋のようになる\begin{itemize}\itemdiffコマンドはUNIXで暙準で぀いおいるためこれを甚いるこずは極めお容易であるこの容易に利甚できるdiffコマンドを甚いるこずでさたざたな蚀語凊理研究を行なうこずができるこずを瀺しおいる本皿は容易さ簡䟿さの芳点から䟡倀がある\item近幎蚀い換えの研究が盛んになり぀぀ある\cite{iikae_jws}本皿の\ref{sec:kakikae}節では実際に話し蚀葉ず曞き蚀葉の違いの考察たた話し蚀葉ず曞き蚀葉の蚀い換え衚珟の獲埗\cite{murata_kaiho_2001}にdiffが利甚できるこずを瀺しおいるdiffの利甚は話し蚀葉ず曞き蚀葉に限らず倚方面の蚀い換えの研究に圹に立぀ず思われる本皿はそれらの基盀的なものずなるず思われる\itemdiffコマンドは䞀般には差分の怜出に利甚されるしかし本皿で述べるようにデヌタのマヌゞや最適照合にも利甚できるものである本皿では\ref{sec:merge}節でこのデヌタのマヌゞ最適照合の䟋ずしお察蚳コヌパスの察応づけ講挔ず予皿の察応づけさらに最近はやりの質問応答システム(「日本の銖郜はどこですか」ず聞くず「東京」ず答えるシステムのこず)ずいった皮々の興味深い研究をdiffずいう簡䟿なツヌルで実珟する方法を瀺しおいる本皿はこのような研究テヌマもしくは研究手段の斬新性ずいった偎面も兌ね備えおいる\end{itemize}
V28N02-06
文法誀り蚂正は蚀語孊習者の曞いた文法的に誀りを含んだ文を文法的に正しい文ぞず蚂正を行うタスクであり第二蚀語孊習者の䜜文支揎システムずしお有甚である文法的に誀りを含んだ文に察しお蚂正を行う際蚂正結果は耇数存圚するこずがある䟋えば\citeA{bryant-ng-2015-far}は文法的に誀りを含んだ文に察しお10人のアノテヌタがそれぞれ異なる有効な蚂正手法を提案する堎合があるこずを瀺したこの10人のアノテヌタに察しお明瀺的に異なる蚂正文の䜜成を行わせおいないが実際に蚂正した文におけるアノテヌタ間の䞀臎率は玄16\%であった衚\ref{table:example}に\citeA{bryant-ng-2015-far}により䜜成された耇数蚂正文の䟋の䞀郚を瀺す\textbf{倪字}は原文から蚂正が行われた箇所を瀺しおいる1文から耇数の蚂正文が提案されおいるがいずれも原文においお誀りのある箇所のみにおいお倚様な蚂正が行われおいるこの様に様々な蚂正結果が存圚するため文法誀り蚂正モデルが耇数の蚂正結果を提瀺するこずで蚀語孊習者は蚂正結果を反映するかどうかの刀断や耇数の蚂正結果の䞭から奜みの衚珟を遞択するこずが可胜になる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[t]\input{05table01.tex}\caption{BryantandNg(2015)により䜜成された1文に察する耇数の蚂正文の䟋}\label{table:example}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%䞀般に文法誀り蚂正は文法的に誀りを含んだ文から文法的に正しい文ぞの機械翻蚳タスクずしお捉えられ近幎ニュヌラルネットワヌクを甚いた機械翻蚳モデルが文法誀り蚂正モデルずしお甚いられるこずが倚い実際に機械翻蚳モデルを文法誀り蚂正モデルに適応するこずにより文法誀り蚂正タスクにおいおも有効な結果を瀺しおいる\cite{chollampatt2018mlconv,junczys-dowmunt-etal-2018-approaching,zhao-etal-2019-improving,kiyono-etal-2019-empirical,kaneko-etal-2020-encoder}しかしながら既存の文法誀り蚂正モデルは1぀の入力文に察しお1぀の有効な出力文の生成を目指しおおり耇数の蚂正結果の生成を考慮しおいないそこで我々は文法誀り蚂正においお倚様な出力を生成するずいう新たなタスクに取り組み蚂正床を制埡可胜な文法誀り蚂正モデルを甚いた手法を提案する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{28-2ia5f1.pdf}\end{center}\caption{1文䞭の単語線集率のヒストグラム}\label{fig:wer}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%蚂正を行う際必芁最䜎限の曞き換えのみ行うかもしくはより倚くの曞き換えを行うかずいう違いにより蚂正文に倚様さが生じる文法誀り蚂正タスクにおいお蚓緎デヌタずしお䞀般的に䜿甚されるLang-8\cite{2013B-C76}評䟡デヌタずしお䜿甚されるCoNLL-2014\cite{ng-etal-2014-conll}やJFLEG\cite{napoles-etal-2017-jfleg}では1文䞭における蚂正の量ずいう意味での蚂正床が異なるこずが知られおいるたた\citeA{sakaguchi-etal-2016-reassessing}は専門性の異なるアノテヌタにおいお必芁最小限の曞き換えず流暢性を求めた曞き換えの2皮類の蚂正をそれぞれ行うこずで倚様な蚂正文を䜜成しそれらの䞀臎率は流暢な蚂正においお玄15\%以䞋最小限な蚂正においおも玄38\%以䞋であったず報告しおいる぀たり1぀の誀り文に察しおも耇数の蚂正床を甚いお蚂正が行われるずいうこずであるしかし既存の文法誀り蚂正モデルは孊習した単䞀の蚂正床でのみ蚂正を行っおおりそれらの異なる蚂正床で蚂正を行う手法の研究は行われおいないそこで本研究では蚂正床を制埡可胜な文法誀り蚂正モデルを提案し1぀の入力文に察しお耇数の蚂正床での蚂正文を生成するこずで倚様な蚂正文の生成を行う手法ずしおはたず文法誀りが蚂正されおいるデヌタ内においお1文ごずの蚂正床の情報を特殊トヌクンずしお文に付䞎し新たな蚓緎デヌタを䜜成するここで蚂正床を衚す指暙ずしお単語線集率を甚いる単語線集率ずは文䞭の単語がどれだけ曞き換えられたのかを衚す指暙であるため文法的誀りを含んだ文ずその誀りを蚂正した文の単語線集率は文の蚂正床を衚しおいるず蚀えるCoNLL-2014ずJFLEGではJFLEGの方が蚂正床が倧きいこずが知られおおり実際に図\ref{fig:wer}に瀺すグラフからもCoNLL-2014よりもJFLEGの方が単語線集率が倧きいため単語線集率が蚂正床を瀺しおいるこずが確認できるそしお新たに䜜成した蚓緎デヌタを甚いお文法誀り蚂正モデルの孊習を行い掚論時には入力文に耇数の蚂正床の特殊トヌクンを付䞎するこずで付䞎した単語線集率に基づきモデルの蚂正床を制埡する結果ずしお1぀の入力文に察しお1぀の蚂正床ではなく耇数の蚂正床を甚いお蚂正を行うこずが可胜ずなり倚様な蚂正文を埗るこずができる我々はさらに出力を倚様化する手法ずしお誀り箇所を考慮したビヌムサヌチ手法を提案する文法誀り蚂正においお耇数の蚂正結果を生成する手法ずしおはビヌムサヌチを甚いお$n$-bestを生成する方法が存圚する\cite{grundkiewicz-etal-2019-neural,kaneko-etal-2020-encoder}しかしこれらの研究では1぀の適切な蚂正文の出力の探玢のためにビヌムサヌチを利甚しおおり倚様な蚂正結果の出力を目的ずしおいないさらに通垞のビヌムサヌチを甚いた$n$-best出力は倚様性に欠けるこずが瀺されおいる\cite{DBS}そのため機械翻蚳の分野などにおいお倚様な候補を生成するために出力を倚様にする制玄を加えたいく぀かの倚様なビヌムサヌチ手法が提案されおいる\cite{DBLP:journals/corr/LiMJ16,DBS}これらの倚様なビヌムサヌチ手法は文䞭の党おのトヌクンに察しお様々な曞き換えを行うこずで耇数の出力文に倚様性をもたらしおいる䞀方で入力文ず出力文の倧郚分が共通しおいるようなタスクにおいおはこれらの手法は適しおいないず考えられる特に文法誀り蚂正においおは入力文の文法的に正しい郚分に察しおも曞き換えが行われおしたうためこの様な入力文の党䜓に察しお曞き換えを行う手法は奜たしくないそのため文法誀り蚂正モデルは入力文䞭の文法的に正しい郚分は曞き換えずに誀りを含む郚分に察しおのみ様々な方法で蚂正を行うこずが望たれるそこで本研究では誀り箇所を考慮したビヌムサヌチ手法を提案する図\ref{fig:overview}は既存手法ず提案手法ずの比范を図瀺したものである%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.2\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{28-2ia5f2.pdf}\end{center}\hangcaption{既存のビヌムサヌチ手法ず提案手法を比范した抂芁図赀字の単語は誀りであるこずを倪字の単語は蚂正が行われたこずを瀺しおいる}\label{fig:overview}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\renewcommand{\theenumi}{\alph{enumi}}\begin{enumerate}\item通垞のビヌムサヌチ(Plainbeamsearch)では蚂正が特定のパスに集䞭しおいるため倚様性がなく類䌌した単語の組み合わせで文を生成しおいる\item既存手法の倚様なビヌムサヌチ(Diverseglobalbeamsearch)は様々なパスを探玢しおいるしたがっお通垞のビヌムサヌチずは異なりこの方法では様々な単語の組み合わせで文が生成されるため倚様な出力を埗るこずができるただし蚂正する必芁のない単語においおも曞き換えを行った出力も生成されおしたう\item提案手法である誀り箇所を考慮したビヌムサヌチ(Diverselocalbeamsearch)では蚂正が必芁な単語に察しおのみ様々なパスの探玢を行うそれゆえ我々の提案手法では蚂正が必芁な箇所でのみ通垞のビヌムサヌチよりも倚様な単語を組み合わせた文の生成を行う\end{enumerate}ここで䞊蚘の手法は党お同じビヌム幅であるがパスが異なるこずに泚意されたい実隓の結果蚂正床を制埡可胜な文法誀り蚂正モデルを甚いるこずで既存手法よりも倚様な蚂正結果を生成するこずが可胜ずなり誀り箇所を考慮したビヌムサヌチず組み合わせるこずで曎に倚様化可胜であるこずを瀺した本研究の䞻な貢献は以䞋の4぀である\begin{itemize}\item単語線集率により文法誀り蚂正モデルの蚂正床が制埡可胜なこずを瀺した\item既存の倚様な文を生成する手法が文法誀り蚂正においおは適切な倚様性をもたらさないこずを瀺した\item蚂正床を制埡した文法誀り蚂正モデルの出力を甚いるこずで倚様な出力が埗られるこずを瀺した\item誀り箇所を考慮したビヌムサヌチを提案し蚂正床を制埡した文法誀り蚂正モデルず組み合わせるこずで既存手法よりも適切に出力文に倚様性をもたらすこずを瀺した\end{itemize}本皿の構成を瀺す2章では既存の出力文の制埡や倚様化の先行研究に぀いお玹介する3章では蚂正床を制埡した文法誀り蚂正モデルを提案する4章では誀り箇所を考慮したビヌムサヌチを提案する5章ではBERTを甚いた文分類を提案する6章では耇数の人手による蚂正文が付䞎されおいる評䟡デヌタを甚いお提案手法を評䟡する7章では提案モデルに぀いお分析する最埌に8章で本研究のたずめを述べる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V12N01-01
\label{sec:Introduction}近幎情報化が進むに぀れお倧量の電子テキストが流通するようになったこれを有効掻甚するために情報怜玢や情報抜出機械翻蚳など蚈算機で自然蚀語を凊理する技術の重芁性が増しおいるこの自然蚀語凊理技術は様々な知識を必芁ずするがその䞭で構文解析の際に最もよく甚いられるものは文脈自由文法(CFG以䞋文法ず略す)であるずころが人手で䜜成した倧芏暡な文法は䜜成者の想定する蚀語珟象にどうしおも``もれ''があるため網矅性に欠けるずいう問題がある䞀方最近ではコヌパスから抜出した統蚈情報を甚いお自然蚀語を解析するコヌパスベヌスの研究が成果をあげおおりそれに䌎い(電子)コヌパスの敎備が進んでいるこのコヌパスから文法を自動的に抜出する研究もあり\cite{charniak:96,shirai:97}文法䜜成者に倧きな負担をかけるこずなくコヌパス内に出珟する倚様な蚀語珟象を扱える倧芏暡な文法を䜜成するこずが可胜であるしかしコヌパスから抜出した文法には問題があるそれはコヌパスから抜出した文法で構文解析を行うず䞀般に膚倧な量の構文解析結果(曖昧性)\footnote{以降特に断わらない限り構文解析結果の曖昧性を単に曖昧性ず呌ぶ}が出力されるこずであるその芁因に぀いおは埌述するがこれが解析粟床の䜎䞋や解析時間䜿甚メモリ量の増倧の芁因ずなるコヌパスから抜出した倧芏暡文法がこれたで実甚に䟛されなかった最倧の理由はここにあるコヌパスには意味を考慮した構文構造が付䞎されおいるこずが普通でありそのコヌパスから抜出した文法で構文解析を行うず意味解釈に応じた異なる構文解析結果が倚数生成されるしかし意味情報を甚いない構文解析の段階では意味的に劥圓な少数の構文構造に絞り蟌めず可胜な構文構造を党お列挙せざるを埗ない我々は構文解析結果(構文朚)に沿っお意味解析を進める構文䞻導意味解析(SyntaxDirectedSemanticAnalysis,SDSA)\cite{jurafsky:2000}を想定し構文解析の段階で生じる曖昧性を極力抑え次の意味解析の段階で意味的に劥圓な意味構造を抜出するずいう2段階の解析手法を採甚する(図\ref{fig:analysis_flow})\begin{figure}[tp]\centering\epsfxsize=.9\textwidth\epsfbox{Introduction/figure/flow.eps}\caption{自然蚀語解析の流れ}\label{fig:analysis_flow}\end{figure}\if0\begin{figure}[tp]\centering\epsfxsize=.6\textwidth\epsfbox{Introduction/figure/procedure.eps}\caption{倧芏暡日本語文法䜜成手順}\label{fig:procedure}\end{figure}\fi本論文では構文解析の段階の曖昧性を極力抑えその埌の意味解析の段階にも有効な構文構造を生成する倧芏暡日本語文法に぀いお怜蚎する\if0そこで我々は既存の構文構造付きコヌパスを出発点ずし以䞋の手順で文法を䜜成するこずを詊みおいる(図\ref{fig:procedure})\begin{enumerate}\item既存の構文構造付きコヌパスから文法を抜出する\item構文解析結果の曖昧性を増倧させる芁因を分析する\item分析結果をもずに構文構造付きコヌパスの倉曎方針を䜜成する\item倉曎方針に埓っおコヌパスを倉曎しそこから新しい文法を再抜出する\item(2)〜(4)を繰り返す\end{enumerate}ただし文法の抜出はCharniakによる``tree-bankgrammar''の抜出方法\cite{charniak:96}ず同様の方法をずる䞊述の文法䜜成手順では構文構造付きコヌパスの倉曎に重点が眮かれ文法の䜜成倉曎ずいうよりむしろコヌパスの䜜成倉曎のように思われるかもしれないしかし実際の倉曎過皋では抜出した文法を倉曎しそれをコヌパス䞭の構文構造に反映させる方法をずっおいる文法の倉曎をコヌパスにたで反映させるのはPCFGモデル等の確率モデルによる孊習の際に蚓緎デヌタずしお必芁であるからであり文法の䜜成倉曎ずコヌパスの䜜成倉曎は同時に扱うべき問題である぀たり「曖昧性を抑えた構文構造を出力するように文法を倉曎する」こずず「コヌパスに付䞎されおいる構文構造を曖昧性を抑えたものに倉曎する」こずは結局のずころ同じこずであるず考えおいる\fiその結果怜蚎前の文法ず比范しお出力される解析朚の数を$10^{12}$オヌダから$10^5$オヌダたで倧幅に枛少させるこずが可胜になったさらにこの文法から埗た解析結果に察しお意味情報をたったく甚いず確率䞀般化LRモデル(PGLRモデル)\cite{inui:98}によるスコア付け1䜍の解析朚の文の正解率は玄60\%であった䞀方スコア付け1䜍の解析朚に察し機械的な方法で文節の係り受けの粟床を枬定したずころ意味情報を甚いなくおも89.6\%ずいう高い係り受け粟床が埗られた意味情報を本栌的に利甚するこずでさらなる粟床向䞊が図れるずいう芋通しを埗おいる以䞋に本論文の構成を述べる第\ref{sec:Related}節ではコヌパスから文法を抜出する䞻な研究を二぀玹介する第\ref{sec:Procedure}節では我々が倧芏暡日本語文法を䜜成する際の手順に぀いお述べる第\ref{sec:Problem}節ではコヌパスから抜出した文法が構文解析においお膚倧な量の曖昧性を出力する芁因を考察する第\ref{sec:Modification}節では構文解析結果の曖昧性の削枛を考慮した具䜓的な文法ずコヌパスの倉曎方針を述べ第\ref{sec:Evaluation}節第\ref{sec:SDDA}節では倉曎したコヌパスから抜出した文法の有効性を実隓により明らかにする最埌に第\ref{sec:Conclusion}節で本研究を総括し今埌の課題を述べる
V04N02-06
自然蚀語凊理技術の䞀぀に,文曞の自動抄録がある.埓来から行なわれおいる自動抄録は倧きく分けお2぀の手法,すなわち,1.文曞の構造解析を行なう手法,2.文曞の統蚈情報を甚いた手法ずに分類できる.1はスクリプトなどを䜿甚しお重芁箇所を抜出する方法や,テキストの構文・意味解析を行なっお談話構造を䜜成し,この構造から重芁箇所を抜出する方法である\cite{Reimer1988},\cite{Tamura1989},\cite{Jacobs1990},\cite{Inagaki1991}.しかし,これらの方法では,ある特定の分野に぀いお曞かれたテキストのみを察象ずしおいる堎合が倚いため,結果的に汎甚性に欠けるこずが指摘されおいる\cite{Paice1990},\cite{Zechner1996}.2は電子化されたコヌパスに察し統蚈手法を適甚するこずで重芁箇所を抜出する方法である.この堎合,文に出珟する各語に重み付けを行ない,そのスコアの高い文を重芁箇所ずする手法が倚く甚いられおいる.重み付けには,(a)ヒュヌリスティックスを甚いたもの,(b)単語頻床などの情報を甚いたもの(c)シ゜ヌラスなどの意味情報を甚いたものなどがある.(a)は文曞から埗られるヒュヌリスティックスを甚いお文の重み付けを行ない重芁箇所を抜出する手法である.\cite{Paice1990},\cite{Paice1993},\cite{Kupiec1995}.ヒュヌリスティックスずしおは,修蟞関係\cite{Miike1994},タむトルに出珟する語の情報\cite{Edmundson1969},文の出珟䜍眮\cite{Baxendale1958}などがある.これらは,分野を限定し特別に甚意された知識を甚いお重芁箇所を抜出する研究ず比べるず汎甚性があるず蚀えるが,察象分野の倉曎に察しどの皋床適甚できるかは調査の䜙地がある.(b)はLuhnらにより提唱されたキヌワヌド密床方匏に代衚される手法である\cite{Luhn1958}.Luhnらは,「䞀぀の文献においお,その䞻題ず関係の深い語は抂しお文献䞭に繰り返し出珟する」ずいう前提に基づき,文献の内容に関係の深い数語のキヌワヌドを抜出し,これらの語を高頻床で含む文を文献䞭から遞定しお抄録ずした\cite{Luhn1958}.しかし,文献䞭どこにでも珟れる䞀般語ずの区別が぀きにくく,文献䞭におけるキヌワヌド分垃の偏りが小さくなっおしたうこずが指摘されおいる\cite{Suzuki1988}.鈎朚らはこの問題に察凊するため,文章䞭で隣接たたは近接しおいる語の組のうち,出珟頻床の高い組を高頻床隣接語ず呌び,キヌワヌド密床法により埗られたキヌワヌドず高頻床隣接語を共に倚く含む文を抄録文の候補ずする手法を提案した\cite{Suzuki1988}.しかし,キヌワヌド及び隣接語の決定は人手により行なわれおいるため恣意的であり,たた抄録を行なおうずするテキストごずにキヌワヌドず隣接語を決定しなければならない.SaltonやZechnerらは,単語の頻床を基に蚈算されたTF$\ast$IDFを甚いお語に重み付けを行なうこずで重芁箇所を抜出する手法を提案した\cite{Salton1993},\cite{Salton1994},\cite{Zechner1996}.これらの手法は,衚蚘の統蚈情報だけを甚いおいるため,鈎朚らの手法ず比べるず重芁箇所を抜出する際,人間の介圚を必芁ずしない.しかし,人間が察象ずする蚘事のみから重芁箇所を抜出できるのは,蚘事に関する様々な知識を甚いおいるからであり,察象ずなる蚘事の頻床を基にした単語の機械的な凊理による重み付けだけで重芁箇所を適切に抜出できるかどうかは䞍明である.たた,(c)は意味に関する統蚈情報を甚いた手法である.䜐々朚らは,段萜内,又は,段萜間に跚る意味分類の出珟パタヌンをシ゜ヌラスを甚いお分析し,その結果をチャヌト圢匏で衚珟する結束チャヌトを提案した\cite{Sasaki1993}.鈎朚らは,䜐々朚らの提案した結束チャヌトを利甚するこずでキヌワヌドを自動的に抜出する手法を提案しおいる\cite{Suzuki1993}.鈎朚らの手法では,文䞭に珟れる語が倚矩語である堎合には,それたでに珟れた文䞭の語の环積頻床が最も高い意味コヌドをその語に割り圓おおいる.しかし,䜐々朚,及び鈎朚らのシ゜ヌラスを甚いる手法の問題ずしお,デヌタスパヌスネスの問題がある.すなわち,シ゜ヌラスのカテゎリヌ自身が抜象的な語で定矩されおいるため,文曞の皮類によっおは,その語が文曞に出珟しない堎合がある\cite{Niwa1995}.さらに,各段萜のキヌワヌド候補は,各段萜に2回以䞊出珟した語をその段萜におけるキヌワヌド候補ずしおいるが,{\itWallStreetJournal}のように経枈が䞻ずなる報道の新聞蚘事では,評論や科孊文献などず比べるず,䞀぀のパラグラフの語数が少ないため,䞀぀のパラグラフ内で同䞀衚局語が2回以䞊出珟する珟象は少なく,結果的に文曞の皮類によっおは手法が適甚できない堎合がある.実際,今回の実隓で䜿甚した50蚘事に出珟するパラグラフ数395のうち,䞀぀のパラグラフ内で同䞀衚局語が2回以䞊出珟したパラグラフ数は168(42.5\%)であり,半数以䞊のパラグラフに察しお䜐々朚らの手法が適甚できなかった.本皿では,文脈䟝存の床合に泚目した重芁パラグラフの抜出手法を提案する.本皿の基本的なアむデアは,文曞の重芁箇所を適切に抜出するため,その文曞がどの分野に属しおいるかずいう情報を利甚するずいうこずである.䟋えば,ある蚘事に`æ ª'が高頻床で出珟したずする.その蚘事が`事件'の分野に属する䞀぀の蚘事である堎合には,`æ ª'に関する事件の可胜性が高いこずから重芁床の床合は匷い.䞀方,`株匏垂堎'の分野に属する䞀぀の蚘事である堎合には,この分野に属する他の蚘事にも`æ ª'が高頻床で珟れるこずから重芁床は䞋がる.぀たり`æ ª'がある蚘事にずっお重芁であるかどうかは,その蚘事が蚭定された分野にどのくらい深く関わっおいるかに䟝存し,これは予め蚭定された分野に属する他の蚘事における`æ ª'の頻床ず比范するこずで刀定が可胜ずなる.我々は,分野固有の重芁語の遞定を行なうため,蚘事䞭の任意の語が,蚭定された文脈にどのくらい深く関わっおいるかずいう床合いの匷さを甚いるこずで,語に察する重み付けを行なった.先ず,䜐々朚らがシ゜ヌラスを甚いお語の意味を決定しおいるのに察し,我々は蟞曞の語矩文を甚いるこずで文曞䞭の倚矩語の意味を自動的に決定する.次に䞻題に関連する単語の䜎頻床数の問題に察凊するため,名詞同士のリンク付けを行なう.この結果に察し,文脈䟝存の床合を利甚する.すなわち,我々はZechnerらがTF$\ast$IDFを甚いお重み付けを行なっおいるのに察し,蚘事䞭の任意の語が,蚭定された文脈にどのくらい深く関わっおいるかずいう床合いの匷さを甚いるこずで,語に察しお重み付けを行なう.その際,鈎朚らのように重芁語を抜出する過皋で人間の介圚を必芁ずしない.以䞋,2章では,文脈䟝存の床合いに぀いお述べ,3章では語の重み付け手法を瀺す.4章では重み付けされた語を甚いおパラグラフごずに文曞のクラスタリングを行ない,重芁パラグラフを抜出する手法に぀いお述べる.5章では実隓に぀いお報告し,6章で実隓結果に関する考察を行なう.
V31N03-18
他の人にどこかぞ連れお行っおもらいたい時䜏所・緯床・経床情報などの固有䜍眮情報や東西南北などの絶察䜍眮情報のみならず前埌巊右などの話者の\deleted{䞻芳的な}\modified{䞀人称芖点からの}盞察䜍眮情報によっお䜍眮情報を共有するこずが倚い\deleted{䞻芳的な}\modified{このような}盞察䜍眮情報を衚珟する堎合\deleted{単玔な}\modified{単䞀の}有向蟺のみに基づく抜象化では本質的に䜍眮情報の曖昧性解消ができない堎合がある䟋えば「東京タワヌを背にしお右前方に豆腐屋がありたす」ずいう衚珟を有向蟺で衚珟するためには2぀の蟺を利甚する必芁がある1぀はランドマヌクである「東京タワヌ」ず空間的実䜓である「話し手」の珟圚の䜍眮ずの盞察的な配眮を衚しもう1぀は「話し手」の珟圚の䜍眮ずランドマヌクである「豆腐屋」の䜍眮ずの盞察的な配眮を衚す\textbf{正確な䜍眮情報を蚘述するためにはこれらの2぀の有向蟺の情報を単䞀の䜍眮\modified{情報}フレヌムずしお保持し3点の盞察䜍眮を定矩するこずが必芁である}空間論理の分野においお盞察䜍眮情報を衚珟するDoubleCrossModelが提案されおいるDoubleCrossModelは文字通り2぀の十字(cross)を䜿甚する䜍眮情報フレヌムである2぀の十字の䞭心に2぀のランドマヌクもしくは空間内実䜓を配眮したうえで3぀目のランドマヌクもしくは空間内実䜓の盞察䜍眮情報を衚珟するこずができる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{31-3ia17f1.pdf}\end{center}\caption{DoubleCrossModelに基づく盞察䜍眮情報衚珟の䟋}\label{fig:example1}\vspace{-0.75\Cvs}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%図\ref{fig:example1}に䟋を瀺す衚珟「[東京タワヌ](\texttt{id:T1})を背にしお右前方に[豆腐屋](\texttt{id:T3})がありたす」に察しお聞き手の\texttt{id}を\texttt{H0}ずしたうえで図\ref{fig:example1}の巊䞋\modified{の二぀の十字の図}のように衚珟する本論文では䜍眮情報を共有する察話䞭の盞察䜍眮情報をDoubleCrossModelを利甚しお衚珟するこずを提案するさらに本研究では絶察䜍眮情報・方向・向き・時間的距離・空間的距離・䜍盞情報郚分・党䜓情報のフレヌム情報の付䞎手法に぀いお瀺す本論文の構成は以䞋の通りである\ref{sec:frame}節では空間情報フレヌムのアノテヌション手法に぀いお解説する\ref{sec:double-cross}節では提案手法であるDoubleCrossModelに基づく盞察䜍眮情報アノテヌション手法を瀺す\ref{sec:annotation}節では実際のアノテヌションを行ったデヌタの統蚈に぀いお瀺す\ref{sec:conclusions}節にたずめず今埌の展開に぀いお瀺す\modified{なお本研究はホンダ・リサヌチ・むンスティチュヌトにおいお察話デヌタの収録・転蚘・さたざたなメンションのタグ付けされたものに察しおどのように盞察䜍眮情報を適切にタグ付けするかに぀いお提案するものである}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V26N02-09
れロ照応解析ずはテキスト䞭の述語の省略された項れロ代名詞を怜出し項ずしお埋めるべき栌芁玠を同定するタスクである栌芁玠は先行詞ずしおテキスト䞭で蚀及されおいる堎合もあれば蚀及されおいない堎合もある前者の堎合先行詞は述語ず同じ文䞭にある文内れロ照応か先行する文䞭にある文間れロ照応\footnote{この研究では埌方照応は扱わない}埌者倖界れロ照応の䟋ずしおテキストの著者である䞻語が明瀺的に蚀及されない堎合などがある\begin{quote}$(1)倧岡山商店街でも(\phiガ)お排萜な建物を\underline{芋かける}ようになったカフェテリアが特に倚くお今月も新しく(\phiガ)(\phiニ)\underline{オヌプンしおる}$\end{quote}䟋~(1)では「芋かける」のガ栌ず「オヌプンしおる」のガ栌ニ栌が省略されおいる「オヌプンしおる」のガ栌の栌芁玠は同文䞭に蚀及されおいる「カフェテリア」であり文内れロ照応ニ栌の栌芁玠は前文で蚀及されおいる「倧岡山商店街」である文間れロ照応䞀方「芋かける」のガ栌の栌芁玠はテキスト䞭では明瀺的に蚀及されおいない「著者」である倖界れロ照応本論文では特に日本語のれロ照応解析を取り扱うが項の省略が起こるpro-drop蚀語は日本語だけではなく他に䞭囜語むタリア語スペむン語などがあり各蚀語で日本語れロ照応解析ず類䌌したタスクに取り組む研究が数倚くある\cite{Chen-Chinese-2016,Yin-Chinese-2017,Yin-Zero-2018,Yin-Deep-2018,Iida-A-2011,Rello-Elliphant-2012}たた英語では意味圹割付䞎タスクがれロ照応解析に䌌た研究ずしお挙げられる\cite{Zhou-End-2015,He-Deep-2017}日本語れロ照応解析は日本語述語項構造解析の郚分問題であり自動芁玄\cite{Yamada_Designing_2017}や情報抜出\cite{Sudo_Automatic_2001}機械翻蚳\cite{Kudo_A_2014}など様々な自然蚀語凊理アプリケヌションの粟床改善にずっお重芁であるため緊急に解決されるべき課題ずしお盛んに研究されおいる\cite{Sasano-A-2011,Hangyo-Japanese-2013,Ouchi-Neural-2017,Matsubayashi-Revisiting-2017,Matsubayashi2018,Shibata2018,Kurita2018}本研究の貢献は倧きく二぀に分けられる第䞀に倧芏暡均衡コヌパス䞊で日本語れロ照応解析を行い評䟡したこずず第二にこの倧芏暡均衡コヌパス䞊で文内・文間れロ照応解析を可胜にするための解候補削枛手法を提案したこずの二点である埓来のれロ照応解析研究は新聞蚘事のみからなる『NAISTテキストコヌパス』(NTC)\cite{Iida-Annotating-2007}で評䟡を行うものが倚かった埓っおそれらの評䟡ではテキストドメむンの違いによる圱響が考慮されおいないれロ照応解析結果の応甚を考えた時耇数ドメむンの文曞に察しおも頑健なれロ照応解析手法の有甚性は高い我々は『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』(BCCWJ)\cite{Maekawa-2014aa}を評䟡実隓に䜿甚したBCCWJは13ドメむンにたたがっお構築された玄䞀億語からなる日本語均衡コヌパスであるこのうちの玄100分の2にあたる玄二癟䞇語からなるコアデヌタに察しおは人手による述語項構造ず照応関係の付䞎がされおいるたたBCCWJは新聞雑誌曞籍癜曞Yahoo!知恵袋Yahoo!ブログの6ドメむンにたたがったテキストを含んでいるドメむンによるれロ照応解析の性胜の違いを調べるために我々はBCCWJを䜿甚した衚~\ref{tab:distance-distribution}はBCCWJコアデヌタセットの述語ず栌ごずの栌芁玠の距離の分垃を瀺しおいるここでの距離は述語ず栌芁玠の間の文数である距離0は文内照応を瀺しおおり距離1以䞊は文間れロ照応を瀺しおいるこの衚から文䞭に栌芁玠の出珟するれロ照応のうち半数以䞊のれロ照応が文間れロ照応であるこずがわかる衚~\ref{tab:genre-distribution}はテキストドメむンごずに分類した述語ずガ栌の栌芁玠ずの距離の分垃を瀺しおいるこの衚から文内文間れロ照応のドメむンごずの違いが確認できるOW癜曞のガ栌には文内れロが倚く出珟しおいる䞀方でPM雑誌OC(QA)のガ栌には文内れロ比率が少なく5文前たでの文間れロが倚く出珟しおいるたたPM雑誌OYブログのガ栌は7文以䞊前の文間れロが他のドメむンず比范しお倚く出珟しおおりこのようなドメむンごずの述語ず栌芁玠間の距離の違いが文間れロ照応解析の粟床に圱響を及がす原因だず予枬できるこれらの芳察から異なるタむプのテキスト䞊で評䟡実隓を行うこずの重芁性が瀺唆される\begin{table}[b]\begin{minipage}[t]{189pt}\caption{栌芁玠ず述語の距離の分垃}\label{tab:distance-distribution}\input{09table01.tex}\end{minipage}\hfill\begin{minipage}[t]{210pt}\caption{文曞ドメむンごずのガ栌れロ照応の分垃(\%)}\label{tab:genre-distribution}\input{09table02.tex}\end{minipage}\end{table}衚~\ref{tab:distance-distribution}に瀺すずおり珟実の文曞には文間れロ照応が頻出するが埓来のれロ照応解析研究の倚くは文内れロ照応のみに焊点を絞っおいる\cite{Iida-Intra-2015,Shibata-Neural-2016,Ouchi-Neural-2017,Matsubayashi-Revisiting-2017,Matsubayashi2018,Kurita2018}\citeA{Ouchi-Neural-2017}は文内れロ照応のみを取り扱う理由ずしお探玢範囲の問題を指摘しおいる文間れロ照応では栌芁玠候補をテキスト党䜓から探す必芁があるため文内れロ照応解析に比べお探玢範囲が拡倧する\citeA{Matsubayashi-Revisiting-2017,Matsubayashi2018}ず\citeA{Kurita2018}は解析に際しお文脈玠性を取り入れるためにリカレントニュヌラルネットワヌク(RNN)を導入し栌芁玠候補ず述語が含たれる文を読み蟌たせおいるしかしこれず同じ手法を文間れロ照応解析においお適甚しようずするずテキスト党䜓をRNNに入力ずしお䞎える必芁がある長距離の文脈を蚘憶する仕組みを持぀LSTMやGRUを䜿甚しおもシステムがテキスト党䜓における長距離の䟝存関係を十分に孊習できるずは限らないたたテキスト党䜓を蚘憶しなくおも遞択的に抜出された文脈情報のみで解析できる可胜性がある先述の研究ず異なり\citeA{Sasano-A-2011}ず\citeA{Hangyo-Japanese-2013}\citeA{Shibata2018}は文内・文間れロ照応解析手法を提案しおいるしかし圌らは新聞コヌパスずWebコヌパスを甚いお評䟡実隓を行っおおり耇数ドメむンコヌパスを甚いた評䟡実隓は行っおいないたた\citeA{Shibata2018}は各entityごずにembeddingを割り圓お珟圚解析察象ずしおいる述語より文曞の前方におけるRNNの解析結果を甚いおそれぞれのembeddingを逐次曎新するこずで文脈情報を䜿甚しおいるこれら2぀の問題に察しお本研究では様々なドメむンの文曞ぞの察応を可胜ずするために倧芏暡栌フレヌムを利甚し述語が取りうる耇数の栌芁玠の組合せから最適なものを遞ぶ倧芏暡コヌパスから埗られた述語の栌フレヌムに関する統蚈的情報を䜿甚するこずで特定のドメむンにのみ出珟する事䟋数の少ない栌フレヌムに察しおも察凊できるようになるず考えられる解候補ずなる栌芁玠の組合せが膚倧になる問題に察しおは栌フレヌムを䜿甚した解候補削枛手法を取り入れるこずでより汎甚性の高い文内・文間れロ照応解析モデルを提案するひず぀のモデルで文内・文間のれロ照応解析を同時に行う際各栌に察しおそれぞれ独立に解析を行うより他の栌の情報を利甚しお耇数栌を同時に解析する方がより良い粟床が埗られるず考えられる\citeA{2010C-994}はCoNLL-2009SharedTaskデヌタを甚いた述語項構造解析においお述語項構造の倧域的な情報を取り扱う因子を玠性ずしお取り入れるこずで日本語を含む7皮類すべおの蚀語の粟床が改善するこずを確認しおいるしかし耇数栌を同時に解析する際には先行詞の広倧な探玢範囲の問題に察凊する必芁がある特に機械孊習を適甚する際正解の候補ずなる名詞の組合せが倧幅に増加するBCCWJの堎合では栌フレヌム候補が平均20個ガヲニ栌の栌芁玠候補が平均10個出珟するため組合せは$20\times10\times10\times10=\text{箄20,000}$通り考えられこのうち正しい栌フレヌムず栌芁玠の組合せは䞀぀のみである結果ずしおデヌタ䞭の正䟋ず負䟋の比率が玄1察20,000ず著しく䞍均衡ずなるこのような偏った蚓緎デヌタは䞍必芁に蚈算量を増幅させか぀モデルの汎化を劚げる芁因ずなる我々は孊習に䞍芁な負䟋を削枛するために解析察象述語に察応する栌フレヌムを甚いた効率的な解候補削枛手法を提案するこの提案手法により正解を候補に残し぀぀玄1,000分の1にたで解候補を削枛するこずに成功したたた我々はRNNにロヌカルアテンション機構\cite{Luong-Effective-2015}を導入するこずで前文䞭のどの郚分に泚意を向けお解析するかをシステムに孊習させた本研究の提案手法は二぀の構成芁玠からなり䞀぀は栌フレヌム内の単語分散衚珟を䜿甚した解候補削枛アルゎリズムでもう䞀぀は解候補削枛に䜿甚した分散衚珟を利甚するニュヌラルネットれロ照応解析モデルである\footnote{https:\slash\slash{}github.com\slash{}yamashiros\slash{}Japanese\_zero\_anaphora}なおBCCWJを蚓緎・テストに甚いた文内・文間のガヲニ栌を察象ずするれロ照応解析は本研究が初の詊みである\begin{table}[b]\caption{関連研究}\label{tab:related-work}\input{09table03.tex}\end{table}
V04N01-02
label{sec:Intro}自然蚀語凊理ではこれたで曞き蚀葉を察象ずしおさたざたな理論や技術が開発されおきたが話し蚀葉に関しおはほずんど䜕もなされおこなかったしかし近幎の音声認識技術の進歩によっお話し蚀葉の解析は自然蚀語凊理の䞭心的なテヌマの1぀になり぀぀ある音声翻蚳音声察話システムマルチモヌダル・むンタヌフェヌスなどの領域で自然な発話を扱うための手法が研究され出しおいる話し蚀葉の特城は蚀い淀み蚀い盎し省略などのさたざたな{\bf䞍適栌性}\,(ill-formedness)である䟋えば(\ref{eq:Sentence1})には(i)\,蚀い盎し(「ほん」が「翻蚳」に蚀い盎されおいる)(ii)\,助詞省略(「翻蚳」の埌の栌助詞「を」が省略されおいる)の2぀の䞍適栌性がある\enumsentence{\label{eq:Sentence1}ほん翻蚳入れたす}曞き蚀葉には芋られないこれらの珟象のために埓来の適栌文の解析手法はそのたたでは話し蚀葉の解析には適甚できないしたがっお䞍適栌性を扱うための手法を確立するこずが話し蚀葉を察象ずした自然蚀語凊理研究にずっお必須である特に䞍適栌性を扱うための手法をその他の蚀語解析過皋の䞭にどのように組み蟌むかが重芁な課題ずなる本皿ではテキスト(挢字仮名混じり文)に曞き起こされた日本語の話し蚀葉の文からその文の栌構造を取り出す構文・意味解析凊理の䞭で蚀い淀み蚀い盎しなどの䞍適栌性を適切に扱う手法に぀いお述べる䞍適栌文を扱う手法の研究は以䞋の3぀のアプロヌチに倧別できる\begin{description}\item[A.䞍適栌性を扱う個別的な手法]話し蚀葉に特有の䞍適栌性を個別的な手法で扱う蚀い盎しを扱う手法\cite{Hindle:ACL83-123,Bear:ACL92-56,Nakatani:ACL93-46,䜐川:情凊論-35-1-46}や助詞省略を扱う手法\cite{山本:情凊論-33-11-1322}がある\item[B.䞍適栌性を扱う䞀般的な手法]さたざたな䞍適栌性を䞀般的なモデルに基づいお扱う以䞋の2぀のモデルに倧別される\begin{description}\item[B-1.二段階モデル(two-stagemodel)に基づく手法]たず通垞の適栌文の解析手法で入力文を解析しそれが倱敗した堎合に䞍適栌性を扱うための凊理を起動する{\bf郚分解析法}\cite{Jensen:CL-9-3-147,McDonald:ANLP92-193}や{\bf制玄緩和法}\cite{Weischedel:CL-9-3-161,Mellish:ACL89-102}がある\item[B-2.統䞀モデル(uniformmodel)に基づく手法]適栌文ず䞍適栌文ずの間に明確な区別をおかず䞡者を連続的なものずずらえ統䞀的に扱う{\bf優先意味論}に基づく手法\cite{Fass:CL-9-3-178}や{\bfアブダクション}に基づく手法\cite{Hobbs:AI-63-69}がある\end{description}\end{description}本皿では以䞋にあげる理由により統䞀モデルに基づく手法を甚いる\begin{enumerate}\renewcommand{\theenumi}{}\renewcommand{\labelenumi}{}\item䞍適栌文の凊理はしばしば適栌文の凊理ず同等な胜力を必芁ずする䟋えば蚀い盎しを含む文においお修埩察象(蚀い盎された郚分)の範囲を同定するのは適栌文においお埓属節の範囲を決めるのず同じ難しさがあるしたがっお䞍適栌文を扱うために埓来適栌文の凊理に䜿われおきた手法を拡匵しお䜿えるこずが望たしい\item䞍適栌文ず適栌文が曖昧な堎合がある䟋えば(\ref{eq:Sentence1})の「ほん」はたたたた「本」ず同じ字面であるため「本(に)翻蚳(を)入れたす」のような適栌文ずしおの解釈が可胜になる適栌文ず䞍適栌文が統䞀的に扱えないずこのような曖昧性は解消できない\item話し蚀葉(特に音声蚀語)の解析に必芁な実時間凊理は䞍適栌文を凊理するのに二段階の過皋を経る二段階モデルでは実珟できないこれに察しお統䞀モデルでは挞時的な凊理が可胜なので実時間凊理を実珟しやすい\item統䞀モデルは人間の蚀語凊理モデルずしおも劥圓である人間はしばしば文の途䞭であっおも䞍適栌性が生じたこずに気が぀くこのこずは人間が適栌文の凊理ず䞊行しお䞍適栌性の怜出のための凊理を行なっおいるこずを瀺唆する\end{enumerate}統䞀モデルを採甚するこずにより適栌文におけるさたざたな問題(構造の決定や文法・意味関係の付䞎ずいった問題)を解決するための手法を拡匵するこずで䞍適栌性の問題も同じ枠組の䞭で扱えるより具䜓的には蚀い淀み蚀い盎しなどを語ず語の間のある皮の䟝存関係ず考えるこずにより{\bf係り受け解析}の拡匵ずしお適栌性ず䞍適栌性を統䞀的に扱う手法が実珟される以䞋たず\ref{sec:Ill-formed}\,節では日本語の話し蚀葉におけるさたざたな䞍適栌性を音声察話コヌパスからの実䟋をあげながら説明し統䞀モデルの必芁性を述べる次に\ref{sec:Uniform}\,節で本皿で提案する統䞀モデルに基づく話し蚀葉の解析手法を説明する\ref{sec:Evaluation}\,節では解析の実䟋をあげるずずもに実隓システムの性胜を評䟡するこずで本手法の有効性を怜蚎するさらにその適甚範囲に぀いおも明らかにする\ref{sec:Comparison}\,節では埓来の手法ずの比范を述べ最埌に\ref{sec:Conclude}\,節でたずめを述べるなお話し蚀葉の解析を考える䞊で音声情報の果たす圹割は重芁であるが本皿では音声凊理の問題には立ち入らない
V05N03-05
\label{sec:intro}コヌパス蟞曞シ゜ヌラスなどの機械可読な蚀語デヌタの敎備が進んだこずから自然蚀語凊理における様々な問題の解決に䜕らかの統蚈情報を利甚した研究が盛んに行われおいる特に構文解析の分野においおは構文的な統蚈情報だけでなく単語の出珟頻床や単語の共起関係ずいった語圙的な統蚈情報を利甚しお解析粟床を向䞊させた研究䟋が数倚く報告されおいる\cite{schabes:92:a,magerman:95:a,hogenout:96:a,li:96:a,charniak:97:a,collins:97:a}ここで問題ずなるのはこのような語圙的な統蚈情報を構文的な統蚈情報ずどのように組み合わせるかずいうこずであるこのずき我々は以䞋の2぀の点が重芁であるず考える\begin{itemize}\item解析結果の候補に䞎えるスコアが構文的な統蚈情報のみを反映したスコアず語圙的な統蚈情報のみを反映したスコアから構成的に蚈算できるこずこのこずによる利点を以䞋に挙げる\begin{itemize}\item個々の統蚈情報を個別に孊習できる構文的な統蚈情報を孊習する際には孊習甚蚀語資源ずしお比范的䜜成コストの高い構文構造が付加されたコヌパスが必芁ずなる\footnote{Inside-Outsideアルゎリズム\cite{lari:90:a}に代衚されるようなEMアルゎリズムを甚いお構文構造が付加されおいないコヌパスから構文的な統蚈情報を孊習する研究も行われおいるしかしながらこのような教垫なしの孊習は䞀般に粟床が悪く珟時点では構文構造が付加されたコヌパスを利甚した方が品質の良い統蚈情報を孊習できるず考えられる}しかしながら掚定パラメタの数はそれほど倚くはないので比范的少ないデヌタ量で孊習するこずができるこれに察しお語圙的な統蚈情報は単語の共起に関する統蚈情報を孊習しなければならないために倧量の孊習甚デヌタを必芁ずするが構文構造付きコヌパスに比べお䜜成コストの䜎い品詞付きコヌパスを甚いおも孊習するこずが十分可胜であるこのように統蚈情報の皮類によっお孊習に芁する蚀語資源の質・量は倧きく異なるそこで構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を異なる蚀語資源を甚いお個別に孊習できるようにそれぞれの統蚈情報の独立性を保持しおおくこずが望たしい\item曖昧性解消時における個々の統蚈情報の働きを容易に理解するこずができる䟋えば曖昧性解消に倱敗した堎合には構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を独立に取り扱うこずによりどちらの統蚈情報が䞍適切であるかを容易に刀断するこずができる\end{itemize}\item個々の統蚈情報を反映したスコアが確率的意味を持っおいるこず構文的な統蚈情報を反映したスコアず語圙的な統蚈情報を反映したスコアを組み合わせお党䜓のスコアずする堎合䞡者のスコアの和を蚈算すればいいのか積を蚈算すればいいのかたたどちらか片方に重みを眮かなければならないのかなどその最適な組み合わせ方は自明ではないこのずき個々のスコアが確率的意味を持぀ように孊習するこずにより確率の積ずしおそれらを自然に組み合わせるこずができる\end{itemize}ずころが語圙的な統蚈情報を利甚しお構文解析の粟床を向䞊させる過去の研究の倚くは以䞊の条件を満たしおいない䟋えば田蟺らは確率文脈自由文法(ProbabilisticContextFreeGrammar,以䞋PCFG)における曞き換え芏則の非終端蚘号にその非終端蚘号が支配する句の䞻蟞ずなる単語を付加するこず(以䞋これをPCFGの語圙化ず呌ぶ)によっお語圙的埓属関係をPCFGの確率モデルに反映させる方法を提案しおいる~\cite{tanabe:95:a}䞀方英語を察象にPCFGを語圙化した研究ずしおはHogenoutら~\cite{hogenout:96:a}Charniak~\cite{charniak:97:a}Collins~\cite{collins:97:a}によるものがあるしかしながらPCFGの語圙化によっお構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を組み合わせる方法は非終端蚘号に単語を付加するこずによっお芏則数が組み合わせ的に増倧し掚定するパラメタ数も非垞に倚くなるずいった問題点があるたた構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を同時に孊習するモデルずなっおいるが先ほど述べたように䞡者は独立に孊習できるこずが望たしいPCFGをベヌスずしないSPATTERパヌザ~\cite{magerman:95:a}やSLTAG~\cite{schabes:92:a,resnik:92:b}にも同様の問題が存圚するこれらの研究は語圙的な統蚈情報を利甚しお解析粟床の向䞊を図っおはいるが構文的な統蚈情報ず独立に孊習する枠組にはなっおいない構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を独立に孊習する枠組ずしおはLiによるものが挙げられる~\cite{li:96:a,li:96:b}Liは解析結果の候補$I$に察しお構文的な統蚈情報を反映させた確率モデル$P_{syn}(I)$ず単語の共起関係を反映させた確率モデル$P_{lex}(I)$を別々に孊習する方法を提案しおいるそしお語圙的な制玄は構文的な制玄に優先するずいった心理蚀語孊原理に基づきたず$P_{lex}(I)$を$I$のスコアずしお甚い䞀䜍ずそれ以倖の候補のスコアの差が十分に倧きくなかった堎合に限り$P_{syn}(I)$をスコアずしお甚いおいるすなわち構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報をそれぞれ独立に孊習しおはいるがこれらを同時に利甚しお曖昧性解消を行っおいるわけではないたたこの2぀のスコアの持぀確率的意味が䞍明確であり\footnote{$P_{syn}(I)$$P_{lex}(I)$は確率ず呌ばれおはいるがどのような事象に察する確率なのかは䞍明である}その最適な組み合わせ方は自明ではない本研究では構文的な統蚈情報ず語圙的な統蚈情報を組み合わせる䞀方法ずしお統合的確率蚀語モデルを提案する~\cite{inui:97:b,inui:97:e,sirai:96:a}この統合的確率蚀語モデルの特城は単語の出珟頻床および単語の共起関係ずいった2぀の語圙的な統蚈情報を局所化し構文的な統蚈情報ず独立に取り扱う点にあるたた構文的な統蚈情報を構文構造の生成確率ずしお語圙的な統蚈情報を単語列の生成確率ずしおそれぞれ孊習しこれらの積を解析結果の候補に察するスコアずするこずにより曖昧性解消に䞡者を同時に利甚するこずができるこの統合的確率蚀語モデルの詳现に぀いおは\ref{sec:model}節で述べる\ref{sec:exp-stat}節ではこの統合的確率蚀語モデルの孊習およびそれを甚いた日本語文の文節の係り受け解析実隓に぀いお述べる最埌に\ref{sec:conclusion}節で結論ず今埌の課題に぀いお述べる
V03N03-04
入力文の構文構造を明らかにする構文解析手法には倧きく分けお1)可胜な構造をすべお生成する手法ず2)可胜な構造に優劣を付けそのうち最も適切なものだけをたたは適切なものから順に生成する手法の二぀がある前者の手法ずしおこれたでに䞀般化LR法\cite{Tomita85}やSAX\cite{Matsumoto86}LangLAB\cite{Tokunaga88}などの効率の良い手法が数倚く提案されおいるしかしながらこれらの手法を機械翻蚳システムなどの実甚を目指した自然蚀語凊理システムに組み蟌むこずは必ずしも適切ではないなぜならば通垞可胜な構文構造の数は膚倧なものになるためそれらをすべお意味解析などの構文解析以降の凊理過皋に送るずシステム党䜓ずしおの効率が問題になるからである\footnote{文献\cite{Tomita85}には構文構造の曖昧さをナヌザずの察話で解消する方法も瀺されおいる}意味的芪和性や照応関係に関する遞奜なども考慮に入れお党䜓で最も適切ずなる解釈は最も適切な構文構造から埗られるずは限らないのでシステム党䜓で最も適切な解釈を埗るためには最悪の堎合可胜な構造をすべお生成しなければならないしかしより適切な構文構造がシステム党䜓で最も適切な解釈の構成芁玠ずなる可胜性が高いず期埅されるので適切でない構造は生成しなくおもよい可胜性が高い埓っお可胜な構造のうち最も適切なものだけをたず生成し構文解析以降の凊理からの芁請があっお初めお次に適切な構造を生成するための凊理を開始する埌者の手法のほうがシステム党䜓の効率の芳点からは望たしい埌者の手法を実珟するためのアプロヌチでは費甚が付䞎された郚分構造を状態ずする状態空間においお目暙状態のうち費甚の最も小さいものを発芋するずいう探玢問題ずしお構文解析を捉えるのが自然であるこのように捉えるず確立された皮々の探玢戊略を構文解析に応甚するこずができる本皿では可胜な構造のうち生成費甚の最も小さいものだけをたず生成し必芁ならば可胜な構造が尜きるたですべおの構造を生成費甚の昇順に生成する構文解析法を提案する基本的な考え方はチャヌト法のアゞェンダ\cite{Kay80}を$\A^*$法の探玢戊略\cite{Nilsson80}に埓っお制埡するこずである\cite{Yoshimi90}チャヌト法は良く知られおいるように重耇凊理を行わない効率の良い構文解析の枠組みである解析過皋においお生成されうる郚分構造に構文芏則に付䞎された費甚に基づいお蚈算される生成費甚を付䞎するずずもにその構造を構成芁玠ずしお持぀党䜓構造を生成するたでの費甚を$\A^*$法の最適性条件を満たし実際の費甚になるべく近くなるように掚定しお付䞎し競合する郚分構造のうちその生成費甚ず掚定費甚の和が最も小さいものに察する凊理を優先的に進めれば効率の良い構文解析が実珟できる本皿の手法ず同じように適切な構造を優先的に生成する手法ずしおこれたでにShieberの手法\cite{Shieber83}やKGW+p\cite{Tsujii88}島接らの手法\cite{Shimazu89}などが提案されおいるこれら関連する研究ずの比范は\ref{sec:comparison}節で行なう
V32N02-04
LLMは優れた蚀語理解胜力ず文章生成胜力を瀺し最近は文生成タスクの自動評䟡手法LLM評䟡噚;LLM-as-a-Judge\cite{NEURIPS2023_91f18a12}ずしおも掻甚されおいる\cite{liu2023geval,fu2023gptscore,kocmi-federmann-2023-large,chiang-lee-2023-large}䟋えば評䟡察象の文章の尀床をLLMに蚈算させ評䟡スコアずしお䜿甚する方法\cite{fu2023gptscore,yuan2021bartscore}やLLMに文章の評䟡スコアを盎接出力させる方法\cite{liu2023geval,kocmi-federmann-2023-large}が提案されおいるBLEU\cite{papineni-etal-2002-bleu}やROUGE\cite{lin-2004-rouge}などの埓来の自動評䟡手法ず比べLLMによる自動評䟡は倚くのタスクで人間の評䟡ずより高い盞関を瀺すこずが報告されおいるLLMの孊習は膚倧な事前孊習デヌタ\cite{NEURIPS2020_1457c0d6,openai2023gpt4}ず指瀺孊習デヌタ\cite{wei2022finetuned,NEURIPS2022_b1efde53}の尀床最倧化であり文章生成も尀床に基づいおいるゆえに尀床を盎接的に評䟡スコアずする方法だけではなく評䟡スコアを生成させる方法においおも評䟡察象の文章の尀床が評䟡結果に圱響を䞎えるず考えられるずころがLLMが蚈算する尀床は文章の流暢性や文法性事実性などの良し悪しを捉えおいるずは限らない䟋えばある文章の語順や構造を倉曎しお蚀い換えるずLLMの尀床が倉動するこずが報告されおいる\cite{kuribayashi-etal-2020-language}この堎合文章の意味に関する評䟡を行う際に尀床の倉動がLLMの評䟡結果に悪圱響を及がしうる蚀い換えるずLLMの尀床ず文章の良し悪しのずれがさたざたな評䟡項目で評䟡バむアスを匕き起こしおいる可胜性がある%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%Fig1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{32-2ia3f01.eps}\end{center}\hangcaption{尀床バむアスの䟋人間の採点であれば同じスコアを぀けられるべき出力のうち尀床の䜎い出力䞊偎が尀床の高い出力䞋偎よりも䞍圓に䜎く評䟡されおいるこずを衚す}\label{fig:bias_image}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本研究ではLLMが文章の評䟡スコアを出力する際尀床の䜎い文章を人間の評䟡よりも䞍圓に䜎く評䟡し尀床の高い文章を䞍圓に高く評䟡するずいう評䟡バむアスの存圚を仮定しこれを\textbf{尀床バむアス}ず呌ぶ尀床バむアスの䟋を図~\ref{fig:bias_image}に瀺すこの図ではデヌタから文を生成するタスク(data-to-text)をdatacoverageデヌタの情報を出力がカバヌしおいるかずいう評䟡項目に基づいお採点する際に人間の採点であれば同スコアになる出力のうち尀床の䜎い出力䞊偎が尀床の高い出力䞋偎よりもLLMによっお䞍圓に䜎く評䟡されおいるこずを衚すこの問題に察凊するため我々は尀床バむアスを(1)定量的に枬定し(2)緩和する手法を提案する本研究はLLM評䟡噚における評䟡時のバむアスを緩和する初めおの詊みであるたずLLMの尀床ずLLMず人手評䟡のスコアの差の盞関に着目し尀床バむアスの定量的な枬定を行う次に蚓緎デヌタから尀床バむアスの匷い事䟋タスクの入出力のペアを特定しそれらの事䟋に人手評䟡スコアを付䞎しFew-shot事䟋ずしおLLM評䟡噚に䞎えるこずで評䟡時の尀床バむアスを緩和する尀床バむアスの倧きさは評䟡に甚いる評䟡項目によっお倉化するこずが予想される䟋えばdatacoverageのような出力の尀床ず関係が浅いず考えられる項目に察しおは尀床バむアスはより倧きくなる可胜性がある逆にfluency出力か流暢かどうかのような出力の尀床ず関係が深いず考えられる項目に察しおは尀床バむアスは小さくなる可胜性があるこのような評䟡項目ず尀床バむアスの関係を怜蚌するために本研究ではdata-to-textず文法誀り蚂正(GrammaticalErrorCorrection;GEC)の2぀のタスクを䜿甚するこれらのタスクを遞んだ理由は他タスクにおける既存の評䟡デヌタセット\cite{freitag-etal-2021-experts,guan-etal-2021-openmeva,kamalloo-etal-2023-evaluating}ず異なりこの2タスクにおける評䟡デヌタセット\cite{castro-ferreira-etal-2020-2020,yoshimura-etal-2020-reference}はfluency,grammar,datacoverageのような耇数の評䟡項目における人間が付䞎した評䟡結果を含んでいるからである実隓の結果GPT-3.5\footnote{\url{https://platform.openai.com/docs/models#gpt-3-5-turbo}}ずLlama213B\cite{touvron2023llama}の2぀のLLMがdata-to-textずGECの2぀のタスクにおいお尀床バむアスを持぀可胜性を瀺したさらにバむアス緩和手法によりほずんどのモデル・タスクにおいおLLMの尀床バむアスが緩和され評䟡性胜人手評䟡スコアずの順䜍盞関係数も向䞊するこずが分かったData-to-textにおいおは有意なバむアスの緩和ず評䟡性胜の向䞊が確認されGECにおいおはその傟向が確認された%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V14N05-03
存圚文はいかなる蚀語にも存圚し人間のもっずも原始的な思考の蚀語衚珟の䞀぀であっおそれぞれの蚀語で特城があり蚀語により異なりが珟れおくる日本語ず䞭囜語でも前者が存圚の䞻䜓が有情物か非情物かで䜿われる動詞が異なる「あるいる」のに察し埌者では所圚の意味か所有の意味かで䜿われる動詞が異なる「圚有」など倧きな違いがある日本ず䞭囜の蚀語孊の分野では存圚文に぀いお論述があるが飯田隆2001西山䜑叞2003金氎敏2006儲柀祥1997)日䞭機械翻蚳の角床からの研究は殆ど芋あたらないたた日䞭機械翻蚳においお珟圚の日䞭垂販翻蚳゜フトでは存圚文に関する誀りが倚く芋られる本論文は蚀語孊の偎の文献を参考にしながら存圚文に関する日䞭機械翻蚳の方法に぀いお考察し翻蚳芏則の提案翻蚳実隓を行ったものである\begin{itemize}\item[(1)]日䞭䞡蚀語における存圚衚珟を察照的に分析し異同を起こす原因に関しおも怜蚎を詊みた\item[(2)]䞭囜語の存圚動詞の遞択ずその䜍眮の問題を䞭心に機械翻蚳における存圚文の翻蚳芏則を提案した\item[(3)]提案した翻蚳芏則を手䜜業で及び我々が開発しおいる翻蚳システムで翻蚳実隓を行い評䟡した\item[(4)]関連する問題点ず今埌の課題に぀いお議論した\end{itemize}
V12N03-09
\label{sec:intr}むンタヌネットの䞖界的な普及により䞖界各囜に分散したメンバヌによる゜フトりェア開発などが盛んになっおいる\cite{Jarvenpaa}特にアゞア倪平掋地域でのむンタヌネットの普及は目芚しく\footnote{http://cyberatlas.internet.com/big\_picture/geographics/print/\\0,,5911\_86148,00.html}今埌この地域における゜フトりェアの共同開発などが掻発化するず予想されるしかし母囜語が異なる囜々ず共同゜フトりェアの開発などを行う堎合蚀葉の壁により円滑にコミュニケヌションを行うこずは難しい共通蚀語ずしお英語を䜿甚するこずによりコミュニケヌションを行うこずも可胜であるが英語で曞くこずは負担が倧きくコミュニケヌションの沈滞を招く異文化間でのコラボレヌション参加者は母囜語での情報発信を望んでいる機械翻蚳の利甚はこのような異蚀語間におけるコミュニケヌション課題を解決する぀の手段である機械翻蚳は異文化コラボレヌションを行うためのコミュニケヌションの道具ずしおどのように圹に立぀のかあるいは圹立぀ようにするためにはどのような問題を克服する必芁があるのかこのような問いに答えるこずはコミュニケヌションの新しい研究テヌマずしお有意矩であるずずもに機械翻蚳システム開発ぞの有益な提蚀が埗られる可胜性が高いずいう意味でも重芁であるたたコンピュヌタを介したコミュニケヌションの研究は最近掻発に行われおいるが\cite{Herring}機械翻蚳を介したコミュニケヌションの研究\cite{Miike}はただ少なく二ヶ囜語間の機械翻蚳で機械翻蚳ぞの適応が行なわれないコミュニケヌションの研究が䞭心であるさらに機械翻蚳の研究においおも機械翻蚳自䜓の翻蚳品質の評䟡の研究\cite{Hovy,Papineni}は掻発に行われおいるがコミュニケヌションずいう芳点からの評䟡は行われおいない本論文では機械翻蚳を介したコミュニケヌションによる母囜語が異なる異文化間での共同゜フトりェア開発のためのコラボレヌション実隓を行うこずにより目的が明確でか぀利甚者の機械翻蚳ぞの適応が期埅できる環境においお決しお十分な翻蚳品質ずは蚀えない機械翻蚳に察しお利甚者がどのように適応を行っおコミュニケヌションを成立させようずするのかを分析するたたその適応効果はどの皋床のものなのかを明らかにする適応の翻蚳蚀語ペアに぀いおの䟝存性英蚳を参照した適応の他蚀語ぞの翻蚳ぞの有効性蚀語ごずの適応の違いなどを䞭心に分析した結果を提瀺し機械翻蚳を介した異蚀語間コミュニケヌション支揎の方向性に぀いお述べる
V06N02-02
音声認識・文字認識の粟床向䞊のためより高い性胜を持぀蚀語モデルを求めるこずは重芁である近幎はモデル構築やメンテナンスの容易さの点からコヌパスに基づく統蚈的蚀語モデルの研究が盛んである倧語圙ないしタスク非䟝存のシステムのための統蚈的蚀語モデルずしお今日もっずも有望芖されおいるものに$n$-gramが挙げられる$n$-gramは倧量のテキストコヌパスからの単玔な数え䞊げによっお埗られる統蚈量であり匷力か぀頑健性に優れおいる英語などのペヌロッパ系蚀語においおは$n$-gramの単䜍ずしお単語を甚いるこずが倚い倧語圙のシステムでは単語はカテゎリ数が非垞に倧きくなるため単語の代わりに品詞を甚いる\cite{nagata94}たたは単語クラスタリングによっお埗られる単語クラスを甚いるこずが倚いこれらの蚀語においおは単語は分かち曞きされるため機械的に取り出すこずができ数え䞊げも容易に行えるこれに察し日本語や䞭囜語には分かち曞きの習慣がない朝鮮語は文節ごずに分かち曞きをするがその分かち方は䞀定しないうえ$n$-gramの単䜍ずしおは倧き過ぎお汎化性に難があるよっおこれらの蚀語を$n$-gramによっおモデル化する際にはテキストコヌパスに䜕らか\breakの前凊理が必芁であるこれには次の可胜性が考えられる\begin{itemize}\item人手によっお分割されたタグ付きコヌパスを䜿う\item自動圢態玠解析システムによっお単語に分割する\item経隓的な統蚈基準によっお文字列に分割する\end{itemize}このうちタグ付きコヌパスを䜿う方法にはコヌパス自䜓の入手が質的・量的な困難を䌎うずいう欠点がある圢態玠解析に基づく方法は有効であるがモデルを孊習するためにはたず圢態玠解析システムを甚意せねばならないうえ特定タスクに察しお高い性胜を埗るためには予め蟞曞をチュヌニングする必芁があるず考えられメンテナンスのコストがかかるたた圢態玠解析システムの文法芏則によっおは機胜語が短めに分割される傟向があり$n$-gramの性胜を必ずしも最倧にするものではないこれらの手法に察しお䌊藀ら\cite{aito96}は統蚈的な基準によっお文\mbox{字列の集合を遞}定しその文字列に分割されたテキストを䜿っお$n$-gramã‚’å­Š\mbox{習する方法を提案しおいる文字}列を遞定する基準ずしおは単玔な頻床および語圙の自動獲埗のために提案されおいる正芏\break化頻床\cite{nakawatase95}の高いものから遞ぶ方匏が\mbox{有効であったずされるこの方法は圢態玠解}析を必芁ずしない点で優れおいるしかし抜出すべき文字列の最適な個数を芋出す方法に぀いおは述べられおいないたた甚いられおいる基準ず蚀語モデルの胜力ずの理論的関係は浅く最良の分割方法である保蚌はないさらにこの手法ではテキストが明瀺的に分割されるこのため接蟞を䌎った語や耇合語などの長い文字列が抜出された堎合その文字列を構成するもっず短い語は出珟しなかったのず同様な扱いを受けるこずになる有限のテキストから汎化性の高い蚀語モデルを構築したい堎合にこのような明瀺的な分割が最良の結果を䞎えるずは限らない本論文では高い曖昧性削枛胜力を持぀新しい蚀語モデルを提案するこのモデルはsuperwordず呌ぶ文字列の集合の䞊の$n$-gramモデルずしお定矩されるsuperwordは蚓緎テキスト䞭の文字列の再珟性のみに基づいお定矩される抂念であり䞎えられた蚓緎テキストに察しお䞀意に定たる具䜓的な確率分垃は蚓緎テキストからForward-Backwardアルゎリズムによっお求める蚓緎テキストを明瀺的に分割せぬたた孊習を行うため長い文字列䞭の郚分文字列を「再利甚」するこずが可胜ずなり少量の蚓緎テキストでも効率の良いモデル化が期埅できる本論文ではたたいく぀かのモデルの融合による汎化性の向䞊に぀いおも怜蚎する実時間性が芁求される倧語圙連続音声認識システムにおいおは緩い蚀語モデルを甚いお\mbox{可胜性をしがり蟌んだ埌詳现な蚀語モデルによっお最終出力を導}くパス凊理が䞀般的である本論文で提案するような字面の適栌性を䞎える蚀語モデルはディクテヌションシステムの第パスすなわち埌凊理甚の蚀語モデルずしお有甚であるものず考えられるたた文字$n$-gramを甚いた認識手法\cite{yamada94}を本手法に応甚するこずも可胜である
V19N04-01
近幎質問応答や芁玄含意認識などで幅広い知識の必芁性が高たっおいる幅広い分野の䞀般的知識を蚘述したものに汎甚オントロゞヌがあるオントロゞヌずは抂念の意味ず抂念同士の関係を定矩したものであり特定の分野に偏らず幅広い分野に察応したオントロゞヌを汎甚オントロゞヌずいう抂念間の関係にはis-a関係\footnote{``is-a関係''ずはBisa(kindof)Aが成り立぀ずきのAずBの関係をいう}䞊䜍‐䞋䜍抂念やpart-of関係党䜓‐郚分関係など様々な皮類がある固有名詞や日々生たれる新しい語圙ぞの即時察応を目指しお即時曎新性ず知識量の倚さに優れたオンラむン癟科事兞であるWikipediaを利甚したis-a関係の汎甚オントロゞヌの䜜成が泚目されおいる\cite{Morita}汎甚オントロゞヌず蚀われるものには少なくずも2぀のタむプがある䞀぀はWordNet\cite{WordNet}のように語ず語の関係synsetで衚珟される語矩ず語矩の関係を衚珟するものず日本語語圙倧系\cite{goitaikei}のようにある語の䞊䜍抂念をさたざたな粒床で衚珟したもの語を階局的に分類したものである前者は䞊䜍䞋䜍関係を構成しおいる単語察をたくさん獲埗する方法であり䟋えば「玅茶はお茶の䞀皮で玅茶にはアヌルグレヌやダヌゞリンがある」ずいうようなある単語を䞭心ずしお䞊䜍抂念ず䞋䜍抂念を衚珟する甚語の集合を獲埗するある単語の近傍の単語の集合を密に獲埗する目的に適しおいるたたこのような目的のために7.1節で述べるようにWikipediaからis-a関係の抜出の研究も行われおいる本研究では埌者のタむプの汎甚オントロゞヌを目指すこのタむプの汎甚オントロゞヌからは葉節点にある抂念Wikipediaの蚘事の芋出しの䞊䜍語をトップレベルずしお蚭定した10個皋床の䞊䜍抂念たで现かな粒床から荒い粒床たで順に葉節点の抂念を分類する甚語が䞊んでいるような知識衚珟が埗られるこのようなオントロゞヌの兞型的な応甚はク゚リログの解析のためにアむドルの名前を集めたりアニメのタむトルのリストを䜜るずいった甚語リストを䜜るこずである特に䜕らかのアプリケヌションのために「日本の今」を反映するような固有衚珟蟞曞を䜜る堎合に有効であるWikipediaの蚘事にはカテゎリが付䞎されそのカテゎリは他のカテゎリずリンクしお階局構造を䜜っおいるしかしオントロゞヌず違いWikipediaのカテゎリ間カテゎリ‐蚘事間のリンクの意味関係は厳密に定矩されおいないそこでWikipediaのリンク構造からis-a関係のリンクを抜出する以䞋のような研究が行われおいる\begin{itemize}\item[1.]Wikipediaのカテゎリ間のリンクからis-a関係のリンクを抜出しis-a関係のリンクで぀ながる郚分的なカテゎリ階局を耇数抜出する研究\cite{Ponzetto,Sakurai,Tamagawa}\item[2.]WordNetや日本語語圙倧系のような既存のオントロゞヌにWikipediaのカテゎリや蚘事を接続する研究\cite{Suchanek,Kobayashi,Kobayashi2}\item[3.]既存のオントロゞヌの䞋䜍にWikipediaから抜出した郚分的なカテゎリ階局ず蚘事を接続する研究\cite{Shibaki}\end{itemize}\noindent1〜3の手法はis-a関係のリンクの抜出や既存のオントロゞヌの接続に文字列照合を甚いるため適合率は高いが再珟率が䜎い手法2ではWikipediaのカテゎリ階局の情報が倱われる手法3はWikipediaのカテゎリ階局の情報をオントロゞヌに組み蟌めおいるが䞊䜍階局に既存のオントロゞヌを甚いおいるため倚くのカテゎリ階局の情報が倱われるたた手法3は既存のオントロゞヌずWikipediaのカテゎリの接続郚分を人手で刀定しおいるため半自動の手法である本研究ではWikipediaの階局構造を出来るだけそのたた生かし新たに定矩した䞊䜍カテゎリ階局にWikipediaを敎圢した階局を接続するこずで1぀に統䞀されたis-a関係のオントロゞヌを自動で構築する図\ref{fig:image}目暙ずするオントロゞヌの特城は䞻に以䞋の2点である\begin{itemize}\item[1.]Wikipediaの各蚘事名に察しお䞊䜍䞋䜍関係に基づく順序が付いた䞊䜍語のリストをWikipediaのカテゎリ階局から䜜成する\item[2.]Wikipediaの蚘事名の党䜓集合を網矅的(broadcoverage)か぀重なりなく(disjoint)分類できるような䞊䜍䞋䜍関係に基づく階局的な分類䜓系をWikipediaのカテゎリ階局から䜜成する\end{itemize}\noindent本手法では初めにWikipediaの䞊䜍のカテゎリ階局を削陀するたたカテゎリ間ずカテゎ\mbox{リ‐}蚘事間のis-a関係でないリンク以䞋not-is-a関係を高い粟床で削陀し残ったリンクをis-a関係ずみなすこずでWikipediaをis-a関係のリンクのみで぀ながる階局ぞ敎圢する次にそれらの階局を新たに定矩した深さ1の䞊䜍階局の䞋䜍に接続するこずで1぀に統䞀された階局を再構成する\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{19-4ia1f1.eps}\end{center}\caption{本手法で構築する汎甚オントロゞヌの䞀郚}\label{fig:image}\vspace{-4pt}\end{figure}本研究では(1)党抂念を網矅しおいるこずを明確化するため(2)暙準的な構造(3)蚈算機凊理しやすいずいう理由から䜓系が統䞀された汎甚オントロゞヌの構築を目指す\begin{enumerate}\item䞀般に「人オントロゞヌ」「組織オントロゞヌ」など個別のオントロゞヌを䜜成しおもそれらのオントロゞヌ間の関係は䞊列ずは限らないたた今回䜜成した9぀で抂念のどれだけを網矅しおいるのかも分かりにくい我々はほが党抂念を9皮類の排他的な意味属性で網矅しおいるこずを明確化するため䞀぀のオントロゞヌずしお構築した\itemこれたでに提案されおいるオントロゞヌである日本語語圙倧系なども同様の圢匏でありこのような構造にするこずによる恣意性特殊性はない本研究はオントロゞヌのあるべき衚珟構造の議論を行うのが䞻県ではないため最も暙準的な構造のオントロゞヌ構築を目指した\item蚈算機で凊理する䞊で党䜓が統䞀された䞀぀の構造ずなっおいるほうが䟿利でありたた柔軟性がある汎甚オントロゞヌずしお構築したものの䞀郚䟋えば「人」オントロゞヌのみを利甚するこずは可胜だが䞀般に逆は可胜ずは限らない\end{enumerate}本研究で䜜成するオントロゞヌの利甚䟋ずしお質問応答システムを取り䞊げる集合知によっお䜜成された癟科事兞であるWikipediaは䞀般的な垞識的な知識を蚘述したものでありWikipediaの蚘事名の集合は倚くの人が興味を持぀「もの」ず「こず」のリストず考えられる本研究で構築するオントロゞヌを甚いるず蚘事名に関しお甚途に応じお様々な粒床での分類や蚘述が可胜になる䟋えば質問応答システムにおいお「ドラゎンボヌルずは䜕か?」ずいう質問に察しおその䞊䜍語「栌闘技挫画」「冒険䜜品」「週刊少幎ゞャンプの挫画䜜品」はいずれも回答ずなるたた䞊蚘項目2のように䞀぀の統䞀された階局分類になっおいるこずで任意の2぀の蚘事名に察しお必ず共通の䞊䜍語が存圚し共通の䞊䜍語に至るたでの䞊䜍語は2぀の蚘事名の違いを特城付けるこずができる䟋えば「ONEPIECEず名探偵コナンの違いは?」ずいう質問に察しお共通の䞊䜍語である「挫画䜜品」ずそれぞれの䞊䜍にある語「週刊少幎ゞャンプの挫画䜜品」「週刊少幎サンデヌの挫画䜜品」を䜿っお「どちらも挫画䜜品だがONEPIECEは週刊少幎ゞャンプの挫画で名探偵コナンは週刊少幎サンデヌの挫画」ずいうような回答が可胜になる本論文では以降\ref{sec:onto_wiki}章でオントロゞヌずWikipediaに぀いお説明した埌3章で本研究で提案する汎甚オントロゞヌ構築手法を瀺す次に\ref{sec:zikken}章で実隓条件\ref{sec:kekka}章で実隓結果\ref{sec:kousatsu}章で考察を述べるそしお\ref{sec:kanren_kenkyu}章でWikipediaからのオントロゞヌを構築する関連研究に぀いお玹介し最埌に\ref{sec:ketsuron}章で本論文の結論を述べる
V18N03-02
\label{sec:intro}語矩曖昧性解消は叀兞的な自然蚀語凊理の課題の䞀぀であり先行研究の倚くは教垫あり孊習により成果を挙げおきた\cite{Marquez04,Navigli09}しかし教垫あり孊習による語矩曖昧性解消においおはデヌタスパヌスネスが倧きな問題ずなる倚矩語の語矩がその共起語より定たるずいう仮定に基づけば䞀぀の倚矩語ず共起し埗る単語の皮類が数䞇を超えるこずは珍しくなくこの数䞇皮類のパタヌンに察応するために充分な語矩ラベル付きデヌタを人手で確保し教垫あり手法を適甚するのは珟実的でない䞀方で語矩ラベルが付䞎されおいないいわゆるラベルなしのデヌタを倧量に甚意するこずはりェブの発展孊術研究甚のコヌパスの敎備などにより比范的容易であるこのような背景から蚓緎デヌタず倧量のラベルなしデヌタを䜵甚しおクラス分類粟床を向䞊させる半教垫あり孊習たたは蚓緎デヌタを必芁ずしない教垫なし孊習による効果的な語矩曖昧性解消手法の確立は重芁であるず蚀える本皿では半教垫あり手法の䞀぀であるブヌトストラッピング法を取り䞊げ埓来のブヌトストラッピング法による語矩曖昧性解消手法の欠点に察凊した手法を提案するブヌトストラッピング法による語矩曖昧性解消においおは䞻にSelf-training自己蚓緎\cite{Nigam00b}ずCo-training共蚓緎\cite{Blum98}の二぀のアプロヌチがある\cite{Navigli09}たずこれらの手法に共通する手順を述べるず次のようになる\vspace{0.5\baselineskip}\begin{center}\begin{minipage}{0.85\hsize}\underline{䞀般的ブヌトストラッピング手順}\begin{description}\item[Step1]ラベルなしデヌタ$U$から事䟋$P$個をランダムに取り出し$U'$を䜜る\item[Step2]ラベル付きデヌタ$L$を甚いお䞀぀たたは二぀の分類噚に孊習させ$U'$の事䟋を分類する\item[Step3]Step2で分類した事䟋より分類噚毎に信頌性の高いものから順に$G$個を遞び$L$に加える\item[Step4]Step1から$R$回繰り返す\end{description}\end{minipage}\end{center}\vspace{0.5\baselineskip}Self-trainingずCo-trainingの違いは前者はStep2で甚いる分類噚は䞀぀であるのに察し埌者は二぀甚いる点にあるたたCo-trainingにおいおは二぀の独立した玠性集合を蚭定し各分類噚を䞀方の玠性集合のみを甚いお䜜成するCo-trainingにおいおこのように蚭定するのはStep3においお远加する事䟋を䞀方の玠性のみから決定するこずから远加事䟋のもう䞀方の玠性を芋たずき新しい芏則の獲埗が期埅できるためであるSelf-trainingずCo-trainingの欠点はいずれも性胜に圱響するパラメヌタが倚数存圚しか぀これらのパラメヌタを最適化する手段がないこずである具䜓的にはStep1のプヌルサむズ$P$,Step3の$L$に加える事䟋の個数$G$,手順の反埩回数$R$は党おパラメヌタでありタスクに合わせた調敎を必芁ずする本皿ではラベル付きデヌタずラベルなしデヌタを同時に掻甚し぀぀もパラメヌタ蚭定をほずんど䞍芁ずする新しい手法を提案する本手法はたずヒュヌリスティックず教垫あり孊習で構築した分類噚によるラベルなしデヌタの二段階の「分類」を行うここで「分類」ずは語矩曖昧性解消を行い語矩ラベルを付䞎するこずを意味する本皿では以埌特に断りがない限り分類ずはこの語矩ラベル付䞎のこずを指す二段階分類したラベルなしデヌタの䞭で条件を満たすデヌタはオリゞナルのラベル付きデヌタに加えられるその結果パラメヌタ蚭定がほが䞍芁なブヌトストラッピング的半教垫あり手法による語矩曖昧性解消を実珟するさらに远加するラベルなしデヌタの条件を倉えるこずで耇数の分類噚を䜜成しアンサンブル孊習するこずでパラメヌタの倉化に頑健な分類噚を生成する本皿の構成は以䞋の通りである\ref{sec:work}節にお関連研究および本研究の䜍眮付けを述べる\ref{sec:method}節にお提案手法およびその原理を䞊行しお述べる\ref{sec:exp}節におSemEval-2日本語タスク\cite{Okumura10}のデヌタセットに提案手法を適甚した実隓の結果を瀺す\ref{sec:conc}節にお結論を述べる
V18N04-01
\subsection{背景ず目的}我々が蚘述や発話によっお䌝える情報は客芳的な事柄のみではない事柄が真なのか停なのか事柄が望たしいか望たしくないかずいった心的態床も䜵せお䌝達する蚀語孊日本語孊にはこのような心的態床に察応する抂念ずしお「モダリティ」たたは「様盞」ず呌ばれるものが存圚するモダリティは文を構成する䞻芁な芁玠ずしお芏定されおいる抂念であるモダリティ論では「文は客芳的な事柄内容である『呜題』ず話し手の発話時珟圚の心的態床呜題に察する捉え方や䌝達態床である『モダリティ』からな」るずいう芏定が倚くの孊者に受け入れられおきた\cite{Book_01}\footnote{以埌修食語句なしに「心的態床」ず蚘述するずきは曞き手の発話時珟圚の呜題に察する捉え方や䌝達態床のこずを指す}そしお掻甚圢ず「べきだ」「だろう」「か」ずいった助動詞や終助詞およびそれらの盞圓語句がモダリティに属する文法圢匏ずされおいるこれらの文法圢匏はコヌパスに心的態床の情報をアノテヌションする䞊で有効な指暙になるず考えられるただし前述の文法圢匏をアノテヌションするだけでは心的態床を網矅するこずはできない「こずを確信しおいる」「ず非垞に良さそうだ」等文法圢匏以倖にも心的態床を衚す衚珟は存圚するそのこずは心的態床のアノテヌションを目的ずする既存研究で指摘されおおりそれらの研究では「拡匵モダリティ」\cite{Article_01}「確実性刀断」\cite{Article_02}ずいった文法圢匏以倖も含む新たな抂念が提案されおいるしかしこのように察象を拡匵するずモダリティの持぀アノテヌションに有利な特城が倱われおしたうモダリティであれば文ごずに特定の文法圢匏の有無を目安にしおアノテヌションの刀定をすればよい察しお拡匵モダリティや確実性刀断にはこのような明確な刀断基準がないよっお䜜業者によっお基準がぶれおアノテヌションが安定しない可胜性があるこれに察し本論文では「階局意味論」で芏定される「モダリティ」の抂念を甚いるこずで母語話者の刀断による䞀貫したアノテヌションが可胜であるず考える階局意味論ずは蚀語普遍的な意味構造を芏定する意味論䞊の抂念でありこの意味構造によっお埓来の文法論では解釈が困難な耇数の蚀語珟象に自然な解釈を䞎えるこずができるこの階局意味論で芏定される「モダリティ」は文法論䞊の抂念ではない拡匵モダリティや確実性刀断ず同じく文法圢匏ではない心的態床も察象ずするため心的態床の網矅ずいう目的に適う抂念ずいえるただし階局意味論の研究は䞻に英語の事䟋を扱っおおり日本語の事䟋研究は限定的であるそのため日本語における普遍性が実蚌的に確かめられおいるずは蚀い難いそこで4名の母語話者に新聞の瀟説蚘事から「モダリティ」を読み取っおもらう調査を行い母語話者間での回答の䞀臎床を芋る本論文では「階局意味論の『モダリティ』が普遍性のある抂念であれば母語話者間で『モダリティ』に察する認識の仕方に違いは出ない」ずいう前提のもず母語話者間の䞀臎床を通しお普遍性を評䟡する以䞋2節で自然蚀語凊理蚀語孊日本語孊それぞれにおける「モダリティ」の扱いを抂芳しその違いが心的態床のアノテヌションに及がし埗る問題点を論じる次に3節で本論文で怜蚎する階局意味論に぀いお説明するそしお4節で日本語の母語話者を察象に新聞の瀟説蚘事から階局意味論に基づき芏定された心的態床を読み取っおもらう調査を行いその刀断に察する母語話者間の䞀臎床を瀺すずずもに䞍䞀臎を匕き起こす芁因に぀いお論じる最埌に5節でたずめず今埌の課題に぀いお述べる\vspace{-0.5\baselineskip}\subsection{甚語に関する泚意事項}「文」「呜題」「モダリティ」ずいった甚語は特定の蚀語圢匏を指す堎合ずその圢匏で衚珟される意味内容を指す堎合ずがある文法論意味論ず自然蚀語凊理ずの間で暪断的な議論を行う堎合はどちらの甚法で甚いおいるのか明蚘しないず混乱を招く恐れがあるそこで本論文における各甚語の䟿宜的な甚法をここで瀺すたず文に぀いおは「曞き蚀葉においお句点\footnote{文䜓によっおは改行や句点以倖の蚘号で代甚されるこずもある}で区切られる統語䞊の蚀語単䜍」を指すこずにする話し蚀葉は本論文では取り䞊げない次にモダリティは「文法論でモダリティずしお扱われおいる衚珟の集合\footnote{この集合を厳密に定矩する既存研究はないが日本語のモダリティに぀いおは日本語孊でモダリティを䜓系的に論じた曞籍である宮厎他(2002)ず日本語蚘述文法研究䌚(2003)のいずれかでモダリティずしお扱われおいるかどうかを基準ずする}」を指すこずにする文法論では「モダリティ」が文法圢匏を指す堎合ずその機胜を指す堎合ずがあるが本論文ではもっぱら前者ずしお甚いるこの芏定は心的態床ずモダリティを明確に区別するこずを意図しおいる本論文では心的態床はアノテヌションすべき察象なのに察しモダリティはあくたでアノテヌションの目安ずなる統語䞊の特城の1぀ずいうこずになるそしお呜題は「補足語述語」\inhibitglue\footnote{述語ずは「動詞圢容詞圢容動詞たたは『名詞助動詞「だ」』ノォむステンスアスペクト」を指す}「補足語述語圢匏名詞」および「補足語述語圢匏名詞」に蚀い換え可胜な「連䜓修食語名詞」を指す\footnote{圢匏名詞の芏定は\cite{Book_25}に埓う}䟋えば「圌が枋谷たで買い物に行った」「A銀行の砎たん」ずいった衚珟が挙げられる\footnote{名詞の蚀い換えは文脈に䟝存するためここで「A銀行の砎たん」の蚀い換えを䞀意に定めるこずはできないが文脈さえ定たれば母語話者は困難なく蚀い換えるこずができるず考える具䜓的には4.2の手順2で論ずる}ただし階局意味論で「呜題」や「モダリティ」ず呌ばれおいるものは意味構造を蚘述するための抂念でありここで述べた甚法ずは異なるそこで「呜題’」「モダリティ’」ず「’」を぀けお区別する
V24N03-07
\label{sec:intro}統蚈的機械翻蚳(StatisticalMachineTranslation:SMT\cite{brown93smt})で高い翻蚳粟床\footnote{SMTシステムの性胜を評䟡する堎合評䟡甚原蚀語コヌパスの翻蚳結果が目暙ずなる正解蚳にどの皋床近いかを瀺す自動評䟡尺床を翻蚳粟床の指暙ずするこずが倚く本皿では最も代衚的な自動評䟡尺床ず考えられるBLEUスコア\cite{papineni02}を甚いお評䟡する}を達成するには孊習に甚いる察蚳コヌパスの質ず量が䞍可欠である特に質の高い察蚳デヌタを埗るためには専門家による人手翻蚳が必芁ずなるが時間ず予算の面で高いコストを芁するため翻蚳察象は厳遞しなければならないこのように正解デヌタを埗るための人手䜜業を抑え぀぀高い粟床を達成する手法ずしお胜動孊習(ActiveLearning)が知られおいるSMTにおいおも胜動孊習を甚いるこずで人手翻蚳のコストを抑え぀぀高粟床な翻蚳モデルを孊習可胜である\cite{eck05,turchi08,haffari09naacl,haffari09acl,ananthakrishnan10,bloodgood10,gonzalezrubio12,green14}SMTやその他の自然蚀語凊理タスクにおける倚くの胜動孊習手法は膚倧な文曞デヌタの䞭からどの\textbf{文}をアノテヌタに瀺すかずいう点に泚目しおいるこれらの手法は䞀般的に幟぀かの基準に照らし合わせおSMTシステムに有益な情報を倚く含んでいるず考えられる文に優先順䜍を割り圓おる単蚀語デヌタに高頻床で出珟し既存の察蚳デヌタには出珟しないような\textbf{フレヌズ}\footnote{本皿ではフレヌズずは特定の文䞭に出珟する任意の長さの郚分単語列を衚すものずし文党䜓や単語もフレヌズの䞀皮ずしお扱うたた埌述する句構造文法における句ずは区別しお扱うこずずする}を倚く含む文を遞択する手法\cite{eck05}珟圚のSMTシステムにおいお信頌床の䜎いフレヌズを倚く含む文を遞択する手法\cite{haffari09naacl}あるいは翻蚳結果から掚定されるSMTシステムの品質が䜎くなるような文を遞択する手法\cite{ananthakrishnan10}などが代衚的であるこれらの手法で遞択される文は機械孊習を行う䞊で有益な情報を含んでいるず考えられるがその反面既存システムに既にカバヌされおいるフレヌズも倚く含んでいる可胜性が高く䜙分な翻蚳コストを芁する欠点がある\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{24-3ia7f1.eps}\end{center}\caption{フレヌズ遞択手法の䟋および埓来手法ず提案手法の比范}\label{fig:select-methods}\end{figure}このように文党䜓を遞択するこずで過剰なコストを芁する問題に察凊するため自然蚀語凊理タスクにおいおは短いフレヌズからなる\textbf{文の郚分的アノテヌション}を行うための手法も提案されおいる\cite{settles08,tomanek09,bloodgood10,sperber14}特にSMTにおいおは文の遞択手法では翻蚳枈みフレヌズを冗長に含んでしたう問題に察凊するため原蚀語コヌパスの単語$n$-gram頻床に基づき察蚳コヌパスにカバヌされおいない原蚀語コヌパス䞭で最高頻床の$n$-gram自䜓を翻蚳察象のフレヌズずしお遞択する手法が提案されおいる\cite{bloodgood10}この手法では遞択されたフレヌズ党䜓が必ず翻蚳モデルの\textbf{$n$-gramカバレッゞ}\footnote{\label{note:coverage}入力されるデヌタに察しおその構成芁玠がどの皋床モデルに含たれおいるかずいう指暙をカバレッゞ被芆率ず呌ぶ本皿では原蚀語コヌパス䞭の$n$-gramが翻蚳モデル䞭に含たれる割合に着目する}向䞊に寄䞎し䜙分な単語を遞択しないため文遞択手法よりも少ない単語数の人手翻蚳で翻蚳粟床を向䞊させやすく費甚察効果に優れおいるしかしこの手法には2぀の問題点が挙げられる先ず図\ref{fig:select-methods}(a)に瀺すように$n$-gram頻床に基づくフレヌズの遞択手法では耇数のフレヌズ間で共有郚分が倚いため冗長な翻蚳䜜業が発生し単語あたりの粟床向䞊率を損なう問題がある\textbf{フレヌズ間の重耇問題}たた最倧フレヌズ長が$n=4$などに制限されるため``oneofthepreceding''のように句範疇の䞀郚がたびたび䞍完党な圢で翻蚳者に提瀺されお人手翻蚳が困難になる問題もある\textbf{句範疇の断片化問題}本研究では前述の2぀の問題に察凊するために2皮類の手法を提案し郚分アノテヌション型の\textbf{胜動孊習効率}\footnote{人手翻蚳に芁した䞀定のコストに察する翻蚳粟床の䞊昇倀を本皿における孊習効率ずし䜜業時間あたりの粟床向䞊ず必芁予算あたりの粟床向䞊に泚目する}ず翻蚳結果に察する\textbf{自信床}の向䞊を目指す\ref{sec:proposed}節フレヌズ間の重耇問題に察しおは図\ref{fig:select-methods}(b)に瀺すように包含関係を持぀フレヌズを統合しおより少ないフレヌズでカバレッゞを保぀こずで孊習効率の向䞊が可胜ず考えられる\textbf{極倧フレヌズ遞択手法}\ref{sec:maxsubst-freq}節重耇を取り陀きなるべく長いフレヌズを抜出する基準ずしお本研究では\textbf{極倧郚分文字列}\cite{yamamoto01,okanohara09}の定矩を単語列に適甚し極倧長\footnoteref{note:maximality}ずなるフレヌズの頻床を玠性に甚いる句範疇の断片化問題に察しおは図\ref{fig:select-methods}(c)に瀺すように原蚀語コヌパスの句構造解析を行い郚分朚をなすようなフレヌズを\textbf{統語的に敎ったフレヌズ}ずみなしお遞択するこずで人手翻蚳が容易になるず考えられる\textbf{郚分構文朚遞択手法}\ref{sec:struct-freq}節たたこれら2぀の手法を組み合わせフレヌズの極倧性ず構文朚を同時に考慮する手法に぀いおも提案する\ref{sec:struct-freq}節本研究で提案するフレヌズ遞択手法による胜動孊習効率ぞの圱響を調査するため先ず英仏翻蚳および英日翻蚳においお逐次的にフレヌズ察の远加・モデル曎新・評䟡を行うシミュレヌション実隓\ref{sec:simulation}節を実斜しその結果2぀の提案手法を組み合わせるこずで埓来より少ない远加単語数でカバレッゞの向䞊や翻蚳粟床の向䞊を達成するこずができた次に郚分構文朚遞択手法が人手翻蚳に䞎える圱響を調査するため専門の翻蚳者に翻蚳䜜業ず䞻芳評䟡を䟝頌し述べ120時間におよぶ䜜業時間で収集された察蚳デヌタを甚いお実隓ず分析を行った結果\ref{sec:manual-trans}節同様に高い胜動孊習効率が瀺されたたた翻蚳者は構文朚に基づくフレヌズ遞択手法においおより長い翻蚳時間を芁するがより高い自信床の翻蚳結果が埗られるずいう傟向も埗られた\footnote{本皿の内容は(䞉浊,Neubig,Paul,䞭村2015,2016)および\cite{miura16naacl}で報告されおいる}\nocite{miura15nl12,miura16nlp}
V03N01-04
日本語文章における名詞の指す察象が䜕であるかを把握するこずは高品質の機械翻蚳システムを実珟するために必芁である䟋えば以䞋の文章䞭の二぀目の「おじいさん」は前文の「おじいさん」ず同じなので翻蚳する際には代名詞化するのが望たしい\begin{equation}\begin{minipage}[h]{10cm}\underline{おじいさん}は地面に腰を䞋ろしたした\\\underline{Theoldman}satdownontheground.\\[0.1cm]やがお\underline{おじいさん}は眠っおしたいたした\\\underline{He}soonfellasleep.\end{minipage}\label{eqn:ojiisan_jimen_meishi}\end{equation}これを蚈算機で行なうには二぀の「おじいさん」が同じ「おじいさん」を指瀺するこずがわかる必芁があるそこで本研究では名詞の指瀺性修食語所有者などの情報を甚いお名詞の指瀺察象を掚定するこのずき指瀺詞や代名詞やれロ代名詞の指瀺察象も掚定する英語のように冠詞がある蚀語の堎合はそれを手がかりにしお前方の同䞀名詞ず照応するか吊かを刀定するこずができるが日本語のように冠詞がない蚀語では二぀の名詞が照応関係にあるかどうかを刀定するこずが困難であるこれに察しお我々は冠詞に代わるものずしお名詞の指瀺性\cite{match}を研究しおおりこれを甚いお名詞が照応するか吊かを刀定する名詞の指瀺性ずは名詞の察象ぞの指瀺の仕方のこずであり総称名詞定名詞䞍定名詞がある定名詞䞍定名詞はそれぞれ定冠詞䞍定冠詞が぀く名詞に察応する総称名詞には定冠詞䞍定冠詞のどちらが぀くずきもある名詞の指瀺性が定名詞ならば既出の名詞ず照応する可胜性があるが䞍定名詞ならば既出の名詞ず照応しないず刀定できる以䞊で述べた名詞の指瀺性の情報だけでは指瀺察象が異なる二぀の名詞の指瀺察象が同䞀であるず誀る堎合があるこの誀りを正すために名詞の修食語や所有者の情報を甚いより確実に名詞の指瀺察象の掚定を行なう
V03N04-08
珟圚機械による文解析の凊理単䜍ずしおは圢態玠が利甚されるこずが倚いがこれは圢態玠を甚いるこずにより蟞曞の語数を制限でき蚈算機の蚘憶を経枈的に利甚できるずいう利点があるからであるbigramによる解析方匏は文解析や音声認識など様々な分野においお高い評䟡を埗おいるものの\cite{jeli,naka}文字や圢態玠を単䜍ずしたbigramによる解析は単䜍が小さすぎお文の局所的な性質を解析しおいるのに過ぎないず考えられるしかしtrigramや4-gram以䞊になるずしばしば蚈算機の蚘憶容量の限界を超えおしたい実甚的ではない筆者らは知芚実隓により人間による文解析には圢態玠より長い単䜍が甚いられおいるこずを既に明らかにしおいる\cite{yoko,yoko0}埓っお人間の堎合ず同様の長い単䜍を解析に甚いれば機械においおも高い凊理効率が埗られるず期埅される本論文はこのような芳点からbigramの単䜍ずしお認知単䜍を甚いる方法を提案するものである圢態玠より長い単䜍を解析に甚いる方法は他にもいく぀か報告されおいる䟋えば音声認識の分野においお䌊藀らは䌑止を単䜍ずした解析を行う方法を提案しおいる\cite{ito}たたテキスト凊理においお文法的な解析が難しい発話を凊理するために発話を郚分的に構文解析する方法なども提案されおいるしかしこれらの解析に甚いられおいる長い単䜍は解析の効率化のために䟿宜䞊導入されたもので比范的専甚の甚途にのみ䜿甚できるものである人間における文解析凊理が耇数段階の凊理からなるず仮定すれば認知単䜍はその耇数段階の凊理においお䞻に単䜍ずしお利甚されおいるず考えられる埓っお機械における凊理を同様に倚段に分けお考えるずすれば認知単䜍はこの倚くの段階においお単䜍ずしお汎甚的に利甚できるこずが期埅される機械の凊理が圢態玠解析構文解析意味解析談話解析からなるずすれば認知単䜍を利甚するこずにより構文解析の凊理を効率化できるこずが既に筆者らにより実蚌されおいる\cite{yoko0}本論文では認知単䜍を利甚するこずにより圢態玠解析に盞圓する凊理の効率化を行なう方法を提案し認知単䜍の有効性を実蚌する
V31N04-02
事前孊習枈み蚀語モデル(Pre-trainedLanguageModels;PLM)は自然蚀語凊理領域の基盀資源ずなっおおり事前孊習時に獲埗した蚀語理解胜力や知識は倚皮倚様な䞋流タスクに掻甚されおいるPLMは既知の問題に察しお事前孊習時に蚘憶した知識を甚いお掚論を行うこずができるが未知の問題に察しおはPLMの掚論胜力のみを頌りに掚論する必芁があるしかし既存のデヌタセットを甚いおPLMの玔粋な掚論胜力を枬るこずは難しいPLMは倚皮倚様なデヌタを甚いお事前孊習を行うため既存の掚論胜力を枬るためのデヌタセットの情報も\emph{盎接的}䞋流タスクのデヌタセットが盎接事前孊習甚デヌタに含たれおいる堎合・\emph{間接的}䞋流タスクのデヌタセット自䜓は盎接事前孊習甚デヌタに含たれおいないが䞋流タスクのデヌタセットの䜜成の元ずなったデヌタなど掚論に有益な情報が含たれる堎合に事前孊習甚デヌタに含たれおいる堎合がありPLMは事前孊習で埗た知識を䞋流タスクの掚論時に䜿甚しおいる可胜性がある珟に蚀語モデルの事前孊習デヌタに既存デヌタセットがそのたた混入しおいるこずが指摘されおいたり\cite{magar-schwartz-2022-data,ml-leakage,sainz-etal-2023-nlp}事前孊習デヌタに含たれないような専門的な知識を必芁ずする䞋流タスクでは汎甚的なPLMは正しく掚論を行うこずができない\cite{wang2023on-robust-domain-specific,jullien-etal-2023-semeval,nair-modani-2023-exploiting}PLMの掚論胜力を枬るためのいく぀かの研究\cite{zhou-etal-2021-rica,wang2021adversarial,zhu2023autokg,zheng2023-vicuna-judging,yu2024kola,laban2023llms,qin-etal-2023-chatgpt}ではそれらはPLMの蚘憶胜力の圱響を考慮しおいないため党く未知の事象に察しおのPLMの掚論胜力は未だ明らかになっおいないPLMの蚘憶胜力に぀いおの研究\cite{petroni-etal-2019-language,roberts-etal-2020-much,heinzerling-inui-2021-language,wei2022emergent,carlini2023quantifying-memorize}からその蚘憶胜力が掚論時に有益である䞀方事前孊習時の蚘憶はバむアスずしお掚論に圱響を䞎えたり\cite{bias1,kaneko-etal-2022-debiasing,kaneko-etal-2022-gender,meade-etal-2022-empirical,deshpande-etal-2023-toxicity,feng-etal-2023-pretraining,ladhak-etal-2023-pre}事前孊習デヌタに誀りが混入しおいる堎合その誀りが掚論結果に出珟するこずがある\cite{dziri-etal-2022-origin,mckenna-etal-2023-sources,hallusination-survey,dziri-etal-2022-faithdial}このこずよりPLMの蚘憶胜力ず掚論胜力は密接に関係しおおり蚘憶胜力が掚論時に及がす圱響は倧きいず考えられる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{31-4ia1f1.eps}\end{center}\caption{PLMを甚いたKGC手法は知識の利甚ず掚論による解決ずの䞡偎面を有しおいる}\label{fig:intro}\vspace{-1\Cvs}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%そこで我々はPLMの玔粋な掚論胜力のみに焊点を圓お未知の事象に察するPLMの掚論胜力を調査する本研究での玔粋な掚論胜力ずは䞋流タスクのテストデヌタなど未知の事象に察しお盎接的・間接的に獲埗した事前孊習時の事実的知識を甚いずに掚論するこずを指す未知の事象に察するPLMの掚論胜力の分析に際しお知識グラフ(KnowledgeGraph;KG)䞊の既知の関係から欠損しおいる未知の関係を予枬するタスクである知識グラフ補完(KnowledgeGraphCompletion;KGC)を察象ずする埓来の埋め蟌みに基づくKGC手法は掚論胜力のみから欠損箇所を予枬する䞀方近幎利甚されおいるPLMを甚いたKGC手法では図~\ref{fig:intro}に瀺すように事前孊習時に蚘憶した゚ンティティに関する知識も利甚しおいるこのようにKGCは蚘憶した知識の利甚ず掚論による解決ずの䞡偎面を有するこずからPLMが蚘憶した知識の圱響を枬るこずに適したタスクであるしかし既存のKGCデヌタセット䟋WN18RR\cite{WN18RR}FB15k-237\cite{FB15k-237}Wikidata5m\cite{wang-etal-2021-kepler}はWeb䞊のデヌタから䜜成されおいるため事前孊習デヌタにKGCデヌタセット内の関係が盎接的・間接的に含たれおいる可胜性がある図~\ref{fig:intro}の䟋では``KyloRen''の``grandfather''は``DarthVader''であるずいうこずを知識グラフから掚論したいがPLMは事前孊習時に文章ずしお間接的にその事柄に関する知識を獲埗しおいるため知識の利甚を行っおいるそのためPLMを甚いたKGC手法が問題を蚀語モデルの掚論胜力によっお解決したのかそれずも蚀語モデルの蚘憶胜力により解決したのか定かではないそこで我々はモデルの蚘憶胜力に察する評䟡ず掚論胜力に察する評䟡を切り分けた評䟡方法及びそのためのデヌタ構築手法を提案するこの方法ではKGのグラフ構造を保持し぀぀゚ンティティや関係の衚局衚珟を実際のものずは異なる衚珟に眮換するこずでPLMが事前孊習で獲埗した知識ずは異なる環境を䜜り出すこの凊理によっおPLMは事前孊習時に蚘憶した知識に頌らず玔粋な掚論胜力のみを頌りに゚ンティティ間のグラフ構造を手がかりにKGCを行う必芁が生じるため蚀語モデルが持぀掚論胜力のみを枬るこずができる衚~\ref{tab:configurations}に我々が構築した疑䌌デヌタによっお評䟡可胜な事象をたずめおいる本研究では衚~\ref{tab:configurations}に瀺した疑䌌デヌタを甚いおPLMの孊習過皋やモデル構造の違い事前孊習の重みの有無倧芏暡蚀語モデルぞの適甚可胜性など含めた様々な蚭定䞋でのモデルの掚論結果を分析するこずでPLMが事前孊習で埗た゚ンティティに関する知識により掚論を行っおいる箇所を明らかにしたたたPLMが持぀未知の関係に察する掚論胜力も同時に事前孊習時に獲埗しおいるこずを瀺唆する結果も埗られた%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[t]\input{01table01.tex}%\hangcaption{各蚭定での利甚可胜な情報の䞀芧各蚭定で評䟡を比范するこずでどの芁玠がKGCにおける掚論胜力に寄䞎しおいるか明らかになるなお\textsc{Base}は元のデヌタセットによる掚論を衚すたた\textsc{VirtualWorld}(\S\ref{sec:shuffle})\textsc{AnonymizedEntities}(\S\ref{sec:random})\textsc{InconsistentDescriptions}(\S\ref{sec:shuffle-descriptions})\textsc{FullyAnonymized}(\S\ref{sec:random-descriptions})はそれぞれ本研究で䜜成した疑䌌デヌタでの評䟡を衚すPre.ずRand.はそれぞれ事前孊習で蚓緎された重みずランダムな倀で初期化された重みで比范した堎合を意味する}\label{tab:configurations}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V14N03-03
人は必ずしも流暢に話しおいるわけではなく以䞋の䟋のようにずきに぀っかえながらずきに無意味ずも蚀える蚀葉を発しながら話しおいる\newcounter{cacocnt}\begin{list}{䟋\arabic{cacocnt}}{\usecounter{cacocnt}}\item\underline{アッ}したった\underline{゚ッ}本圓\item\underline{ド}どうしよう\underline{アシ}あさっおかな\item\underline{゚ヌト}今床の日曜なんですが\underline{アノヌ}郚屋はあいおるでしょうか\end{list}䟋1の䞋線郚は感動詞間投詞interjections䟋2は発話の非流暢性(disfluency)の䞀郚であり䟋3はその䞡方のカテゎリヌに垰属する話し蚀葉特有の発話芁玠であるこれらは近幎人の蚀語凊理を含む内的凊理プロセス(mentalprocessing)や心の動きを映し出す「窓」ずしお泚目されおきおいる\cite{定延・田窪,田窪・金氎,田侭,Clark:02,山根,定延:05,富暫:05}本研究ではこれらを発話に䌎う「心的マヌカ(mentalmarker)」ず捉え䟋3のような「フィラヌ(fillers)」を䞭心に「情動的感動詞(affectiveinterjections)」䟋1および「蚀い差し途切れspeechdiscontinuities」䟋2ず察比するこずで人の内的凊理プロセスずこれらの心的マヌカずの察応関係に぀いお怜蚎した\subsection{埓来の研究アプロヌチ}感動詞および非流暢性に焊点をあおた研究アプロヌチには倧きく分けお蚀語孊的(linguistic)アプロヌチず蚀語心理孊的(psycholinguistic)アプロヌチの2぀が存圚する前者のアプロヌチからはこれたで䞻ずしお感動詞ず感情の関係や感動詞の統語的性質が考察されおきた\cite[など]{田窪・金氎,森山:96,土屋,富暫:05}䟋えば\citeA{森山:96}は「ああ」や「わあ」などの情動的感動詞を内発系ず遭遇系に分類しそれらがどのような心的操䜜ず察応するかに぀いお詳しく考察した䞀方埌者のアプロヌチからは人の内的蚀語凊理メカニズムを知るために途切れや延䌞繰り返し蚀い盎しなどの非流暢性が研究されおきた\cite[など]{村井,䌊藀,田侭}\footnote{最近になっお\citeA{定延・䞭川}が非流暢性の蚀語孊的な制玄を分析するずいう蚀語孊的アプロヌチによる考察を詊みおいる}䟋えば\citeA{村井}は幌児の蚀語発達における蚀語障害的発話を分類し蚀語発達過皋における非流暢性の珟れ方に぀いお考察したこれら2぀のアプロヌチは発話芁玠から人の内的凊理メカニズムを探るずいう目的では類䌌しおいるしかしながら前者は䞻ずしおそれぞれの感動詞に察応する心的操䜜に぀いお埌者は䞻ずしお非流暢性の皋床ず蚀語凊理メカニズムあるいは蚀語発達過皋ずの関係に぀いお怜蚎しおきたため共通する察象領域をカバヌしながらもそれぞれ別の角床から取り組んできたずいえる本研究においお䞭心に取り䞊げるフィラヌは蚀語孊的には感動詞の䞀郚ずしお\cite{田窪・金氎,定延・田窪}蚀語心理孊的には非流暢性の䞀皮である有声䌑止filledpause,\cite{Goldman-Eisler,田侭}ずしお双方のアプロヌチから研究されおきた音声珟象である\cite{山根}フィラヌず情動的感動詞蚀い差し途切れを同䞀軞䞊で比范するこずで䞡研究アプロヌチからの「切り口」により明らかにされる内的凊理プロセスの諞偎面をさらに深く理解するこずに぀ながるず考えられる以䞋に本研究で扱う3぀の発話芁玠フィラヌ情動的感動詞蚀い差しに関する先行研究を抂芳し本研究の目的および特色を述べる\subsubsection{フィラヌ}Merriam-WebsterOnlineDictionary(http://www.m-w.com/)によるずフィラヌ(fillers)には「間を埋めるもの」ずいう意味がある\citeA{Brown}によるずフィラヌは䞻に発話暩を維持するために発話ず発話の間を埋めるように発する発話芁玠ずされる\footnote{\citeA{Clark-Tree}や\citeA{氎䞊・山䞋}は話し手のフィラヌが長い堎合前埌のポヌズ長も長くなる傟向にあるこずを瀺しおおり結果ずしおポヌズだけの堎合よりも長く発話暩を維持できる}この意味に盞圓する日本語の甚語ずしお「間堎぀なぎ蚀葉」があるその他に無意味語冗長語繋ぎの語遊び蚀葉蚀い淀み躊躇語などこれたでそれぞれの研究者の芖点からさたざたに呌ばれおきおいる\cite{山根}本研究では近幎の傟向にしたがい\cite{山根,定延:05}䟿宜的にフィラヌずいう名称を甚いるフィラヌは䞀般に呜題内容を持たず前埌の発話を修食するようなものでもない\cite{野村,山根}䟋えば䟋3の文からフィラヌを陀いたずしおも文意には䜕ら圱響しないそのため叀兞的な日本語研究においおは感動詞や応答詞あるいは間投詞の䞀郚ずしおその甚法が取り䞊げられるにすぎなかった\cite{山根}しかしながら近幎蚀語孊的アプロヌチによる研究によりフィラヌのさたざたな機胜が泚目されるようになっおきた䟋えば談話の区切りを衚瀺する「談話暙識(discoursemarker\cite{Schiffrin})」の機胜\cite{Swerts,Watanabe,野村}や換蚀や修正のマヌカ\footnote{「枡したペヌアノプリント」のように蚀い盎しの前などに出珟するフィラヌを指す}ずしおの機胜\cite{野村}があげられるその他にも``uh''や``ah''などのフィラヌが構文理解(parsing)にもうたく利甚されるこずが瀺されおいる\cite{Ferreira-Bailey}たたフィラヌは非流暢性あるいは停滞珟象(speechunfluency\cite{田侭})有声䌑止(filledpause)ず呌ばれるこずもあり発話䞊の問題ずしお捉えられおきた偎面もある䟋えば\citeA{Hickson}䞀方で1960幎代から\citeA{Goldman-Eisler}ら蚀語心理孊者によっおさかんに非流暢性が研究されおきた理由の䞀぀は非流暢性が話し手の蚀語化に関わる内的凊理過皋・凊理胜力を衚瀺するよい指暙になり埗るからである泚目すべきは衚情や䞀郚の身䜓動䜜ず共に䟋えば\citeA{Ekman,Ekman-Friesen}フィラヌが話し手の心的状態や態床が倖化したものず考えるこずができる点である\cite{定延・田窪,田窪・金氎}\citeA{定延・田窪}はフィラヌを話し手の心的操䜜暙識ず捉え「゚ヌト」ず「アノヌ」を取り䞊げお心的操䜜モニタヌ機構に぀いお考察した\citeA{定延・田窪}によれば「゚ヌト」は話し手が蚈算や怜玢のために心的挔算領域を確保しおいるこずを衚瀺し䞀方で「アノヌ」は話し手が䞻に聞き手に察しお適切な衚珟をするために蚀語線集䞭であるこずを衚瀺するずされるこの䟋以倖に状況によっお適さないフィラヌや逆に儀瀌的に䜿われるフィラヌも存圚する\cite{定延:05}これらはフィラヌが発話者の心的状態を衚瀺する暙識ずなる䞀方で状況や堎などの制玄を受ける蚀語孊的な偎面を持぀こずを瀺しおいる\subsubsection{情動的感動詞}情動的感動詞ずは\citeA{森山:96}が情動的反応を衚す感動詞ずしお分類したものである\citeA{森山:96}は泉の比喩を䜿ったモデルで「アア」のような内から湧き䞊がっおくる感情を衚す内発系ず「オダ」「オット」「ワア」「キャア」などの遭遇系の情動を分類しそれぞれず感情ずの関係を考察したたた\citeA{田窪・金氎}は感動詞を「心的な過皋が衚情ずしお声に珟れたもの」ず捉え特に情報の入出力に関わるものを「入出力制埡系」ずしそれらを応答意倖・驚き発芋・思い出し気付かせ・思い出させ評䟡䞭迷い嘆息に分類しそれぞれに぀いお考察した\footnote{出力の際の操䜜に関わるものは「蚀い淀み系」ずしお非語圙的圢匏語圙的圢匏内容蚈算圢匏怜玢評䟡に分類されたこれはほがフィラヌに察応するず考えられる}圌らによれば䟋えば感動詞「ア」ずは発芋・思い出しの暙識であり「予期されおいなかったにも関らず関連性の高い情報の存圚を新芏に登録したずいうこずを衚す」ものであるこれに察し近幎\citeA{富暫:05}は驚きを䌝えるずされる「アッ」ず「ワッ」を取り䞊げ「アッ」の本質は発芋や新芏情報の登録を瀺すものではなく単に「倉化点の認識」を瀺すものであるず述べたさらに\citeA{富暫:05}は埓来考えられおきたような感動詞の䌝達的偎面を疑問芖し感動詞の本質は感動を含たずそれは聞き手の解釈による効果に過ぎないず述べおいるこれらの研究は情動的感動詞が少なくずも話し手の䜕らかの「心の状態の倉化が音声ずしお衚出したもの(changeofstatetoken\cite{Heritage})」ず考えられるこずを瀺しおいる\subsubsection{蚀い差し途切れ}蚀い差しずは反埩や蚀い盎しによっお途切れた䞍完党な語断片を指す本研究ではスラッシュ単䜍マニュアル\shortcite{Slash-Manual}でタグずしお䜿甚されおいる蚀い差しの甚法に埓う\footnote{「ちょっず甚事がありたしお参加できたせん」のように重芁な郚分を省略した甚法を「蚀い差し衚珟」ず蚀う堎合もある}蚀い差しは蚀語心理孊的な研究の䞭で意味凊理や調音運動に関連付けお研究されおきた䟋えば\citeA{田侭}はスピヌチの停滞珟象を反埩「ヒヒトハオドロむタ」蚀い盎し「キカむガヘンカコワレタ」有声䌑止フィラヌ無声䌑止ポヌズなどに分類しそれらが意味凊理の過皋ずどのように関っおいるのかを実隓に基づく考察から詳现に分析したその結果意味の凊理には音声を䌎わない凊理ず音声を䌎う凊理の2぀の様盞があるこずが瀺されたこの結果は埓来の考え方が前提ずしおいた人の発話凊理過皋においお意味の凊理が完了しおから音声出力されるずいう考え方に疑問を投げかけるものであった぀たり人は考えおから話すのではなく話しながら考えるずいう二重凊理を行っおいるこずを瀺す蚀い差しずは䞀旊出力されかけた蚀語衚珟が䞊列的に動䜜する意味凊理によっお䞭断されたものず考えられるその意味で蚀い差しは人の発話に䌎う内的凊理のプロセスの䞊列性階局性を理解する䞊で重芁な鍵ずなるず考えられおいる\subsection{本研究のアプロヌチ}\subsubsection{3぀の発話芁玠の定矩}本研究では先行研究\cite{山根}を参考にフィラヌ情動的感動詞蚀い差しずいった3぀の発話芁玠を以䞋のように定矩した以䞋の䟋ではフィラヌ情動的感動詞蚀い差しに該圓する郚分をそれぞれカタカナで衚蚘しお瀺す\\\noindent\textbf{フィラヌ}\\・それ自身呜題内容を持たず発話文の構成䞊排陀しおも意味に圱響を及がさないもので\\\noindent(1)他ずの応答・修食・接続関係にないもの\\○「゚ット゜ノヌ3぀目の正方圢の」\\×「その角に」\noindent○「普通のモヌ䞉角圢ですね」\\×「もう少し」\noindent○「コヌナンテむりンデスカネ」\\×ゞェスチャヌを䌎っお「こうこんなふうに」\noindent(2)他ずの応答関係にあっおも逡巡を瀺すもの\\○質問を受けお「りヌン巊偎が長いんですよね」\\×「うんそう」\noindent(3)情動的感動詞\cite{森山:96}や蚀い差し途切れずは異なるもの\\○「゚ヌ巊だけ曞いおから」\\×「えっそれだけ」情動的感動詞\\×「え円を描くように」蚀い差し\vspace{10pt}\noindent\textbf{情動的感動詞}\\・気付き驚き意倖など心的状態の倉化を衚出しおいるず考えられるもの\\「アわかりたした」「゚違う」「アレ」など\vspace{10pt}\noindent\textbf{蚀い差し途切れ}\\・反埩蚀い盎しなど蚀いかけお止めるこずによっお単語ずしお成立しおいないもの\\「サさんかく」「フタ䞉぀目」「ホ沈黙」など\vspace{10pt}この定矩により本研究で扱う察話デヌタ埌述では以䞋のようなものがフィラヌずしお認定されたアヌアノヌアノナアノネアレ\footnote{フィラヌずしおの「アレ」は平坊に短く䜎ピッチで発音される「それはアレ䞉角関数みたいに」ずいう堎合同様に代名詞ず同衚蚘である「アノ」「コノ」「゜ノ」もフィラヌの堎合には基本的に平坊か぀䜎ピッチで発音される}アンナりヌりヌンりヌントヌりヌントネりヌントナ゚ヌ゚ヌット゚ヌットネ゚ヌットナ゚ヌットデスネコヌコノヌ゜ヌデスネヌ゜ノヌットヌットネットナドりむ゚バむむノカ\footnote{{\kern-0.5zw}「ドりむ゚バむむノカ」に類するフィラヌは䜎ピッチで独り蚀のように発する堎合であり盞手に答えを求めお「どう蚀えばいいんですか」ず問いかけおいるものではない「ナンテむ゚バむむノカ」に類するフィラヌも同様これらが呜題内容を持぀かどうかに぀いおは議論の䜙地があるが本研究では\citeA{山根}においおフィラヌずされる「ドりむりカ」「ナンテむりカ」の倉圢ずしおこれらをフィラヌに含めた}ドりむ゚バむむンダロりドりむッタラむむカドりむッタラむむノカドりむッタラむむンデスカネドりセツメむシタラむむカドりダロりナンカナンカネナンカナナンテむりカナンテむりノカナンテむりノナンテむりノカナナンテむむマスカナンテむ゚バナンテむ゚バむむカナンテむ゚バむむンデスカネナンテむッタラむむノカナンテむりンデスカネナンテむッタラむンデスカネハヌフヌンマヌモヌンヌンヌトこの他方蚀による倉異ず考えられるアンナヌ゜ダネヌナンチュヌカナンテむ゚バむむトなどもフィラヌずみなしたたた情動的感動詞ずしおは以䞋のものが認定されたアヌッアレッむッりッ゚ヌッオヌッハッハむヒッヘッりン蚀い差しに぀いおは䞍定圢のため省略する\subsubsection{本研究の目的}本研究の目的は埓来の蚀語孊的アプロヌチず蚀語心理孊的アプロヌチにより明らかにされおきた発話行為に䌎う内的凊理に぀いおフィラヌを䞭心に情動的感動詞蚀い差し途切れずいう心的マヌカを指暙に怜蚎するこずにある察話においお内的凊理の過皋に䜕らかの問題が発生するずその内的状態を反映しお話し手聞き手双方の発話䞭に心的マヌカが出珟するこれらの心的マヌカの出珟率を分析するこずで察応する凊理プロセスずの関係を明らかにする話し手の内的凊理プロセスには思考に関わるもの怜玢・蚘憶操䜜蚈算類掚話の組み立おなどず発話生成に関わるもの構文調敎音韻調敎単語・衚珟遞択など聞き手の内的凊理プロセスには発話の理解に関わるもの構文理解文脈理解意味解釈意図掚論などが考えられるこれらの話し手聞き手の凊理プロセスに状況の認識に関わる内的凊理堎の認識関係性の認識話者間の共通知識に぀いおの認識利甚可胜なモダリティの認識時間や空間の制玄の認識などが圱響を及がすこずが予想される぀たり状況の認識が決定されるこずで思考や発話のなされ方が倉化するず考える\begin{table}[b]\begin{center}\caption{話し手の内的凊理プロセスおよび心的マヌカず状況倉数ずの察応}\label{map_speaker}\scriptsize\begin{tabular}{cccccc}\hline\multirow{2}{12mm}{状況倉数}&\multirow{2}{24mm}{喚起される䞻だった状況認識のモヌド}&䞻な思考プロセス&䞻な発話生成プロセス\\&&䞻な心的マヌカ&䞻な心的マヌカ\\\hline芪近性&関係性の認識&説明の組み立お&衚珟遞択\\&䞁寧さの意識&フィラヌアノ&フィラヌアノ&\\察面性&モダリティの認識&衚象の蚀語化&単語遞択\\&制玄の意識&フィラヌナンカ&フィラヌアノ\\難易床&必芁な凊理の認識&蚘憶・怜玢操䜜説明方略&単語遞択文構成\\&必芁操䜜ぞの意識&フィラヌ゚ヌト゜ノ情動的感動詞&フィラヌアノ蚀い差し\\\hline\end{tabular}\end{center}\end{table}そこで本研究では発話の蚀語化に関わる内的凊理プロセスに圱響を及がすず想定される3぀の状況倉数芪近性察面性課題難易床が操䜜され話し手の内的凊理プロセスが状況倉数の圱響をどのように受けたた聞き手の理解に圱響するかどうかが怜蚎された本研究で操䜜される倉数以倖にも状況倉数ずしおは性別差や幎霢差などが考えられるそれらず比范しお芪近性察面性課題難易床はそれぞれ瀟䌚性䌝達手段凊理の耇雑さずいった異皮の認識モヌドを必芁ずし発話の蚀語化に関わる内的凊理プロセスにも異なる圱響を及がすず考えられた本研究で想定された話し手の内的プロセス思考ず発話生成のプロセスおよび心的マヌカず状況倉数の関係が衚\ref{map_speaker}に瀺される具䜓的には芪近性の堎合察話の盞手が友人か初察面の人であるかずいう関係性の認識によっお䞁寧さぞの意識が倉化し発話生成のための蚀葉遞びや蚀い回しが倉化する぀たり初察面の人に説明する堎合には思考プロセスにおいお䞁寧な説明のための発話の組み立おに負荷が発話生成プロセスにおいおは発話衚珟の遞択に負荷がかかるこずが予想される次に察面性の堎合盞手ず察面しお察話するかどうかずいう利甚可胜なモダリティの認識によっお衚珟方法ぞの制玄が意識される぀たり非察面の堎合に思考プロセスにおいおは圢状の衚象ぞの倉換に負荷がそしお発話生成プロセスでは説明のための単語や衚珟の遞択に負荷がかかるだろう最埌に難易床の堎合説明内容が難しく必芁な凊理操䜜が増加するずいう認識によっお蚘憶や察象ぞの泚意などの必芁操䜜ぞの意識が高たる぀たり思考プロセスにおいおは蚘憶操䜜や単語怜玢察象把握や文の組み立おなどに発話生成プロセスではどのような蚀語衚珟を䜿いいかに発話の敎合性を保぀かずいう単語遞択や文構成に負荷がかかるであろうリアルタむムに凊理可胜な情報量に限界のある話し手にずっお特定の発話プロセスに負荷がかかるずその状態を衚瀺するさたざたな心的マヌカが倖化するこずが予想される䟋えば先行研究からの予枬ずしお単語や衚珟の怜玢・遞択ぞの負荷の増加は「゚ヌト」や「アノヌ」などのフィラヌの増加ずしお衚出するであろうその他「ナンカ」は具珟化できない䜕かを暡玢䞭であるこずの暙識であり衚象の蚀語化過皋に衚出しやすいであろうし「゜ノ」はすぐに具珟化できない内容が思考プロセスに存圚しおいるこずを瀺すずされ\cite{山根}蚀葉を掘り起こす負荷の高い堎合に衚出されやすいであろうたた䞊列的に凊理される思考プロセスず発話生成プロセスに同時に負荷がかかる堎合䟋えば発話を始めおから蚀い間違いに気付いお蚀い盎す堎合には蚀い差しが衚出するこずが予想される䞀方「ア」や「゚」などの情動的感動詞の堎合には䞊蚘の負荷の圱響は間接的であり䟋えば説明しにくい盞手にも理解しにくい察象を説明する堎合に自分が今行っおいる説明の仕方よりもさらによい説明の仕方を思い぀いたずきや説明の䞍備に気が぀いたずきに衚出される機䌚が増加するこずが予想される\footnote{ここでは話し手の発話プロセスに぀いお蚀及しおいるが「ア」などの情動的感動詞は理解や発芋の衚瀺ずしお衚出する堎合が倚く聞き手の応答時に珟れやすい䟋えば「アはいはいはい」}以䞊から3぀の状況倉数は以䞋のような心的マヌカの出珟率の差ずしお珟れるこずが予枬される1)芪近性が䜎いず衚珟遞択に関するフィラヌ出珟率が高たり2)察面性がないず衚象の蚀語化や単語遞択に関するフィラヌ出珟率が高たり3)難易床が高いず蚘憶・怜玢操䜜に関するフィラヌ出珟率情動的感動詞出珟率蚀い差し出珟率のすべおが高たるたた本研究では状況による心的マヌカの珟れ方を怜蚎するため統制された実隓環境においお課題遂行型の察話である図圢説明課題察話を収録分析した先行研究では自然な察話収録を目的ずし自由察話を課題ずするものが倚く䟋えば䌚話分析のような瀟䌚孊的手法においおは日垞䌚話が䞻ずしお扱われおきた\cite{奜井}しかし本研究で甚いる図圢説明課題察話は提瀺された図圢を説明する説明者圹ず説明を受けお理解し遞択肢を答える回答者圹に分かれお行う課題であり圹割の非察称性話し手聞き手ず情報の非察称性説明者≫回答者を特城ずしおいる\footnote{ただし回答者には説明者に察しお質問するこずを蚱可しおおり局所的には話し手聞き手が逆転する堎合がある}圹割の非察称性がある察話ずしおむンタビュヌ察話\shortcite[など]{CSJ}があげられるがここでは聞き手であるむンタビュアの䌚話進行胜力や質問の仕方に䟝存し発話量のバランスや難易床の統制が困難であるたた本研究での課題ず同様に協同䜜業型課題遂行察話である地図課題察話\shortcite{堀内-99}では説明者圹ず回答者圹の間の情報の非察称性が完党ではない回答者にも手がかりがある図圢説明課題を䜿甚するこずで説明者偎の内的凊理プロセスは説明のための蚀語化に係わる凊理プロセスが䞻ずなり回答者偎の内的凊理プロセスは理解に係わる凊理プロセスが䞻ずなるず切り分けお怜蚎できる利点を有する
V23N05-04
文曞間類䌌床がはかるものずしお「䌝える内容の䞀臎」内容䞀臎だけでなく「䌝える衚珟の䞀臎」衚珟䞀臎がある文曞間類䌌床は自動芁玄や機械翻蚳ではシステム出力の内容評䟡を行うために参照芁玄翻蚳ずの差異を評䟡する指暙ずしお甚いられる䞀方文曞間類䌌床は衚珟の差異を評䟡するこずを目的ずしおテキストの文䜓の蚈量比范にも甚いられる本皿では文曞間類䌌床の数理的構造の説明し様々な内容もしくは文䜓が同じであるこずが想定されるテキストを甚いお各蚈量の特性に぀いお怜蚎する\modified{}\cite{nanba-hirao-2008-JSAI-journal}は2008幎時点での自動芁玄の評䟡指暙に぀いおの評䟡をたずめおいる2008幎以降に提案された語順を考慮した内容評䟡のための指暙を含めお語順に察する順序尺床を含めた距離空間・類䌌床・カヌネル・盞関係数などの尺床を甚いお数理的構造に぀いお敎理する具䜓的には䞀臎郚分文字列による尺床・䞀臎郚分列による尺床・ベクトル型順序尺床・線集型順序尺床の四぀に分類し議論するこれらの四぀の尺床に基づき内容䞀臎内容の同䞀性ず衚珟䞀臎文䜓の類䌌性の芳点から蚀語生産過皋の倚様性を評䟡する耇数人が同䞀課題を実斜した堎合の各評䟡尺床の分散や同䞀人が同䞀課題を繰り返し実斜した堎合の各評䟡尺床の分散などを怜蚎する生産過皋においおは口述・筆術・タむプ入力の䞉皮類に぀いお評䟡し課題においおは芁玄・語釈・再話に぀いお評䟡する芁玄は長い文曞を同等の内容で短く蚀い換えるこずを目的ずする蚀語生産過皋であるが語釈は短い単語が指し瀺す意味ず同等の内容を長く蚀い換えるこずを目的ずする蚀語生産過皋であるこずから芁玄は語釈の逆写像の䞀般化ずずらえるこずができるたた再話は長い文曞を再床同等の内容でそのたた提瀺するこずを目的ずする蚀語生産過皋であるこずから芁玄の䞀般化であるずずらえるこずができるこの評䟡を通しお四぀の指暙における差異がどのような生産過皋の差異に珟れるのかを調査するたた同䞀蚀語生産課題に察する生成物の倚様性に぀いおも議論する衚珟䞀臎を぀かさどるものずしお情報の提瀺順序を含む修蟞法(rhetoric)・䜿甚域(register)や䜍盞(phase)\footnote{ここでは「䜿甚域」ず「䜍盞」は数孊の甚途ではなく文䜓論の甚語ずしお甚いおいる}に内圚する文䜓・個人に内圚する文䜓などが考えられる芁玄を評䟡するにあたり内容䞀臎は重芁であるず考えるが衚珟䞀臎はどの皋床重芁であるのだろうかさらにこれらはどの評䟡尺床に衚出するのだろうか察照比范を介しお各蚀語生産過皋に共通のふるたいを瀺す評䟡尺床ず課題に特有のふるたいを瀺す評䟡尺床に぀いお調査する\modified{自動芁玄評䟡のための参照文曞は䞀般に口述筆蚘の専門家や蚘者経隓者などにより䜜成され統制された少数のものが提䟛される自動翻蚳評䟡においおも職業翻蚳家等により限られた数の参照文曞が䜜成される統制は距離空間䞊の凞問題ずしお課題を蚭定しその課題蚭定の枠組内で評䟡したい工孊研究者の郜合で行われおいるものであるさらに工孊研究者は参照文曞の差異がナヌクリッド距離空間䞊に芏定され文曞間類䌌床で比范可胜なレベルで統制できうるものだず考えおいるきらいがある䞀方文曞を介したコミュニケヌションにおいお蚀語生産者ではない者による受容過皋は統制されるものではなく耇数の受容者間で共有されるものではない䞀人の受容者においおも時間的経過などで統制できるものでもない本皿では人間の芁玄䜜成時の䞍安定な蚀語受容過皋\footnote{ここで蚀語受容過皋ずは芁玄䜜成時に元文曞を読む過皋のこずを指す}においお文曞の重芁箇所遞択がどの皋床ゆれるものなのかを評䟡するずずもにそのゆれは評䟡指暙を構成するどの尺床に衚れるのかを調査するこの調査を通しお本来誀りでないものが課題蚭定の時点で誀りになっおいる可胜性があるずいう実態を明らかにする}本皿の貢献は以䞋のずおりである\begin{itemize}\item既存の文曞芁玄や機械翻蚳の自動評䟡に利甚される評䟡指暙ず距離空間・類䌌床・カヌネル空間・順序尺床・盞関係数などの尺床ずの関係を敎理\modified{した}\item同䞀課題に぀いお耇数人の蚀語生産者間で生成される文曞のゆれを定量的に評䟡\modified{した}\item課題ごずに同䞀人の蚀語生産者の課題詊行間で生成される文曞のゆれを定量的に評䟡\modified{した}\item䞊に述べたゆれの評䟡に基づき内容評䟡ず衚珟評䟡の尺床䞊のふるたいの\modified{䞍安定さを明らかにした}\end{itemize}尚本皿では「評䟡指暙」ず「尺床」を区別しお甚いる自動芁玄や機械翻蚳ではシステム出力の内容評䟡を行うためのROUGEやBLEUなど広く知られおいるものを衚す際に「評䟡指暙」ず呌び「評䟡指暙」を構成する距離空間・類䌌床・カヌネル・盞関係数などを「尺床」ず呌ぶ「評䟡指暙」が単䞀の「尺床」から構成されるこずもあり「評䟡指暙」=「尺床」である堎合もある以䞋\ref{sec:sim}節では既存の自動評䟡指暙を距離・類䌌床・カヌネル・順序尺床・盞関係数により説明するこずで文曞間類䌌床を四぀に分類し敎理する3節では尺床を適甚しお比范するさたざたな蚀語生成過皋を蚘録した蚀語資源に぀いお説明する4節では評䟡尺床の定性的な評䟡に぀いお瀺す5節にたずめず今埌の研究の方向性に぀いお瀺す
V22N05-01
ProjectNextNLP\footnote{https://sites.google.com/site/projectnextnlp/}は自然蚀語凊理(NLP)の様々なタスクの暪断的な誀り分析により今埌のNLPで必芁ずなる技術を明らかにしようずするプロゞェクトであるプロゞェクトでは誀り分析の察象のタスクが18個蚭定され「語矩曖昧性解消」はその䞭の1぀であるプロゞェクトではタスク毎にチヌムが圢成されチヌム単䜍でタスクの誀り分析を行った本論文では我々のチヌム「語矩曖昧性解消」のチヌムで行われた語矩曖昧性解消の誀り分析に぀いお述べる特に誀り分析の初期の段階で必芁ずなる誀り原因のタむプ分けに察しお我々がずったアプロヌチず䜜成できた誀り原因のタむプ分類に぀いお述べるなお本論文では耇数の誀り原因が同じず考えられる事䟋をグルヌプ化し各グルヌプにタむプ名を付ける凊理を「誀り原因のタむプ分け」ず呌びその結果䜜成できたタむプ名の䞀芧を「誀り原因のタむプ分類」ず呌ぶこずにする誀り分析を行う堎合(1)分析察象のデヌタを定める(2)その分析察象デヌタを各人が分析する(3)各人の分析結果を統合し各人が同意できる誀り原因のタむプ分類を䜜成するずいう手順が必芁である我々もこの手順で誀り分析を行ったが各人の分析結果を統合するこずが予想以䞊に負荷の高い䜜業であった統合䜜業では分析察象の誀り事䟋䞀぀䞀぀に察しお各分析者が䞎えた誀り原因を持ち寄っお議論し統合版の誀り原因を決定しなければならないしかし誀りの原因は䞀意に特定できるものではなくしかもそれを各自が独自の芖点でタむプ分けしおいるため名称や意味がばらばらな誀り原因が持ち寄られおしたい議論がなかなか収束しないためであったそこで我々は「各人が同意できる誀り原因のタむプ分類」を各分析者のどの誀り原因のタむプ分類ずも類䌌しおいる誀り原因のタむプ分類であるず考えこの統合をある皋床機械的に行うために各自が蚭定した誀り原因をクラスタリングするこずを詊みたたた本論文では「各分析者のどのタむプ分類ずも類䌌しおいる」こずに察し「代衚」ずいう甚語を甚いるこずにした぀たり我々が蚭定した目暙は「各分析者の誀り原因のタむプ分類を代衚する誀り原因のタむプ分類の䜜成」であるクラスタリングを行っおも目暙ずするタむプ分類を自動で䜜成できるわけではないがある皋床共通しおいる誀り原因を特定できそれらを元にクラスタリング結果を調敎するこずで目暙ずする誀り原因のタむプ分類が䜜成できるず考えた具䜓的には各自の蚭定した誀り原因を察応する事䟋を甚いおベクトル化しそれらのクラスタリングを行ったそのクラスタリング結果から統合版の誀り原因を蚭定しクラスタリング結果の埮調敎によっお最終的に9皮類の誀り原因を持぀統合版の誀り原因のタむプ分類を䜜成したこの9皮類の䞭の䞻芁な3぀の誀り原因により語矩曖昧性解消の誀りの9割が生じおいるこずが刀明した考察では誀り原因のタむプ分類間の類䌌床を定矩するこずで各分析者の䜜成した誀り原因のタむプ分類ず統合しお䜜成した誀り原因のタむプ分類が各分析者の芖点から䌌おいるこずを確認したこれは䜜成した誀り原因のタむプ分類が分析者7名のタむプ分類を代衚しおいるこずを瀺しおいるたた統合した誀り原因のタむプ分類ず各自の誀り原因のタむプ分類を比范しここで埗られた誀り原因のタむプ分類が暙準的であるこずも瀺した
V10N03-04
本論文ではNigamらによっお提案されたEMアルゎリズムを利甚した教垫なし孊習の手法\cite{nigam00}をSENSEVAL2の日本語翻蚳タスク\cite{sen2}で出題された名詞の語矩の曖昧性解消問題に適甚するその結果通垞の教垫付き孊習で埗られる分類芏則の粟床を向䞊させ埗るこずを瀺す自然蚀語凊理では個々の問題を分類問題ずしお定匏化し垰玍孊習の手法を利甚しおその問題を解決するずいうアプロヌチが倧きな成功をおさめおいるしかしこのアプロヌチには垰玍孊習で必芁ずされる蚓緎デヌタを甚意しなければならないずいう倧きな問題があるこの問題に察しお近幎少量のラベル付き蚓緎デヌタから埗られる分類噚の粟床を倧量のラベルなし蚓緎デヌタによっお高めおゆく教垫なし孊習が散芋される代衚的な手法ずしおCo-training\cite{blum98}ずEMアルゎリズムを利甚した手法\cite{nigam00}があるCo-trainingは2぀の独立した属性AずBを蚭定し䞀方の属性Aから構築される分類噚を利甚しおラベルなしデヌタにラベルクラスを付䞎するその䞭から信頌性のあるラベルが付䞎されたデヌタをラベル付き蚓緎デヌタに加えるこのようにしお远加されたラベル付き蚓緎デヌタはもう䞀方の属性Bから芋るずランダムなサンプルにラベル付けされたデヌタずしお振る舞うので属性Bから構築される分類噚の粟床が高たるこれをお互いに䜜甚し合うこずで分類噚の粟床が高められる䞀方EMアルゎリズムは郚分的に欠損倀のある䞍完党な芳枬デヌタ\(x_1,x_2,\cdots,x_N\)からそのデヌタを発生する確率モデル\(P_{\theta}(x)\)を掚定する手法である\(P_{\theta}(x)\)は未知パラメヌタ\(\theta\)を含み\(P_{\theta}(x)\)の掚定は\(\theta\)の掚定に垰着される分類問題の教垫なし孊習ではラベル付き蚓緎デヌタが完党な芳枬デヌタラベルなし蚓緎デヌタがラベルを欠損倀ずした䞍完党な芳枬デヌタずなるEMアルゎリズムは珟時点での\(\theta\)を䜿っおモデル\(P_{\theta}(c|x_i)\)のもずでの\(\logP_{\hat{\theta}}(x_i,c)\)の期埅倀を取るE-step次にこの期埅倀を最倧にするような\(\hat{\theta}\)を求めるM-Step\(\hat{\theta}\)を新たな\(\theta\)ずしお先のE-stepずM-stepを繰り返すここで\(c\)は欠損倀ずなるラベルであるEMアルゎリズムはパラメヌタ\(\theta\)ずモデル\(P_\theta(x)\)を適切に蚭定するこずで隠れマルコフモデルや文脈自由文法のパラメヌタ掚定あるいは名詞ず動詞間の関係クラスの教垫なし孊習\cite{rooth}\cite{torisawa}などに利甚できるそしおNigamらは文曞分類を題材にモデル\(P_\theta(x)\)をNaiveBayesのモデル\(\theta\)をラベル\(c\)のもずで玠性\(f\)が起る条件付き確率\(p(f|c)\)に蚭定するこずで教垫なし孊習を詊みおいる\cite{nigam00}NigamらのEMアルゎリズムを利甚した手法やCo-trainingはどちらも本来は文曞分類に察しお考案されおおり倚矩語の曖昧性解消に利甚できるかどうかは明らかではない倚矩語の曖昧性解消は自然蚀語凊理の䞭心的な課題でありこれらの手法が適甚できるこずが望たしいここではSENSEVAL2の日本語翻蚳タスクで出題された名詞を題材にEMアルゎリズムを利甚した教垫なし孊習の手法が名詞の語矩の曖昧性解消に適甚可胜であるこずを瀺す翻蚳タスクの出題圢匏はある単語\(w\)がマヌクされた日本語文曞である翻蚳タスクでは予め単語\(w\)に関するTranslationMemory以䞋TMず略すず呌ばれる日英の察蚳䟋文の集合が解答者に配られおいるそしお翻蚳タスクの解答圢匏は出題された文曞内においお泚目する単語\(w\)を英蚳する際に利甚できるTMの䟋文番号である\footnote{厳密には翻蚳システムも参加できるように英蚳自身を返す解答圢匏も認められおいるがここでは䟋文番号を返す解答圢匏のみを考える}぀たり翻蚳タスクは単語\(w\)の蚳を語矩ず考えた倚矩語の曖昧性解消問題ずなっおいるたた同時に翻蚳タスクはTMの䟋文番号をクラスず考えた堎合の分類問題ずしお扱えるここで泚意すべきは翻蚳タスクは蚓緎デヌタを䜜るのが困難な点であるTMは1぀の単語に察しお平均しお21.6䟋文がある今仮にある単語\(w\)の䟋文ずしお\(id_1\)から\(id_{20}\)たでの20䟋文がTMに蚘茉されおいたずする新たに蚓緎デヌタを䜜成する堎合単語\(w\)を含む新たな文を持っおきお\(id_1\)から\(id_{20}\)のどれか1぀のラベルを䞎える必芁がある〇か×かの二者択䞀は比范的容易であるが20個のラベルの䞭から最も適切な1぀を遞ぶのは非垞に負荷のかかる䜜業であるこのように翻蚳タスクは蚓緎デヌタを新たに䜜るのが困難であるために教垫なし孊習を適甚する栌奜のタスクになっおいる実隓ではSENSEVAL2の日本語翻蚳タスクで出題された党名詞20単語を甚いお本手法の評䟡を行う各単語に察しお平均70事䟋TMの䟋文も含むからなるラベル付き蚓緎デヌタず新聞蚘事1幎分から取り出した平均3,354事䟋からなるラベルなし蚓緎デヌタを䜜成し本手法を適甚したラベル付き蚓緎デヌタだけから孊習できた決定リストの正解率は58.9\,\%(コンテストでのIbarakiの成瞟)でありNaiveBayesによる分類噚の正解率は58.2\,\%であったそしお本手法を甚いおNaiveBayesによる分類噚の粟床を高めた結果61.8\,\%たで改善されたたた䞀郚蚓緎デヌタの䞍具合を修正するこずでNaiveBayesによる分類噚の正解率を62.3\,\%決定リストでの正解率を63.2\,\%に向䞊できた曎に本手法を甚いおNaiveBayesによる分類噚の正解率62.3\,\%を68.2\,\%たで高めるこずができた
V17N04-02
\label{sec:intro}今日Webからナヌザヌの望む情報を埗る手段ずしおGoogleなどのサヌチ゚ンゞンが䞀般的に利甚されるしかしナヌザヌの怜玢芁求に合臎しないWebペヌゞも倚数衚瀺されるため各ペヌゞがナヌザヌの望む情報を含むかどうかを刀断するのに時間ず劎力を割かなければならないこのような負担を軜枛するための怜玢支揎手法ずしお怜玢結果をクラスタに分類しお衚瀺するWeb文曞クラスタリングが挙げられるWebペヌゞのクラスタリング手法ずしおWebペヌゞのHTMLタグの構造\cite{Orihara08}やWebペヌゞ間のリンク関係\cite{Ohno06,Wang02}などWebペヌゞに特有の情報を甚いた手法も提案されおいるがWebペヌゞの内容Webペヌゞに含たれるテキスト・文章に基づく手法が䞀般的であり倚くの手法が提案されおいる\cite<e.g.,>{Eguchi99,Ferragina05,Hearst96,Hirao06,Narita03,Zamir98}Webペヌゞの内容に基づくクラスタリング手法は{\bfWebペヌゞ間の類䌌床に基づく手法}ず{\bf共通する語句に基づく手法}に倧別できる\cite{Fung03}前者はベクトル空間モデルなどを甚いお各文曞間の非類䌌床を蚈算しk-means法などのクラスタリングアルゎリズムを適甚する手法である䟋えば最初のWebペヌゞクラスタリングシステムず蚀われおいるScatter/Gather\cite{Hearst96}や江口らのシステム\cite{Eguchi99}はこの手法を甚いおいる類䌌床に基づく手法は文曞クラスタリング手法ずしお広く甚いられおいる\cite{Kishida03}が実時間性が芁求される怜玢結果のクラスタリングにはあたり適しおいないWebペヌゞ間の類䌌床を適切に蚈算するためにはWebペヌゞそのものを取埗する必芁があるがその取埗時間がかかるずずもに文曞芏暡が倧きくなるず類䌌床蚈算にも時間がかかるよっおサヌチ゚ンゞンの怜玢結果をクラスタリングする手法ずしおWebペヌゞスニペット集合に共通しお出珟する語句に基づく手法が倚く甚いられおいる\cite{Ferragina05,Fung03,Hirao06,Narita03,Zamir98}この手法では怜玢結果ずしお埗られるペヌゞタむトルやスニペットから䜕らかの方法を甚いお基準ずなる語句を抜出しそれらの語句を含む文曞集合をひず぀のクラスタずする䞀般的にひず぀のWebペヌゞスニペットには耇数の頻出語句が含たれるためこの手法は本質的に非排他的なクラスタリングひず぀の文曞を耇数のクラスタに割り振るこずを蚱すクラスタリングを行うこずになるこの手法はタむトルやスニペットの情報のみを甚いるために情報の取埗時間が短く文曞間の類䌌床を蚈算する必芁がないために凊理時間も短くノむズずなる単語が混ざりにくいなどの利点があるさらに\citeA{Zamir98}はスニペットのみの情報を甚いたクラスタリングの性胜はWebペヌゞ党䜓を甚いる堎合に比べお遜色ないこず共通語句に基づくクラスタリング手法がWebペヌゞ間の類䌌床に基づく手法よりも高性胜であるこずを実隓的に瀺しおいる共通語句に基づく手法で重芁ずなるのがクラスタのベヌスずなる語句の抜出手法である既存研究では文曞頻床\cite{Hirao06,Osinski05,Zamir98}tfidf\cite{Ferragina05,Zeng04}怜玢結果のランキング\cite{Narita03}語句の長さ\cite{Zamir98,Zeng04}などの情報を甚いお語句をランク付けし䞊䜍の語句を遞択するずいう手法が甚いられおいるしかしこの抜出方法では語句間の意味的な類䌌関係を考慮しおいないのでクラスタのベヌスずなる語句どうしが類䌌した話題を衚しおいるず同じ文曞を倚く含む類䌌したクラスタを出力しおしたうずいう欠点がある特に怜玢結果のWebペヌゞ集合には共通する話題が倚いこずを考えるずこの問題点は深刻である抜出語句からクラスタを䜜成した埌に重耇の倧きいクラスタをマヌゞする手法\cite<e.g.,>{Zamir98}も考えられおいるが話題が䌌おいるからクラスタが重耇する堎合ひず぀のクラスタずすべきである堎合ず耇数の異なる話題が共通しおいるから重耇する堎合別々のクラスタにすべきである堎合かの区別はできないこの問題に察しお本研究では語句間の意味関係を考慮しおクラスタのベヌスずなる語句を遞択するこずによっお類䌌したクラスタをできるだけ出力せずにWebペヌゞを分類できるず考えるさらに䜜成されるクラスタに含たれる文曞数はその語句の文曞頻床ず同じであるため文曞頻床が䜎い語句が重芁語ずしお倚く遞択される堎合にはどのクラスタにも属さない文曞の数が倚くなっおしたうそこで抜出語句を基準にWebペヌゞ集合に含たれる単語のクラスタを䜜成し単語グルヌプから文曞クラスタを䜜成するこずによっおどのクラスタにも属さないWebペヌゞを枛らすこずができるず考えられる本論文では以䞊の考え方に基づいお怜玢結果のスニペットずタむトルから互いに話題が類䌌しない重芁語を抜出しそれらを栞ずした単語グルヌプを生成し単語グルヌプに基づいおWebペヌゞをクラスタリングする手法を提案するそしお実際に人手で分類したWebペヌゞ矀を甚いお埓来手法語句間の類䌌床を考慮しない方法ずの比范評䟡を行い本手法のほうがクラスタリング性胜が高くか぀類䌌したクラスタを生成しおしたうずいう埓来手法の問題点が解消できるこずを瀺す
V13N03-09
\label{sec:hajimeni}\subsection{背景}むンタヌネットの普及によりむンタヌネット䞊に膚倧でか぀倚皮倚様なテキスト情報が蓄積されるようになっお久しいむンタヌネット䞊の膚倧なテキスト情報を扱うための技術ずしおテキスト怜玢自動芁玄質問応答等さたざたな知的情報アクセス技術に関する研究が掻発化しおいるが同様にむンタヌネット䞊の倚様なテキスト情報のうちこれたであたり研究察象ずされおこなかったものを扱うための技術も研究が掻発化しおきおいるこれたで研究察象ずされおきたテキスト情報は新聞蚘事孊術論文に代衚されるように事実を蚘述するものがほずんどであったそれに察しチャットWeb掲瀺板Weblog等の普及利甚者の増倧に瀺されるようにむンタヌネット䞊では䞀般の個人が手軜に情報発信できる環境が敎うずずもに個人の発信する情報にある察象に関するその人の評䟡等個人の意芋が倚数蚘述されるようになっおきおいるこの個人の評䟡に関する情報\textbf{評䟡情報}をテキスト䞭から抜出し敎理し提瀺するこずは察象の提䟛者である䌁業やサむト運営者たた察象を利甚する立堎の䞀般の人々双方にずっお利点ずなるこのため自然蚀語凊理の分野では近幎急速に評䟡情報を扱う研究が掻発化しおいる2004幎春にはAAAIのシンポゞりムずしお評䟡情報を扱う最初の䌚議が開催された\cite{aaai2004a}囜内でも2004幎床の蚀語凊理孊䌚幎次倧䌚では評䟡情報の抜出に関連する研究報告が数倚く芋られたそこで本解説論文ではテキストから評䟡情報を発芋抜出および敎理集玄する技術に぀いおその基盀ずなる研究から最近の研究たでを抂説するこずを目的ずする䞊述したようにこの研究領域ではここ数幎で爆発的に研究が増倧しおいるがそれらの研究を䜓系的に敎理抂説する解説論文はいただなく研究の珟状あるいは今埌の方向性を芋極めるのに研究者が苊劎しおいるのが珟状である本解説論文がその䞀助ずなれば幞いである\subsection{テキスト評䟡分析ずは--本論文で扱う問題領域--}個人の蚘述する「意芋」ず蚀われるものにはさたざたなものが存圚する意芋を䞋䜍分類するなら少なくずも以䞋のようなものがその範疇に含たれるこずになる.\begin{itemize}\item評䟡を蚘述するもの\item芁望芁求提案の衚明\item䞍安懞念䞍満満足等の感情を衚すもの\item認識印象を述べるもの\item賛吊の衚明\end{itemize}本解説論文ではこのうち「評䟡を蚘述するもの」を察象ずする研究を䞻に扱うこの分野でのこれたでの研究の倚くは以䞋の問題を解いおいるずいう颚に芁玄できる:\begin{quote}\tab{example1}のようなある察象の評䟡を蚘述しおいるテキスト断片に察しおその評䟡が肯定的な評䟡(たずえば「良い」)であるかあるいは吊定的な評䟡䟋えば「悪い」であるかを掚定する\end{quote}本皿ではこのような評䟡に関する分析を{\bfテキスト評䟡分析}ず呌び{\bfテキスト評䟡分析}を取り巻く諞研究の珟状を玹介するこの問題はもう少し具䜓的には肯定的な評䟡吊定的な評䟡の倀分類ずしお定匏化されるこずが倚いたた問題はテキスト断片の粒床によっお次の぀に倧別できる\begin{itemize}\item語句レベル\item文レベル\item文曞レベル\end{itemize}䟋えば\tab{example1}は文レベルでの倀分類である蚀うたでもなくこのテキスト断片の粒床ごずに問題の性質は倧きく異なるそれぞれの詳现に぀いおは\sec{aa}で述べる\begin{table}[t]\begin{center}\caption{評䟡を䌎うテキスト䟋}\label{tab:example1}\cite{morinaga2002a}䞭のTable1から䞀郚を抜粋しお再録\input{tab-example1.tex}\end{center}\end{table}\subsection{甚語の敎理}背景思想の違いの圱響などもありテキスト評䟡分析で利甚される甚語は各研究者間で統䞀されおいるずは蚀い難いそのためしばしば同䞀抂念が論文間においお異なった甚語で参照されおいる本皿では個人の評䟡に関する情報を\textbf{評䟡情報}評䟡情報の良い悪いに関する軞を\textbf{評䟡極性}ず呌ぶある評䟡情報が良い評䟡をも぀こずを\textbf{肯定極性}をも぀ず呌び逆に悪い評䟡をも぀こずを\textbf{吊定極性}をも぀ず呌ぶたた肯定極性か吊定極性をも぀評䟡情報がテキスト内で蚘述された衚珟を\textbf{評䟡衚珟}ず呌ぶ\tab{yougo}に本皿での甚語に察応する玹介論文においお䜿甚される代衚的な甚語を瀺す\tab{yougo}の\textbf{評䟡極性倀}ずは肯定極性ず吊定極性の間を連続的に捉え各評䟡極性の匷さを数倀化したものである評䟡極性倀は[-1,1]の範囲の実数倀ずしお䞎え正偎が肯定極性負偎が吊定極性に割り圓おられるこずが倚い\begin{table}[b]\begin{center}\caption{甚語の察応}\label{tab:yougo}\begin{tabular}{c|l}\hline\hline本皿での甚語&玹介論文においお䜿甚される代衚的な衚珟\\\hline{\bf評䟡情報}&sentiments,~~affectpartsofopinions,~~reputation,~~評刀\\{\bf評䟡極性}&semanticorientations~~polarity,~~sentimentpolarity\\{\bf肯定極性肯定}&positive,~~thumbsup,~~favorable,~~desirable,~~奜評\\{\bf吊定極性吊定}&negative,~~thumbsdown,~~unfavorable,~~undesirable,~~䞍評\\{\bf評䟡極性倀}&semanticorientationscore~~SO-score\\{\bf評䟡衚珟}&sentimentexpression,~~wordwithsentimentpolarity\\\hline\end{tabular}\end{center}\end{table}\subsection{本論文の構成}本論文の構成は以䞋の通りであるたず\sec{daizai}ではテキスト評䟡分析の題材ずなるテキストデヌタに぀いお述べる\sec{aa}ではテキスト評䟡分析を支える各芁玠技術に関する諞研究を玹介する続く\sec{appl}ではテキスト評䟡分析の応甚研究を玹介し\sec{kanren}でテキスト評䟡分析に関連するその他の話題を玹介する最埌に\sec{kadai}でテキスト評䟡分析で今埌取り扱うべき課題を述べ\sec{owarini}で本論文をたずめる
V28N02-08
入力文を単語の系列ぞず倉換する単語分割は自然蚀語凊理における重芁な凊理である䞭囜語や日本語のように単語境界をスペヌスなどで明瀺しない蚀語を凊理する堎合は䞀般的に入力ずなる自然文を単語列ぞず分割する必芁があるたた英語のようにスペヌスで単語区切りを明瀺する蚀語であっおも単語よりも小さい適切な単䜍に再分割を行うこずがタスクを解く䞊で重芁である\cite{peng2015named,peng2016improving,sennrich2016neural,he2017f,pranav20202kenize,bollegala2020language}埓来の自然蚀語凊理においお単語分割はモデルの孊習の前に行い孊習を通しお倉曎されるこずがない䞍可逆的な前凊理ずしお行われおきた%%%%図\ref{fgr:core_idea}\subref{fgr:core_idea_a}に瀺すように図\ref{fgr:core_idea}(a)に瀺すように孊習枈みの単語分割モデルを甚いお入力文を単語列ぞず倉換しこれを埌段タスクを解くためのモデル埌段モデルぞず入力するずいう凊理過皋が䞀般的であるこの単語分割では孊習枈みの単語分割モデルに基づいお入力文を尀もらしい単語列ぞず分割するしかしそのようにしお埗られた単語分割が埌段タスクを解く䞊で有効であるかは䞍明であり実際にその単語分割を甚いお孊習した埌段モデルの性胜を比范しおみなければ単語分割の評䟡はできない%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{28-2ia7f1.pdf}\end{center}%%%%\label{fgr:core_idea_a}%%%%\label{fgr:core_idea_b}\hangcaption{自然蚀語凊理における(a)埓来の䞍可逆な単語分割ず(b)本皿で提案する埌段タスクに察しお単語分割を最適化する手法の抂芁提案手法は埌段タスクの孊習損倱倀を甚いお埌段タスクの性胜が向䞊するような単語分割が埗られるように単語分割モデルを盎接最適化する}\label{fgr:core_idea}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%近幎の研究では単語分割をサンプリングし様々な単語分割を甚いお埌段タスクを孊習するこずで埌段モデルの性胜が向䞊するこずが瀺されおいる\cite{kudo2018subword,hiraoka2019stochastic,provilkov2019bpe}このような方策は未知語や衚蚘揺れに頑健な埌段モデルを䜜成するずいう点においお優れおいるが埌段タスクそのものに単語分割を最適化するずいう点に぀いおは考慮されおいない埌段タスクに適した単語分割が獲埗できれば埌段モデルの性胜のさらなる向䞊が埗られるず期埅されるたた耇数の単語分割の候補を同時に䜿甚するこずで単語分割に起因する埌段タスクの性胜䜎䞋を防ぐ方法も提案されおいる\cite{chen2017dag,zhang2018chinese,yang2018subword}この方法ではLSTM\cite{hochreiter1997long}をベヌスずした機構を甚いお入力文に぀いお可胜なあらゆる単語分割を考慮しながら文ベクトルを蚈算するこの方法は単語分割の倱敗が埌段タスクぞ䌝搬するこずを防ぐこずができるが可胜なあらゆる単語分割に぀いお毎回蚈算を行う必芁があるため蚈算コストが倧きいこれたでのアプロヌチずは異なり本研究では埌段タスクを孊習するために適切な単語分割を埌段タスクの孊習ず同時に自動で獲埗するこずを目的ずする%%%%本皿では図\ref{fgr:core_idea}\subref{fgr:core_idea_b}に瀺すように本皿では図\ref{fgr:core_idea}(b)に瀺すように埌段タスクずそれを孊習する埌段モデルに基づいお単語分割モデルを最適化する新たな手法を提案する提案手法は入力文の耇数の単語分割候補を甚いお文ベクトルを䜜成し埌段モデルぞず入力する埌段モデルの孊習損倱倀が䞋がるように単語分割モデルを曎新するこずで単語分割モデルは埌段タスクを解くために有甚な単語分割候補を出力するように孊習される提案手法は入力文を文ベクトルぞず倉換しお利甚する様々なタスクに利甚するこずが可胜である本皿では䞭囜語日本語英語における文曞分類の耇数タスクで実隓を行い提案手法の有効性を確認したさらに提案手法は倧芏暡コヌパスで事前孊習を行った゚ンコヌダヌに察しおも適甚可胜であるこずを瀺す様々なタスクで性胜の向䞊が報告されおいる事前孊習枈み゚ンコヌダヌであるBERT\cite{devlin2018bert}に察しお提案手法を適甚しその性胜が向䞊するこずを実隓により瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V04N03-03
\label{sec:intro}近幎膚倧な電子化された情報の䞭から必芁な情報を怜玢する技術の必芁性が高たっおいるむンタヌネットの爆発的な普及に䌎っおナヌザが求める情報を持぀wwwサヌバを怜玢するシステムが実際数倚く出珟しおきおいるしかしこれらの怜玢システムのほずんどはナヌザが入力した怜玢キヌワヌドそのものを含むテキスト(に察応したwwwサヌバ)を怜玢するシステムである怜玢キヌワヌドに意味的に類䌌しおいる単語たで考慮した\footnote{単にキヌワヌドを同矩語・類矩語のリストを䜿っお展開する埓来手法では䞍十分であり類䌌の床合に埓っお文曞を敎列させお䞊䜍のものだけナヌザに提瀺出来なくおはならないキヌワヌド「画家」に察しお同矩語「画䌯」や類矩語「むラストレヌタヌ」,「デザむナヌ」や䞊䜍抂念である「絵描き」,「芞術家」などたでも含むものを怜玢し類䌌床順に出力するこずが望たれる}怜玢(以䞋類䌌怜玢ず呌ぶ)は出来ない䞀方シ゜ヌラスに基づく意味的類䌌性を䜿った翻蚳解析文曞怜玢などの研究が行なわれおきおいるただこれらの先行研究には(1)シ゜ヌラスの階局構造が平衡しおいるず仮定しおいるずいう問題ず(2)単語の倚矩性の解消を行なっおいないずいう問題があった本論文では階局構造が平衡しおいないシ゜ヌラスにも適甚できるより䞀般的な単語間の意味的類䌌床を提案する本提案では各単語が担う抂念間の最䞋䜍共通䞊䜍抂念が有する䞋䜍抂念の総数が少ないほど単語間の類䌌床が倧きくなる筆者らはこの意味的類䌌床ず倧芏暡シ゜ヌラスの䞀぀であるEDRシ゜ヌラスを䜿っお類䌌怜玢システムを実装したさらに粟床を向䞊させるために単語の倚矩解消手法をこの怜玢システムに導入した本類䌌怜玢システムは単語間の物理的近さず単語の重芁床を甚いた拡匵論理型の埓来システムに基づいおいるこの埓来システムずの比范実隓を行ない意味的類䌌性ず倚矩解消を甚いた提案の類䌌怜玢手法\footnote{本手法では類矩語を怜玢可胜にするこずによっお再珟率を䞊げその範囲内で倚矩によるノむズを排陀し適合率を䞊げるこずを目指しおいるさらに再珟率を重芖する堎合には関連語たで含めお怜玢するこずが必芁ず考えられる}によっお再珟率・適合率が向䞊したこずを確認した以䞋\ref{sec:method}節で提案した意味的類䌌床採甚した倚矩解消手法それらを甚いた類䌌怜玢ベヌスずなる拡匵論理型怜玢に぀いお瀺し\ref{sec:experiment}節で前節で述べた類䌌怜玢手法による適合率・再珟率の改善及び倚矩解消手法の比范に぀いお瀺し\ref{sec:conclusion}節でたずめる
V20N03-05
近幎TwitterやFacebookなどの゜ヌシャルメディアが瀟䌚においお倧きな存圚感を瀺しおいる特にTwitterは情報発信の手軜さやリアルタむム性が魅力であり有名人のニュヌススポヌツなどの囜際詊合の勝利灜害の発生などの速報アメリカ倧統領遞挙に代衚される遞挙掻動アラブの春2010幎2011幎やむギリスの暎動2011幎など瀟䌚に倧きな圱響を䞎えるメディアになっおいる2011幎3月に発生した東日本倧震灜においおも安吊確認や被灜者支揎のために゜ヌシャルメディアが掻躍したTwitter䞊ではリアルタむムな情報亀換が行われおいるが誀った情報や噂も故意にあるいは故意ではなくずも広たっおしたうこずがある東日本倧震灜での有名な䟋ずしおは「コスモ石油の火灜に䌎い有害物質の雚が降る」や「地震で孀立しおいる宮城県花山村に救助が来ず赀ちゃんや老人が逓死しおいる」などの誀情報の拡散が挙げられるこのような誀情報の拡散は無甚な混乱を招くだけでなく健康被害や颚評被害などの2次的な損害をもたらす1923幎に発生した関東倧震灜の時も根拠のない颚説や流蚀が広たったず蚀われおいるが科孊技術がこれほど進歩した2011幎でも流蚀を防げなかったこのような反省からTwitter䞊の情報の\addspan{信憑性}を刀断する技術に泚目が集たっおいるしかしながら情報の\addspan{信憑性}をコンピュヌタが自動的に刀断するのは技術面および実甚面においお困難が䌎うコンピュヌタが情報の\addspan{信憑性}を掚定するには倧量の知識を䜿っお自動掚論を行う必芁があるが実甚に耐えうる知識獲埗や掚論手法はただ確立できおいないたた情報の\addspan{信憑性}は人間にも分からないこずが倚い䟋えば「ひたわりは土壌の攟射性セシりムの陀去に効果がある」ずいう情報が間違いであるこずは震灜埌に実際にひたわりを怍えお実隓するたで怜蚌できなかったさらに我々は情報の\addspan{信憑性}ず効甚のトレヌドオフを考えお行動決定しおいるある情報の\addspan{信憑性}が䜎くおもその情報を信じなかったこずによるリスクが高ければその情報を信じお行動するのは劥圓な遞択ず蚀えるそこで我々はツむヌトの\addspan{信憑性}を盎接刀断するのではなくそのツむヌトの情報の「裏」を取るようなツむヌトを提瀺するこずで情報の䟡倀刀断を支揎するこずを考えおいる図\ref{fig:map}に「む゜ゞンを飲めば甲状腺がんを防げる」ずいう内容のツむヌト䞭心に察する呚囲の反応の䟋を瀺したこのツむヌトに察しお同意する意芋反察する意芋などを提瀺するこずでこの情報の根拠や問題点他人の刀断などが明らかになる䟋えば図\ref{fig:map}巊䞊のツむヌト「これっお本圓」は䞭心のツむヌトに察しお疑問を呈しおおり図\ref{fig:map}巊䞋のツむヌト「これデマですRT@ttaro:む゜ゞンを飲めば甲状腺がんを防げるよ」は䞭心のツむヌトに察しお反論を行っおいるこれらのツむヌト間の関係情報を甚いれば䞭心のツむヌトに察しお倚くの反論・疑問が寄せられおいるため䞭心のツむヌトの信憑性は怪しいず刀断したり右䞋のツむヌトのURLの情報を読むこずで远加情報を埗るこずができる\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{20-3ia16f1.eps}\end{center}\caption{返信・非公匏リツむヌトもしくは内容に基づくツむヌト間の論述関係}\label{fig:map}\vspace{-0.5\Cvs}\end{figure}Twitterにおいお特城的なのはツむヌト間に返信\footnote{メヌルで返信を行うずきに返信元の内容を消去しおから返信内容を曞く状況に盞圓するTwitterのメタデヌタ䞊ではどのツむヌトに察しお返信を行ったのかずいう情報が残されおいる}や非公匏リツむヌト\footnote{メヌルで返信を行うずきに返信元の内容を匕甚したたたにしおおく状況に盞圓する\addspan{元のツむヌトをそのたたの圢でフォロワヌに送る公匏リツむヌトずは異なりTwitterが提䟛しおいる機胜ではないがサヌドパヌティ補のクラむアントでサポヌトされおおり頻繁に利甚されおいる}}などの\addspan{圢匏を取った投皿が可胜な}点である䟋えば図\ref{fig:map}巊䞊のツむヌトは䞭心のツむヌトに察する発蚀であるこず図\ref{fig:map}巊䞋ず右䞊のツむヌトは䞭心のツむヌトを匕甚したこずが蚘されおいるこれに察し図\ref{fig:map}右䞋のツむヌトは返信や非公匏リツむヌトの\addspan{圢匏を取っおいないため䞭心のツむヌトを芋お投皿されたものかは䞍明である}本研究では返信や非公匏リツむヌトの圢匏を取ったツむヌト返信ツむヌトに着目しツむヌト間の論述的な関係を認識する手法を提案する具䜓的には返信ツむヌトによっお投皿者の「同意」「反論」「疑問」などの態床が衚明されるず考えこれらの態床を掚定する分類噚を教垫有り孊習で構築する評䟡実隓では返信で衚明される態床の掚定性胜を報告するさらに既存の含意関係認識噚をこのタスクに適甚し盎接的に返信関係のないツむヌト間の論述的な関係の掚定を行いその実隓結果を報告する
V21N02-06
ここ数幎Webなどの倧量の電子化テキストに珟れる他者が発信した意芋情報を抜出し集玄や可芖化を行うこずで䞖論調査や評刀分析ずいった応甚を実珟する研究が進んでいる\cite{pang2008,liu2010,otsuka2007,inui2006}これらの研究を総称しお意芋分析({\itSentimentAnalysis})あるいは意芋マむニング({\itOpinionMining})ず呌ぶ\cite{pang2008}察象ずなる文曞ゞャンルは報道機関が配信するニュヌスWeb䞊のレビュヌサむト個人が自身の䜓隓や意芋を蚘述するブログやマむクロブログなどであり政策や遞挙のための情報分析䞖論調査商品や映画やレストラン・ホテルなどのサヌビスの評刀分析トレンド分析などに぀いお実甚化が進められおいる珟圚の意芋分析の研究は技術は掗緎され応甚範囲は広がり぀぀あるもののここ数幎埓来のやり方を倧きく倉えるような提案は著者の知る限りではあたり芋圓たらないその結果意芋質問応答やドメむンを暪断した意芋分析ずいった難易床の高い応甚は技術の壁にぶ぀かっおいる印象を持っおいる意芋質問応答はfactoid型すなわち埓来の質問応答技術に比べお回答が長くなる傟向がありたた質問に察する正答は1぀だけではなく耇数の意芋を集玄したほうが適切である堎合が倚い初期の研究\cite{stoyanov2005emnlp}では文や節などの単䜍を䞻芳性などの情報に基づきフィルタリングするこずで回答が埗られる可胜性が増すこずが指摘されおいたその埌の研究\cite{balahur2010ecai}によるず評䟡型䌚議TAC(TextAnalysisConference)で提䟛されたブログからの意芋質問応答・芁玄のデヌタセット\cite{dang2008tac}\footnote{http://www.nist.gov/tac/data/past/2008/OpSummQA08.html}を甚いた実隓ではブログを察象ずしお特定の事柄に察する意芋を問い合わせ回答を埗るずいうタスクに぀いお質問回答を同䞀の極性や話題によりフィルタリングするこずが有効でありたた耇数の連続する文を抜出するこずが効果的であるが意味圹割付䞎などに基づくフィルタリングは必ずしも有効な結果が埗られおいないさらにさたざたな識者や組織により衚明されおいる意芋を話題別に集玄するタスク\cite{stoy2011ranlp}などの提案もある本研究では耇数の個人的な意芋や䜓隓が含たれる情報を集玄しお回答ずしお適切に構成するためには埓来の意芋の属性䞻芳性極性意芋保有者などにずどたらず意芋の詳现なタむプをアノテヌトし質問ず回答の構造に぀いお分析を進める必芁があるず考えるこれにより耇数の個人的な意芋や䜓隓を詳现なタむプに基づき適切な順序で配眮するこずにより文章ずしお自然な回答を提䟛できるず考えおいるたた質問ず回答を含む文曞ゞャンルずしおYahoo!知恵袋\footnote{http://chiebukuro.yahoo.co.jp/}などのコミュニティQAサむトがあり意芋質問の刀別のために利甚されおいる具䜓的には質問に぀いお䞻芳性を刀別するためには質問ず回答䞭の手がかりを区別しお利甚するこずが有効ずいう研究\cite{li2008sigir}や䞻芳を䌎う回答を求める質問を厳密に定矩しそのような質問は人間に察しお回答を求めるずいう応甚を目指しおいる研究が存圚する\cite{aikawa2011tod}これらの研究は䞻芳性を刀別する特城が質問ず回答ずの間で明確ではないが関連があるこずず意芋を問う質問が刀別できたずしおも適切な回答を自動的に構成するこずが難しいこずを瀺唆しおいる䞀般に質問に察する回答を怜玢するためには質問に出珟しやすい語圙ず回答に出珟しやすい語圙ずのギャップを解消するためにその察応関係をコヌパスから孊習するこずにより解決するための研究が行われおいる\cite{abe2011yans,berger2000sigir}䞀方で意芋分析の研究は文曞ゞャンル\footnote{文曞ゞャンルずは文曞の曞き手ず読み手ずの間で読む行為を通じたコミュニケヌションの共通パタンを想定できる文曞矀を指す抂念ず䜍眮づけるこずができる\cite{bazerman2004}}に応じお芁求されるタスクが異なり文曞に珟れる意芋の性質も異なるしたがっお意芋分析の研究にはコヌパスが欠かせないが珟状ではニュヌスレビュヌブログなどの文曞ゞャンルが䞻な察象ずなっおいる\cite{seki2013tod}本研究では埓来の研究ずは異なり質問ず回答を含む察話型の文曞ゞャンル具䜓的には囜立囜語研究所の『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』(BCCWJ)\cite{maekawa2011bccwj,yamasaki2011bccwj,bccwj2012}\footnote{http://www.ninjal.ac.jp/corpus\_center/bccwj/}䞭のYahoo!知恵袋\footnote{http://chiebukuro.yahoo.co.jp/}を察象ずしお質問ずそれに察する回答に詳现な意芋情報のアノテヌションを行うこずにより質問ず回答䞭の意芋の構造やその察応関係を明らかにするための基盀ずなるコヌパスの提䟛を目指しおいるただし䞀口に意芋ずいっおもその特城はさたざたである意芋の定矩の範囲は広く䞻芳性などの広い抂念を察象ずした堎合評䟡感情意芋態床掚枬などの䜕を察象ずするかを決定するこずも重芁である\cite{wiebe2005lre,koba2006signl}本研究では態床の詳现分類であるアプレむザル理論\cite{martin2005}を参考に詳现な分類䜓系に基づく意芋情報をアノテヌトするこずにより質問に察する回答ずしお出珟する意芋の傟向を意芋の性質の違いから明らかにするこずを目指す䞀方で埓来の意芋分析では単䞀のドメむンを察象ずしお研究がなされおきたそれはドメむンに応じお䞻芳性極性を刀別したり意芋の察象やそのアスペクトを抜出するための教垫あり孊習に甚いる玠性が異なるからであるしかし珟実瀟䌚では耇数のドメむンを暪断しお意芋分析を行うこずが求められる堎面が少なくないこの課題に向けた解決のための研究ずしお耇数のドメむンを察象ずした意芋分析に関する研究\cite{blit2007acl,pono2012emnlp,he2011acl,bolle2011acl,li2012acl}があるこれは耇数ドメむンにおいお共通に出珟する意芋衚珟や意芋衚珟間あるいは意芋の察象間の類䌌性を手がかりずしお蚓緎デヌタず評䟡デヌタずの䞍敎合を緩和させようずいう詊みである英語に぀いおはAmazonレビュヌを察象ずしたコヌパス\footnote{http://www.cs.jhu.edu/$\sim$mdredze/datasets/sentiment/}が公開されおおり䞀連の関連研究ではこのコヌパスを䜿甚した研究が行われおいるが日本語で同様のコヌパスは流通しおいない\cite{seki2013tod}したがっおこうした研究を促進するためには日本語で同様のコヌパスを開発する必芁があるたたレビュヌにずどたらない広い範囲のドメむンを察象ずした意芋の違いなども明らかにする必芁がある本研究が察象ずするコミュニティQAはブログなどず比范しおカテゎリに察しお投皿内容が適合しおいるずいう特城がある具䜓的にはコミュニティQAサヌビスにおいおナヌザは適切な回答を埗る必芁性から提䟛しおいる質問カテゎリ\footnote{http://list.chiebukuro.yahoo.co.jp/dir/dir\_list.php?fr=common-navi}に察しお適合した投皿を行うこれはさたざたな話題を投皿するため必ずしも事前に蚭定したカテゎリにはそぐわない話題を投皿する傟向のあるブログずの倧きな違いであるたたニュヌスやレビュヌず比べるず生掻に密着した倚様な話題が投皿されるこれらを螏たえYahoo!知恵袋の耇数の質問カテゎリを察象ずしたコヌパスを開発し詳现な分類䜓系に基づく意芋情報を重ね合わせお分析するこずによりドメむンごずの意芋の傟向の違いを明らかにするこずを目指す本論文の構成は以䞋のずおりである\ref{sec:related}節では関連研究を玹介する\ref{sec:corpus}節ではコミュニティQAを察象ずした意芋分析のためのアノテヌションの方針に぀いお述べる\ref{sec:communityQA_annotation}節ではコミュニティQAを察象ずした意芋情報のアノテヌション䜜業の特城に぀いお議論する\ref{sec:analysis}節ではYahoo!知恵袋を察象ずしお構築した意芋分析コヌパスを䜿甚しお質問ず回答やドメむンあるいはコミュニケヌションの目的に応じお出珟する意芋の性質の違いを明らかにする最埌に\ref{sec:conclusion}節で結論をたずめる
V06N04-02
本皿では音声を甚いお人間ず機械が察話をする際の察話過皋を認知プロセスずしおずらえたモデルを提案する察話システムをむンタラクティブに動䜜させるためには発話理解から応答生成たでを段階的に管理する{\dg発話理解・生成機構}ず発話列をセグメント化し焊点および意図ず関連付けお構造的にずらえる{\dg察話管理機構}ずが必芁であるさらに入力に音声を甚いた音声察話システムでは音声の誀認識による゚ラヌを扱う機構を組み蟌む必芁があるこれらの機構は埓来比范的独立しお研究されおきた発話理解から応答生成たでを通しおモデル化したものに関しおは倧きく分類しお䞊列マルチ゚ヌゞェント(およびそれに付随する分散デヌタベヌス)によるモデル\cite{peckham91}ず逐次的なモゞュヌルの結合によるモデル\cite{jonsson91},\cite{airenti93}ずが提案されおいる䞊列マルチ゚ヌゞェントモデルは様々なレベルの制玄を同時に発話理解・生成に甚いおいるずいう人間の認知プロセスのモデル化になっおいるが制埡の難しさ・確実な動䜜保蚌の難しさから察話システムの実珟には逐次的なモゞュヌル結合方匏がよく甚いられおいる逐次的なモゞュヌル結合方匏においお音声察話システムに䞍可欠な発話の柔軟な解釈や次発話の予枬を行うためには個々のモゞュヌルが垞に参照できる情報を集䞭的に管理する察話管理機構が必芁になる察話管理機構に関しおGroszらは蚀語構造・意図構造・泚意状態の3芁玠に分割しおモデル化を行っおいる\cite{grosz86}蚀語構造をずらえる方法ずしおはスタックによるモデル化\cite{grosz86},\cite{allen96},\cite{jonsson91}\footnote{\cite{jonsson91}ではやりずり(働き掛け応答)単䜍を察話朚によっお管理しおいるがこの察話朚は働き掛け応答の2分朚の䞭にあらたなやりずりが挿入できるずいう圢匏なので本質的にはスタックず同機胜であるず考えられる}ずAND-OR朚によるモデル化\cite{young89},\cite{smith94},\cite{smith95}があるスタックによるモデル化は実珟しやすく泚意状態ずの関係が明確であるずいう利点を持぀しかし入れ子構造をなさないような副察話が生じた堎合にその管理が難しいたたナヌザから䞻導暩を取る発話(兞型的にはナヌザの誀った知識・方略を協調的に修正する発話)を生成した堎合にはいく぀かのスタック芁玠のポップを䌎うこずが倚くナヌザが䞻導暩を改めお取ろうずしたずきに必芁な情報がスタックから消えおいるずいう状況が生じるたた原則ずしおスタックからポップした情報にはアクセスできないので音声の誀認識による誀解を(しばらく察話が進んだ埌で)修正する必芁のある音声察話システムに甚いるには適しおいない䞀方AND-OR朚によるモデル化は基本的にタスクの問題構造の蚘述でありGroszらの蚀語構造ず意図構造ずを混同しおしたっおいるのでタスクの問題構造に埓わない察話(䟋えば詳现化察話やシステムの胜力に関するメタ的な質問など)は特別に扱わなければならないずいう欠点を持぀これらのこずを考え合わせるず音声察話に適した察話管理は焊点ずする範囲を適圓に絞りながらも過去の察話履歎にアクセスする可胜性を残した方法を甚いお蚀語構造ず意図構造を区別しお管理する必芁があるずいえる\cite{airenti93}では蚀語構造ず意図構造ずを区別しおモデル化しこれらを䌚話ゲヌムず行動ゲヌムず呌んでいるしかしそれぞれのゲヌムがどのように衚珟されるかに぀いおは郚分的にしか瀺されおおらず音声察話システムを構成するには䞍十分であるずいえるさらに音声察話システムに適甚する察話モデルには音声の誀認識による゚ラヌに察凊する機胜が䞍可欠である埓来研究の倚くは発話単䜍でのロバストな解析を実珟するこずに目暙が眮かれ\cite{kawa95}いく぀かの䟋倖を陀いおは察話システムに入力される発話たたは意味衚珟はナヌザの意図したものであるこずが前提になっおいたしかしある単語が同䞀カテゎリヌの単語ず眮き換わった堎合や遞択栌に関する情報が欠萜しおいた堎合などはロバストな解析では察凊できないので察話レベルでの察凊が必芁ずなる以䞊の議論より我々は音声察話システムのための察話モデルずしお逐次的なモゞュヌル結合による発話理解・生成機構蚀語構造ず意図構造ずを区別した察話管理機構それら盞互の密接な情報のやりずりによる頑健な凊理の実珟が必芁であるず考えた本皿で提案するモデルは(1)\cite{airenti93}で提案された䌝達行為理解のプロセスモデルを音声察話システムに適甚可胜なレベルたで具䜓化し(2)それらず蚀語構造を衚珟した䌚話空間意図構造を衚珟した問題解決空間ずのやりずりを芏定し(3)個々のプロセスで同定可胜な誀りぞの察凊法を網矅的に蚘述したものであるこのモデルを実装するこずによっおある皋床の゚ラヌにも察凊できる協調的な音声察話システムの実珟が期埅できる以埌本皿では我々のモデルに関しお発話理解・生成機構䌚話レベルの管理機構問題解決レベルの管理機構に぀いお順に説明し最埌に動䜜䟋を瀺す
V06N05-04
倚蚀語話し蚀葉翻蚳システムの凊理には文法から逞脱した衚珟などを含めた倚様な衚珟を扱える頑健性円滑なコミュニケヌションのための実時間性原蚀語ず目的蚀語の様々なペアに適甚できる汎甚性が必芁である倚様な話し蚀葉衚珟をカバヌするために詳现な構文意味芏則を倧量に蚘述する芏則利甚型(rule-based)凊理は倚蚀語翻蚳にずっおは経枈的な手法でない䞀方甚䟋利甚型(example-based)凊理は翻蚳䟋の远加により翻蚳性胜を向䞊させおいく汎甚性の高い手法であるただし生デヌタに近い状態の翻蚳䟋をそのたた䜿うず入力文に類䌌する翻蚳䟋が存圚しない堎合が倚くなる翻蚳䟋を組み合わせお翻蚳結果を䜜り䞊げるには高床な凊理が必芁になるなどの問題が起こり倚様な衚珟に察しお高粟床の翻蚳を実珟するこずが困難になるそこで単玔な構文構造や意味構造ぞ加工した甚䟋を組み合わせお利甚すれば単玔な解析を䜿うこずによっお頑健性も汎甚性も高い翻蚳凊理が実珟できる筆者らはパタン照合(patternmatching)による構文解析ず甚䟋利甚型凊理を甚いた倉換䞻導型機械翻蚳(Transfer-DrivenMachineTranslation,以䞋TDMTず呌ぶ)を話し蚀葉の翻蚳手法ずしお提案し「囜際䌚議に関する問い合わせ䌚話」を察象ずする日英翻蚳にTDMTを適甚した~\cite{Furuse}しかしこの時点のTDMTは頑健性実時間性汎甚性においおただ問題があった文献\cite{Furuse}では倚様な衚珟をカバヌするために衚局パタンず品詞列パタンの䜿い分けパタンを適甚するための入力文の修正などを行なっおいた䟋えば名詞列に぀いおある堎合は耇合名詞を衚すのに品詞列パタンを照合させ別の堎合は助詞を補完しお衚局パタンを照合させおいたしかしどのようにパタンを蚘述すべきかどのような堎合にどのように入力文を修正すべきかなどの基準が䞍明瞭であったそのため誀った助詞を補完したり補完の必芁性を正確に刀別できなかったりする堎合があり倚蚀語翻蚳ぞ展開するための汎甚性に問題を残しおいたたた限られた長さの耇合名詞を品詞列パタンにより蚘述しおいたため任意の長さの耇合名詞を扱うこずができないなど頑健性にも問題があったさらに解析途䞭で構文構造候補を絞り蟌むこずができない構文解析アルゎリズムを採甚しおいたため構文的な曖昧性の倚い耇文などに察しお凊理時間が増倧するずいう実時間性の問題もあった本論文ではこれらの問題を解決するために衚局パタンのみを甚いた統䞀的な枠組でパタンの蚘述や照合入力文の修正を行なう構成玠境界解析(constituentboundaryparsing)を提案し構成玠境界解析を導入した新しいTDMTが倚蚀語話し蚀葉翻蚳~\cite{Furuse95,Yamamoto96}に察しお有効な手法であるこずを評䟡実隓結果により瀺すたた構成玠境界解析ではチャヌト法に基づくアルゎリズムで逐次的(left-to-right)に入力文の語を読み蟌んで解析途䞭で候補を絞り蟌みながらボトムアップに構文構造を䜜り䞊げるこずにより効率的な構文解析が行なえるこずも瀺す珟圚は「囜際䌚議に関する問い合わせ䌚話」よりも堎面状況が倚様である「旅行䌚話」を翻蚳察象ずし日英双方向日韓双方向などの倚蚀語話し蚀葉翻蚳システムを構築しおいるシステムは構成玠境界解析ず甚䟋利甚型凊理を組み合わせた新しいTDMTの枠組により倚様な衚珟の旅行䌚話文を話し手の意図が理解可胜な結果ぞ実時間で翻蚳するこずができるパタンや甚䟋を利甚する頑健な翻蚳手法ずしお原蚀語ず目的蚀語のCFG芏則を察応させたパタンを入力文に照合させる手法~\cite{Watanabe}詳现な構文意味芏則を利甚する翻蚳を䜵甚する手法なども提案されおいる~\cite{Brown,Kato,Shirai}前者は衚局語句だけでなく现かい属性を䜿っおパタンを蚘述するこずがありパタンの蚘述は必ずしも容易でないたた解析䞭で競合するCFG芏則が倚くなり凊理時間が増倧しやすい埌者は入力文がパタンや甚䟋にヒットすれば高品質の翻蚳結果を埗られるが倚様な入力文に察しお高いヒット率を実珟するのは容易ではないたた倚蚀語翻蚳ぞ展開する際に様々な蚀語ペアの翻蚳に察しお詳现な構文意味芏則をそれぞれ甚意するのも容易でないこれらの手法に比べおTDMTは衚局パタンのみの照合を行なうので実時間性の点で有利であるパタンの蚘述も容易でありパタンを組み合わせるこずにより他の翻蚳手法を䜵甚しなくおも倚様な入力文に察応でき頑健性においおも倚蚀語翻蚳を実珟する汎甚性においおも有利である以䞋2節で構成玠境界解析ず甚䟋利甚型凊理を組み合わせたTDMTの枠組3節でパタンによる構文構造の蚘述4節で構成玠境界解析による構文構造の導出5節で甚䟋利甚型凊理による最尀の原蚀語構文構造の決定法ず目的蚀語ぞの倉換6節で解析途䞭での構文構造候補の絞り蟌みに぀いお説明し7節で日英双方向ず日韓双方向の話し蚀葉翻蚳の評䟡実隓結果により本論文で提案するTDMTの有効性を瀺す
V05N04-08
韓囜においお日本語は技術の分野のみではなく,経枈などの他の分野においおも英語に次ぐ重芁な蚀語の䞀぀になっおいる.しかし,日本語が自由に操れる人は少ない.このような背景により,機械翻蚳に関する研究が韓囜に玹介され始めた幎代の初めから日韓機械翻蚳に察する期埅はかなり高い状況であった.このような期埅が実り,90幎代に入り,韓囜,あるいは日本で開発された䜿甚可胜な日韓機械翻蚳システム5皮が垂販されるようになった.しかし,珟圚垂販されおいる商甚日韓機械翻蚳システムは,日本語ず韓囜語の蚀語構造の類䌌点などによる䞀般ナヌザたちの高い期埅ずは裏腹にその翻蚳品質は䜎いレベルにずどたっおいる.このような珟実を螏たえ,日韓機械翻蚳システムの掻性化を達成するために,珟圚の日韓機械翻蚳システムが持っおいる問題点を客芳的に分析,評䟡し,その問題点の圚凊を解明し,解決法を探す必芁がある.そのためには,珟圚の機械翻蚳システムに察する客芳的分析ず評䟡が前提ずなる.本技術資料は,四぀の商甚日韓機械翻蚳システムを分析・評䟡し,技術的珟象を把握,その問題点を分析するこずにより今埌の開発䜜業に有効ないく぀かの提蚀を行うのに目的がある.このような努力の䞀環ずしお,筆者は\cite{choiandkim}を発衚した.しかし,その埌,韓囜囜内では\cite{choiandkim}で評䟡察象にした各システムのアップグレヌドや新しいシステムの出珟ずいう状況の倉化があったのため,珟時点での分析・評䟡ず\cite{choiandkim}で明らかになった問題点ずを比范するこずにより,解決された問題ず未解決の問題がどのようなものであるかを把握,短期的解決課題ず長期的解決課題の性栌をより明確にする必芁が出おきた.翻蚳システムの評䟡には様々な偎面からの評䟡が必芁であり,倚様な評䟡法方が提案されおいる\cite{dijk,White,Whiteandconnel,井䜐原}.本技術資料では\cite{arnold}で提瀺されたナヌザサむドからの翻蚳品質の評䟡ずいえるDeclarativeEvaluation,開発偎からの評䟡であるずいえるTypologicalEvaluation,経枈的立堎からのシステムの効甚性の評䟡であるずいえるOperationalEvaluationの䞉぀の立堎からの評䟡ずシステムの性胜向䞊床評䟡ずいえるProgressEvaluationを行う.評䟡のための評䟡にならないよう,実際の生掻で機械翻蚳が甚いられるずいう状況を䜜るため,評䟡察象文を垂販されおいる98皮の日本語で曞かれた文庫本から盎接抜出し評䟡を行った.今回の評䟡結果ず\cite{choiandkim}を比范するず,開発者偎からの蚀語孊的凊理範囲の評䟡ずいえるTypologicalEvaluationではシステムによっおは倚少改善されたものが芋られるが,機械翻蚳凊理技術の最も重芁な郚分であるずいえる翻蚳技術そのものには倧きな進展は芋られない.ず同時に,ナヌザ偎からの翻蚳品質の向䞊も\cite{choiandkim}ずあたり倉わらないこずが明らかになった.これは今たでの日韓機械翻蚳システムの開発で甚いられた方法である䞀般の文法曞ず䞀般蟞曞に基づく挔繹的翻蚳芏則および知識氎準ではこれ以䞊の発展は期埅できないこずを物語るものであるず考えられる.この限界を乗り越えるためには実際の人間の蚀語生掻で甚いられる日本語—韓囜語間の倧量の察蚳甚䟋集の構築ずそれを甚いた日本語ず韓囜語の客芳的で䞀貫性のある翻蚳モデルの確立,倧量の甚䟋に基づく垰玍的翻蚳芏則および知識の開発ず蓄積が前提ずなる必芁がある.効甚性の評䟡ずいえるOperationalEvaluationではすべおのシステムが韓囜語Windows95で運甚されるようになり,日本語原文入力ツヌルの支揎,むンタヌネット翻蚳支揎などずいうように倧きく進展したずいえる.
V06N06-03
耇数の関連蚘事に察する芁玄手法に぀いお述べる近幎新聞蚘事は機械可読の圢でも提䟛され容易に怜玢するこずができるようになったその䞀方で怜玢の察象が長期に及ぶ事件などの堎合怜玢結果が膚倧ずなり党おの蚘事に目を通すためには倚倧な時間を芁するそのためこれら耇数の関連蚘事から芁玄を自動生成する手法は重芁であるそこで本研究では耇数の関連蚘事を自動芁玄するこずを目的ずする自動芁玄・抄録に関する研究は叀くから存圚する\cite{Okumura98}がそれらの倚くは単䞀の文曞を察象ずしおいる芁玄察象の文曞が耇数存圚し察象文曞間で重耇した蚘述がある堎合単䞀文曞を察象ずした芁玄を各々の文曞に適甚しただけでは重耇した内容を持぀可胜性がありこれに察凊しなければならない察象ずする新聞蚘事は特殊な衚珟䞊の構成をもっおおり\cite{Hirai84}各蚘事の芋出しを䞊べるず䞀連の蚘事の抂芁をある皋床把握するこずができるさらに詳现な情報を埗るためには蚘事の本文に目を通さなければならないずころが新聞蚘事の構成から各蚘事の第䞀段萜には蚘事の芁玄が蚘述されおいるこずが倚いこれを䞊べるず䞀連の蚘事の十分な芁玄になる可胜性があるしかし各蚘事は単独で読たれるこずを想定しお蚘述されおいるため各蚘事の第䞀段萜の矅列は重耇郚分が倚くなり冗長な印象を䞎えるため読みにくいそこで耇数の蚘事を1぀の察象ずしその䞭で重耇した郚分を特定削陀し芁玄を生成する必芁がある本論文で提案する手法は耇数関連蚘事党䜓から刀断しお重芁性が䜎い郚分を削陀するこずによっお芁玄を䜜成する重芁性が䜎い郚分を以䞋に瀺す冗長郚ず重耇郚の2぀に分けお考えるなお本論文で述べる手法が取り扱う具䜓的な冗長郚重耇郚は\ref{芁玄手法}節にお説明する\begin{description}\item[冗長郚]単䞀蚘事内で重芁でないず考えられる郚分\item[重耇郚]蚘事間で重耇した内容ずなっおいる郚分\end{description}埓来の単䞀文曞を察象ずした削陀による芁玄手法は換蚀するず冗長郚を削陀する手法であるずいえる重耇郚は耇数文曞をたずめお芁玄する堎合に考慮すべき郚分である本研究においお目暙ずする芁玄が満たすべき芁件は\begin{itemize}\itemそれぞれの単䞀蚘事においお冗長郚を含たないこず\item蚘事党䜓を通しお重耇郚を含たないこず\item芁玄を読むだけで䞀連の蚘事の抂芁を理解できるこず\itemそのために各蚘事の芁玄は時間順に䞊べられおいるこず\itemただし各蚘事の芁玄は芋出しの矅列より詳しい情報を持぀こず\end{itemize}である本研究では時間順に䞊べた各蚘事の第䞀段萜に察しお芁玄手法を適甚し蚘事党䜓の芁玄を生成するしたがっお本手法により生成される芁玄は芋出しの矅列よりも詳しいが第䞀段萜の矅列よりは短かい芁玄である以䞊により事件等の出来事に関する䞀連の流れが読みずれるず考える具䜓的な芁玄䟋ずしお付録\ref{ex_summary}を挙げるこの芁玄䟋は本論文の\ref{芁玄手法}節で説明する手法を適甚しお䜜成したこの芁玄䟋には重耇郚が倚く存圚しそれらが本芁玄手法によっお削陀された重耇郚の削陀はそれが正しく特定されおいる限り適切であるず考えるこずができるなぜならば重耇郚分が既知の情報しか持たず重芁性が䜎いこずは明らかだからであるたた実際の評䟡においおも芁玄䟋\ref{ex_summary}に぀いお本手法による削陀が䞍適切ずされた郚分はなかった冗長郚の特定は重芁性の指針を含むこずであり芁玄に察する芖点芁求する芁玄率などにより倉化するので評䟡もゆれるこずが考えられるこれは埓来の単䞀文曞に察する芁玄評䟡においおも同様に問題ずされおいるこずであるしたがっお付録\ref{ex_summary}に挙げた芁玄䟋も重耇郚の削陀に関しおは劥圓であるず蚀えるが冗長郚の削陀に぀いおはその特定が䞍十分であり削陀が䞍適切である郚分が存圚するず蚀えるしかしながら付録\ref{ex_summary}に挙げた芁玄䟋は実際のずころ蚘事の抂芁を把握するためには十分な芁玄になっおいる評䟡においおも削陀が䞍適切であるず指摘された郚分はなく冗長であるず指摘された郚分を数ヶ所含んだ芁玄である新聞蚘事怜玢時などにおいお利甚者が関連する䞀連の蚘事の芁玄を求めるこずは関連蚘事数が倚ければ倚いほど頻繁に起こるず想定できるこのずき本研究が目的ずする芁玄によっお関連蚘事矀党䜓の抂芁を知るこずができれば次の怜玢ぞの重芁な情報提䟛が可胜ずなるたた芋出しの矅列のみでは情報量ずしお䞍十分であるが第䞀段萜の矅列では文曞量が倚すぎる堎合に適切な情報を適切な文曞量で提䟛できるず考えられる換蚀すれば段階的情報芁玄提瀺の䞀郚を担うこずが可胜ずなるしたがっお本研究においお目暙ずする芁玄が満たすべき芁件ずしお重耇郚・冗長郚を含たないのみならず䞀連の蚘事を時間順に䞊べるこずが挙げられおいるこずは劥圓である冗長郚はどのような蚘事にも含たれる可胜性があるが重耇郚は蚘事の文䜓によっおは特定するこずが困難ずなる堎合がある逆に重耇郚が存圚する堎合耇数関連蚘事芁玄の芳点からそれを削陀するこずは劥圓である䞀般的に新聞蚘事の蚘述の方法から長い時間経過を䌎う䞀連の関連蚘事の堎合には重耇郚が倚く存圚するこずが予想できるそのような蚘事矀は䞀連の事件や政治的出来事に関する堎合が倚いたたこのような関連蚘事に察する芁玄の需芁は倚く本論文で瀺す重耇郚・冗長郚の削陀による芁玄は十分に実甚性があるず考える実際に芁玄䟋\ref{ex_summary}はある事件に぀いお述べられおいる䞀連の蚘事矀であるがこれは既に述べた効果を持ちおおむね本研究の目指す芁玄であるず蚀える本論文では䞊蚘の凊理がヒュヌリスティックスにより実珟可胜であるこずを瀺しそのための手法を提案するそしおこの手法を実装し評䟡実隓を通しお手法の有効性を確認する以䞋では\ref{関連研究}節にお本研究に関連する研究に぀いお觊れ\ref{芁玄手法}節では本論文で提案する芁玄手法に぀いお述べる\ref{評䟡実隓}節では\ref{芁玄手法}節で述べた手法を甚いお行った実隓ずアンケヌト評䟡に぀いお瀺すそしお\ref{議論}節で評䟡結果に぀いお議論し最埌に本論文のたずめを瀺す
V31N02-03
label{sec:intro}近幎自然蚀語凊理やその関連分野においおGPT-3\cite{Brown-2020}をはじめずする倧芏暡蚀語モデルの掻甚が広がっおいるこれらの倧芏暡蚀語モデルは巚倧なニュヌラルネットワヌクを倧量のテキストコヌパス䞊で長時間蚓緎したものでありプロンプトず呌ばれる入出力䟋を含む指瀺に埓っお様々なタスクに適応できるこのような倧芏暡蚀語モデルの䞭でも特にChatGPT\footnote{\url{https://chat.openai.com/}}は倚くのタスクず蚀語においお高い性胜を発揮するため2022幎11月の公開圓初から倧きな泚目を集めおいるChatGPTはGPT-3\cite{Brown-2020}およびGPT-4\cite{openai-2023}の倧芏暡蚀語モデルに基づいおいるため流暢な蚀語生成胜力を持぀こずが知られおいる英語においおは機械翻蚳\cite{jiao-2023}自動芁玄\cite{yang-2023}テキスト平易化\cite{feng-2023}などの系列倉換タスクをはじめずしお様々なタスクにおけるChatGPTの性胜評䟡\cite{bang-2023}の結果が報告されおいるChatGPTによる蚀語生成は英語だけでなく日本語においおも非垞に流暢であるず感じられるしかしChatGPTの日本語生成胜力に関する定量的な調査は珟時点ではただ充分に行われおいない本研究ではChatGPTの日本語生成胜力を自動評䟡および人手評䟡する具䜓的には英語文から日本語文ぞの機械翻蚳日本語文章の自動芁玄日本語文のテキスト平易化の3皮類の系列倉換タスクにおいおChatGPTの日本語生成胜力を評䟡する実隓の結果自動評䟡においおは既存の教垫ありモデルの方がChatGPTよりも高い性胜を瀺したが人手評䟡においおはChatGPTの方が高く評䟡される傟向があった詳现な分析の結果ChatGPTは党䜓的には高品質なテキストを生成できるものの各タスクにおける詳现な芁請に応えられおいないこずが明らかになった具䜓的には機械翻蚳タスクにおいおは固有名詞などの語圙遞択の誀り自動芁玄タスクにおいおは冗長な出力テキスト平易化タスクにおいおは過床に積極的な線集をしおいる事䟋が芋られたそのため比范的制玄の緩い甚途においおはChatGPTの掻甚が有望であり现かな制埡を必芁ずする甚途では埓来の教垫ありモデルを甚いるずいう甚途に合わせた䜿い分けが重芁であるず蚀える%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V19N03-02
自然蚀語凊理で䜿われる垰玍孊習では新聞デヌタを甚いお新聞甚の分類噚を孊習するなどドメむンAのデヌタを甚いおドメむンA甚の分類噚を孊習するこずが䞀般的であるしかし䞀方ドメむンBに぀いおの分類噚を孊習したいのにドメむンAのデヌタにしかラベルが぀いおいないこずがあり埗るこのずきドメむンA゜ヌスドメむンのデヌタによっお分類噚を孊習しドメむンBタヌゲットドメむンのデヌタに適応するこずを考えるこれが領域適応であり様々な手法が研究されおいるしかし語矩曖昧性解消(WordSenseDisambiguationWSD)に぀いお領域適応を行った堎合最も効果的な領域適応手法は゜ヌスドメむンのデヌタ゜ヌスデヌタずタヌゲットドメむンのデヌタタヌゲットデヌタの性質により異なるSVM等の分類噚を利甚しおWSDを行う際にモデルを䜜る単䜍であるWSDの察象単語タむプ゜ヌスドメむンタヌゲットドメむンの䞉぀組を1ケヌスずしお数えるずする本皿ではこのケヌスごずにデヌタの性質から最も効果的な領域適応手法を決定朚孊習を甚いお自動的に遞択する手法に぀いお述べるずずもにどのような性質が効果的な領域適応手法の決定に圱響を䞎えたかに぀いお考察する本皿の構成は以䞋のようになっおいるたず\ref{Sec:関連研究}節で領域適応の関連研究に぀いお玹介する\ref{Sec:領域適応手法の自動遞択}節では領域適応手法をどのように自動遞択するかに぀いお述べる\ref{Sec:デヌタ}節では本研究で甚いたデヌタに぀いお説明する\ref{sec:決定朚孊習におけるラベル付きデヌタの䜜成方法ず孊習方法}節では決定朚孊習におけるラベル付きデヌタの䜜成方法ず孊習方法に぀いお述べ\ref{Sec:結果}節に結果を\ref{Sec:考察}節に考察を\ref{Sec:たずめ}節にたずめを述べる
V20N02-09
\label{introduction}自然蚀語の理解に向けお垞識的知識の獲埗が重芁である特に意味カテゎリに属する固有衚珟のリストは質問応答~\cite{Wang:2009:ASI:1687878.1687941}情報抜出~\cite{Mintz:2009:DSR:1690219.1690287}語矩曖昧性解消~\cite{Pantel:2002:DWS:775047.775138}文曞分類~\cite{Pantel:2009:WDS:1699571.1699635}ク゚リ補完~\cite{Cao:2008:CQS:1401890.1401995}など様々なタスクで有甚である固有衚珟リストを人手で構築するず倚倧なコストがかかるうえ新しい実䜓や抂念に察応できないため固有衚珟リストを半自動的に獲埗する方法が研究されおきた集合拡匵はある意味カテゎリに属する既知の固有衚珟の集合を入力ずしその意味カテゎリの未知の固有衚珟を獲埗するタスクである䟋えば「プリりス」「レクサス」「むンサむト」ずいう自動車カテゎリの固有衚珟から「カロヌラ」「シビック」「フィット」のように自動車カテゎリに属する固有衚珟を新たに獲埗するなお本論文では意味カテゎリに属する固有衚珟をその意味カテゎリの\textbf{むンスタンス}ず呌び特に入力ずしお䞎えるむンスタンスを\textbf{シヌドむンスタンス}ず呌ぶ集合拡匵には通垞ブヌトストラッピング手法を甚いる~\cite{Hearst:1992:AAH:992133.992154,Yarowsky95unsupervisedword,Abney:2004:UYA:1105596.1105600,pantel04,pantel-pennacchiotti:2006:COLACL}ブヌトストラッピング手法ずはシヌドむンスタンスを甚いお新たなむンスタンスを反埩的に獲埗する手法であるブヌトストラッピング手法ではたずコヌパス䞭でシヌドむンスタンスず頻繁に共起するパタヌンを獲埗する䟋えば自動車カテゎリに぀いお「プリりス」や「レクサス」のようなシヌドむンスタンスから「トペタのX」や「ハむブリッド車のX」Xは名詞句を代入する倉数のようなパタヌンが埗られる次にこれらのパタヌンず頻繁に共起するむンスタンスすなわちパタヌンの倉数X郚分に倚く珟れる名詞句を獲埗する䟋えば「トペタのX」ずいうパタヌンからトペタの自動車補品を衚す語が埗られる次に新たに埗られたむンスタンスをシヌドむンスタンスに加え再びパタヌンの獲埗を行うブヌトストラッピング手法はこのようにパタヌンの獲埗ずむンスタンスの獲埗を繰り返し行うこずにより少数のシヌドむンスタンスから倧芏暡なむンスタンス集合を獲埗するしかしブヌトストラッピング手法はシヌドむンスタンス集合ずは無関係なむンスタンスを獲埗しおしたう堎合もあるこれは察象ずする意味カテゎリのむンスタンス以倖ずも共起するパタヌンによっお匕き起こされる䟋えば「プリりス」や「レクサス」ずいったシヌドむンスタンスから「新型のX」ずいうパタヌンを獲埗したずするずこのパタヌンを甚いるこずにより「iPad」や「ThinkPad」のようなシヌドずは無関係なむンスタンスを抜出しおしたうブヌトストラッピング手法においお察象ずする意味カテゎリずは無関係なむンスタンスを獲埗しおしたう珟象を意味ドリフトず呌ぶ~\cite{Curran_minimisingsemantic}意味ドリフトはブヌトストラッピング手法においお非垞に重倧な問題であるブヌトストラッピング手法は意味カテゎリに関する事前知識をシヌドむンスタンスずいう圢で受け取っおいるしかしながらシヌドむンスタンスのみで意味カテゎリを正確に衚珟するこずは難しく意味ドリフトが匕き起こされる䞀方事前知識ずしおWikipediaにおける意味カテゎリ間の䞊䜍䞋䜍・兄匟関係に芋られるようにシヌドむンスタンス以倖の知識を埗られる堎合がある䟋えば人カテゎリに属するむンスタンスは男優ず女優カテゎリに同時に属するこずはできないずいう知識や自動車ず自動二茪カテゎリずいう2぀の異なったカテゎリが共通の特城䟋乗り物ガ゜リン匏陞䞊ず異なる特城䟋タむダの数窓の有無を持぀ずいうような知識が入手できる近幎テキストに非明瀺的な情報を掚論するため\textbf{MachineReadingproject}~\cite{Etzioni:06}に芋られるように倧芏暡なテキストコヌパスを利甚しありずあらゆる皮類の語圙知識を獲埗しようずする研究が盛んである意味カテゎリのむンスタンスの収集においおもCarlsonら~\cite{Carlson10towardan}のように耇数のカテゎリを察象ずしお同時に収集を行う需芁が高たっおいるこのような堎合にはシヌドむンスタンス以倖に意味カテゎリ間の関係も事前知識ずしお利甚できるず考えられる本研究では耇数の意味カテゎリを察象ずした集合拡匵においお事前知識ずしお意味カテゎリ間の兄匟関係を掻甚する手法を提案する評䟡実隓ではWikipediaから抜出したむンスタンスず兄匟関係を事前知識ずしお集合拡匵を行い兄匟関係の知識が有甚であるこずを瀺す本論文の構成は以䞋の通りである2節では本研究のベヌスラむン手法であるEspressoアルゎリズムを抂説するたたこの節では意味ドリフト問題ずその察凊法に関する先行研究を玹介する3節では意味カテゎリの兄匟関係を远加の事前知識ずしお掻甚する手法を提案する4節では提案手法の効果を実隓で怜蚌し考察を行う最埌に5節で本論文の結論を述べる
V10N05-04
\label{sec:intro}1980幎代に垂販され始めた機械翻蚳システムはその埌改良が重ねられシステムの翻蚳品質は確実に向䞊しおきおいるしかし珟状のシステムには解決すべき課題が数倚く残されおおり高品質の翻蚳が可胜なシステムは未だ実珟されおいない翻蚳品質を高めるためにシステムを評䟡改良しおいく方法ずしおは(1)システムの新バヌゞョンによる蚳文ず旧バヌゞョンによる蚳文ずの比范や異なるシステム間での比范によっお行なう方法\cite{Niessen00,Darwin01}ず(2)システムによる蚳文ず人間による蚳文を比范するこずによっお行なう方法\cite{Sugaya01,Papineni02}がある前者の方法ではシステムによる翻蚳(以降MT蚳ず呌ぶ)ず人間による翻蚳(人間蚳)を比范するこずによっお初めお明らかになる課題が芋逃されおしたう恐れがあるこれに察しお埌者の方法ではMT蚳ず人間蚳の間にどのような違いがあるのかを発芋しその違いを埋めおいくために取り組むべき課題を明らかにするこずができるこのようにMT蚳ず人間蚳の比范によるシステムの評䟡改良は有甚な方法であるしかしながらMT蚳ず人間蚳の違いを明らかにするために䞡者の比范分析を蚈量的に行なった研究は埓来あたり芋られないずころで人間によっお曞かれた文章間の比范分析は文䜓論研究の分野においお以前から行なわれおきおいる\cite{Yamaguchi79}文䜓論研究の目的は比范察象の文章の個別的あるいは類型的特城を明らかにするこずにある文䜓論研究は文章に察する盎芳的な印象を重芖する立堎ず文章が持぀客芳的なデヌタ(文長や品詞比率など)を䞻に扱う蚈量的立堎\cite{Hatano65}に分けるこずができるたた別の芳点からは蚀語衚珟の特城を䜜家の性栌や䞖界芳に結び付けお扱う心理孊的文䜓論ず蚀語衚珟の特城を蚘述するに留める語孊的文䜓論\cite{Kabashima63}に分けられる蚈量的・語孊的文䜓論に分類される研究のうち同䞀情報源に基づく内容を䌝える文章を比范察象ずした研究ずしお文献\cite{Horikawa79,Hasumi91}などがある堀川は四コマ挫画の内容を説明する文章を童話䜜家小説家孊者に曞いおもらいそれらの違いを分析しおいる蓮芋は叀兞の源氏物語を耇数の翻蚳者が珟代語に翻蚳した文章においお文数文長品詞比率などを比范分析しおいる本研究では英日機械翻蚳システムの翻蚳品質の向䞊を目指しその第䞀歩ずしお英文ニュヌス蚘事に察する人間蚳ずMT蚳を比范しそれらの違いを蚈量的に分析する人間蚳ずMT蚳の違いは倚岐にわたるため様々な芳点から分析を行なう必芁があるが本皿では英文䞀文に察する蚳文の数蚳文の長さ文節レベルの珟象に぀いお量的な傟向を明らかにするなお特にMT蚳には誀蚳の問題があるが本研究は蚳文の意味内容ではなく蚳文の衚珟圢匏に぀いお分析するものであるすなわち翻蚳の評䟡尺床ずしお忠実床ず理解容易性\cite{Nagao85}を考えた堎合埌者に぀いおMT蚳の分かりにくさ䞍自然さの原因がどこにあるのかを人間蚳ずMT蚳を比范するこずによっお明らかにしおいくこずが本研究の目的である以䞋\ref{sec:method}\,節で人間蚳ずMT蚳の比范分析方法に぀いお述べ\ref{sec:result}\,節で分析結果を瀺し考察を加える最埌に\ref{sec:conc}\,節で今回の比范分析で明らかになった点をたずめる
V07N03-03
圢態玠解析凊理ずは文を圢態玠ずいう文字列単䜍に分割し品詞情報を付䞎する凊理であるすでに成熟しおいる技術であるが解析粟床や速床の向䞊のために様々な手法を詊みる䜙地はありそのための技術的な拡匵芁求もある他の自然蚀語凊理凊理技術ず比べ圢態玠解析技術は実甚に近い䜍眮にありそれゆえ圢態玠解析システムに察する珟堎からの䜿い勝手の向䞊のための芁求が倚いその芁求の䞀぀に倚蚀語察応があるむンタヌネット䞊で様々な蚀語のテキストが行き亀う珟代においお特定の蚀語に䟝存しない倚皮倚様な蚀語を芖野に入れた自然蚀語凊理が必芁ずされおいるしかしこれたでの圢態玠解析システムは特定の蚀語たたは同系統の数蚀語の解析のみを念頭に眮いお開発されおいる本研究の目的の䞀぀は特定の蚀語に䟝存しない圢態玠解析の枠組の構築である我々は圢態玠解析凊理の蚀語に䟝存した郚分を考察しその郚分をできるかぎり共通化した枠組を提案する圢態玠解析は自然蚀語凊理における基本的なコンポヌネントであるがミクロな芖点から芋れば圢態玠解析凊理自䜓も耇数のコンポヌネントからなりたっおいる本研究では完成した単䞀のシステムずしお提䟛するだけではなくシステムを構成しおいるコンポヌネント単䜍で利甚できるように蚭蚈・実装を行ったコンポヌネント化により倉曎箇所を最小限におさえるこずができ機胜拡匵が容易になるたた蚀語非䟝存化などの調敎や個々のコンポヌネントの評䟡が行いやすくなる\ref{tok}章では圢態玠解析凊理の蚀語に䟝存した郚分をできるかぎり共通化した蚀語非䟝存の枠組に぀いお解説する\ref{comp}章では圢態玠解析システムの䞻芁な内郚凊理のコンポヌネント化を行いそれを基に圢態玠解析ツヌルキットの実装を行った個別のコンポヌネントに぀いおの蚀語非䟝存性ず汎甚性を考察し実装の方針に぀いお解説する
V16N02-01
\label{s:はじめに}がんの患者や家族にずっおがんに関する情報以䞋「がん情報」ず呌ぶを知るこずは非垞に重芁であるそのための情報源ずしお専門的で高䟡な医孊曞に比べおりェブ䞊で提䟛されおいるがん情報は容易に入手可胜であり広く甚いられるようになっおきおいる\cite{c1,c2}これらWebで公開されおいるがん情報は良質で根拠に基づいたものばかりではなく悪質な商甚誘導たで存圚する\cite{c3,c4}このような倚量のがんに関する文曞の䞭からその文曞が䜕を述べおいるかの情報を抜出し良質ながん情報を遞別し取埗されるがん情報の質を向䞊させるこずが求められおいるこのようにがんに関する文章に぀いお自然蚀語凊理を適甚するこずによりがんに関しお有甚な結果を埗るための情報凊理を本皿ではがん情報凊理ず呌ぶがん情報凊理のためにはがんに関する甚語以䞋がん甚語ず呌ぶの網矅的なリストすなわち網矅的ながん甚語集合が必芁であるなぜならもし網矅的ながん甚語集合が存圚すればそれを利甚するこずによりがんに関する文曞の圢態玠解析や情報怜玢等のがん情報凊理の粟床が向䞊するこずが期埅できるからであるしかし珟状では内科孊や埪環噚孊等の分野の甚語集合はそれぞれの関連孊䌚により䜜成されおいるががん甚語集合は存圚しないそのため本研究ではがん甚語集合を䜜成するずずもにがんだけでなくがんずは別の分野における甚語集合の䜜成にも適甚できるような甚語集合䜜成法を提案するこずを目暙ずする高床ながん情報凊理の䟋ずしおは「胃がん」や「肺がん」などの単玔な怜玢語から怜玢゚ンゞンを甚いお埗られたコンテンツが䞀䜓どのような意味を含んでいるのかを掚定するこずなどが想定できるそのような凊理のためには「胃がん」や「肺がん」などのがんの病名だけをがん甚語ずしおいたのでは䞍十分である少なくずも「肝転移」や「進行床」のようながんに限定的に甚いられる語から「レントゲン写真」や「怜蚺」のようにがんだけに甚いられるわけではないが関連するず思われる語もがん甚語ずする必芁があるなぜなら「胃がん」や「肺がん」で怜玢した文曞は既に「胃がん」や「肺がん」に関係するこずは明らかであるからそこから曎に詳现な情報を獲埗するには「胃がん」や「肺がん」よりももっず詳现な甚語を利甚する必芁があるからであるこのようにがん情報凊理のためには「胃がん」や「肺がん」等のがんに関する䞭栞的な甚語だけでなくがんに関連する甚語や呚蟺的な甚語も網矅的に採甚すべきであるただし「網矅的」ずいっおもがんずの関連床が䜎すぎる語をがん甚語集合に加えるのは望たしくないそこで病名などの䞭栞的意味を瀺す甚語から䞀定以内の関連の匷さにある甚語のみからがん甚語集合を䜜成しそれ以倖の語に関しおはがんずの関連性が䜎いず考えるこのような関連の匷さに基づくがん甚語集合を䜜成するためにはたず「がん」ずいう疟患の性質を考慮する必芁がある「がん」は図\ref{f:001}のように胃がん肺がんをはじめずする耇数の疟患矀50個以䞊の疟患の総称であるず同時に他の疟患ずも関わりがある䟋えば図\ref{f:001}の䞋郚分に瀺したタバコは肺がんの盎接のリスク芁因であるこずが知られおいるがそれだけでなく動脈硬化を匕き起こし心筋梗塞や脳梗塞などの成人病を起こす危険因子ずしおも知られおいるただしタバコによっお匕き起こされる動脈硬化が原因で起こる心筋梗塞や脳梗塞は盎接肺がんずは関係しないそのため「タバコ」はがんに関連するが「心筋梗塞」や「脳梗塞」はがんに関連しない\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{16-2ia1f1.eps}\end{center}\caption{がんずがんに関する疟患の関係の䟋}\label{f:001}\vspace{-5pt}\end{figure}たた図\ref{f:001}の䞊郚分に瀺した肝障害に関連する疟患ず密接に関係する「肝がん肝臓がん」は肝硬倉やりィルス性肝炎から盎接発病する堎合もあるそのため肝硬倉やりィルス性肝炎はがんではないががんに関連する疟患でありこれらの内容が蚘述されおいるコンテンツはがん関連甚語を含む可胜性が高いそのため肝がんに関連する甚語候補を埗るためには図\ref{f:001}の䞊の斜線で瀺した郚分である「がん関連甚語」を収集する必芁がある぀たり肝がんに盎接関係する甚語だけではなく肝硬倉やりィルス性肝炎などの関連する疟患に関係する甚語であっおも肝がんに間接的に関係する甚語は含める必芁がある「がんに関係する」ずいうこずの定矩に぀いおは\ref{s:がん甚語候補集合(Cc)の䜜成}節で詳述するさらにがんにおける甚語の範囲はそれぞれのがんにより異なるためアプリオリな定矩を行うこずは困難であるそのため内省により甚語集合を䜜成するのではなく実際に存圚するコヌパスから甚語を収集するこずが望たしいがん甚語の䞀郚は䟋えば「リンパ節」や「転移」のように䞀般甚語蟞曞䟋えばChaSen甚のipadicver.2.7.0や医孊甚シ゜ヌラスであるMeSH\cite{c5}にも含たれおいるしかしこれらに含たれるがん甚語にはがんに関する甚語であるずの説明がないためこれらの甚語からがん甚語を自動的に遞択するこずはできないたたがんに関するテキストから専門甚語抜出アルゎリズム\cite{c6,c7}を利甚しおがん甚語の候補を抜出するこずも考えられるが我々の予備実隓および\ref{s:専門甚語抜出アルゎリズムでの抜出語䟋ずがん甚語集合Cの比范}節の実隓によるずこのような候補にはがん甚語以倖のものも倧量に含たれるそのため既存の䞀般甚語蟞曞や専門甚語抜出アルゎリズムを利甚しお甚語候補を抜出したずしおも劥圓な甚語集合にするためには人手によるがん甚語の遞別が䞍可欠であるこの遞別における問題は遞別の劥圓性を確保するこずであるさらに遞別の察象であるがん甚語の候補集合がなるべく倚くのがん甚語を網矅しおいるこずを保蚌する必芁もあるがんに限らずある分野の甚語集合の網矅性ず劥圓性を保蚌するためには内科孊や埪環噚孊等の医孊の各分野における甚語集合に぀いお\ref{s:埓来研究}節で瀺すように孊䌚単䜍で倚倧な人手ず時間を費やしお䜜成するこずが考えられるしかしこれには倚倧なコストがかかるそこで本研究では盞察的に䜎コストで網矅的で劥圓ながん甚語集合を䜜成するためにたず囜立がんセンタヌのWebサむト\nocite{c8}(囜立がんセンタヌhttp://www.ncc.go.jp/index.html)のコンテンツをコヌパスずしおがん甚語の語感を持぀医垫に候補語圙を切り出させがん甚語候補集合(Cc:CancerTermCandidates)を網矅的に䜜成するこの囜立がんセンタヌのコンテンツは同センタヌががんに関するわが囜の最高暩嚁の蚺療機関であるこず50皮類以䞊のわが囜の囜民の眹患する可胜性のあるほが党おのがんに関する蚘述があるこずからがん甚語に関する信頌性ず網矅性が確保できるず考えるなお囜立がんセンタヌのWebサむトのコンテンツの信頌性に関しお\ref{s:コンテンツの遞定}節がん甚語の切り出しの䞀貫性に関しお\ref{s:がん甚語候補集合の䜜成}節でそれぞれ怜蚎するこのように本研究では甚語集合の切り出し元ずするコヌパスの医孊的内容の信頌性ず蚘述されおいる内容の網矅性は十分ず仮定しお甚語候補集合(CcCancerTermCandidates)を䜜成する最初の切り出しの段階では医垫の語感に基づいお甚語候補をできるだけ網矅的に広く収集するこずによっお初期段階における甚語の挏れを防ぐ次にこれら甚語候補の特城からがん甚語の遞択基準を䜜成しこの基準に基づいおCcからがん甚語集合(C:CancerTerms)を抜出する最埌に他の医垫に遞択基準を説明し評䟡甚の甚語候補を分類しおもらうこずにより遞択基準の劥圓性を評䟡するここでこの遞択基準は䞊で述べたように病名などの䞭栞的意味を瀺す甚語から䞀定以内の関連の匷さにある甚語のみを遞ぶための基準であるなお\ref{s:埓来研究}節で瀺すがわが囜では医孊のうち内科孊や埪環噚孊に関する甚語集は存圚するががん甚語集はなく本研究で䜜成するがん甚語集はそれ自䜓が新芏であるさらに本研究ではがんだけでなく他の分野の甚語集合の䜜成にも適甚できるような甚語集合䜜成法を提案するこずを目暙ずするなお関連しおコヌパスに基づいお蟞曞を䜜成したものずしおCOBUILDの蟞曞等があるが医孊甚語をコヌパスに基づいお収集し評䟡した䟋はない
V07N03-01
本論文ではGLR法\cite{Tomita1987}に基づく痕跡凊理の手法を瀺す痕跡ずいう考え方はチョムスキヌの痕跡理論で導入されたものである痕跡ずは文の構成玠がその文䞭の別の䜍眮に移動するこずによっお生じた欠萜郚分に残されるず考えられるものである䟋えば``Achildwhohasatoysmiles.''ずいう文では`achild'がwhoの盎埌(右隣り)から珟圚の䜍眮に移動するこずによっお生じた欠萜郚分に痕跡が存圚する痕跡を{\itt}で衚すずこの文は``Achildwho{\itt}hasatoysmiles.''ずなる構文解析においお解析系が文に含たれる痕跡を怜出しその郚分に察応する構成玠を補完するこずができるず痕跡のための特別な文法芏則を甚意する必芁がなくなり文法芏則の数が抑えられるこれによっお文法党䜓の芋通しが良くなり文法蚘述者の負担が軜枛する\cite{Konno1986}GLR法は効率の良い構文解析法ずしお知られるが痕跡凊理に぀いおは考慮されおいない本論文ではGLR法に基づいお痕跡凊理を実珟しようずするずきに問題ずなる点を明らかにしそれに察する解決方法を瀺すこれたでに痕跡を扱うための文法の枠組みが提案されるずずもにそれらを甚いた痕跡凊理の手法が瀺されおいる\cite[など]{Pereira1981,Konno1986,Hayashi1988,Tokunaga1990,Haruno1992}これらのうち痕跡の扱いに関する初期の考え方ずしおATNGのHOLD機構\cite{Wanner1978}PereiraによるXGのXリスト\cite{Pereira1981}が知られおいる本論文で瀺す手法ではXGでのXリストの考え方ず基本的に同じものを甚いる
V24N03-05
法埋文曞や技術文曞等の専門文曞はその文皮に特有の衚珟を持っおいるこずからサブ蚀語を圢成しおいるず考えるこずができるサブ蚀語を察象ずした翻蚳に関する埓来の研究ではサブ蚀語の翻蚳品質を向䞊させるには察象のサブ蚀語に特城的に衚れる文構造を適切に捉え察象蚀語の文構造に倉換するこずが䞍可欠であるこずが指摘されおいる\cite{DBLP:conf/coling/BuchmannWS84,DBLP:conf/eacl/Luckhardt91,DBLP:conf/anlp/MarcuCW00}図\ref{fig:ex-sents}は特蚱抄録のサブ蚀語に特有な2察の察蚳文であるいずれの文察でも適切な蚳文を埗るためには原蚀語文におけるABCずいう文構造を目的蚀語においおCBAに倉換しなければならないこのようなサブ蚀語に特城的な文では文構造を適切に捉えられなければその埌の凊理でも良い翻蚳に結び぀く可胜性が䜎いため初期段階での正確な文構造の把握が極めお重芁である\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{24-3ia0f1.eps}\end{center}\hangcaption{倧域的な䞊べ替えが必芁な特蚱抄録のサブ蚀語に特城的な察蚳文の䟋A,B,Cは文の倧域的構造を構成する構造郚品を衚す}\label{fig:ex-sents}\end{figure}\leavevmode\hboxto357pt{この課題に察しお様々な研究が行われおきた骚栌構造を甚いた機械翻蚳}\cite{Mellebeek06asyntactic,DBLP:conf/acl/XiaoZZ14}では構文解析噚を甚いお入力文から{\bf骚栌構造}぀たり文の倧域的な構造を抜出し埓来の統蚈的機械翻蚳を甚いお倧域的な構造の孊習を行っお翻蚳文を生成するしかしながらこの方法は構文解析の粟床の圱響を受けるため解析粟床が䜎い堎面では結果的に翻蚳の粟床も䜎くなるずいう問題があるもう䞀぀の手法ずしおは文構造倉換のための同時文脈自由文法の芏則を人手で構築しこれを甚いお入力文の文構造を出力偎蚀語の構造に倉換する手法が提案されおいる\cite{Fuji:2015,Fuji2016claim}こちらの手法は新芏のサブ蚀語に察しお人手で芏則を䜜成しなければならないずいう問題があるこれらの手法では構文解析粟床による制玄の問題があったり人手による芏則䜜成の問題があるなど新たなサブ蚀語に察しお柔軟に適甚できる翻蚳を実珟するこずができおいない本論文ではサブ蚀語に特有な倧域的な文構造を捉えるための倧域的な䞊べ替え手法を提案する提案手法は構文解析を甚いるこずなくアノテヌトされおいない平文テキストデヌタから倧域的䞊べ替えモデルを孊習しこのモデルを甚いお新芏の入力文に察する倧域的な䞊べ替えを行う本手法は構文解析噚を甚いないため構文解析噚の解析粟床の圱響を受けるこずはなくたた新芏のサブ蚀語にも容易に適甚できる特蚱抄録のサブ蚀語を察象にした日英および英日翻蚳実隓を行っお本手法の評䟡を行ったずころ倧域的な䞊べ替えず埓来型の構文解析に基づく䞊べ替えを䜵甚するこずによっお翻蚳品質が向䞊するこずがわかった本論文の貢献は次のずおりである\begin{itemize}\item構文解析を甚いるこずなくアノテヌトされおいない平文テキストデヌタから倧域的䞊べ替えモデルを孊習できる手法を提案する\item倧域的な䞊べ替えず構文解析に基づく䞊べ替えを䜵甚したずきに翻蚳品質が向䞊するこずが確認できた\item特に特蚱抄録文ではサブ蚀語に特有な文構造を持った入力文に察しお日英・英日双方向においお翻蚳粟床が向䞊した\end{itemize}
V06N04-04
日本語の指瀺詞に぀いおは豊富な研究史が存圚するがそれは日本語が豊かな指瀺詞の䜓系を持ちさたざたな興味深い振る舞いを芋せおくれるからである談話構造ずの関わりから眺めた堎合にも未だ充分解決されおいない重芁な問題が倚数浮かび䞊がっおくる本皿は指瀺詞の分析から談話構造の理論的研究ぞず向かう䞀぀の切り口を提瀺するこずを目指す本皿で特に問題ずしたいのは日本語の指瀺詞の䜓系における指瀺の機胜の䞊での等質性ず異質性である結論の䞀郚を先取りしお蚀えば指瀺詞の3系列コ・゜・アの内゜系列はコ系列およびア系列に察しお異質な性栌を倚く持っおいるこの異質性を突き詰めおいく過皋で指瀺の構造に察する根底的な理解が芁請されおくるのである指瀺詞をコ・ア察゜ずいう察立関係で捉えようずする芋方は\citeA{horiguti}\citeA{kuroda}を先駆ずするが本皿ではこの芋方を談話凊理モデルの䞭に䜍眮づけるこずを詊みるその芁点は次の通りであるコ・アはあらゆる甚法においお基本的に盎瀺の性質を保持しおいる狭矩の盎瀺ずは文字どおり県前の察象を盎接指し瀺すこずであるが本皿では特にこの盎瀺の本質を次のようにずらえたい\cite{takukin97}\enums{{\bf盎瀺の定矩}:\\談話に先立っお蚀語倖䞖界にあらかじめ存圚するず話し手が認める察象を盎接指し瀺し蚀語的文脈に取り蟌むこずである}この定矩から次のような事柄が垰結ずしお導かれるたず指瀺察象は蚀語的文脈ずは独立に蚀語倖䞖界に存圚するので先行する蚀語的文脈に察しおは基本的に自由であるたしお蚀語的文脈によっお抂念的に蚭定された察象を指し瀺すこずはない次に盎瀺に甚いられた指瀺詞衚珟䟋「この犬」には指瀺察象のカテゎリヌを衚す衚珟が付いおいるこずがある䟋「犬」が盎瀺の堎合指瀺察象が倚くは県前に珟に存圚するずいうこずを瀺すこずが意味の䞭心であるのでカテゎリヌは副次的にしか機胜しない極端な䟋ずしお県前にいるカラスを指さしお「この犬」ず蚀っおも指瀺は成立しおいるのである加えお盎瀺における指瀺察象が基本的に確定的・唯䞀的であるこずも前提される指瀺察象自䜓が倉域を持ったり未定・䞍定であるずいうこずはあり埗ない蚀葉を換えるず盎瀺衚珟は䜿甚された段階では倉項ではありえない\fn{指瀺詞自䜓は䞀般的にそれが甚いられた文脈によっお指瀺察象が倉わるので倉項ずしお扱われるのが普通であるここでは文脈の䞭で盎瀺なり照応なりによっお指瀺詞の機胜が確定したあずの機胜に぀いお述べおいる}コ系列が「近称」ア系列が「遠称」ず捉えられるように話し手からの距離によっおこれらの指瀺詞が特城づけられるこずも盎瀺の本質にずっお重芁な点であるすなわち察象があらかじめ蚀語倖䞖界に存圚するが故に話し手はそれを「近い」ずか「遠い」ずか刀定できるのであるコ系列・ア系列指瀺詞には非盎瀺甚法も存圚するが非盎瀺甚法においおも䞊に述べた盎瀺の性質が保持されるこずを本皿においお瀺す䞀方゜はいわゆる盎瀺甚法を持぀䞀方で非盎瀺甚法も持぀が゜の非盎瀺甚法は盎瀺ずはたったく異なる性質を持っおいるすなわち゜のいわゆる照応甚法は蚀語倖䞖界ずは関係なく先行文脈によっお抂念的に蚭定された察象を指し瀺すその堎合指瀺察象の抂念が怜玢の重芁なキヌずなるのでカテゎリヌを倉えるず指瀺察象の同定が困難になるたた指瀺察象が未定・䞍定・曖昧であったり束瞛倉項のように指瀺察象に倉域が生じる堎合がある以䞊の点から゜の非盎瀺甚法は本来の盎瀺ずは党く異なるものであるずいうこずを䞻匵する本皿ではこのようなコ・アず゜の違いが指瀺詞衚珟が指定する心的な領域の違いから生じるものず考える本皿が䟝っお立぀談話凊理のモデルは\citeA{fauconnier85}に始たる「メンタル・スペヌス」理論の流れを組み\citeA{jcss}\citeA{sakahara96}等に受け継がれた談話管理に関する理論であるこれらの理論に共通するのは蚀語衚珟ず倖的䞖界ずを぀なぐ䜍眮に䞭間構造ずしおの心的衚瀺を仮定する点である\enums{蚀語衚珟$\longrightarrow$心的衚瀺$\longrightarrow$倖的䞖界}ここで蚀語衚珟は心的衚瀺ぞの操䜜登録怜玢マッピング等の指什あるいはモニタヌ装眮ずしお機胜するこのモニタヌ機胜によっお聞き手は話し手の心の働きをある皋床知るこずができコミュニケヌションの効率化を助けるのである指瀺詞の研究はこの心的衚瀺の構造や指瀺詞がモニタヌする操䜜の実態を明らかにするこずを目暙ずするこのような芋方のもずで本皿は次のように議論を進めおいくたず次節で指瀺詞衚珟䞀般の談話的な機胜を抂括し以䞋の議論の準備ずする3節から5節では䞻にいわゆる文脈照応甚法を䞭心ずしおコ・アず゜を察比する圢で実際の甚法を怜蚎しコ・アを甚いる衚珟には垞に盎瀺の性質が備わっおいるこず逆に゜を甚いる衚珟には盎瀺ずは盞容れない特城が認められるこずを明らかにしおいく6節では盎瀺甚法に぀いお簡単に觊れ゜系列の特異性を指摘する最終節では以䞊の議論をたずめ䜵せお文脈照応甚法ず盎瀺甚法の関係に぀いおの課題を提瀺する゜の非盎瀺甚法が本来の盎瀺ず異なるものであるず考える堎合゜における盎瀺ず非盎瀺の盞関関係が問題になるがこの点に぀いおは本皿では結論を出すこずができないので今埌の方向性を最終節で提瀺するにずどめる
V20N01-01
\label{sec:intro}近幎のWebの発展は目芚たしいものがありBlogや掲瀺板のように個人が気軜に自分の意芋や感想を曞き蟌める堎が増えおいる特に商品賌入サむトやオヌクションサむトなどでは実際に商品を賌入したりサヌビス提䟛を受けたナヌザが感想を曞き蟌めるナヌザレビュヌ甚ペヌゞを提䟛しおいる堎合も倚くレビュヌは商品やサヌビスの朜圚的賌入者にずっお貎重な情報源のひず぀になっおいるレビュヌの件数が増加すればそれだけ倚くの感想を読む機䌚を埗るこずになるが商品やサヌビスによっおは䜕癟件から䜕千件もレビュヌが存圚するこずもあるこの堎合レビュヌの内容をすべお把握するこずは困難であるがこのような問題に察しお埓来からレビュヌを自動的に分類したり意芋を集玄する研究が盛んに行われおいる\cite{sa2}意芋の集玄に関する研究の䟋ずしお䟋えばHuら\cite{hu}は評䟡芖点(opinionfeatures)ずいう抂念に基づいおレビュヌ集合内の意芋を集玄する手法を提案しおいるここで評䟡芖点ずは評䟡察象すなわち商品やサヌビスの郚分や属性のこずであり䟋えば評䟡察象ずしおデゞタルカメラの特定の商品「デゞタルカメラ$X$」があったずするず「画質」や「解像床」などがその評䟡芖点ずなるHuらはレビュヌ集合からナヌザ評䟡が肯定たたは吊定ずなる評䟡芖点を自動抜出し\begin{itemize}\itemデゞタルカメラ$X$\begin{itemize}\item画質肯定253吊定6\item解像床肯定134吊定10\item...\end{itemize}\end{itemize}のような集玄結果を生成する手法を提案したここで集玄結果内の数倀は頻床を衚しおおりデゞタルカメラ$X$の画質に察しおは253件の肯定評䟡を瀺すレビュヌがあったこずを意味するこのような評䟡芖点の半自動抜出に基づく研究は他にも小林ら\cite{kobayashi}やLiuら\cite{liu}Jakobら\cite{jakob}等があるしかしながらこれらの先行研究では基本的に評䟡芖点を挏れなく列挙するこずが目的ずなっおいるため結果ずしお数倚くの評䟡芖点が出力されどの評䟡芖点が評䟡察象にずっお重芁であるかがわからないずいう問題があるたた実際に集玄結果ずしおナヌザに評䟡芖点を提瀺するこずを考えた堎合にも重芁床に応じお提瀺する評䟡芖点に順序を䞎えたり取捚遞択できるこずが望たしい本論文ではこのような背景に基いお䞊蚘の先行研究など䜕らかの方法によっお埗られた倚数ある評䟡芖点に察しそれらをある重芁床に埓っおランキングする課題を新たに考えランキングに適した手法に぀いお怜蚎する\sec{uniq_aspect_ranking}重芁床の考え方にはいろいろ考えられるが本論文ではナヌザは商品賌入の際に耇数の競合商品を暪䞊びで比范するこずが倚い事を螏たえ次のように考えるすなわち競合する耇数の評䟡察象に察しおこれらの䞭で他の評䟡察象からある特定の評䟡察象を差別化できるような評䟡芖点ほど重芁であるず考えそのような評䟡芖点に高い重芁床を割り圓おるこずを考える以降本論文ではこのような評䟡芖点のこずを特城的評䟡芖点ず呌ぶ䟋えばあるナヌザが出匵の際に利甚する宿泊斜蚭を探しおおり幟぀か探し圓おたずする宿泊斜蚭$X$$Y$$Z$しかしどの斜蚭も倀段や立地条件が䌌たり寄ったりでありどれを遞ぶか悩んでいるこのような状況においお提案手法を甚いお各斜蚭のレビュヌから特城的評䟡芖点を芋぀け出し斜蚭$X$は特に宿泊利甚者の間で「朝食バむキング」が人気であり斜蚭$Z$だけが「たくら」にこだわっおいるこずを自動抜出するこずができればこういった情報を優先的にナヌザに提瀺する手段を提䟛するこずができるず考えおいるなお\sec{experiment}の評䟡実隓では実隓デヌタずしお宿泊斜蚭予玄サむトから埗られた宿泊斜蚭に぀いおのレビュヌデヌタを甚いおいるそのため以降においおも提案手法の説明に䟋を甚いる堎合は宿泊斜蚭を評䟡察象ずする䟋を甚いるたたレビュヌはその数だけ曞き手が存圚するこずから評䟡芖点の異衚蚘が生じやすいそこで本研究では評䟡芖点のランキングに際しおクラスタリングによっお異衚蚘の圱響を考慮したランキングの補正手法を提案しランキングずクラスタリングを䜵甚するこずで評䟡芖点の構造化をおこなう\sec{cl}本論文の貢献をたずめるず以䞋のようになる\begin{itemize}\item[1]埓来手法によっお倚数抜出される評䟡芖点を構造化しお提瀺する際その構造化ずしお特定の評䟡察象を他から差別化できるような評䟡芖点が重芁であるず考えその重芁床に埓っおランキングするこずを提案しおいる点\item[2]䞊蚘ランキング課題に利甚できる具䜓的な尺床ずしお\sec{uniq_aspect_ranking}で説明する察数尀床比に埓った尺床を適甚しその有効性を実隓的に怜蚌しおいる点\item[3]たた䞊蚘ランキング課題では異衚蚘問題が発生するためその解決策ずしお評䟡芖点をクラスタリングするこずの提案および具䜓的なクラスタリング手法を甚いおその有効性を実隓的に怜蚌しおいる点\end{itemize}本論文の構成は以䞋の通りであるたず\sec{relation}で関連研究に぀いお述べ続く\sec{uniq_aspect_ranking}ず\sec{cl}で評䟡芖点をランキングするための提案手法に぀いお述べる\sec{experiment}で評䟡実隓に぀いお述べた埌\sec{owarini}で本論文をたずめる
V16N04-05
近幎の科孊技術の進展にずもない工孊知は幟䜕玚数的に増倧したがその䞀方で工孊教育の珟堎においおは孊生が自分の興味に合わせお講矩・挔習を遞ぶこずが非垞に困難な状況になっおいる䟋えば東京倧孊工孊郚では玄900の講矩が開講されおおり孊科の枠を越えた講矩の履修が可胜であるが講矩の遞択に察する十分な知識が埗られる状況ずは蚀い難い孊生にずっおはa)自分の興味がどの講矩によっお教授されるか講矩の怜玢b)その講矩を受けるために習埗すべき講矩は䜕か講矩間関連の同定等を埗るこずが望たしいたた教員も同様に講矩党䜓の効率化のために講矩内容の重耇や講矩の抜けを知る必芁があり総じお講矩の党䜓像を俯瞰し各講矩間の関連性を知るこずが非垞に重芁ずなるこうした問題に察し我々は先より異なる分野における知識を効率的に抜出しか぀埗られた知識間の関連性から浮かび䞊がる新たな知の掻甚を支揎する「知の構造化」に関する研究開発を進めおきた\cite{Inproc_Mima_2006a,Article_Mima_2006b,Inproc_Yoshida_2007}「知の構造化」の䞻たる目的は知識を分析し可芖化技術により知の内容を明瞭にするこずでi)知識党䜓の構造を明らかにしii)知識の関連から隠れた知識や新たな知識を発芋するiii)知識の集䞭ず抜けを発芋するさらにはこれらによる知識の掻甚ず再利甚性を促すこずにある以䞊のような知の構造化の工孊教育分野における実践ずしお以䞋の目暙を達成するために工孊知およびカリキュラムの構造化ず可芖化に取り組んでいる\noindent\textgt{・セルフオリ゚ンテヌション可胜なシステムの構築}カリキュラムの党䜓像を構造化し可芖化するこずによっお孊生が孊ぶこずの盞察的䜍眮付けを理解し進むべき道を自ら指向できるようにする\noindent\textgt{・テヌラヌメむド教育の実珟}様々な異なるキャリアの孊生に察しお倚様なコヌス䞭から個々の目的に応じた最適なカリキュラムを効果的に提瀺するこれらの目暙を達成するために1)キヌワヌド怜玢によるアプロヌチおよび2)課題志向によるアプロヌチずいう二぀のアプロヌチでこの問題に察する取り組みを進め既に孊生ぞのサヌビス提䟛を行っおいる通垞キヌワヌド怜玢によるアプロヌチは有甚性が高く匷力な怜玢胜力を提䟛可胜であるが専門的知識の乏しい初孊者にずっおは適切な怜玢キヌワヌドを芋぀けだすこずが難しいずいう問題があるその䞀方Yahoo!等のむンタヌネット怜玢サむトでのディレクトリ怜玢に盞圓する課題志向によるアプロヌチではあらかじめ「環境」「゚ネルギヌ」等の孊科の枠に捕らわれない課題に即しお講矩を階局的に分類しそれらの取捚遞択により最終的な講矩の遞別が可胜ずなるため個別の科目に関する知識をそれほど必芁ずせずに各孊生の興味のある課題にあわせお講矩を怜玢するこずができるずいう利点がある双方共に䞀長䞀短があるが教逊課皋から専門課皋に枡る孊生の倚様なニヌズに応えるためにもキヌワヌド入力ず課題志向の䞡面から講矩を構造化・可芖化するこずが孊生ぞのサヌビス提䟛ずいう点からも重芁であるキヌワヌド入力からのアプロヌチずしお東京倧孊工孊郚ではMIMASearchシラバス構造化システムずしお既に孊生に向けサヌビスを提䟛しおいる本システムの特城は講矩内容以䞋シラバスのテキストを自然蚀語凊理技術により自動的に構造化し可芖化技術を利甚するこずで孊生ずの柔軟なむンタフェヌスを提䟛するこずにある孊郚孊生倧孊院生を察象ずした過去3幎に枡るアンケヌト調査の結果や幎々のアクセス数の䌞び等を始めずし怜玢の効率化等に察する良奜な評䟡を埗おいるなおMIMASearchに関する詳现は\cite{Inproc_Mima_2006a,Web_MIMA_Search}にあるため本皿では割愛する䞀方課題志向によるアプロヌチに関しおも埓来人手により課題別にシラバスを分類し構造化可芖化を行うこずで同様のサヌビスを提䟛しおおり先ず同様孊生からの良奜な評䟡を埗おいるしかしながら課題志向によるアプロヌチでは埓来の孊科や進孊コヌス単䜍での蚀わば分野内でのシラバス分類ず異なり倚くの堎合に分野の枠を越えたシラバスの分類が芁求される特に近幎急速に発展し぀぀ある「バむオテクノロゞヌ」「ナノテクノロゞヌ」「環境」「゚ネルギヌ」等の分野では孊際的耇合的融合的な方法で研究開発が行なわれおおりこれらの分類に関しおはより広範囲の知識を必芁ずするさらには「地球枩暖化」「環境資源の枯枇」「持続可胜な瀟䌚」等孊科のみならず孊郚の枠組みを超えた講矩や知識の぀ながりをずらえるこずが必芁な課題も存圚するその䞀方で近幎の工孊知の増倧ず现分化により講矩を受け持぀各教員が俯瞰的な芖点から自身の講矩を䜍眮付けるこずが困難な状況にあるずいえる䟋えば東京倧孊工孊郚の2008幎床シラバスにおいお「事前履修」「䞊行履修」「事埌履修」ずいう関連講矩を蚘述する項目があるが入力された関連講矩のうち玄34\%の蚘述に誀りがあり関連講矩をたどるこずできない状態にあるこれらの倚くはカリキュラムの再線によっお既に開講されおいない講矩名を参照しおいたり曖昧な蚘述のたたずなっおいるこずが原因ず芋られるが各教員が講矩の党䜓像を把握しシラバス間の関連を蚘述するこずが必ずしも容易ではないこずを瀺しおいるず思われる以䞊のように孊際的な研究が増加し課題志向別にシラバスを俯瞰する必芁性が高たっおいる䞀方で各教員は孊問分野の増倧・现分化により俯瞰的な芖点からシラバスを蚘述するこずが困難な状況にあるしたがっお客芳的・俯瞰的に課題志向別にシラバスを構造化するためには工孊知を俯瞰し分類するこずができる専門の人員が必芁ずなるそこで東京倧孊倧孊院工孊系研究科では珟圚数名の専門の教員が人手によりシラバスを粟査し分類䜜業を行っおいる\cite{Web_Kadaisikou}しかし幎床毎に曎新されるシラバスに察しお人手による分類を毎幎続けおいくこずは倧きなコストず時間を芁するよっおこの䜜業を可胜な限り自動化し効率的な手法を開発するこずが非垞に重芁な課題ずなるそこで本研究では課題志向によるシラバス構造化のアプロヌチに関しシラバス分類を半自動化するシステムを提案する本システムの特城は埓来党おの工皋を人手による手䜜業で行っおいたシラバス分類に察しその䞀郚を蚀語凊理による特城抜出及び機械孊習による自動分類を利甚するこずで党䜓の䜜業工皋を短瞮するこずにある以䞋本皿ではこれら課題志向によるシラバス構造化アプロヌチずしお我々のグルヌプで取り組んでいる課題志向別シラバス分類構造化システムに぀いおシステム構成実装及びテストデヌタを利甚した実隓評䟡を亀えお解説する
V05N04-07
連続音声認識においおN-gramず呌ばれる統蚈的手法に基づいた蚀語モデルが広く䜿甚されおおり(Bahl,JelinekandMercer1983),限られた探玢空間䞊で認識粟床を向䞊させるためには信頌できる単語連鎖統蚈倀を埗るための倧量のデ−タを甚いお,倧きな倀に蚭定されたN-gramを甚いるのが効果的である.しかし,倧量のデヌタを甚意するこずは非珟実的であり,実際には小さい倀であるbi-gramやtri-gramなどを甚い単語や単語など局所的な単語連鎖にのみ制玄を䞎えお䜿甚しおいる.埓っお,単語N-gramモデルを甚いた認識誀りには,単語以䞊,実際にはから単語以䞊からなる長い単語連鎖郚分から刀断すれば䞍自然なものが倚い.音声察話や音声翻蚳システムを実珟するためには䞊蚘のような認識誀りの特城を考慮した䞊で,認識誀り文を解析できる手段が必芁ずなる.埓来,文脈自由文法に則っお非文法的な文を解析する手法が提案されおおり(SaitouandTomita1988;Mellish1989),䞀郚の音声認識誀り文の解析にも有効であるこずが確認されおいるたたそれを音声翻蚳システムに導入した䟋も玹介されおいる(Lavie,Gates,Gavalda,Mayfield,WaibelandLevin1996a).これらは入力文䞭に解析できない郚分があったずきその郚分を削陀,あるいは他の単語を挿入眮換しながら解析を続行するこずにより音声認識誀り文の解析を可胜にしおいる.しかしこの方法は基本的には,誀認識さえなければ文党䜓を文法で蚘述するこずが可胜であるこずを前提ずしおいる.実際の自然発話文に頻繁に出珟するず思われる文法蚘述が困難な文を十分に解析できないのが問題ずなる.䞀方,文党䜓を文法で蚘述するこずが困難であるず思われる自然発声文の解析を可胜ずするために発声の際のポヌズで区切られた単䜍を郚分ずしお,文党䜓を郚分毎に分け,各々の郚分文を郚分朚で蚘述し,この郚分朚を列挙したもので文党䜓を蚘述する方法も提案されおいる(竹沢,森元1996b).この方法は自由発話文の解析を可胜ずする䞊で効果的な方法である.しかし䞊蚘郚分朚もN-gramモデルず同様に,局所的な䞀郚分文の範囲で解析を行なうものであり認識凊理で䞍足しおいる「長い単語連鎖からなる倧局的な蚀語的制玄」を補うものではない.埓っお局所的には既に制埡されおいる認識誀り文を誀りであるず刀断できず,誀ったたた解析しおしたうずいう問題がある.さらにこれら埓来の解析方法は文脈自由文法による文法的制玄を基本ずしおいるが,意味的な敎合性を刀断した解析ではないため,文の「䞍自然さ」を刀断するには䞍十分であるず考えられる.我々は,自由発話文の音声認識誀り文を解析するためには文法以倖の制玄を積極的に甚いお,認識誀り文から正しく認識された郚分を特定するしくみを新たに導入し,特定された郚分のみを察象ずしお,たたは特定されなかった郚分を修埩しながら,文を解析するこずが必芁であるず考えおいる.そこで本論では,その第歩ずしお,単語N-gramのNの範囲を越えた倧局的な郚分を察象に,その意味的な自然性を刀断するこずにより認識結果文から正しく認識された郚分のみを特定する方法を提案する.以䞋章ではこの正解郚分特定法に぀いお述べ章では日英翻蚳システムを甚いた正解郚分特定法の評䟡結果に぀いお報告する
V07N02-02
\label{sec:introduction}近幎WWWを通じお英字新聞蚘事に接する機䌚が増えおきたこずに䌎いより正確に英文蚘事を日本語に翻蚳する必芁性が高たっおきおいる新聞蚘事は芋出しず本文から構成されるが芋出しは蚘事の最も重芁な情報を䌝える衚珟である\footnote{テキストから重芁な文を遞択するテキスト抄録システムにおいお芋出しを最も重芁な文であるずみなす考え方\cite{Nakao97,Yoshimi99}がある}ため芋出しを正確に翻蚳するこずは他の衚珟の翻蚳に比べおより䞀局重芁である英字新聞蚘事の芋出しはできるだけ少ない文字数でできるだけ倚くの情報を䌝えるためや読者の泚意を匕くために通垞の文の衚珟圢匏ずは異なる特有の圢匏をしおいるこのため埓来の英日機械翻蚳システムでは適切に翻蚳できない堎合が倚いその原因は䞻に芋出し特有衚珟の構文解析を適切に行なうための構文解析芏則が様々な皮類や分野のテキストを扱うこずを前提に開発された機械翻蚳システムでは蚘述されおいないこずにあるず考えられる既存の構文解析芏則で適切に扱えない衚珟ぞの察応策の遞択肢ずしおは特殊な衚珟圢匏が扱えるように構文解析芏則を拡匵するアプロヌチず既存の構文解析芏則は倉曎せず既存の芏則でも適切に凊理できるように原蚀語の衚珟を曞き換える新たなモゞュヌルを蚭けるアプロヌチが考えられる埌者のアプロヌチずしお長い文の構文解析が倱敗しやすいずいう問題に長文を耇数の短文に分割するこずによっお察凊する方法\cite{Kim94}や曞き換えを行なうべきかどうかの刀定粟床を高めるために完党な構文情報が埗られる構文解析終了埌にたで曞き換え芏則の適甚を遅らせる方法\footnote{この方法は日英間の構造的な差異を調敎しより自然な翻蚳を生成するために構文構造を曞き換える方法\cite{Nagao85a}に近いず考えられる}\cite{Shirai95}などがこれたでに瀺されおいる実際に運甚されおいる機械翻蚳システムでは構文解析芏則の芏暡は非垞に倧きくなっおいるため既存の芏則ずの敎合性を保ちながら新たな芏則を远加するこずは容易ではないたた特殊な衚珟を扱うための芏則を远加するず芏則の汎甚性が損なわれる恐れがあるこれに察しお既存の芏則には手を加えず原蚀語の衚珟を曞き換える前線集系を新たに開発する方が曞き換え結果が既存の構文解析芏則で正しく解析できるかどうかを人手で刀断するこずは比范的容易であるずいう点や芏則の汎甚性を維持するこずができるずいう点でシステムの開発維持䞊望たしい本研究では埓来の機械翻蚳システムによる新聞蚘事芋出し翻蚳の品質が䜎いずいう問題に察しお自動前線集モゞュヌルを蚭けるアプロヌチを採り浅いレベルの手がかりに基づいお原蚀語の衚珟を曞き換えるこずによっおこの問題を解決するこずを目指しおいる自動前線集による芋出し翻蚳の品質改善の䞀䟋ずしお本皿では芋出し特有衚珟のうち比范的高い頻床\footnote{284件の芋出しを察象ずした我々の調査で確認された芋出し特有の衚珟\cite{Uenoda78}はbe動詞の省略を含むものが73ä»¶(25.7\%)等䜍接続詞のコンマでの代甚を含むものが25ä»¶(8.8\%)``say''のコロンでの代甚を含むものが4ä»¶(1.4\%)などである.ただし珟圚圢で過去の事象を衚す衚珟や冠詞の省略などは今回の調査では考慮しなかった}で芋られるbe動詞の省略珟象に察象を絞りbe動詞が省略されおいる芋出しにbe動詞を正しく補うための曞き換え芏則を圢態玠解析ず粗い構文解析\footnote{具䜓的には\ref{sec:preeditHeadline:cond}\,節で述べる手続きによる凊理を指す}によっお埗られる情報に基づいお蚘述しこれらの曞き換え芏則によっお適切な曞き換えが行なえるこずを瀺す本皿の察象は英字新聞蚘事芋出しずいう限定されたものであるが英字新聞蚘事は英日機械翻蚳システムの䞀般利甚者が日々接するこずが倚いテキストの䞀぀であるため実甚的なシステムにおける芋出し解析の重芁性は高いたた本皿の目的はbe動詞を補うこずによっお芋出し解析の粟床を向䞊させるこずにあり曞き換えた芋出しの翻蚳が日本語新聞蚘事の芋出しの文䜓に照らし合わせお適切であるかどうかは本皿の察象倖である
V24N05-01
近幎情報化技術の発展によりむンタヌネット䞊やデヌタベヌス䞊にはテキストずそのテキストに付随する実䞖界情報が倧量に存圚しおいる実䞖界情報を甚いる自然蚀語凊理の研究ずしおテキストを甚いお画像を怜玢する研究\cite{NIPS2014_5281}や画像の解説文を生成する研究\cite{Socher_groundedcompositional}などが行われおいるたた実䞖界情報を甚いるこずで蚀語モデルの性胜を向䞊させる研究\cite{icml2014c2_kiros14}も行われおおり実䞖界情報の掻甚は自然蚀語凊理の基瀎技術の粟床向䞊に有効だず考えられるそこで本皿では実䞖界情報ずテキスト情報を玠性ずしお入力した際の固有衚珟認識を提案する本皿では将棋の解説文に察する固有衚珟認識を題材ずしおテキスト情報に加えお実䞖界情報を参照する固有衚珟認識噚を提案する固有衚珟ずは文曞の単語列に人名や地名など玄8皮類の定矩\cite{TjongKimSang:2003:ICS:1119176.1119195}を行ったものが䞀般的であるが近幎では医療の専門甚語を定矩したバむオ固有衚珟\cite{Biomedical.Named.Entity.Recognition.Using.Conditional.Random.Fields.and.Rich.Feature.Sets}なども提案されおおり本研究では将棋解説コヌパス\cite{shogi-corpus}で定矩される将棋固有衚珟を扱う将棋解説コヌパスは将棋の解説文に察しお単語分割ず固有衚珟タグが人手で䞎えられた泚釈぀きテキストデヌタであり各解説文には解説の察象ずなる将棋の局面情報が察応付けされおいる局面は盀面䞊の駒の配眮ず持ち駒でありすべおの可胜な盀面状態がこれによっお蚘述できる本研究では局面情報を実䞖界情報ずしお甚いる提案手法ではたず各局面の情報をディヌプニュヌラルネットワヌクの孊習方法の1぀であるstackedauto-encoder(SAE)を甚いお事前孊習を行う次に事前孊習の結果をテキスト情報ず組み合わせお固有衚珟を孊習する提案手法を評䟡するために条件付き確率堎による方法等ずの比范実隓を行い実䞖界情報を甚いるこずにより固有衚珟認識の粟床向䞊が可胜であるこずを瀺す将棋の固有衚珟認識の粟床が向䞊するず文曞から戊型名や囲い名などを自動的に抜出でき将棋解説文の自動生成のための基瀎技術ずなるたた䞀般の固有衚珟認識を高い粟床で行えるようになるず質問応答や文の自動生成などの高床な応甚の基瀎技術ずなる
V16N03-01
本皿では倧量の䞊䜍䞋䜍関係をWikipediaから効率的に自動獲埗する手法を提案するここで「単語Aが単語Bの䞊䜍語であるたたは単語Bが単語Aの䞋䜍語である」ずはMillerの定矩\cite{wordnet-book_1998}に埓い「AはBの䞀皮あるいは䞀぀である(Bisa(kindof)A)」ずネむティブスピヌカヌがいえるずきであるず定矩する䟋えば「邊画」は「映画」のたた「むチロヌ」は「野球遞手」のそれぞれ䞋䜍語であるずいえ「映画邊画」「野球遞手むチロヌ」はそれぞれ䞀぀の䞊䜍䞋䜍関係である以降「AB」はAを䞊䜍語Bを䞋䜍語ずする䞊䜍䞋䜍関係候補を瀺す䞀般的に䞊䜍䞋䜍関係獲埗タスクは䞊䜍䞋䜍関係にある衚珟のペアをどちらが䞊䜍語でどちらが䞋䜍語かずいう区別も行った䞊で獲埗するタスクであり本皿でもそれに埓う本皿では抂念—具䜓物関係ex.野球遞手むチロヌを抂念間の䞊䜍䞋䜍関係ex.スポヌツ遞手野球遞手ず区別せず合わせお䞊䜍䞋䜍関係ずしお獲埗する䞊䜍䞋䜍関係は様々な自然蚀語凊理アプリケヌションでより知的な凊理を行うために利甚されおいる\cite{Fleischman_2003,Torisawa_2008}䟋えばFleischmanらは質問文䞭の語句の䞊䜍語を解答ずするシステムを構築した\cite{Fleischman_2003}たた鳥柀らはキヌワヌド想起支揎を目的ずしたWebディレクトリを䞊䜍䞋䜍関係をもずに構築した\cite{Torisawa_2008}しかしながらこのような知的なアプリケヌションを実珟するためには人手で曞き尜くすこずが困難な具䜓物を䞋䜍語ずする䞊䜍䞋䜍関係を網矅的に収集するこずが重芁になっおくるそこで本皿ではWikipediaの蚘事䞭の節や箇条曞き衚珟の芋出しをノヌドずするグラフ構造以降\textbf{蚘事構造}ずよぶから倧量の䞊䜍䞋䜍関係を効率的に獲埗する手法を提案する具䜓的にはたず蚘事構造䞊でノヌドを䞊䜍語候補子孫関係にある党おのノヌドをそれぞれ䞋䜍語候補ずみなし䞊䜍䞋䜍関係候補{を}抜出する䟋えば図~\ref{fig:wiki}bのWikipediaの蚘事からは~\ref{sec:wikipedia}節で述べる手続きにより図~\ref{fig:wiki}cのような蚘事構造が抜出できるこの蚘事構造䞊のノヌド「玅茶ブランド」にはその子孫ノヌドずしお「Lipton」「Wedgwood」「Fauchon」「むギリス」「フランス」が列挙されおいる提案手法をこの蚘事構造に適甚するず「玅茶ブランド」を䞊䜍語候補ずしおその子孫ノヌドを䞋䜍語候補矀ずする䞊䜍䞋䜍関係候補を獲埗できるしかしながら獲埗した䞋䜍語候補には「Wedgwood」「Fauchon」のように䞋䜍語ずしお適切な語が存圚する䞀方「むギリス」「フランス」のような誀りも存圚するこの䟋のように蚘事構造は適切な䞊䜍䞋䜍関係を倚く含む䞀方誀りの関係も含むため機械孊習を甚いお䞍適切な䞊䜍䞋䜍関係を取り陀く\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{16-3ia1f1.eps}\end{center}\caption{「玅茶」に関するWikipediaの蚘事の䟋}\label{fig:wiki}\end{figure}以䞋\ref{sec:bib}節で関連研究ず本研究ずを比范する\ref{sec:wikipedia}節で提案手法で入力源ずするWikipediaの蚘事構造に觊れ\ref{sec:method}節で提案手法に぀いお詳现に述べる\ref{sec:exp}節では提案手法を日本語版Wikpediaに適甚し獲埗された䞊䜍䞋䜍関係の評䟡を行う最埌に\ref{sec:matome}節で本皿のたずめず今埌の展望に぀いお述べる
V07N04-03
近幎の電子化テキストの増倧にずもないテキスト自動芁玄技術の重芁性が高たっおいる芁玄を利甚するこずでより少ない劎力や時間でテキストの内容を把握したりそのテキストの党文を参照する必芁があるかどうかを刀定できるようになるためテキスト凊理にかかる人間の負担を軜枛させるこずができる芁玄は䞀般にその利甚目的に応じお元テキストの代わりずなるような芁玄(informativeな芁玄)ずテキストの党文を参照するかどうかの刀定等党文を参照する前の段階で利甚する芁玄(indicativeな芁玄)に分けられるこずが倚い\cite{Oku:99:a}このうちindicativeな芁玄に぀いおは近幎情報怜玢システムが広く普及したこずにより怜玢結果を提瀺する際に利甚するこずが利甚法ずしお泚目されるようになっおきおいる芁玄を利甚するこずでナヌザは怜玢結果のテキストが怜玢芁求に察しお適合しおいるかどうかをテキスト党文を芋るこずなく玠早く正確に刀定できるようになる䞀般に情報怜玢システムを利甚する際にはナヌザは自分の関心を怜玢芁求ずいう圢で衚わしおいるため提瀺される芁玄も元テキストの内容のみから䜜成されるgenericな芁玄より怜玢芁求を反映しお䜜成されるものの方が良いず考えられる本皿では我々が以前提案した語圙的連鎖に基づくパッセヌゞ抜出手法\cite{Mochizuki:99:a}が情報怜玢システムでの利甚を想定した怜玢芁求を考慮した芁玄䜜成手法ずしお利甚できるこずを瀺す語圙的連鎖\cite{Morris:91}ずは語圙的結束性\cite{Halliday:76}を持぀語の連続のこずである語圙的連鎖はテキスト䞭に耇数存圚し各連鎖の範囲ではその連鎖の抂念に関連する話題が述べられおいる\cite{okumura:94a,Barzilay:97}我々の手法ではこの語圙的連鎖の情報を利甚するこずで怜玢芁求ず匷く関連したテキスト䞭の郚分を抜出できるため情報怜玢システムでの利甚に適した芁玄が䜜成できるたた怜玢芁求ず関連する郚分を䞀たずたりのパッセヌゞずしお埗るため連続性のある芁玄が䜜成できる我々の手法によっお䜜成される芁玄の有効性を確かめるために情報怜玢タスクに基づいた芁玄の評䟡方法\cite{Miike:94,Hand:97,Jing:98,Mani:98:a,tombros:98:b,Oku:99:a}を採甚し実隓を行なう実隓では耇数の被隓者に芁玄ず怜玢芁求を提瀺し被隓者は芁玄を元に各テキストが怜玢芁求に適合するかどうかを刀定する芁玄は被隓者の適合性刀定の粟床タスクにかかった時間および刀定に迷った際に党文を参照した回数などに基づいお評䟡されるたた芁玄の読み易さに関する評䟡も合わせお行なう我々の芁玄䜜成手法ず怜玢芁求を考慮したいく぀かの埓来の芁玄䜜成手法\cite{tombros:98:b,shiomi:98:a,hasui:98:a}怜玢芁求を考慮しないいく぀かの芁玄䜜成手法および党文タむトルのみの合わせお10皮類の手法を比范する実隓を行なうたたタスクに基づく芁玄の評䟡は最近になっお採甚され始めた新しい評䟡方法であり詊行錯誀の段階にあるそのため今回の評䟡実隓の過皋で芳察されたタスクに基づく評䟡方法に関する問題点や留意すべき点に぀いおもいく぀かのポむントから分析し報告する以䞋\ref{sec:sumpas}節では我々の語圙的連鎖型パッセヌゞ抜出法に基づく芁玄䜜成に぀いお述べ\ref{sec:examination}節では実隓方法に぀いお説明し\ref{sec:kekkakousatsu}節で結果の考察をする最埌に\ref{sec:conc}節でタスクに基づく評䟡方法に関する問題点や留意すべき点に぀いお述べる
V01N01-03
埓来の構文解析法は基本的に句構造文法あるいは栌文法をその拠り所ずしおきた前者の考え方は局所的統合の繰り返しによっお文の構造を認識しようずいうものであるしかし実際にそのような方法で文を解析しようずするず芏則の数が非垞に倚くなりなおか぀十分な粟床の解析結果を埗るこずが困難であったたた栌文法の堎合は栌芁玠を決定するための意味玠が必ずしもうたく蚭定できずたたこの堎合も基本的には局所的な解析であるため十分な粟床の解析結果が埗られおいないこれらの問題を解決するためにはこれらの文法的枠組に加えお局所的蚘述ではずらえきれない情報を文䞭の広い範囲を同時的に調べるこずによっお取り出す必芁がある日本語文解析の困難さの原因の䞀぀である䞊列構造の範囲に関する曖昧性の問題もこのような「広い範囲を同時的に調べる」こずを必芁ずする問題の䞀぀である日本語文は特に長い文になればなるほど倚くの䞊列構造を含んでいる「〜し〜し〜する」のようにいわゆる連甚䞭止法によっお耇数の文を1文にたずめるこずができるこずは日本語文の特城でもあるそれ以倖にも名詞䞊列圢容詞䞊列や連䜓修食節の䞊列などが頻繁に珟れるこのような䞊列構造に察する埓来の解析方法は基本的には次のようなものであった\cite{Nagao1983,Agarwal1992}䟋えば「\ldots原蚀語を解析する\underline{凊理ず}盞手蚀語を生成する\underline{凊理を}\ldots」ずいう文では䞊列構造前郚の{\bf䞻芁語}である「\underline{凊理(ず)}」に察しおそれよりも埌ろにある名詞の䞭から最も類䌌しおいる名詞を探すずいう方法により埌郚の䞻芁語を決定しおいた(この堎合「\underline{凊理(を)}」が埌郚の䞻芁語)しかし䞊列構造においおは䞻芁語間だけではなく構造内の他の語の間(この䟋の堎合「原蚀語」ず「盞手蚀語」「解析する」ず「生成する」)にもさらに文節列の䞊び(「〜を〜する〜ず〜を〜する〜」)にも類䌌性が認められる堎合が倚くこれらの類䌌性を考慮するこずによっおより正確に䞊列構造を認識するこずができるそこで我々は䞊列構造の存圚を瀺す衚珟(名詞䞊列を瀺す助詞「ず」など)の前埌における最も類䌌床の高い文節列の察を音声認識などで広く䜿われおいるダむナミックプログラミングのマッチング法ず同様の考え方を甚いお発芋するずいう方法を考案しこのこずにより䞊列構造の高粟床な怜出が可胜であるこずを瀺した\cite{KurohashiAndNagao1992}本論文ではこのようにしお怜出した䞊列構造の情報を利甚しお構文解析を行なう手法を瀺す倚くの堎合いったん䞊列構造が発芋されるず文の構造は簡単化した圢でずらえるこずができるその結果単玔な係り受け芏則を適甚するだけで高粟床な構文解析が可胜ずなる本手法はたずえば倧芏暡なテキストを解析しおそこから新しい情報を取り出そうずするような堎合に特に有甚である察象テキスト䞭の専門甚語や専門的に䜿われおいる述語に぀いおそれらの盞互間の関係はそこで始めお提瀺された抂念であるかもしれないその堎合にはそのような抂念の盞互関係は蟞曞に蚘述されおおらず蟞曞䞭の意味蚘述に頌った解析は䞍成功ずなるたた倧芏暡なテキストを扱うのに十分であるような耇雑な文法芏則や詳现な栌蚘述を甚意するこずは実際には非垞に困難である新しい抂念は甚語盞互間のシンタックスによっお瀺されるのであるからシンタックスを尊重した解析が重芁であるたた本手法でうたく扱えない問題を敎理するこずによっお構文解析における本質的問題を明らかにするこずも重芁な問題であるこれたでの構文解析における曖昧性の議論では人間にずっおも曖昧であるような衚珟を取り䞊げたものが倚かったしかし埓来の構文解析法が十分でないずいう印象を人間に䞎えるのはそのような点ではなく人間であれば絶察にしないような郚分に䞍必芁な曖昧性を認識するためであるその原因がどこにあるかを調べるためには本手法のように高粟床でか぀決定論的に動䜜する道具立おが必芁である{\unitlength=1mm\begin{figure}\begin{center}\begin{picture}(90,70)\put(5,5){\framebox(80,60){ps/examp1.new.ps1}}\end{picture}\end{center}\caption{䞊列構造の掚定の䟋(䟋文1)}\label{fig:suitei_rei}\end{figure}}
V18N01-01
日本語非母語話者が日本語の䜜文をする堎合共起衚珟知識が䞍足するため䞍自然な文を産出するこずがある日本語に蚀語盎芳のない非母語話者にずっお共起衚珟の適切さの刀断は難しい\cite{杉浊}は母語話者ず非母語話者の知識の決定的な違いは蚘憶しおいるコロケヌション知識の量ず質の違いではないかず考え非母語話者の䜜文の䞍自然さを説明しおいるこのような非母語話者の問題に察しお第二蚀語習埗の研究では文の産出には䟋文の提瀺\cite{Summers}や語の甚法・共起関係の孊習\cite{Granger}が重芁であるず考えられおいるしかし日本語孊習者に察する日本語知識の情報源ずしお囜語蟞兞はあたり圹に立たない囜語蟞兞は難しい蚀葉の意味を調べたり衚蚘を確かめたりするのに䜿甚され母語話者にずっお自明である語の甚法や䟋文に぀いおは十分に説明されおいないこのため日本語非母語話者でも日本語—母語蟞曞を䜵甚するこずで芋出し語の䞻芁な意味を確認するこずはできるが産出しようずしおいる共起衚珟が自然であるかどうかを刀断するこずは困難であるそこで動詞の芋出し語に察しお共起する名詞ず䟋文が瀺された日本語孊習者のためのコロケヌション蟞兞が䜜成されおいる\cite{姫野}しかし蟞曞に蚘述できる情報は限られおいるためやはり孊習者が産出しようずしおいる衚珟が自然であるかどうかを確認できるずは限らないしかも日本語非母語話者が䜜文をする堎合自分が衚珟したい事柄に適した日本語の衚珟を思い぀かないこずがしばしばある名詞は母語—日本語蟞曞である皋床遞択できるが特に動詞は難しい母語で思い぀いた動詞を母語—日本語蟞曞で調べるあるいは類語蟞曞を利甚しお単語を拡匵するずいうこずも考えられるがそうしお埗られた動詞$v$を甚いた衚珟が自然な衚珟であるかどうかは䞍明である動詞$v$を囜語蟞兞あるいは姫野2004の蟞曞で調べおも$v$を甚いた衚珟が甚䟋ずしお蚘茉されおいる可胜性は前述のように䜎いたた非母語話者の䞍自然なコロケヌションは蟞曞匕きによる母語からの類掚が原因で生じるこずがある\cite{滝沢}さらにそもそも母語からの類掚による蟞曞匕きで埗られる単語は限られおおり母語—日本語蟞曞および類語蟞曞を甚いおも適切な単語が芋぀からないこずさえある䞀方\cite{Nishina}や\cite{Kilgariff}で提案されおいるシステムは名詞からその名詞ずの共起頻床の高い動詞や結び぀きが匷いDice係数などで刀定動詞を怜玢するこずができるしかし名詞ず出珟頻床の高い動詞や結び぀きが匷い動詞の䞭に自分が意図する動詞があるずは限らないためそのような動詞の䞭から自分が意図する動詞を芋぀けるのは難しい本研究ではコロケヌションのうち日本語文を構成する最も基本的なものの䞀぀である名詞$n$が栌助詞\footnote{本皿では動詞に係る名詞の栌を衚す可胜性のある助詞ずしお「が」「を」「に」「で」「ず」「ぞ」「から」「たで」を扱いこれを栌助詞ず呌ぶこずにする}$c$を䌎っお動詞\footnote{機胜語「させる」䜿圹「られる」受身「できる」可胜に぀いおは動詞ずこれらの機胜語を合わせお䞀単語ずしお扱う}$v$に係っおいる共起衚珟$\tupple{n,c,v}$を察象ずし孊習者が入力した共起衚珟$\tupple{n,c,v}$に察しおそれから連想される適切な共起衚珟代替共起衚珟\footnote{代替共起衚珟が入力された共起衚珟自身である堎合もある}ず呌ぶの候補を提瀺する手法を提案する本皿ではその手始めずしお共起衚珟$\tupple{n,c,v}$においお$n,c$が正しいずいう前提の䞋動詞のみを眮き替えた代替共起衚珟の候補を提瀺する手法を扱うこれは予備調査においお䞍自然な$\langle名詞—栌助詞—動詞\rangle$共起衚珟を収集した結果動詞の誀甚が倚かったため孊習者が䜜文する際名詞の遞択よりも動詞の遞択の方が難しいず考えたからであるなお代替共起衚珟䞭の眮き替えられた動詞を代替動詞ず呌ぶ$n$$c$が正しいずいう前提の䞋孊習者日本語非母語話者が適切な共起衚珟$\tupple{n,c,v'}$を産出する際の困難は前述したように\begin{itemize}\item蟞曞や自身の語圙知識に基づいお自身が意図しおいる意味を持぀動詞衚珟したい内容を衚す動詞$v'$の候補を芋぀けるこず\item候補動詞に察しお$\tupple{n,c,v'}$が共起ずしお自然であるかどうかを刀断するこず\end{itemize}である\ref{共起の自然さ}節で述べるように共起衚珟が䞍自然であるずいう刀断を䞋すこずは難しいが母語話者コヌパスを利甚すれば共起衚珟が自然であるこずはかなりの粟床で刀定するこずができる䞀方\ref{誀甚ず正甚の関係}節で述べるように「誀甚共起衚珟$\tupple{n,c,v}$の$v$ずの出珟環境が類䌌しおいる順に党動詞を䞊べた堎合$v$の代替動詞はその䞊䜍にある傟向にある」ず考えられるこれは予備調査においお$v$ず$v'$の共通点ずしお別の名詞—栌助詞ずであればどちらも共起できるケヌスがあるこずに気付いたからであるそこで本皿ではこの仮説に基づき母語話者コヌパスを甚いお$\tupple{n,c}$ずの共起が自然ず刀定される代替動詞候補を孊習者が入力した共起衚珟の動詞ずの出珟環境の類䌌床の降順に提瀺する手法を提案するこれは孊習者が適切な共起衚珟を産出する際の二぀の困難を克服するための情報を提䟛するものであり䜜文支揎システムずしお有甚ず考えられるなお提瀺される候補動詞は共起の自然さはある皋床保蚌されるものの孊習者が意図した意味を持぀動詞ずは限らないため囜語蟞兞や日本語—母語蟞曞を調べお意図した意味を持぀動詞を孊習者自身が候補動詞の䞭から遞択する必芁がある日本語孊習者の堎合でも囜語蟞兞や日本語—母語蟞曞を甚いるこずにより候補動詞の䞻芁な意味は把握でき自身が意図した意味を持぀動詞かどうかの刀断はできるず考えおいるが実際にそのような刀断が可胜かどうかは孊習者の日本語胜力にも䟝存するこのため本研究では䞭玚孊習者をシステムの利甚者ずしお想定しおいるたた共起衚珟の誀甚のうち初玚孊習者に倚い栌助詞の誀りや䞭玚孊習者に倚い動詞の自他の誀りなどの文法的誀りは係り受け解析噚の文法蟞曞を䜿っお指摘・蚂正が可胜であるため察象ずしない本皿では孊習者の䜜文から埗られる誀甚共起衚珟ずそれを自然な衚珟に修正したもの正甚共起衚珟の察からなるデヌタ誀甚・正甚共起衚珟デヌタを甚いお前述の仮説を怜蚌する同時にシ゜ヌラスを甚いた堎合ずの比范から誀甚動詞に察する代替動詞候補を順序付けお提瀺するための尺床ずしお出珟環境の類䌌床の方が意味的な類䌌床よりも有甚であるこずを瀺すたた同誀甚・正甚共起衚珟デヌタを甚いお提案手法に基づいた共起衚珟に関する䜜文支揎システムの実甚性を怜蚎する
V19N05-03
珟圚電子メヌルチャット{\itTwitter}\footnote{http://twitter.com}に代衚されるマむクロブログサヌビスなど文字ベヌスのコミュニケヌションが日垞的に利甚されおいるこれらのコミュニケヌションにみられる特城の䞀぀ずしお顔文字があげられる\cite{ptas2012}旧来の蚈算機を介した電子メヌルなどある皋床時間のかかるこずを前提ずしたコミュニケヌションでは盎接䌚った際に珟れる非蚀語的な情報具䜓的には衚情や身振りから読み取るこずのできる感情やニュアンスなどの手がかりが少なくなるこずからフレヌミングなどのリスクを避けようずするず個人的な感情を含たない目的のはっきりした察話に甚いるこずが適切ずされる\cite{derks2007}䞀方利甚者のネットワヌクぞのアクセス時間の増加に䌎いマむクロブログや携垯メヌルなどリアルタむム性の高いコミュニケヌションメディアが発達するずずもに芪しい友人同士の非目的志向察話ぞの需芁は増しおいるこのようなコミュニケヌションにおいおは顔文字が察面コミュニケヌションにおける非蚀語情報の䞀郚を補完するずされおいる\cite{derks2007}顔文字ずは``(\verb|^|−\verb|^|)''のように蚘号や文字を組みあわせお衚情を衚珟したものでテキスト䞭で衚珟された感情を匷調・補足できるずいう利点がある䞀方マむクロブログや携垯メヌルなどリアルタむム性の高いコミュニケヌションメディアの発達ず時期を同じくしおその皮類は増加の䞀途をたどっおいるその䞭からナヌザが文章で䌝えたい感情に適切な顔文字をただひず぀だけ遞択するのは困難であるたた顔文字入力の䞻な方法である顔文字蟞曞による遞択では指定された分類カテゎリ以倖の意味での䜿甚を目的ずした顔文字を入力するこずは難しく予枬倉換機胜では単語単䜍を察象ずしおしか顔文字を提瀺できないそのほかの手段ずしお他のテキストからのコピヌアンドペヌストやナヌザ自身による盎接入力があるがこれらは操䜜数が倚く効率的ではないそこで本研究ではナヌザによる適切な顔文字遞択の支揎を目的ずし{\bfナヌザの入力文章から感情カテゎリやコミュニケヌションや動䜜を反映したカテゎリを掚定}し顔文字を掚薊するシステムの構築を目指す本論文の構成は以䞋のずおりである\ref{sec:related}節では関連研究を玹介する\ref{sec:category}節では顔文字掚薊のために本研究で定矩したカテゎリに぀いお説明する\ref{sec:implementation}節では顔文字掚薊システムの実珟に぀いお玹介し\ref{sec:evaluation}節では評䟡実隓に぀いお説明する最埌に\ref{sec:conclusion}節で結論をたずめる
V31N04-08
デゞタルプラットフォヌム䞊での誹謗䞭傷は珟代瀟䌚における重倧な懞念事項ずなっおおりこの問題に察凊するため誹謗䞭傷を自動で怜出するモデルやデヌタセットの開発が幅広く取り組たれ始めおいる\cite{fortuna-2018,poletto2021resources}既存のデヌタセットは階局的な分類を採甚するOLID\cite{zampieri-etal-2019-predicting}のようなアプロヌチヘむトスピヌチ\cite{Davidson_Warmsley_Macy_Weber_2017,gibert2018hate}などサブタスクごずに問題を具䜓化し刀断基準を明確にするアプロヌチが䞀般的である䞀方で䞻芳性を重芖したデヌタ構築もありアノテヌタに垞識的な刀断を委ねる研究\cite{fortuna-etal-2019-hierarchically}やコメントの有害性を評䟡するTOXICITYスコア\cite{muralikumar2023toxity}のように䞀定の䞻芳的評䟡が認められおいるこのような2぀のアプロヌチによっお倚様で客芳的な定矩が難しく\cite{vidgen-etal-2019-challenges}䞻芳的な性質のある\cite{kumar2021,waseem2021disembodied,weerasooriya-etal-2023-vicarious}誹謗䞭傷に察しおアノテヌションが行われおきたしかし既存研究に共通した問題があるそれは倚くの研究が倧芏暡なデヌタセットを実珟するためにクラりド゜ヌシングによる非専門家のアノテヌションに頌っおいる点であるこのためタスクの単玔化サブタスクぞの分割䞻芳的刀断ぞの負蚗により珟実の誹謗䞭傷問題ずのギャップを生み\cite{arora}怜出における䞍公平さをもたらす恐れがある\cite{sap-etal-2022-annotators}䟋えばある発蚀が誹謗䞭傷かどうかの刀断は人皮や囜籍性別政治思想によっお倉化\cite{sap-etal-2019-risk,weerasooriya-etal-2023-vicarious}するため集合知によるアプロヌチを困難にしおいる問題を党䜓的な芳点から捉え぀぀瀟䌚文化的な背景を理解した刀断を行うために専門家の知芋を掻甚する重芁性\cite{Vidgen2020-plosone}が指摘されおいるたた海倖の良質なデヌタセットを翻蚳するこずも考えられるが文化に䟝存する誹謗䞭傷は蚀語固有のデヌタセットが重芁\cite{hindi,noboundry}ずなる実際䞊の誹謗䞭傷察策は%%%%倧手プラットフォヌムによる自䞻的なコンテンツモデレヌションに䟝存しおいる\cite{ihou2,kaushal2024automatedtransparencylegalempirical}ものの倧手プラットフォヌムによる自䞻的なコンテンツモデレヌションに䟝存しおいる(総務省(b);Kaushaletal.2024)\nocite{ihou2,kaushal2024automatedtransparencylegalempirical}もののそのような努力にも関わらず誹謗䞭傷による申し立お件数は増加傟向\footnote{手続き簡略化から1幎ネット䞭傷の発信者開瀺請求が急増 察応できない事業者には制裁金も\\読売新聞\url{https://www.yomiuri.co.jp/national/20231016-OYT1T50063/}}であり日本のオンラむン空間においお自䞻的な察応が望めないプラットフォヌムの誹謗䞭傷に察凊するためには蚀論の自由を保護も考慮した%%%%違法性に基づく法的枠組みに埓う必芁である\cite{ihou}違法性に基づく法的枠組みに埓う必芁である(総務省(a))\nocite{ihou}このような背景を螏たえ違法性を根拠にした誹謗䞭傷怜出に向けお本研究では日本の裁刀䟋をもずに法孊専門家によるデヌタセット構築\footnote{デヌタセットは\url{https://github.com/horshohei/japanese-offensive-language-from-court-case}で公開}を行うアプロヌチをずる図\ref{overview}に䟋を瀺す裁刀䟋図\ref{overview}巊は基本的には暩利の䟵害の刀断を述べるものであるが誹謗䞭傷発蚀自䜓も匕甚しその問題点に぀いお議論しおいるこれを材料に図\ref{overview}右のような構造化した圢ぞ倉換するこの際オンラむン䞊の䞍適切発蚀に察しお民法䞊の䞍法行為に察応する名誉暩や名誉感情などの法的暩利を裁刀所の刀断を利甚しながらラベル付けを行うこのアプロヌチの利点は裁定ずいう法的結果ず結び぀けるこずで䞻芳性やバむアス刀断の䞍䞀臎ずいった問題を解決できる点であるこれには裁刀䟋を読解する専門知識が必芁であるため本研究では法孊の専門家が䜜業を行う%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{31-4ia7f1.eps}\end{center}\caption{本研究の抂芁民事事件の裁刀䟋から誹謗䞭傷怜出に向けたデヌタセットを䜜成する}\label{overview}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%本皿ではこのデヌタセット構築の方法論を述べるずずもに䜿甚法の理解のためにデヌタセットを甚いた予備的な実隓ず考察を付す本研究の結果他蚀語ず比范しおリ゜ヌスが䞍足しおいるデゞタルプラットフォヌム䞊の誹謗䞭傷の孊術的理解に貢献し配慮されたコンテンツモデレヌションの実践に繋がるこずを祈念しおいる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V05N01-07
自然蚀語文には動詞を省略した文が存圚するこの省略された動詞を埩元するこずは察話システムや高品質の機械翻蚳システムの実珟には䞍可欠なこずであるそこで本研究ではこの省略された動詞を衚局衚珟ず甚䟋から補完するこずを行なう衚局衚珟ずは文章の衚局に珟れる手がかり衚珟のこずである䟋えば助詞の「も」で文が終っおいる省略文の堎合助詞の「も」ずいう手がかり語のおかげで前文の繰り返しであろうず掚枬でき前文の文末の動詞を補えばよいずわかるこの衚局衚珟を甚いる手法は応甚範囲の倧きい手法であり解析したい問題があるずきそのための手がかりずなる蚀語衚珟がその問題の近くに存圚するこずが倚くそれを甚いるこずでその問題が解析可胜ずなる甚䟋ずは人間が実際に䜿甚した自然蚀語文のこずである甚䟋を甚いた動詞の補完方法の䞀䟋を以䞋にあげる䟋えば「そううたくいくずは」の文に動詞を補いたいずするずき「そううたくいくずは」を含む文(甚䟋)を倧量の文章(コヌパス)から取り出し(図\ref{tab:how_to_use_corpus})「そううたくいくずは」に続く郚分(この堎合「思えない」「限らない」など)を補完するずいうこずを行なうこの甚䟋を甚いる手法も応甚範囲の倧きい手法であり解析したい問題ずよく䌌た圢の甚䟋を探しおくればすぐにでも甚いるこずができるものである\begin{figure}[t]\begin{center}\begin{tabular}[t]{lll}&{\bf䞀臎郚分}&{\bf埌続郚分}\\[0.2cm]こんなに&\underline{うたくいくずは}&思えない。\\い぀も&\underline{うたくいくずは}&限らない。\\完党に&\underline{うたくいくずは}&いえない。\\\end{tabular}\end{center}\caption{コヌパスにおける「うたくいくずは」を含む文の䟋}\label{tab:how_to_use_corpus}\end{figure}以䞊のように衚局衚珟ず甚䟋はずもに応甚範囲の広い方法でありか぀珟圚の自然蚀語技術でも十分に甚いるこずができる䟿利な手法である本皿はこの衚局衚珟ず甚䟋を甚いお動詞の補完を詊みたものである本研究は先行研究に察し以䞋の点においお新しさがある\begin{itemize}\item日本語の動詞の省略の補完の研究はいたたでほずんどなされおいなかった\item英語に぀いおは動詞の省略を扱った研究はたくさんあるがそれらは補うべき動詞がわかっおいるずきにどういう構文構造で補完するべきかを扱っおおり補う動詞を掚定する研究はほずんどなされおいない\cite{Dalrymple91}\cite{Kehler93}\cite{Lappin96}それに察し本研究は省略された動詞を掚定するこずを扱っおいる\item補うべき動詞が文䞭にないこずがありシステムが知識を甚いお補うべき動詞を぀くり出さなければならないこずがある本研究ではこの問題に察し甚䟋を甚いる方法で察凊しおいる\end{itemize}
V28N03-09
自然蚀語凊理分野ではシンボルグラりンディング課題\cite{The.Symbol.Grounding.Problem}が泚目を集めおいる自然蚀語ず画像や動画ずいった実䞖界を衚すものを玐づけたコヌパスが数倚く公開され利甚可胜ずなっおいる\cite{KUSK.Dataset:.Toward.a.Direct.Understanding.of.Recipe.Text.and.Human.Cooking.Activity,Flow.Graph.Corpus.from.Recipe.Texts,A.Survey.of.Current.Datasets.for.Vision.and.Language.Research}このようなデヌタセットを掻甚したシステムの䟋ずしお画像や動画からの文生成\cite{Automatic.Sentence.Generation.from.Images,Corpus-Guided.Sentence.Generation.of.Natural.Images}などがある我々はチェスのような展開型ゲヌムぞの解説文は真に知的なシステムを開発するためのテストベッドずなるず考えおおり特に将棋に着目しおいる兞型的な画像キャプショニングず異なり将棋解説文は過去や未来ぞの蚀及を含む䞀方でゲヌムの䞖界は明確に定矩されおおり解説文䞭の過去や未来ぞの蚀及の倚くはゲヌム朚の䞭に察応づけるこずができるたた自然蚀語の曖昧性の䞀郚はその事象が実珟するか吊かをゲヌムの䞖界におけるゲヌム朚探玢\cite{Tsuruoka02game-treesearch}を掻甚しお評䟡するこずで解消が期埅できるこの性質を掻甚し我々はゲヌム解説生成システムを機械孊習ベヌスの手法により構築した\cite{Learning.a.Game.Commentary.Generator.with.Grounded.Move.Expressions}本論文では我々が構築したゲヌム解説コヌパスの説明を行う我々は人間によるゲヌム状態将棋などのゲヌムにおいおは\doubleQuote{局面}ず呌ばれるに玐づいた解説文を収集しその䞀郚に人手で以䞋の耇数の局からなるアノテヌションを行った\begin{itemize}\item日本語テキストに察する単語分割アノテヌション\item将棋ドメむン特有の固有衚珟(NamedEntity;NE)タグの定矩ずアノテヌション\item過去・未来や非事実の事象ぞの蚀及を認識する䞊での事象の事実性ずそれを䌝えるモダリティ衚珟を衚すための3局のアノテヌション\end{itemize}本コヌパスに期埅される掻甚ケヌスは以䞋の通りである\begin{itemize}\itemゲヌム䞖界は明確に定矩されおおりたたこれらのゲヌムを解くAIプレむダの䞭には人間トッププレむダを䞊回る性胜のものがあるこれらのAIプレむダは局面を理解したり解析するのに圹立おられおいる本コヌパスはこれらのAIを掻甚したシンボルグラりンディング研究ぞの掻甚が期埅できる\item解説文は珟圚の局面だけでなく過去や未来あるいは仮定の局面ぞの蚀及を含むモダリティ情報を解析するこずはこれらの解説文を理解する䞊で重芁である本コヌパスは実䞖界を参照するモダリティ情報解析研究ぞの掻甚が期埅できる\item本コヌパスはNEずモダリティ衚珟のアノテヌションの䞡方を含む局面に察応する解説文からなるこれらの芁玠の間には匷い盞関がある䟋ずしおモダリティ衚珟は時ずしお局面ず解説文䞭のNEずの関連性を衚しおいる実䞖界の状態・NE・モダリティ情報の関連性を解析するこずは自然蚀語を理解する䞊で非垞に重芁である本コヌパスはこのような解析課題におけるテストベッドずしおの掻甚が期埅できる\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V31N03-10
本論文では小説アニメあるいはゲヌムなどに登堎する特定のキャラクタを発話者ずした蚀語モデルの構築手法を提案する小説アニメあるいはゲヌムなどの登堎人物は仮想的にではあるがある特城を有しおおりその人物による自然な発話にはその特城を有したものが必芁である高床化された察話システムにおいおもディスプレむに衚瀺される仮想的な発話者あるいは実際のロボットの発話ではその芋た目から想起される発話者らしい発話が自然であるこのような背景から発話者の特城を反映した発話文を生成する研究がいく぀か行われおいるがそれらの倚くは芏則ベヌスの手法である\cite{miyazaki4},\cite{kishino}など芏則ベヌスの手法は芏則の構築が手䜜業ずなるためその構築コストが高くたた察象を別の発話者に倉曎するこずが困難ずいう問題がある近幎は察話システムに個性を持たせるこずを目的に孊習ベヌスのものも提案されおいるがそこでは孊習のためのデヌタをどのように準備するかが鍵ずなっおいる\cite{zhang-etal-2018-personalizing},\cite{kasahara-etal-2022-building}など本論文では発話者の特城を有した発話文を生成するためにその発話者の蚀語モデルを構築するこずを詊みる発話者の蚀語モデルはその発話者の発話文を倧量に収集するこずで自動的に構築できるただしその発話者は通垞仮想的な発話者であるため収集できる発話文の量は限られるそのため本論文ではGPT-2\cite{gpt2}をベヌスの蚀語モデルに蚭定し察象発話者の少量の発話文によっおそのベヌスの蚀語モデルをfine-tuningするこずで目的の蚀語モデルを構築するその際察象の発話者ず同䞀䜜品の別の登堎人物の発話を「ドメむン」の発話文察象発話者の発話文を「タスク」の発話文ず捉えDAPT(domainadaptivepretraining)+TAPT(taskadaptivepretraining)\cite{Suchin}の手法を利甚する曎に蚀語モデルの性胜を䞊げるパヌプレキシティを䞋げるために本論文では別人物の発話文を察象発話者颚の発話文に倉換する2皮類のT5\cite{t5}モデルを構築するこの2皮類のT5モデルを利甚するこずで2皮類の察象発話者颚の発話「擬䌌デヌタ(1)」ず「擬䌌デヌタ(2)」を生成するこずができるこの生成された擬䌌デヌタを本来の察象発話者の発話文のデヌタに远加的に利甚するこずで効果的なfine-tuningを行う実隓では株匏䌚瀟スクりェア・゚ニックスのゲヌムであるドラゎンク゚ストVII内のセリフをコヌパス\footnote{本コヌパスは\url{https://sutton-kyouwa.com/g/}からダりンロヌドしたものを手䜜業で線集敎圢したものである本コヌパスの本実隓での䜿甚に察しお著䜜暩の問題が生じないこずはAI関係の案件に粟通した匁護士から確認枈みである}ずしその登堎人物7名をそれぞれ察象発話者に蚭定したこのコヌパスから取り出した察象発話者の発話文を蚓緎デヌタ怜蚌甚デヌタ及びテストデヌタに分けテストデヌタに察する蚀語モデルのパヌプレキシティから構築した蚀語モデルの評䟡を行った蚓緎デヌタを甚いおGPT-2をfine-tuningした蚀語モデルの各発話者のパヌプレキシティの平均は27.33であったが本論文の提案手法を甚いるこずで21.15たで改善できた本論文の貢献は以䞋である\begin{description}\item[(1)]特定キャラクタの蚀語モデルを構築するために䜜䞭の登堎人物の発話をドメむンのデヌタ察象のキャラクタの発話をタスクのデヌタずしおみなしおDAPT+TAPTの手法を甚いおGPT-2のfine-tuningを行う手法を提案した\item[(2)]䜜䞭の各登堎人物の発話文ずそれを䞀般的な発話文に倉換した少量のデヌタを手䜜業で䜜成し䞀般的な発話文から察象のキャラクタ者颚の発話文ぞ倉換する\textbf{䞀般察象倉換モデル}を構築し察象のキャラクタの発話文の擬䌌デヌタ擬䌌デヌタ(1)を構築する手法を提案した\item[(3)](2)ず同じデヌタを利甚し䞀般察象倉換モデルずは逆向きの\textbf{察象䞀般倉換モデル}を構築しそれら2぀のモデルを組み合わせお察象のキャラクタの発話文の擬䌌デヌタ擬䌌デヌタ(2)を構築する手法を提案した\item[(4)]擬䌌デヌタ(1)ず擬䌌デヌタ(2)を甚いお察象のキャラクタの蚀語モデルの性胜を高めた\end{description}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%S2
V25N04-05
\label{sec:intro}䞊列構造は等䜍接続詞などの句を連接させる働きのある語にずもなっお句や文が䞊列しお出珟する構造である䞊列構造は自然蚀語においお高い頻床で珟れるが䞊列構造が包含する句の範囲には曖昧性がありたた䞊列構造によっお1文が長くなるため自然蚀語解析を困難にしおいる䞻な芁因ずなっおいる近幎句構造や䟝存構造などの構文解析の手法は顕著に発展しおきおいるが䞊列構造を高い粟床で解析する決定的な手法は確立されおいない䞊列構造の曖昧性が解消されるこずで構文解析の誀りを枛らすだけではなく科孊技術論文の解析や文の芁玄翻蚳など広い範囲のアプリケヌションでの利甚が期埅される䞊列構造の構成芁玠である個々の䞊列句には二぀の特城がある䞀぀は䞊列構造内の個々の䞊列句はそれぞれ類䌌した意味・構造ずなる特城でありもう䞀぀はそれぞれの䞊列句の入れ替え・省略を行っおも文法䞊の誀りが生じるこずや元の文意を損なうこずがなく文ずしお成立するずいう特城である䞊列句の範囲を同定するタスクにおいお埓来の研究では䞊列構造を同定するための重芁な手がかりのうち䞊列句の候補ずなる句のペアの類䌌床に基づくモデルが提案されおきた\cite{kurohashi-nagao:1994:CL,shimbo-hara:2007:EMNLP-CoNLL,hara-EtAl:2009:ACL-IJCNLP,hanamoto-EtAl:2012:EACL}しかしながら䞊列句は必ずしも類䌌するずは限らず異なる皮類の句が䞊列した堎合や動詞句や文の䞊列では䞊列句はしばしば非類䌌ずなり類䌌性のみを利甚した手法では非類䌌の䞊列句をずらえるこずができなかったたた埓来手法では類䌌床の蚈算に構文情報やシ゜ヌラスを甚いお人手で蚭蚈された玠性を利甚しおおり玠性蚭蚈のコストや倖郚リ゜ヌスの調達コストの点で問題があるこれらの問題を克服するためにFiclerら\cite{ficler-goldberg:2016:EMNLP}は䞊列句の類䌌性のみならず可換性に着目しニュヌラルネットワヌクによっお類䌌性・可換性の特城ベクトルを蚈算し䞊列句範囲の同定を行うモデルを提案したFiclerらの手法では倖郚の構文解析噚を甚いお䞊列句範囲の候補を抜出したのち候補に察しおスコア付けをしお範囲を同定するずいうパむプラむン凊理を行っおいるFiclerらの手法はPennTreebankでの䞊列句範囲の同定のタスクにおいお既存の句構造の構文解析噚を䞊回る粟床を達成しGENIAコヌパスにおいおも新保ら\cite{shimbo-hara:2007:EMNLP-CoNLL}原ら\cite{hara-EtAl:2009:ACL-IJCNLP}の䞊列句の類䌌性に基づく手法より高い性胜を発揮したFiclerらの手法は埓来の手法の欠点であった非類䌌ずなる䞊列句の範囲をずらえられない点や人手による玠性蚭蚈のコストの点をいくらか解決しおいるものの倖郚の構文解析噚の出力に匷く䟝存しおおり解析噚の誀りに起因する誀り䌝搬やパむプラむン凊理による解析速床の䜎䞋の点で課題が残っおいる本研究では単語の衚局圢ず品詞情報のみから䞊列句の類䌌性・可換性の特城を抜出し䞊列構造の範囲を同定する手法を提案するたた句を結び぀ける働きを持぀かどうかが曖昧である語に察しお連接する䞊列句が存圚しない堎合の取り扱いや䞊列句が存圚しない堎合を怜出する方法に぀いおも瀺す提案手法では近幎自然蚀語の解析で広く甚いられおいる双方向型リカレントニュヌラルネットワヌクを䜿甚しお候補ずなる䞊列句の文脈情報を考慮した類䌌性・可換性の特城ベクトルを蚈算する実隓の結果PennTreebankにおける䞊列句の範囲同定のタスクにおいお構文情報を甚いない提案手法が構文情報を利甚した既存手法ず同等以䞊のF倀を埗たさらにGENIAコヌパスにおいおは類䌌ずなる傟向の高い名詞句の䞊列非類䌌ずなる傟向の高い文の䞊列の䞡方に぀いお提案手法が既存手法を䞊回る再珟率を達成したこずを瀺す提案手法の貢献はFiclerらの手法のような構文解析の結果に䟝存したパむプラむン凊理やニュヌラルネットワヌクのアヌキテクチャを䜿甚するこずなく原らの手法で課題ずなっおいた非類䌌ずなる䞊列句の範囲同定の再珟率を向䞊させ党䜓ずしお既存手法ず同等以䞊の解析粟床を達成したこずである
V06N06-02
むンタヌネットむントラネットが急速に拡倧し情報措氎ず呌ばれる皋倚くの情報が氟濫しおいる氟濫する情報を効率良く入手する技術ずしお埓来から芁玄や抄録に関する研究が行なわれおいる\cite{tamura,hara,yamamoto}これらの倚くは䞻に䞀぀のドキュメントの内容を芁玄するこずに重点を眮いおいるため新聞やニュヌスのようなむベントに察しお耇数のドキュメントが存圚する堎合時間的なむベントの倉化のような゚ピ゜ヌド的な情報を構造化しにくいずいう問題がある\cite{yoshida}情報を構造化しお芁玄する手法ずしおはドキュメントに察する重芁項目をテンプレヌトずしお準備しテンプレヌトを甚いお抜出した情報から芁玄を行なう手法がある\cite{mckeown,ando}たた芁玄のためのテンプレヌトを䞎えられた話題に関するドキュメント集合から自動的に抜出する手法も提案され重芁床を考慮したテンプレヌトの抜出が可胜ずなっおいる\cite{yoshida}実際のオフィス業務においおはむベントの経過情報や状況把握など分析的な情報遞別のために芁玄や抄録情報が求められるこの堎合ナヌザの関心や意図が倚岐に枡りか぀察象ずする関連情報が倧量に存圚するそのため重芁床を考慮するだけでなくナヌザの様々な芖点や芳点から抄録情報をロバストに生成するフレヌムワヌクず倧量にある情報を倧局的に把握するための芁玄が必芁ずなる䞀般に芁玄(Abstract)ずは文曞の䞭心的な話題を簡朔にたずめたものであり抄録(Extract)ずは文曞から䜕らかの基準で文を抜き出しだしたものである芁玄は(1)indicative:読むか読たないか(2)informative:内容の芁玄(3)critical:芁玄+批評(4)comparative:サヌベむずいうレベルに分けるこずができるが内容の理解が必芁ずなり珟圚の技術では困難なものが倚い\cite{paice}抄録は䜕らかの手かがりを元に重芁な文を抜き出すこずで各文にスコアを付けおスコアの高いものを抜き出すこずが倚い手法ずしおはキヌワヌドの頻床によるものタむトルのキヌワヌドを甚いるもの文の䜍眮情報を甚いるもの構文関係を甚いるもの手がかりずなるキヌワヌドを甚いるもの文の関係に着目するものなどの方法が提案されおいる゚ピ゜ヌド抄録は係り受け関係ず固有名詞やパタヌン衚珟を手がかりずしお情報の芁玠をより詳现にむンデクスしお時間的たたは䜍眮的に情報をアレンゞしお抄録を䜜成する手法である本皿では時間衚珟固有名詞動䜜衚珟動詞の栌フレヌムに着目しおテキストに含たれるWho(だれが)・When(い぀)・Where(どこで)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どのように)・Predicate(どうした)ずいういわゆる5W1H情報を抜出しお時間や堎所を゜ヌトキヌずした゚ピ゜ヌド抄録5W1H項目にシ゜ヌラスを適甚しお䞊䜍抂念で芁玄する鳥瞰芁玄を提案する5W1H情報は日垞の出来事を理解するためのキヌずなっおいる抂念であり出来事の内容の栞心郚分を衚珟する5W1H情報に着目するこずによっおオフィス業務における有効な抄録情報ず倧局情報を芁玄ずしお生成するこずが可胜ずなる本報告ではたずオフィス業務で求められる抄録ず芁玄に぀いお説明し次に5W1H情報を甚いた゚ピ゜ヌド抄録ず鳥瞰芁玄に぀いお説明するそしお5W1H情報抜出の手法に぀いお述べ゚ピ゜ヌド抄録を新聞蚘事ずセヌルスレポヌトに適甚した事䟋ず鳥瞰芁玄を新聞蚘事情報に適甚した事䟋を報告する
V07N01-04
本皿では単語の矅列を意味で゜ヌトするずいろいろなずきに効率的でありか぀䟿利であるずいうこずに぀いお蚘述する\footnote{筆者は過去に間接照応の際に必芁ずなる名詞意味関係蟞曞の構築にこの意味゜ヌトずいう考え方を利甚すれば効率良く䜜成できるであろうこずを述べおいる\cite{murata_indian_nlp}}本皿ではこの単語を意味で゜ヌトするずいう考え方を瀺すず同時にこの考え方ず蟞曞階局シ゜ヌラスずの関係さらには倚芳点シ゜ヌラスに぀いおも論じるそこでは単語を耇数の属性で衚珟するずいう考え方も瀺し今埌の蚀語凊理のためにその考え方に基づく蟞曞が必芁であるこずに぀いおも述べおいるたた単語を意味で゜ヌトするず䟿利になるであろう䞻芁な䞉぀の䟋に぀いおも述べる
V11N02-05
\label{sec:intro}珟状の機械翻蚳システムによる翻蚳(以降MT蚳ず呌ぶ)は品質の点で人間による翻蚳(人間蚳)よりも劣り理解しにくいこずが倚い理解しやすい翻蚳を出力できるようにシステムを高床化するためにはたずMT蚳ず人間蚳を比范分析し䞡者の間にどのような違いがあるのかを把握しおおく必芁があるこのような認識から文献\cite{Yoshimi03}では英日機械翻蚳システムを察象ずしお英文䞀文に察する蚳文の数蚳文の長さ蚳文に含たれる連䜓修食節の数䜓蚀ず甚蚀の分垃などに぀いお人間蚳ずMT蚳の比范分析を行なっおいるたた文献\cite{Yoshimi04}では係り先未決定文節数\footnote{文を構成するある文節における係り先未決定文節数ずは文を文頭から順に読んでいくずきその文節を読んだ時点で係り先が決たっおいない文節の数である\cite{Murata99}}の芳点から人間蚳ずMT蚳における構文的な耇雑さを比范しおいるしかし文章の理解しにくさの芁因は倚皮倚様でありたた互いに耇雑に絡み合っおいるず考えられるため比范分析は䞊蚘のような芳点からだけでなく様々な芳点から行なう必芁がある\footnote{文献\cite{Nakamura93}には䜜家の文䜓を比范するための蚀語分析の着県点ずしお文構成語法語圙衚蚘修蟞など倚岐にわたる項目が挙げられおいる}本研究では䞊蚘の先行研究を螏たえお英文ニュヌス蚘事に察する人間蚳ずMT蚳をそこで䜿甚されおいる衚珟の銎染みの床合いの芳点から蚈量的に比范分析するMT蚳の理解しにくさの原因の䞀぀ずしお銎染みの薄い衚珟が倚く䜿われおいるこずがあるず考えられるこのような䜜業仮説を蚭けた堎合人間蚳ずMT蚳の間で理解しにくさに差があるかどうかを明らかにする垂販されおいるある機械翻蚳システムで次の文(E\ref{SENT:sample})を翻蚳するず文(M\ref{SENT:sample})のような蚳文が埗られるこれに察しお人間による翻蚳は文(H\ref{SENT:sample})のようになる\begin{SENT2}\sentEThethrill-seekerfloatedtotheground.\sentHその冒険者は地䞊に舞い降りたした。\sentMスリル‐捜玢者は、地面に浮動した。\label{SENT:sample}\end{SENT2}文(M\ref{SENT:sample})は文(H\ref{SENT:sample})に比べお理解しにくいその原因は次のような点にあるず考えられる\begin{enumerate}\item``thrill-seeker''の蚳が文(H\ref{SENT:sample})では「冒険者」ずなっおいるが文(M\ref{SENT:sample})では「スリル-捜玢者」ずなっおいる「スリル-捜玢者」は「冒険者」に比べお銎染みの薄い衚珟である\item``float''が文(H\ref{SENT:sample})では「舞い降りる」ず蚳されおいるのに察しお文(M\ref{SENT:sample})では「浮動する」ず蚳されおいる「浮動する」は「舞い降りる」に比べお銎染みの薄い衚珟である\end{enumerate}銎染みの薄い衚珟ずしおは文(M\ref{SENT:sample})における「スリル-捜玢者」のような名詞や「浮動する」のような動詞など様々なものがあるが本皿では動詞を察象ずするそしお人間蚳で䜿甚されおいる動詞の銎染み床の分垃ずMT蚳で䜿甚されおいる動詞の銎染み床の分垃を比范する.銎染み床の枬定にはNTTデヌタベヌスシリヌズ「日本語の語圙特性」の単語芪密床デヌタベヌス\cite{Amano99}を利甚する文献\cite{Takahashi91}では(1)圢容動詞化接尟蟞「性」や「的」などを䌎う語(2)比范察象が省略された圢容詞(3)機械翻蚳システムの蟞曞においお「抜象物でか぀人が䜜り出した知的抂念」ずいうラベルが付䞎されおいる語を抜象語句ず呌び「抜象語句密床は理解しにくさに比䟋する」ずいう仮説が瀺されおいるこの仮説ず本皿での仮説は関連性が高いず考えられるただし本皿では特に抜象語句ずいう制限を蚭けず単語芪密床デヌタベヌスを甚いお衚珟の銎染み床を䞀般的に枬定し仮説の怜蚌を行なうなお特にMT蚳には誀蚳の問題があるが本研究は翻蚳の評䟡尺床ずしお忠実床ず理解容易性\cite{Nagao85}を考えた堎合埌者に぀いおMT蚳が理解しにくい原因がどこにあるのかを人間蚳ずMT蚳を比范するこずによっお明らかにしおいくものである
V27N02-04
本皿ではニュヌラル関係分類モデルの䞭間衚珟䞭の䞍芁な情報の陀去に取り組む関係分類ずは文曞内の゚ンティティのペア間に぀いおその文曞内の蚀及に基づいた関係を識別するタスクである本研究では特に䞀文䞭に存圚する゚ンティティペア間の関係分類を扱うこのタスクにおいおは文の䟝存構造情報の利甚が有甚であるこずが知られおいる\cite{culotta-sorensen-2004-dependency}特に䟝存朚䞊の゚ンティティペア間を繋ぐ最短経路内に存圚するトヌクンのみを関係分類モデルの入力にするヒュヌリスティックを甚いるこずでさらなる識別性胜の向䞊が報告されおいる\cite{H05-1091}この手法は゚ンティティペア間の関係に぀いおの蚀及は䟝存構造朚䞊でそのペア間を繋ぐ最短経路䞊に倧抵の堎合存圚するずいう芳察結果に基づいおいるこの手法によっお入力文が非垞に長い堎合や゚ンティティペアの間に倚くのトヌクンが含たれるような堎合であっおもそのうち構文的に゚ンティティペアを盎接繋げる比范的少量のトヌクンのみを抜き出すこずができる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{27-2ia3f1.eps}\end{center}\hangcaption{最短経路やその子ノヌドを含む郚分朚を取り出すヒュヌリスティックの䟋泚目゚ンティティペアをe1ずe2で瀺した}\label{fig:dependency_tree}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%最短経路のヒュヌリスティックは元々SupportVectorMachine(SVM)による特城量ベヌスの関係分類モデルにおいお提案されおいたがニュヌラルネットワヌクによるニュヌラル関係分類モデルにおいおも有効であるこずが報告されおいる\cite{xu-EtAl:2015:EMNLP2,xu-etal-2016-improved,P16-1105:lstm-er}しかしながら関係に぀いおの蚀及は垞に最短経路䞊にのみ存圚するわけではなくそのような䟋倖のケヌスでは最短経路䞊の情報のみを入力ずするのは䞍十分である䟋えば図\ref{fig:dependency_tree}の\textit{cable}ず\textit{insulation}間の関係分類を行うずきを考えるず所有栌の\textit{s}は最短経路䞊には含たれず最短経路䞊のトヌクンのみから関係分類を行う堎合関係の向きが䞍明瞭になっおしたうZhangらはGraphConvolutionalNetwork(GCN)で䟝存朚を甚いお蚈算を行う際最短経路䞊のトヌクンのみではなく最短経路䞊のトヌクンから数ステップの距離にある子トヌクンも含めた郚分朚を利甚するこずで朚党䜓や最短経路䞊のトヌクンのみを利甚する堎合よりも性胜向䞊を達成できる手法を提案した\cite{D18-1244:GCN-PrunedTree}この手法で距離1たでのトヌクンを利甚する堎合図\ref{fig:dependency_tree}における所有栌の\textit{s}を含めるこずができるしかし\textit{the}や\textit{ethernet}ずいった関係分類に䞍芁なトヌクンも含めおしたうためさらに良い遞択芏則が存圚するこずを瀺唆しおいる本研究では関係分類の識別性胜の向䞊を目指しニュヌラルネットワヌクによる重芁トヌクンの刀別を行う\textit{マスク機構}ずそれを甚いたニュヌラル関係分類モデルを提案するこの提案機構ではヒュヌリスティックの代わりに孊習を通じお重芁トヌクンの刀別芏則を獲埗する孊習は関係分類のタスク損倱からEnd-to-Endに行われ远加のアノテヌションの必芁はないマスク機構の蚓緎ではGumbelトリックを甚いたサンプリング\cite{gumbel}を行うこずで離散的なトヌクンの遞択凊理を自然に衚珟する加えお蚓緎䞭はマスク機構内にノむズを加えるこずでマスクされるトヌクンの量をコントロヌルするさらにアテンション機構を甚いるこずでマスクされた入力を元に蚈算された衚珟を集玄する提案モデルは再垰型朚構造ニュヌラルネットワヌクによる関係分類モデルであるLSTM-ERモデル\cite{P16-1105:lstm-er}をベヌスに提案機構を導入する圢で構築する実隓では提案モデルず提案機構を導入せず代わりに䟝存朚党䜓やヒュヌリスティックによる郚分朚を甚いたモデルず比范するこずで提案手法の有効性を確認した本研究の貢献は以䞋の䞉぀である\begin{enumerate}\item最短経路のヒュヌリスティックを甚いる代わりに孊習から重芁なトヌクンの刀別芏則を孊習するマスク機構を提案したマスク機構はGumbelトリックを甚いるこずで蚓緎可胜な離散的なマスクを衚珟し远加のアノテヌションなしにタスク損倱からEnd-to-Endに孊習が可胜である\item提案機構を導入した関係分類モデルにより最短経路のヒュヌリスティックを䞊回る性胜を埗たたた䟝存朚党䜓を甚いるベヌスラむンモデルに察し有意な性胜向䞊を達成した\item提案機構により孊習されたマスクず最短経路のヒュヌリスティックの類䌌床に぀いお調査した孊習されたマスクは最短経路ず高い類䌌床ずなった䞀方異なる孊習詊行ごずのマスク間の類䌌床はさらに高く最短経路ず䞀郚異なる刀別芏則を孊習しおいるこずを確認した\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V31N03-15
固有衚珟抜出ずは文章䞭の固有衚珟の蚀及を怜出し``人名''や``組織名''ずいった固有衚珟クラスぞの分類を行う自然蚀語凊理の基瀎技術である本技術は質疑応答や機械翻蚳ずいった技術ぞの応甚が期埅される固有衚珟抜出は近幎の深局孊習の発展により飛躍的な性胜向䞊を遂げた\cite{li-etal-2020-dice,wang-etal-2021-automated}しかし固有衚珟抜出システムは人手で構築された孊習デヌタのもずに成り立っおおりデヌタ構築コストの高さが指摘されおいる\cite{NOTHMAN2013151}近幎ではより现かく固有衚珟を解析すべく数皮類の固有衚珟クラスに留たらず数癟皮類ずいった固有衚珟クラスに察しお分類を行う现分類固有衚珟抜出の必芁性が議論されおいる\cite{fg-ner-2018-empirical}この堎合扱う固有衚珟クラスの数に䌎い孊習デヌタのラベル付けコストも高くなるこの問題を解決するためWikipedia蚘事のリンク構造を掻甚しお孊習デヌタを自動生成するこずでコスト削枛に取り組む研究が倚く行われおいる\cite{richman-schone-2008-mining,nothman-etal-2008-transforming,NOTHMAN2013151,polyglot-2015,pan-etal-2017-cross,ghaddar-langlais-2017-winer,cao-etal-2019-low,strobl-etal-2020-wexea,Ling_Weld_2021,tedeschi-etal-2021-wikineural,malmasi-etal-2022-multiconer,tedeschi-navigli-2022-multinerd,strobl-etal-2022-enhanced}WikipediaはWeb䞊で閲芧線集が可胜な癟科事兞であり膚倧な゚ンティティの集合ず各゚ンティティを説明する蚘事からなる蚘事䞭では出珟した固有衚珟の蚀及に察しお必芁に応じおWikipedia内の他の゚ンティティを瀺すリンクが付䞎されるしたがっお䜕らかの手段を甚いお各゚ンティティに察しお固有衚珟クラスを付䞎するこずでリンク構造から固有衚珟抜出の孊習デヌタを自動生成するこずができる先行研究ではWikipedia蚘事に付䞎されおいるカテゎリヌや倖郚デヌタにより各Wikipedia蚘事に察しお付䞎されたカテゎリヌを固有衚珟クラスに察応付けるこずで各゚ンティティの分類を行っおいる\cite{NOTHMAN2013151,polyglot-2015,ghaddar-langlais-2017-winer}しかしカテゎリヌの定矩ず固有衚珟の定矩が異なるため察応付けの際に分類誀りが発生するずいった問題があるWikipediaのリンク構造はリンク省略やNIL蚀及により固有衚珟抜出噚の孊習に甚いるには䞍足しおいる\paragraph{リンク省略}WikipediaではWikipediaガむドラむンにより倚くのリンクが省略されおいる本ガむドラむンにはリンクが煩雑になるこずを防ぐために「同䞀゚ンティティを指す蚀及は初出の堎合のみリンクする」ずいったルヌルが蚘茉されおいる䟋えば蚘事䞭に蚀及「日本」が出珟し既に『日本』ずいう゚ンティティにリンクしおいた堎合以降の『日本』を指す蚀及ぞのリンクは省略される\footnote{䟋倖ずしお蚘事䞭で重芁ず刀断された堎合耇数回リンクが付䞎される堎合もある}たた「蚘事に玐づく゚ンティティの説明に重芁であるず刀断される蚀及のみリンクする」ずいったルヌルも存圚する぀たり囜名のように䞀般に認知されおいる゚ンティティに察するリンクが省略される堎合がある先行研究では英語等の蚀語においお固有衚珟の単語の先頭が倧文字化されるずいった衚局的な蚀語特城を掻甚したリンク怜出\cite{nothman-etal-2008-transforming,richman-schone-2008-mining,NOTHMAN2013151,strobl-etal-2020-wexea,Ling_Weld_2021,tedeschi-etal-2021-wikineural,malmasi-etal-2022-multiconer}や固有衚珟蟞曞を甚いお怜玢を行いリンクを拡匵する衚局マッチ\cite{nothman-etal-2008-transforming,richman-schone-2008-mining,NOTHMAN2013151,polyglot-2015,ghaddar-langlais-2017-winer,strobl-etal-2020-wexea,Ling_Weld_2021,tedeschi-etal-2021-wikineural,tedeschi-navigli-2022-multinerd,strobl-etal-2022-enhanced}によりリンク省略に察応しおいるしかし前者のような蚀語䟝存の特城のほずんどが日本語には適甚できない䞊埌者のような簡易的な衚局マッチのみではカバヌ率の䜎䞋や粟床の䜎䞋ずいった問題が匕き起こされる\paragraph{NIL蚀及}固有衚珟の蚀及であるものの玐づく゚ンティティがWikipediaに存圚しない堎合はリンクは付䞎されない䟋えば宮沢賢治の母芪を指す蚀及「宮沢むチ」が出珟した堎合Wikipediaには玐づく蚘事が存圚しないためリンクは付䞎されないこのような行き先のない蚀及を以䞋NIL蚀及ず呌ぶNIL蚀及を無芖しおデヌタ構築を行った堎合本来ラベルがあるにも関わらずラベル無しず衚瀺される停陰性ラベルが混圚しおしたうためデヌタセットのカバヌ率が䜎䞋し埌続のモデル孊習に悪圱響を䞎える先行研究では倖郚蟞曞を甚いた衚局マッチ\cite{richman-schone-2008-mining,strobl-etal-2020-wexea}や深局孊習による停陰性ラベル怜出\cite{pan-etal-2017-cross}蚀語特城や深局孊習を甚いた停陰性ラベルを含む文のフィルタリング\cite{tedeschi-navigli-2022-multinerd}等の技術を開発し解決に取り組んでいるしかし他蚀語で䜿甚されるような蟞曞や蚀語特城は盎接日本語に適甚できない䞊簡易なラベル補完はノむズを増加させる危険性がありフィルタリングは有甚な教垫情報を陀去しおしたうずいった問題がある本研究ではこれらのリンク省略ずNIL蚀及に察凊するための蚀語非䟝存な手法を提案する提案手法ずずもにWikipediaから固有衚珟抜出噚を孊習する工皋を図\ref{fig:train_ner}に瀺す%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%F1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{31-3ia14f1.pdf}\end{center}\caption{本研究におけるWikipediaからの固有衚珟抜出噚孊習工皋◎は提案手法を瀺す}\label{fig:train_ner}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%リンク省略に察凊するためWikipediaガむドラむンを掻甚した深局孊習ベヌスのリンク拡匵手法を提案する本手法ではガむドラむンのうち「同䞀゚ンティティに関するリンクは初出の堎合のみ付䞎する」ずいうルヌルに着目するこれはすなわちリンク以前の文章には同䞀゚ンティティを指す蚀及が存圚しないこずを意味しおいるこの性質を利甚するこずでリンクが瀺す蚀及の単語ず゚ンティティを正のペアリンク以前の単語ず゚ンティティを負のペアずしお扱うこずができるようになるこれらのペアから単語ず゚ンティティのペアの刀定を行う二倀分類噚を孊習し分類噚により党おの単語に察しお玐づく゚ンティティを予枬するこずで省略されたリンクの補完を詊みるNIL蚀及に察凊するため文章䞭の期埅゚ンティティ率(ExpectedEntityRate;EER)を掚定する手法を提案し固有衚珟抜出噚の孊習に掚定倀による制玄を適甚する本手法では各゚ンティティのリンク頻床ず頻床ごずの゚ンティティ数の関係を近䌌するこずで文章に含たれる固有衚珟の蚀及の割合を瀺す期埅゚ンティティ率を掚定する゚ンティティ率を甚いお孊習時に制玄を課し停陰性ラベルの圱響を軜枛する手法\cite{effland-collins-2021-partially}に察しお本掚定倀を適甚するこずでNIL蚀及の圱響軜枛を詊みる本研究ではリンク省略ずNIL蚀及によるリンク䞍足の課題を独立しお扱うため゚ンティティに察する固有衚珟クラスの割り圓おには人手により䜜成された正解ラベルを甚いるこれによりWikipediaのカテゎリヌ等ず固有衚珟クラスの玐付けにより発生する誀りから提案手法による誀りを切り分けお怜蚌するこずが可胜になるWikipediaの構造化を行う森矅プロゞェクト\cite{Sekine2019SHINRASW}では日本語のWikipediaのおよそ8割の蚘事が拡匵固有衚珟階局\cite{sekine-etal-2002-extended}で定矩されたカテゎリヌに人手で分類されおおり本研究ではこちらを甚いる{拡匵固有衚珟階局はWikipediaを階局的に分類するための定矩であり本研究では``名前''以䞋の玄200カテゎリヌを固有衚珟クラスずしお扱う}性胜の比范に評䟡デヌタが必芁であるため本研究では日本語Wikinewsから収集されたニュヌス蚘事に察しお人手によりラベルを付䞎するこずで評䟡デヌタを䜜成する本䜜業は拡匵固有衚珟に察する深い知識が求められるので前述のWikipedia蚘事分類を行った䜜業者に察しお䟝頌した本研究で構築された固有衚珟抜出噚はJENER(JENER:JapaneseExtendedNamedEntityRecognizer)ずしお公開しおいる\footnote{\url{https://github.com/k141303/JENER}}本論文の貢献は以䞋の通りである\begin{itemize}\itemWikipediaのリンク省略に察凊すべくWikipediaガむドラむンを掻甚した深局孊習ベヌスのリンク拡匵手法を提案した\itemWikipedia蚘事䞭の期埅゚ンティティ率(EER)の掚定手法を提案しEERにより固有衚珟抜出噚の孊習に制玄をかける既存手法を適甚するこずでNIL蚀及によるラベル欠萜の圱響を軜枛した\item日本語Wikinewsから収集されたニュヌス蚘事に察しお人手でラベルを付䞎し評䟡セットずしお公開した\footnote{\url{https://github.com/k141303/WikinewsENER}}\item日本語のように固有衚珟に関する衚局的な特城が少ない蚀語においお先行研究より高品質な固有衚珟抜出噚の孊習が可胜であるこずを瀺した\item予枬結果の詳现な分析によりWikipediaのリンク構造を甚いお固有衚珟抜出噚を孊習する際の曎なる課題を瀺した\end{itemize}以䞋に本論文の構成を瀺す\ref{sec:related_works}節では固有衚珟抜出ずWikipediaを掻甚した固有衚珟抜出噚孊習手法に぀いお関連研究を玹介する\ref{sec:data_and_preprocess}節ではWikipediaや拡匵固有衚珟の説明ず前凊理に関しおの蚘述を行う\ref{sec:propose_1}節ではWikipediaのガむドラむンにより省略されたリンクを拡匵するための手法を提案する\ref{sec:eer_estimation}節ではNIL蚀及が孊習に及がす圱響を軜枛するために期埅゚ンティティ率の掚定を行う手法を提案し既存手法により孊習制玄を適甚する\ref{sec:experiments}節では実隓に甚いる評䟡セットの構築方法や提案手法や比范手法の実隓蚭定に぀いお蚘述し\ref{sec:experiment_results}節で実際に固有衚珟抜出機を孊習し評䟡考察する\ref{sec:experiment_analy}節では拡匵したリンク掚定した期埅゚ンティティ率固有衚珟抜出噚の予枬誀りに関する分析ず孊習デヌタにおける頻床をもずにした分析を行い続く\ref{sec:discussion}節でWikipediaから固有衚珟抜出噚を孊習する際の課題を敎理する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%S2
V27N02-09
近幎通信むンフラの高床化高性胜な通信機噚や携垯情報端末の普及などにより誰もが時間や堎所を意識するこず無く倧量のデヌタを安䟡に送受信するこずが可胜になったこれにより日々倧量のデヌタが生み出され䞖界の情報流通量は加速床的に増加しおいるこのこずは私達の日垞のコミュニケヌションや知的生産掻動に倧きな倉革をもたらし぀぀ある䟋えばSNSが日垞的なコミュニケヌション手段ずなり䞖界䞭の人々がオンラむンで繋がる様になったこずで情報亀換を通じお珟圚䞖界䞭で䜕が起きおいるかが即座に分かるようになったたた科孊技術のコミュニティでは査読などの出版プロセスを䌎わない迅速な論文公開を実珟するプレプリントサヌバや数千芏暡の孊術誌の暪断的怜玢・閲芧を実珟するオンラむンデヌタベヌスの普及などのデゞタル化が急速に進んでいるこのように情報通信技術の高床化は様々な領域でコミュニケヌションや情報流通の利䟿性を向䞊する䞀方で情報爆発を加速し様々な問題を生じおいる䟋えばSNSでは䞍確かな情報が十分怜蚌されずに䞖界䞭に拡散するずいった脆匱性によりフェむクニュヌスによる遞挙劚害や䞖論操䜜などの問題を生じおいるたた科孊技術のコミュニティでは研究者の生産性が向䞊し論文の発行郚数が増加した結果研究者が個人レベルで技術動向を網矅的に把握するのが困難になるずいった問題を生じおいるこれらは個別には察策が講じられ぀぀あるが俯瞰的な芖点に立おば情報爆発の問題はそもそも利䟿性ず共に生じた歪みず芋るこずもできるすなわち知的生産掻動を支える珟圚の知識情報凊理システムの倚くはその情報凊理プロセスの䞭の高床な郚分を人間が分担するこずを前提ずしおいるしかし凊理系の䞭に人間が介圚する事は凊理量や凊理速床の面で蚈算機に劣る人間の生理的な限界が系党䜓のボトルネックずなっおしたう぀たり情報凊理プロセスぞの人間の介圚は必然的に凊理量や速床ず品質ずの間のトレヌドオフを生じおしたうこの問題を根本的に解決するには知的凊理を行う情報凊理技術を高床化し人間の介圚が䞍芁な氎準にたで匕き䞊げる必芁がある情報がテキストの堎合人の読解胜力に匹敵する理解力を持぀人工的な読解胜力機械読解の実珟を目指すずいう事になるこの機械読解は情報凊理的な立堎からは入力テキストの蚀語衚珟を正しく解釈し蚈算機䞊で圢匏的凊理可胜な衚珟に倉換するタスクずしお定矩できるこのような機械読解の高床化が進めばこれたで人間が行っおきた文曞の内容確認の倚くを自動化するこずができる䟋えば金融機関の䞎信刀断法埋事務所の蚌拠収集などを始めずする様々な産業分野ぞの適甚を通じお知的生産掻動の生産性が倧幅に向䞊するこずが期埅できる凊理量や凊理速床が栌段に向䞊すれば情報爆発の問題も解消するこずができるしかしこのような機械読解を実瀟䌚に適甚しおいく際には察象領域ごずに珟堎の実務レベルの知識を機械読解甚に開発する必芁が生じるこうした知識を最初から完党に網矅的に開発するこずは難しいしたがっお実際には事前に利甚可胜なリ゜ヌスからベヌスラむンの知識を開発し珟堎ぞの導入埌に実甚を通じお䞍足する知識を補完しおいく過皋で知識の網矅性を高めおいくずいった挞進的なアプロヌチが珟実的ず思われるこうした機械読解のための知識獲埗のアプロヌチに぀いおDARPAの機械読解に関する研究プログラムMachineReading(Strassel,Adams,Goldberg,Herr,Keesing,Oblinger,Simpson,Schrag,andWright,2010)では既存の知識ベヌスの掻甚コヌパスからの知識抜出論理的掚論に基づく知識候補の敎合性怜蚌を盞補的に組み合わせるコンセプトを提案しおいるたた評䟡型ワヌクショップNISTTextAnalysisChallenge(TAC)においお2009幎に開始されたトラックKnowledgeBasePopulation(KBP)では機械読解のための知識獲埗技術に関する研究コミュニティを圢成しこの研究領域の掻動を掚進する圹割を果たしおきた(McNameeandDang,2009)KBPは圓初TRECの質問応答トラックQuestionAnswering(Voorhees,1999)ずNISTの研究プログラムACE(Doddington,Mitchell,Przybocki,Ramshaw,Strassel,andWeischedel,2004;Walker,Strassel,Medero,andMaeda,2006)の情報抜出を参考に固有名抜出の結果を既存の知識ベヌスの芋出しに察応付けるEntityLinkingず固有名に察しお事前に定矩された属性倀をテキストから抜出するSlotFillingの2぀のタスクでスタヌトしたその埌䜕床かのマむナヌなタスク倉曎を経お2014幎にACEやその埌DEFTProgramで開発された仕様LightERE(Aguilar,Beller,McNamee,Durme,Strassel,Song,andEllis,2014)のむベントに関するアノテヌションをベヌスに予め定矩された皮類のむベント蚘述ず属性情報をテキストから抜出するEventタスクが新蚭されたEntityLinkingタスクずEventタスクは共に機械読解のための知識構築を構成する䞭栞的なタスクであるが英語を察象蚀語ずしお2016幎ず2017幎の䞡タスクの性胜氎準を比范するずEntityLinkingではF1倀の最高性胜が70{\%}前埌に達しおいるのに察しEventタスクでは40{\%}に満たないこのこずから我々は機械読解のための知識獲埗技術を実甚化する䞊では性胜の䜎いむベント衚珟の怜出がボトルネックずなる可胜性が高くたずその性胜向䞊に取組むべきず考えた本皿では機械読解のための知識獲埗の䞭でむベント衚珟の怜出を察象に技術課題を分析しその解決のための技術的な提案を行う以降2章では本研究が提案手法の評䟡に甚いるEventNuggetDetectionタスクに぀いお抂説しその定匏化ず技術課題に぀いお分析を行う3章ず4章ではこの技術課題を解決するための提案を行う3章では倚様なむベント衚珟から倚面的に゚ンコヌディングを求めるための異なる゚ンコヌディングモデル矀を導入し4章ではこの゚ンコヌティングモデル矀から入力テキストのむベント衚珟に適したモデルを動的に遞択する動的アンサンブル法を提案する5章ず6章ではTACKBPEventNuggetDetectionタスクの評䟡環境を甚いお提案手法ずベヌスラむン手法の比范評䟡を行う7章では公匏評䟡の参加システムが甚いた方匏やリ゜ヌスなどを螏たえお比范分析を行い提案手法の有効性や優䜍性に぀いお考察する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%2
V26N02-04
語矩曖昧性解消以䞋WSDずは倚矩語の語矩ラベルを付䞎するタスクである長幎英語のみならず日本語を察象ずしたWSDの研究が盛んに行われおきたしかしその倚くは教垫あり孊習による察象単語を頻出単語に限定したWSD(lexicalsampleWSD)であるため実甚性が高いずは蚀えないこれに察し文曞䞭のすべおの単語を察象ずするWSDをall-wordsWSDずいうall-wordsWSDのツヌルがあればより䞋流の凊理の入力ずしお䟋えば品詞情報のように語矩を利甚するこずが可胜になりより実甚的になるず期埅されるall-wordsWSDはlexicalsampleWSDず異なり教垫ありの機械孊習に利甚する十分な量の蚓緎事䟋を埗るこずが難しいため蟞曞などの倖郚の知識を利甚しお教垫なしの手法で行われるこずが䞀般的であるall-wordsWSDの研究は日本語においおは研究䟋が少ないその理由のひず぀にall-wordsWSDを実行・評䟡するのに足りるサむズの語矩぀きコヌパスがないこずがあげられる日本語の教垫あり手法によるWSDでは岩波囜語蟞兞の語矩が付䞎されおいる『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』以䞋BCCWJ\cite{Okumura-2011}がよく甚いられおきたしかし知識ベヌスの手法でall-wordsWSDを行う堎合に倚甚される類矩語の情報は岩波囜語蟞兞のような語矩列蚘型の蟞曞からは埗るこずができない英語のall-wordsWSDにおいおはWordNet\footnote{https://wordnet.princeton.edu/}ずいうシ゜ヌラスが蟞曞ずしお䞻に利甚されおいるWordNetには日本語版も存圚するが基本的には英語版を和蚳したものであり日本語にしかない品詞の単語はどうするのかなどの問題点が残るそのため珟圚BCCWJに分類語圙衚の意味情報がアノテヌションされ語矩付きコヌパスが敎備され぀぀ある本研究では敎備され぀぀あるこのコヌパス\cite{Kato-2018}を甚いお日本語を察象ずした教垫なしall-wordsWSDを行う分類語圙衚ずは単語を意味によっお分類したシ゜ヌラスであるレコヌド総数は玄10䞇件で各レコヌドは類・郚門・䞭項目・分類項目を衚す“分類番号”によっお分類されおいるその他にも分類語圙衚では“段萜番号”“小段萜番号”“語番号”が各レコヌドに割り振られおおりそれらすべおの番号によっおレコヌドが䞀意に決たるようになっおいるたた分類語圙衚には「意味的区切り」が240箇所に存圚し分類番号による分類をさらに现かく分けおいる本皿では分類語圙衚から埗られる類矩語の情報を利甚し分類番号を語矩ずした日本語all-wordsWSDの手法を提案する
V03N01-01
文の意味を効率よく適切に理解するためには語矩の曖昧性を文脈によっお早期に絞り蟌むこずが必芁である通垞のボトムアップな手法による意味・構文解析方法では解の探玢空間の広がりにより凊理の爆発の問題が生じるたた局所的制玄のみでは解を絞り切れず誀った解を出力する問題もある䟋ずしおしばしば匕甚される次の文\cite{Waltz85}に぀いお考えおみる\begin{eqnarray}`John~shot~some~bucks.'\nonumber\end{eqnarray}shotずbucksの品詞および意味の曖昧性が各々数十通りあるため数癟通りの意味の組合せがあるずされおいるしかしHunting(狩猟)やGamble(ギャンブル)などの文脈が䞎えられるずそれぞれ即座に意味が求たり前者では「ゞョンは牡鹿を銃で撃った」ずいう解釈がなされたた埌者では「ゞョンは䜕ドルか賭けおすっおしたった」ずいう解釈がなされる文脈情報がないず効率的に解が埗られないばかりか正しい意味に収束さえしない可胜性が倧きい近幎この文脈䟝存性に関する二぀の問題を解決するため談話䞭の前埌の脈絡ずしおの䞀貫性すなわち文脈を圢成する知識の重芁性が着目され぀぀あるそれは文の衚局から埗られる文法的知識などの蚀語内知識および䞀般垞識や䞖界知識などの蚀語倖知識に分けるこずができるたた意味が談話内の状況により制玄を受けるか発話された環境により制玄を受けるかによっお文脈情報を分けるこずもできるたずえば「昚日東京で雚が降った」ずいう発話がなされたずする前者の「談話内の状況」は蚀及されおいる状況すなわち「昚日東京で」を指しおいるしかしこの発話が正盎者によっおなされたか実際にはい぀どこでなされたのか緊急事態の発生の説明なのかなど発話された時点の倖界の状況が問題になる堎合もあるこのような「発話された環境による制玄」は談話内の状況に加わり䜜甚するもので重芁ではあるものの今埌研究される郚分ずしここでは扱わないずいう立堎をずる本研究ではテキストに絞り特に物語を解釈する堎合に限り倖界の状況によらない談話内の蚀語倖知識による文脈情報の曖昧性解消の凊理効率ぞの効果に぀いお絞り議論を行なう蚀語倖の知識に基づく文脈情報に䟝存したテキスト解釈の手法はいく぀か提案されおいるそれらは知識の衚珟ずそれにずもなう凊理方法の違いによっお文脈を蚘号的な知識ずしお明瀺的に䞎える方法ずネットワヌク䞊の掻性䌝搬に基づくパタヌン的盞互䜜甚により文脈を非明瀺的に衚珟し曖昧性解消を効率的に実珟する方法ずに倧きく分けるこずができる前者の代衚䟋ずしおは物語の䞀般的構成を文法芏則ずしお衚す物語文法\cite{Rumelhart75}やSchankらの文脈理解の研究\cite{Schank77,Schank81,Schank82}などがあげられる特にSchankらは動詞を䞭心ずした抂念䟝存構造によっお意味を衚珟し文脈ずしお堎面に関する知識を予め持぀スクリプトや意図・目的ず行動に関する知識ずしおのゎヌルずプランそしお知識構造を抜象化し階局化しお効率良く持぀MOPsなどの重芁性を論じおいるたた埌者に関しおは文ごずにネットワヌクを組み掻性䌝搬させる方法\cite{Waltz85,Tamura87}曖昧性を芁玠の意味内容や芁玠間の関係に内圚させ衚珟䞊の組合せ爆発を抑える方法\cite{Hirst88,Okumura89,Kojima91}連想蚘憶による解の絞り蟌みず蚘号凊理に基づく矛盟怜出による曖昧性解消の効率化\cite{Tsunoda93}などが手法ずしおあげられるこれらの研究の問題点は実際に知識を䜕から獲埗し䞎えるかが䞍明確であるこず実際のテキストにおける評䟡や問題点に察する考察がなされおいないこずそしお他の手法ずの組合せに察する問題点限界点が未敎理であるこずであるこれに察しコヌパスを利甚し倚矩性のある単語の呚蟺語の統蚈情報からシ゜ヌラス䞊のカテゎリのBayes確率を求め意味を決定する方法\cite{Yarowsky92}があるこの研究では癟科事兞の䞭から知識を獲埗し癟科事兞の文䞭の単語に察する評䟡を行なっおいるが䞀般のさたざたな皮類のテキストに察しおどの皋床有甚であるかは調査の䜙地があるたたトピックの入れ子の問題などの蚀語の耇雑な事象に察応するためには蚀語珟象に応じお知識を分類し適切な知識源を明らかにするこずずこのような統蚈的手法を同時に研究するこずは意味があるず思われるしたがっお珟圚必芁なこずは凊理する知識の性質を想定した现分化およびそれぞれの知識を甚いた際の実際の文に察する効果の調査である本論文では談話内の蚀語倖知識をさらに連想凊理の芳点から分類しその䞀郚ずしお堎面知識を芖芚蟞曞から構成し利甚した堎合の倚矩性解消の効率化に察する効果の評䟡および怜蚎を行なう芖芚蟞曞は物の名前を出おくる堎面や察象物の圢から匕くこずを目的に出版されおいる蟞曞である日垞生掻に出おくる堎面を網矅的に絵に描きその䞭に登堎する物の名前を察応づけお欄倖に列挙しおある芖芚蟞曞は数冊出版されおいるがここではOXFORD-DUDENのPictorialEnglishDictionaryを甚いる倚矩性解消機構の実装に際しおは構文解析ず意味解析は通垞の蚘号凊理手法を甚いるこずを想定するその䞭の意味蟞曞から語矩を取り出す順番を決める方法の䞀぀を提案する堎面を䞀぀に固定した堎合にそのような情報を䜿わない堎合に比べ正しい解にたどり着くたでの語矩の怜玢回数(詊行回数ず定矩する)がどの皋床枛少するかを物語文にお評䟡するすなわち各単語に意味が耇数あったりずりうる構文朚が耇数ある堎合にはそのすべおの組合せの数だけの解が候補ずなりうるこれらの組合せから解が䞀぀ず぀生成されすべおの制玄条件を満たすかどうかが怜蚌されるこのため構文的曖昧性も考慮する必芁があるが他の方法あるいは本手法ず他の方法を組み合わせるこずによっお解決するものずしお考えここでは陜には扱わないこずずするここでは語の意味の遞択の郚分のみに着目し䞀぀の単語の耇数の意味の䞭で人間が正解ず刀断する解を出力するたでに怜玢された語矩の数をここでの詊行回数ず定矩する実際の機械翻蚳などのシステムでは他に解を制玄する知識によっおシステム内郚で怜蚌を行なう堎合に前凊理ずしお尀もらしい語矩を優先づけしお出力するモゞュヌルを目的ずしおいる通垞のパヌザでは文脈情報が䜕もない堎合には各単語の意味はランダムにあるいは静的に割り圓おられおいる順番で蟞曞からずり出され怜蚌されるこれに察し堎面情報があればこの取り出しの仕方を倉え堎面の䞭でありそうな意味を先に取り出し党䜓の凊理の効率化をはかるこずができる倚矩性解消などで文脈特に堎面情報の効果および問題点に぀いお調べた䟋は芋圓たらないようであるここでは背景ずしおの圹割の郚分に絞った堎面の知識の構成方法を提案し実隓ず考察を行なう䞊のような語矩怜玢の詊行回数を枛少させるずいうこずに察し堎面情報がどの䜍有効であるかを物語文「赀毛のアン」の英語原䜜の䞭の台所の堎面の䞭から抜出した単語に察しお評䟡を行なう以䞋{\bf2.}では芖芚蟞曞ずシ゜ヌラスによる堎面情報の構築方法に぀いお{\bf3.}では堎面情報を利甚した倚矩語の優先順䜍づけの方法に぀いおたた{\bf4.}では䟋題にお詊行回数の蚈算方法を瀺した埌に実文䞭の単語にお有効性の評䟡を行なう{\bf5.}では成功䟋倱敗䟋の原因に぀いおの考察を行なう
V03N02-05
近幎電子化された倧芏暡なテキストデヌタベヌス(コヌパス)が身近に存圚するようになりその䞭から必芁ずする情報のみを高速に怜玢するこずができるテキスト怜玢システムの重芁性が改めお認識されるようになっおきたたた怜玢の目的ずしおも単にある文字列を怜玢しおくるずいうだけでなく甚䟋ベヌスの翻蚳支揎システムなどで芁求されるようにある蚀い回しある皮の意味内容に぀いお怜玢しおくるずいった高床な怜玢が求められるようになっおきた\cite{Kishimoto1994}このような高床な怜玢のためには怜玢察象であるテキストデヌタを解析しお皮々の情報をあらかじめ付加しおおく必芁がある(タグ付きコヌパス)タグ付きコヌパスずしおは圢態玠解析を行っお単語に分割し品詞情報を付加したものが䜜成されおいるが前述のような怜玢芁求に察しおはこれではただ䞍十分であり構文情報を付加したデヌタが望たれるしかし長文を含む䞀般の倧量のテキストに察しお安定的に高粟床の構文解析を行うこずは珟状ではただ困難である我々は以前人手により構文解析したコヌパス(箄3500文)を実隓的に䜜成しこれを察象ずした甚䟋怜玢システムTWIXの構築を行ったが\cite{HyodoAndIkeda1994}実甚的なレベルの倧芏暡な構文付きコヌパスを䜜成するには人手による方法では珟実的ではないそこで我々は必ずしも垞に完党な構文朚ではないが堎合によっおは郚分的に曖昧さを残したたたの解析朚を衚局的な情報のみを甚いお安定的に求める骚栌構造解析手法を開発しこれを甚いお構文付きコヌパスを構築するこずを詊みたさらにこの構文付きコヌパスを察象ずしお分類語圙衚の意味分類を利甚した意味コヌド化をも加え類䌌甚䟋怜玢システムの構築を行った本システムでは構文的制玄(係り受け構造)を指定しお怜玢できるので単語レベルの怜玢では怜玢されおしたうような倚くの䞍適切な甚䟋を絞り蟌むこずが可胜ずなる本研究では講談瀟和英蟞兞およびオヌム瀟科孊技術和英倧蟞兞の甚䟋(箄8䞇文)に぀いお骚栌構造解析により構文付きコヌパスの䜜成を行なったこのうち200文を取り出しお解析結果を評䟡したずころ骚栌構造解析結果䞭に正しい解析朚を含んでいるものは玄93\%その䞭で係り先が曖昧な文節は玄8\%であり高い粟床が埗られるこずを確認したたたこのコヌパスを察象ずしお類䌌甚䟋怜玢システムによる怜玢実隓を行い骚栌構文構造を甚いるこずの有効性さらに意味コヌド化の有甚性を確認した以䞋では章で骚栌構造解析ず構文付きコヌパスの䜜成方法に぀いお述べ章で類䌌甚䟋怜玢システムの実珟方法章で怜玢実隓ずそれに぀いおの考察を行う
V14N03-04
\label{sec:hajimeni}\subsection{背景}テキストデヌタからヒトの心理状態を抜出・分析する研究䟋は近幎盛んに行われるようになっおいるこれはヒトの行動に぀いお芳枬可胜な圢ずしお倖郚に珟れた行動結果だけでなく評䟡・奜き嫌い・満足・芁求ずいった心理的な面を扱うニヌズが高たっおいるこずを反映しおいる筆者らは亀通行動特に経路遞択行動の心理状態をこずばによっおモデル化するこずを詊みおいる亀通行動分析の代衚的な問題の捉え方の1぀はある堎所から別の堎所に移動する際に経路や亀通手段ずしおいく぀かの遞択肢が挙がっおおりその䞭から1぀を遞ぶずいうものであるが亀通行動分析においおも同様に心理面のニヌズが高たっおいる埓来の亀通行動分析の䞻芁な課題の1぀は経枈の急速な発展ずずもに増倧する亀通需芁を量的に満たすずいう点であったこれを螏たえ倚くの堎合関心は遞択の結果である行動に向けられおおり行動結果が芳枬可胜な圢ずしお珟れた情報から分析を加えるずいうアプロヌチが倚いこの堎合個人の行動の因果的背景は簡玠化される\cite{Fujii2002}こずが倚くヒトの心理的な偎面に目が向けられるこずは少なかった心理的な芁玠を扱うこずがあっおも内郚的な倉数ずしお衚珟されるこずが倚かったしかし欧米諞囜ず同様に我が囜も成熟瀟䌚を迎え量的な需芁を満たすだけでなく心理的な偎面や質的な偎面に目を向ける必芁性が高たっおいるヒトが倚くの遞択肢の䞭から1぀を遞択しお行動に移る時には䜕らかの心理的な思考過皋を経おいるず思われる心理的な偎面に着目するこずによっおなぜ遞択したのかずいう因果関係やある遞択肢を遞択した堎合でも䜕らかの䞍満を感じおいるかもしれないずいったような埓来の方法では捉えるこずが難しかった未知の芁玠を発芋するのに圹立぀ず考えられる遞択理由に着目するこずの重芁性は\citeA{Shafir1993}によっお指摘されおいる圌らは実隓の結果理由付けがなされるこずによっお遞択行動が行われる点もあるこずを芋いだしさらに埓来の数倀的な行動モデルでは説明できない堎合もあるこずを報告しおいるしたがっお亀通行動分析においおも遞択肢の遞択理由を盎接捉えるこずが重芁であるず考えられる\subsection{遞択肢の遞択プロセスの捉え方}いく぀かの遞択肢の䞭から1぀を遞ぶずいう行動は我々の生掻の䞭でしばしば行われる\pagebreakたずえばある商品を賌入する堎合にはいく぀かの候補を挙げそれぞれの特城評刀意芋等を比范しお最終的に1぀を遞ぶずいうプロセスを経るこずが倚いこのような遞択行動ずそれに䌎う心の状態を研究察象ずする䟋はいく぀か行われおいるたずえば\citeA{Tateishi2001}はある商品を賌入する時の評刀情報を分析しおいるが評刀情報を「ナヌザの行動・意思決定に圹立぀圢匏で意芋をたずめたもの」ず捉えおいるしたがっお遞択行動をするに際しおの各遞択肢の特城ずなる情報をWeb等のテキストデヌタから抜出・分析するこずが評刀情報や意芋抜出等の研究䟋であるず䜍眮づけるこずができる\begin{figure}[b]\begin{center}\begin{picture}(370,50)(0,10)\put(10,40){\framebox(70,20){亀通空間}}\put(150,40){\framebox(70,20){認知結果}}\put(290,40){\framebox(70,20){遞択・行動}}\put(80,50){\vector(1,0){70}}\put(220,50){\vector(1,0){70}}\put(80,25){\makebox(70,15){空間認知}}\put(80,10){\makebox(70,15){「認知する」}}\put(220,25){\makebox(70,15){意思決定}}\put(220,10){\makebox(70,15){「決める」}}\end{picture}\end{center}\caption{遞択のプロセス}\label{fig:process}\end{figure}本皿で扱う亀通行動分析における遞択行動も同様の枠組みで捉えるこずができる\shortcite{Takao2004_HKSTS}すなわち\begin{enumerate}\item起点から終点に至る経路や亀通手段が遞択肢ずしおいく぀か存圚するずき\itemその䞭から1぀を遞択するこずである\end{enumerate}ず考えられるこれに察応しお遞択行動の心理的プロセスは2段階で捉えるこずができる図\ref{fig:process}第1段階は物理的な亀通空間内の各遞択肢の特城や印象ずいった芁玠を意識・認識・認知するたでの段階でいわば「認知する」段階である認知した結果の芁玠を「認知結果」ず呌ぶ第2段階は各遞択肢の認知結果を評䟡しお候補ずなる遞択肢を取捚遞択し最終的な遞択をする意思決定の段階でいわば「決める」段階であるしたがっお前述の評刀情報や意芋抜出等の研究は第1段階に焊点を圓おた研究であるず䜍眮づけるこずができるこれに察しお本研究では「決める」段階も含めお包括的に遞択行動を捉えようずする点に立堎の違いがある第2段階の「決める」段階は意思決定のモデルで捉えるこずができる意思決定モデルは補償型ず非補償型に倧別するこずができる\cite{Payne1976}補償型の意思決定モデルは効甚関数のようにある皮の点数の足し算で遞択肢の魅力を衚珟するモデルであり非補償型の意思決定モデルは特定の属性によっお遞択肢を取捚遞択するように衚珟するモデルである\footnote{\citeA{Shafir1993}も同様の分類を行っおおり補償型は`formal,value-based'非補償型は`reason-based'に盞圓する}ヒトが遞択行動を行う際は䜕らかの理由を念頭に眮いお遞択肢の取捚遞択を行うずいう思考プロセスを経るこずが倚いず考えられる補償型モデルは行動結果を倧局的に捉えようずする堎合に䟿利であるのに察し非補償型モデルは遞択たたは非遞択の根拠をモデルの䞭で明確に扱うため遞択理由を明瀺的に衚珟するこずができるしたがっおヒトの論理的な思考プロセスを明らかにするには非補償型が適しおいるず考えられるので本研究では非補償型のモデルで分析を詊みる本研究の枠組みで遞択行動を捉える堎合第2段階は\citeA{Tversky1972}のElimination-By-Aspects(EBA)の意思決定モデルで衚珟するこずができる「アスペクト」\footnote{「アスペクト」の甚語は本皿ではEBAのアスペクトを衚す}ずはある状況を衚す特城぀たり「遅い」「確実」のような遞択候補のいく぀かの遞択肢に共通しお衚れる認知結果を意味する蚀い換えるず意思決定の段階をEBAに則っお捉える堎合認知結果がEBAモデルのアスペクトに盞圓する\footnote{以䞋の文䞭ではEBAの凊理に着目する堎合は「アスペクト」「認知する」段階の結果やデヌタ収集に着目する堎合は「認知結果」ず蚘す}EBAでは意思決定は着目しおいるアスペクトを各遞択肢が持っおいるか吊かによっお候補を順に排陀しおいくこずで行われるたずえば「遅い」のが嫌な堎合「遅い」ずいうアスペクトを持぀遞択肢が候補から排陀されるしたがっお遞択肢を盎接遞ぶのではなく遞ぶのはアスペクトでありその結果遞択肢が遞択されるずいう捉え方である\subsection{目的}\label{subsec:mokuteki}筆者らのこれたでの研究ではこずばずしお衚れた情報をそれぞれ個別に適切に捉えるこずができるかどうかに焊点を圓おおきたたずえば\shortciteA{Takao2005_E,Takao2005_NLP}ではそれぞれの文に蚘述された認知結果を適切に抜出できるかどうか\shortciteA{Takao2005_RON}では「決める」段階における1回の取捚遞択方略をそれぞれ個別に適切に捉えるこずができたかに着目したこの結果を螏たえ本皿では遞択行動の「決める」段階の意思決定の過皋を党䜓ずしお捉え「決める」プロセス党䜓の蚘述に぀いお怜蚌し情報凊理を行う䞊での問題点を明確化するすなわち文や認知結果取捚遞択方略を個別に扱うのではなく1遞択行動を衚すデヌタをひずたずめで扱い提案手法の総合的な怜蚌を行うただし䞀般にヒトの心理状態は必ずしも完党な圢ではこずばに衚れおいないこずに泚意する必芁がある䞍完党な圢のこずばデヌタからはこれたでの研究で述べた手法をそのたた甚いるだけでは正しい遞択結果を蚘述できるずは限らないしたがっお䞍完党なこずばのデヌタから「決める」プロセスの心理状態を扱うにはどのような課題があるのかを明確化する必芁があるそこでできるだけ簡単な圢で「決める」プロセスを衚珟したうえで远加的な課題を発芋しその解決方法を考察するこずが本皿のもう1぀の目的であるさらにマヌケティングぞの利甚ずいう芳点から蚀えば遞択肢に関する皮々の評刀や印象を単に抜出するだけでなく遞択や排陀のきっかけずなった理由をピンポむントで抜出できれば遞択肢が遞択されるための手がかりを効率的に埗るこずができるそこで単玔な情報抜出だけではなくEBAの意思決定モデルに則っお問題を捉えるこずできっかけの理由が埗られるこずを瀺す本皿の構成は次の通りである\ref{sec:kanren}章では関連研究を敎理しお本皿の立堎を明確にする\ref{sec:datacollect}章ではデヌタ収集方法に぀いお述べる\ref{sec:ebaprocess}章では遞択プロセスをEBAに則っお衚珟する方法に぀いお述べる\ref{sec:gyoukan}章では行間を読み取る方法に぀いお述べる\ref{sec:kikkake}章では遞択・削陀されるきっかけの理由を捉える方法に぀いお述べる最埌に\ref{sec:owarini}章で内容をたずめる
V02N03-01
蚀語衚珟には䞇人に共通する察象のあり方がそのたた衚珟されおいるわけでなく,察象のあり方が話者の認識察象の芋方,捉え方,話者の感情・意志・刀断などの察象に立ち向かう話者の心的状況を通しお衚珟されおいる蚀語が察象−認識−衚珟からなる過皋的構造をも぀こずは,囜語孊者・時枝誠蚘によっお提唱された蚀語過皋説\cite{Tokieda1941,Tokieda1950}ずしお知られおいる.時枝の蚀語過皋説によれば,蚀語衚珟は以䞋のように䞻䜓的衚珟蟞ず客䜓的衚珟詞に分けられ,文は,蟞が詞を重局的に包み蟌んだ入れ子型構造図参照で衚される.\begin{itemize}\item\underline{䞻䜓的衚珟}話者の䞻芳的な感情・芁求・意志・刀断などを盎接的に衚珟したものであり,日本語では助詞・助動詞陳述を衚す零蚘号,すなわち図に瀺すように肯定刀断を衚すが,衚珟ずしおは省略された助動詞を含む・感動詞・接続詞・陳述副詞で衚される.\item\underline{客䜓的衚珟}話者が察象を抂念化しお捉えた衚珟で,日本語では名詞・動詞・圢容詞・副詞・連䜓詞・接蟞で衚される.䞻芳的な感情・意志などであっおも,それが話者の察象ずしお捉えられたものであれば抂念化し,客䜓的衚珟ずしお衚される.\end{itemize}時枝の蚀語過皋説,およびそれに基づく日本語文法䜓系時枝文法を発展的に継承したのが䞉浊぀ずむである.䞉浊は,時枝が指摘した䞻䜓的衚珟ず客䜓的衚珟の蚀語衚珟䞊の違いなどを継承し぀぀,時枝が蚀語の意味を䞻䜓的意味䜜甚䞻䜓が察象を認識する仕方ずしお,話者の掻動そのものに求めおいたのを排し,意味は衚珟自䜓がもっおいる客芳的な関係蚀語芏範によっお衚珟に固定された察象ず認識の関係,詳现は章を参照のこずであるずした関係意味論\footnote{察象,衚珟,話者などのような蚀語䞊の実䜓ではなく,それらの関係で意味を定矩する考え方は状況意味論\cite{Barwise1983}ず共通する点がある.しかし,状況意味論が「蚀語に関する瀟䌚的な玄束事である蚀語芏範に媒介された衚珟の意味」ず「衚珟の眮かれた発話された堎の意味」ずを区別せず,むしろ「堎の衚珟」の偎から意味を説明しおいるのに察しお,䞉浊文法は䞡者を分けおいる.}\cite{Miura1977,Ikehara1991}を提唱し,それに基づく新しい日本語文法,䞉浊文法\cite{Miura1967a,Miura1967b,Miura1972,Miura1975,Miura1976}を提案しおいる.䞉浊文法は,现郚に぀いおの分析が及んでいない郚分も倚々ある未完成な文法であるが,埓来の自然蚀語凊理の研究では芋逃されおいた人間の認識機構を組み蟌んだより高床な自然蚀語凊理系を実珟するための新しい芖点を䞎えおくれるものず期埅される\cite{Ikehara1987,Ikehara1992,Miyazaki1992a,Miyazaki1992b}.そこで,䞊蚘のようなより高床な自然蚀語凊理系を実珟するための第䞀歩ずしお,䞉浊文法に基づく日本語圢態玠凊理系を実珟するこずを目指し,䞉浊文法をベヌスに日本語の品詞の䜓系化を行い,芏則の远加・修正が容易で拡匵性に富む圢態玠凊理甚文法を構築した.本論文では,たず䞉浊文法の基本的な考え方に぀いお述べ,次にそれに基づき䜜成した日本語の品詞䜓系,および品詞分類基準を瀺すず共に,圢態玠凊理甚の新しい文法蚘述圢匏を提案する.さらにそれらの有効性を論じる.\begin{figure}\begin{center}\epsfile{file=fig1.eps,width=63.5mm}\end{center}\vspace*{-0.2mm}\caption{時枝の入れ子型構造}\label{fig:tokieda}\end{figure}\begin{figure}\vspace*{-0.2mm}\begin{center}\epsfile{file=fig2.eps,width=56.0mm}\end{center}\vspace*{-0.2mm}\caption{蚀語過皋説䞉浊の蚀語モデル}\label{fig:miura}\end{figure}
V25N01-01
人工知胜分野の手法や技術を金融垂堎における様々な堎面に応甚するこずが期埅されおおり䟋えば膚倧な金融情報を分析しお投資刀断の支揎を行う技術が泚目されおいるその䞀䟋ずしお日本銀行が毎月発行しおいる「金融経枈月報」や䌁業の決算短信経枈新聞蚘事をテキストマむニングの技術を甚いお経枈垂堎を分析する研究などが盛んに行われおいる\cite{izumi,kitamori,Peramunetilleke,sakai1,sakaji}日経リサヌチでは各皮デヌタを収集し様々なデヌタベヌスを構築しおいるデヌタ凊理にあたっおはたずえばXBRL圢匏のように倀に付䞎されたタグ等の付加情報を利甚し自動分類によるデヌタベヌス化を行っおいるしかしデヌタ分類甚付加情報が付䞎されおいるデヌタはただ少数でデヌタベヌス構築の倚くは自動分類化がすすんでおらず人手をかけた䜜業による分類が倧半を占めおいる手䜜業で必芁な情報を抜出するには専門的知識や経隓が必芁ずなるそのような環境の䞭「株䞻招集通知の議案別開始ペヌゞの掚定」を研究課題ずしお蚭定した\footnote{株䞻招集通知から掚定するべき情報は人事案件など他にもありそのような他テヌマぞの応甚も可胜である}䌁業が株䞻総䌚を開催する堎合䌁業は招集の手続きが必芁になる䌚瀟法では公開䌚瀟である株匏䌚瀟が株䞻総䌚を招集する堎合株䞻総䌚の日の二週間前たでに株䞻に察しおその通知を発しなければならないず定めおいる䌚瀟法第二癟九十九条たた株匏䌚瀟が取締圹䌚蚭眮䌚瀟である堎合その通知は曞面で行わなければならない䌚瀟法第二癟九十九条第二項この株䞻総䌚に関する曞面通知が株䞻招集通知である取締圹䌚蚭眮䌚瀟においおは定時株䞻総䌚の招集の通知に際し取締圹䌚の承認を受けた蚈算曞類及び事業報告を提䟛しなければならない株䞻総䌚の目的が圹員等の遞任圹員等の報酬等定欟の倉曎等に係る堎合圓該事項に係る議案の抂芁を通知する必芁がある等䌚瀟法および株䞻招集通知にお通知する事項は䌚瀟法および䌚瀟法斜行芏則で定められおいる䌚瀟法第二癟九十八条䌚瀟法斜行芏則第六十䞉条䞀般的な株匏公開䌚瀟の株䞻招集通知は株䞻総䌚の日時・堎所・目的事項報告事項・決議事項が蚘茉される他参考曞類・添付曞類ずしお決議事項の議案抂芁事業内容等の株匏䌚瀟の珟況に関する事項株匏に関する事項䌚瀟圹員に関する事項䌚蚈監査人の状況蚈算曞類監査報告曞等が蚘茉される蚘茉内容が法什で定められおいる株䞻招集通知だが有䟡蚌刞報告曞等のように様匏が定められおおらずその圢匏は蚘茉順序や衚珟方法を含め各瀟で異なっおおりペヌゞ数も数ペヌゞのものから100ペヌゞを超えるものもある今回の研究の察象は株䞻招集通知に蚘茉されおいる決議事項に関する議案である議案に぀いおはその蚘茉がどのペヌゞにあるか䜕の事項の前埌に蚘茉されるかは各瀟各様であり倚様なパタヌンを識別するには株䞻招集通知を読み解く経隓を積む必芁があった埓来は抜出したい議案「取締圹遞任」「剰䜙金凊分」などの項目が報告曞のどのペヌゞに蚘茉されおいるか人手により確認しデヌタを䜜成しおいたが各瀟で報告曞のペヌゞ数や議案数が異なるため確認に時間を芁しおいた珟状は株䞻招集通知を玙で印刷するずずもにPDFファむルで取埗人手におデヌタベヌスに収録校正リストの出力チェックずいう流れで収録業務を行っおいるここで抜出したい議案がその報告曞にあるのかどのペヌゞに蚘茉されおいるのかが自動で掚定できれば時間の短瞮やペヌパヌレス化などの業務の効率化に぀ながるしたがっお本研究の目暙は株䞻招集通知の各ペヌゞが議案の開始ペヌゞであるかそうでないかを刀別しさらに開始ペヌゞであるず刀断されたペヌゞに蚘述されおいる議案がどのような内容の議案であるかを自動的に分類するこずである\footnote{䞊蚘のようなアプロヌチを採甚した理由は最初に議案の開始ペヌゞを掚定するこずで議案分類に䜿甚する文曞を絞り蟌むためである}株䞻招集通知の開瀺集䞭時期には短時間に倧量の凊理を進めるため臚時的に収録䜜業者を配眮しデヌタ入力を行う臚時䜜業者には株䞻招集通知の理解から始たり収録定矩に関する教育時間や緎習時間が2日皋床必芁ずなるこの教育時間を経お実際のデヌタ入力を始めるず慣れるたでは1瀟あたりのデヌタベヌス化に1時間半〜2時間を芁し本研究で察象ずしおいる議案分類のみの䜜業でも慣れた䜜業者さえ数分かかる特に議案など必芁なペヌゞにたどり぀くたでに株䞻招集通知を䞀枚䞀枚めくっお探すこず議案分類に぀いお議案タむトルやその詳现から察応する語を芋぀け出すこずに時間を芁しおいる凊理・刀断が早くなるには各瀟で異なる株䞻招集通知の構成を芋極め構造の特城を぀かむこずが必芁になるしかしこれらの勘を぀かむにはおよそ1週間皋床かかっおいるさらに信頌性の高いデヌタ収録ができるようになるには3ヶ月以䞊を芁しおいる本研究によるシステムによっおこれらの構造理解ず勘の習埗が䞍芁になるず共に議案の開始ペヌゞの掚定や議案内容が分類されるこずにより圓該郚分の1瀟あたりにかかる凊理時間の短瞮が期埅されるさらに理解の十分でない䜜業者の刀断ミスや刀断の揺れが枛少し信頌床の高いデヌタ生成を支えるこずずなるその結果デヌタベヌス収録に係る人件費の削枛ずデヌタベヌス化に䌎うデヌタ収録の早期化をはかるこずが可胜ずなる䞀般的に株䞻は株䞻招集通知に掲茉されおいる議案を確認し「この議案に賛成もしくは反察」の刀断をしおいる倚数の䌁業の株匏を保有しおいる株䞻はこれに時間がかかるこずが掚枬される株䞻招集通知に茉っおいる議案が分類されれば議案の内容をより早く把握するこずができ刀断に集䞭できるようになるず考えるここで本論文で提案するシステムの党䜓像に぀いお述べる本論文で提案するシステムは株䞻招集通知を入力ずしお衚\ref{sc_miss}に瀺すような結果を返すシステムであるこの結果を埗るためにはたず議案が䜕ペヌゞから蚘茉されおいるのかを掚定する必芁があるそしお掚定したペヌゞに察しお議案がいく぀存圚しどの議案分類に分類されるかを自動で行う\begin{table}[t]\caption{出力結果}\label{sc_miss}\input{01table01.tex}\end{table}本論文の第2章では議案がある開始ペヌゞの掚定に぀いお述べる第3章から第5章では各議案分類の手法に぀いお詳现な内容に぀いお述べる第6章では各手法の評䟡を適合率再珟率F倀を甚いお述べる第7章では第6章の評䟡結果を螏たえお考察を述べる第8章では応甚システムに぀いお述べる第9章では関連研究に぀いお述べ関連研究ず本研究の違いに぀いお述べる\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{25-1ia1f1.eps}\end{center}\caption{株䞻招集通知のテキストデヌタ倉換の䟋1}\label{expdf1}\end{figure}\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{25-1ia1f2.eps}\end{center}\caption{株䞻招集通知のテキストデヌタ倉換の䟋2}\label{expdf2}\end{figure}
V30N03-08
label{sec:introduction}予枬は人間が生来備えおいる胜力である我々は日垞生掻においお様々な予枬を行いそれを基に行動を行っおいる䟋えば調理においおは手順や調理動䜜によっお埗られる目暙の状態を先に予枬しそれを手掛かりに動䜜を実行しおいるずいえるこれには動䜜や察象の物䜓に関する知識が必芁であり同時に䜜業党䜓のワヌクフロヌに぀いおも理解する必芁があるしたがっお調理レシピを基に人間ず同様に調理を行う自埋゚ヌゞェントを確立するためにはこれらの胜力の実珟が必須であるずいえる\figref{fig:introduction-example}に䟋を瀺すこの䟋では゚ヌゞェントは二぀目の調理動䜜に必芁な食材を特定し぀぀動䜜埌に埗られる芳枬を予枬しおいる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{30-3ia7f1.pdf}\end{center}\hangcaption{調理゚ヌゞェントによる調理動䜜結果の予枬の䟋ここでは2぀目の調理動䜜入れるの結果を予枬しおいる}\label{fig:introduction-example}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%この方向の先行研究ずしお調理手順に芖芚的なアノテヌションを斜したものが存圚する\cite{nishimura2020visual,pan2020multimodal}ここで\citeA{nishimura2020visual}は各調理手順に察応する1枚の画像に察しお動䜜や食材の衚珟に察応する箇所に矩圢領域のアノテヌションを行ったたた\citeA{pan2020multimodal}は調理手順を文レベルに分割した埌各文に察応するフレヌム列をレシピに玐づく調理動画から抜出しおアノテヌションを行ったこれらは調理手順に芖芚的な情報を結び぀けおいるが調理動䜜の結果を予枬したい堎合にはただアノテヌションが䞍十分である䟋えば“トマトを切っおボりルに入れる”には1文に「切る」ず「入れる」の二぀の調理動䜜が含たれおいるが䞊蚘の先行研究のアノテヌションではこれらを個別に扱うこずが出来ない埓っお調理動䜜結果を予枬するためには調理動䜜レベルのアノテヌションが必芁であり率盎な解決策ずしおはより密なアノテヌションを甚意するこずが考えられる本皿ではレシピにおける調理動䜜埌の物䜓\footnote{本皿では物䜓は食材か道具のいずれかを指すものずする}の状態の予枬を目指し新たにVisualRecipeFlow(VRF)デヌタセットを提案する\figref{fig:dataset-example}に瀺す通りVRFデヌタセットは(i)調理動䜜による物䜓の芖芚的な状態の遷移ず(ii)レシピ党䜓のワヌクフロヌに察するアノテヌションから成る芖芚的な状態遷移は動䜜前埌に察応する芳枬の組ずしお衚珟しワヌクフロヌは先行研究のレシピフロヌグラフ(Recipeflowgraph;r-FG)\cite{mori2014flow}を甚いお衚珟するここで芳枬の組はr-FG䞭の調理動䜜ず玐づいおおりこれによっお実䞖界ずテキストのクロスモヌダルな関係を考慮するこずが可胜ずなるたたりェブサむトにおデヌタセット䜜成に甚いたレシピのURLリストずダりンロヌドしたデヌタを基にデヌタセットを構築するスクリプトを公開しおいる\footnote{\url{https://github.com/kskshr/Visual-Recipe-Flow}}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.2\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{30-3ia7f2.pdf}\end{center}\hangcaption{アノテヌションの䟋画像の組は物䜓毎の動䜜前埌の芳枬を衚しおおりこれらは手順リスト内の調理動䜜に玐づけられおいる手順リスト内ではr-FGを甚いお調理動䜜を含む衚珟間の䟝存関係を衚珟しおいる}\label{fig:dataset-example}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%たた本研究ず関わりの深い研究ずしお手順曞䞊での物䜓の状態遷移の远跡を行うものが存圚する\cite{dalvi2018tracking,bosselut2018simulating,tandon2020dataset}これは各手順による実䞖界における圱響を考慮するこずで手順曞の理解を目指したものである本研究はこれらの流れを汲んだものでもあり倧きな違いは状態遷移をテキストでなく画像で衚珟しおいる点にある画像は物䜓の倖芳に関する情報を䞎えるため\cite{isola2015discovering,zhang2021mirecipe}先行研究ず比范しお実䞖界に関するより豊富な情報を提䟛するこずが期埅されるたた調理の持぀逐次的な性質を掻かし倧芏暡蚀語モデルの文曞理解胜力の評䟡\cite{srivastava2022beyond}やvision-languageモデルのfew-shot蚭定における孊習胜力の評䟡\cite{alayrac2022flamingo}に甚いるこずも考えられる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V07N04-10
近幎の音声認識および機械翻蚳の性胜向䞊に䌎いこれらの統合である音声翻蚳システムの実珟を目指した研究掻動が掻発に行われおいる\cite{Waibel1996}\cite{Stede1997}\cite{Carter1997}\cite{Sumita1999}\cite{NEC2000}音声認識機械翻蚳などの各芁玠技術の性胜向䞊だけではシステム党䜓の性胜の向䞊に限界がある特に音声認識結果は誀りを含む可胜性が䟝然ずしお高くこのような誀り含みの認識結果を適切に翻蚳するこずは重芁な研究課題の䞀぀である音声認識ず文字認識を甚いる蚀語凊理には認識誀りに察する頑健性の確保ずいう共通の課題がある文字認識の分野では認識結果に察するポストプロセス的な誀り蚂正の方匏が研究されおいる\cite{Takeuchi1999}\cite{Shinnou1999}\cite{Nagata1998}\cite{Kukich1992}䞀方音声認識においおは正解を含めるのに必芁な認識(蚂正)候補の空間は文字認識の堎合に比べお巚倧でありさらに音声認識では倚くの堎合実時間での凊理が求められるため同様なアプロヌチによっお有効な結果を埗るこずは難しいず考えられる倧語圙連続音声認識においおは音響モデル蚀語モデルの粟床向䞊ずデコヌディングの効率化をバランスよく統合するアプロヌチずしお第1パスで簡易なモデルによる探玢を行ない第2パスでより詳现なモデルを甚いお再探玢・再評䟡を行なうような2パス探玢による方法が良く知られおいる\cite{Kawahara2000}さらに統語的制玄の適甚によっお誀り郚分に察する品詞列の蚂正結果を埗る手法\cite{Tsukada1998}やConfusionMatrixずLexiconTreeに基づいお語圙の蚂正結果を埗る手法\cite{Coletti1999}が提案されおいる音声認識結果に察するポストプロセス的な誀り蚂正のアプロヌチずしお文字N-gramず誀りパタヌンに基づく誀り蚂正を行なう手法\cite{Kaki1998}があるがこのような誀り蚂正のアプロヌチは文字認識ず比べるずあたり䞀般的ではない困難な誀り蚂正を行なわず認識結果の劥圓性刀断によっおシステムの頑健性を高める手法も怜蚎されおいる䟋えば認識結果に察するConfidenceMeasureに基づいお認識結果の出力を刀断する手法\cite{Moreau1999}や構成玠境界解析から蚈算される意味的距離に基づいお認識結果の正しい郚分のみを翻蚳する手法\cite{Wakita1998}が提案され頑健性を向䞊するこずが確認されおいる我々は人間が䌚話においお発話の聞き取りがうたくいかなかった堎合でも話題に関する知識などを元にその内容を掚枬しお聞き誀りを回埩するようにコヌパス䞭の甚䟋から誀りを含んだ認識結果ず類䌌した衚珟を探し誀り郚分の蚂正に生かすアプロヌチを怜蚎しおきた\cite{Ishikawa1998}\cite{Ishikawa1999}我々の手法は蚂正候補の劥圓性を音韻ず意味の䞡方の芳点から刀断するもので評䟡実隓によっおその有効性が確認された
V23N03-02
\textbf{仮説掚論}(Abduction)は䞎えられた芳枬に察する最良の説明を芋぀ける論理掚論の枠組みのひず぀である仮説掚論は自然蚀語凊理や故障蚺断システムなどを含む人工知胜分野の様々なタスクにおいお叀くから甚いられおきた(NgandMooney1992;Blythe,Hobbs,Domingos,Kate,andMooney2011;Ovchinnikova,Hobbs,Montazeri,McCord,Alexandrov,andMulkar-Mehta2011;井之䞊也OvchinnikovaHobbs2012;杉浊井之䞊也2012)\nocite{Ng92,Blythe11,Ovch11,Inoue12,Sugiura12}自然蚀語凊理ぞの応甚のうち代衚的な先行研究の䞀぀にHobbsら\cite{Hobbs93}の\textit{InterpretationasAbduction}(IA)があるHobbsらは語矩曖昧性解消比喩の意味理解照応解析や談話関係認識などの様々な自然蚀語凊理のタスクを䞀階述語論理に基づく仮説掚論により統合的にモデル化できるこずを瀺した詳しくは\ref{sec:abduction}節で述べるがIAの基本的なアむデアは\textbf{談話解析}文章に察する自然蚀語凊理の問題を「芳枬された文章入力文に察し䞖界知識蚀語の知識や垞識的知識などを甚いお最良の説明を生成する問題」ずしお定匏化するこずである最良の説明の䞭には芳枬された情報の背埌で起きおいた非明瀺的な事象共参照関係や単語の語矩などの情報が含たれる䟋文``{\itJohnwenttothebank.Hegotaloan.}''に察しおIAによる談話解析を行う様子を図\ref{fig:ia}に瀺すたず入力文の論理匏衚珟が芳枬ずしお䞖界知識の論理匏衚珟が背景知識ずしお䞎えられ背景知識に基づいお説明が生成される䟋えば$\mathit{go}(x_1,x_2)$\textit{John}が\textit{bank}に行ったずいう芳枬に察しお$\mathit{issue}(x,l,y)\Rightarrowgo(y,x)$$x$が$y$に察しお$l$を発行するには$y$は$x$の所に行かなければならないずいう因果関係行為の前提条件の知識を甚いお$\mathit{issue}(x_2,u_1,x_1)$\textit{bank}が\textit{John}に察しお䜕か($u_1$)を発行したずいう説明を生成しおいるこれは非明瀺的な情報の掚定に盞圓するたたこの非明瀺的な情報を根拠の䞀぀ずしお生成された説明$x_1=y_1$\textit{John}ず\textit{He}は同䞀人物は共参照関係の掚定に盞圓する以䞊のようにIAでは談話解析の様々なタスクが説明生成ずいう統䞀的な問題に垰着される\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{23-3ia2f1.eps}\end{center}\hangcaption{仮説掚論による談話解析の䟋点線の四角は芳枬を実線の四角は背景知識を衚す倉数察を繋ぐ点線はそれらがその仮説においお同䞀の倉数であるこずを衚す青い吹き出しは掚論䞭で甚いられおいる背景知識の元ずなった䞖界知識を衚し赀い吹き出しは埗られた仮説に察する解釈を衚す}\label{fig:ia}\end{figure}仮説掚論は以䞋の様な点で談話解析の枠組みずしお適しおいるず考えられる\begin{enumerate}\item入力から出力が導かれるたでの過皋が解釈可胜な圢で埗られるすなわちどのような仮説を立おおどのような知識を甚いお芳枬を説明しおいるかが図\ref{fig:ia}のような蚌明朚ずいう圢で陜に埗られる\item様々な皮類の䞖界知識を統䞀的か぀宣蚀的に蚘述し利甚するこずができるすなわちどのような皮類の知識であっおもその知識を解析にどう利甚するかの手続きを定矩する必芁がなく論理匏ずしお宣蚀的に蚘述するだけで談話解析に利甚できる\item語矩曖昧性解消や照応解析プラン認識など談話理解の様々なサブタスクを䞀぀のモデルに集玄しお解くこずによりサブタスク間の盞互䟝存性を自然な圢で考慮できる図\ref{fig:ia}においおも照応解析ず語矩曖昧性の解消が同時に起こっおいるこずが確認できる\end{enumerate}IAを始めずした仮説掚論に基づく談話解析の研究は1990幎代が党盛期であったが近幎になっお再び泚目を济び぀぀ある\cite{Blythe11,Ovch11,Inoue12,Sugiura12}これには倧きく2぀の背景があるず考えられるひず぀めに仮説掚論を実甚芏暡の問題に適甚できる皋床の倧芏暡な䞖界知識を取り揃える技術が昔に比べお倧幅に成熟しおきたこずが挙げられる\cite{fellbaum98,framenetII,Chambers09,Scho10}䟋えば文献\cite{Ovch11}ではWordNet\cite{fellbaum98}ずFrameNet\cite{framenetII}を甚いお玄数十䞇の掚論芏則からなる背景知識を構築し含意関係認識のタスクにIAを適甚しおいるふた぀めの背景には蚈算機性胜の向䞊や効率的な仮説掚論゚ンゞンが提案された\cite{Mulkar07,Blythe11,Inoue11,Inoue12,Yamamoto15,Schuller15}こずにより倧芏暡知識を甚いた論理掚論が蚈算量の面で実珟可胜になっおきたこずが挙げられる䟋えば\cite{Inoue12}では玄数十䞇の掚論芏則からなる背景知識を甚いお含意関係認識のデヌタセットに察しお掚論を行い先行研究より倧幅に高速な掚論を行えたこずが報告されおいるしかしながら仮説掚論における蚈算コストの問題は未だ完党に解決されたずはいえないのが実情である詳しくは\ref{sec:prob}~節で詳述するがずりわけ䞻栌関係や目的栌関係などの単語間の統語的䟝存関係を衚すためのリテラル䟿宜的に「機胜リテラル」ず呌ぶ圢匏的な定矩は\ref{sec:prob:mr}節で䞎えるが知識衚珟に含たれる堎合䟋えば$\mathit{john}(j)\land\mathit{get}(e)\land\mathit{dobj}(e,l)\land\mathit{loan}(l)$における\textit{get}ず\textit{loan}の目的栌関係を衚す$\mathit{dobj}(e,l)$掚論時間が増倧するずいう問題がある最新の仮説掚論゚ンゞンである\cite{Yamamoto15}ではA*アルゎリズムに基づいお説明の構成芁玠\textbf{朜圚仮説集合}を列挙し仮説掚論の問題を「説明の構成芁玠の組み合わせ最適化問題」ぞ倉換したのち敎数線圢蚈画゜ルバにより最良の説明を求めるしかし機胜リテラルが知識衚珟に含たれる堎合(1)機胜リテラルをもずにした掚論により朜圚仮説集合の䞭に最良の説明になりえない構成芁玠が倚く入り蟌んでしたい䟋えば$\mathit{foolish}(e_1)\land\mathit{smart}(e_2)\land\mathit{nsubj}(e_1,x)\land\mathit{nsubj}(e_2,y)$から$e_1=e_2$を導く組み合わせ最適化問題のサむズが無甚に肥倧化し掚論時間が増倧する(2)朜圚仮説集合の生成をガむドするヒュヌリスティック関数の粟床䜎䞋が起きおしたい朜圚仮説集合の生成における蚈算効率が䜎䞋するずいう問題が起こるこのように実タスクぞの適甚は未だ困難な状況であり前述のような利点が本圓にあるかどうか怜蚌する環境が完党に敎っおいない状況である以䞊のような背景を螏たえ本論文では知識衚珟に機胜リテラルを含む仮説掚論においお機胜リテラルの性質を利甚しお朜圚仮説集合の生成手続きを改良し効率的に最適解を求めか぀ヒュヌリスティック関数の粟床䜎䞋を抑制する手法を提案するより具䜓的には䞀぀目の問題に察しおは朜圚仮説集合の生成を行う際に最良の説明になりえない説明を事前チェックするように朜圚仮説集合の手続きを拡匵する䟋えば矛盟する二぀の事象を等䟡ずみなす説明の構成芁玠を生成する掚論前述の$e_1=e_2$などを犁止するこずで朜圚仮説集合の肥倧化を防ぐたた二぀目の問題に察しおはヒュヌリスティック関数の䞭でより良い説明の構成芁玠を優先的に探玢するために甚いられる\textbf{述語グラフ}の生成手法を工倫するこずにより察凊する問題の原因は背景知識に頻出する機胜リテラルがハブずなりあらゆる説明の構成芁玠の候補が最良の説明の生成に寄䞎するず誀っお刀断されおしたうこずにあるこれに察し述語グラフにおいお機胜リテラルに繋がる䞀郚の枝を適切に排陀するこずにより解の最適性を保持しながらヒュヌリスティック関数の粟床を䞊げる手法を提案する本論文における具䜓的な貢献は次の3点である䞀぀目に仮説掚論の最新の実装であるA*-basedAbduction\cite{Yamamoto15}の手法に前述の枝刈りを導入する方法を瀺し機胜リテラルを知識衚珟に含む堎合でも掚論の芏暡耐性を維持する方法を瀺す二぀目に機胜リテラルの性質に基づく探玢空間の枝刈りがある条件のもずでは本来の解を損なわないこずを瀺す䞉぀目に倧芏暡な知識ベヌスず実圚の蚀語凊理の問題を甚いおA*-basedAbduction\cite{Yamamoto15}のシステムずの掚論時間の比范を行い提案手法を評䟡する本論文での実隓においおは提案手法が\cite{Yamamoto15}のシステムず比べ数十〜数癟倍ほど効率的に解仮説が埗られおいるこずが確かめられた仮説掚論に基づく談話解析の枠組みを実タスクぞ適甚する䞊で効率的な掚論アルゎリズムの確立は必須の芁件である本研究の成果により仮説掚論に基づく談話解析の研究を進めるための環境敎備が倧きく前進するず考えられる以降の節ではたず仮説掚論ずその実装に関する先行研究に぀いお述べたあず2節本論文で取り組む問題に぀いお述べ3節提案手法に぀いお説明する4節5節次に提案手法ず既存手法の比范実隓の結果に぀いお報告し6節最埌に今埌の展望を述べる
V25N04-01
文節係り受け解析は情報抜出・機械翻蚳などの蚀語凊理の実応甚の前凊理ずしお甚いられおいる文節係り受け解析噚の構成手法ずしお芏則に基づく手法ずずもにアノテヌションを正解ラベルずしたコヌパスに基づく機械孊習に基づく手法が数倚く提案されおいる\cite{Uchimoto-1999,Kudo-2002,Sassano-2004,Iwatate-2008,Yoshinaga-2010,Yoshinaga-2014}文節係り受け情報は新聞蚘事\cite{KC}・話し蚀葉\cite{CSJ}・ブログ\cite{KNBC}などにアノテヌションされおいるが䜿甚域(register)暪断的にアノテヌションされたデヌタは存圚しない我々は『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』以䞋BCCWJに察する文節係り受け・䞊列構造アノテヌションを敎備した\modified{察象はBCCWJのコアデヌタ}で新聞・曞籍・雑誌・癜曞・りェブデヌタYahoo!知恵袋・Yahoo!ブログの6皮類からの䜿甚域からなる\modified{これらに察しお係り受け・䞊列構造を付䞎したものをBCCWJ-DepParaずしお公開した}本皿ではアノテヌション䜜業における既存の基準䞊ず工皋䞊の問題に぀いお議論しどのように問題を解決したかに぀いお解説する既存の基準䞊の問題に぀いおは䞻に二぀の問題を扱う䞀぀目は䞊列構造・同栌構造の問題である係り受け構造ず䞊列構造は芪和性が悪い本研究ではアノテヌションの抜象化ずしおセグメントずそのグルヌプ同倀類を新たに定矩し係り受け構造ず独立しお䞊列構造ず同栌構造を付䞎する基準を瀺しアノテヌションを行った二぀目は節間の関係である\modified{我々は}節境界を越える係り受け関係に察する刀断基準を瀺しアノテヌションを行った工皋䞊の問題においおは文節係り受けアノテヌションのために必芁な先行工皋ずの関係に぀いお述べ䜜業順ず基準により解決を行ったこずを瀺す本論文の貢献は以䞋のずおりである\begin{itemize}\item䜿甚域暪断的に130䞇語芏暡のコヌパスにアノテヌションを行いアノテヌションデヌタを公開した\item係り受けず䞊列・同栌構造の分離したアノテヌション基準を策定した\item節境界を越える係り受け関係に察する刀断基準を明瀺した\item実アノテヌション問題における工皋䞊の問題を瀺した\end{itemize}\modified{2節では『珟代日本語曞き蚀葉均衡コヌパス』の抂芁に぀いお述べる3節ではアノテヌション䜜業で扱った問題に぀いお玹介する4節では先行研究である京郜倧孊テキストコヌパスのアノテヌション基準\cite{KC}や日本語話し蚀葉コヌパス\cite{CSJ}のアノテヌション基準ず察比しながら基準を瀺す5節では基準の各論に぀いお瀺す6節ではたずめず今埌の課題に぀いお述べる}たた以䞋では二文節間に係り受け関係を付䞎するこずを䟿宜䞊「かける」ず衚珟する
V09N03-05
蚈算機による芁玄の詊みでは文章䞭の重芁ず思われる郚分を抜出するこずを䞭心に研究されおきたしかし芁玄は人間の高床に知的な䜜業であるため蚈算機により重芁ず認定された郚分を列挙するだけではなく芁玄文章の結束性構成などの点で課題があるこずが認識されおきおいる\cite{Namba00,Mani99revise}人間が䜜成するような芁玄は結束性構成などが適切で芁点を適正に網矅しおいるずいった高床な芁件を満たしおいるず考えられるがこのような芁件を蚈算機で満たすためにはどのような芁玠技術が必芁であるかが明らかになっおいるずはいえない我々はこのような珟状に察しどのような芁玄文章なら読みやすく適切であるかを人間が実際にどのような芁玄を䜜成するかを調査した䞊で蚈算機でも実珟が可胜なレベルの芁玄操䜜に现分化し敎理するこずが必芁であるず考えるしかし人間が行う芁玄の操䜜はそれほど単玔ではなく衚局的な衚珟の蚀い換え構文的蚀い換えずいった様々なレベルの操䜜が考えられるこのような倚様なレベルの蚀い換えを考慮した䞊で芁玄文が生成される元になった文を芁玄元文章から遞びだす䜜業は人手により察応づけするしかないようにもみえるが人手による察応付けは客芳的な察応基準や䜜業コストの䞡面からみお問題があるこのような流れの䞭で䟋えばMarcu\cite{MarcuPair}は論文ずそのアブストラクトのように芁玄ずその元文章が組になっおいる文章集合から芁玄の各文が芁玄元文章のどの文から生成されたかをコサむン類䌌床を甚いお自動的に察応付ける手法を提案しおいるたた日本語の自動芁玄の研究では加藀らがDPマッチングの手法を甚いお局所的な芁玄知識を自動的に抜出する研究を行っおいる\cite{kato99}圌らの研究では攟送原皿ずその芁玄を䜿甚しおいるため芁玄文曞は元文原文の残存率が高く語や文節レベルの蚀い換えずいった局所的な芁玄知識の獲埗に限定しお効果をあげおいるが人間が行うより䞀般的な芁玄䜜成に必芁な知識獲埗を行うためにはその手法の拡匵が必芁ずなっおくる本研究ではこのような背景から芁玄元文章䞭における文の統語的な䟝存関係を手がかりに芁玄文ずの文・文節察応付けを行いその結果に基づいお芁玄操䜜に関連する蚀い換え事䟋を収集し芁玄で行われおいる文再構成操䜜がどのようなものであるかを調査した
V27N01-02
\label{intro}近幎文曞情報に察する情報芁求は耇雑化高床化しおおりそのような芁求を満たすアクセス技術ずしお質問応答が泚目されおいる質問応答ずは利甚者の自然蚀語による質問に察しお情報源ずなる文曞集合から解答そのものを抜出する技術であり耇雑高床な情報芁求を自然蚀語で衚珟できる点に特城があるしかしながら埓来の質問応答に関する研究では「アメリカの倧統領は誰ですか」ずいった比范的簡単な圢匏の質問を扱うものが倚く質問の確信に至るたでの背景や経緯を耇数文にわたっお説明したりする珟実䞖界の質問状況ずは異なる堎合があるそのような珟実䞖界における質問に察する質問応答を目的ずした取り組みはTRECのLiveQA~\cite{trec}やNTCIRのQALab~\cite{shibuki2014,shibuki2016,shibuki2017}「ロボットは東倧に入れるか」プロゞェクト以䞋「東ロボプロゞェクト」\cite{torobo}などで盛んに行われおいる珟実䞖界における質問のように質問の背景を耇数文にわたっお説明する蚘述や解答が耇数文を含む文章ずなるような質問の䟋ずしお倧孊入詊問題が挙げられる倧孊入詊問題には倧孊入詊センタヌ詊隓ず二次詊隓があり二次詊隓の䞖界史分野には数十字から数癟字以内で解答を蚘述する論述問題が含たれおいるこずがあるQALabでは䞖界史の倧孊入詊問題を察象ずしおおり特に二次詊隓の論述問題ぞの自動解答が挑戊的な課題ずしお蚭定されおいる先行研究\cite{sakamoto-system}では情報芁求の存圚する抜出型の耇数文曞芁玄ずしおこの課題を䜍眮づけ教科曞や甚語集等の知識源から句点区切りの単䜍でテキストを抜出・敎列しお論述問題に解答する質問応答システムを提案しおいる知識源に䜿甚される甚語集は芋出し語ず語釈郚に分かれお構成されおおり語釈郚には芋出し語が明瀺されおいないため語釈郚を句点で区切った文以䞋「語釈文」ずいうだけをそのたた解答文に含めおしたうず䜕に぀いお述べおいるかわからない文になっおしたうたた論述問題においお解答に含めなければならない指定語句が芋出し語ずなっおいる堎合語釈文だけから解答を構成するず倧きく枛点されおしたうこのような背景から䞊述の既存システムでは甚語集の語釈文を解答の材料ずしお抜出した際には芋出し語を文頭に䞻題ずしお付け加えた文を生成しこれを解答の䞀郚ずする手法を提案しおいるしかしながらこの手法によっお生成された文は文法的に誀りがある堎合や解答文に適しおいない堎合がある\footnote{\ref{problem}節に埌述する}これらの問題を解消するためには\begin{enumerate}\renewcommand{\theenumi}{(\roman{enumi})}\renewcommand{\labelenumi}{(\roman{enumi})}\item芋出し語を語釈文に埋め蟌むこずができるか吊かすなわち語釈文の述語の省略された項をれロ代名詞ずみなした堎合芋出し語がその先行詞ずなるか吊かを刀定する芋出し語を埋め蟌むこずができるすなわち芋出し語が先行詞ずなるのであれば芋出し語の衚局栌を掚定する\label{enum:one-0}\item問題文ならびに論述文章の前埌の文等から䜕を䞻題にするかを決定しそれに応じお栌亀替などを行い論述問題の解答の䞀郚ずする\label{enum:two-0}\end{enumerate}こずが必芁である本皿では\ref{enum:one-0}に掲げた課題を解決するために語釈文䞭の各動詞に着目しそれが芋出し語に照応するれロ代名詞を持぀か吊かを刀定するずずもに持぀堎合にはその衚局栌を掚定する手法を怜蚎する\ref{enum:two-0}に぀いおは今埌の課題ずするたた提案手法は教垫あり孊習に基づく手法ずなっおいるため蚓緎事䟋を必芁ずするが甚語集の圢匏をした事䟋は数に限りがあり特定の衚局栌で埋め蟌む堎合の事䟋が限られおいるこずが芳察されたそのため蚓緎事䟋数が少ないずいう問題を解消するために擬䌌蚓緎事䟋の自動生成を行う本皿の以降の章では次の内容を述べる2章では既存の䞖界史論述解答システムの抂芁ずその問題点を述べ本研究で提案する解決策を述べる3章では䞖界史甚語集に関しお予備調査を行った結果に぀いお述べる4章では本研究の関連研究に぀いお述べる5章では芋出し語に照応するれロ代名詞ずその衚局栌を掚定する手法を提案する6章では実隓結果を報告し7章で考察8章でたずめずする%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[b]\vspace{-1\Cvs}\begin{center}\includegraphics{27-1ia2f1.eps}\end{center}\caption{東京倧孊2008幎床入詊二次詊隓における䞖界史の問1}\label{fg:2008question}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.2\begin{figure}[b]\begin{center}\includegraphics{27-1ia2f2.eps}\end{center}\caption{東京倧孊2008幎床入詊二次詊隓における䞖界史の問1に察する解答䟋}\label{fg:2008answer}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%第2ç« %%%%%%%%%%
V30N04-04
䞀貫した個性を持぀チャットボットの研究が泚目されおいる\cite{li16a,zhang18,qian18,zhou20}.このようなチャットボットを構築するためは特定の個性を持った人物の察話デヌタを倚量に甚意し生成ベヌスのモデルを孊習する手法が䞀般的に考えられるしかしながら察象人物の察話デヌタを倚量に集めるこずは容易ではないこの問題に察しお我々は先行研究においお倚くの䜜業者が察象人物デヌタ収集の察象ずする特定の人物になりきっお質問に回答する枠組み{\bfなりきり質問応答}を提案しおいる\cite{higashinaka13}さらに提案手法を甚いお有名な人物䟋えばYouTuberやアニメの登堎人物ぞの質問およびその回答のペアQAペアをファンから倧芏暡に収集し察象人物のように振る舞うチャットボットである{\bfなりきりAI}を構築する手法を提案しおきた\cite{higashinaka18,kodama20,mizukami23}䞀方で近幎自然蚀語凊理においお蚀語モデルが高床化しおいる\cite{vaswani17,devlin19,raffel19,brown20}.特にTransformer\cite{vaswani17}に基づく倧芏暡蚀語モデルであるMeena\cite{adiwardana20}BlenderBot\cite{roller20}ChatGPT\cite{ouyang22}は埓来のものず比范しおより自然な察話が可胜であるなりきりAIの研究においおも察象人物に察しお収集したQAペアを倧芏暡蚀語モデルず組み合わせるこずで自然な察話のみならずその人物らしい察話が実珟できる可胜性が考えられる本研究では単䞀の人物に関するなりきり質問応答のデヌタを倧芏暡蚀語モデルず組み合わせるこずでなりきりAIを構築したさらにむンタヌネットを通じお公開実隓を行うこずで察象人物を再珟するチャットボットにおける珟状の到達点ず今埌解決すべき課題を調査したその結果なりきりAIの構築を通じお収集された45KのQAペアを甚いお倧芏暡蚀語モデルをfine-tuningするこずでチャットボットが高い自然さずキャラクタらしさを持぀こずがわかったさらに公開実隓で収集された察話を甚いお察象人物を再珟するチャットボットの゚ラヌ以降{\bf\PSE}ず呌ぶを分析したその結果{\PSE}は属性に関する゚ラヌず関係に関する゚ラヌの二皮類に分けるこずができたた自己に関する゚ラヌず他者に関する゚ラヌずいう二぀のレベルに分けられるこずがわかった本研究の貢献は䞋蚘の二点である\begin{enumerate}\itemなりきり質問応答を通じお収集した察象人物に関する倚量のQAペアを甚いお倧芏暡蚀語モデルをfine-tuningするこずで高い自然さおよびキャラクタらしさを持ったチャットボットが構築可胜なこずを瀺した\item察象人物を再珟したチャットボットの公開実隓を行うこずで倚数のナヌザずの察話デヌタを収集し\mark{た公開察象のチャットボットずしおなりきり質問応答およびなりきり質問応答のデヌタを拡匵した察話デヌタを甚いお孊習されたモデルを利甚した公開実隓を通じお収集された察話デヌタにおいお}䞍自然なシステム発話に察するアノテヌションず゚ラヌ分析を行うこずで察象人物を再珟するチャットボットにおける゚ラヌ類型を明らかにした\end{enumerate}なお本研究では倧芏暡なデヌタ収集や公開実隓を行っおおり高いコストがかかるこずから単䞀の人物埌述の「アマデりス玅莉栖」を察象に評䟡や調査を行った以降本皿ではたず\sec{rel}で関連研究に぀いお抂芳する\sec{data}でなりきり質問応答を通じたデヌタ収集に぀いお述べ\sec{model}で発話生成モデルの構築に぀いお説明する次に\sec{eval}で評䟡実隓\sec{open}で公開実隓に぀いお述べるその埌\sec{annotation}で{\PSE}の分析に぀いお説明する最埌に\sec{summary}で本研究のたずめを述べる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V32N01-06
label{sec:introduction}ニュヌラル機械翻蚳(NeuralMachineTranslation,NMT)は埓来の統蚈的機械翻蚳(StatisticalMachineTranslation,SMT)を短期間で凌駕し珟圚の機械翻蚳技術の䞻流ずなったSMTでは句単䜍の翻蚳仮説を組み合わせながら耇数の独立したモデルを統合しお探玢を行っおいおしばしば流暢性に難があったのに察しNMTは単䞀の倧芏暡ニュヌラルネットワヌクを甚いお入出力の文内コンテキストを柔軟に参照しながら入力文を出力文に盎接倉換するこずで自然で流暢な翻蚳を実珟しおいる䞀方でNMTにも様々な課題があるこずが議論されおおり\cite{koehn-knowles-2017-six}その1぀ずしお長文の入力に察する蚳抜けや誀蚳が発生が挙げられおいる泚意機構\cite{bahdanau2016neural,luong-etal-2015-effective}はその軜枛に䞀定の圹割を果たしたが非垞に長い文や耇雑な構造を持぀文に察しおは十分でなくNMTのためのモデルの䞻流であるTransformer\cite{attention}でもこの問題は十分に解決できおいないこずが報告されおいる\cite{neishi-yoshinaga-2019-relation}長文の翻蚳粟床䜎䞋の課題に察しお統蚈的機械翻蚳では長文を統語構造䞊の節に分割しお翻蚳し䞊べ替えお結合する分割統治的手法が提案されおいる\cite{sudoh-etal-2010-divide}たた\citeA{kano2022improving}はNMTにおける長文のための分割統治的手法を提案しおいる\citeA{kano2022improving}の手法による翻蚳プロセスは倧きく(1)節単䜍の翻蚳ず(2)節単䜍の翻蚳結果の連結ず曞き換えの2぀に分かれおおり各プロセスはそれぞれ別のseq2seqモデルで実斜されるしかしその性胜向䞊は限定的でありその理由ずしお(1)節分割の方法(2)節分割埌の節の翻蚳粟床の2぀の課題が挙げられおいる(1)は\citeA{sudoh-etal-2010-divide}によるプレヌスホルダを䜿った階局的な分割ではなくフラットな構造のたた分割を行ったこずで埋め蟌み埓属節を含む節が分断されおしたうこずに起因しおいるたた(2)は(1)による節の分断に加えNMTの利点である文内コンテキストの参照が節単䜍の翻蚳で掻甚できないこずが理由に挙げられる本研究ではこの2぀の課題に泚目し英日翻蚳における長文の翻蚳粟床の向䞊を詊みる具䜓的には以䞋の2぀を提案する%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{enumerate}\item等䜍接続詞の前埌に限定した節分割\item文内コンテキストを参照可胜な節単䜍翻蚳\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%これらにより以䞋の効果が期埅できる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\begin{enumerate}\item埋め蟌み埓属節による節の分断を避け節ずしおほが完党な状態での翻蚳\item各節を翻蚳する際に同䞀文内の他の節の情報を参照できるこずによる節翻蚳の粟床向䞊\end{enumerate}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%提案手法は倚蚀語BARTモデル\cite{mbart}を利甚しASPECを察象にした英日機械翻蚳実隓においお41単語以䞊の長い入力文に察しおベヌスラむンを䞊回るBLEUを達成したたた提案手法が適甚された文のみに限ればより短い入力文に察しおもベヌスラむンを䞊回る翻蚳粟床が埗られるこずが確認された%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%S2
V25N01-02
蚀語に関する胜力を客芳的か぀自動的に把握する需芁が高たっおいる蚀語胜力把握の需芁がある堎面の䞀぀に認知症スクリヌニングがある日本は䞖界に先駆けお超高霢瀟䌚に突入した2013幎の高霢化率は25.1\%にのがり\footnote{内閣府平成26幎5月「遞択する未来」委員䌚\\http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/future/chuukanseiri/04.pdf}䞖界でも䟋を芋ないスピヌドで高霢化が進行しおいる高霢化の進行に䌎い認知症高霢者の増加も芋蟌たれる2012幎8月の厚生劎働省発衚によるず2010幎における日垞生掻自立床II\footnote{「日垞生掻に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが倚少みられおも誰かが泚意しおいれば自立できる状態」を指す}以䞊の認知高霢者数\footnote{65歳以䞊を指す}は280䞇人にのがり将来掚蚈ずしお2025幎には323䞇人65歳以䞊の人口比率にしお9.3\%にたで䞊昇するだろうず予枬されおいる\footnote{認知症高霢者数に぀いおhttp://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002iau1.html}たた日本における人口10䞇人圓たりの若幎性認知症者数18〜64歳は47.6人にものがるずされおいる\footnote{若幎性認知症の実態等に関する調査結果の抂芁および厚生劎働省の若幎性認知症察策に぀いお\\http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0319-2.html}今や認知症は我々にずっお非垞に身近なものずなっおいる厚生劎働省の調査によるず\footnote{厚生劎働省の認知症斜策等の抂芁に぀いお\\http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000031337.pdf}最初に認知症に気づくきっかけずなる症状の䞀぀ずしお蚀語障害がある蚀語胜力は長期にわたる孊習や経隓によっお発達するものであり䞀定レベルたで発達した埌は加霢によっおも衰えにくいずされる\cite{Hampshire}䞀方で構文をあや぀る胜力は70代埌半を境に䜎䞋しはじめるずいう報告もある\cite{Kemper}Kemperによるず英文における認知症の進行床は語圙胜力構文胜力ずもに盞関関係にあり症状が進行するに぀れ構文胜力の顕著な䜎䞋がみられるずいう぀たり認知症は蚀語胜力ずりわけ語圙胜力に加霢の圱響ではない䜕らかの特城が衚出する可胜性をも぀ものであるもし蚀語胜力を枬りその兆候を捉えるこずができれば早期発芋や療逊に圹立぀のではないかず考えたたた留孊生の日本語胜力評䟡においおも蚀語胜力の自動枬定ぞの期埅が高たっおいる珟圚倚くの留孊生が日本語教育機関においお日本語を孊んでいる孊習者の習熟床に察し適切な評䟡を䞎えるこずが各教育機関に求められおいるが蚀語胜力の評䟡は䞀抂に容易ずは蚀えない具䜓的には䜜文課題やスピヌチテストなどの「曞く胜力」「話す胜力」の評䟡は評䟡者の䞻芳によっお行われるこずが䞀般的であるが\cite{Kimura,Torii,Kanakubo}このような評䟡は評䟡者の胜力や刀断に倧きく䟝存しおしたうずいう問題を孕む機械による客芳的か぀自動的な評䟡が実珟できれば評䟡者による刀断の揺れずいう問題を排陀した尺床ずしお掻甚できる可胜性がある近幎倧芏暡なコホヌト研究によっお数十幎の蚀語胜力の経過を芳察する詊みが行われおいるその結果老化や認知症などず加霢によるさたざたな胜力ずの関係は埐々に明らかになり぀぀ある\cite{Kubo,Snowdon}しかしこれらの取り組みには人手でのテキストデヌタの䜜成・収集テキストの分類各評䟡スコアの算出などが必芁であり時間・金銭的コストが高いたたテキストの分類には蚓緎を぀んだ専門家が必芁であるなど蚀語胜力枬定のハヌドルが高いそこで本研究では蚀語胜力枬定システム「蚀秀コトバカリ」を提案する蚀語胜力枬定における倧きな課題の䞀぀ずしお分析察象ずなるテキストデヌタの䜜成がある埓来は音声デヌタの曞き起こしなど人手でのテキスト化が必芁であり倚倧な時間を芁しおいた提案システムでは音声認識システムにより蚀語胜力の被枬定者の発話デヌタを自動的にテキスト倉換するこずでコストの倧幅な軜枛を行うただし音声認識システムの認識粟床には限界があり垞に正しい認識結果が埗られるずは限らない我々はこれたでにテキストデヌタに基づいお定量的に蚀語胜力を枬定する指暙以降蚀語胜力指暙ず衚蚘するを提案しおきた\cite{Aramaki2}たた提案指暙を甚いたテキスト分析の結果䞀郚の指暙TTRType・Token割合およびJEL日本語孊習語圙レベルによっお認知症者の特城的な傟向などを芳察できる可胜性を瀺した\cite{Shikata,Aramaki2}このうちTTRはType異なり語数ずToken延べ語数の比率(Type/Token)であるためTTRスコアは語の内容ではなく出珟回数のみに基づいお算出される指暙であり発話されたのがどのような語であるかずいう点に぀いおは関䞎しないそのためTTRを甚いた堎合たずえ語の内容の認識結果が誀っおいたずしおも算出されるスコアに問題は生じにくいず考えられるよっお提案システムでは先行研究における提案指暙を採甚し特にTTRスコアに着目するこずで音声認識による認識誀りの圱響を受けにくくさらに人手䜜業を排陀した定量的なスコア算出を実珟する本提案のポむントを以䞋に敎理する\begin{description}\item[分析テキスト䜜成コストの軜枛]音声認識システムを組み蟌むこずにより音声を録音入力するだけで蚀語胜力の枬定を可胜にする\item[スコアリングコストの軜枛]定量的に算出可胜な蚀語胜力指暙を採甚するこずにより認識誀りを蚱容しさらにスコア算出のための人間の介圚を省略可胜にする\end{description}本論文では採甚する蚀語胜力枬定指暙ず提案システムに぀いお抂説した埌䜎コストな蚀語胜力枬定の芁ずなる音声認識システムの利甚可胜性に぀いお怜蚌実隓の結果から議論する
V27N04-05
label{sec:intro}%=====================================================近幎蚀語孊習者\cite{petersen-2007}や子ども\cite{belder-2010}を察象にテキストを平易に曞き換えるテキスト平易化\cite{shardlow-2014,alva-2020}の研究が泚目を集めおおり特に難解な語句を平易な語句に蚀い換える語圙平易化\cite{paetzold-2017b}が英語を䞭心に研究されおいる語圙平易化では入力文の文法構造を保持したたた難解な語句を文脈に応じお平易な語句に蚀い換えるこの技術は蚀語孊習者や子どもの文章読解支揎に応甚されるだけでなく機械翻蚳\cite{stajner-2016}をはじめずする他の自然蚀語凊理応甚タスクの前凊理ずしおも有甚である本タスクは平易に曞かれたコヌパス(SimpleEnglishWikipedia\footnote{http://simple.wikipedia.org/})難解な文ず平易な文のパラレルコヌパス\cite{zhu-2010}難解な語句から平易な語句ぞの蚀い換え蟞曞\cite{pavlick-2016}評䟡甚デヌタセット\cite{specia-2012}やツヌルキット\cite{paetzold-2015}など蚀語資源が豊富な英語を䞭心に研究されおきたしかし日本語ではこれらの語圙平易化のための蚀語資源が充分に敎備されおいない語圙平易化は以䞋の4぀のサブタスク\cite{shardlow-2014}を通しお実珟される\begin{itemize}\item難解語の怜出入力文䞭のどの単語が難解かを刀定し語圙平易化の察象単語を決定する\item蚀い換え候補の生成察象単語の同矩語を文脈を考慮せずに広く収集する\item蚀い換え候補の遞択文脈を考慮しお察象単語の蚀い換えを遞択する\item難易床に基づく䞊び替え候補を平易な順に䞊び替え最も平易な蚀い換えを出力する\end{itemize}\figref{fig:pipeline}に瀺すようにこれらは単語の難易床掚定に関するタスクず語圙的換蚀に関するタスクに倧別できる本研究では単語の難易床掚定に関する「難解語の怜出」および「難易床に基づく䞊び替え」のサブタスクに焊点を圓お日本語の語圙平易化のための蚀語資源\footnote{https://sites.google.com/site/moguranosenshi/projects/lexical-simplification}を構築する本研究の貢献は次の3぀である\begin{itemize}\item日本語の語圙平易化のための評䟡甚デヌタセットを改良した\item倧芏暡な日本語の単語難易床蟞曞および難解→平易の蚀い換え蟞曞を構築した\item日本語の語圙平易化システムを構築するためのツヌルキットを公開した\end{itemize}本皿の構成を瀺す2\hl{ç« }では蚀語資源を䞭心に語圙平易化の関連研究を玹介する3\hl{ç« }では先行研究\cite{kajiwara-2015}で構築した日本語の語圙平易化のための評䟡甚デヌタセットを改良する4\hl{ç« }では単語の難易床を掚定する分類噚を蚓緎し倧芏暡な日本語の単語難易床蟞曞を構築するたたこの分類噚をもずに難解な単語ず平易な単語の蚀い換え蟞曞も構築する5\hl{ç« }では3\hl{ç« }で構築した評䟡甚デヌタセットの䞊で4\hl{ç« }で構築した蟞曞に基づく語圙平易化システムの性胜を評䟡する最埌に6\hl{ç« }で本研究のたずめを述べる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%fig.1\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{27-4ia4f1.eps}\end{center}\caption{語圙平易化の流れ}\label{fig:pipeline}\end{figure}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%=====================================================
V14N04-02
技術のグロヌバル化が進み特蚱情報ずその翻蚳の重芁性が広く認識されおきおいる日米欧の特蚱庁では情報共有審査の迅速化の芳点から特蚱文曞の盞互利甚を目指しお䞉極間の協力が掚し進められおいる囜内においおも人手による翻蚳で公開特蚱公報の英文抄録(PAJ:PatentAbstractsofJapan)が䜜成されおいるほか高床産業財産ネットワヌク(AIPN:AdvancedIndustrialPropertyNetwork)が開発され海倖の特蚱庁においお包袋曞類出願人が日本囜特蚱庁に提出した明现曞等の曞類及び拒絶理由通知曞等の特蚱出願の審査に係る曞類等が機械翻蚳で英蚳された圢で提䟛されるようになった特蚱は高床に専門的な文曞で新語や専門甚語が倚く含たれか぀その内容が倚岐にわたっおいる「翻蚳」ずいう芳点から芋た堎合特蚱の文章には以䞋のような特城がある\begin{itemize}\item文が長い\\䞀般に特蚱文は文章が長くなる傟向がある䟋えば遺䌝子分野(IPCC12N)の2004幎出願の党デヌタ11,781件から抄録郚分の圢態玠数を集蚈したずころ日本語では䞀文が平均57圢態玠105文字英語では平均44圢態玠であった日本語における読みやすい文の長さの目安がおよそ50文字以内ずいわれおいるこずからも特蚱の文が長くお理解しにくいものであるこずが分かる文の長さずも関連しお特蚱文では䞊列構造が倚く係り受け関係が耇雑であるずいう特城もある\item専門甚語が倚い\\特蚱では分野が现分化されおおり分野ごずに倚くの新語や専門甚語が出珟するこれらの語は分野によっお抂念が違っおいたり単語の組み合わせで個々の単語ずはたったく異なる抂念を衚したりするこずがあるたた専門性の高い甚語の䞭には甚語蟞曞や察蚳蟞曞に登録されおいないものも倚い\end{itemize}このような特城を持぀文曞を翻蚳するには人手であれ機械であれ分野に特化した専門甚語の察蚳蟞曞が䞍可欠である特に機械翻蚳などの蚀語凊理においおは未知語や専門甚語を正確に認識するこずが翻蚳品質だけでなく構文解析の曖昧性解消や翻蚳速床の向䞊にも倧きく寄䞎するこずがわかっおいる\cite{Shimohata05}しかしながら専門性が高くなればなるほど垂販の蟞曞を入手するこずは困難になるたた人手で蟞曞を構築する堎合にも膚倧な時間ずコストがかかっおしたう䞀方で特蚱にはIPC(InternationalPatentClassification)ず呌ばれる䜓系的な分類コヌドが付䞎された倧量な文曞の蓄積があるたたその䞀郚にはPAJや倖囜出願特蚱のように翻蚳されたテキストが存圚するそこで我々は特蚱コヌパスを甚いお専門甚語およびその察蚳を自動的に抜出するこずが可胜であるず考えたここで本論文で甚いる蚀葉の定矩をする本論文では蚀語孊的な単䜍ずしお1぀の圢態玠からなる語を単語耇数の圢態玠からなる語を単語列ず呌ぶたた術語孊的な単䜍ずしお特定の分野においおある抂念を衚す単語及び単語列を専門甚語あるいは単に甚語ず呌ぶ
V28N01-08
\label{sec:introduction}文法誀り蚂正(GrammaticalErrorCorrection,GEC)はテキスト䞭に含たれる様々な皮類の誀りを自動的に蚂正するタスクである文法誀り蚂正技術は䜜文支揎や蚀語孊習者支揎など幅広い応甚が期埅されるこずから自然蚀語凊理における䞻芁な応甚タスクの䞀぀ずなっおいる特に英語を察象ずした文法誀り蚂正タスクではCoNLL-2014デヌタセット以䞋CoNLL-2014\shortcite{Ng:14:CoNLLST}を甚いお文法誀り蚂正モデルの評䟡を行うこずで盛んに研究開発が進んできた\shortcite{Junczys-Dowmunt:16:EMNLP,Chollampatt:18:AAAI,lichtarge2019corpora,zhao2019improving,kiyono-etal-2019-empirical}䞀方で文法誀り蚂正モデルの性胜評䟡に関しおはタスクの性質䞊䞍十分な可胜性が高い文法誀り蚂正タスクの入力には曞き手の習熟床・母語・゚ッセむトピックなどの条件によっお様々なバリ゚ヌションのある文が想定されタスクの難易床は各条件䞋によっお異なるしかし既存研究の倚くは1぀たたは2぀のコヌパスを甚いた限定的な条件でのみ評䟡を行う傟向がある\shortcite{mizumoto-matsumoto-2016-discriminative,ji:2017:nested,junczys:2018:NAACL,lichtarge2019corpora}実際Grammarly\footnote{\url{https://www.grammarly.com/}}やGinger\footnote{\url{http://www.getginger.jp/}}など文法誀り蚂正技術の実サヌビスでは特定の条件ではなく任意の条件を入力ずしお想定する堎合が倚い仮に難易床に䟝存しお異なるコヌパス間でモデルの評䟡にばら぀きが生じた堎合単䞀コヌパスによる評䟡ではある特定の条件でのみ成立する限定的な議論しか行うこずができないため評䟡の方法論ずしお䞍十分であるそこで本研究では文法誀り蚂正の評䟡の方法論ずしお既存の単䞀コヌパスによる評䟡は䞍十分であるずいう仮説に基づきコヌパス暪断評䟡の必芁性に぀いお調査するここでコヌパス暪断評䟡ずは単䞀の評䟡尺床ず耇数のコヌパスを甚いおモデルを倚角的に評䟡するこずず本研究では定矩する䞊蚘仮説を怜蚌するにあたり4皮類の手法(LSTM,CNN,Transformer,SMT)を6皮類のコヌパス(CoNLL-2014,CoNLL-2013,FCE,JFLEG,KJ,BEA-2019)を甚いお評䟡実隓を行った結果コヌパス毎にモデル順䜍が倧幅に倉動したそのためタスクの性質䞊文法誀り蚂正モデルは耇数のコヌパスを甚いお暪断的に評䟡を行うこずが重芁であるたた暪断評䟡は実応甚を芋据えた堎合においおも有甚であるず考えられるそこで暪断評䟡の有甚性を怜蚌するために文法誀り蚂正の入力に想定される代衚的な条件の䞀぀である曞き手の習熟床を評䟡セグメントずした堎合の暪断評䟡を行ったその結果曞き手の習熟床が初䞭玚レベルず䞊玚レベル間ではモデルの性胜評䟡に関しお倧きな乖離があるこずがわかった本研究の貢献は次の3点である\vspace{0.5\Cvs}\begin{itemize}%%%%\vspace{3mm}%%%%\setlength{\itemsep}{1mm}\item初めお文法誀り蚂正モデルのコヌパス暪断評䟡の必芁性に぀いお調査した\item既存の単䞀コヌパス評䟡では文法誀り蚂正モデルの評䟡ずしお信頌性に欠ける可胜性があるこずを瀺した\item曞き手の習熟床が初䞭玚レベルず䞊玚レベル間ではモデルの性胜評䟡に関しお倧きな乖離があるこずを瀺した%%%%\vspace{3mm}\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%Section2%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V19N03-01
\label{sec:introduction}怜玢゚ンゞンの䞻な目的はナヌザの情報芁求に適合する文曞をランキング圢匏でナヌザに提䟛するこずであるしかし情報芁求に芋合うランキングを実珟するのは容易ではないこれはナヌザが入力するク゚リが䞀般的に短く曖昧であり\cite{Jansen2000}ナヌザの情報芁求を掚定するのが困難であるこずに起因する䟋えば「マック\textvisiblespace\hspace{0.1zw}䟡栌」ずいうク゚リは「Macコンピュヌタ」の䟡栌ずも「マクドナルド」の䟡栌ずももしくは他の「マック」の䟡栌ずも解釈できるそのためどの「マック」に関する文曞が求められおいるのか分からなければナヌザの情報芁求に芋合うランキングを実珟するのは難しいこのような問題を解決する方法の䞀぀ずしお適合性フィヌドバック\cite{Rocchio1971}がある適合性フィヌドバックではナヌザから明瀺的もしくは擬䌌的に埗られるフィヌドバックを利甚するこずで怜玢結果のランキングを修正する具䜓的には次のような手続きに埓っおランキングの修正を行う\begin{enumerate}\itemク゚リに察する初期怜玢結果をナヌザに提瀺する\item初期怜玢結果䞭から情報芁求に適合する文曞をナヌザに遞択させる\item遞択された文曞フィヌドバックを利甚しお初期怜玢結果のランキングを修正する\end{enumerate}䟋えば「Macコンピュヌタ」の䟡栌に関する文曞がフィヌドバックずしお埗られればナヌザがこの話題に関心を持っおいるず掚枬できるそしおこの情報を基に怜玢結果のランキングを修正するこずができる適合性フィヌドバックにはベヌスずするランキングアルゎリズムに応じお様々な手法があるRocchioの手法\cite{Rocchio1971}やIdeの手法\cite{Ide1971}はベクトル空間モデルに基づくランキングアルゎリズム\cite{Salton1975}に察する適合性フィヌドバックの手法ずしお有名である確率モデルに基づくランキングアルゎリズム\cite{SparckJones2000}においおはフィヌドバックを甚いおク゚リ䞭の単語の重みを修正したりク゚リを拡匵するこずができる蚀語モデルに基づくランキングアルゎリズム\cite{Ponte1998}に察しおはZhaiらの手法\cite{Zhai2001}が代衚的であるこのように適合性フィヌドバックには様々な手法があるがそれらの根底にあるアむディアは同じであるすなわち適合性フィヌドバックではフィヌドバックず類䌌する文曞を怜玢結果の䞊䜍にリランキングするここで既存の手法の倚くはテキストフィヌドバック及び怜玢結果䞭の各文曞に衚局的に出珟する単語の情報だけを甚いお類䌌床を算出しおいるすなわちテキストに含たれおいない単語の情報は利甚しおいないしかし衚局的には出珟しおいなくおもそのテキストに朜圚的に珟れうる単語の情報はリランキングに圹に立ちうるず考えられる䞊の「マック」の䟋であれば仮にフィヌドバックこの䟋では「Macコンピュヌタ」の䟡栌に関する文曞に「CPU」や「ハヌドディスク」などの単語が含たれおいなくおもこれらの単語はフィヌドバックずよく関連しおおり朜圚的にはフィヌドバックに珟れうる怜玢結果䞭の適合文曞i.e.,「Macコンピュヌタ」の䟡栌に関する文曞に぀いおも同様のこずが蚀える仮にある適合文曞にこれらの単語が含たれおいなくおもこれらの単語は適合文曞によく関連しおおり朜圚的にはその文曞に珟れうるこのようにテキストに珟れうる単語の情報があればフィヌドバックず怜玢結果䞭の各文曞ずの類䌌床を算出する際に有甚であるず考えられるそこで本皿ではテキストに衚局的に存圚する単語の情報だけでなくテキストに朜圚的に珟れうる単語の情報も利甚する適合性フィヌドバックの手法を提案する提案手法ではたずLatentDirichletAllocation(LDA)\cite{Blei2003}を甚いおテキストに朜圚するトピックの分垃を掚定する次に掚定された朜圚トピックの分垃を基に各テキストに朜圚的に珟れうる単語の分垃を掚定するそしお掚定された朜圚的な単語の分垃ずテキストの衚局的な単語の分垃の䞡方を甚いおフィヌドバックず怜玢結果䞭の各文曞ずの類䌌床を算出しこれを基に怜玢結果をリランキングする実隓の結果$2$文曞合蚈$3,589$単語から成るフィヌドバックが䞎えられたずき提案手法が初期怜玢結果のPrecisionat$10$(P@10)を$27.6\%$改善するこずが瀺されたたた提案手法がフィヌドバックが少ない状況でも初期怜玢結果のランキング粟床を改善する特性を持぀こずが瀺されたe.g.,フィヌドバックに$57$単語しか含たれおいなくおもP@10で$5.3\%$の改善が芋られた以降本皿では次の構成に埓っお議論を進める\ref{sec:lm_approaches}章では提案手法の基瀎をなす蚀語モデルに基づくランキングアルゎリズムに぀いお抂説する\ref{sec:lda}章では提案手法で䜿甚するLDAに぀いお解説する\ref{sec:proposed_method}章では提案手法に぀いお説明する\ref{sec:experiments}章では提案手法の有効性を調査するために行った実隓ずその結果に぀いお報告する最埌に\ref{sec:conclusion}章で本皿の結論を述べる
V23N01-04
最新の機械翻蚳システムは幎々粟床が向䞊しおいる反面システムの内郚は耇雑化しおおり翻蚳システムの傟向は必ずしも事前に把握できるわけではないこのためシステムによっおある文章が翻蚳された結果に目を通すこずでそのシステムに含たれる問題点を間接的に把握しシステム同士を比范するこずが広く行われおいるこのように単䞀システムによっお発生する誀りの分析や各システムを比范するこずは各システムの利点や欠点を客芳的に把握しシステム改善の手段を怜蚎するこずに圹立぀ずころが翻蚳システムの出力結果を分析しようずした際機械翻蚳の専門家である分析者はシステムが出力した膚倧な結果に目を通す必芁がありその䜜業は劎力がかかるものであるこの問題を解決するために機械翻蚳の誀り分析を効率化する手法が提案されおいる\cite{popovic2011towards,kirchhoff2007semi,fishel2011automatic,elkholy11morphologicallyrich}この手法の具䜓的な手続きずしお機械翻蚳結果を人手により翻蚳された参照蚳ず比范し機械翻蚳結果のどの箇所がどのように誀っおいるかを自動的にラベル付けするさらに発芋した誀りを既存の誀り䜓系\cite{flanagan1994error,vilar2006error}に埓っお「挿入・削陀・眮換・掻甚・䞊べ替え」のように分類するこずで機械翻蚳システムの誀り傟向を自動的に捉えるこずができる\textcolor{black}{しかしこのような自動分析で誀りのおおよその傟向を぀かめたずしおも機械翻蚳システムを改善する䞊で詳现な翻蚳誀り珟象を把握するためには人手による誀り分析が欠かせない}\textcolor{black}{ずころが先行研究ず同じように参照文ず機械翻蚳結果を比范しお差分に基づいお誀りを集蚈する手法で詳现な誀り分析を行おうずした際に問題が発生する具䜓的には機械翻蚳結果ず参照蚳の文字列の䞍䞀臎箇所を単玔な方法でラベル付けするず人間の評䟡ず䞀臎しなくなる堎合がある぀たり機械翻蚳結果が参照蚳ず同様の意味でありながら衚局的な文字列が異なる換蚀の堎合先行研究では䞍䞀臎箇所を誀り箇所ずしお捉えおしたうこのような誀った刀断は誀り分析を効率化する䞊で支障ずなる}\textcolor{black}{本研究では前述の問題点を克服し機械翻蚳システムの誀りず刀断されたものの内より誀りの可胜性が高い箇所を優先的に捉える手法を提案する}図\ref{fig:scoring-ex}に本研究の抂略を瀺すたず察蚳コヌパスに察しお翻蚳結果を生成し翻蚳結果ず参照蚳を利甚しお誀り分析を優先的に行うべき箇所を遞択する次に重点的に遞択された箇所を䞭心に人手により分析を行う誀りの可胜性が高い箇所を特定するために機械翻蚳結果に含たれる$n$-gramを誀りの可胜性の高い順にスコア付けする手法を提案する\ref{sec:scoring}節たた誀りかどうかの刀断を単玔な䞀臎䞍䞀臎より頑健にするために䞎えられた機械翻蚳結果ず正解蚳のリストから機械翻蚳文䞭の各$n$-gramに察しお誀りらしさず関係のあるスコア関数を蚭蚈する蚭蚈されたスコア関数を甚いるこずで誀り$n$-gramを誀りらしさに基づいお䞊べ替えるこずができより誀りらしい箇所を重点的に分析するこずが可胜ずなる単玔にスコアに基づいお遞択を行った堎合正解蚳ず䞀臎するような明らかに正しいず考えられる箇所を遞択しおしたう恐れがあるこの問題に察凊するため正解蚳を利甚しお誀りずしお提瀺された箇所をフィルタリングする手法を提案し遞択粟床の向䞊を図る\ref{sec:filtering}節\begin{figure}[t]\begin{center}\includegraphics{23-1ia4f1.eps}\end{center}\caption{本研究の流れ図}\label{fig:scoring-ex}\vspace{-0.5\Cvs}\end{figure}実隓ではたず\ref{sec:manual-analysis-result}節〜\ref{sec:auto-analysis-result}節で提案法の誀り箇所遞択粟床の枬定を行い単䞀システムの分析及びシステム間比范における有効性の怜蚌を行う実隓の埌半では提案法の課題を分析し\ref{sec:selection-error-analysis}節提案法を機械翻蚳システムの改善に䜿甚した堎合の効果に぀いお怜蚎を行う\ref{sec:act-error-analysis}節
V06N06-07
近幎テキストを自動的に芁玄する技術に関する研究が囜内倖で盛んになっお来おいる(HovyandMarcu1998奥村難波1998)自動芁玄に関する研究の歎史は叀く幎代埌半から研究されおいるが察象のテキストから重芁な郚分を抜き出しお芁玄ずする重芁郚分特定の手法が䞭心であったテキストの内容を理解しおの自動芁玄は難しくただ珟実的なシステムを䜜成するに至っおいないのが珟状であるたた最近テキストの重芁郚分に泚目するのではなく䞍芁郚分を特定し蚀い換え及び削陀により芁玄を行う研究も出おきおいる本研究の目的は長い文を短い文に分割する凊理今埌「短文分割」ず呌ぶを行ないその短文分割の自動芁玄手法ぞの圱響を調査するこずである短文分割に関する研究は機械翻蚳の研究で芋られる機械翻蚳においおは長文は文の係り受け構造の耇雑さが増え翻蚳粟床䜎䞋の原因の䞀぀ずされおいるこのため短文分割を翻蚳の前凊理ずしお行い翻蚳の粟床を高めるこずを目的ずした研究が行われおいる金ら金江原1993は長文に珟れる連甚䞭止衚珟匕甚連䜓節接続節などを分割点ず認定しおいるたた朚村ら朚村野村平川1993は単語数の倚い文で特定の蚀語衚珟を持぀堎合に分割を行っおいる特定の蚀語衚珟ずしおは動詞ず助動詞の連甚䞭止衚珟接続助詞の「ので」などがある本論文で甚いる短文分割手法はこれらの手法ず同様のものである䞀方関連研究ずしおはMarcuの研究があるMarcu1997Marcuは手がかりずなる語句を䜿っお芁玄の基本ずなる単䜍を決定し談話構造を解析しおその結果を自動芁玄に甚いおいる手がかり語ずしおはbecauseなどの接続詞などを䜿っおいるため節が基本単䜍ずなる堎合があり文より小さな単䜍を甚いおの芁玄を実珟しおいる手がかり語がない堎合は文党䜓が぀の単䜍ずなるMarcuの手法は文より小さな単䜍を扱っおいるが短文分割は行っおいないもう぀の関連研究ずしお簡易な文構造解析を行い自動芁玄に圹立おるものがある構文解析の結果を利甚しお重芁・䞍芁郚分を特定し芁玄を䜜成するものである日本語では䞉䞊らがTVニュヌス原皿を題材ずしお構文解析を行い文䞭の芁玠に重芁床を䞎えお重芁芁玠や削陀するず文を壊しおしたう恐れのある芁玠を重芁ずしお抜出しおいる䞉䞊山厎増山䞭川1998英語ではGrefestetteの研究があり自身の開発したparserを䜿い構文解析を行い䞻節は埓属節より重芁であり吊定の衚珟も重芁であるなどずしお重芁郚分を特定しお文曞の単玔化を行っおいるGrefenstette1998これらの研究は簡易構文解析凊理を行っおいるのに察し本研究では構文解析を行わずに文字列や品詞の情報のみを利甚しお短文分割を行っおいる䞊蚘の短文分割に関係した研究ず比べお本研究は短文分割の手法は既存の手法ず同様のものを甚いおおりその短文分割が自動芁玄の基本的手法にどれだけ効果があるのかに焊点を眮いおいる本研究は聎芚障害者向けにサヌビスしようずしおいる字幕付きテレビニュヌスでの自動芁玄技術に関する研究の䞀環であり自動的にテレビニュヌス原皿を芁玄する手法に぀いお重芁文抜出文字数圧瞮などをテヌマに研究を進めお来おいるWakao,Ehara,Sawamura,Abe,Shirai1997Wakao,Ehara,Shirai1998本皿で題材ずしおいるのはTVニュヌス番組の電子化原皿であるニュヌス番組原皿は新聞蚘事ず䌌おいるが䞡者を比范した堎合ニュヌス原皿のほうが蚘事䞭の文数が少なく䞔぀䞀文圓たりの文字数が倚いこずが分かっおいる(江原沢村若尟阿郚癜井1997)ここで重芁文を自動的に抜出するこずにより芁玄を䜜成するず文数が少なく䞀文が長いためどうしおも粗い芁玄ずなっおしたうこの欠点を補正するために短文分割を行いその自動芁玄における基本的技術ぞの効果を評䟡した評䟡には文の重芁床における順䜍付けず文字数圧瞮を取り䞊げた文の順䜍付けでの評䟡ではたず各文を人手及びシステムによりその文の重芁床に応じお順䜍付けを行い人手により重芁ず刀定された文が短文分割により分割された堎合分割された文の順䜍がどうなるかを調査した次に蚘事䞭の重芁な文だけではなく党郚の文を察象ずしお文の順䜍付けにおける短文分割の自動芁玄ぞの圱響を調べるために人手ずシステムにより順䜍付けされた結果の類䌌床を算出し短文分割の前埌での倉化を調べたこの類䌌床にはスペアマンの順䜍盞関関係係数を甚いたたた文の䞍芁郚分を特定しおそれを短い衚珟ぞの蚀い換えや削陀により文字数を削枛する「文字数圧瞮」においおも短文分割の前埌での圧瞮率の違いを算出するこずにより短文分割の効果を評䟡した以䞋にたず本研究の察象ずした原皿を玹介し短文分割の条件短文分割の自動芁玄の基本的技術ぞの圱響に぀いお蚘述する
V29N01-07
\label{sec:intro}ニュヌラルネットワヌクを利甚したSequence-to-sequenceモデルの発展により生成型自動芁玄の性胜は飛躍的に向䞊したSequence-to-sequence芁玄モデルの孊習においおは新聞蚘事\cite{nallapati-etal-2016-abstractive}であれば芋出し゜ヌシャルメディア\cite{kim-etal-2019-abstractive}やレビュヌ\cite{DBLP:conf/aaai/LiLZ19}であればタむトルメヌル\cite{zhang-tetreault-2019-email}であれば件名を芁玄ずみなしお䜿甚するこれらの芁玄は本文に曞かれた内容の重芁な箇所を適切か぀簡朔に蚘述しおいるこずが望たしいしかしながら過去の倚くの研究が芁玄モデルの孊習デヌタセットには䞍適切な本文−芁玄ペアが倚く含たれるこずを報告しおいる\cite{zhang-tetreault-2019-email,DBLP:conf/aaai/LiLZ19,kryscinski-etal-2019-neural,matsumaru-etal-2020-improving}具䜓䟋を衚\ref{tab:inappropriate_example}に瀺す䟋はRedditTitleデヌタ\cite{kim-etal-2019-abstractive}EnronSubjectデヌタ\cite{zhang-tetreault-2019-email}から匕甚したものである衚の䞊段の䟋では本文にはタむトルの続きが曞かれおおりタむトルは本文に曞かれおいる内容を反映しおいない䞋段の䟋では件名は簡朔すぎお情報䞍足であり芁玄ずしおの䜓裁を成しおいないこうしたノむズを含むデヌタセットに察凊する方法が求められおいる%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%table1\begin{table}[h]\input{06table01.tex}\caption{タむトル件名が本文の芁玄ずしお䞍適切な䟋}\label{tab:inappropriate_example}\end{table}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%\newpageノむズを含むデヌタから効率的にモデルを孊習させる方法の1぀ずしおカリキュラムラヌニング\cite{10.1145/1553374.1553380}が甚いられおいるカリキュラムラヌニングは元来孊習デヌタの順序を倉えるこずで収束速床やモデルの性胜を䞊げる手法であるがノむズを含むデヌタでモデルを孊習させる際にも有効性が瀺されおいる\cite{wang-etal-2018-denoising,wang-etal-2019-dynamically,kumar-etal-2019-reinforcement}しかしながらこれたでカリキュラムラヌニングは芁玄タスクに応甚されおこなかった本研究の目的の1぀はカリキュラムラヌニングの芁玄タスクぞの有効性を怜蚌するこずであるカリキュラムラヌニングにおける孊習デヌタの順序の倉曎にはノむズの量や難易床を衚す指暙が通垞甚いられる孊習はノむズの倚いデヌタ矀あるいは難易床の䜎いデヌタ矀から始たり埐々にノむズの少ないものあるいは難易床の高いものに移行する゜ヌトの際に䜿甚する指暙ずしお文生成タスク\cite{Cirik2016VisualizingAU}や翻蚳タスク\cite{kocmi-bojar-2017-curriculum,platanios-etal-2019-competence,zhou-etal-2020-uncertainty}においおは出力文の長さが難易床の指暙ずしお甚いられおいるノむズを衚す指暙ずしお翻蚳タスクにおいお2぀の生成モデルの尀床差を甚いおカリキュラムラヌニングに適甚した研究がある\cite{wang-etal-2018-denoising,wang-etal-2019-dynamically,kumar-etal-2019-reinforcement}2぀の生成モデルはノむズの少ないコヌパスずノむズの倚いコヌパスでそれぞれ孊習したSequence-to-sequenceモデルであるここではノむズは翻蚳元の文章ず翻蚳先の文章で察応の取れない情報を指しおいる芁玄分野においおは新聞蚘事などのデヌタセットは゜ヌシャルメディアやメヌルのデヌタセットに比べおノむズが少ないず考えられるしかし芁玄デヌタは芁玄の長さDensity芁玄箇所が本文の党䜓か䞀郚分かを瀺す指暙圧瞮率抜出率芁玄の単語が本文に含たれる割合などの性質がデヌタセットによっお倧きく異なる\cite{zhong-etal-2019-closer}異なるデヌタセットで孊習したモデルはノむズのみでなくこうした性質を考慮したモデルになっおしたう問題があるそのため先行研究\cite{wang-etal-2018-denoising,wang-etal-2019-dynamically,kumar-etal-2019-reinforcement}を芁玄モデルに適甚する堎合同じドメむンでノむズの倚寡のみが異なるデヌタセットが必芁になるがこうしたデヌタセットは存圚しないそこで本研究のもう1぀の目的ずしおノむズを含む単䞀コヌパスからノむズを定量化しおカリキュラムラヌニングに適甚する手法を提案する本研究ではノむズを含む単䞀コヌパスからノむズを定量化できるモデルAppropriatenessEstimatorを提案する本モデルは本文−芁玄の正しいペアずランダムに組み合わせたペアを分類するランダムに組み合わせたペアの芁玄は本文の内容を反映しおいない䞍適切なものである䞍適切なペアず実際のペアを分類するように孊習するこずでAppropriatenessEstimatorは本文−芁玄ペアの“適切性”が刀別可胜になるこの適切性をカリキュラムラヌニングに適甚するすなわち適切性をデヌタの゜ヌトに䜿甚し芁玄モデルの孊習時孊習デヌタを䞍適切なペアから適切なペアぞず埐々に倉化させる本研究ではノむズを倚く含む芁玄のデヌタセットずしお2぀のデヌタセットで実隓を行ったEnronSubjectデヌタセット\cite{zhang-tetreault-2019-email}ずRedditTitleデヌタセット\cite{kim-etal-2019-abstractive}である䞡者ずも孊習デヌタにはノむズが倚く含たれるがEnronSubjectデヌタセットの開発デヌタセットず評䟡デヌタセットは人手により敎理されたものである䞀方RedditTitleデヌタセットの開発デヌタセット評䟡デヌタセットはノむズを含む生のデヌタセットである本研究では芁玄タスクに察するカリキュラムラヌニングの有効性ず提案手法の効果を怜蚌するため3぀の芁玄モデルず3぀のカリキュラムで実隓を行う芁玄モデルには事前孊習芁玄モデルず非事前孊習芁玄モデルを甚いる事前孊習モデルずしおBART\cite{lewis-etal-2020-bart}非事前孊習モデルずしおTransformer\cite{NIPS2017_7181}ずSeq2seqWithAttention\cite{DBLP:journals/corr/BahdanauCB14}を採甚する実隓においおカリキュラムラヌニングおよび提案手法であるAppropriatenessEstimatorは事前孊習モデルおよび非事前孊習モデル䞡方の性胜を改善したカリキュラムラヌニングに甚いられるカリキュラムにはいく぀かの皮類が存圚する孊習デヌタを埐々に倉曎するもの孊習デヌタを埐々に増やしおいくもの孊習デヌタを埐々に枛らしおいくものなどがある実隓結果から事前孊習モデルに有効なカリキュラムず非事前孊習モデルに有効なカリキュラムが異なるこずが刀明した事前孊習モデルにずっおは終盀に少数のデヌタでFine-tuningを行うカリキュラムが有効であり非事前孊習モデルにずっおは序盀に倚数のデヌタで汎化を行うこずが有効であったたた人手による評䟡を行い提案手法であるAppropriatenessEstimatorをカリキュラムラヌニングに適甚した方法が芁玄モデルの性胜を向䞊させるこずを瀺した芁玄のデヌタの性質の評䟡に抜出率芁玄の単語が本文に含たれる割合\cite{kim-etal-2019-abstractive}や含意刀定確率\cite{matsumaru-etal-2020-improving}がこれたで甚いられおきた本研究で提案した適切性をこれらの性質や入力長出力長などの統蚈量ず比范し適切性の性質を議論する加えおこれたでカリキュラムラヌニングに甚いられおこなかった䞊蚘抜出率や含意刀定確率が芁玄タスクにおけるカリキュラムラヌニングに察しお有効であるこずを瀺す本論文の貢献は以䞋である\begin{itemize}\item3぀の芁玄モデルでカリキュラムラヌニングの実隓を行いカリキュラムラヌニングの芁玄タスクに察する有効性を瀺した\item単䞀のノむズを含む孊習デヌタから孊習可胜な入力文ず出力文の適切性を蚈算するモデル\textit{AppropriatenessEstimator}を提案し実隓により芁玄モデルの性胜を向䞊させるこずを確認した\item異なるカリキュラムが事前孊習モデル非事前孊習モデルの性胜にどのような圱響を䞎えるかを分析した\end{itemize}%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
V11N05-07
蚀い換えに関する研究\cite{sato_ronbun_iikae,murata_paraphrase_true,inui_iikae_tutorial,murata_paraphrase_nlp2004}は平易文生成芁玄質問応答\cite{murata2000_1_nl,murata_qa_ieice_kaisetu}ず倚岐の分野においお重芁なものであり近幎その重芁性は倚くの研究者の認めるずころずなっおいるたたこれず同時に蚀い換え衚珟の自動獲埗の研究も重芁芖され぀぀ある本皿では蚀い換え衚珟の䞀皮である同矩衚珟を自動獲埗する研究に぀いお述べる本皿では耇数の蟞曞を甚意しおそれらにおける同じ項目の定矩文を照合するこずで同矩衚珟を抜出する䟋えば「あべこべ」ずいう語の定矩文を考えおみる倧蟞林では\begin{quote}「順序・䜍眮などの関係がさかさたに入れかわっおいるこず。」\end{quote}ずなっおおり岩波囜語蟞兞では\begin{quote}「順序・䜍眮・関係がひっくり返っおいるこず。」\end{quote}ずなっおいるこれらの定矩文は同じ「あべこべ」ずいう語の定矩文であるため同矩な内容を蚘述した文であり同矩なテキスト察ず芋るこずができるこれを照合すれば\begin{quote}「さかさたに入れかわっおいる」\hspace*{1cm}$\Updownarrow$「ひっくり返っおいる」\end{quote}ずいった同矩な衚珟察が埗られる本皿の手法は倧雑把には以䞊のずおりでこのように同矩な内容を蚘述する耇数の蟞曞の定矩文を照合するこずで同矩衚珟を獲埗するのである本研究の䟡倀をあらかじめ敎理するず以䞋のようになる\begin{itemize}\item同矩なテキスト察から同矩衚珟を抜出する研究はいく぀かあるが耇数の蟞曞の定矩文を同矩なテキスト察ずしおそこから同矩衚珟を獲埗する先行研究はない本皿は耇数の蟞曞の定矩文からどのくらいの同矩衚珟を抜出できるかの目安を䞎えるものずなる\item本皿では同矩衚珟の抜出に圹に立぀新しい尺床を提案する本皿の実隓でこの尺床がいく぀かの比范手法よりも有効であるこずを確認するこの尺床は他の同矩衚珟の抜出の研究にも利甚できる有甚なものである\end{itemize}
V14N03-07
授業改善は珟圚倚くの倧孊においお極めお重芁な課題ずなっおいる倧孊がこれたで以䞊に倚くの孊生の興味を匕き出しながら教育の氎準を高めなければならないからであるこのためこれたでにも様々な授業改善の研究が詊みられたたずえば赀堀䟃叞1997;䌊藀秀子ら1999,田䞭毎実ら2000などたた授業改善は教育技法の問題だけでなく倧孊のカリキュラムの構成や教垫資質の改善(FacultyDevelopment)の問題でもある倧孊では自己点怜自己評䟡あるいは倖郚評䟡などが行われ䞭でも孊生による授業評䟡は倧孊改革の䞭栞ずしお泚目されおいるしかし倚くの倧孊で行われる孊生による授業評䟡は孊生にマヌクシヌトを蚘入させる方匏で行われるこずが倚く遞択枝にない孊生の自由な意芋が反映され難いそこで孊生の自由な意芋を収集するこずになるがたずえば授業に぀いお孊生に自由な意芋を曞かせた堎合䜕らかの方法でその内容を分析し授業改善に反映させなければならない本研究では孊生に携垯メヌルを䜿っお授業の自由な感想文を送らせその文章を感情評䟡基準を䜿っお分類する方法で授業を評䟡し授業改善に察する考察を行った
V18N01-02
\label{sec:mylabel1}自然蚀語凊理の研究分野においお1文を察象にした研究は盛んに行われおきた特に圢態玠解析や構文解析は実甚レベルに達しおおり様々な自然蚀語を察象ずした応甚研究においお基瀎凊理ずしお䜿甚されおいるしかし高床な文章凊理を目的ずしおいる応甚研究䟋えば文章芁玄や照応解析質問応答評刀分析などは圓然ながら1文を察象にしおいるわけではなく高い粟床を実珟するためには文章䞭の話題のたずたりや文間の接続関係ずいった談話構造の理解が必芁になるこのような談話構造解析を甚いれば文章芁玄(田䞭面来野口矢埌韓原田2006)では話題のたずたりを考慮した自然な芁玄が可胜になり照応解析(南原田2002)では先行詞候補を探玢する範囲を談話構造朚の照応詞ず根を結ぶ経路䞊ぞず高い粟床で絞り蟌むこずができ質問応答システム(加藀叀川蒲生韓原田2005)では理由や原因の回答抜出が容易になるこずが期埅される談話構造解析の埓来研究では様々なモデルが提案されおきた䜕を基本単䜍ずするか単䜍間の関係談話構造のモデルなど研究者により様々である談話構造のモデルずしおは文を基本単䜍ずした朚構造モデルが䞀般的である黒橋ら(黒橋長尟1994)は文間に11皮類の結束関係䞊列察比䞻題連鎖焊点—䞻題連鎖詳现化理由原因—結果倉化䟋提瀺䟋説明質問—応答を定矩し手掛かり衚珟・䞻題連鎖・文間の類䌌性に着目し刀定しおいる暪山ら(暪山難波奥村2003)は8皮類因果背景呌応䞊列察比転換補足䟋瀺の係り受け関係をSVMを甚いた機械孊習により刀定しおいるMarcu(Marcu2002)は朚構造モデルではなく連続する2文に限り4皮類の接続関係(CONTRAST,CAUSE-EXPLANATION-EVIDENCE,CONDITION,ELABORATION)を倧量のテキストデヌタを甚いた甚䟋利甚型の手法で刀定しおいる山本ら(山本斉藀2008)は同様の手法で6皮類の接続関係环加逆接因果䞊列転換䟋瀺を刀定しおいる以䞊のように談話構造解析の埓来研究では様々な解析方法が提案されおいるが倧きく2぀の問題がある1぀目は文の話題の䞭心である焊点の掚移を詳现に分析できおいないずいう問題である焊点はその文を象城する最も重芁な手掛かりであり談話構造解析には欠かせない芁玠である2぀目は基本的に接続詞や文末衚珟同䞀語の出珟など衚局的な情報に基づいおいるずいう問題である特に接続詞が文䞭に珟れる頻床はあたり高くないシ゜ヌラスを甚いお類矩情報を取り入れおいる研究もあるがそもそも利甚されおいる意味解析の粟床が䜎く類矩刀定が信頌性に欠けるこずたた談話では䞻題の属性や郚分などぞの話題の倉化が倚く芋られ類矩情報のみでは文間の぀ながりを適切に把握できないなどの問題点がある本研究では粟床の高い談話構造解析を実珟するため談話の結束性を評䟡するセンタリング理論を談話構造解析に導入するこずで談話の焊点の掚移を詳现に捉えるこずを可胜にするそしお郚分属性関係など2語が衚す抂念間の意味的関係を定めるにあたっお原田らが開発した意味解析システムSage語意粟床95{\%}深局栌粟床90{\%}(原田尟芋岩田志氎野1999;原田氎野2001;原田田淵倧野2002)を甚いお各語の意味抂念を高粟床に定めさらにEDR電子蟞曞(1995)から抜出した抂念間の郚分属性関係を察象知識ずしお話題の郚分属性ぞの展開などの怜出に甚いる手法を提案する